JPH06186111A - ノッキング制御方法および装置 - Google Patents

ノッキング制御方法および装置

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Publication number
JPH06186111A
JPH06186111A JP33922792A JP33922792A JPH06186111A JP H06186111 A JPH06186111 A JP H06186111A JP 33922792 A JP33922792 A JP 33922792A JP 33922792 A JP33922792 A JP 33922792A JP H06186111 A JPH06186111 A JP H06186111A
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JP
Japan
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analysis
knocking
output
internal combustion
combustion engine
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Application number
JP33922792A
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English (en)
Inventor
Masatsugu Kamimura
正継 上村
Ryuichi Nakamura
隆一 中村
Akihiro Ota
明宏 太田
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Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内燃機関の種類や仕様の違いに容易に対応可
能とし、かつノッキングを高精度に検出可能とするとと
もに、ノックセンサ出力の演算処理を軽減する。 【構成】 クランク角センサ5の出力に応答して、点火
行程に入る気筒のピストンが上死点に到達してから、次
の気筒のピストンが上死点に到達するまでの期間におい
て、所定のクランク角の期間を観測期間W1に設定し、
この観測期間W1内で、ノックセンサ2の出力レベルが
解析基準L1を超えた時点から予め定める解析区間W4
だけ前記ノックセンサ2の出力の周波数解析を行う。そ
の解析結果のスペクトラム分布から、各観測期間W1毎
に指標値S(i+1),Si,S(i−1),…を求
め、その移動平均などに基づいてノッキング判定基準V
が作成され、該判定基準Vを用いた判定結果に対応して
点火時期制御が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の点火時期制
御装置などで好適に実施されるノッキング制御方法およ
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の点火時期制御を行うにあたっ
て、従来から用いられているノッキング制御方法では、
内燃機関のノッキングによる振動を検出するノックセン
サからの出力のうち、ノッキングによる周波数成分のみ
をバンドパスフィルタによって濾波し、その濾波出力を
レベル弁別することによってノッキングの有無を判定
し、その判定結果に対応して点火進角量を制御するよう
に構成されている。前記ノックセンサは、シリンダブロ
ックに取付けられる、いわゆるピエゾ式の加速度センサ
や、シリンダ内圧を検出する圧力センサなどで実現され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術では、
前記バンドパスフィルタの中心周波数は、ノッキングに
よるシリンダブロックの共振周波数の代表値である、た
とえば7.1kHzに選ばれている。しかしながら実際
には、図6(1)で示す複数の各共振モードに対応し
て、共振周波数は図6(2)で示されるように変化す
る。この図6(1)はシリンダ内の圧力分布を示す図で
あり、参照符+は相対的に圧力が高い領域を示し、参照
符−は相対的に圧力が低い領域を示す。
【0004】図6(2)から明らかなように、共振モー
ドが異なると共振周波数も大きく異なってしまい、また
この共振周波数は、内燃機関の気筒数や、検出すべき気
筒とセンサとの距離差によっても変化する。したがっ
て、内燃機関の種類や仕様毎に前記共振周波数がばらつ
いてしまい、前記バンドパスフィルタの共振周波数の合
わせ込みが煩雑になるという問題がある。
【0005】また、排ガス浄化の観点や低燃費化の観点
から、自動車メーカでは圧縮比を上げることによってこ
れらの改善を図ろうとしている。しかしながら、高回転
側になるにつれて増加する前記7.1kHz以外の共振
周波数成分の影響を軽減するために、高回転時の点火時
期は低回転時の最適値よりも大きく遅角されている。
【0006】本発明の目的は、内燃機関の種類や仕様の
違いに容易に対応することができるとともに、ノッキン
グを高精度に検出することができるノッキング制御方法
および装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、クランク角セ
ンサの出力に応答してピストンの上死点間の所定タイミ
ング間にノッキング観測期間を設定し、前記観測期間に
おいてノックセンサの出力が予め定める解析基準を超え
ているときには該出力の周波数解析を行い、その解析結
果のスペクトラム分布に基づいてノッキング判定を行
い、その判定結果に対応して点火進角を制御することを
特徴とするノッキング制御方法である。
【0008】また本発明の前記周波数解析は、前記出力
が解析基準を超えた時点から予め定める個数のサンプリ
ングデータに基づいて行われることを特徴とする。
【0009】さらにまた本発明の前記周波数解析は、前
記出力が前記解析基準を超えた時点の前後の予め定める
個数のサンプリングデータに基づいて行われることを特
徴とする。
【0010】また本発明は、前記ノッキング観測期間を
複数の解析区間に区分し、前記周波数解析は、前記出力
が前記解析基準を超えている解析区間で行われることを
特徴とする。
【0011】さらにまた本発明の前記解析基準は、内燃
機関の気筒毎に設定されることを特徴とする。
【0012】また本発明の前記解析基準は、内燃機関の
回転速度に対応して設定されることを特徴とする。
【0013】さらにまた本発明は、内燃機関のノッキン
グを検出するノックセンサと、内燃機関の回転角度位置
を検出するクランク角センサと、前記クランク角センサ
の出力に応答して内燃機関のピストンの上死点間の所定
タイミング間に設定されるノッキング観測期間において
前記ノックセンサからの出力を記憶する記憶手段と、前
記クランク角センサの出力が予め定める解析基準を超え
ているか否かを判定し、超えているときには、その超え
た時点付近のデータを前記記憶手段から出力させるデー
タ選択手段と、データ選択手段によって記憶手段から出
力されたデータの周波数解析を行う解析手段と、前記解
析手段の解析結果のスペクトラム分布に基づいてノッキ
ング判定を行い、その判定結果に対応して点火進角を制
御する制御手段とを含むことを特徴とするノッキング制
御装置である。
【0014】
【作用】本発明に従えば、クランク角センサの出力に応
答して、内燃機関がたとえば4気筒4サイクルの内燃機
関である場合には180゜クランク角(以下、°CAと
いう)毎の、また6気筒であるときには120°CA毎
の、或る気筒のピストンが上死点に到達してから次の気
筒のピストンが上死点に到達するまでの期間において、
たとえば上死点から10°〜110°CA間がノッキン
グ観測期間に設定される。この観測期間において、圧電
素子などで実現されるノックセンサの出力の周波数解析
が行われ、すなわち各周波数におけるスペクトラムパワ
ーが解析される。
【0015】その解析結果のスペクトラム分布から、た
とえば前記観測期間でのスペクトラムパワーの最大値
に、該最大値の予め定める演算タイミングだけ以前まで
の平均値演算などのフィルタリング処理が施されて作成
されたノッキング判定基準を、該最大値が超えているか
否かでノッキング判定が行われる。このようなノッキン
グ判定の結果、ノッキングが発生しているときには、点
火進角量が小さく制御される。
【0016】このようにして、内燃機関の気筒数などの
種類や仕様の違いに対しても、またノッキングの振動モ
ードの違いに対しても、ノックセンサの出力からノッキ
ング成分を正確に抽出してノッキング判定を行うことが
でき、汎用性を向上することができるとともに、判定精
度を向上することができる。
【0017】上述のようなノッキング制御のための周波
数解析を行うにあたって、本発明では、ノックセンサの
出力が予め定める解析基準を超えているときにのみ前記
周波数解析を行い、超えていないときには周波数解析を
休止する。また好ましくは、前記出力が前記解析基準を
超えた時点から予め定める個数のサンプリングデータに
対応した期間を解析区間に設定し、あるいは前記解析基
準を超えた時点の前後に亘る予め定める個数のサンプリ
ングデータに対応した期間を解析区間に設定し、その解
析区間についてのみ、周波数解析が行われる。さらにま
た、ノッキング観測期間を予め複数の解析区間に区分し
ておき、前記出力が前記解析基準を超えている解析区間
だけ前記周波数解析を行うようにしてもよい。
【0018】これによって、ノッキングが発生していな
いにもかかわらず周波数解析を行うような余分な信号処
理を削減して、演算量を低減することができ、あるいは
他の演算処理を行うことができる。
【0019】また好ましくは、前記解析基準を内燃機関
の気筒毎に設定することによって、ノックセンサと各気
筒との距離差などによる該ノックセンサの各気筒毎の検
出感度のばらつきにも対応することができ、周波数解析
を行うべきであるか否かの判定を高精度に行うことがで
きる。
【0020】さらにまた好ましくは、内燃機関の回転速
度に対応して前記解析基準を設定することによって、内
燃機関の回転速度によって大きく変化するノックセンサ
の出力レベルから、周波数解析を行うべきであるか否か
を正確に判定することができる。
【0021】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のノッキング制御
方法が用いられる内燃機関の点火時期制御装置1の電気
的構成を示すブロック図である。いわゆるピエゾ式の加
速度センサ等の圧電素子などで実現されるノックセンサ
2は、内燃機関のシリンダブロックなどに固定されてい
る。このノックセンサ2からの出力は、折返しノイズを
防止するために、たとえば遮断周波数が20kHzのロ
ーパスフィルタ(略称LPF)3を介してアナログ/デ
ジタル変換器4に入力される。
【0022】一方、内燃機関の回転角度位置を検出する
ために設けられているクランク角センサ5からは、点火
行程に入ろうとする気筒のピストンが上死点に到達する
毎に、すなわちたとえば内燃機関が4気筒4サイクルの
内燃機関であるときには180°CA毎にクランクパル
スが導出され、また6気筒であるときには120°CA
毎にクランクパルスが導出される。前記クランクパルス
は、入力インタフェイス回路6を介してサンプリング制
御回路7に入力される。このサンプリング制御回路7か
らは、前記クランクパルスに応答してサンプリング信号
が導出され、前記アナログ/デジタル変換器4は、この
サンプリング信号に同期して前記ノックセンサ2からの
出力を、たとえば40kHzのサンプリング周波数でデ
ジタル値に変換した後、メモリ10へ出力する。
【0023】前記メモリ10は、ランダムアクセスメモ
リなどで実現され、前記アナログ/デジタル変換器4の
変換結果を、たとえば64データ分だけストアしておく
ことができる。したがって、アナログ/デジタル変換器
4のサンプリング周波数が前述のように40kHzであ
るときには、1.6msec分のデータをストアしてお
くことができる。このメモリ10内のストア内容は、古
いデータから順に、新しいデータが入力されるたび毎に
更新されている。サンプリング制御回路7は、アナログ
/デジタル変換器4からメモリ10へストアされるサン
プリングデータのレベルをモニタしており、そのレベル
が後述する解析基準L1を超えると、その超えた時点か
ら予め定めるデータ数分だけ、すなわち予め定める期間
だけ解析区間に設定し、その解析区間内のサンプリング
データを読出して周波数解析器8へ導出する。
【0024】周波数解析器8は、いわゆるデジタルシグ
ナルプロセッサなどで実現され、前記サンプリング信号
に同期して、デジタル値に変換されたノックセンサ出力
を高速フーリエ変換(Fast Fourier Transformation)法
によって周波数解析を行い、その解析結果をノッキング
判定回路9に出力する。ノッキング判定回路9は後述す
るようにして、前記周波数解析器8の出力に基づいて作
成するノッキング周波数、ノッキング信号のみを通過さ
せるためにフィルタリングすべきノッキング周波数帯幅
および信号レベルからノッキング信号と判定するノッキ
ング判定基準Vに基づいて、ノッキングが発生している
か否かの判定を行い、その判定結果をマイクロコンピュ
ータなどで実現される制御回路11へ導出する。
【0025】前記制御回路11に関連して、吸気圧セン
サ12、冷却水温度センサ13、および吸気温度センサ
やスロットル弁開度センサなどの他のセンサ14が設け
られており、これらのセンサ12〜14の検出結果は入
力インタフェイス回路15を介してアナログ/デジタル
変換器16に入力され、デジタル値に変換された後、前
記制御回路11に入力されている。制御回路11にはま
た前記クランク角センサ5からのクランクパルスが入力
されており、制御回路11はこのクランクパルスに応答
して、ノッキング判定回路9の判定結果およびセンサ1
2〜14の検出結果に基づいて点火進角量を演算する。
こうして演算された点火進角量となるように、制御回路
11は出力インタフェイス回路17を介してイグナイタ
18へ点火信号を出力し、点火プラグ19の点火タイミ
ングを駆動制御する。このようにして、ノッキングの発
生を抑えて、大きな点火進角量で点火時期制御を行うこ
とができる。
【0026】図2は、本発明のノッキング判定方法の考
え方を説明するための図である。ノックセンサ2からの
図2(1)で示される出力に対して、観測期間W1は、
ピストンの上死点(TDC)間において、前記上死点か
ら期間W2、たとえば10°CAだけ経過した時点か
ら、たとえば110°CAに到達するまでの期間に設定
される。
【0027】今、内燃機関を4気筒4サイクルとし、ク
ランク角センサ5によって検出される内燃機関の回転速
度を3000rpmとするとき、前記上死点間は180
°CAとなり、その時間は10msecとなる。また、
前記期間W2が経過した観測期間W1の開始時点は前記
上死点から0.56msecだけ経過した時点であり、
該観測期間W1の終了時点は前記上死点から6.11m
secが経過した時点となる。
【0028】一方、アナログ/デジタル変換器4のサン
プリング周波数を前述のように40kHzとし、またメ
モリ10のRAM容量を64データ分とすると、図2
(2)において参照符W3で示される単位解析区間は前
述のように1.6msecとなる。サンプリング制御回
路7は、モニタしているアナログ/デジタル変換器4の
サンプリングデータから、前記図2(1)で示されるノ
ックセンサ2の出力レベルが解析基準L1を超えた時刻
t1,t11から、図2(2)で示されるように参照符
W4で示される2解析区間に亘って周波数解析を行う。
メモリ10は前記時刻t1,t11から単位解析区間W
3ずつの、すなわち64個ずつのサンプリングデータを
周波数解析器8へ出力し、周波数解析器8は入力された
データに基づいて図2(3)および図3で示されるよう
に、周波数f0〜fnまでの帯域において、複数の各周
波数でのスペクトラムパワーを解析する。
【0029】ノッキング判定回路9はその解析結果に基
づいて、たとえば図2(4)で示されるように2つの単
位解析区間W3のそれぞれのスペクトラムパワーの最大
値P1,P2を判別し、大きい方の値を指標値Sに設定
する。
【0030】この指標値Sから、ノッキング判定値v
は、たとえば前回のノッキング判定値をv(i−1)と
するとき、式1で示すように、前回の指標値S(i−
1)に1/8の重み付けを行うフィルタ処理が施されて
更新される。
【0031】 v={v(i−1)×7+S(i−1)}/8 …(1) ノッキング判定回路9は、こうして求められたノッキン
グ判定値vをたとえば3倍した値に設定されるノッキン
グ判定基準Vを今回の指標値Siが超えると、ノッキン
グが発生したものと判断し、制御回路11に点火進角量
を小さくさせる。
【0032】すなわちたとえば、前回の判定値v(i−
1)を50とし、前回の指標値S(i−1)を100と
するとき、今回の判定値vは前記式1から、(50×7
+100)/8=56.25となる。したがってノッキ
ング判定基準Vは、56.25×3=168.75とな
る。したがって、前記図2において参照符P1で示され
る今回の指標値Siが130であるとすると、ノッキン
グ判定基準V以下となり、ノッキングが発生していない
ものと判定される。
【0033】これに対して次の指標値S(i+1)が、
たとえば240であるときには、前記式1から判定値v
は(56.25×7+130)/8=65.47であ
り、ノッキング判定基準Vは80.47×3=196.
41となり、ノッキングが発生していると判定される。
このようにして、ノックセンサ2の出力に対応した点火
時期制御が行われる。
【0034】このようにして本発明に従うノッキング制
御方法では、ノックセンサ2の出力の周波数解析結果に
基づいてノッキングの有無を判定するので、内燃機関の
気筒数などの種類や仕様の違いに対しても、またノッキ
ングの振動モードの違いに対しても、ノックセンサ2の
出力からノッキング成分を正確に抽出してノッキング判
定を行うことができ、汎用性を向上することができると
ともに、判定精度を向上することができる。また、前記
図2において時刻t2〜t3間で示されるように、ノッ
クセンサ2の出力レベルが前記解析基準L1を超えてい
ないときには周波数解析を休止するので、余分な信号処
理を削減して、演算量を低減することができ、あるいは
他の演算処理を行うことが可能となる。
【0035】図4は、本発明の他の実施例のノッキング
判定方法の考え方を説明するための図である。この実施
例は前述の実施例に類似し、図4(1)〜図4(4)
は、それぞれ図2(1)〜図2(4)に対応している。
この実施例では、図4(1)で示されるノックセンサ2
の出力レベルが解析基準L1を超えた前記時刻t1,t
11から予め定める時間W5だけ以前の時刻t0,t1
0までさかのぼってメモリ10からデータが読出され、
この時刻t0,t10からの2つの単位解析区間W3か
ら成る解析区間W4のデータが周波数解析される。
【0036】これによって、ノッキングの発生によるノ
ックセンサ2の出力レベルの立上がり部分の信号成分ま
でも周波数解析を行うことができ、解析精度を向上する
ことができる。
【0037】図5は、本発明のさらに他の実施例のノッ
キング判定方法の考え方を説明するための図であり、図
5(1)〜(4)は、それぞれ図2(1)〜(4)およ
び図4(1)〜(4)に対応している。注目すべきはこ
の実施例では、前記観測期間W1の開始時点から解析区
間W3が連続して設定されている。したがって、前記サ
ンプリング周波数およびRAM容量から単位解析区間W
3が1.6msecであるとき、該観測期間W1内にお
いて、内燃機関の回転速度が3000rpmである場合
には、この解析区間W3は図5(2)で示されるように
約3.5回だけ設定することができ、また1500rp
mである場合には約7回設定することができる。
【0038】こうして設定された1または複数の解析区
間W3のうち、図5(2)において○印を付して示され
るように、ノックセンサ2の出力レベルが前記解析基準
L1を超えている解析区間のデータのみが、図5(3)
で示されるように周波数解析される。
【0039】このようにサンプリング周期である単位解
析区間W3およびサンプリングデータ数を一定にして周
波数解析を行うことによって、内燃機関の回転速度が変
化しても容易に解析を行うことができる。
【0040】なお、上述の各実施例では、解析基準L1
は一定レベルに設定されたけれども、本発明の他の実施
例として、サンプリング制御回路7はクランク角センサ
5からのクランクパルスに応答して点火行程である気筒
を判別し、各気筒毎に予め設定しておいた解析基準L1
を用いて周波数解析を行うか否かの判定を行うようにし
てもよい。これによって、各気筒とノックセンサ2との
距離差などに起因するセンサ感度のばらつきなどに対応
することができ、判定精度を向上することができる。
【0041】また同様に、前記解析基準L1を前記クラ
ンクパルスから検出される内燃機関の回転速度に対応し
て変化するようにしてもよい。これによって、前記回転
速度で大きく変化するノックセンサ2の出力レベルに対
して、周波数解析を行うべきであるか否かの判定を高精
度に行うことができる。
【0042】さらにまた、上述の各実施例では周波数f
0〜fnの全ての周波数で指標値S(i+1),Si,
S(i−1),…が求められたけれども、本発明の他の
実施例として、図3において参照符PBで示すバルブの
開閉などによるノイズ成分を含んでいる可能性のある周
波数帯域fbからは前記指標値S(i+1),Si,S
(i−1),…を抽出しないようにしてもよい。あるい
は、前述のように各振動モード毎に異なるノッキングの
発生を表す信号成分を含んでいる可能性のある周波数帯
域、たとえば7kHz,11kHz,13kHz,15
kHzおよび19kHzなどの周波数をほぼ中心周波数
とするノッキング信号成分を含んでいる周波数帯域のみ
から前記指標値S(i+1),Si,S(i−1),…
を選択するようにしてもよく、こうして判定精度をさら
に向上するようにしてもよい。
【0043】また、前記ノッキング判定値vは、前回の
指標値をS(i−1)とし、前々回の指標値をS(i−
2),…とするとき、式2で示すようにして求められて
もよい。
【0044】 v={S(i−1)*α1+S(i−2)*α2+…S(i−n)*αn}/n …(2) すなわちたとえば、α1=2、α2=1.6、α3=
1.2、…とすると、前回の指標値S(i−1)からn
−1演算周期以前の指標値S(i−n)までのうち、新
しい指標値ほど影響度が大きくなるように重み付けを行
った移動平均を求めることができる。
【0045】さらにまた上述の各実施例では、ノッキン
グ判定値vは、連続する指標値S(i−1),S(i−
2),…から求められたけれども、本発明のさらに他の
実施例として、たとえば4気筒の場合にはS(i−
1),S(i−5),S(i−9),…、また6気筒の
場合にはS(i−1),S(i−7),S(i−1
3),…、というように、各気筒毎にデータをまとめる
ようにしてもよい。これによってもまた、ノックセンサ
2からの距離差などによる該ノックセンサ2の各気筒毎
の検出感度のばらつきにも対応することができ、高精度
なノッキング判定を行うことができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、内燃機関
の気筒数などの種類や仕様の違いに対しても、またノッ
キングの振動モードの違いに対しても、ノックセンサの
出力からノッキング成分を正確に抽出してノッキング判
定を行うことができ、汎用性を向上することができると
ともに判定精度を向上することができる。
【0047】また、ノックセンサの出力レベルが予め定
める解析基準を超えているノッキングの発生している可
能性のあるときにのみ周波数解析を行うので、データ数
を削減して、演算時間を低減することができ、あるいは
他の演算処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のノッキング制御方法が用い
られる内燃機関の点火時期制御装置1の電気的構成を示
すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例のノッキング判定方法の考え
方を説明するための図である。
【図3】周波数解析結果の例を示す図である。
【図4】本発明の他の実施例のノッキング判定方法の考
え方を説明するための図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例のノッキング判定方
法の考え方を説明するための図である。
【図6】ノッキングによるシリンダブロックの共振モー
ドと、共振周波数との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 点火時期制御装置 2 ノックセンサ 5 クランク角センサ 7 サンプリング制御回路 8 周波数解析器 9 ノッキング判定回路 10 メモリ 11 制御回路 12〜14 センサ S(i+1),Si,S(i−1),… 指標値 L1 解析基準 W1 観測期間 W3,W4 解析区間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク角センサの出力に応答してピス
    トンの上死点間の所定タイミング間にノッキング観測期
    間を設定し、 前記観測期間においてノックセンサの出力が予め定める
    解析基準を超えているときには該出力の周波数解析を行
    い、 その解析結果のスペクトラム分布に基づいてノッキング
    判定を行い、 その判定結果に対応して点火進角を制御することを特徴
    とするノッキング制御方法。
  2. 【請求項2】 前記周波数解析は、前記出力が解析基準
    を超えた時点から予め定める個数のサンプリングデータ
    に基づいて行われることを特徴とする請求項1記載のノ
    ッキング制御方法。
  3. 【請求項3】 前記周波数解析は、前記出力が前記解析
    基準を超えた時点の前後の予め定める個数のサンプリン
    グデータに基づいて行われることを特徴とする請求項1
    記載のノッキング制御方法。
  4. 【請求項4】 前記ノッキング観測期間を複数の解析区
    間に区分し、前記周波数解析は、前記出力が前記解析基
    準を超えている解析区間で行われることを特徴とする請
    求項1記載のノッキング制御方法。
  5. 【請求項5】 前記解析基準は、内燃機関の気筒毎に設
    定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載のノッキング制御方法。
  6. 【請求項6】 前記解析基準は、内燃機関の回転速度に
    対応して設定されることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載のノッキング制御方法。
  7. 【請求項7】 内燃機関のノッキングを検出するノック
    センサと、 内燃機関の回転角度位置を検出するクランク角センサ
    と、 前記クランク角センサの出力に応答して内燃機関のピス
    トンの上死点間の所定タイミング間に設定されるノッキ
    ング観測期間において前記ノックセンサからの出力を記
    憶する記憶手段と、 前記クランク角センサの出力が予め定める解析基準を超
    えているか否かを判定し、超えているときには、その超
    えた時点付近のデータを前記記憶手段から出力させるデ
    ータ選択手段と、 データ選択手段によって記憶手段から出力されたデータ
    の周波数解析を行う解析手段と、 前記解析手段の解析結果のスペクトラム分布に基づいて
    ノッキング判定を行い、その判定結果に対応して点火進
    角を制御する制御手段とを含むことを特徴とするノッキ
    ング制御装置。
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