JPH06184466A - 粉体塗料の製造方法 - Google Patents

粉体塗料の製造方法

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JPH06184466A
JPH06184466A JP35538592A JP35538592A JPH06184466A JP H06184466 A JPH06184466 A JP H06184466A JP 35538592 A JP35538592 A JP 35538592A JP 35538592 A JP35538592 A JP 35538592A JP H06184466 A JPH06184466 A JP H06184466A
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JP
Japan
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powder coating
particles
plasma
powder
gas
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Application number
JP35538592A
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English (en)
Inventor
Takanori Suzuki
孝典 鈴木
Kazue Nakadera
一恵 中寺
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Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマにより粉体塗料粒子を表面処理する
ことにより、主として粒子径分布に起因する塗膜の不均
一性を改良する。 【構成】 非重合性ガスをプラズマ化させ、このプラズ
マに粉体塗料粒子を接触させて、該粒子の表面処理を行
なう粉体塗料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両、船舶、重・家電機
器、鋼製家具、建材、鉄骨・パイプ、電気・電子部品等
の防錆、防食、絶縁、美装用を目的とした、特に静電塗
装に好適な粉体塗料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体塗料は塗料を粉体にし、加熱した金
属被塗物に溶融付着させるか、静電気で被塗物に塗着さ
せてから加熱溶融して塗膜にするための塗料であり、有
機溶剤や水を使用しない固形の塗料であるために、省資
源、低公害塗料として大いに注目されており、積極的な
応用が試みられている。
【0003】従来の粉体塗料は主としてエポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂等の熱硬化性樹脂
に、硬化剤、硬化触媒、および必要に応じて充填顔料や
着色顔料、流動性向上剤等の添加剤を配合して得た組成
物を高速撹拌機にして乾式混合した後、押出機で熱溶融
混練押出しして、冷却後粗粉砕、微粉砕して製造されて
いる。
【0004】その際の粉体塗料の粒子径は体積基準積算
50%径で8〜50μm程度であるが、塗料の生産性
上、粒子径を均一にすることは困難で、例えば平均粒子
径が30μmの場合、その粒子径分布は1〜2μmから
100μm超の広範な粒子径をもつ粒子で構成されるも
のであった。
【0005】このような粉体塗料が流動浸漬法および静
電流動浸漬法の粉体塗装機に適用されているが、粉体塗
料に対する要求特性は用途の拡大と共に多様化し、例え
ば塗着速度を速くする一方で塗膜厚さの均一性、平滑性
の向上や、薄膜化要求がなされている。
【0006】静電気を応用した塗装法の場合、粉体塗料
は静電荷を与えられ、煙霧化され、この静電気の吸引力
(クーロン力)で被塗物に塗着せしめられるが、前記の
如く熱溶融粉砕法によって得られた粉体塗料は、その粒
子径がブロードに分布しており、小さい粒子の方が大き
い粒子に比らべ相対的に帯電量が大きくなり、電気的吸
引力が強くなることと軽いことから被塗物面への到着は
早くなり、その結果小さい粒子の上に大きい塗料粒子が
塗着することになるので、均一な塗膜を得ることができ
なかった。
【0007】さらに従来の粉体塗料は、電荷が一つ一つ
の粒子に均一に与えられないために、被塗物表面への塗
着効率が不良となる問題もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、粉体塗料の
表面をプラズマ処理することにより、粉砕工程で生じた
粒子径分布の存在にもかかわらず、個々の粒子に所定の
電荷を付与し、帯電の立ち上がりが早く塗着効率が良好
で、平滑性・均一性にすぐれ薄膜塗装を容易にする粉体
塗料の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は合成樹脂を主成
分とする組成物を熱溶融混練後、粉砕して粉体塗料粒子
を作成し、しかるのち該粒子表面を非重合性ガス雰囲気
中でプラズマ処理することを特徴とする粉体塗料の製造
方法である。以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】本発明を構成する粉体塗料粒子の材料は、
主にエポキシ系、ポリエステル系、アクリル系の熱硬化
型の樹脂を主成分とし、これに必要に応じて硬化剤もし
くは硬化触媒、着色剤、体質顔料、流動調整剤等の添加
剤が適宜配合されているものであるが、ナイロン、塩ビ
等の熱可塑性樹脂を主成分とする粉体塗料粒子にも有効
である。これらの材料は所定の比率で混合され、熱溶融
混練押出し、冷却後粗粉砕、微粉砕の工程を経て粉体塗
料粒子となり、次いでプラズマ処理を受け改質される。
【0011】ここでプラズマ処理とは、アルゴン、ヘリ
ウム、空気、酸素、窒素、水素、アンモニア、四弗化メ
タン等の非重合性ガスから選ばれた少なくとも一種の気
体にエネルギーを印加し、高度に励起分子状態としてプ
ラズマ化させ、このプラズマに有機物質を含む固体を接
触させて、表面改質を行なうものであり、有機気体を用
いて有機重合体薄膜を形成するプラズマ重合とは異な
る。
【0012】プラズマ処理することによって、高分子材
料では表面官能基などの導入、表面の分解或いはエッチ
ングなどの表面改質が起こる。一般に、粉体粒子の静電
気帯電性は、酸素ガス・アルゴンガスの存在下では負に
帯電しやすく、窒素ガス・アンモニアガスでは正になり
やすいので、改質目的により非重合性ガスを選定する必
要がある。
【0013】プラズマ処理に用いる装置としては、例え
ば内部電極方式のベルジャー型、クロス型、外部電極方
式の円筒型などの各種混合装置を適用して行なうことが
可能である。
【0014】図1はベルジャー型プラズマ処理装置の一
例である。プラズマ処理装置の反応器として、ベルジャ
ー11内の上下二つの並行平板電極12の下部電極上に
設けた振動皿13上に、被処理粉体として粉体塗料粒子
14を乗せ、ベルジャー内を真空ポンプ接続管15によ
り真空に引いた後、ベルジャー内にガス導入管16から
非重合性ガスを適量流し込み、粉体塗料粒子に振動皿に
よって振動を伝える。この振動操作によって振動皿内の
粉体粒子は転動し始める。
【0015】次に上下の並行平板電極に高周波電源17
より電力を供給してプラズマを発生させ、ベルジャー内
で粉体塗料粒子の表面処理をする。この時粉体は常に振
動で流動化し、転動しているので粉体塗料粒子の表面は
プラズマ処理を万遍なく受け、改質が均等になされる。
【0016】粉体塗料粒子の表面の改質速度およびその
性状は、真空度、印加電圧、電極間距離、温度、さらに
ガスの種類、流量および反応器内のガスの流れパターン
などのプラズマ操作条件で変わる。粉体塗料粒子の改質
速度および改質された表面構造の最適条件は、該粒子の
材料組成に応じ各種ガスそれぞれに適宜見いだすことが
必要である。
【0017】
【作用】本発明による粉体塗料は、プラズマ処理により
粉体が表面改質され、酸化などの表面官能基の新らたな
導入などによって、個々の粒子の帯電量が粒子径分布に
依存することなく均一に帯電し、帯電量を任意にコント
ロールでき、帯電の立ち上がりがよく、塗着性が向上
し、塗膜を均一にすることができる。
【0018】
【実施例】次に実施例によって本発明を説明する。 実施例1 粉体塗料粒子を次ぎのとおり調製準備した。尚、部数は
全て重量部を意味する。 ・エポキシ樹脂(東都化成社製,商品名;「エポトートYD904 」) 100部 ・ジシアンジアミド 2部 ・イミダゾール系触媒(四国ファインケミカル社製,商品名;「2MZ-A 」)1部 ・顔料ベンガラ(利根産業社製,商品名;「R-550 」) 2.5部 ・流動調整剤(モンサント社製,商品名;「モダフローパウダーII」) 0.3部
【0019】上記成分をヘンシェルミキサーにて乾式混
合した後、押出機で熱溶融混練押出しして、冷却後粗粉
砕、微粉砕して、コールターカウンターによる体積基準
積算50%径が35μmの粉体塗料粒子を得た。該粒子
の粒度分布は25μm以下が40%、64μm以上が1
8%であった。
【0020】この粒子20gを図1に示すプラズマ処理
装置内の振動皿上に乗せ、振動させて転動撹拌しつつ真
空ポンプでベルジャー内部を脱気した後、酸素ガスを流
量20cc/minで導入しつつ排気して処理装置内の
真空度を0.1Torrに保ち、高周波電源(70W,
13.56MHz)によりグロー放電を2分間行ない、
粒子の表面をプラズマにより処理し本発明による粉体塗
料を得た。
【0021】得られた粉体塗料を静電流動浸漬法によ
り、25mm×150mm×3mmの鋳鉄製テストピー
スに20秒間塗着し、次いで180℃30秒間焼付け加
熱硬化して塗膜を形成した。
【0022】実施例2 実施例1と同じ粉体塗料粒子を対象として、高周波電源
出力を50W、処理時間を5分間とした以外は、全て実
施例1と同一条件で本発明の製造方法を実施した。該粉
体塗料を実施例1と同様処理してテストピースに塗膜を
形成せしめた。
【0023】比較例1 実施例1で準備した粉体塗料粒子に対してプラズマによ
る表面処理を施すことなく、比較用の製造方法に基づく
粉体塗料として採用した。得られた比較用の粉体塗料を
実施例1と同一条件でテストピースに塗着、焼付けを行
ない塗膜を形成した。
【0024】以上の実施例1〜2および比較例1から得
られた粉体塗料のブローオフ法による帯電量の測定値、
および粉体塗装物の単位面積当りの塗着量、塗膜面の外
観の評価結果を表1に示す。なお、帯電量は平均粒子径
100μm程度のフェライト粒子と粉体塗料を一定比率
でプラスチック容器に入れ、容器全体を回転させて60
分撹拌した後とり出してブローオフ帯電量測定機で測定
したものである。
【0025】表1の結果から明らかなとおり、プラズマ
で表面処理した実施例1および2の粉体塗料の塗着量
は、同じ条件で塗装された比較例1のプラズマ未処理品
に比べて多かった。これは帯電量のデーターから明らか
なとおり、プラズマ処理粉体塗料で負の電荷が大きくな
ったためである。
【0026】実施例1〜2および比較例1の粉体塗料塗
装物の外観を観察したところ、比較例1では塗装むらが
あり、膜厚が不均一であったが、実施例1〜2の表面は
塗装むらもなく、ピンホールフリーの厚さ均一な薄膜で
あることが確認された。
【0027】 表 1 試料 帯電量〔μc/g〕 塗着量〔mg/cm2 〕 外観 実施例1 13 4.2 ○ 実施例2 14 4.0 ○ 比較例1 9 3.1 △
【0028】
【発明の効果】本発明は粉体塗料粒子の表面を非重合性
ガスのプラズマ雰囲気に曝し、いわゆるプラズマ表面処
理することによって、粉体塗料の塗装条件に必要な塗料
粒子の帯電量を所望の値に制御することができる。従っ
て、熱溶融混練粉砕法により得られた粉体塗料粒子の粒
子径分布に依存することなく、塗膜厚さが均一でピンホ
ールフリーの表面平滑性にすぐれた粉体塗料を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いたベルジャー型プラズマ処理装置
の概略図である。
【符号の説明】 11 ベルジャー 12 並行平板電極 13 振動皿 14 粉体塗料粒子 15 真空ポンプ接続管 16 ガス導入管 17 高周波電源

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂を主成分とする組成物を熱溶融
    混練後、粉砕して粉体塗料粒子を作成し、しかるのち該
    粒子表面を非重合性ガス雰囲気中でプラズマ処理するこ
    とを特徴とする粉体塗料の製造方法。
JP35538592A 1992-12-21 1992-12-21 粉体塗料の製造方法 Pending JPH06184466A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008082295A1 (en) * 2006-12-28 2008-07-10 Nederlandse Organisatie Voor Toegepast-Natuurwetenschappelijk Onderzoek Tno Deposition of particles on a substrate
JP5958560B2 (ja) * 2013-01-09 2016-08-02 株式会社村田製作所 処理済み液晶ポリマーパウダー、これを含むペーストおよび、それらを用いた液晶ポリマーシート、積層体、ならびに処理済み液晶ポリマーパウダーの製造方法

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Effective date: 20010130