JPH0618400B2 - 共通線信号方式の回線初期設定方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は共通線信号方式をとる複数交換機ユニツトの回
線初期設定方法に係り、特に交換ユニツト間回線群にリ
セツトしなければならない回線とリセツトしない回線が
混在する場合に好適な回線初期設定方法に関する。

〔発明の背景〕

第４図は、複数交換機ユニツトから構成されるネットワ
ークを示し、交換ユニツト４と交換ユニツト１，２，
３，５とは、回線群６，７，８，９と共通線10，11，1
2，13とで接続されている。斯かるネットワークにおい
て、例えば、交換ユニツト４が初期設定を要する障害を
起こしたとすると、交換ユニツト４と隣接する全ての交
換ユニツト１，２，３，５との間の回線群６，７，８，
９をリセツトしなくてはいけない。この回線初期設定
は、1980年版CCITT、No.７信号方式勧告仕様によれば、
話中でリセツトしてはいけない回線を除いて、一回線づ
つ個別に順次リセツト信号を共通線10，11，12，13に乗
せて送ることになっている。しかるに、この従来方法
は、回線群に含まれる通話中でない全回線に順次リセツ
ト信号を共通線に乗せる送出する為、信号の数は回線の
数に等しく多大であり、その為、回線群をリセツトする
のに要する時間、プロセツサ負荷などが大きいという不
都合がある。

さらに、1984年度版CCITT、No.７信号方式草案では、リ
セツトしなければならない回線が隣接している場合は、
それら回線に対し一信号でリセツトできる群信号を導入
し、リセツトする回線がまとまつてある場合は一回の群
信号送出でリセツトできるようになつた。しかし、この
方法も、リセツトを行なう回線が連続している時のみ群
信号を送出できるが、通話中でリセツトしてはいけない
回線があるたびに別信号として送出せざるを得ない。従
つて、回線群の全回線をリセツトするのでなければ、同
じ信号の繰り返しで、従来方法と同じ欠点がある。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、共通線信号方式を採る複数交換ユニツ
トの回線初期設定を要する障害等、隣接するユニツトと
の間の回線群を一回の信号送出でリセツトでき、情報量
の削減と簡単化を図ることができる回線初期設定方法を
提供することにある。

〔発明の概要〕

上記目的を達成する為、本発明では、共通線信号方式に
て接続される複数交換機ユニツトの回線初期設定要求障
害時、該当交換ユニツト間の回線群のリセツトが必要で
さらに一連の回線群の中に通話中等によりリセツトして
はならない回線が混在する場合、１回戦群のうちの個々
の回戦のリセツト要不要表示を１つの回線初期設定信号
に持たせることにより、一回の信号送出で回線群中のリ
セツト要回線をリセツトする。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図乃至第３図を参照して
説明する。

第２図は第４図と同じネツトワークを示し、共通線信号
方式を採る複数交換機ユニツトから成るネツトワークで
交換ユニット４が初期設定を要する障害を起こしたと仮
定すると、交換ユニット４と隣接する交換ユニット１，
２，３，５との間を結ぶ回線群６，７，８，９に含まれ
る回線で、話中の呼については救済する必要があるの
で、リセツトしてはならない。各回線が使用中かどうか
の情報は、その回線と接続している交換ユニットが持つ
ている。

そこで、本発明では、例えば交換ユニット４から交換ユ
ニット２に共通線11を通して送出する回線初期設定信号
に、回線群７の個々の回線が使用中であるか否かの情
報、つまり各回線のリセツト要、不要情報をもたせた部
分を追加する。

第１図は回線初期設定信号の一例を示す信号フオーマツ
ト図である。このフオーマツトは、回線群を示すラベル
部と、回線群全体に対し初期設定であることを示すヘツ
デイング部と、該当回線群に含まれる全ての回線に対
し、初期設定するかしてはいけないかの表示をパラメー
タとして、付け加えたものである。回線群をリセツトす
る際、回線には、話中でリセツトしてはならない回線あ
るので、回線ごとのリセツト要不要表示を入れる。尚、
この信号フオーマツトは矢印方向へ進む。

第３図は第１図の初期設定信号を編集する為のフローチ
ヤートである。各々の回線のリセツト要不要表示を持つ
信号の編集方法をフローチヤートを用いて説明する。

交換ユニットに初期設定を要する障害が生じた場合、障
害を起こした交換ユニットが、その間の各回線群に含ま
れる回線が話中かどうかの情報を持つているので、個々
の回線が話中かどうかを分析する。そして、分析結果が
話中でない場合には、当該回線をリセツトする必要があ
るため、回線初期設定信号のパラメータ部分のうち当該
回線に対応する部分にリセツト表示を書き込む。

分析結果が話中の場合には、当該回線をリセツトしては
ならないため、回線初期設定信号のパラメータ部分のう
ち当該回線に対応する部分にリセツト不要表示を書き込
む。

この様にして当該回線群を構成する全ての回線について
リセツト要不要表示をパラメータ部分に書き込み、回線
初期設定信号の編集を終了する。

斯かる回線初期設定信号を使用した場合の具体的な例を
次に説明する。

例えば、１回線あたりの呼量を０．７アーラン程度と仮
定すると、全体の回線数の７割程度の回線を救済しなけ
ればならないことになり、局間通話回線が2000回線程度
の交換ユニットを考えた場合、最繁時1400回線程度が救
済対象となる。この場合、従来方法で初期設定信号を編
集すると、救済する回線があるために別信号を送るの
で、救済すべき回線が一様に分布していると仮定する
と、初期設定信号数は１群256回線で77(256×0.3)とな
り、全体では180(2000×0.3×77÷256)信号となる。

しかるに、本発明方法をこの例に適用すれば、１群256
回線に対し、救済対象回線の有無にかかわらず、１つの
初期設定信号中のパラメータ部分に256回線のリセツト
要不要表示を書き込めばよい。このため、全体では８(2
000÷256)つの信号（往復で16信号）で済むことにな
る。

また、信号リンクの信号転送能力だけに着目すると、従
来は30秒（８bit÷4800bit/s×15バイト×往復２×回線
数600）＋両端居処理遅延時間であるが、本発明を適用
すると、信号長が従来の3.13倍（従来15バイトのものが
47バイトに）になり、256回線では信号回線の使用率が
約24分の１となり、１．３秒＋両端局処理遅延時間に信
号転送時間を短縮することができる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、初期設定信号数を削減でき、また、回
線リセツトに要する時間、プロセツサ負荷などを小さく
する効果がある。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明に係る回線初期設定信号の一例のフオー
マツト図、第２図及び第４図は夫々複数交換機ユニツト
でなるネツトワークの構成図、第３図は第１図の回線初
期設定信号の編集フローチヤートである。 １，２，３，４，５……交換ユニツト、６，７，８，９
……回線（群）、10，11，12，13……共通線。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】共通線信号方式を採る複数の交換ユニット
   で構成されるネットワークにおいて、ある交換ユニット
   に初期設定を要する障害が起き、この交換ユニットと隣
   接する交換ユニットとの間の回線群のリセットが必要と
   なった場合であって、リセット対象の回線群の中にリセ
   ットしてはいけない回線が混在するとき、該回線群中の
   個々の回線についてのリセット要／不要を示す情報全て
   を１つの回線群初期設定信号に付加して前記障害を起こ
   した交換ユニットから前記隣接する交換ユニットに共通
   線を介して送出し、該回線群初期設定信号を受信した交
   換ユニットは前記情報に基づきリセット要とされた回線
   についてリセットしリセット不要とされた回線について
   はリセットを行わないことを特徴とする共通線信号方式
   の回線初期設定方法。