JPH06183964A - ドパミン誘導体含有経口投与用製剤 - Google Patents

ドパミン誘導体含有経口投与用製剤

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JPH06183964A
JPH06183964A JP34402692A JP34402692A JPH06183964A JP H06183964 A JPH06183964 A JP H06183964A JP 34402692 A JP34402692 A JP 34402692A JP 34402692 A JP34402692 A JP 34402692A JP H06183964 A JPH06183964 A JP H06183964A
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欣吾 中島
Takashi Osawa
孝 大澤
Takashi Yao
孝史 八百
Koji Matsubara
孝次 松原
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Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ドカルパミンに水易溶性物質、膨潤性物質お
よびヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合したこ
とを特徴とする経口投与用製剤。 【効果】 ドカルパミンを高含量で配合した場合にも、
崩壊性が高く、また、保存安定性の高い優れた医薬用経
口製剤が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドパミン誘導体である
ドカルパミンの経口投与用製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ドパミン誘導体であるドカルパミン〔化
学名:(−)−(S)−2−アセタミド−N−[3,4
−ビス(エトキシカルボニルオキシ)フェネチル]−4
−(メチルチオ)ブチルアミド〕は、経口投与で優れた
心収縮力増加作用、腎血流量増加作用を示し、循環不全
に伴う諸症状の改善・治療薬として優れた薬物である。
【0003】ドカルパミンは、有効血中濃度が高いので
高含量の製剤とすることが望まれるものの、水溶性が低
いため、ドカルパミンを高含量とした場合、常用される
賦形剤、崩壊剤等を配合しただけでは、崩壊性が低く、
生物学的利用能が低下するという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ドカルパミ
ンを高含量で配合した場合にも優れた崩壊性を示す経口
投与用製剤を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ドカルパミン
に水易溶性物質、膨潤性物質およびヒドロキシプロピル
メチルセルロース(以下、HPMCと称する。)を配合
することを特徴とする経口投与用製剤である。
【0006】ドカルパミンに水易溶性物質、膨潤性物質
を配合しただけの製剤では、崩壊性は改善されないが、
本発明の製剤はこれに更にヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースを配合したものであり、これにより意外にも、
ドカルパミンを高含量で配合しても崩壊性に優れ、速や
かに有効血中濃度に達するという優れた作用効果を奏す
るものである。
【0007】本発明の製剤に用いられる水易溶性物質と
しては、20℃の水に10w/v%以上溶解する物質で
あればよく、かかる物質としては例えば、シュクロー
ス、マンニット、乳糖、グルコース等が挙げられ、この
うちシュクロースまたはマンニットがとりわけ好まし
い。
【0008】膨潤性物質としては、通常内服用固形製剤
に崩壊剤として用いられる物質であればよく、例えばカ
ルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換度ヒドロ
キシプロピルセルロース、内部架橋カルボキシメチルセ
ルロースナトリウム、カルボキシメチルスターチ、カル
ボキシメチルセルロース、トウモロコシデンプン、小麦
デンプン、バレイショデンプンなどが挙げられる。この
うち、カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換
度ヒドロキシプロピルセルロース、内部架橋カルボキシ
メチルセルロースナトリウム又はカルボキシメチルスタ
ーチが好ましく、とりわけカルボキシメチルセルロース
カルシウムが好ましい。
【0009】上記の水易溶性物質および膨潤性物質は、
いずれも1種類に限られることなく、2種以上を適宜組
み合せて使用することも可能である。
【0010】また、HPMCとしては、白色〜帯黄白色
の繊維状の粉末又は粒で、水に溶解した時の粘度が、5
0cps(2%、20℃)以下のものであればよく、か
かるHPMCとしては例えば、TC−5(信越化学社
製)、メトローズ(信越化学社製)、メトセル(ダウケ
ミカル社製)などが挙げられる。本発明においては、で
きるだけ低粘度のものが好ましい。
【0011】本発明の製剤中における上記各成分の配合
量は、主薬であるドカルパミンが、約65w/w%以
上、とりわけ70〜90w/w%、水易溶性物質が約4
〜8w/w%、とりわけ5〜7w/w%、膨潤性物質
が、約4〜12w/w%、とりわけ6〜10w/w%、
HPMCが、約2〜6w/w%、とりわけ3〜5w/w
%であるのが好ましい。
【0012】本発明の製剤の剤形は、錠剤、顆粒剤、細
粒、散剤、カプセル剤等経口投与用製剤であればいずれ
の形態でもよいが、とりわけ顆粒剤、細粒が好ましい。
【0013】本発明の製剤は、いずれも常法により製造
することができる。例えば、本発明の製剤が顆粒剤であ
れば、ドカルパミン、水易溶性物質、膨潤性物質および
HPMC、要すれば各種の賦形剤を配合し、湿式造粒法
や乾式造粒法により顆粒とすればよく、更に所望によ
り、流動化剤の存在もしくは非存在下に皮膜剤をコーテ
ィングして製することができる。また、錠剤の場合に
は、上記各成分を混合したのち常法により打錠して錠剤
とし、要すればこれに上記と同様皮膜剤をコーティング
することにより容易に製することができる。本発明の製
剤は、上記各成分に加えて、所望により、この技術分野
で通常賦形剤として用いられる成分、例えばソルビッ
ト、結晶セルロース、第二リン酸カルシウム、硫酸カル
シウム等を併用することもできる。これらは、経口投与
用製剤に通常用いられるものであればいずれも使用する
ことができる。
【0014】また、本発明の製剤は、所望に応じて皮膜
形成性物質で被覆されていてもよく、かかる皮膜形成性
物質としては、皮膜剤として製剤に通常用いられるもの
のうち水性の溶媒に溶解するものであれば特に限定され
ないが、投与後速やかにドカルパミンが溶出するよう、
水溶性、胃溶性ないし腸溶性のものが好ましい。かかる
皮膜形成性物質としては、例えばHPMC、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースフタレート、ポリビニルアセタールジエチルアミノ
アセテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセ
テートサクシネート、メタクリル酸コポリマー(商品
名:オイドラギットE、オイドラギットL、ロームアン
ドファーマ社製)等が挙げられる。
【0015】皮膜形成性物質は、製剤に対して約4〜1
0w/w%、とりわけ5.5〜8.5w/w%程度とな
る量を使用するのが好ましい。
【0016】また、皮膜形成性物質とともに流動化剤を
併用してもよく、このような流動化剤は、製剤に通常用
いられるものであれば良く、特に限定されないが、含水
二酸化ケイ素、無水ケイ酸、ステアリン酸、ステアリン
酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク等を
好適に用いることができる。
【0017】以下に、実施例、実験例をあげて更に本発
明を説明する。
【0018】
【実施例】
実施例 ドカルパミン75重量部、シュクロース6重量部、CM
C−Ca(化学名:カルボキシメチルセルロースカルシ
ウム)9重量部を混合し、攪拌造粒機(品川式混合機)
に入れ、これにHPMC5重量部を水に溶解させて加
え、約20分間練合する。練合物を、ロータリー製粒機
(スクリーン 0.8mmΦ)で押し出し造粒する。押
し出し造粒した顆粒を10メッシュ篩で篩過し、乾燥し
て素顆粒を得る。素顆粒95重量部を流動層コーティン
グ機に入れ、HPMC−AS(化学名:ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースアセテートサクシネート)5重量
部を水アルコール混液(40:60)に溶解させた液を
スプレーしてフィルムコーティングし、含水二酸化ケイ
素0.2重量部を加えて混合することにより、ドカルパ
ミン含有フィルムコーティング顆粒を得る。
【0019】実験例 実施例で得られた本発明の製剤と下記方法で得られる対
照製剤につき、崩壊性および保存安定性を調べた。 (1)対照製剤の調製 ドカルパミン75重量部、乳糖6重量部、トウモロコシ
デンプン9重量部を混合し、攪拌造粒機(品川式混合
機)に入れ、これにポリビニルピロリドン5重量部を水
に溶解させて加え、約20分間練合する。練合物を、ロ
ータリー製粒機(スクリーン 0.8mmΦ)で押し出
し造粒する。押し出し造粒した顆粒を10メッシュ篩で
篩過し、乾燥して素顆粒を得る。素顆粒95重量部を流
動層コーティング機に入れ、HPMC5重量部を水アル
コール混液(50:50)に溶解させた液をスプレーし
てフィルムコーティングし、含水二酸化ケイ素 0.2
重量部を加えて混合することにより、ドカルパミン含有
フィルムコーティング顆粒を得る。
【0020】(2)崩壊性試験 日本薬局方(第12改正)崩壊試験法(第2液使用)に
基づいて崩壊性試験を行った。
【0021】(3)保存安定性試験 50℃、1箇月間保存後の製剤について、薄層クロマト
グラフィー(TLC)による成分分析および肉眼による
外観観察を行った。
【0022】(4)結果 結果は表1に示す通りである。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明の製剤は、水易溶性物質、膨潤性
物質およびHPMCの3成分を配合することにより、水
溶性の低いドカルパミンを高含量で配合した場合にも、
優れた崩壊性を有するという特長をもつ。また、これら
3成分を使用することにより、主薬であるドカルパミン
の保存安定性が高いという効果も併せ有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/50 L 7329−4C J 7329−4C 47/26 Z 7433−4C 47/36 Z 7433−4C 47/38 Z 7433−4C D 7433−4C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドカルパミンに水易溶性物質、膨潤性物
    質およびヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合す
    ることを特徴とする経口投与用製剤。
  2. 【請求項2】 製剤中に水易溶性物質を4〜8w/w
    %、膨潤性物質を4〜12w/w%、ヒドロキシプロピ
    ルメチルセルロースを2〜6w/w%配合してなる請求
    項1記載の製剤。
  3. 【請求項3】 水易溶性物質がシュクロースまたはマン
    ニットの少なくともいずれか一種であり、膨潤性物質が
    カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換度ヒド
    ロキシプロピルセルロース、内部架橋カルボキシメチル
    セルロースナトリウム又はカルボキシメチルスターチか
    ら選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の
    製剤。
  4. 【請求項4】 製剤表面を皮膜形成性物質で被覆してな
    る請求項1、2又は3記載の製剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997031639A1 (fr) * 1996-02-29 1997-09-04 Fujisawa Pharmaceutical Co., Ltd. COMPRIMES CONTENANT UN ANTIBIOTIQUE AU β-LACTAME ET PROCEDE POUR LEUR PRODUCTION
WO1999018936A1 (fr) * 1997-10-09 1999-04-22 Ssp Co., Ltd. Preparations solides rapidement solubles

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