JPH0618070Y2 - エンジンの始動時負荷低減装置 - Google Patents

エンジンの始動時負荷低減装置

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JPH0618070Y2
JPH0618070Y2 JP1986109522U JP10952286U JPH0618070Y2 JP H0618070 Y2 JPH0618070 Y2 JP H0618070Y2 JP 1986109522 U JP1986109522 U JP 1986109522U JP 10952286 U JP10952286 U JP 10952286U JP H0618070 Y2 JPH0618070 Y2 JP H0618070Y2
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oil
shaft
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、エンジンの始動時において該エンジンにかか
る負荷抵抗を低減するようにしたエンジンの始動時負荷
低減装置の改良に関する。
(従来の技術) 従来より、この種のエンジンの始動時負荷低減装置とし
ては各種のものが知られている。その一例としては、例
えば実開昭58−104363号公報に開示されている
ように、エンジンの始動時に電気負荷となる車載電装品
系への通電をリレーによってカットする一方、エンジン
のクランクプーリに連結された補機駆動系への動力伝達
を電磁クラッチによって遮断するようにしたものがあ
る。
(考案が解決しようとする課題) しかし、上記従来のものでは、エンジンのクランキング
時のみに負荷を低減するため、エンジンを完爆しても、
その後直ちにエンジンへ負荷がかかると、特にエンジン
の冷間時等においてはこの負荷のために、完爆後のエン
ジン回転数の所定値以上への上昇吹上りが良好に行われ
ず、その結果、エンジンが停止する等の問題があった。
そこで、エンジンの始動時にエンジン回転数が所定の吹
上り回転数に達するまで負荷を低減するようにすること
により、エンジンのクランキング後も負荷を低減してエ
ンジン回転の吹上りを良好に行わせ、始動性を高めるよ
うにすることが考えられる。尚、この場合、エンジンへ
の負荷接続を所定のアイドル回転数で行ったのでは、こ
のアイドル回転数は吹上り回転数と較べて比較的低回転
であるため、負荷接続時のエンジン負荷の増大に伴って
そのままエンストを起こす恐れがある。これに対し、所
定の吹上り回転数でエンジンへの負荷接続を行った場合
には、この吹上り回転数は比較的高回転であるため、負
荷接続時のエンジン負荷の増大によって回転数が落ち込
んでもエンストに至らず、始動性を確保しつつ負荷接続
が可能となる。
ところで、始動後にエンジンが安定して回転するのに必
要な吹上り回転数は、オイルポンプからエンジンの潤滑
部分に供給される潤滑オイルの粘度変化により冷間時と
温間時とで異なり、温間時には例えばアイドリング回転
数〜1000rpmで済むが、冷間時には2000rpmまで
上昇させる必要がある。
このため、負荷を低減するための上記吹上り回転数を冷
間時に合せて高く設定すると温間時には不必要な回転数
まで吹上ることになる。逆に温間時に合せて上記吹上り
回転数を低く設定すると冷間時に吹上り回転数が不足す
ることになる。
本考案はかかる諸点に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、負荷を低減するための上記吹上り回転
数の基準値をエンジンの温度状態に応じて適正に変える
ようにすることにより、全ての温度条件下でエンジン回
転数の吹上りを良好にかつ効率良く行わせてエンジンの
始動性を良好に確保することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案の解決手段は、エンジ
ンによって常時駆動され該エンジンの潤滑部分に潤滑オ
イルを送給するためオイルポンプを備え、エンジンの始
動時に該エンジンにかかる負荷抵抗を低減するようにし
たエンジンの始動時負荷低減装置を前提とする。そし
て、エンジンの温間始動時にはエンジンの完爆後のエン
ジン回転数が所定の第1の吹上り回転数に到達するまで
上記エンジン負荷の低減を行う一方、エンジンの冷間始
動時にはエンジンの完爆後のエンジン回転数が上記第1
の吹上り回転数よりも高い所定の第2の吹上り回転数に
到達するまで上記エンジン負荷の低減を行うよう制御す
る負荷制御手段を備えたものとする。
(作用) 上記構成により、本考案では、エンジンの始動時、エン
ジン回転数が所定の吹上り回転数に達する該エンジンに
かかる負荷が低減されるので、エンジンの完爆後も負荷
が低減されることになり、エンジンの吹上りが良好に行
われる。このため、この吹上り回転数で負荷接続をする
と、この負荷接続時のエンジン負荷の増大によって回転
数が落ち込んでも上記吹上り回転数は比較的高回転であ
るのでエンストに至らず、始動性を確保しつつ負荷接続
が可能となる。
その場合、負荷制御手段により、冷間始動時における負
荷接続のための吹上り回転数が温間時のそれよりも高い
ので、エンジンの温度状態に対応した吹上り回転数を適
正に得ることができ、よってあらゆる温度条件下で良好
な始動性を確保できることになる。
(実施例) 以下、本考案における実施例を図面に基づいて説明す
る。
第2図において、1はエンジンを構成するシリンダブロ
ック、2はエンジンのクランクシャフト(図示せず)に
連結された駆動ギヤ、3は上記シリンダブロック1に形
成されたシャフト挿通孔4に回転自在に支持されたバラ
ンサシャフトである。該バランサシャフト3は、アンバ
ランスウェイト部(図示せず)を有するシャフト本体5
と、上記シャフト挿通孔4に摺動可能に支持されたピス
トン部6とに2分割されている。上記シャフト本体5に
は分割面の一半分を切り欠いてなる係合段部7が形成さ
れている一方、ピストン部6にはその分割面の他半部を
切り欠いてなる,上記シャフト本体5の係合段部7に係
合可能な係止段部8が形成されており、この係止段部8
と係合段部7との係合によりピストン部6がシャフト本
体5に一体的に連結される。上記バランサシャフト3の
ピストン部6前端面(係止段部8と反対側の端面)には
軸部9が同心状に突設され、該軸部9は、上記シャフト
挿通孔4の開口を液密状に封蓋するフランジ状の蓋部材
10の軸受孔11内に回転自在にかつ摺動自在に支持さ
れている。上記軸部9の先端部は蓋部材10外に突出
し、その突出した先端部には上記受動ギヤ2に噛み合う
被駆動ギヤ12がスライドキー13を介して摺動可能に
かつ回転一体に取り付けられている。そして、上記被駆
動ギヤ12は駆動ギヤ2よりも小径に設けられており、
バランサシャフト3のピストン部6とシャフト本体5と
が一体的に連結された状態で該バランサシャフト3をエ
ンジンのクランクシャフトの回転数の所定倍の比率でも
って回転させることにより、エンジンの回転振動を低減
するようになされている。
上記軸部9の先端には軸部9よりも大径のリング状のス
プリング受座14がボルト15止めにより取り付けら
れ、このスプリング受座14と上記被駆動ギヤ12との
間にはリターンスプリング16が縮装されている。この
リターンスプリング16のばね力により、被駆動ギヤ1
2を蓋部材10前面に押し付けて駆動ギヤ2との噛合位
置に保持するとともに、軸部9つまりバランサシャフト
3のピストン部6をシャフト本体5から離れる方向すな
わち両者の係合が解放される方向に付勢するようになさ
れている。又、上記バランサシャフトのピストン部5の
前端面と蓋部材10背面との間の空間は密閉状のシリン
ダ17に形成され、外シリンダ17には上記シリンダブ
ロック1及び蓋部材10内部を通るオイル流路18の下
流端部が開口されている。そして、このオイル流路18
を通してシリンダ17にオイルを供給または供給停止す
ることにより、バランサシャフト3を作動状態または非
作動状態に制御し、シリンダ17内へのオイルの供給を
停止したときには、リターンスプリング16の付勢力に
よってバランサシャフト3のピストン部6をシャフト本
体5から切り離してシャフト本体5の回転を停止させる
一方、シリンダ17内にオイルを供給したときには、バ
ランサシャフト3のピストン部6をリターンスプリング
16の付勢力に抗してシャフト本体5側へ移動させてピ
ストン部6とシャフト本体5とを連結し、シャフト本体
5を回転させるようにしたバランサシャフト作動装置A
が構成されている。尚、蓋部材10にはシリンダ17内
の圧油を抜くためのオリフィス19が設けられている。
又、20は蓋部材10をシリンダブロック1に位置決め
して取り付けるため位置決めピン、21はシャフト挿通
孔4内周面とバランサシャフト3外周面との間に挿入さ
れたメタル状のスペーサである。
さらに、シリンダブロック1には、第1図に示すように
上記バランサシャフト4前側のシリンダ17に対し圧油
を給排してバランサシャフト3を作動状態または非作動
状態に切り換えることにより、エンジンにかかる負荷抵
抗を制御するための負荷制御手段としての負荷制御弁B
が設けられている。
そして、この負荷制御弁Bはシリンダブロック1内に形
成したシリンダ状のバルブ孔22を備え、外バルブ孔2
2の開口部23は蓋部材24によって封蓋されている。
また、このバルブ孔22の中央付近には、上記シリンダ
ブロック1内を通るオイル流路18の上流端と、クラン
クシャフトによって駆動されるオイルポンプ(図示せ
ず)に上流端が接続されるオイル供給路25の下流端と
がそれぞれ対応して開口されている。
上記バルブ孔22内にはバルブ孔22内を油圧室26と
スプリング室27とに区画形成する弁体28が摺動自在
に嵌装されている。上記スプリング室27内にはスプリ
ング29が縮装され、このスプリング29のばね力によ
り弁体28をバルブ孔開口部23側へ付勢するようにし
ている。一方、弁体28にはそのバルブ孔開口部23側
の側面中心から適当な長さを有する軸状の制御ロッド3
0がバルブ孔22の中心軸線と平行に開口部23側へ延
設され、該制御ロッド30の先端部は上記蓋部材24に
形成した孔部31内に挿入され、この孔部31の奥底部
と制御ロッド30先端との間には温度変化に応じて膨縮
するワックス32が装填されている。そして、このワッ
クス32の膨縮によりエンジン始動時に弁体28を移動
させ、冷間始動時には、ワックス32の非膨張により弁
体28を図で示す位置に位置付ける一方、温間始動時に
は、ワックス32の膨張により弁体28を同破線矢印に
示す位置に位置付けるようになっている。
さらに、上記バルブ孔22内の油圧室26と上記オイル
供給路25の途中とはバイパス路33によって連通され
ている。よって、負荷制御弁Bにおいては、クランクシ
ャフトの駆動つまりエンジンにかかる負荷抵抗を低減す
る条件をエンジンのシリンダブロック1の温度状態と、
オイルポンプのオイル吐出圧(オイル供給路によって供
給された油圧室26内の圧力)に略比例するエンジン回
転数との双方によって制御し、エンジンの温間時には、
弁体28がワックス32の膨張によって位置付けられた
始動前の位置(破線矢印にて示す位置)から油圧室26
に供給されるオイル圧の増大に伴い図で実線矢印に示す
位置に移動して、エンジン回転数が比較的低い所定の第
1の吹上り回転数(例えば1000rpm)に到達するま
で、一方冷間時には、弁体28がワックス32の非膨張
によって位置付けられた始動前の位置(図に示す位置)
から図で実線矢印にて示す位置に移動して、エンジン回
転数が上記第1の吹上り回転数よりも高い所定の第2の
吹上り回転数(例えば2000rpm)に到達するまで、
それぞれバランサシャフト3のシリンダ17に対するオ
イルの供給を停止させて、バランサシャフト3の駆動の
ためにエンジンにかかる負荷を低減するように構成され
ている。
したがって、上記実施例においては、エンジン始動時、
該エンジンが冷間時であるときには、負荷制御弁Bにお
けるワックス32がほとんど膨張せず、このワックス3
2の非膨張により弁体28が第1図に示す位置に位置付
けられている。この状態からエンジンがクランキングの
後に完爆して、該エンジンにより駆動されるオイルポン
プからの油圧がバイパス路33を介してバルブ孔22の
油圧室26に伝達されると、その油圧により弁体28が
スプリング29の付勢力に抗して移動し、この間、オイ
ル供給路25とオイル流路18との連通は弁体28によ
って遮断され、バランサシャフト3のシャフト本体5は
ピストン部6から隔離されて回転せず、このことによっ
てエンジンにかかる負荷が低減される。
そして、エンジン回転数が第2の吹上り回転数(200
0rpm)に達した時点で上記弁体28が第1図の実線矢
印の位置まで移動して負荷制御弁Bは開弁状態となり、
この開弁によりオイル供給路25とオイル流路18とが
連通してバランサシャフト3のピストン部6がシャフト
本体5に連結され、このことによって、バランサシャフ
ト3がエンジンにより回転駆動されてエンジンの振動低
減が図られる。
一方、エンジンの温間時には、ワックス32が膨張する
ので、弁体28は制御ロッド30を介してスプリング2
9付勢力に抗して押圧されて第1図の破線矢印に示す位
置まで移動している。この後、エンジンが完爆してオイ
ルポンプからのオイルが油圧室26に供給されるのに伴
って、弁体28がさらに移動し、エンジン回転数が第1
の吹上り回転数(1000rpm)に達するまでバランサ
シャフト作動装置Aのシリンダ17に対するオイルの供
給が停止されてエンジンにかかる負荷が低減される。そ
して、エンジン回転数が第1吹上り回転数に達すると、
負荷制御弁Bが開いて、上記と同様にバランサシャフト
3が回転する。
この場合、エンジン回転数が温間始動時には第1の吹上
り回転数に到達するまで、そして冷間始動時には第2の
吹上り回転数に到達するまで該エンジンにかかるバラン
サシャフト3の駆動による負荷が低減される。このた
め、エンジンのクランキング後もこの負荷が低減される
ことになり、始動後のエンジンの吹上りが良好に行われ
る。よって、この所定の吹上り回転数で負荷を接続する
と、この負荷接続によるエンジン負荷の増大によって回
転数が落ち込んでも上記吹上り回転数は比較的高回転で
あるのでエンストに至らず、始動性を確保しつつ負荷接
続が可能となる。
そして、負荷制御弁Bにより、冷間時における負荷接続
のための吹上り回転数が温間時のそれよりも高いので、
該エンジンの温度状態に対応した吹上り回転数を適正に
得ることができ、よってあらゆる温度条件下でエンジン
の良好な始動性を確保できることになる。
尚、上記実施例では、エンジンにかかる負荷抵抗とし
て、バランサシャフト3の駆動抵抗について説明した
が、エンジン負荷となるその他の装置をエンジン始動時
に作動停止させるようにしてもよい。
例えば、第3図に示す実施例では、エンジンの始動時に
トルクコンバータ34の作動を停止させるようにしたも
のである。
すなわち、第3図において、35はエンジンのリンダブ
ロック1に支持されたクランクシャフトであって、該ク
ランクシャフト35の後端部(図で右端部)には、他の
部分よりも大径の大径部36が形成され、該大径部36
の後端面には略円盤状の可動プレート37が回転一体に
かつ接続可能に取り付けられている。つまり、クランク
シャフト35の大径部36後端面にはその中心部にガイ
ド孔38が、外周部には係合穴39,39…がそれぞれ
形成されている一方、可動プレート37の前面(第3図
で左側面)にはその中央に上記クランクシャフト35の
ガイド穴38に摺動可能に嵌挿されるガイド軸40が、
また、該ガイド軸40の側方に上記係合穴39,39…
に摺動可能に嵌挿される係止ピン41,41…がそれぞ
れ突設されている。
また、上記クランクシャフト35の大径部36には、上
記ガイド穴38の側方に後端面が開口するシリンダ42
が形成され、該シリンダ42には可動プレート37前面
に突設されたピストン部43が摺動可能に嵌装されてい
る。そして、上記シリンダ42はシリンダブロック1内
に形成されたオイル流路44に連通されている。さら
に、上記可動プレート37の背面外周には段差状の当接
部45が形成されている。又、可動プレート37の周縁
部の厚みは中央部付近よりも薄くなっている。
一方、上記エンジンのクランクシャフト35に同軸上に
配置されたトルクコンバータ34は、上記可動プレート
37背面に形成された中心孔46に回転自在に挿入され
る入力軸47にカバー48を介して一体に固定されたイ
ンペラ49と、出力軸50に固定されたタービン51
と、出力軸に回転自在に支承されたステータ52とを備
えてなる。上記入力軸47には外周縁に歯部を有するリ
ングギヤ53が支持され、該リングギヤ53は、締結ボ
ルト54,54,…によって上記カバー48に一体に連
結されている。さらに、上記リングギヤ53の前面周縁
には、上記可動プレート37の当接部45へ当接可能な
プレッシャープレート55が一体に固着されている。ま
た、上記可動プレート37の背面とリングギヤ53との
間にはリターンスプリング56が入力軸47の回りに配
置されて嵌装されており、このリターンスプリング56
のばね力によって可動プレート37をリングギヤ53の
プレッシャプレート55から離すように付勢している。
よって、クランクシャフト35のシリンダ42内に対
し、シリンダブロック1のオイル流路44からオイルを
給排することにより、可動プレート37の当接部45と
プレッシャプレート55とを接離させて、トルクコンバ
ータ34とエンジンとの連結およびその解除を制御する
ようにしたトルクコンバータ作動装置Cが構成されてい
る。そして、上記シリンダブロック1のオイル流路44
は上記第1実施例における負荷制御弁B(第1図参照)
に接続されている。
したがって、この実施例においては、エンジンの温間始
動時には、エンジン回転数が第1の吹上り回転数に到達
するまで、上記負荷制御弁Bから上記圧油流路44にオ
イルは供給されず、トルクコンバータ34は作動しな
い。同様に、エンジンの冷間始動時の場合には、エンジ
ン回転数が第2の吹上り回転数に到達するまで、上記圧
油流路44にオイルは供給されないので、トルクコンバ
ータ34は作動しない。このため、エンジンのクランキ
ング後も、このトルクコンバータ34作動による負荷が
低減されることになり、よってエンジンの吹上りが良好
に行われて、その始動性が向上する。
そして、上記負荷制御弁Bにより、エンジンの冷間始動
時における負荷接続のための吹上り回転数が温間時のそ
れよりも高いので、該エンジンの温度状態に対応した吹
上り回転数を適正に得ることができ、よってあらゆる温
度条件で、エンジンの良好な始動性を確保することがで
きる。
第4図に示す実施例では、エンジンに駆動されるパワー
ステアリング機構用のオイルポンプ57を作動停止させ
るようにしたものである。
第4図において、57はエンジンのシリンダブロック1
に取り付けられたトロコイド式のオイルポンプであっ
て、該オイルポンプ57は、シリンダブロック1にプレ
ート58を介して固定されたポンプハウジング59と、
該ポンプハウジング59内に回転自在に嵌装され、回転
中心部にテーパ孔60を有するロータ61とを備え、こ
のロータ61の回転によりポンプハウジング59のオイ
ル吸込口62から吸入したオイルをオイル吐出口(図示
せず)から吐出するものである。63は上記ポンプハウ
ジング59およびプレート58に回転自在にかつ摺動自
在に支持されたポンプシャフトであって、該ポンプシャ
フト63の一端(図で右端)には上記ロータ61のテー
パ孔60に対応する先細り状のテーパ部64が形成され
ており、このポンプシャフト63のテーパ部64をロー
タ61のテーパ孔60に嵌合することにより、ロータ6
1がポンプシャフト63に回転一体に連結される。上記
シリンダブロック1には上記オイルポンプ57に対応す
る部位にシリンダブロック1の内外を連通する開口65
が形成され、開口65は板状の蓋部材66で密閉され、
該蓋部材66には上記ポンプシャフト63を回転自在に
かつ摺動可能に挿通せしめる挿通穴67が設けられてい
る。又、上記ポンプシャフト63の他端部はシリンダブ
ロック1内に臨み、その先端部には、上記第1実施例の
バランサシャフト作動装置Aと同様に、クランクシャフ
トに連結された駆動ギヤ2に噛合する被駆動ギヤ68が
回転一体にかつ摺動自在に支持され、該被駆動ギヤ68
と、ポンプシャフト63下端に固定したスプリング受け
69との間には、ポンプシャフト63をそのテーパ部6
4がロータ61のテーパ部60から離れる方向に付勢す
るリターンスプリング70が縮装されている。
さらに、上記蓋部材66に対応するポンプシャフト63
表面にはピストン部となるリング部材71が一体に固定
されている一方、該リング部材71に対応する蓋部材6
6の内部で、かつ挿通孔67の内周縁付近には、リング
部材71をピストンとするドーナツ形状のシリンダ部7
2が形成されている。そして、このシリンダ部72に
は、シリンダブロック1および蓋部材66に連続して形
成されたオイル流路73の下流端が開口されている。よ
って、シリンダ部72内に対するオイルの給排を制御し
てリング部材71およびそれと一体のポンプシャフト6
3を移動させることにより、オイルポンプ57とエンジ
ンとの駆動連結およびその解除を制御するようにしたオ
イルポンプ作動装置Dが構成されている。そして、上記
オイル流路73の上流端は第1図に示す負荷制御弁Bに
接続されている。
したがって、この場合、エンジンの温間始動時には、エ
ンジン回転数が第1の吹上り回転数に到達するまで、上
記負荷制御弁Bによりオイル流路73にオイルが供給さ
れないので、ポンプシャフト63は作動せず、該エンジ
ンにかかるポンプシャフト63の作動による負荷が低減
される。同様に、冷間始動時にはエンジン回転数が第2
の吹上り回転数に到達するまで圧油流路へオイルが供給
されることはなく、ポンプシャフト63の作動による負
荷が低減されるようになっている。このため、エンジン
の完爆後も負荷が低減されることになり、よってエンジ
ンの吹上りが良好に行われて、その始動性が向上する。
その際、負荷制御弁Bにより、冷間始動時における負荷
接続のための吹上り回転数が温間時のそれよりも高いの
で、温度状態に対応した吹上り回転数を適正に得ること
ができ、よってあらゆる温度条件下で良好な始動性を確
保することができるものである。
(考案の効果) 以上の如く、本考案のエンジンの始動時負荷低減装置に
よれば、エンジン始動時の回転数が、エンジンの温度状
態に応じた所定の吹上り回転数に到達するまでエンジン
にかかる負荷抵抗を低減するようにしたので、エンジン
の全ての温度状態において完爆後の吹上りを良好にかつ
適正に得ることができ、エンジンの良好な始動性を確保
できるという実用上極めて優れた効果を発揮するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示し、第1図は負荷制御弁の構
造を示す断面図、第2図はバランサシャフト作動装置を
示す断面図である。第3図はトルクコンバータ作動装置
の断面図、第4図はオイルポンプ作動装置の断面図であ
る。 A……バランサシャフト作動装置、B……負荷制御弁、
C……トルクコンバータ作動装置、D……オイルポンプ
作動装置、5……シャフト本体、6……ピストン部、1
6……リターンスプリング、18……オイル流路、22
……バルブ孔、25……オイル供給路、28……弁体、
29……スプリング、30……制御ロッド、32……ワ
ックス、33……バイパス路、42……シリンダ、43
……ピストン部、44……オイル流路、55……プレッ
シャプレート、56……リターンスプリング、60……
テーパ孔、64……テーパ部、70……リターンスプリ
ング、71……リング部材、72……シリンダ部、73
……オイル流路。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンによって常時駆動され該エンジン
    の潤滑部分に潤滑オイルを送給するためのオイルポンプ
    を備え、エンジンの始動時に該エンジンにかかる負荷抵
    抗を低減するようにしたエンジンの始動時負荷低減装置
    であって、 エンジンの温間始動時にはエンジンの完爆後のエンジン
    回転数が所定の第1の吹上り回転数に到達するまで上記
    エンジン負荷の低減を行う一方、エンジンの冷間始動時
    にはエンジンの完爆後のエンジン回転数が上記第1の吹
    上り回転数よりも高い所定の第2の吹上り回転数に到達
    するまで上記エンジン負荷の低減を行うよう制御する負
    荷制御手段を備えたことを特徴とするエンジンの始動時
    負荷低減装置。
JP1986109522U 1986-07-17 1986-07-17 エンジンの始動時負荷低減装置 Expired - Lifetime JPH0618070Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986109522U JPH0618070Y2 (ja) 1986-07-17 1986-07-17 エンジンの始動時負荷低減装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
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