JPH0618063A - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は分離形空気調和機に関し、特に据付ス
ペースを低減する室外ユニットを提供することを目的と
する。 【構成】室外ユニットの熱交換器室を機械室上方に配置
し、熱交換器の偏平伝熱管とフィンまたはルーバーを有
する平板フィンより構成される熱交換器を伝熱管を該鉛
直方向に配設することにより達成される。 【効果】室外ユニットの熱交換器の構成パイプ本数を低
減し安価な構成とできる。また、室外ユニットの据付面
積を低減することにより据付スペースを低減した室外ユ
ニットを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は空気調和機に係り、特
に据付必要スペースの低減及び廉価な商品を提供するこ
とを志向した分離形空気調和機の室外ユニットの構造に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】家庭用ルームエアコンディショナに関し
ては分離形空気調和機を中心に普及しているが、空気調
和機が設置される部屋又は建築物構造が多様化してきて
おり、空気調和機の設置スペースの省スペース化が重要
な課題となっている。

【０００３】室内ユニットにおいては壁掛形を中心とし
て分離型空気調和機が普及しているが、建物構造として
室内の高さを抑えたマンション等の集合住宅や戸建て住
宅が増加しており、テラス窓サッシの高さ寸法は現在２
００ｃｍ以上が主流となりつつあり、窓上の壁の有効高
さは３０ｃｍから３５ｃｍが多くなっており、室内ユニ
ットの形態は窓上スペースの減少に伴い、その高さ寸法
を縮小する必要がある。

【０００４】一方、室外ユニットにおいても集合住宅等
の増加により、ベランダ、テラス等への設置が増加し、
据付面積を小さくする方向での省スペース化が重要な課
題となっている。

【０００５】図５は例えば実公昭６０−３２５３９号公
報に示された従来の分離形空気調和機の室外ユニットを
示す外観図、図６は図５の平面断面図であり、図におい
て、機械室と送風機室は平行に配設され、その熱交換器
の高さ寸法よりも横寸法が長く伝熱管は水平に配置され
ている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来の室外ユニットは
以上のように構成されており、特に集合住宅でのベラン
ダ設置等に必要な据付スペースが大きくなり狭い場所へ
の設置が困難であった。本発明の目的は据付スペースを
低減した空気調和機を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】室外ユニットの構成とし
て、熱交換器を偏平伝熱管とルーバー又はスリット平板
フィンから構成し、前記偏平伝熱管を該鉛直方向、ルー
バー又はスリット平板フィンの長手方向を該水平方向に
設置するとともに、熱交換器と圧縮機，冷凍サイクル部
品等を収納した機械室とをユニットベース上に並設し、
送風機を機械室上方に配設するものである。

【０００８】

【作用】この発明における室外ユニットは室内ユニット
と組合わされ、圧縮機、冷凍サイクル部品等を収納した
機械室とベース上に並設された熱交換器と機械室上部に
配設した送風機により所要熱交換性能（冷房，暖房）を
得て、空気調和を行なうものである。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１について説明
する。

【００１０】図１は本発明の室外ユニットの縦断面図を
示すものであり、１は熱交換器、２は送風機、３は圧縮
機、冷凍サイクル、電気部品等を収納する機械室、４は
ベースである。

【００１１】ここで熱交換器１は機械室３とベース４上
に並設され室外ユニット背面（図中Ａ矢視）の全面を有
効に活用できるように配置され、送風機２により、所要
熱交換性能が確保できるように通風を行なう。

【００１２】ここで熱交換器１は図２、図３に示す如く
偏平形状の伝熱管を鉛直方向に配置しており、空気調和
機を冷房運転する時には熱交換器１は高温高圧の冷媒ガ
スを凝縮させる凝縮器として作用し、暖房運転する場合
には液冷媒を蒸発させる蒸発器として作用する。

【００１３】ここで熱交換器１には偏平パイプとろう接
等により接合されたルーバーフィン又はスリットフィン
が偏平管と直交する形で配列されている。

【００１４】この熱交換器が蒸発器として作用する場合
には通過する外気の空気が冷却されることにより、熱交
換器表面に空気中の水分が結露、凝集し、水滴となる
が、水滴はフィンに設けたルーバー又はスリット間を毛
管現象により重力方向下方に滴下し、熱交換器に停滞す
ることなくベースから排水される。

【００１５】ここで、同一の熱交換器を偏平伝熱管が水
平方向となるように配設すると凝縮水は偏平伝熱管上に
滞留し、熱交換器の通風抵抗が増加し、伝熱性能が低下
するために熱交換器を大形化する必要がありユニットの
小形化、据付面積低減の障害となる。図４に熱交換器１
の偏平伝熱管を水平と鉛直に配設した時の蒸発器として
使用された場合の通風抵抗を比較して示す。

【００１６】

【発明の効果】本発明によれば、以上説明したように、
熱交換器の形状を室内、室外ユニットの冷暖房運転時の
性能を確保して室外ユニットの据付必要面積を低減する
ことができ、狭い場所への設置が可能となる効果を奏す
る。

【００１７】高性能化のための通風抵抗の少ない偏平伝
熱管を鉛直方向に配置した構成とすることにより、暖房
運転時における凝縮水が熱交換器の外表面に水滴として
凝縮する場合にも水滴の落下を良好にして、気流の通風
抵抗の増大と熱伝達率の低下を防止し、かつ、熱交換器
の水平方向寸法を低減するとともに熱交換器の伝熱管本
数を低減することができ、必要伝熱性能を確保すること
ができるので、熱交換器の部品溶接箇所を低減し製作コ
ストの上昇を抑えることができる。また送風機を機械室
の上部に配設することにより、室外ユニットの必要床面
積を低減して狭い場所への設置が可能になる効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す室外ユニットの縦断面
図である。

【図２】同ユニットに備えられる熱交換器の形状を示す
斜視図である。

【図３】同熱交換器の図２の要部斜視図である。

【図４】同熱交換器の水ぬれ時の通風抵抗を示す図であ
る。

【図５】従来の室外ユニット本体の縦断面

【図６】図５の室外ユニットの平面断面図である。

【符号の説明】

１…熱交換器 ２…送風機 ３…機械室 ４…ベース ５…偏平伝熱管 ６…フィン

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】熱交換器と送風機および運転制御用電気品
   を有する室内ユニット本体で、水平方向に冷媒流路を形
   成した管を配設したクロスフィンチューブ形熱交換器を
   有する壁掛形の室内ユニットと組合せる室外ユニットの
   構成として、熱交換器を偏平伝熱管とルーバー又はスリ
   ット平板フィンから構成し、前記偏平伝熱管を該鉛直方
   向、ルーバー又はスリット平板フィンの長手方向を該水
   平方向に設置したことを特徴とする空気調和機。
2. 【請求項２】室外ユニットにおいて熱交換器と圧縮機，
   冷凍サイクル部品等を収納した機械室とをユニットベー
   ス上に並設し、送風機を機械室上方に配設したことを特
   徴とする請求項１記載の空気調和機。