JPH061777Y2 - 成型機における金型取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は発泡合成樹脂等の成型を行う成型機において金
型を取付ける為の装置に関するものである。

〔従来の技術〕

発泡合成樹脂その他の成型品を作成する成型機は、第２
図に示すようなものである。

即ち、成型機本体１に固定される固定型板２と該固定型
板２に対して水平方向に移動可能に対設する移動型板３
を有するものである。

尚、４は原料を供給するためのホッパーである。

この成型機本体１に取付けられる金型は第３図に示すよ
うなものである。

金型装置５は通常キャビティ型52とコア型51ととからな
り、両金型の側方には螺孔53、53が穿設されている。

金型装置５を移動する時には、成型面を重合した状態
で、セット金具８の挿通孔81、81にボルト82、82を挿通し
金型装置５の螺孔53、53に締着して両金型を固定する。

移動型板３の下部には第４図に示すように金型受け33、3
3が取付けられており、高さ調整の為のジャッキボルト3
4、34が設けられている。

キャビティ型52とコア型51が重合された金型装置５は、
上部に設けられている吊り環54を利用してホイストクレ
ーン等で吊上げられ、一方の金型の下端が金型受け33上
に載置される。

コア型51の裏面側側方には、フランジ部55が形成されて
おり、移動型板３に穿設された螺孔92、92には締付ボル
ト91、91によって取付金具９、９が取付けられている。

この取付金具９、９をフランジ部55、55に係止して、締
付ボルト91、91によってコア型51を移動型板３に固定す
るものである。

ここで、93は厚さ調整用の調整ボルトであり、取付金具
９とフランジ部55との間隔を調整するものである。

コア型51を移動型板３に固定した状態で型閉めの位置ま
で移動型板３を移動する。

固定型板２にも、同様の金型受け及び取付金具が設けら
れており、キャビティ型52の下端が金型受け上に載置さ
れるとともに取付金具によってキャビティ型52が固定型
板２に固定される。

しかして、セット金具８、８が取外されて、成型作業が
行われるものである。

〔考案が解決しようとする課題〕

上述のような金型の取付方法では、移動型板３の金型受
け33上に金型装置５を載置する際に左右方向の位置を目
視で調整する必要があり、位置合わせが困難であるとと
もに、作業に手間どるという問題を有している。

また、移動型板３に載置した際に金型装置５の自重によ
り前傾状態となって倒れるおそれがあり、作業に危険を
伴うものであった。

本考案は、このような問題点に鑑みて、金型装置を成型
機に取付ける際に、位置合わせが簡単にでき、金型取換
え時間を短縮して、安全性の高い成型機における金型取
付装置の提供を目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上記目的を達成するために成型機本体に固定さ
れる固定型板と該固定型板に対して水平方向に移動可能
に対設される移動型板とを有する成型機において、一方
の型板上面にフック係止用孔を有する係止部材を取付
け、成型機本体に取付けられる一方の金型上面には、裏
面後方に突出した水平片より前記係止部材のフック係止
用孔に嵌合可能な係止片が下設されてなる略Ｌ字形状の
フック部材が取付けられ、他方の金型上面には他方の型
板上面に載支される支持板が裏面後方に突設されてなる
成型機における金型取付装置を構成するものである。

ここで、フック部材及び支持板に支持ボルトを設けるこ
とができる。

〔作用〕

金型は、従来と同様にして成型面が重合されてホイスト
クレーン等で吊上げられる。

次に、型開きの状態に移動された移動型板の係止部材の
フック係止用孔に一方の金型上面に設けたフック部材を
嵌合する。

この状態で金型裏面側側方のフランジを利用して金型を
固定する。

更に、移動型板を型閉め状態まで移動すれば、他方の金
型上面に設けられた支持板が固定型板上面に載り、同様
に金型の裏面側側方のフランジを利用して固定すること
ができる。

しかして、金型のセット金具を取外せば、成型作業を開
始することができる。

〔実施例〕

本考案の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。

第１図は、本考案に係る成型機における金型取付装置の
実施例の説明用斜視図である。

３は、成型機本体に固定される固定型板に対設される移
動型板であり、上面にはフック係止用孔32を有する係止
部材31が取付けられている。

成型機に取付けられる金型装置５は、コア型51とキャビ
ティ型52とからなり、移動型板３に取付けられる一方の
金型には、フック部材６が取付けられている。

フック部材６は水平片61と水平片61から下設される係止
片62とからなる略Ｌ字形状のものであり、ここではコア
型51の上面に取付けられている。

フック部材６の係止片62は係止部材31のフック係止用孔
32に嵌合可能な形状である。

63は、フック部材６に設けられる支持ボルトであり、移
動型板３に載支されるコア型51の高さを調整するもので
ある。

７は、キャビティ型52の上面に取付けられ、固定型板の
上面に載支される支持板であり、フック部材６と同様に
高さ調整用の支持ボルト71が設けられている。

この金型装置５には、第３図と同様に螺孔53、53が穿設
されており、セット金具８を利用して一体的に重合され
る。

成型機に取付ける際は、金型装置５の上面に設けられた
吊り環54を利用して、ホイストクレーン等で吊上げ、フ
ック部材６の係止片62を移動型板３に取付けた係止部材
31のフック係止用孔32に嵌合する。

金型の裏面側側方は第５図に示したように、フランジ部
55を有しており、移動型板３に設けられる取付金具９を
利用してコア型51が移動型板３に固定される。

この状態で移動型板３を型閉め状態まで移動すれば、キ
ャビティ型52の支持板７は固定型板２の上面に載ること
となる。

キャビティ型52の高さ調整は支持ボルト71を利用して行
うものである。

キャビティ型52もコア型51と同様にして、裏面側側方に
設けられたフランジ部と取付金具を利用して固定型板２
に固定される。

この後、セット金具８、８が取外されて成型工程が行わ
れるものである。

〔考案の効果〕

本考案に係る成型機における金型取付装置は上述のよう
にしてなり、フック部材の係止片を型板上面に設けた係
止部材に嵌合することによって、横方向の位置決めも行
えるため、取付作業が容易であり、金型の交換時間も短
縮できるものてある。

また、金型が前傾状態となって倒れることがなくなるの
で、安全性が高まるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る成型機における金型取付装置の実
施例の説明図、第２図は成型機の説明図、第３図は金型
の移動時の説明用分解斜視図、第４図は従来例の移動型
板の説明図、第５図は金型固定時の説明図である。 １：成型機本体、２：固定型板、 ３：移動型板、４：ホッパー、 ５：金型装置、６：フック部材、 ７：支持板、８：セット金具、 ９：取付金具、31：係止部材、 32：フック係止用孔、33：金型受け 34：ジャッキボルト、51：コア型、 52：キャビティ型、53：螺孔、 54：吊り環、55：フランジ部、 61：水平片、62：係止片、 63：支持ボルト、、71：支持ボルト、 81：挿通孔、82：ボルト、 91：締付ボルト、92：螺孔、 93：調整ボルト。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】成型機本体に固定される固定型板と該固定
   型板に対して水平方向に移動可能に対設される移動型板
   とを有する成型機において、一方の型板上面にフック係
   止用孔を有する係止部材を取付け、成型機本体に取付け
   られる一方の金型上面には、裏面後方に突出した水平片
   より前記係止部材のフック係止用孔に嵌合可能な係止片
   が下設されてなる略Ｌ字形状のフック部材が取付けら
   れ、他方の金型上面には他方の型板上面に載支される支
   持板が裏面後方に突設されてなる成型機における金型取
   付装置。
2. 【請求項２】フック部材及び支持板に支持ボルトが設け
   られてなる請求項１記載の成型機における金型取付装
   置。