JPH06177607A - 誘電体フィルタ - Google Patents
誘電体フィルタInfo
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- JPH06177607A JPH06177607A JP8044691A JP8044691A JPH06177607A JP H06177607 A JPH06177607 A JP H06177607A JP 8044691 A JP8044691 A JP 8044691A JP 8044691 A JP8044691 A JP 8044691A JP H06177607 A JPH06177607 A JP H06177607A
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- grooves
- dielectric block
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高周波数帯域に適用しても高い無負荷Ｑを実現
でき、損失の少ない誘電体フィルタを提供することを目
的とする。 【構成】概略直方体形状の誘電体ブロック１２の少なく
とも一の側部に、複数の溝１３を所定間隔で形成し、該
溝１３の内面を含む該誘電体ブロックの所要表面を金属
膜で被覆して、複数のＴＥ101 モードの誘電体共振器を
構成した誘電体フィルタである。
でき、損失の少ない誘電体フィルタを提供することを目
的とする。 【構成】概略直方体形状の誘電体ブロック１２の少なく
とも一の側部に、複数の溝１３を所定間隔で形成し、該
溝１３の内面を含む該誘電体ブロックの所要表面を金属
膜で被覆して、複数のＴＥ101 モードの誘電体共振器を
構成した誘電体フィルタである。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は通信装置に使用されるフ
ィルタに関し、特に、複数の誘電体共振器を結合させて
構成される多段型の誘電体フィルタに関する。
ィルタに関し、特に、複数の誘電体共振器を結合させて
構成される多段型の誘電体フィルタに関する。
【０００２】誘電体共振器を幾つか並べてそれらを適当
に結合させることにより誘電体フィルタを構成すること
ができる。誘電体フィルタは誘電体共振器の個数や結合
度等を変えることにより所望の特性を実現でき、空洞共
振器を用いたフィルタと比較して小型に構成できるとい
う利点を有する。
に結合させることにより誘電体フィルタを構成すること
ができる。誘電体フィルタは誘電体共振器の個数や結合
度等を変えることにより所望の特性を実現でき、空洞共
振器を用いたフィルタと比較して小型に構成できるとい
う利点を有する。
【０００３】ところで、このようなフィルタが使用され
る通信装置においては、チャネル数増加の要請等に伴い
高周波数化が進んでおり、今後もこの傾向は続くものと
予想される。このような状況下において、損失が少なく
良好な特性を呈する誘電体フィルタの提供が要望されて
いる。
る通信装置においては、チャネル数増加の要請等に伴い
高周波数化が進んでおり、今後もこの傾向は続くものと
予想される。このような状況下において、損失が少なく
良好な特性を呈する誘電体フィルタの提供が要望されて
いる。
【０００４】
【従来の技術】図９に８００ＭＨｚ帯に使用されている
半同軸型の共振器を用いたバンドパスフィルタの構成を
示す。同図において、１は誘電体ブロックであり、誘電
体ブロック１には複数の共振器用の孔２が所定間隔で複
数形成されているとともに、各共振器用の孔２の間の部
分にはそれぞれ結合用の孔３が形成されている。誘電体
ブロック１の共振器用の孔２の貫通方向の一辺の寸法は
約λ／４（λは波長）となっている。
半同軸型の共振器を用いたバンドパスフィルタの構成を
示す。同図において、１は誘電体ブロックであり、誘電
体ブロック１には複数の共振器用の孔２が所定間隔で複
数形成されているとともに、各共振器用の孔２の間の部
分にはそれぞれ結合用の孔３が形成されている。誘電体
ブロック１の共振器用の孔２の貫通方向の一辺の寸法は
約λ／４（λは波長）となっている。
【０００５】誘電体ブロック１の一つの面１ａを除く他
の五つの面及び共振器用の孔２の内面は、一様にメタラ
イズ（金属膜で被覆）されている。そして、誘電体ブロ
ック１の両端部に位置する共振器用の孔２の開放端側
（面１ａ側）の近傍に、コンデンサ４がそれぞれ接続さ
れる等により入出力端子が構成されている。
の五つの面及び共振器用の孔２の内面は、一様にメタラ
イズ（金属膜で被覆）されている。そして、誘電体ブロ
ック１の両端部に位置する共振器用の孔２の開放端側
（面１ａ側）の近傍に、コンデンサ４がそれぞれ接続さ
れる等により入出力端子が構成されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかし、すでに述べた
ように、適用される周波数帯が高くなってきており、従
来構成の誘電体フィルタを、高い周波数（例えば、３Ｇ
Ｈｚ帯）に適用すると、無負荷Ｑが急激に低下し、通過
損失が増大するという問題があった。
ように、適用される周波数帯が高くなってきており、従
来構成の誘電体フィルタを、高い周波数（例えば、３Ｇ
Ｈｚ帯）に適用すると、無負荷Ｑが急激に低下し、通過
損失が増大するという問題があった。
【０００７】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、高周波数帯に適用しても損失の少ない誘電体
フィルタを提供することを目的としている。
のであり、高周波数帯に適用しても損失の少ない誘電体
フィルタを提供することを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、以下に示す四つの構成を提供する。
め、以下に示す四つの構成を提供する。
【０００９】第１の構成は、概略直方体形状の誘電体ブ
ロックの少なくとも一の側部に、複数の溝を所定間隔で
形成し、該溝の内面を含む該誘電体ブロックの所要表面
を金属膜で被覆して、複数のＴＥ101 モードの誘電体共
振器を構成して誘電体フィルタを構成する。
ロックの少なくとも一の側部に、複数の溝を所定間隔で
形成し、該溝の内面を含む該誘電体ブロックの所要表面
を金属膜で被覆して、複数のＴＥ101 モードの誘電体共
振器を構成して誘電体フィルタを構成する。
【００１０】第２の構成は、概略直方体形状の誘電体ブ
ロックに複数の孔を所定間隔で形成し、該孔の内面を含
む該誘電体ブロックの所要表面を金属膜で被覆して、複
数のＴＥ101 モードの誘電体共振器を構成して誘電体フ
ィルタを構成する。
ロックに複数の孔を所定間隔で形成し、該孔の内面を含
む該誘電体ブロックの所要表面を金属膜で被覆して、複
数のＴＥ101 モードの誘電体共振器を構成して誘電体フ
ィルタを構成する。
【００１１】第３の構成は、概略直方体形状の誘電体ブ
ロックに複数の孔を所定間隔で形成し、該誘電体ブロッ
クの所要表面を金属膜で被覆し、該誘電体ブロックの孔
に金属棒を嵌入し、該金属棒と該金属膜とを電気的に接
続して、複数のＴＥ101 モードの誘電体共振器を構成し
て誘電体フィルタを構成する。
ロックに複数の孔を所定間隔で形成し、該誘電体ブロッ
クの所要表面を金属膜で被覆し、該誘電体ブロックの孔
に金属棒を嵌入し、該金属棒と該金属膜とを電気的に接
続して、複数のＴＥ101 モードの誘電体共振器を構成し
て誘電体フィルタを構成する。
【００１２】第４の構成は、その表面が金属膜で被覆さ
れた概略直方体形状の誘電体ブロックの少なくとも一の
側面の金属膜の一部を除去してＴＥ101 モードの誘電体
共振器を構成し、複数の前記ＴＥ101 モードの誘電体共
振器の金属膜の一部が除去された側面を、それぞれ互い
に接合して誘電体フィルタを構成する。
れた概略直方体形状の誘電体ブロックの少なくとも一の
側面の金属膜の一部を除去してＴＥ101 モードの誘電体
共振器を構成し、複数の前記ＴＥ101 モードの誘電体共
振器の金属膜の一部が除去された側面を、それぞれ互い
に接合して誘電体フィルタを構成する。
【００１３】
【作用】図７及び図８を参照して説明する。図７はλ／
４半同軸共振器の特性を説明するための図であり、
（ｂ）の構成によりＳ21パラメータに従って得た特性が
（ａ）に示されている。（ｂ）において、誘電体ブロッ
ク５の誘電率はεr ＝３９．３のものを用い、各部の寸
法は同図に示されている通りの構成とした。尚、５ａは
共振器用の孔であり、誘電体ブロック５の一つの面を除
く他の五つの面は金属膜で被覆されている。６は接続用
の端子である。また、（ａ）において、横軸は周波数
（ＧＨｚ）であり、縦軸は通過損失（ｄＢ）である。
４半同軸共振器の特性を説明するための図であり、
（ｂ）の構成によりＳ21パラメータに従って得た特性が
（ａ）に示されている。（ｂ）において、誘電体ブロッ
ク５の誘電率はεr ＝３９．３のものを用い、各部の寸
法は同図に示されている通りの構成とした。尚、５ａは
共振器用の孔であり、誘電体ブロック５の一つの面を除
く他の五つの面は金属膜で被覆されている。６は接続用
の端子である。また、（ａ）において、横軸は周波数
（ＧＨｚ）であり、縦軸は通過損失（ｄＢ）である。
【００１４】図８はＴＥ101 モード共振器の特性を説明
するための図であり、図７の場合と同様に、（ｂ）の構
成により得た特性が（ａ）に示されている。（ｂ）にお
いて、誘電率εr ＝９０の概略直方体形状の誘電体ブロ
ック７の全表面を金属膜で被覆し、その一部を除去して
入出力端子８を構成したものであり、各部の寸法は同図
に示されている通りの構成とした。（ａ）に示されてい
るグラフの横軸は周波数（ＧＨｚ）であり、縦軸は通過
損失（ｄＢ）である。
するための図であり、図７の場合と同様に、（ｂ）の構
成により得た特性が（ａ）に示されている。（ｂ）にお
いて、誘電率εr ＝９０の概略直方体形状の誘電体ブロ
ック７の全表面を金属膜で被覆し、その一部を除去して
入出力端子８を構成したものであり、各部の寸法は同図
に示されている通りの構成とした。（ａ）に示されてい
るグラフの横軸は周波数（ＧＨｚ）であり、縦軸は通過
損失（ｄＢ）である。
【００１５】図７（ａ）から３ｄＢの通過帯域幅はΔＢ
T ＝９．５ＭＨｚ、中心周波数はｆ0 ＝２４８８．２９
ＭＨｚ、通過損失はＩＬ＝５．５１ｄＢが得られ、無負
荷Ｑは、Ｑ0 ＝（ｆ0 ／ΔＢT ）／（１−１／１０
IL/20 ）であるから、Ｑ0 ＝５５７となる。
T ＝９．５ＭＨｚ、中心周波数はｆ0 ＝２４８８．２９
ＭＨｚ、通過損失はＩＬ＝５．５１ｄＢが得られ、無負
荷Ｑは、Ｑ0 ＝（ｆ0 ／ΔＢT ）／（１−１／１０
IL/20 ）であるから、Ｑ0 ＝５５７となる。
【００１６】一方、図８（ａ）から、ΔＢT ＝１３．０
６ＭＨｚ，ｆ0 ＝２３５４．９ＭＨｚ，ＩＬ＝２．５２
ｄＢが得られ、従って、無負荷ＱはＱ0 ＝７１６とな
る。
６ＭＨｚ，ｆ0 ＝２３５４．９ＭＨｚ，ＩＬ＝２．５２
ｄＢが得られ、従って、無負荷ＱはＱ0 ＝７１６とな
る。
【００１７】この結果から明らかなように、λ／４半同
軸共振器は無負荷Ｑが５５０程度であるのに対し、ＴＥ
101 モード共振器を用いたものは、誘電率（εr ）が高
い誘電体ブロックを用いているにも拘わらず（一般に誘
電率が高いと無負荷Ｑは下る）、無負荷Ｑが７００以上
となっている。従って、ＴＥ101 モードの誘電体共振器
を用いた誘電体フィルタは高い無負荷Ｑを実現でき、損
失を少なくすることができるのである。
軸共振器は無負荷Ｑが５５０程度であるのに対し、ＴＥ
101 モード共振器を用いたものは、誘電率（εr ）が高
い誘電体ブロックを用いているにも拘わらず（一般に誘
電率が高いと無負荷Ｑは下る）、無負荷Ｑが７００以上
となっている。従って、ＴＥ101 モードの誘電体共振器
を用いた誘電体フィルタは高い無負荷Ｑを実現でき、損
失を少なくすることができるのである。
【００１８】本発明第１の構成によると、誘電体ブロッ
クに溝を形成し、この内面を含む誘電体ブロック表面を
金属膜で被覆することにより、複数のＴＥ101 モードの
誘電体共振器を配列・結合させた状態を得ているから、
高い周波数に適用した場合であっても無負荷Ｑが高く、
損失が少ない。
クに溝を形成し、この内面を含む誘電体ブロック表面を
金属膜で被覆することにより、複数のＴＥ101 モードの
誘電体共振器を配列・結合させた状態を得ているから、
高い周波数に適用した場合であっても無負荷Ｑが高く、
損失が少ない。
【００１９】本発明第２及び第３の構成は、第１の構成
と比較して、溝の代わりに孔を形成することにより、複
数のＴＥ101 モードの誘電体共振器を配列・結合した構
成を得ているものであり、第１の構成と同様である。
と比較して、溝の代わりに孔を形成することにより、複
数のＴＥ101 モードの誘電体共振器を配列・結合した構
成を得ているものであり、第１の構成と同様である。
【００２０】本発明第４の構成によると、ＴＥ101 モー
ドの誘電体共振器を、その表面が金属膜で被覆された誘
電体ブロックから構成して、物理的に独立したものと
し、誘電体ブロックの金属膜の一部を除去して結合窓と
し、これらの結合窓が隣接するように各誘電体ブロック
を接合して誘電体フィルタを構成するものであり、第１
乃至第３の構成と同様に、高い無負荷Ｑを実現できる。
さらに、この構成によると、誘電体フィルタを構成する
ＴＥ101 モードの誘電体共振器はそれぞれ独立して構成
され、後にこれらを適宜接合して構成するものであるか
ら、中心周波数が同様で段数の異なる誘電体フィルタを
構成する場合に、接合させる各共振器の数のみを変更す
れば良く、柔軟性が高い。また、特性の変更も、結合窓
の大きさ等を変更することにより容易に達成することが
できる。
ドの誘電体共振器を、その表面が金属膜で被覆された誘
電体ブロックから構成して、物理的に独立したものと
し、誘電体ブロックの金属膜の一部を除去して結合窓と
し、これらの結合窓が隣接するように各誘電体ブロック
を接合して誘電体フィルタを構成するものであり、第１
乃至第３の構成と同様に、高い無負荷Ｑを実現できる。
さらに、この構成によると、誘電体フィルタを構成する
ＴＥ101 モードの誘電体共振器はそれぞれ独立して構成
され、後にこれらを適宜接合して構成するものであるか
ら、中心周波数が同様で段数の異なる誘電体フィルタを
構成する場合に、接合させる各共振器の数のみを変更す
れば良く、柔軟性が高い。また、特性の変更も、結合窓
の大きさ等を変更することにより容易に達成することが
できる。
【００２１】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
することにする。
することにする。
【００２２】図１は本発明の第１実施例を示す斜視図で
ある。上述した本発明第１の構成に対応するものであ
り、この誘電体フィルタ１１は、概略直方体形状の誘電
体ブロック１２の側部に、互いに対向する形で一対の溝
１３を所定の間隔で複数形成し、溝１３の内面を含む誘
電体ブロック１２の全表面を金属膜で被覆するととも
に、金属膜の一部を除去して入出力用の端子１４を２箇
所に形成して構成される。金属膜は銀、石英等を溶剤で
混ぜ合わせたものを高温（４００〜５００℃）で焼き付
けることにより形成することができる。
ある。上述した本発明第１の構成に対応するものであ
り、この誘電体フィルタ１１は、概略直方体形状の誘電
体ブロック１２の側部に、互いに対向する形で一対の溝
１３を所定の間隔で複数形成し、溝１３の内面を含む誘
電体ブロック１２の全表面を金属膜で被覆するととも
に、金属膜の一部を除去して入出力用の端子１４を２箇
所に形成して構成される。金属膜は銀、石英等を溶剤で
混ぜ合わせたものを高温（４００〜５００℃）で焼き付
けることにより形成することができる。
【００２３】溝１３は例えば、ダイシングソー等により
形成することができ、ダイシングソーの刃の送り寸法
（溝１３の深さ方向の寸法）を制御することにより、所
望の帯域幅を得ることができる。一対の溝１３の内面に
金属膜が形成されることにより、誘導性窓が構成され
る。一対の溝１３の配列間隔はＴＥ101 モードの共振器
が得られるように、適用される中心周波数に応じて決定
される。溝１３の形成はダイシングソー等により、溝１
３の深さや間隔が正確に加工されるから、ばらつきの少
ない誘電体フィルタを実現することができる。
形成することができ、ダイシングソーの刃の送り寸法
（溝１３の深さ方向の寸法）を制御することにより、所
望の帯域幅を得ることができる。一対の溝１３の内面に
金属膜が形成されることにより、誘導性窓が構成され
る。一対の溝１３の配列間隔はＴＥ101 モードの共振器
が得られるように、適用される中心周波数に応じて決定
される。溝１３の形成はダイシングソー等により、溝１
３の深さや間隔が正確に加工されるから、ばらつきの少
ない誘電体フィルタを実現することができる。
【００２４】図２は本発明の第２実施例を示す斜視図で
ある。上記の第１実施例と同様に本発明第１の構成に対
応するものであり、第１実施例と異なる点は、誘電体ブ
ロック１２に形成する溝１３の位置を変更し、容量性窓
を構成した点にある。その他については第１実施例と同
様である。
ある。上記の第１実施例と同様に本発明第１の構成に対
応するものであり、第１実施例と異なる点は、誘電体ブ
ロック１２に形成する溝１３の位置を変更し、容量性窓
を構成した点にある。その他については第１実施例と同
様である。
【００２５】尚、上記第１及び第２実施例においては、
溝１３等により構成される結合用の窓を２つ配置するこ
とにより三段のＴＥ101 モードの共振器を配列した誘電
体フィルタとなっているが、本発明はこれに限定されず
二段あるいは四段以上の誘電体フィルタとすることがで
きる。
溝１３等により構成される結合用の窓を２つ配置するこ
とにより三段のＴＥ101 モードの共振器を配列した誘電
体フィルタとなっているが、本発明はこれに限定されず
二段あるいは四段以上の誘電体フィルタとすることがで
きる。
【００２６】図３は本発明の第３実施例を示す斜視図で
ある。上述した本発明第３の構成に対応するものであ
り、上記第１及び第２実施例と異なる点は、誘電体ブロ
ック１２に溝ではなく、一対の貫通孔１５を所定の間隔
で複数形成し、貫通孔１５の内面を除く誘電体ブロック
１２の表面を金属膜で被覆し、貫通孔１５に金属ポスト
（金属棒）１６をそれぞれ嵌入して、金属ポスト１６と
金属膜を半田付け等により導通させて構成したものであ
る。貫通孔１５及び金属ポスト１６により結合用の窓を
構成したものであり、その他については上記第１及び第
２実施例と同様である。
ある。上述した本発明第３の構成に対応するものであ
り、上記第１及び第２実施例と異なる点は、誘電体ブロ
ック１２に溝ではなく、一対の貫通孔１５を所定の間隔
で複数形成し、貫通孔１５の内面を除く誘電体ブロック
１２の表面を金属膜で被覆し、貫通孔１５に金属ポスト
（金属棒）１６をそれぞれ嵌入して、金属ポスト１６と
金属膜を半田付け等により導通させて構成したものであ
る。貫通孔１５及び金属ポスト１６により結合用の窓を
構成したものであり、その他については上記第１及び第
２実施例と同様である。
【００２７】また、上記第３実施例の構成において、金
属ポスト１６を嵌入する代わりに、誘電体ブロック１２
を金属膜で被覆する際に、貫通孔１５の内面をも含めて
被覆するようにしても良い。この構成は本発明第２の構
成に対応するものである。
属ポスト１６を嵌入する代わりに、誘電体ブロック１２
を金属膜で被覆する際に、貫通孔１５の内面をも含めて
被覆するようにしても良い。この構成は本発明第２の構
成に対応するものである。
【００２８】図４は本発明の第４実施例を示す斜視図で
あり、図５は図４の分解斜視図である。この実施例は上
述した本発明第４の構成に対応するものである。同図に
おいて、２１はそれぞれＴＥ101 モードの誘電体共振器
であり、誘電体共振器２１は概略直方体形状の誘電体ブ
ロックの全面を金属膜で被覆し、金属膜の一部を除去す
ることにより、結合用の窓２１ａ又は入出力用の端子２
１ｂを形成して構成される。２２は所定の箇所に位置出
し用の折り曲げ部２２ａ及び接合用の貫通孔２２ｂが形
成されたアース板であり、各誘電体共振器２１はこのア
ース板２２上にそれぞれの結合用の窓２１ａが形成され
ている面を接合した形で配置され、各誘電体共振器２１
同士を、及びアース板２２と各誘電体共振器２１とを半
田付けにより固定して誘電体フィルタが構成される。
あり、図５は図４の分解斜視図である。この実施例は上
述した本発明第４の構成に対応するものである。同図に
おいて、２１はそれぞれＴＥ101 モードの誘電体共振器
であり、誘電体共振器２１は概略直方体形状の誘電体ブ
ロックの全面を金属膜で被覆し、金属膜の一部を除去す
ることにより、結合用の窓２１ａ又は入出力用の端子２
１ｂを形成して構成される。２２は所定の箇所に位置出
し用の折り曲げ部２２ａ及び接合用の貫通孔２２ｂが形
成されたアース板であり、各誘電体共振器２１はこのア
ース板２２上にそれぞれの結合用の窓２１ａが形成され
ている面を接合した形で配置され、各誘電体共振器２１
同士を、及びアース板２２と各誘電体共振器２１とを半
田付けにより固定して誘電体フィルタが構成される。
【００２９】図５において、各誘電体共振器２１の辺ａ
及びｂの寸法は、下式，，から求めることができ
る。尚、λは波長、εr は誘電体ブロックの誘電率であ
る。
及びｂの寸法は、下式，，から求めることができ
る。尚、λは波長、εr は誘電体ブロックの誘電率であ
る。
【数１】 尚、上記の誘電体共振器２１の辺ａ及びｂは、誘電率や
誘電体ブロックの外形寸法の交差、或いは結合用の窓に
よる共振周波数の変動を考慮して、若干大きめに製造す
ると良い。
誘電体ブロックの外形寸法の交差、或いは結合用の窓に
よる共振周波数の変動を考慮して、若干大きめに製造す
ると良い。
【００３０】中心周波数の調整は、各誘電体共振器２１
の結合用の窓が形成されていない面において、レーザ加
工機等により金属膜を含む誘電体ブロックの一部を除去
することにより行うことができる。
の結合用の窓が形成されていない面において、レーザ加
工機等により金属膜を含む誘電体ブロックの一部を除去
することにより行うことができる。
【００３１】図６に誘電体共振器２１に形成される結合
用の窓（金属被覆除去部）の種々の形状が示されてい
る。結合用の窓は、同図（Ａ），（Ｂ），（Ｃ）に示さ
れているように、円形、四角形、楕円形とすることがで
き、各誘電体共振器２１間の結合度を強くしたい場合に
はそれぞれ中央部にこれを設け、結合度を弱くしたい場
合には中央部からずれた位置に設けることにより調整で
きる。また、窓の大きさによっても結合度を調整するこ
とができる。
用の窓（金属被覆除去部）の種々の形状が示されてい
る。結合用の窓は、同図（Ａ），（Ｂ），（Ｃ）に示さ
れているように、円形、四角形、楕円形とすることがで
き、各誘電体共振器２１間の結合度を強くしたい場合に
はそれぞれ中央部にこれを設け、結合度を弱くしたい場
合には中央部からずれた位置に設けることにより調整で
きる。また、窓の大きさによっても結合度を調整するこ
とができる。
【００３２】同図（Ｄ），（Ｅ），（Ｆ）は誘導性窓の
例であり、窓の開いている面積が広い程結合度は強くな
り、上記と同様に中央部からずれた位置に窓を設ける
と、同じ面積であっても結合度は弱くなる。同図（Ｇ）
は容量性窓の例であり、上記と同様に窓の面積が広い程
結合度は強くなり、通過帯域幅が広くなる。
例であり、窓の開いている面積が広い程結合度は強くな
り、上記と同様に中央部からずれた位置に窓を設ける
と、同じ面積であっても結合度は弱くなる。同図（Ｇ）
は容量性窓の例であり、上記と同様に窓の面積が広い程
結合度は強くなり、通過帯域幅が広くなる。
【００３３】第４実施例の構成によると、ＴＥ101 モー
ドの誘電体共振器を配列して構成した誘電体フィルタで
あるから、高い無負荷Ｑを実現でき、低損失の誘電体フ
ィルタを構成できるとともに、異なる段数の誘電体共振
器からなる誘電体フィルタを構成する場合に、中心周波
数が同じであれば、個々の誘電体共振器の形状は同一寸
法で作成することができ、実現したい特性に応じて、結
合用の窓の形状や位置を調整することにより、所望の特
性の誘電体フィルタを得ることができる。そして、この
結合用の窓の形成は、金属膜の一部を除去するという極
めて容易な方法で実現することができる。
ドの誘電体共振器を配列して構成した誘電体フィルタで
あるから、高い無負荷Ｑを実現でき、低損失の誘電体フ
ィルタを構成できるとともに、異なる段数の誘電体共振
器からなる誘電体フィルタを構成する場合に、中心周波
数が同じであれば、個々の誘電体共振器の形状は同一寸
法で作成することができ、実現したい特性に応じて、結
合用の窓の形状や位置を調整することにより、所望の特
性の誘電体フィルタを得ることができる。そして、この
結合用の窓の形成は、金属膜の一部を除去するという極
めて容易な方法で実現することができる。
【００３４】
【発明の効果】本発明は以上詳述したように、複数のＴ
Ｅ101 モードの誘電体共振器を配列・結合させて誘電体
フィルタを構成しているので、高い周波数に適用された
場合であっても高い無負荷Ｑを実現することができ、損
失の少ない誘電体フィルタを提供することができるとい
う効果を奏する。
Ｅ101 モードの誘電体共振器を配列・結合させて誘電体
フィルタを構成しているので、高い周波数に適用された
場合であっても高い無負荷Ｑを実現することができ、損
失の少ない誘電体フィルタを提供することができるとい
う効果を奏する。
【図１】本発明の第１実施例を示す斜視図である。
【図２】本発明の第２実施例を示す斜視図である。
【図３】本発明の第３実施例を示す斜視図である。
【図４】本発明の第４実施例を示す斜視図である。
【図５】図４の分解斜視図である。
【図６】本発明の第４実施例における結合窓の形状を示
す図である。
す図である。
【図７】λ／４半同軸共振器の特性を説明するための図
である。
である。
【図８】ＴＥ101 モード共振器の特性を説明するための
図である。
図である。
【図９】従来技術を示す斜視図である。
１１ 誘電体フィルタ １２ 誘電体ブロック １３ 溝 １４ 入出力用端子 １５ 孔 １６ 金属ポスト ２１ 誘電体共振器 ２１ａ 結合用窓 ２２ アース板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 工藤 憲一 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 山崎 和久 東京都港区新橋５−36−11 富士電気化学 株式会社内
Claims (4)
- 【請求項１】 概略直方体形状の誘電体ブロック(12)の
少なくとも一の側部に、複数の溝(13)を所定間隔で形成
し、 該溝(13)の内面を含む該誘電体ブロック(12)の所要表面
を金属膜で被覆して、複数のＴＥ101 モードの誘電体共
振器を構成してなることを特徴とする誘電体フィルタ。 - 【請求項２】 概略直方体形状の誘電体ブロック(12)に
複数の孔(15)を所定間隔で形成し、 該孔(15)の内面を含む該誘電体ブロック(12)の所要表面
を金属膜で被覆して、複数のＴＥ101 モードの誘電体共
振器を構成してなることを特徴とする誘電体フィルタ。 - 【請求項３】 概略直方体形状の誘電体ブロック(12)に
複数の孔(15)を所定間隔で形成し、 該誘電体ブロック(12)の所要表面を金属膜で被覆し、 該誘電体ブロック(12)の孔(15)に金属棒(16)を嵌入し、 該金属棒(16)と該金属膜とを電気的に接続して、複数の
ＴＥ101 モードの誘電体共振器を構成してなることを特
徴とする誘電体フィルタ。 - 【請求項４】 その表面が金属膜で被覆された概略直方
体形状の誘電体ブロックの少なくとも一の側面の金属膜
の一部を除去してＴＥ101 モードの誘電体共振器を構成
し、 複数の前記ＴＥ101 モードの誘電体共振器の金属膜の一
部が除去された側面をそれぞれ互いに接合して構成した
ことを特徴とする誘電体フィルタ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8044691A JPH06177607A (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 誘電体フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8044691A JPH06177607A (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 誘電体フィルタ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06177607A true JPH06177607A (ja) | 1994-06-24 |
Family
ID=13718489
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8044691A Pending JPH06177607A (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 誘電体フィルタ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06177607A (ja) |
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| US7042314B2 (en) | 2001-11-14 | 2006-05-09 | Radio Frequency Systems | Dielectric mono-block triple-mode microwave delay filter |
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| US11081769B2 (en) | 2015-04-09 | 2021-08-03 | Cts Corporation | RF dielectric waveguide duplexer filter module |
| US11437691B2 (en) | 2019-06-26 | 2022-09-06 | Cts Corporation | Dielectric waveguide filter with trap resonator |
-
1991
- 1991-03-20 JP JP8044691A patent/JPH06177607A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990706 |