JPH0617738U - 電磁振動鍼治療装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鍼治療の施術者に負担を掛けることなく、効
果的な鍼治療が容易にできる電磁振動鍼治療装置を提供
すること。 【構成】 電源スイッチ１、商用電源の交流電圧を変圧
するトランス２、交流を直流に整流する整流回路３、定
電圧安定化回路４、駆動スイッチ５、０〜３０分の間で
任意の駆動時間をセットするタイマー回路６、パルス発
生回路７、ブザー８、高電圧出力回路９、低電圧出力回
路１０、治療鍼の振動力を４段階に設定する振動設定回
路１１、出力端子Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ、出力端子に接続して
磁力線を発生する導子コイル１２、柄の部分に永久磁石
Ｍを備えた磁化鍼１３から構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

磁力線によって鍼を振動させる鍼治療装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

鍼治療は、金，銀，プラチナ，鉄，ステンレス鋼等の金属性の針または針状の 器具で患部を治療する方法であるが、鍼治療は中国で発達した独特の治療法の一 つで日本には５７３年に朝鮮を通じて伝わったとされている。その後、鍼治療は 明治初期まで広く一般に普及したが、１８８３年に医師免許規則の公布に伴い、 医療業務から一旦排除される。そして、１９１２年になると内務省が「鍼術灸術 取締規則」を公布して鍼灸業は免許制となった。第二次大戦が終了すると、鍼灸 業は占領軍によって一時禁止されたが、１９４７年公布された「あん摩師はり師 及び柔道整復等営業法」によって、免許制の医療類似行為として復活した。 鍼治療に用いられる鍼の種類は、中国の「黄帝内経霊枢」によると９種類記録さ れていて、それらは、ざん鍼，円鍼，てい鍼，ほう鍼，ひ鍼，員利鍼，毫鍼，長 鍼，大鍼の９種類あり、刺入・圧迫・掻爬・瀉血などの目的に応じて使い分けて いたようであるが、現在一般的に鍼治療に用いられているものは、３番（直径０ ．２ｍｍ，長さ４〜５ｃｍ）の毫鍼が主に使用されている。 鍼治療は、鍼師によって経絡の状態が診断されたうえで、経絡上の要点すなわち 経穴（つぼ）に刺入することによって行なわれる。従って、病気の種類や状況、 患者の体質によって、鍼の種類や治療法が選ばれるが、その適応は神経痛，頭痛 ，偏頭痛，リウマチ，腰痛，関節痛，消化器疾患，皮膚疾患等に有効である。 そして、この鍼治療は熟練した治療者が行なえば、患者に不快な感覚を与えたり 副作用を招くこともなく、きわめて優れた治療効果が得られる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このような鍼治療は、治療者が患者に高度な技術を長時間に渡って 施術するため、治療者に大きな負担を与えることになるといった問題があった。 そこで、本考案はこの問題点を解決するために成されたもので、鍼治療の施術者 に負担を掛けることなく、効果的な鍼治療が容易にできる電磁振動鍼治療装置の 提供を目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために成された本考案は、商用交流電圧を所定の電圧に変 圧して整流し、定電圧として各部に供給する電源部と、当該電源部から供給され た電圧に基づき所定のパルス電圧を出力するパルス電圧出力部と、当該パルス電 圧出力部が出力するパルス電圧に基づき磁力線を発生する一対の導子コイルと、 当該導子コイルが発生する磁力線に応じて振動する磁化鍼と、から構成されたこ とを特徴とする電磁振動鍼治療装置を要旨としている

【０００５】

【作用】

本考案の電磁振動鍼治療装置によれば、電源部に電源を投入すると電源部はパ ルス電圧出力部に電圧を供給し、パルス電圧出力部は一対の導子コイルにパルス 電圧を供給する。すると、一対の導子コイルはコイル周辺に磁力線を放出するの でこの近傍に磁化鍼を置くと、磁化鍼は一対の導子コイルの磁力線の作用によっ て細かく振動することになる。

【０００６】

【実施例】

本考案の電磁振動鍼治療装置の実施例について、図面に基づき説明する。 図１は本実施例の概略構成を表わしたシステムブロック図である。 本実施例の電磁振動鍼治療装置は、図１（ａ），（ｂ）に示す如く、電源スイッ チ１、商用電源の交流電圧を変圧するトランス２、交流を直流に整流する整流回 路３、定電圧安定化回路４、駆動スイッチ５、０〜３０分の間で任意の駆動時間 をセットするタイマー回路６、パルス発生回路７、ブザー８、高電圧出力回路９ 、低電圧出力回路１０、治療鍼の振動力を４段階に設定する振動設定回路１１、 出力端子Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ、出力端子に接続して磁力線を発生する導子コイル１２ 、柄の部分に永久磁石Ｍを備えた磁化鍼１３から構成されている。

【０００７】 以上のように構成された本実施例の電磁振動鍼治療装置の作用・効果について 説明する。本実施例の電磁振動鍼治療装置は、まず、図１（ａ）に示した装置の 電源スイッチ１を投入した後に、図１（ｂ）に示した磁化鍼１３を人体Ｈの治療 を必要とする箇所に打つ。次に、磁化鍼１３の近傍の両側に導子コイル１２をセ ットし、タイマー回路６の時間を０〜３０分の間で任意に設定し後、駆動スイッ チ５をＯＮにする。すると、導子コイル１２は磁力線を発生し、この作用によっ て磁化鍼１３は小刻みな振動を開始して患部を刺激し、タイマー回路６に設定し た時間だけ自動的に鍼治療を遂行する。この際、振動設定回路１１を任意に設定 することで、磁化鍼１３の振動の強弱を４段階に調節することができる。 以上説明したように、本実施例の電磁振動鍼治療装置は鍼治療用の鍼の柄の部分 に永久磁石Ｍを施した磁化鍼１３を用い、この磁化鍼１３に導子コイル１２が発 生する磁力線を放射するようにしたことで、人体の患部に打った鍼を、鍼師に負 担をかけることなく自動で振動させて効果的な鍼治療を実行できるようになった 。また、本装置は鍼治療の治療時間や治療の度合いを正確に調節できるため、患 者の患部の違いや個人的な体質の違い或いは症状の違いによってきめ細かな対応 も可能になるという、極めて社会的に有益で画期的な装置である。

【０００８】

【考案の効果】

以上、詳述したように本考案の電磁振動鍼治療装置は、商用交流電圧を所定の 電圧に変圧して整流し、定電圧として各部に供給する電源部と、電源部から供給 された電圧に基づき所定のパルス電圧を出力するパルス電圧出力部と、パルス電 圧出力部が出力するパルス電圧に基づき磁力線を発生する一対の導子コイルと、 導子コイルが発生する磁力線に応じて振動する磁化鍼とから構成したことで、人 体の患部に打った鍼を、鍼師に負担をかけることなく自動で振動させて効果的な 鍼治療を実行できるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の電磁振動鍼治療装置の実施例の概略構
成を表わしたシステムブロック図である。

【符号の説明】

１ 電源スイッチ ２ トランス ３ 整流回路 ４ 定電圧安定化回路 ５ 駆動スイッチ ６ タイマー回路 ７ パルス発生回路 ８ ブザー ９ 高電圧出力回路 １０ 低電圧出力回路 １１ 振動設定回路 １２ 導子コイル １３ 磁化鍼 Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ 出力端子 Ｍ 永久磁石

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 商用交流電圧を所定の電圧に変圧して整
   流し、定電圧として各部に供給する電源部と、 当該電源部から供給された電圧に基づき所定のパルス電
   圧を出力するパルス電圧出力部と、 当該パルス電圧出力部が出力するパルス電圧に基づき磁
   力線を発生する一対の導子コイルと、 当該導子コイルが発生する磁力線に応じて振動する磁化
   鍼と、 から構成されたことを特徴とする電磁振動鍼治療装置。