JPH06174460A - スキャナシステム - Google Patents

スキャナシステム

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Publication number
JPH06174460A
JPH06174460A JP32948292A JP32948292A JPH06174460A JP H06174460 A JPH06174460 A JP H06174460A JP 32948292 A JP32948292 A JP 32948292A JP 32948292 A JP32948292 A JP 32948292A JP H06174460 A JPH06174460 A JP H06174460A
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JP
Japan
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scanner
displacement
light
signal
stage
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Application number
JP32948292A
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English (en)
Inventor
Shuichi Ito
修一 伊東
Yasushi Miyamoto
裕史 宮本
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06174460A publication Critical patent/JPH06174460A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】スキャナのX,Y,Z方向の非直線性を補正し
て、歪みがなく定量的に正確性の高い像を得ること。 【構成】スキャナ1に向けて半導体レーザ8の光を照射
し、フォトディテクタ4が上記半導体レーザ8の上記ス
キャナ1での反射光を受光する。そして、プリアンプ1
1が上記フォトディテクタ4のスポット位置を示す信号
を出力し、演算回路12が上記出力信号に基づいて上記
スキャナ1の変位状態を求め、当該変位状態を示す変位
信号を出力する。さらに、スキャンコントローラ14が
上記演算回路12からの変位信号に基づいて制御信号を
生成し、非直線性補正部14aが該制御信号に所定の補
正を加え、スキャナドライバ17がこの補正された制御
信号に基づいて上記スキャナ1の電極に電圧印加を行
い、当該電圧の印加状態に応じた変位を上記スキャナ1
に生じさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば高分解能を有す
る走査型プローブ顕微鏡等に適用されるスキャナシステ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、走査型トンネル顕微鏡(STM;Scann
ing Tunneling Microscope) や原子間力顕微鏡(AFM;Ato
mic Force Microscope) など、簡単な構成で原子サイズ
レベルの高い縦横方向分解能を有する走査型プローブ顕
微鏡に関する技術が特開昭62−130302号公報に
より開示されている。この高い分解能を実現するために
は、プローブと測定試料の相対位置を精度良く制御でき
るようなステージが必要であり、圧電体を用いたトライ
ポッド型、或いはチューブ型の圧電体スキャナがそのス
テージとして使われている。
【0003】このようなステージは、STMにおいては
探針のステージであり、AFMにおいては試料のステー
ジであるが、一般に数ボルトから数百ボルトの電圧を印
加して、X,Y,Z方向に変位を生じさせる機構になっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
圧電体を用いた場合、多くの圧電材料においては、電圧
駆動を行った時の圧電体を用いたステージの動きはヒス
テリシスやクリーブなどの現象を示すことがよく知られ
ており、このようなステージの非直線性は、走査型プロ
ーブ顕微鏡においては像の歪みとなって現れ、定量的な
測定をしようとする時の妨げとなっていた。
【0005】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、スキャナのX,Y,Z方
向の非直線性を補正して、スキャナの非直線性を取り除
き、測定中、常に所望の動きをさせ、歪みがなく定量的
に正確性の高い像が得られる走査型プローブ顕微鏡を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のスキャナシステムでは、複数の駆動電極を
有するスキャナ手段と、上記スキャナ手段に向けて光を
照射する光源と、上記光源光の上記スキャナ手段での反
射光を受光する受光手段と、上記受光手段の受光位置を
示す信号を出力する出力手段と、上記出力信号に基づい
て上記スキャナの変位状態を求め、当該変位状態を示す
変位信号を出力する演算手段と、上記演算手段からの変
位信号に基づいて制御信号を生成し、当該制御信号に所
定の補正を加える補正手段と、上記補正手段により補正
された制御信号に基づいて上記スキャナ手段の駆動電極
に電圧を印加し、当該電圧の印加状態に応じた変位を上
記スキャナ手段に生じさせる駆動制御手段とを具備する
ことを特徴とする。
【0007】
【作用】即ち、本発明のスキャナシステムは、スキャナ
手段に向けて光源の光を照射し、受光手段が上記光源光
の上記スキャナ手段での反射光を受光する。そして、出
力手段が上記受光手段の受光位置を示す信号を出力し、
演算手段が上記出力信号に基づいて上記スキャナの変位
状態を求め、当該変位状態を示す変位信号を出力する。
さらに、補正手段が上記演算手段からの変位信号に基づ
いて制御信号を生成し、当該制御信号に所定の補正を加
え、駆動制御手段が上記補正手段により補正された制御
信号に基づいて上記スキャナ手段の駆動電極に電圧を印
加し、当該電圧の印加状態に応じた変位を上記スキャナ
手段に生じさせる。
【0008】
【実施例】先ず、本発明の実施例について説明する前
に、本発明の概要について簡単に説明する。本発明にお
いては、スキャナに光学的な変位センサを組み込むこと
により、上記したような目的を達成するものである。即
ち、スキャナの動きをモニタし、フィードバック制御を
行うことによりスキャナの非直線性を取り除き、測定
中、常に所望の動きをさせることを可能にする。
【0009】あるいは、STMやAFMの場合には、上
記フィードバック制御を行わなくとも、変位センサから
のモニタ信号に合わせて、X,Y座標を新たにコンピュ
ータ上に起こし、取り込んだSTM,AFM信号を再配
置するよう画像処理しても実質的に本発明の目的を達成
する。
【0010】さらに、本発明は上記変位センサにも特徴
を有しており、当該変位センサとしては、光学式変位セ
ンサ以外にも磁気センサや容量センサなどが挙げられる
が、これらのセンサは圧電体にかなりの高電圧が印加さ
れることからノイズの問題が懸念される。これに対し
て、光学的な変位センサは非接触であり、遠くよりセン
サ光を導けることから、ノイズに強い測定系とすること
もできる。
【0011】また、本発明の光学的な変位センサは、光
の干渉を測定せずに、スキャナの変位によるセンサ光の
幾何光学的なずれを読み取る方式を用いている。この光
の干渉によるセンサ光の強度変調を読む方式の場合、一
波長或いは半波長を越えるような変位に対してはサイン
波のように変化するセンサ光強度の山の数を数えること
になるが、インクリメント方式であるため、スキャナの
変位が急速である場合にはカウント・ミスなどが避けら
れず誤差の原因になってしまう。しかしながら、本発明
が採用した「ずれを読み取る方式」によれば、インクリ
メント方式ではないので、上記誤差をも回避することが
できる。以下、図面を参照して、本発明の実施例につい
て詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施例に係
るスキャナシステムの円筒型圧電体の周辺の構成を示す
図である。
【0012】同図に示すように、円筒型圧電体1の上面
にはステージ2が固定されており、該ステージ2の下面
には図に示すX軸とY軸に沿ってステージ2の軸に対象
な位置に4つのミラー3a,3b,3c,3dがそれぞ
れ固定されている。そして、この4つのミラーの外側に
は4つの2分割フォトディテクタ(PD;Photo detector)
4a,4b,4c,4dがそれぞれ配置されている。
【0013】さらに、このミラー3aの鉛直下にはミラ
ー5aが配置され、当該ミラー5aからY軸に沿ってハ
ーフビームスプリッタ(HBS;Half beam splitter)6a、
コリメートレンズ7a、半導体レーザ8aが順に配置さ
れている。同様に、X軸上のミラー3dの下方には、X
軸に沿ってミラー5b、HBS6b、コリメートレンズ
7b、半導体レーザ8bが順に配置されている。
【0014】このような構成において、半導体レーザ8
aから出射されたレーザ光9aは、コリメータレンズ7
aを通過し、平行光になってHBS6aに入射し、該H
BS6aからの光は水平方向のビーム10aと鉛直上向
きのビーム10bに分割される。そして、この水平方向
のビーム10aは、ミラー5aで鉛直上向きの光にされ
て、ステージ2の下面に設けられたミラー3aで反射し
た後、PD4aの受光面上にスポットを形成する。同様
に、鉛直方向のビーム10bは、ステージの下面に設け
られたミラー3bで反射した後、PD4bの受光面上に
スポットを形成する。そして、上記コリメータレンズ7
bを通過した光9bも、同様にして二つの平行ビーム1
0c、10dとなった後、上記スキャナ1が変位してい
ない場合には、各PD4a,4b,4c,4dの受光面
の中央にスポットが形成され、各PD4a,4b,4
c,4dにより受光面上のスポットの位置が検出され
る。次に、図2は本発明の第1の実施例に係るスキャナ
システムの全体構成を示す図である。
【0015】同図において、プリアンプ11は、PD4
a,4b,4c,4dの出力信号、即ち、スポットの位
置を示す信号を増幅し演算回路12へと出力する。そし
て、この演算回路12は、上記プリアンプ11で増幅さ
れた各PDの出力信号を受け、この出力信号に基づいて
スキャナ1の変位状態を求め、当該変位状態を示す変位
信号をスキャナコントローラ14に供給する。
【0016】さらに、このスキャナコントローラ14
は、非直線性補正部14aを有しており、当該非直線性
補正部14aは、上記演算回路12から供給される変位
信号に基づいて生成する制御信号に所定の補正を加え
る。そして、スキャナドライバ17がスキャナ1の4つ
の駆動電極のいずれにも電圧を印加していない状態で
は、スキャナ1は変位しておらず基準状態にある。
【0017】また、スキャナドライバ17が、スキャナ
コントローラ14から出力される制御信号に基づいてス
キャナ1の4つの電極に電圧印加を行うと、その電圧印
加の状態に応じた変位がスキャナ1に生じる。
【0018】例えば、図3に示すように、スキャナ1が
水平方向に傾いて変位している場合には、ステージ2、
ミラー3a,3b、がある角度で傾くため、PD4a,
4bの受光面上のスポットは各PD4a,4bの中央か
らずれた位置に形成される。具体的には、スキャナ1の
先端が基準状態に対してθの傾きを有している場合に
は、ミラー3a,3bに入射した光は2θの角度をもっ
て反射するため、PD4a,4bの受光面上のスポット
の位置も、その角度に相当する値だけ受光面の中央から
ずれる。ところで、PD4a,4b上でのスポットの形
成位置のずれ量dとアクチュエータ1の傾きθとの間に
は、次式(1)のような関係がある。 d=α・tan(2θ) …(1)
【0019】従って、PD4a,4bにより、スポット
の形成位置のずれ量dを検出することにより、前記
(1)式に基づいてスキャナ1の傾きθを求めることが
できる。即ち、二分割PD4aの上側の受光面をa0
下側の受光面の受光量をb0 、Y方向の変位dy、Lを
定数とすると、θが十分に小さく、且つレーザ光量の変
動がないとき、上記(1)式は次式(2)のように示さ
れる。 a0 −b0 =L・dy …(2) また、スキャナ1が図4に示すように鉛直方向に変位し
ている場合には、PD4a、4b上のスポットの位置も
同じ方向にずれる。
【0020】具体的にはスキャナ1が基準状態からdz
だけ変位したときPD4a、4b上のスポット位置も基
準位置からdzだけずれる。このとき、dy変位のとき
と同様に、Kを定数とすると、次式(3)のようにな
る。 a0 −b0 =K・dz …(3) そして、上記スキャナ1がdy,dzの両方向に変位し
たときは、上記(2),(3)式より、次式(4)のよ
うに示される。 a0 −b0 =L・dy+K・dz …(4)
【0021】同様に、ビーム10aの光量がビーム10
bの光量と等しいとき、PD4bの上側の受光面の受光
量をa1 、下側の受光面の受光量をb1 とすると、次式
(5)のように示される。 a1 −b1 =−L・dy+K・dz …(5)
【0022】同様に、ビーム10c、10dの光量がビ
ーム10a,10bの光量と等しいとき、PD4cの上
側の受光面の受光量をa2 ,下側の受光面の受光量をb
2 、PD4dの上側の受光面の受光量をa3 、下側の受
光面の受光量をb3 とすると、次式(6),(7)のよ
うになる。 a2 −b2 = L・dx+K・dz …(6) a3 −b3 =−L・dx+K・dz …(7) 即ち、上記(4)、(5)式より、 dy={(a0 −b0 )−(a1 −b1 )}/(−2・L) …(8) さらに、上記(6)、(7)式より、 dx={(a2 −b2 )−(a3 −b3 )}/( 2・L) …(9) また、上記(4)、(5)、(6)、(7)式より、 dz={(a0 −b0 )+(a1 −b1 ) +(a2 −b2 )+(a3 −b3 )}/4K …(10) となり、演算回路12内で、各PDの受光量を演算する
ことにより、スキャナ1の変位信号dx,dy,dzが
得られる。
【0023】もし、レーザの光量の変動が無視できない
場合には、コンパクトディスクなどに用いられている光
ピックアップと同様に各PD4a〜4dの出力を各PD
の全体の光量で除算すればよい。
【0024】このようにして、X,Y方向に関して、ス
キャナコントローラ14では、波形発生器15、16の
それぞれから出力される基準波形に基づき、ステージ2
を所定状態に変位させるべくX方向及びY方向の各々か
ら出力される基準波形に基づき、ステージ2を所定状態
に変位させるべくX方向及びY方向のそれぞれの制御信
号を生成しているが、この状態で非直線性制御手段14
aがモニタ信号を監視し、現在所望とするステージ2の
状態との偏差を求める。
【0025】そして、所望とするステージ2の状態と実
際のステージ2の状態との間には、スキャナ1を構成す
る圧電対の変位に生じるヒステリシスやクリープなどに
よって偏差が生じるので、非直線性制御手段14aは、
この偏差を補償するように制御信号を変化させる。即
ち、演算回路12にて求められる実際のステージ2の状
態が所望とする状態となるようにフィードバック制御を
行う。
【0026】また、Z方向に関しては、カンチレバー2
0のZ方向の変位を、例えば光てこ等のカンチレバーセ
ンサ18でモニタし、その信号をプリアンプ12で増幅
し、スキャナドライバ17を介して、カンチレバー20
のZ方向の変位が“0”になるようにスキャナ1を駆動
する。そのときのスキャナ1のZ方向の変位は、演算回
路12から得られるdz信号をモニタすることにより得
られる。即ち、演算回路12から得られるdx,dy,
dz信号を、凹凸像モニタ13でモニタすることによ
り、ヒステリシスやクリープのないサンプル21の凹凸
像を得ることができるのである。
【0027】以上説明したように、第1の実施例によれ
ば、実際のステージ2の状態(X,Y,Z方向)が光学
的に検出され、この検出される実際のステージ2のX,
Y方向の状態が所望の状態となるように、フィードバッ
ク制御されるので、スキャナ1を構成する圧電体の変位
にヒステリシスやクリープが生じていても、これがステ
ージ2の変位に影響することが防止され、ステージ2の
X,Y方向の状態を良好に制御した状態でヒステリシス
やクリープのない凹凸像を得ることができる。また、圧
電体が経時変化し、その圧電定数が変化しても、ステー
ジ2の状態を光学的に常にモニタしているので、例え
ば、AFM測定やSTM測定で得られた像が圧電体の経
時変化の悪影響を受けることはない。
【0028】さらに、第1の実施例によれば、ステージ
2の変位を光学的に検出しているので、スキャナ1の駆
動電圧などに起因するノイズの混入がなく、安定的な検
出が行える。磁気センサや容量センサを用いた場合に
は、かなりの高電圧であるスキャナ1の駆動電圧などの
悪影響によるノイズの混入が懸念される。
【0029】また、第1の実施例では、ステージ2の変
位検出のために光の干渉を利用していない。光干渉を利
用する場合、一波長あるいは半波長を越えるような変位
に対しては、正弦波状に変化するセンサ光強度の山の数
を数えることになるが、インクリメント方式であるため
にスキャナ1の変位が急速である場合にカウントミスな
どが避けられず、誤差の原因になるが、本実施例では、
これを回避することができる。次に、図5は、本発明の
第2の実施例に係るスキャナシステムの円筒型圧電体の
周辺の構成を示す図である。
【0030】同図に示すように、ステージ2の下面、Y
軸に沿ってミラー3a,3bが配置されており、そのミ
ラー3a,3bの外側には、それぞれ4分割フォトディ
テクタ22a,22bが配置されている。この他、半導
体レーザ8aからミラー3a,3bまでの光学部品の配
置は第1の実施例と全く同じである。このように、第1
の実施例では2分割フォトディテクタを4個配していた
が、第2の実施例では、4分割フォトディテクタを配す
ることによってフォトディテクタの数を2個に減らし、
光源及び光学部品の数を半分に減らしていることに特徴
がある。
【0031】このような構成において、半導体レーザ8
aから出射されたレーザ光9aは、コリメートレンズ7
aで平行光に変換された後、ハーフビームスプリッタ6
aに入射する。そして、このレーザ光9aは光量の等し
い二つのビーム10a、10bに分割され、ビーム10
aはミラー6b、3bで反射した後、4分割フォトディ
テクタ22bに入射する。そして、PD22aの4分割
受光面a1 ,b1 ,c1 ,d1 ,PD22bの4分割受
光面a2 ,b2 ,c2 ,d2 上にレーザ光のスポットが
形成され、各PDは受光面上のスポットの位置を検出す
る。
【0032】ここで、上記PD22aの4分割受光面a
1 ,b1 ,c1 ,d1 の受光量をa1 ,b1 ,c1 ,d
1 とし、PD22bの4分割受光面a2 ,b2 ,c2
2の受光量をa2 ,b2 ,c2 ,d2 とすると、半導
体レーザ8aのパワーの変動がなく、且つ、ビーム10
aと10bの光量が等しい時、第1の実施例と同様にし
て以下のように示される。但し、M,Nは定数である。 dy=[{(a1 +b1 )−(c1 +d1 )} −{(a2 +b2 )−(c2 +d2 )}]/(2・M)…(11) dz=[{(a1 +b1 )−(c1 +d1 )} −{(a2 +b2 )−(c2 +d2 )}]/(2・N)…(12)
【0033】また、X方向の変位に対しては、スキャナ
1の上面図、図6に示すように、スキャナ1がX方向に
dxだけ変位したときに、PD22a、22b上のレー
ザスポットもdxだけ変位する。このdxは次式(1
3)で示される。但し、Pは定数である。 dx=[{(b1 +d1 )−(a1 +c1 )} −{(b2 +d2 )−(a2 +c2 )}]/(2・P)…(13)
【0034】この場合、第1の実施例と同様に半導体レ
ーザ8aのパワーの変動が無視できないときは、PD2
2a,22bの出力をPD22a,22b全体の光量で
除算すればよい。
【0035】これらの演算を第1の実施例と同様に、図
2の演算回路12で行うことによりスキャナ1の変位d
x,dy,dzが得られるため、dx,dy信号によ
り、ステージ2の状態が所望の状態になるようにフィー
ドバック制御した状態で、ステージ2の走査を行い、d
z信号をモニタすることにより、スキャナ1を構成する
圧電体の変位にヒステリシスやクリープが生じていて
も、これがステージ1の変位に影響することが防止さ
れ、良好なAFM像が得られる。
【0036】以上説明したように、第2の実施例では4
分割フォトディテクタを配することによってフォトディ
テクタの数を2個に減らし、光源及び光学部品の数も半
分に減らすことができるため装置全体を小型化すること
ができる。また、ステージ51に配置するミラーが2個
に減るので、スキャナ1の固有振動数もあまり低くなら
ない。
【0037】次に、図7は、本発明のスキャナシステム
の第3の実施例に係る円筒型圧電体の周辺の構成図を示
す図である。本実施例は、第1の実施例の変位センサの
分解能を向上させる機能を付加した構成になっている。
【0038】同図において、スキャナ1が筐体24に固
定され、このスキャナ1の上端に配置されたステージ2
の下面に固定されたミラー3a,3bと向かい合わせに
ミラー23a,23bが筐体24に固定されている。
【0039】上記第1の実施例では、スキャナ1の下方
から導入された光は、ステージ2の下面に固定されたミ
ラー3a,3bで1回だけ反射した後、2分割フォトデ
ィテクタ4a、4bに入射していたが、本実施例の場合
には、レーザ光26bは、ミラー3bで1回反射した
後、ミラー23bに入射し反射し、再びミラー3bに入
射し反射し、PD4bに入射する。
【0040】よって、スキャナ1がθだけ変化したと
き、PD4bに入射するビーム26bの入射角度は4θ
だけ変位する。さらに、X方向に関しても同じことが言
えるため、第1の実施例に比べて、第2実施例のスキャ
ナ1の変位dx,dyに対するセンサの感度は2倍にな
る。また、dzに対する感度もミラー23bを不可する
ことにより2倍となるのだが、以下、図7の一部拡大図
である図8を用いてこれについて説明する。
【0041】即ち、ミラー23bがないとき、スキャナ
1が基準位置(波線の状態)からdzだけ変位して実線
の位置まで移動したとすると、2分割フォトディテクタ
4bに入射するビームの位置は、AからBに移動する。
よって、このときの移動量はdzである。しかし、ミラ
ー23bがあると、ビームはミラー3bで2回反射する
ため、2分割フォトデイテクタ4bに入射するビームの
位置はCからDに移動する。よって、このときの移動量
は2・dzとなるのである。
【0042】尚、ステージ2の下面に固定されたミラー
3b上でのビームの反射回数は、2回に限られない。即
ち、スペースが許す限り、ミラー3bとミラー23bと
の間で反射を繰り返すことにより、スキャナ1の変位に
対するセンサの分解能を向上させることができる。
【0043】以上説明したように、上記第1の実施例の
構成だと分解能が限られるため圧電体の変位量が大きな
領域でしか使えないが、第3の実施例の構成により、圧
電体の変位量が小さな、例えば原子凹凸の測定の際の圧
電体のヒステリシス及びクリープをも補正することがで
きるため、第1の実施例で述べたように、サンプルの凹
凸の大きさによって凹凸像を得るための信号源を切り替
えることが不必要になる。
【0044】以上詳述したように、本発明のスキャンシ
ステムによれば、スキャナのXY方向のヒステリシスな
どの非直線性を補正して、制御性の良い、精度の高いス
テージを提供すると共に、スキャナのz方向の変位を正
確にモニタすることにより、スキャナのz方向のヒステ
リシスなどの非直線性のない正確なAFM像、STM像
が得られる。しかも、スキャナの下部へ組み込んで、極
めてコンパクトに全体をまとめることができ、走査型プ
ローブ顕微鏡で求められる外部からの機械振動ノイズに
対して強い系とすることができる。尚、本発明のスキャ
ンシステムは、上記実施例に限定されるものではない。
【0045】例えば、実施例では、フィードバック制御
を行っているが、例えばSTMやAFMの場合には、上
記演算回路12からのモニタ信号に合わせて、X,Y座
標を新たにコンピュータ上に起こし、このX,Y座標上
にSTM信号やAFM信号を再配置するような画像処理
を行うことによっても本発明の目的を達成することがで
きる。
【0046】また、走査型プローブ顕微鏡で原子像を測
定するような場合は、このスキャナシステムのz方向の
分解能が不足することが有り得るが、そのような場合に
は、圧電体のヒステリシスなどによる非直線性は無視で
きる程、小さいので、サンプルを一度プリスキャンし、
凹凸信号の最大と最小の差がある一定以下のときに凹凸
像を得るための信号をこのスキャナシステムのdz出力
信号から圧電体の印加電圧を直接モニタする方法に切り
替えるようにすることができる。
【0047】さらに、実施例では、光源として半導体レ
ーザ8a、8bを配しているが、LEDなどの他の発光
手段を適用することも可能であり、LEDを適用した場
合には光干渉による悪影響を軽減することができる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、スキャナのX,Y,Z
方向の非直線性を補正して、歪みがなく定量的に正確性
の高い像を得ることができるスキャナシステムを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るスキャナシステム
の円筒型圧電体の周辺の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係るスキャナシステム
の全体構成を示す図である。
【図3】スキャナ1が水平方向に傾いて変位している様
子を示す図である。
【図4】スキャナ1が鉛直方向に変位している様子を示
す図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係るスキャナシステム
の円筒型圧電体の周辺の構成を示す図である。
【図6】スキャナ1がX方向にdxだけ変位した様子を
示す図である。
【図7】本発明のスキャナシステムの第3の実施例に係
る円筒型圧電体の周辺の構成図を示す図である。
【図8】第3の実施例に係るスキャナシステムの一部を
詳細に示す図である。
【符号の説明】
1…円筒型圧電体、2…ステージ、3…ミラー、4…2
分割フォトディテクタ、5…ミラー、6…ハーフビーム
スプリッタ、7…コリメートレンズ、8…半導体レー
ザ、9…レーザ光、10…ビーム、11…プリアンプ、
12…演算回路、13…凹凸像モニタ、14…スキャナ
コントローラ、15,16…波形発生器、17…スキャ
ナドライバ、18…カンチレバーセンサ、19…プリア
ンプ、20…カンチレバー、21…試料、22…4分割
フォトダイオード、23…ミラー、24…筐体、25…
レーザ光。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の駆動電極を有するスキャナ手段
    と、 上記スキャナ手段に向けて光を照射する光源と、 上記光源光の上記スキャナ手段での反射光を受光する受
    光手段と、 上記受光手段の受光位置を示す信号を出力する出力手段
    と、 上記出力信号に基づいて上記スキャナの変位状態を求
    め、当該変位状態を示す変位信号を出力する演算手段
    と、 上記演算手段からの変位信号に基づいて制御信号を生成
    し、当該制御信号に所定の補正を加える補正手段と、 上記補正手段により補正された制御信号に基づいて上記
    スキャナ手段の駆動電極に電圧を印加し、当該電圧の印
    加状態に応じた変位を上記スキャナ手段に生じさせる駆
    動制御手段と、を具備することを特徴とするスキャナシ
    ステム。
JP32948292A 1992-12-09 1992-12-09 スキャナシステム Withdrawn JPH06174460A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5656769A (en) * 1994-08-11 1997-08-12 Nikon Corporation Scanning probe microscope
EP2966458A1 (en) * 2014-07-09 2016-01-13 Hitachi High-Tech Science Corporation Three-dimensional fine movement device

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US10161958B2 (en) 2014-07-09 2018-12-25 Hitachi High-Tech Science Corporation Three-dimensional fine movement device

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