JPH0617248A - スパッタリング装置 - Google Patents

スパッタリング装置

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JPH0617248A
JPH0617248A JP15240892A JP15240892A JPH0617248A JP H0617248 A JPH0617248 A JP H0617248A JP 15240892 A JP15240892 A JP 15240892A JP 15240892 A JP15240892 A JP 15240892A JP H0617248 A JPH0617248 A JP H0617248A
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JP
Japan
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target
substrate
sputtering apparatus
cathode
polygonal shape
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Wataru Ito
伊藤  渉
Tadataka Morishita
忠隆 森下
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KOKUSAI CHODENDO SANGYO GIJUTS
KOKUSAI CHODENDO SANGYO GIJUTSU KENKYU CENTER
Nippon Steel Corp
Original Assignee
KOKUSAI CHODENDO SANGYO GIJUTS
KOKUSAI CHODENDO SANGYO GIJUTSU KENKYU CENTER
Nippon Steel Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/14Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for applying magnetic films to substrates
    • H01F41/30Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for applying magnetic films to substrates for applying nanostructures, e.g. by molecular beam epitaxy [MBE]
    • H01F41/302Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for applying magnetic films to substrates for applying nanostructures, e.g. by molecular beam epitaxy [MBE] for applying spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はターゲット組成や基板組成、成膜目
的に応じてスパッタリング装置の成膜条件を選択して成
膜の安定性および範囲を拡大し、機能性多層膜を形成す
ると共に成膜効率を向上させたオフアクシス型スパッタ
リング装置を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は基板とターゲットをほぼ90度に配
置したオフアクシス型スパッタリング装置において、そ
のターゲットの裏面にバッキングプレート、水冷機構お
よび磁石を配置したカソードを、そのターゲット表面が
多角形状に向い合わせて複数対配置し、その基板を支持
する基板ホルダーを、そのターゲットがなす多角形状の
中心付近に配置することを要旨とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスパッタリング現象を利
用した薄膜作製装置に関するものであり、特に、基板と
ターゲットをほぼ90度に配置したオフアクシス型スパ
ッタリング装置を改良して、機能性薄膜をターゲット組
成と同一組成の薄膜を再現性良く、かつ高速の成膜速度
で作製する装置構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から広く用いられている平行平板形
のスパッタリング方法は、真空蒸着などの他の方法に比
べて簡便で、かつ広い範囲の組成物を薄膜化できるとい
う特徴があり、薄膜作製の高速化および低温化をはかる
ために、マグネトロンスパッタリング法などが発表され
ている。また、最近の超電導用薄膜、超LSI用薄膜、
光通信機能デバイス用薄膜、超高密度記録素子用薄膜な
どでは、その組成、寸法、特性を制御しながら目的に応
じた薄膜を容易に作製することが強く要請されている。
しかしながら、平行平板形のスパッタリング方法は、酸
化物ターゲットの場合などでは、ターゲットから飛び出
した(酸素)負イオンがカソードシースで加速され、生
成した高エネルギー粒子に起因した組成ズレや結晶化阻
害、あるいは表面粗れなどの問題があって、高機能膜の
作製には使いづらくなっていた。
【0003】高エネルギー粒子に起因した問題に対処す
るため、次のような各種の解決案が考案されてきた。 通常の圧力より高い圧力条件で成膜することにより、
高エネルギー粒子の密度を減少させる方法(例えば、H.
C. Li et al; Appl. Phys. Lett.52(1988), P1098参
照)。 ターゲットと基板を平行に向い合わせた配置構成か
ら、基板(あるいはターゲット)を90度回転した構成
(オフアクシス型スパッタリング法)とすることによ
り、高エネルギー粒子が直接基板表面に衝突しないよう
にする(例えば、C.B. Eom et al; Physica C 171(199
0), P354参照)。 強い磁界を用いることにより、プラズマ維持電圧を下
げ、高エネルギー粒子の密度を減少させる方法(例え
ば、M. Migliuolo et al; Appl. Phys. Lett.56(1990),
P2572 参照)。 しかしながら、以上の解決策は成膜速度の低下を招くと
いう問題点があった。さらに、 組成ズレを予め見込んだ組成のターゲットを用いて膜
組成を合わせる方法もある(例えば、H. Adachi et al;
Appl. Phys. Lett.51 (1989), P2263参照)。しかしな
がら、この解決策を実行するためには、予め組成ズレを
あらゆる成膜条件下で求める必要があり、あるターゲッ
ト組成を決めると、その成膜条件をある領域に制限しな
ければならないという問題点があった。
【0004】上記のオフアクシス型スパッタリング装置
に関しては、特開昭57−158380号公報があり、
これには磁気発手段を後方に有するターゲットを対向し
て設け、基板をターゲット間の空間側方に設置した装置
が示されている。図9は該公報に示された装置構成であ
り、これをさらに詳しく説明すると、ターゲットT1,
T2および基板20は真空槽10内に配置されている。
バッキングプレート12,13は空洞構造とし、冷却水
の供給管17a,18aおよび排出管17b,18bを
設けて冷却可能とし、絶縁部材15,16を介して真空
槽10に取り付けてある。また、基板ホルダー21は基
板20の取着部にヒーター22を設け基板20の温度を
調節可能としている。永久磁石31,32をターゲット
T1,T2の後方のバッキングプレート12,13内に
取り付けて、その磁極により形成される磁界がすべてタ
ーゲットT1,T2のスパッタ面の垂直方向で同じ向き
になるように、かつターゲットT1,T2の周辺に配置
している。このように磁石をターゲットの後方のみに設
けた構成のため、磁界はターゲットT1,T2間のみに
限定されてそこに高エネルギーのγ電子などを閉じ込め
ることができて高速の膜形成ができるとしている。しか
し、このような装置構成では、まだ成膜速度、膜組成お
よび成膜の均一性において満足できるものにはなってい
なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
技術は機能性膜の成膜という面からみると、まだ成膜速
度、膜組成および成膜の均一性において満足できるレベ
ルに到達していない。本発明は、ターゲット組成や基板
組成、成膜目的などに応じてスパッタリング装置の成膜
条件を選択して、成膜の安定性および成膜範囲を拡大
し、機能性の多層膜を形成できかつ成膜効率を向上させ
たスパッタリング装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するために以下の構成を要旨とする。すなわち、 (1)基板とターゲットをほぼ90度に配置したオフア
クシス型スパッタリング装置において、ターゲットの裏
面にバッキングプレート、水冷機構および磁石を配置し
たカソードを、ターゲット表面が多角形状に向い合わせ
て複数対配置し、基板を支持する基板ホルダーを、その
ターゲットがなす多角形状の中心付近に配置すること。 (2)さらに上記の(1)に加えて、磁石を電磁石とす
ること、また基板ホルダーおよびカソードに、ターゲッ
トと基板間の距離を可変とする移動機構を設けること、
そして基板と対向する面にほぼ平行にもう一つの平板カ
ソードを適当な距離を隔てて設けることができる。 (3)基板とターゲットをほぼ90度に配置したオフア
クシス型スパッタリング装置において、ターゲットの裏
面にバッキングプレート、水冷機構および電磁石を配設
したカソードを、1対のターゲット表面が向い合うよう
に複数対を多角形状に配置し、基板を支持する基板ホル
ダーを、ターゲットがなす多角形状の中心付近に位置せ
しめ、ターゲットと基板間の距離を可変とする移動機構
を基板ホルダーおよびカソードに設けると共に、隣合っ
たターゲット間で磁力線が結合しない磁場構成にし、さ
らに基板とターゲット間にターゲットに、少くとも1つ
の切り欠き窓を設けた円筒形のシャッターを回転自在に
具備したこと。 (4)基板とターゲットをほぼ90度に配置したオフア
クシス型スパッタリング装置において、ターゲットの裏
面にバッキングプレート、水冷機構および電磁石を配置
したカソードを、1対のターゲット表面が向い合うよう
に複数対を多角形状に配置し、基板を支持する基板ホル
ダーを、そのターゲットがなす多角形状の中心付近に位
置せしめ、ターゲットと基板間の距離を可変とする移動
機構を基板ホルダーおよびカソードに設けると共に、対
向して対をなすターゲットの裏面にある電磁石の一方の
磁極と対面する他の磁極とがそれぞれN極とS極で対面
するようににし、さらに基板とターゲット間に、対向す
る一対のターゲット方向に連通する切り欠き窓を設けた
円筒形のシャッターを回転自在に具備したことにある。
【0007】このように本発明は、オフアクシス型スパ
ッタリング装置において、ターゲット間のプラズマ領域
を、ターゲットが多角形状をなすように複数対のターゲ
ットを配置して閉空間に高密度に閉じ込めることによ
り、成膜速度を高速化すると共に、成膜の均一性をより
高めることを実現できるようにしたことにある。
【0008】以下に、本発明の詳細を述べる。図1は、
本発明のスパッタリング装置の基本を示す概念図であ
る。図1(a)はその平面図であり、図1(b)は図1
(a)のA−A線断面図である。図1(a)はターゲッ
トTを6角形状に配置した例を示し、かつ一つのターゲ
ットTのみにターゲットの裏面の構成を示しており、そ
の他はターゲットにはこれを省略している。ターゲット
Tの裏面にはバッキングプレート11、磁石31、給水
管17および排水管18からなる冷却機構を配置してカ
ソード5を構成している。また、ターゲットTの多角形
状配置としては、6角形にこだわらず4角形、8角形な
どが可能である。あまり多角形状の数が多すぎても、装
置構成が複雑になるばかりでその効果は飽和してしまう
ので、この程度が適切である。
【0009】ターゲットがなす6角形状の側面側のほぼ
中心に基本ホルダー21が設置され、その基板ホルダー
21はロボットのマニピュレーター24などに接続する
ことにより、上下,左右,前後に移動できると共に、回
転やチルト動作も可能になっている。基板20は、その
基板ホルダー21に取り付けられ、一般的にその6角形
の中心部位に置かれる。そして、基板ホルダーには、基
板の温度を制御するためにヒーター22または冷却機構
(省略)が具備されている。
【0010】このような装置により成膜するに際して
は、6角形をなすターゲットTの内、すべてに印加して
もよいが、必要により選択した対向の1対、あるいは2
対のターゲットに印加してもよく、複数対のターゲット
に印加することが効率向上のために十分に効果がある。
また、基板20とターゲットTの配置も厳密に90度で
ある必要はなく、多少のズレは許容される。そのターゲ
ット間の平行度についても同様である。上記のオフアク
シス型スパッタリング装置には、成膜条件を制御するた
めに、そのカソードに基板方向の距離を可変にする移動
機構27を設けることができ、それにより正6角形の標
準形から任意の6角形に変更が可能である。基板20に
おける蒸着粒子のフラックスを制御するのに、カソード
(ターゲット)の位置およびカソードに印加する電力の
2つを操作端とすることができる。
【0011】ターゲット裏面の磁石31,32を電磁石
とすることにより、極性や磁力の大きさが変更可能とな
る。図1では通常のマグネトロン・スパッタリング装置
で用いられている磁石配置と同等であり、隣合ったター
ゲット間で磁力線が結合しない場合が示されている。
【0012】本発明の他の例を図2に示す。すなわち、
図1のスパッタリング装置における基板20に対向し
て、もう一つのターゲットTaを有するカソード23を
平行平板形に設置することにより、平行平板型スパッタ
リング装置、オフアクシス型スパッタリング装置および
これらの組み合わせを可能にしたスパッタリング装置で
ある。これらを逐次切替え、単独或いは選択して使用す
ることにより、制御の自由度を大きくする。
【0013】図3は、多層膜形成が容易に行えるオフア
クシス型スパッタリング装置を示す平面概念図(a)お
よび断面図(b)であり、図3(a)のように基本的に
図1(a)の装置構成と同じであるが、異った組成のタ
ーゲットを配置することを基本とする。異種ターゲット
の配置は任意であり、目的とする多層膜形成に応じてタ
ーゲット組成を選択して配置すればよい。このスパッタ
リングに際しては基板ホルダー21とターゲットTの間
に図4(a)に示すように目的のターゲットに向い合う
ような位置に切り欠き窓Wを形成した円筒形シャッター
25を配置することにより、オフアクシス型スパッタリ
ング装置で多層膜が容易に形成できる。
【0014】すなわち、円筒形シャッター25のターゲ
ットに向い合った窓W部分を、目的のターゲットTに向
けると、そのターゲットTからのスパッタ粒子がその窓
W部分を通過して基板20に成膜される。所定の時間そ
のターゲットTから成膜された後、次に別のターゲット
Tに窓Wが向くようにシャッター25を回転させて成膜
する。これを繰り返すことにより、多層膜が作製される
ことになる。対向配置するターゲットの組成を同一のも
のとした場合には、図4(b)に示すように対向側に切
り欠いた窓W,W′を設けた円筒形シャッター25を使
用することにより成膜速度を約2倍にすることができ
る。このように、同じ組成のターゲットに向いた面に切
り欠き窓Wを設けた円筒形のシャッターを使用すると多
層膜を容易に形成できる。
【0015】切り欠いた窓W部分が大きいと対向面(目
標成分)以外の隣のターゲットから粒子が飛び込んでき
て成膜組成に乱れが生じ、また小さくしすぎると、成膜
組成は狙い通りになるが成膜速度が小さくなってしま
う。従って、その窓W部分の大きさは、成膜目的やター
ゲット組成などに応じて適宜決定することが必要とな
る。
【0016】さらに本発明においては、カソードにおけ
るターゲットを図5のように対抗する1対のターゲット
T1,T4において一方のターゲットT1の磁極N極に
対面する他のターゲットT4の磁極をS極となるように
磁場構成する場合、図4(b)に示すような円筒形シャ
ッター25を用いることにより、より一層効率の良いの
多層膜の成膜が可能となった。この場合、ターゲット組
成は対向するものを同一組成とし、隣とは異なるものと
する。
【0017】尚、ターゲット裏面の磁石を図6に示すよ
うな磁場構成にすると、同じシャッターを用いても隣の
ターゲットによる汚染が発生しやすくなるので、磁場構
成にも配慮が必要である。つまり、隣合ったターゲット
間で磁力線が結合しない磁場構成になるように磁石を配
置したり、電磁石に電流を流すことが必要となる。
【0018】このように従来、スパッタ法による多層膜
の成膜は平行平板型スパッタリング装置に限られていた
が、本発明のオフアクシス型スパッタリング装置によっ
て、初めてオフアクシス型法による多層膜作製を可能に
した。
【0019】
【実施例】
[実施例1]図7(a),(d)に本発明のオフアクシ
ス型スパッタリング装置の構成図を示す。すなわち移動
機構27に取付けた永久磁石内蔵のバッキングプレート
11先端にターゲットTを支持し、真空槽10内に6つ
のターゲットT1〜T6を対向する一対のターゲットT
1,T4に対して左右に40度づつ回転した位置に真空
槽10内中心に進退可能にかつ垂直に配置した。基板ホ
ルダー21は垂直ターゲットT1〜T6の間隔部上方
に、かつ3対のターゲット軸の交点位置に垂直になるマ
ニピュレーター24に支持された60φの円盤であっ
て、これをほぼ水平に保っている。真空槽10は直径3
50φの円筒形をしている。この装置を用いて、6個の
ターゲットのすべてをYBa2 Cu3 7-δとし、基板
ホルダー21に支持されている基板をMgOとして、2
W/cm2 のパワー密度で高周波電力をカソードに印加し
た。スパッタ雰囲気はAr10mTorr とO2 10mTorr
としてスパッタ成膜をした。
【0020】成膜された厚さから成膜速度を算出する
と、従来のオフアクシス型スパッタ法で成膜した場合と
比較して、ターゲット面積が6倍になっており、成膜速
度は6倍以上になっていることがわかった。これは従来
のオフアクシス型スパッタ法がプラズマの閉じ込めが局
部的なのに対し、本発明による装置構成では広い空間で
閉鎖しており、この影響が成膜速度を高めた原因と考察
することができる。
【0021】[実施例2]図7の装置において、ターゲ
ット裏面磁石を電磁石として図1に示すようなターゲッ
ト磁場構成とし、150ガウス程度の磁力となるように
電流を流した。移動機構27を作動し対向するターゲッ
トTの間隔を200mmとした。この装置を用いて、6個
のターゲットのすべてをYBa2 Cu3 7-δとし、基
板をMgOとして、2W/cm2 のパワー密度で高周波電
力をカソードに印加した。スパッタ雰囲気はAr10mT
orr とO2 10mTorr としてスパッタ成膜をした。
【0022】成膜された厚さから成膜速度を算出する
と、実施例1で述べた永久磁石を用いた場合とほぼ同等
であることがわかった。また膜の組成においてもターゲ
ット組成からのずれもなく、非常に良好であることがわ
かった。
【0023】[実施例3]図8の断面図に示すように円
筒形シャッター25を用いた。6つのターゲットを配置
した基本的な装置構成は図7と同じであり、それに10
0φmmの円筒形シャッターを加えたものである。アノー
ドの磁石は電磁石とし、ターゲット間で磁力線が結合し
ないように同じ磁場構成にした。この装置を用いて、6
個のターゲットはイットリウム安定化ジルコニア(YS
Z),Y2 3 ,YBa2 Cu3 x ,MgO,SrT
iO3 ,BaCuO2 とし、基板をシリコンウエハーと
して、2W/cm2 のパワー密度で高周波電力をカソード
に印加した。スパッタ雰囲気はAr10mTorr とO2
0mTorr として円筒形シャッターを定時間毎に回転して
スパッタ成膜をした。得られた膜は、オージェ電子分光
装置による深さ方向分析から、界面は非常に急峻である
ことがわかった。
【0024】
【発明の効果】本発明により、機能性薄膜として特に酸
化物ターゲットを用いたスパッタリング技術において、
従来から課題となっていた成膜速度を犠牲とすることな
く高エネルギー負イオンの影響を除去して良質な薄膜を
作製する技術を確立するためのオフアクシス型スパッタ
リング装置を提供することができた。また、そのオフア
クシス型スパッタリング装置をベースにしてそれに平行
平板型ターゲットを組み合わせた装置を提供することに
より、成膜目的、成膜組成およびターゲット組成などに
応じて、一つの装置でかなり広い手法を選択できる。特
に時系列的にその手法を切り換えて選択することによ
り、極めて高性能の機能性薄膜を作製することが可能と
なった。さらに、そのオフアクシス型スパッタリング装
置をベースにして円筒形シャッターを加えることによ
り、多層膜の成膜を可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は本発明の基本形をなすオフア
クシス型をスパッタリング装置の概念図で、(a)は平
面図で(b)は断面図を模式的に示す。
【図2】本発明のオフアクシス型スパッタリング装置の
他の例を示すターゲットを組み合わせた装置の断面模式
図である。
【図3】(a),(b)は本発明の別の例を示す平面お
よび断面の模式図である。
【図4】(a),(b)は本発明の円筒形シャッターの
説明図である。
【図5】本発明のさらに別の例のターゲット(磁石)配
置を模式的に示す図である。
【図6】アノード電磁石による磁場構成の説明図であ
る。
【図7】(a),(b)は本発明実施例の装置の概要で
あり、(a)は横平面図、(b)は縦断面図を示す。
【図8】本発明の他の実施例を示す縦断面図である。
【図9】従来の装置の説明図である。
【符号の説明】
T ターゲット Ta 平行平板型スパッタ用ターゲット 10 真空槽 11 バッキングプレート 17 冷却水供給管 18 排水管 20 基板 21 基板ホルダー 22 基板ホルダーのヒーター 23 平行平板型スパッタ用カソード 24 マニピュレーター 25 円筒形シャッター 27 移動機構 31 永久磁石 33 電磁石 40 排気口 50 ガス導入系からの導入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森下 忠隆 東京都江東区東雲1−14−3 財団法人国 際超電導産業技術研究センター 超電導工 学研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板とターゲットをほぼ90度に配置し
    たオフアクシス型スパッタリング装置において、ターゲ
    ットの裏面にバッキングプレート、水冷機構および磁石
    を配設したカソードを、1対のターゲット表面が向い合
    うように複数対を多角形状に配置し、基板を支持する基
    板ホルダーを、ターゲットがなす多角形状の中心付近に
    位置せしめることを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 【請求項2】 磁石を電磁石とすることを特徴とする請
    求項1記載のスパッタリング装置。
  3. 【請求項3】 基板ホルダーおよびカソードに、そのタ
    ーゲットと基板間の距離を可変とする移動機構を設ける
    ことを特徴とする請求項1記載のスパッタリング装置。
  4. 【請求項4】 基板とターゲットをほぼ90度に配置し
    たオフアクシス型スパッタリング装置において、ターゲ
    ットの裏面にバッキングプレート、水冷機構および電磁
    石を配設したカソードを、1対のターゲット表面が向い
    合うように複数対を多角形状に配置し、基板を支持する
    基板ホルダーを、ターゲットがなす多角形状の中心付近
    に位置せしめ、ターゲットと基板間の距離を可変とする
    移動機構を基板ホルダーおよびカソードに設けると共
    に、隣合ったターゲット間で磁力線が結合しない磁場構
    成にし、さらに基板とターゲット間に、少くとも1つの
    切り欠き窓を設けた円筒形のシャッターを回転自在に具
    備せしめたことを特徴とするスパッタリング装置。
  5. 【請求項5】 基板とターゲットをほぼ90度に配置し
    たオフアクシス型スパッタリング装置において、ターゲ
    ットの裏面にバッキングプレート、水冷機構および電磁
    石を配置したカソードを、1対のターゲット表面が向い
    合うように複数対を多角形状に配置し、基板を支持する
    基板ホルダーを、そのターゲットがなす多角形状の中心
    付近に位置せしめ、ターゲットと基板間の距離を可変と
    する移動機構を基板ホルダーおよびカソードに設けると
    共に、対向して対をなすターゲットの裏面にある電磁石
    の一方の磁極と対面する他の磁極とがそれぞれN極とS
    極で対面するようににし、さらに基板とターゲット間
    に、対向する一対のターゲット方向に連通する切り欠き
    窓を設けた円筒形のシャッターを回転自在に具備せしめ
    たことを特徴とするスパッタリング装置。
  6. 【請求項6】 基板と対向する面にほぼ平行にもう一つ
    の平板カソードを適当な距離を隔てて設けることを特徴
    とする請求項1,4あるいは5の何れかに記載のスパッ
    タリング装置。
JP15240892A 1992-06-11 1992-06-11 スパッタリング装置 Withdrawn JPH0617248A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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