JPH06172349A - 単純ヘルペスウィルスチミジンキナーゼの阻害剤 - Google Patents

単純ヘルペスウィルスチミジンキナーゼの阻害剤

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JPH06172349A
JPH06172349A JP5209783A JP20978393A JPH06172349A JP H06172349 A JPH06172349 A JP H06172349A JP 5209783 A JP5209783 A JP 5209783A JP 20978393 A JP20978393 A JP 20978393A JP H06172349 A JPH06172349 A JP H06172349A
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JP
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thymidine kinase
formula
compound
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JP5209783A
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Choung Un Kim
ウン キム チョン
Bing-Yu Luh
ユー ルー ビン
Peter F Misco
エフ ミスコ ピーター
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Bristol Myers Squibb Co
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Bristol Myers Squibb Co
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    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】下記式Iのチミジンキナーゼ阻害剤 (式中、RはC1-6 アルキル基あるいは Ar(CH2)n −で
Ar は1から5の同一あるいは異なるハロゲン、C1-6
アルキル基、又はC1-6 アルキルオキシ基で任意に置換
されたフェニル基、nは1から6を表わす。) 【効果】上記化合物はウィルスチミジンキナーゼの阻害
活性を有しており、単純ヘルペスウィルスに感染した哺
乳類の治療に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ウィルスのチミジンキナーゼの
阻害剤に関するものである。単純ヘルペス1型(HSV
−1)及び2型(HSV−2)ウィルスは、感染した細
胞において、独特のウィルスに特異的なチミジンキナー
ゼを誘導する。培養細胞系におけるウィルスの複製に対
しては、ウィルスの dThdキナーゼの活性は必須である
ようには見えないが、ウィルスの病原性及び神経細胞か
らの潜伏ウィルスの再活性化に対しては重要であること
が研究により示唆されてきた。ヌター(Nutter)等、「ウ
ィルスのチミジンキナーゼ阻害剤及びその単純ヘルペス
ウィルス感染細胞におけるジオキシヌクレオチド代謝に
及ぼす影響」アンティミクロビアル・エージェンツ・ア
ンド・ケモセラピー (Antimicrobial Agents and Chemo
therapy)31巻、3号、d368−374ページ(19
87)を参照のこと。それゆえ、本発明は、哺乳類の抗
ウィルス剤として新規のチミジンキナーゼ阻害剤を提供
することを意図している。本発明は式I化合物に関する
ものである。
【0002】
【化4】
【0003】式中、RはC1-6 アルキル基又は Ar(CH2)
n −であり、ここでAr は、1から5の同一あるいは異
なるハロゲン、C1-6 アルキル基又はC1-6 アルキルオ
キシ基であり、nは1から6である。更に本発明は、式
I化合物によりウィルスのチミジンキナーゼを阻害する
方法を提供する。更に本発明は式I化合物を単純ヘルペ
スウィルスに感染した哺乳動物に投与することを含む、
単純ヘルペスウィルスに感染した哺乳動物の治療方法に
関するものである。更に本発明は式I化合物と1又はそ
れ以上の医薬上許容される担体、賦形剤又は希釈剤を含
む医薬用組成物を提供する。本明細書で例としてあげ
た、C1-6 アルキル基とは1から6の炭素原子を有する
直鎖及び枝分れ鎖のアルキル基を意味し、その様な基と
してはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル
基、n−ヘキシル基、3−メチルペンチル基又は同様の
アルキル基を挙げることができる。C1-6 アルキルオキ
シ(アルコキシ)基とはメトキシ基、エトキシ基、n−
プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、t
−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオ
キシ基又は3−メチルペンチルオキシ基のような直鎖又
は枝分れ鎖のアルキルオキシ基を意味する。
【0004】以下の特定の実施例は本発明の代表的な化
合物の合成法を例示しており、本発明の領域や範囲を制
限するものではない。本発明に含まれる化合物を製造す
るために、方法に改変を加えることができるが、具体的
には開示していない。更に、多少異なった形態での同一
化合物の製造方法の改変は、当業者には明らかである。
核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、標準物質のテトラ
メチルシランに対して100万分の1(ppm )で表示さ
れた化学シフト(δ)で表示する。化学シフトの特性は
多重度に関して幅広な一重線 (bs)、幅広な二重線 (b
d)、幅広な三重線 (bt)、幅広な四重線 (bq)、一重線
(s)、多重線(m)、二重線 (b)、四重線 (q)、
三重線 (t)、二重の二重線 (dd)、二重の三重線 (d
t)及び二重の四重線 (dq)と表示している。(2R,4S,5S)−1−(テトラヒドロ−4−ヒド
ロキシ−5−メトキシ−2−フラニル)チミン(2)及
び(2R,4R,5R)−1−(テトラヒドロ−4−ヒ
ドロキシ−5−メトキシ−2−フラニル)チミン(3)
の合成
【0005】
【化5】
【0006】0℃、窒素雰囲気下で、グリカール(1.
94g、10m mole)〔文献の方法により製造:ゼムリ
カ (J. Zemlicka)等、J. Amer. Chem, Soc.,94 32
13(1972)〕の MeOH (4ml )及び CH2Cl2 (
5 ml )溶液に、3−クロロ過安息香酸(80−85
%、約11m mole)の CH2Cl2 ( 2 ml )溶液を滴下し
た。室温で1.5時間攪拌した後、 CH2Cl2 と NaHCO3
溶液で希釈した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥
し、減圧下で濃縮した。オイル状の残渣をシリカゲルの
クロマトグラフィーにかけ、5 % MeOH を含むCH2Cl2
溶出溶媒としての混合物を分離した。異性体
は、はじめに溶出し、無定形の固体(1.25g、55
%)として得られた。ひきつづき5% MeOH を含むCH2C
l2を溶出し、異性体を細かい固体(収量:350mg、
15%)として得た。同様にして、対応するアルコール
を用いて化合物15を製造した;それらの物理的及
び分光学的データを表1にまとめてある。表 1
【0007】
【化6】
【0008】
【表1】 ──────────────────────────── 化合物 異性体 収率 % 融点 (℃) ──────────────────────────── (R=CH3) A 15 202 (R=CH3) B 55 150 (R=CH2CH3) A 12 232 (R=CH2CH3) B 45 170 (R=CH2CH2CH3) A 11 175 (R=CH2CH2CH3) B 48 120 (R=T-Bu) A 5 177 (R=T-Bu) B 37 11510 (R=CH2Ph) A 9 17411 (R=CH2Ph) B 31 13012 (R=CH2CH2Ph) A 12 17513 (R=CH2CH2Ph) B 49 6514 (R=CH2CH2CH2Ph) A 12 11515 (R=CH2CH2CH2Ph) B 49 7016 (R=p-フ゛ロモフェニルメチル) B 9 185 ──────────────────────────── 表 1(続き) ─────────────────────────────────── 化 1H NMRa (δ) 合 ───────────────────────────────── 物 H−2 H−4 H−5 ─────────────────────────────────── 6.43 (t, J=6.6 Hz) 4.12 (s, bs) 5.41 (d, J=3.9 Hz) 6.12 (dd, J=6.8, 1.0 Hz) 4.25 (d, J=4.9 Hz) 5.26 (s) 6.43 (t, J=6.9 Hz) 4.13 (s, bs) 5.42 (d, J=3.9 Hz) 6.13 (dd, J=7.0, 1.3 Hz) 4.29 (d, J=4.8 Hz) 5.25 (s) 6.52 (t, J=7.1 Hz) 4.26 (d, J=4.1 Hz) 4.95 (s) 6.29 (dd, J=8.1, 2.4 Hz) 4.20 (d, J=5.4 Hz) 5.13 (s) 6.34 (t, J=6.7 Hz) 3.99 (d, J=3.9 Hz) 5.15 (s) 6.13 (d, J=6.9 Hz) 4.18 (d, J=4.3 Hz) 5.27 (s)10 6.75 (t, J=6.5 Hz) 4.46 (t, J=4.5 Hz) 5.11 (s)11 6.23 (d, J=7.6 Hz) 4.35 (d, J=4.6 Hz) 5.28 (s)12 6.56 (t, J=6.7 Hz) 4.24 (d, J=4.4 Hz) 4.96 (s)13 6.12 (dd, J=8.0, 2.1 Hz) 4.26 (d, J=5.4 Hz) 5.14 (s)14 6.58 (t, J=6.7 Hz) 4.28 (d, J=4.1 Hz) 4.93 (s)15 6.28 (dd, J=8.3, 2.4 Hz) 4.20 (d, J=5.2 Hz) 5.12 (s)16 6.27 (dd, J=6.7, 1.0 Hz) 4.35 (d, J=4.7 Hz) 5.29 (s) ──────────────────────────────────── aCDCl3 、300MHz チミジンキナーゼ阻害活性の検定 表2にチミジンキナーゼの阻害活性検定の結果を示す。
【0009】50 mMトリス−塩酸 pH7.5、5 mM M
gCl2、30 mM KCl、2 mMジチオスレイトール、5 m
M ATP、1μM[3H] チミジン、0−20μMの阻
害剤、0.075mg /ml ウシ血清アルブミン、0.1単
位/ml HSV−1TK中で反応(50μl )を行なっ
た。37℃一時間保温した。標品(40μl )をDE−
81フィルターディスクにしみこませ、1 mMギ酸アン
モニウム( pH7)、水で3回、エタノールで2回洗浄
した後乾燥した。放射活性はシンチレーションカウンタ
ーで計測した。TK(チミジンキナーゼ)は既報の方法
(ファイフェ (Fyfe) (1982)Mol. Pharmacol.,2
1:432−437及びフィールド (Field)等(199
0)Antiviral. Res.13:41−52)によりHSV
−1(KOS)感染細胞から親和性を利用し精製した。
1単位とは1時間あたり1ナノモルのチミジンをリン酸
化すると定義する。表2において、ラインウィーバー−
バーク (Lineweaver-Burk)プロットの傾きを再プロット
(〔1〕に対する1/傾き)することにより、阻害定数
を決定した。“N”は実験数を示し、それぞれの実験は
三例づつ行なった。
【0010】
【表2】 化合物 Ki , μM ────────────────── 3.2 ± 0.3 (N=4)13 4.3 ± 1.8 (N=3)16 10.1 ± 4.7 (N=3)12 26 (N=1) ────────────────── 前述の試験は、式I化合物がウィルスのチミジンキナー
ゼの阻害に有用であることを示している。更に、単純ヘ
ルペスウィルス感染のようなウィルス感染の制御又は予
防のため、このような治療を必要としている哺乳動物に
対して式I化合物を投与することもできる。又、式I化
合物はそれぞれに影響を及ぼさない医薬上の担体を含む
医薬用組成物(製剤)の形態で薬剤として用いることが
できる。担体は、腸内、すなわち経口あるいは非経口の
投与に対して適する有機又は無機の担体にできる。この
ような担体の例としては水、ゼラチン、アラビアゴム、
ラクトース、でんぷん、ステアリン酸マグネシウム、タ
ルク、植物油、ポリアルキレングリコール及びワセリン
がある。医薬上の製剤は、たとえば錠剤、糖衣錠、坐薬
又はカプセルのような固体の形態あるいは、たとえば溶
液、懸濁液又は乳濁液のような液体の形態にすることが
できる;それらは、たとえば滅菌のような標準的な医薬
上の操作を加えることができ、及び/あるいは、たとえ
ば保存料、安定剤、湿潤又は乳化剤などのアジュバン
ト、浸透圧を変えるための塩又は緩衝液を含むことがで
きる。更に、治療上有用な他の物質も含むことができ
る。
【0011】式I化合物を成人に対して、1日あたり約
1から1000mg、好ましくは5から500mg投与する
ことができる。1日あたりの投与量は1回あるいは分割
して投与することができる。上述の投与量の範囲は単に
例として与えられたものであり、投与される個々の化合
物、投与の経路、治療を要する兆候の重篤さ、患者の状
態などの要因により増量あるいは減量できる。以下の例
は、式I化合物を含む医薬上の製剤を示している。錠剤
は以下の成分を含むことができる。
【0012】
【表3】 ──────────────────────── 成 分 一錠あたり ──────────────────────── 式I化合物 100mg ラクトース 70mg とうもろこし−スターチ 70mg ポリビニルピロリドン 5mg ステアリン酸マグネシウム 5mg 錠剤の重量 250mg ────────────────────────
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ビン ユー ルー アメリカ合衆国 コネチカット州 06417 キリングワース バーゲート トレイル 60 (72)発明者 ピーター エフ ミスコ アメリカ合衆国 コネチカット州 06422 ダーラム ヘムロック コート 21

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)の化合物: 【化1】 (式中、RはC1-6 アルキル基又は Ar(CH2)n −であ
    り、ここでAr は1から5の同一あるいは異なるハロゲ
    ン、C1-6 アルキル基又はC1-6 アルキルオキシ基で任
    意に置換されているフェニル基であり、nは1から6で
    ある)。
  2. 【請求項2】 4及び5位の立体配置が下式: 【化2】 である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 Rがメチル基である請求項2記載の化合
    物。
  4. 【請求項4】 Rがエチル基である請求項2記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】 Rがn−プロピル基である請求項2記載
    の化合物。
  6. 【請求項6】 Rがt−ブチル基である請求項2記載の
    化合物。
  7. 【請求項7】 Rがフェニルメチル基である請求項2記
    載の化合物。
  8. 【請求項8】 Rが2−フェニルエチル基である請求項
    2記載の化合物。
  9. 【請求項9】 Rが3−フェニルプロピル基である請求
    項2記載の化合物。
  10. 【請求項10】 Rが4−ブロモフェニルメチル基であ
    る請求項2記載の化合物。
  11. 【請求項11】 4及び5位の立体配置が下式: 【化3】 である請求項1記載の化合物。
  12. 【請求項12】 Rがメチル基である請求項11記載の
    化合物。
  13. 【請求項13】 Rがエチル基である請求項11記載の
    化合物。
  14. 【請求項14】 Rがn−プロピルである請求項11記
    載の化合物。
  15. 【請求項15】 Rがt−ブチル基である請求項11記
    載の化合物。
  16. 【請求項16】 Rがフェニルメチル基である請求項1
    1記載の化合物。
  17. 【請求項17】 Rが2−フェニルエチル基である請求
    項11記載の化合物。
  18. 【請求項18】 Rが3−フェニルプロピル基である請
    求項11記載の化合物。
  19. 【請求項19】 Rが4−ブロモフェニルメチル基であ
    る請求項11記載の化合物。
  20. 【請求項20】 請求項1から19のいずれか1項に記
    載の化合物又はそれらの医薬上許容される塩を活性成分
    として1又はそれ以上の医薬上許容される担体、賦形剤
    又は希釈剤をともに含む医薬用組成物。
  21. 【請求項21】 単純ヘルペスウィルスに感染した哺乳
    動物に対し、請求項1から19のいずれか1項に記載の
    化合物を投与することを含む単純ヘルペスウィルス感染
    哺乳動物の治療方法。
  22. 【請求項22】 請求項1から19のいずれか1項に記
    載の化合物により、ウィルスのチミジンキナーゼを阻害
    する方法。
JP5209783A 1992-09-02 1993-08-25 単純ヘルペスウィルスチミジンキナーゼの阻害剤 Pending JPH06172349A (ja)

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US07/939,232 US5306722A (en) 1992-09-02 1992-09-02 Thymidine derivatives and therapeutic method of use
US07/939232 1992-09-02

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CA (1) CA2104895A1 (ja)
DE (1) DE69300857T2 (ja)
DK (1) DK0586298T3 (ja)
ES (1) ES2081192T3 (ja)
GR (1) GR3019075T3 (ja)

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DK0586298T3 (da) 1996-03-04
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