JPH06172259A - ポリエステル繊維のアルカリ減量加工廃液の処理方法 - Google Patents

ポリエステル繊維のアルカリ減量加工廃液の処理方法

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JPH06172259A
JPH06172259A JP32907492A JP32907492A JPH06172259A JP H06172259 A JPH06172259 A JP H06172259A JP 32907492 A JP32907492 A JP 32907492A JP 32907492 A JP32907492 A JP 32907492A JP H06172259 A JPH06172259 A JP H06172259A
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JP
Japan
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calcium
waste liquid
calcium chloride
polyester fiber
point
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP32907492A
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English (en)
Inventor
Kenji Maki
健治 真木
Akio Takeuchi
昭男 竹内
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリエステル繊維のアルカリ減量加工廃液を
処理するにあたり、テレフタル酸成分を精度良く塩化カ
ルシウムと反応させ、廃棄物としてそのまま焼却処分を
可能にする方法およびその反応の制御方法を提供するも
のである。 【構成】 ポリエステル繊維のアルカリ減量加工工程か
らの廃液を、硫酸にてpH11〜6に中和し、次いで、
塩化カルシウムを主成分とする薬剤でもって反応せし
め、反応液の一部を取り出し296.7nmにおける吸
光度の測定を行い、テレフタル酸ジナトリウムが150
0ppmより減少する点を検出するか、カルシウム電極
を備えたイオンメ−タによるカルシウムイオン量の測定
を行いカルシウムイオンが100ppmより増加する点
を検出して、その時点で塩化カルシウムの添加を停止
し、次いで固液分離を行うことを特徴とするポリエルテ
ル繊維のアルカリ減量加工廃液の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステル繊維のアル
カリ減量加工廃液の処理方法に関するものであり、詳し
くは、ポリエステル繊維のアルカリ減量加工工程からの
廃液中の苛性ソ−ダ、テレフタル酸ジナトリウム、エチ
レングリコ−ル等の処理方法に関するものである。 ポ
リエステル繊維は、繊維の風合いを改善するため、ポリ
エステルの一部を加水分解する処理が施されている。こ
の処理は通常、ポリエステル繊維を苛性ソ−ダ水溶液と
接触させることにより実施され、いわゆる、ポリエステ
ル繊維のアルカリ減量加工と呼ばれている。この工程か
ら排出される廃液は通常、苛性ソ−ダを多く含んだpH
12〜14の水溶液であるが、その液中には加水分解で
生成したテレフタル酸ジナトリウム及びエチレングリコ
−ルが成分として含まれている。この廃液は強アルカリ
性なので、鑛酸類でもってpH約7に中和して、生物化
学的活性汚泥等の排水処理設備で処理されているのが現
状である。
【0002】
【従来の技術】しかしながら、テレフタル酸ジナトリウ
ムは、COD値が大であるため、従来より、ポリエステ
ル繊維のアルカリ減量加工廃液からテレフタル酸を分離
する方法が試みられており、代表的な方法として、テレ
フタル酸ジナトリウムに硫酸を反応させテレフタル酸と
して析出させる、いわゆる、酸析法がある。例えば、特
開昭60−163844号公報および特開昭61−43
139号公報にこの酸析法が開示されている。また、特
開昭60−163843号公報および特開昭60−23
3033号公報には、テレフタル酸の回収法として、こ
の酸析を加圧下で実施することが提案されている。その
ほか、特開平2−184651号公報には、アルカリ減
量加工廃液からのテレフタル酸を回収する方法として、
1次当量点で冷却し、硫酸ナトリウムを結晶として分離
し、再び酸析して品質の良いテレフタル酸を回収する方
法が提案されている。即ち、この酸析法を工業的に実施
する場合、テレフタル酸ジナトリウムを含んでいるアル
カリ減量加工廃液に硫酸を注加撹拌し、pHメ−タを使
用して、そのpHが2〜3以下となった時点を反応の終
点として制御することができることが示されている。ま
た、この酸析後濾過されたテレフタル酸結晶中には、硫
酸ナトリウム及び硫酸が含まれており、強酸性なので、
焼却処理を施す場合は、焼却時に焼却炉が損傷する等の
問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
に鑑み析出、濾過したままのテレフタル酸化合物を、そ
のまま焼却処分を施す場合でも、焼却処理時に焼却炉を
損傷させることのないアルカリ減量加工廃水の処理方法
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明者らは、苛性ソ−ダ及びテレフタル酸の新た
な処理方法及び制御方法を鋭意検討した結果、本発明を
完成した。その要旨は、ポリエステル繊維のアルカリ減
量加工工程からの廃液を、硫酸にてpH11〜6に調整
し、次いで、塩化カルシウムを主成分とする薬剤でもっ
て反応せしめ、反応液の一部を取り出し、紫外線29
6.7nmの吸光度の測定を行いテレフタル酸ジナトリ
ウムが1500ppmより減少する点を検出するか、或
いはカルシウム電極を備えたイオンメ−タ−によるカル
シウムイオン量の測定を行いカルシウムイオンが100
ppmより増加する点を検出して、その時点で塩化カル
シウムの添加を停止し、次いで、固液分離を行うことを
特徴とするポリエステル繊維のアルカリ減量加工廃液の
処理方法である。
【0005】従来から実施されている酸析法の場合は、
pHメ−タによって酸析反応の終点が精度良く制御さ
れ、工業的に実施されている。しかしながら、本発明で
実施するテレフタル酸ジナトリウムと塩化カルシウムと
を反応させる方法は、未だ提案されていない。この反応
はpHの変化が少なく、したがって、pHメ−タによっ
ては精度良く反応を制御することができず、テレフタル
酸ジナトリウムと当量となる塩化カルシウムの添加量、
即ち、反応終点を精度良く検知し、制御する必要があ
る。
【0006】本発明で対象となるテレフタル酸ジナトリ
ウムを含む廃液としては、とくに限定されるものではな
いが、通常、ポリエステル織物のアルカリ減量加工工程
から排出される苛性ソ−ダ、テレフタル酸ジナトリウム
および、このテレフタル酸と略等モルのエチレングリコ
−ルを主成分として含んでおり、pHは12〜14の値
を示す。この廃液に対して先ず、硫酸でpH6〜11に
調整し、次に直接塩化カルシウムの水溶液を加えテレフ
タル酸カルシウムの結晶を含んだ懸濁液と成し、次に、
フィルタ−プレス或は、セントル型の遠心分離機等を用
いてケ−キと濾液とに分離する。この場合、予め、pH
6〜11に調整して行うことが好ましい。
【0007】本発明で使用する塩化カルシウムを主成分
とする薬剤としては、一般的には、市販の35%塩化カ
ルシウム水溶液を使用するのが好適である。その他、粒
状やフレ−ク状の固形塩化カルシウムを使用することも
できる。硫酸を注加する時のpHの調整は通常のpH自
動調節装置を用いて、予め設定したpHに調整すること
ができる。塩化カルシウム水溶液を連続的に添加しテレ
フタル酸カルシウムを生成させる反応を実施する場合の
反応の終点を検出する方法としては、大きく分けて2つ
の方法がある。1つは、反応系の水溶液中に溶解してい
るテレフタル酸ジナトリウムの量を連続的に検出し制御
する方法であり、もう1つは、反応系の水溶液中に存在
する塩化カルシウムの量を連続的に検出し制御する方法
である。
【0008】テレフタル酸ジナトリウムの検出方法とし
ては、連続的に取り出した反応系の水溶液サンプルの2
96.7nmnの紫外部吸収を測定し、目標の吸光度と
なった時点を反応の終点とし塩化カルシウムの添加を停
止する方法がある。塩化カルシウムの検出方法として
は、連続的に取り出した反応系の水溶液サンプルを、カ
ルシウム電極を備えたイオンメ−タによりカルシウムイ
オン量を測定し、目標としたカルシウムイオン量を示す
時点を反応の終点とする方法がある。
【0009】これら以外の方法、例えば、連続的に取り
出した反応系の水溶液サンプルを導電率計で測定する方
法では、測定する反応溶液内に種々の電解質が混在して
くる為、反応の終点が正確に判定できない。カルシウム
イオンをEDTAにより捕獲し、比色法(吸光光度法)
により測定し制御する方法もあるが、この方法では検出
操作に時間がかかり、実用的ではない。また、反応の終
点を計測する方法として、取り出した反応中の水溶液か
ら沈殿物を濾別し、その溶液に塩化カルシウム又は硫酸
を添加して白色沈殿物の生成量を濁度計で計測する方法
やその溶液のCOD,TOD或いはTOCを計測する方
法も考えられるが、精度、迅速性の点から好ましくな
い。
【0010】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。
【0011】
【実施例1】ポリエステル繊維を連続式パッドスチ−ム
法で苛性ソ−ダを用いてアルカリ減量加工を施した廃液
についてテレフタル酸の回収実験を行った。廃液の苛性
ソ−ダの濃度は、0.24モル/Lであり、テレフタル
酸ジナトリウムの濃度は、0.16モル/Lであった。
(エチレングリコ−ルの濃度は、0.16モル/L)で
あった。この廃液50Lをステンレス容器に入れ、先
ず、硫酸でもってpH7になるまで中和し、次ぎに塩化
カルシウム35%水溶液をテレフタル酸と当モルになる
ように加え撹拌し、0.15モル/Lのテレフタル酸カ
ルシウムの白色沈澱を得た。この水溶液を一日放置して
上澄液を傾瀉し、下部に多くの白色結晶の入った溶液を
濾過し、テレフタル酸カルシウム白色沈澱物のケ−キを
得た。本実施例で行う硫酸によるpHの調整は、市販の
pHメ−タを用いて行った。また、塩化カルシウム35
%水溶液の添加量がテレフタル酸ジナトリウムと当モル
となる反応の終点は、反応中の水溶液を100cc/m
inの速度で連続的に取り出し、UV自動計測器に導き
296.7nmの吸光度を測定し、予め作成した検量線
によりテレフタル酸ジナトリウムの溶解量が1000p
pmとなった吸光度値を示す点を反応の終点とし、塩化
カルシウムの添加を停止した。この、塩化カルシウムの
添加量は、テレフタル酸ジナトリウムの当モルより過剰
に添加してもよい。
【0012】
【実施例2〜5、比較例1】ポリエステル繊維をバッチ
方式でアルカリ減量加工を施した廃液についてテレフタ
ル酸カルシウムの生成、濾過分離実験を行った。廃液の
苛性ソ−ダの濃度は、1.08モル/Lであり、テレフ
タル酸ジナトリウムの濃度は、0.11モル/Lであっ
た。(エチレングリコ−ルの濃度は、0.11モル/
L)この廃液5Lを10Lのビ−カに入れて、先ず、4
7%の硫酸でもってpH11、10、8、6にそれぞれ
調整した、次に塩化カルシウムの35%水溶液をテレフ
タル酸と当モルになるように加え撹拌し、0.105モ
ル/Lのテレフタル酸カルシウムの白色沈澱を得た。こ
の、塩化カルシウムを加える量は、カルシウム電極を備
えたイオンメ−タ−によっての直接測定しながら行いカ
ルシウムイオン濃度が200ppm以上となった時点で
反応を終了した。実施例2および3については、反応終
了後5%の硫酸でもってpH7に調整して白色沈澱を濾
過分離しケ−キとした。
【0013】実施例4および5については、そのまま白
色沈澱を濾過分離しケ−キとした。比較例1は、実施例
2と同じ廃液に47%の硫酸をpH2となるまで加えて
酸析し、テレフタル酸白色スラリ−を濾過分離しケ−キ
とした。本発明で焼却処分可否については、5cm×1
0cm×1cmの耐火レンガのピ−スに実施例1〜2お
よび比較例1の白色沈澱物ケ−キ1gを3cm×3cm
の大きさに塗り付け市販のゼムクリップをその上に置
き、1000℃の電気炉中で1時間焼却し、その後放冷
し判定した。このときの、白色沈澱物の焼却痕による損
傷の有無及びゼムクリップの腐蝕の状況をみて良否を判
定した。結果を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】本発明は前述のように構成されているの
で、ポリエステル繊維のアルカリ減量加工廃液からのテ
レフタル酸カルシウムを精度良く析出、濾過分離しケ−
キとすることができ、このケ−キを焼却する場合、焼却
炉の損傷を極力防止することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル繊維のアルカリ減量加工工程
    からの廃液を、硫酸にてpH11〜6に調整し、次い
    で、塩化カルシウムを主成分とする薬剤でもって反応せ
    しめ、反応液の一部を取り出し、紫外線296.7nm
    の吸光度の測定を行いテレフタル酸ジナトリウムが15
    00ppmより減少する点を検出するか、或いはカルシ
    ウム電極を備えたイオンメ−タ−によるカルシウムイオ
    ン量の測定を行いカルシウムイオンが100ppmより
    増加する点を検出して、その時点で塩化カルシウムの添
    加を停止し、次いで、固液分離を行うことを特徴とする
    ポリエステル繊維のアルカリ減量加工廃液の処理方法。
JP32907492A 1992-12-09 1992-12-09 ポリエステル繊維のアルカリ減量加工廃液の処理方法 Withdrawn JPH06172259A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2568200B (en) * 2016-09-15 2021-12-08 Nec Corp Wireless power supply device and wireless power supply method
CN115180698A (zh) * 2022-07-20 2022-10-14 浙江梅盛新材料有限公司 一种采用木质素磺酸钙处理超细纤维仿麂皮碱减量开纤废水的方法

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GB2568200B (en) * 2016-09-15 2021-12-08 Nec Corp Wireless power supply device and wireless power supply method
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