JPH06171096A - インク噴射装置の製造方法及びインク噴射装置 - Google Patents

インク噴射装置の製造方法及びインク噴射装置

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JPH06171096A
JPH06171096A JP32427692A JP32427692A JPH06171096A JP H06171096 A JPH06171096 A JP H06171096A JP 32427692 A JP32427692 A JP 32427692A JP 32427692 A JP32427692 A JP 32427692A JP H06171096 A JPH06171096 A JP H06171096A
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ink
nozzle
piezoelectric ceramic
groove
nozzles
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JP32427692A
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Mitsuru Muto
満 武藤
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Brother Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ノズルが形成される位置の精度を良く、且つ
ノズル内面の面粗さ及び形状を良好にし、印字品質を良
くすること。 【構成】 インク流路12を構成する溝8とノズル30
とが射出成形によって、一体に形成される。従って、イ
ンク流路12を構成する溝8とノズル30との相対的な
位置合わせが必要なく、位置精度が良好である。溝8及
びノズル30の内面には、マイクロクラックが発生する
ことがなく、内面の表面粗さが向上する。また、溝8と
ノズル30の周囲とが曲面で連通されているので、イン
ク噴出時によるインクの流れが均一となる。このため、
ノズル30から空気が入っても、インク適の噴射と共に
空気が排出され、インク滴の噴出を妨げることなく、良
好にインク滴が噴出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧が印加されて変形
する駆動部を含む圧電セラミックス部材と、その駆動部
の変形によりインク滴が噴出されるノズルとを備えたイ
ンク噴射装置の製造方法及びインク噴射装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のインク噴射装置として
は、例えば特開平2−150355号公報に記載されて
いるものがある。以下、その概略構成を図8を参照して
第一の従来例を説明する。
【0003】図8に示すように、インクジェットプリン
タヘッド1は、圧電セラミックスプレート2とカバープ
レート3とノズルプレート31と基板41とから構成さ
れている。
【0004】その圧電セラミックスプレート2には、薄
い円板状のダイヤモンドブレード等を用いた切削加工に
より、複数の溝8が形成されている。また、その溝8の
側面となる側壁11は矢印5の方向に分極されている。
それらの溝8は同じ深さであり、かつ平行である。それ
ら溝8の深さは圧電セラミックスプレート2の一端面1
5に近づくにつれて徐々に浅くなっており、一端面15
付近には浅溝16が形成されている。そして、溝8の内
面には、その両側面の上半分に金属電極13がスパッタ
リング等によって形成されている。また、浅溝16の内
面には、その側面及び底面に金属電極9がスパッタリン
グ等によって形成されている。これにより、溝8の両側
面に形成された金属電極13は浅溝16に形成された金
属電極9によって連結されている。
【0005】次に、カバープレート3は、セラミックス
材料または樹脂材料等から形成されている。そして、カ
バープレート3には、研削または切削加工等によって、
インク導入口21及びマニホールド22が形成されてい
る。そして、圧電セラミックスプレート2の溝8加工側
の面とカバープレート3のマニホールド22加工側の面
とがエポキシ系接着剤等によって接着される。従って、
インクジェットプリンタヘッド1には、溝8の上面が覆
われて横方向に互いに間隔を有する複数のインク流路が
構成される。そして、全てのインク流路内には、インク
が充填される。
【0006】圧電セラミックスプレート2及びカバープ
レート3の端面に、各インク流路12の位置に対応した
位置にノズル32が設けられたノズルプレート31が接
着されている。このノズルプレート31は、ポリアルキ
レン(例えばエチレン)、テレフタレート、ポリイミ
ド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリカーボネイト、酢酸セルロース等
のプラスチックによって形成されている。
【0007】そして、圧電セラミックスプレート2の溝
8の加工側に対して反対側の面には、基板41が、エポ
キシ系接着剤等によって接着されている。その基板41
には各インク流路の位置に対応した位置に導電層のパタ
ーン42が形成されている。その導電層のパターン42
と浅溝16の底面の金属電極9とは、ワイヤボンディン
グによって導線43で接続されている。
【0008】しかしながら、この様な構成のインク噴射
装置では、圧電セラミックスプレート2及びカバープレ
ート3の端面に、ノズル32が形成されたノズルプレー
ト31が接着されている。このため、ノズルプレート3
1に形成されるノズル32の位置と、圧電セラミックス
プレート2及びカバープレート3の端面に接着されるノ
ズルプレート31の位置とによって前記各インク流路に
対応する各ノズル32の位置が決まるので、各インク流
路に対応する各ノズル32の位置精度が悪いといった問
題があった。また、ノズルプレート31が接着されると
きに余剰接着剤がノズル32の内面に流入して、インク
噴出時のインクの直進性が乱れたり、ノズル32の目詰
まりが発生するといった問題があった。
【0009】この問題を解決するために、本願出願人
は、特願平3−123765号を提案している。以下、
図面を参照して第二の従来例の概略構成を説明する。
尚、上述したインク噴射装置と同一の部材については、
同一の符号を付し、説明を省略する。
【0010】図9に示すように、インクジェットプリン
タヘッド1は、圧電セラミックスプレート2とカバープ
レート3と基板41(図8参照)とから構成されてい
る。
【0011】その圧電セラミックスプレート2には、前
記インク流路の一部である溝8が切削加工によって形成
されている。また、圧電セラミックスプレート2には、
該溝8に連続して溝8の断面積よりも小さな断面積の小
溝7が切削加工によって形成されている。
【0012】そして、その溝8の側面となる側壁11は
矢印5の方向に分極されている。圧電セラミックスプレ
ート2の一端面15(図8参照)付近には浅溝16(図
8参照)が形成されている。そして、溝8の内面には、
その両側面の上半分に金属電極13がスパッタリング等
によって形成されている。また、浅溝16の内面には、
その側面及び底面に金属電極9(図8参照)がスパッタ
リング等によって形成されている。これにより、溝8の
両側面に形成された金属電極13は浅溝16に形成され
た金属電極9によって連結されている。
【0013】そして、圧電セラミックスプレート2の溝
8加工側の面とカバープレート3とがエポキシ系接着剤
等によって接着される。従って、インクジェットプリン
タヘッド1には、溝8の上面が覆われて横方向に互いに
間隔を有する複数のインク流路が構成される。また、小
溝7の上面が覆われて複数のノズルが構成される。
【0014】そして、圧電セラミックスプレート2には
基板41が接着されている。その基板41には導電層の
パターン42が形成されている。その導電層のパターン
42と浅溝16の底面の金属電極9とは、ワイヤボンデ
ィングによって導線43で接続されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特願平3−123765号のインク噴射装置では、圧
電セラミックスプレート2にノズルを構成する小溝7が
切削加工によって形成されている。このため、図10に
示すように、切削面である小溝7の底面及び側面90に
はマイクロクラック91が発生することがある。また、
小溝の底面及び側面90には破線で示す圧電セラミック
ス粒子94の脱落が発生し、表面粗さが悪くなる。従っ
て、インク滴が噴出される時に、ノズルを通るインク流
れが乱れて、インク滴の飛翔方向が影響を受けたり、イ
ンク飛沫が発生しやすくなり、印字品質が悪くなるとい
った問題があった。
【0016】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、ノズルが形成される位置の精度
及びノズル内面の面粗さ及び形状が良好で印字品質の良
いインク噴射装置の製造方法及びインク噴射装置を提供
することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1のインク噴射装置の製造方法では、
電圧が印加されて変形する駆動部を含む圧電セラミック
ス部材と、その駆動部の変形によりインク滴が噴出され
るノズルとを射出成形法により一体に形成する。
【0018】この目的を達成するために本発明の請求項
2のインク噴射装置では、電圧が印加されて変形する駆
動部を含む圧電セラミックス部材と、前記圧電セラミッ
クス部材に形成され、インク滴が噴出されるノズルとを
備え、前記圧電セラミックス部材と前記ノズルとが射出
成形法により一体に形成されている。
【0019】また、前記インク噴射装置の前記圧電セラ
ミックス部材はインクが充填されるインク流路を有し、
そのインク流路は前記駆動部に形成されると共に前記ノ
ズルと連通され、そのノズル周囲の連通面が傾斜面また
は曲面である。
【0020】
【作用】上記の構成を有する本発明の請求項1のインク
噴射装置の製造方法によれば、電圧が印加されて変形す
る駆動部を含む圧電セラミックス部材と、その駆動部の
変形によりインク滴が噴出されるノズルとを射出成形法
により一体に形成する。従って、インク流路とノズルと
の相対的な位置の精度が良く、ノズル内面の面粗さ及び
形状が良好で、印字品質が良い。
【0021】また、請求項2のインク噴射装置によれ
ば、電圧が印加されて変形する駆動部を含む圧電セラミ
ックス部材と、その圧電セラミックス部材に形成され、
インク滴が噴出されるノズルとが射出成形法により一体
に形成されている。従って、インク流路とノズルとの相
対的な位置の精度が良く、ノズル内面の面粗さ及び形状
が良好で、印字品質が良い。
【0022】更に、前記インク噴射装置の前記圧電セラ
ミックス部材はインクが充填されるインク流路を有し、
そのインク流路は前記駆動部に形成されると共に前記ノ
ズルと連通され、そのノズル周囲の連通面が傾斜面また
は曲面である。従って、ノズルから空気が入ってもイン
ク滴の噴出と共に空気が排出される。
【0023】
【実施例】以下、本発明を図面を参照して説明する。な
お都合上、従来例と同一部位、及び均等部位には同一符
合をつけ、その説明を省略する。
【0024】まず、仮焼処理された圧電セラミックス粉
末と熱可塑性樹脂、ワックス、可塑剤などのバインダ類
とが混練される。
【0025】熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポ
リメタクリル酸、ポリメタクリル酸エステルなどが使用
可能である。
【0026】ワックスとしては、みつろう、カルナバワ
ックス、木ろう、パラフィンワックス、マイクロクリス
タリンワックスなどの天然ワックスやポリエチレングリ
コール、モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス
誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体などの合
成ワックスが使用可能である。
【0027】可塑剤としては、ジエチルフタレート、ジ
ブチルフタレート、ジオクチルフタレート、脂肪酸エス
テル類などが使用可能である。
【0028】また、上記バインダの他にステアリン酸な
どの滑剤が添加されてもよい。
【0029】なお、圧電セラミックス粉末とバインダ類
の添加量との比は通常、50:50〜60:40容量%
である。
【0030】本実施例では、850℃で仮焼処理した前
記圧電セラミックス粉末であるチタン酸ジルコン酸鉛粉
末を90重量%、前記熱可塑性樹脂であるポリメタクリ
ル酸エステル5重量%、前記ワックスであるパラフィン
ワックス2重量%及びマイクロクリスタリンワックス2
重量%、前記可塑剤であるジオクチルフタレート1重量
%が秤量され、それらが加圧ニーダにより2時間混練さ
れる。
【0031】圧電セラミックス粉末とバインダ類との混
練方法は、特に制約はなく、バンバリーミキサーなどに
より混練してもよい。
【0032】混練した後、混練物がペレタイザーにより
ペレットにされ、そのペレットが射出成形用原料とな
る。
【0033】また、上記の混練物を必ずしもペレタイザ
ーによりペレットにする必要はなく、粉砕機により造粒
するだけでもよい。
【0034】次に、射出成形用原料が射出成形機に投入
されて、700kgf/cm2の射出圧力で圧電セラミ
ックス成形体が成形される。
【0035】図1に示すように、その圧電セラミックス
成形体には、溝8、側壁11及びノズル30が形成され
ている。この圧電セラミックス成形体は金型の形状が転
写され、溝8の幅は100μm、溝8の深さは600μ
m、ノズル30の径は50μmである。
【0036】なお、射出成形機には通常の樹脂用射出成
形機、或はセラミックス、金属用の耐摩耗性を向上させ
た射出成形機が使用される。
【0037】そして、圧電セラミックス成形体は、脱脂
炉に入れられて圧電セラミックス成形体内に含まれる熱
可塑性樹脂及びその他の有機材料を除去するための脱脂
処理が行われる。この際、脱脂炉内には、アルゴン、窒
素などの不活性ガスや水素などの還元性ガス、或は酸
素、空気などの支燃性ガスが入れられており、脱脂炉内
は常圧または加圧状態である。また、脱脂炉内は減圧状
態であってもよい。
【0038】本実施例では、室温〜120℃は50℃/
時、120〜160℃は10℃/時、160〜200℃
は4℃/時、200〜350℃は5℃/時、350〜4
50℃は10℃/時、450〜500℃は50℃/時で
脱脂炉内が順次昇温される。
【0039】尚、脱脂炉内は、略2〜100℃/時で室
温から500〜600℃の任意の温度に昇温されれば、
上述したように昇温されなくてもよい。
【0040】その後、炉冷されて圧電セラミックス脱脂
体が形成される。この際、エアーコンプレッサにより圧
縮空気が脱脂炉のガス導入口から導入される。そして、
この圧縮空気は、圧電セラミックス成形体内から除去さ
れた熱可塑性樹脂及びその他の有機材料と共に脱脂炉の
ガス排出口から排出される。
【0041】次いで、熱可塑性樹脂及びその他の有機材
料が除去された圧電セラミックス脱脂体が大気焼結炉に
入れられて焼結処理される。
【0042】本実施例では、大気焼結炉内は、室温から
1200℃までを150℃/時で昇温され、1200℃
で2時間保持された後、700℃まで300℃/時で降
温される。その後、炉冷されて圧電セラミックス焼結体
である圧電セラミックスプレート2(図1)が形成され
る。この圧電セラミックス焼結体の溝8の幅は焼結収縮
により85μm程度になり、溝8の深さは500μm程
度になる。また、ノズル30の径も同様に43μm程度
になる。
【0043】尚、大気焼結炉内は、室温から900〜1
400℃の任意の温度まで昇温され、その昇温された温
度で0〜2時間程度、保持されれば、上述したように昇
温されなくてもよい。
【0044】そして、このように形成された圧電セラミ
ックスプレート2が矢印5の方向に分極処理される。圧
電セラミックスプレート2の一端面15(図8参照)付
近には浅溝16(図8参照)が形成されている。そし
て、溝8の内面には、その両側面の上半分に金属電極1
3(図8参照)がスパッタリング等によって形成されて
いる。また、浅溝16の内面には、その側面及び底面に
金属電極9(図8参照)がスパッタリング等によって形
成されている。これにより、溝8の両側面に形成された
金属電極13は浅溝16に形成された金属電極9によっ
て連結されている。
【0045】そして、圧電セラミックスプレート2の溝
8加工側の面とチタン酸ジルコン酸鉛製のカバープレー
ト3とがエポキシ系接着剤等によって接着される。従っ
て、インクジェットプリンタヘッド1には、溝8の上面
が覆われて横方向に互いに間隔を有する複数のインク流
路12(図3参照)が構成される。
【0046】そして、圧電セラミックスプレート2には
基板41(図8参照)が接着されている。その基板41
には導電層のパターン42が形成されている。その導電
層のパターン42と浅溝16の底面の金属電極9とは、
ワイヤボンディングによって導線43で接続されてい
る。
【0047】次に、制御部のブロック図を示す図5によ
って、制御部の構成を説明する。基板41に形成された
導電層のパターン42は各々個々にLSIチップ51に
接続されている。また、クロックライン52、データラ
イン53、電圧ライン54及びアースライン55もLS
Iチップ51に接続されている。LSIチップ51は、
クロックライン52から供給される連続したクロックパ
ルスに基づいて、データライン53上に現れるデータに
応じて、どのノズル32からインク液滴の噴射を行うべ
きかを判断する。そして、駆動するインク流路12内の
金属電極13に導通する導電層のパターン42に、電圧
ライン54の電圧Vを印加する。また、駆動するインク
流路12以外の金属電極13に導通する導電層のパター
ン42にはアースライン55の電圧0Vを印加する。
【0048】次に、図3,図4によって、インクジェッ
トプリンタヘッド1の動作を説明する。
【0049】LSIチップ51が、所要のデータに従っ
て、インクジェットプリンタヘッド1のインク流路12
bからインクの噴出を行なうと判断する。すると、金属
電極13eと13fとに正の駆動電圧Vが印加され、金
属電極13dと13gとが接地される。図4に示すよう
に、側壁11bには矢印14bの方向の駆動電界が発生
し、側壁11cには矢印14cの方向の駆動電界が発生
する。すると、駆動電界方向14b及び14cは分極方
向4とが直交しているため、側壁11b及び11cは、
圧電厚みすべり効果により、この場合、インク流路12
bの内部方向に急速に変形する。この変形によってイン
ク流路12bの容積が減少してインク圧力が急速に増大
し、圧力波が発生して、インク流路12bに連通するノ
ズル30(図1)からインク液が噴射される。また、駆
動電圧Vの印加が停止されると、側壁11b及び11c
が変形前の位置(図3参照)に徐々に戻るためインク流
路12b内のインク圧力が徐々に低下する。すると、イ
ンク供給口21(図8)からマニホールド22(図8)
を通してインク流路12b内にインクが供給される。
【0050】次に、図6によって、インクジェットプリ
ンタの構成を説明する。上述したインクジェットプリン
タヘッド1とインク容器61とは、インクジェットプリ
ンタヘッド1のインク導入口21(図8)とインク容器
61の内部が連通するように接合されている。インク容
器61の内部のインクが消耗した場合には、このインク
容器61をキャリッジ62から取り外し、新しいものと
交換する。キャリッジ62はスライダ63上を往復移動
し、インクジェットプリンタヘッド1はプラテン64に
保持された記録紙66上に印字記録する。また、記録紙
66は紙送りローラ65a及び65bによってキャリッ
ジ62の移動方向と直交方向に移動される。これによっ
て、インクジェットプリンタヘッド1は記録紙66の全
面に印字記録することができる。
【0051】このような、インクジェットプリンタで
は、インク液滴を噴出する際に小さなインクの飛沫を生
じ、この一部がインクジェットプリンタヘッド1のイン
ク噴出面に付着する。これを放置しておくとインク噴出
面に徐々にインクが溜り、インク液滴の噴射が不可能と
なる。このため、印字終了後適度な期間または、インク
ジェットプリンタ使用終了時に、キャリッジ62は左端
の非印字領域に移動する。この時、その非印字領域に固
定された支持部材69に設けられ、樹脂製もしくは木綿
等の繊維で形成れたワイパー部材68に、インク噴出面
が係合しながら左に移動する。この摺動動作により、イ
ンク噴出面に付着したインク飛沫がワイパー部材68に
取り除かれる。ワイパー部材68に多量のインクが付着
した場合には、ワイパー部材68を新しいものに交換す
る。
【0052】尚、ワイパー部材68を移動する移動手段
を設けて、非印字領域に移動されたインクジェットヘッ
ド1のノズルプレート31の表面に、ワイパー部材68
を移動させて摺動させてもよい。
【0053】以上の説明したように、溝8とノズル30
とが射出成形によって、一体に形成されているので、ノ
ズル30内への接着剤の流入がなく、ノズルの目詰まり
が防止され、且つインク流路12を構成する溝8とノズ
ル30との相対的な位置合わせが必要なく、位置精度が
良好である。さらに、溝8及びノズル30の内面には、
マイクロクラック91(図10参照)が発生することが
なく、内面の表面粗さが向上する。このため、インク滴
が噴出される時に、ノズルを通るインク流れの乱れが発
生しなくなって、インク滴の飛翔が良好になったり、イ
ンク飛沫の発生が防止されたりする。従って、印字品質
が良好になる。
【0054】更に、図2に示すように、溝8とノズル3
0の周囲とが曲面で連通されているので、インク噴出時
によるインクの流れが均一、且つスムースとなる。この
ため、ノズル30から空気が入っても、インク適の噴射
と共に空気が排出される。従って、インク流路12内に
空気が混入してインク滴の噴出を妨げることなく、良好
にインク滴が噴出される。
【0055】そして、射出成形法によりノズル30が形
成されるので、溝8に対するノズル30の形成される位
置はどの位置でも簡単に形成さることができる。
【0056】なお、本発明は以上詳述した実施例に限定
されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲の変更
は可能である。
【0057】本実施例では、溝8とノズル30の周囲と
が曲面で連通されてたが、図7に示すように、溝8とノ
ズル30の周囲とが傾斜面で連通されていても同様の効
果を奏する。
【0058】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明によれば、電圧が印加されて変形する駆動部を含む
圧電セラミックス部材と、その駆動部の変形によりイン
ク滴が噴出されるノズルとを射出成形法により一体に形
成するので、ノズルが形成される位置の精度が良く、且
つノズル内面の面粗さ及び形状が良好で、印字品質が良
い。さらに、圧電セラミックス部材の駆動部に形成され
たインク流路とノズル周囲との連通面が傾斜面または曲
面にて構成すれば、ノズルから空気が入ってもインク滴
の噴出と共に空気が排出され、混入した空気がインク滴
の噴出を妨げることなく、良好にインク滴が噴出され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のインクジェットプリンタヘ
ッドの概略構成図である。
【図2】前記実施例のインクジェットプリンタヘッドの
B−B断面図である。
【図3】前記実施例のインクジェットプリンタヘッドの
A−A断面図である。
【図4】前記実施例のインクジェットプリンタヘッドの
作動状態を示す説明図である。
【図5】前記実施例のインクジェットプリンタヘッドの
制御部を示す説明図である。
【図6】前記実施例のインクジェットプリンタヘッドを
備えたインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図
である。
【図7】本発明の変形例のインクジェットプリンタヘッ
ドの断面図である。
【図8】本発明の第一の従来例のインクジェットプリン
タヘッドの構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の第二の従来例のインクジェットプリン
タヘッドの構成を示す斜視図である。
【図10】前記第二の従来例の圧電セラミックスプレー
トの側壁の断面を一部拡大して示す説明図である。
【符号の説明】
2 圧電セラミックスプレート 8 溝 11 側壁 30 ノズル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧が印加されて変形する駆動部を含む
    圧電セラミックス部材と、その駆動部の変形によりイン
    ク滴が噴出されるノズルとを備えたインク噴射装置にお
    いて、 前記圧電セラミックス部材と前記ノズルとを射出成形法
    により一体に形成することを特徴とするインク噴射装置
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 電圧が印加されて変形する駆動部を含む
    圧電セラミックス部材と前記圧電セラミックス部材に形
    成され、インク滴が噴出されるノズルと、を備え、前記
    圧電セラミックス部材と前記ノズルとが射出成形法によ
    り一体に形成されたことを特徴とするインク噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記圧電セラミックス部材はインクが充
    填されるインク流路を有し、そのインク流路は前記駆動
    部に形成されると共に前記ノズルと連通され、そのノズ
    ル周囲の連通面が傾斜面または曲面であることを特徴と
    する請求項2記載のインク噴射装置。
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