JP3852560B2 - インクジェット式記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を介して圧電素子を設けて、圧電素子の変位によりインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドには、圧電素子が軸方向に伸長、収縮する縦振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの2種類が実用化されている。
【0003】
前者は圧電素子の端面を振動板に当接させることにより圧力発生室の容積を変化させることができて、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反面、圧電素子をノズル開口の配列ピッチに一致させて櫛歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられた圧電素子を圧力発生室に位置決めして固定する作業が必要となり、製造工程が複雑であるという問題がある。
【0004】
これに対して後者は、圧電材料のグリーンシートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電素子を作り付けることができるものの、たわみ振動を利用する関係上、ある程度の面積が必要となり、高密度配列が困難であるという問題がある。
【0005】
一方、後者の記録ヘッドの不都合を解消すべく、特開平5−286131号公報に見られるように、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生室毎に独立するように圧電素子を形成したものが提案されている。
【0006】
これによれば圧電素子を振動板に貼付ける作業が不要となって、リソグラフィ法という精密で、かつ簡便な手法で圧電素子を作り付けることができるばかりでなく、圧電素子の厚さを薄くできて高速駆動が可能になるという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなインクジェット式記録ヘッドでは、圧力発生室が流路形成基板を貫通して形成されているため、圧力発生室の配列密度を高くすると、圧力発生室を区画する隔壁の厚さが薄くなり、隣接する圧力発生室間でクロストークが発生し所望の吐出特性が得られないという問題がある。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑み、クロストークを防止してインク吐出特性及び印字品質を向上したインクジェット式記録ヘッドの製造方法を提供することを課題とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、シリコン単結晶基板からなる流路形成基板に圧力発生室を形成すると共に、前記流路形成基板の一方面側に振動板を介して成膜及びリソグラフィ法により形成された薄膜からなる下電極、圧電体層及び上電極からなる圧電素子を形成するインクジェット式記録ヘッドの製造方法において、前記流路形成基板の一方面側に前記振動板を介して前記下電極、圧電体層及び上電極を順次積層及びパターニングして前記圧電素子を形成した後に、当該流路形成基板の他方面側を研磨して所定の厚さとする研磨工程を有することを特徴とするインクジェット式記録ヘッドの製造方法にある。
【0024】
かかる第1の態様では、流路形成基板を容易且つ確実に薄く形成でき、圧力発生室を画成する隔壁の剛性を高めて、圧力発生室間のクロストークを防止することができ、圧力発生室を高い配列密度で形成できる。
【0025】
本発明の第2の態様は、前記研磨工程は、前記流路形成基板の他方面に所定の深さを有し且つそれぞれの深さが異なる複数の凹部を形成した後に行うことを特徴とする第1の態様のインクジェット式記録ヘッドの製造方法にある。
【0026】
かかる第2の態様では、凹部により流路形成基板の厚さを容易に判別することができる。
【0027】
本発明の第3の態様は、前記研磨工程では、前記凹部を前記流路形成基板の厚さ指標として研磨することを特徴とする第2の態様のインクジェット式記録ヘッドの製造方法にある。
【0028】
かかる第3の態様では、凹部を指標とすることにより流路形成基板の厚さを容易に制御することができる。
【0029】
本発明の第4の態様は、前記研磨工程の後に、前記凹部の位置及び形状の何れか一方によって当該流路形成基板の厚さを識別することを特徴とする第2又は3の態様のインクジェット式記録ヘッドの製造方法にある。
【0030】
かかる第4の態様では、凹部の位置及び形状の何れか一方により容易に流路形成基板の厚さを識別することができる。
【0031】
本発明の第5の態様は、前記研磨工程の前に、前記流路形成基板の他方面側に前記圧力発生室を形成することを特徴とする第1〜4の何れかの態様のインクジェット式記録ヘッドの製造方法にある。
【0032】
かかる第5の態様では、圧力発生室を形成した後に流路形成基板を研磨することにより、研磨する領域が少なくなるため、比較的短時間で容易に研磨できる。
【0033】
本発明の第6の態様は、前記研磨工程の前に、前記流路形成基板の他方面側に前記圧力発生室と前記凹部とを同時に形成することを特徴とする第2〜4の何れかの態様のインクジェット式記録ヘッドの製造方法にある。
【0034】
かかる第6の態様では、圧力発生室と凹部とを同時に形成することにより、製造工程を簡略化することができる。
【0035】
本発明の第7の態様は、前記研磨工程の後に、前記流路形成基板の他方面側に前記圧力発生室を形成することを特徴とする第1〜4の何れかの態様のインクジェット式記録ヘッドの製造方法にある。
【0036】
かかる第7の態様では、流路形成基板を研磨した後に圧力発生室を形成することによって、研磨による隔壁の破壊を確実に防止することができる。
【0037】
本発明の第8の態様は、前記圧力発生室の形成は、前記流路形成基板の研磨面にマスクパターンを形成し、該マスクパターンを介して前記流路形成基板をエッチングすることにより形成することを特徴とする第7の態様のインクジェット式記録ヘッドの製造方法にある。
【0038】
かかる第8の態様では、圧力発生室を容易且つ高精度に形成することができる。
【0039】
本発明の第9の態様は、前記シリコン単結晶基板の主面が(110)方位からなり、前記凹部を異方性エッチングにより形成することを特徴とする第2〜8の何れかの態様のインクジェット式記録ヘッドの製造方法にある。
【0040】
かかる第9の態様では、凹部を異方性エッチングにより容易且つ高精度に形成することができる。
【0041】
本発明の第10の態様は、前記凹部は、(110)面に対して傾斜する(111)面が交差する点で深さが決められていることを特徴とする第9の態様のインクジェット式記録ヘッドの製造方法にある。
【0042】
かかる第10の態様では、凹部を所定の深さで容易且つ高精度に形成することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0044】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの平面図であり、図3(a)は、インクジェット式記録ヘッドの圧力発生室の長手方向断面図、図3(b)は(a)のA−A′断面図、図3(c)は(b)のB−B′断面図である。
【0045】
図示するように、流路形成基板10は、本実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板からなる。流路形成基板10の一方の面は開口面となり、他方の面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる、厚さ0.1〜2μmの弾性膜50が形成されている。
【0046】
この流路形成基板10には、異方性エッチングすることにより、複数の隔壁11によって区画された圧力発生室12が幅方向に並設されている。この圧力発生室12の配列密度は、1インチ当たり360個である。また、その長手方向外側には、後述するリザーバ形成基板のリザーバ部に連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100の一部を構成する連通部13が形成され、各圧力発生室12の長手方向一端部とそれぞれインク供給路14を介して連通されている。
【0047】
ここで、異方性エッチングは、シリコン単結晶基板をKOH等のアルカリ溶液に浸漬すると、徐々に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面と、この第1の(111)面と約70度の角度をなし且つ上記(110)と約35度の角度をなす第2の(111)面とが出現し、(110)面のエッチングレートと比較して(111)面のエッチングレートが約1/180であるという性質を利用して行われるものである。かかる異方性エッチングにより、二つの第1の(111)面と斜めの二つの第2の(111)面とで形成される平行四辺形状の深さ加工を基本として精密加工を行うことができ、圧力発生室12を高密度に配列することができる。
【0048】
本実施形態では、各圧力発生室12の長辺を第1の(111)面で、短辺を第2の(111)面で形成している。この圧力発生室12は、流路形成基板10をほぼ貫通して弾性膜50に達するまでエッチングすることにより形成されている。ここで、弾性膜50は、シリコン単結晶基板をエッチングするアルカリ溶液に侵される量がきわめて小さい。また、各圧力発生室12の一端に連通する各インク供給路14は、圧力発生室12より浅く形成されている。すなわち、インク供給路14は、シリコン単結晶基板を厚さ方向に途中までエッチング(ハーフエッチング)することにより形成されている。なお、ハーフエッチングは、エッチング時間の調整により行われる。
【0049】
このような流路形成基板10の厚さは、圧力発生室12を配列密度に合わせて最適な厚さを選択すればよく、例えば、1インチ当たり180個程度の配列密度であれば、流路形成基板10の厚さは、220μm程度であればよいが、例えば、1インチ当たり200個以上と比較的高密度に配列する場合には、流路形成基板10の厚さは、100μm以下と比較的薄くするのが好ましい。これは、隣接する圧力発生室12間の隔壁11の剛性を保ちつつ、配列密度を高くできるからである。なお、本実施形態では、流路形成基板の厚さを約75μmとした。
【0050】
また、流路形成基板10の開口側の面には、所定の深さを有する複数の凹部15が形成されている。
【0051】
ここで、流路形成基板10は、開口側の面を研磨することにより薄く形成されており、研磨した際に、凹部15の位置及び形状の何れか一方により流路形成基板10の厚さを識別することができる。
【0052】
詳しくは、流路形成基板10は、ウェハ上に後述する圧電素子等の薄膜を形成し、圧力発生室12をエッチングにより形成後、図1に示す一つのチップサイズ毎に切り分けられて形成されるが、一般的には切り分ける前のウェハ状態で研磨して所定の厚さにする。このためウェハ上の位置によって、流路形成基板10の厚さにバラツキが生じる可能性があるが、複数の凹部15により、各流路形成基板10の厚さを容易に識別することができる。
【0053】
すなわち、所定の深さの複数の凹部15は、流路形成基板10となるウェハを研磨する際に、研磨量によって浅い凹部15から消失し、残った凹部15の位置及び凹部15の形状の少なくとも一方によって、切り分けた各流路形成基板10の厚さを容易に識別することができる。本実施形態では、流路形成基板10の厚さを研磨により約220μmから約75μmの厚さに形成するため、深さが135μm〜155μmで5μmずつ深さの異なる凹部15を5つ設けるようにした。
【0054】
このようにウェハを所定の厚さまで研磨し、流路形成基板10に切り分けた際に、例えば、5つの凹部15の内、深さが135μm及び140μmの2つの凹部15が消失し、145μm〜155μmの3つの凹部15が残った流路形成基板10の厚さは70μmよりも厚く、80μmよりも薄いと識別することができる。
【0055】
このように残った凹部15の位置及び形状を確認するだけで流路形成基板10の厚さを容易に識別することができる。また、流路形成基板10を厚さの違いで分類することができるため、流路形成基板10の厚さ、すなわち圧力発生室12の深さに応じて駆動波形を選択するようにすれば、各インクジェット式記録ヘッドのインク吐出特性を均一化させることができる。
【0056】
なお、本実施形態では、凹部15を圧力発生室12の並設方向の一端部に圧力発生室12の長手方向に向かって縦に並設するように、異方性エッチング(ウェットエッチング)により形成した。このような凹部15は、マスクパターンの開口の圧力発生室12の長手方向側の長さを変えることで深さが調整されている。すなわち、流路形成基板10は、面方位(110)のシリコン単結晶基板からなり、凹部15をウェットエッチングにより形成すると、表面の(110)面に対して傾斜する第2の(111)面が交差する深さで自動的にエッチングが終了される。このように、凹部15を形成するマスクパターンの開口の圧力発生室12の長手方向側の長さ、すなわち、表面の(110)面に対して垂直な第1の(111)面の長さが、短ければ浅い凹部15が形成され、逆に長ければ深い凹部15が形成される。したがって、マスクパターンの開口の圧力発生室12の長手方向側の長さを変えるだけで所定の深さの複数の凹部15を容易且つ高精度に形成することができる。
【0057】
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側で連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されている。なお、ノズルプレート20は、厚さが例えば、0.1〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.5[×10 6/℃]であるガラスセラミックス、又は不錆鋼などからなる。ノズルプレート20は、一方の面で流路形成基板10の一面を全面的に覆い、シリコン単結晶基板を衝撃や外力から保護する補強板の役目も果たす。
【0058】
ここで、インク滴吐出圧力をインクに与える圧力発生室12の大きさと、インク滴を吐出するノズル開口21の大きさとは、吐出するインク滴の量、吐出スピード、吐出周波数に応じて最適化される。例えば、1インチ当たり360個のインク滴を記録する場合、ノズル開口21は数十μmの径で精度よく形成する必要がある。
【0059】
一方、流路形成基板10に設けられた弾性膜50の上には、厚さが例えば、約0.2μmの下電極膜60と、厚さが例えば、約1μmの圧電体層70と、厚さが例えば、約0.1μmの上電極膜80とが、後述するプロセスで積層形成されて、圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体層70、及び上電極膜80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態では、下電極膜60は圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。何れの場合においても、各圧力発生室毎に圧電体能動部が形成されていることになる。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせて圧電アクチュエータと称する。なお、上述した例では、弾性膜50及び下電極膜60が振動板として作用するが、下電極膜が弾性膜を兼ねるようにしてもよい。
【0060】
また、圧電素子300の個別電極である上電極膜80は、圧電素子300の長手方向一端部近傍から弾性膜50上に延設されたリード電極90を介して図示しない外部配線と接続されている。
【0061】
さらに、流路形成基板10の圧電素子300側には、リザーバ100の少なくとも一部を構成するリザーバ部31を有するリザーバ形成基板30が接合されている。このリザーバ部31は、本実施形態では、リザーバ形成基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成している。
【0062】
このようなリザーバ形成基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。これにより、上述のノズルプレート20の場合と同様に、熱硬化性の接着剤を用いた高温での接着であっても両者を確実に接着することができる。したがって、製造工程を簡略化することができる。
【0063】
また、リザーバ形成基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を確保した状態で、その空間を密封可能な圧電素子保持部32が設けられ、圧電素子300はこの圧電素子保持部32内に密封されている。なお、本実施形態では、圧電素子保持部32は並設された複数の圧電素子300を覆う大きさで形成されている。
【0064】
さらに、リザーバ形成基板30には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmのポリフェニレンスルフィド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザーバ部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のリザーバ100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバ100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止され、内部圧力の変化によって変形可能な可撓部25となっている。
【0065】
また、このリザーバ100の長手方向略中央部外側のコンプライアンス基板40上には、リザーバ100にインクを供給するためのインク導入口44が形成されている。さらに、リザーバ形成基板30には、インク導入口44とリザーバ100の側壁とを連通するインク導入路36が設けられている。なお、本実施形態では、一つのインク導入口44及びインク導入路36によって、リザーバ100にインクを供給するようにしているが、これに限定されず、例えば、所望のインク供給量に応じて、複数のインク導入口及びインク導入路を設けるようにしてもよいし、あるいはインク導入口の開口面積を大きくしてインク流路を拡大するようにようにしてもよい。
【0066】
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、図示しない外部インク供給手段と接続したインク導入口44からインクを取り込み、リザーバ100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、図示しない外部の駆動回路からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
【0067】
ここで、このようなインクジェット式記録ヘッドの製造方法を詳細に説明する。なお、図4〜図6は、インクジェット式記録ヘッドの製造方法を示す断面図であり、図4及び図6は、圧力発生室の並設方向の断面図、図5は、圧力発生室の長手方向に沿った凹部の並設方向の断面図である。
【0068】
まず、図4(a)に示すように、流路形成基板10となるシリコン単結晶基板のウェハを約1100℃の拡散炉で熱酸化して二酸化シリコンからなる弾性膜50及び第1の保護膜55を形成する。第1の保護膜55は、後の工程で凹部15を形成するためのマスクパターンとして用いられる。なお、シリコン単結晶基板は、本実施形態では220μmの厚さとした。
【0069】
次に、図4(b)に示すように、スパッタリングで下電極膜60を流路形成基板10の弾性膜50上の全面に亘って形成すると共に所定形状にパターニングする。この下電極膜60の材料としては、白金、イリジウム等が好適である。これは、スパッタリング法やゾル−ゲル法で成膜する後述の圧電体層70は、成膜後に大気雰囲気下又は酸素雰囲気下で600〜1000℃程度の温度で焼成して結晶化させる必要があるからである。すなわち、下電極膜60の材料は、このような高温、酸化雰囲気下で導電性を保持できなければならず、殊に、圧電体層70としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用いた場合には、酸化鉛の拡散による導電性の変化が少ないことが望ましく、これらの理由から白金、イリジウムが好適である。
【0070】
次に、図4(c)に示すように、圧電体層70及び上電極膜80を形成すると共に圧電体層70及び上電極膜80のみをエッチングして圧電素子300のパターニングを行う。
【0071】
この圧電体層70は、例えば、本実施形態では、金属有機物を触媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体層70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いて形成した。圧電体層70の材料としては、PZT系の材料がインクジェット式記録ヘッドに使用する場合には好適である。なお、この圧電体層70の成膜方法は、特に限定されず、例えば、スパッタリング法又はMOD法(有機金属熱塗布分解法)等のスピンコート法により成膜してもよい。
【0072】
また、ゾル−ゲル法又はスパッタリング法もしくはMOD法等によりチタン酸ジルコン酸鉛の前駆体膜を形成後、アルカリ水溶液中での高圧処理法にて低温で結晶化させる方法を用いてもよい。
【0073】
さらに、上電極膜80は、導電性の高い材料であればよく、アルミニウム、金、ニッケル、白金等の多くの金属や、導電性酸化物等を使用できる。本実施形態では、白金をスパッタリングにより成膜している。
【0074】
次に、図4(d)に示すように、リード電極90を流路形成基板10の全面に亘って形成すると共に、各圧電素子300毎にパターニングする。
【0075】
以上が膜形成プロセスである。このようにして膜形成を行った後、前述したアルカリ溶液によるシリコン単結晶基板の異方性エッチングを行い、図5に示すように、圧力発生室12、連通部13、インク供給路14及び凹部15を異方性エッチングにより形成する。なお、図4は、圧力発生室の並設方向の断面図であるが、図5は、圧力発生室の長手方向に沿った凹部15の並設方向の断面図である。
【0076】
具体的には、まず図5(a)に示すようにシリコン単結晶基板の他方面側に形成された第1の保護膜55の凹部15が形成される領域をパターニングすることにより開口15aを形成する。
【0077】
ここで、後の工程で形成される凹部15は、その並設方向に向かって深さが段階的に深くなるように形成するため、凹部15が形成される領域に対応して設けられた第1の保護膜55の開口15aは、シリコン単結晶基板の(110)面に対して垂直な第1の(111)面方向の長さが徐々に長くなるように設けられている。
【0078】
次いで、図5(b)に示すように、前述したアルカリ溶液によるシリコン単結晶基板の異方性エッチングを行い、所定の深さで複数の凹部15を形成する。
【0079】
このとき、凹部15は異方性エッチングにより表面の(110)面に対して傾斜する第2の(111)面が交差する深さまでエッチングされて自動的に終了する。そのため、第1の保護膜55に形成された開口15aの(110)面に対して垂直な第1の(111)面の長さの違いにより深さの異なる凹部15を同時に複数形成することができる。なお、本実施形態では、135μm〜155μmで5μmずつ深さが異なる凹部15を5つ形成した。
【0080】
次いで、図5(c)に示すように、流路形成基板10の凹部15側の面を研磨、例えば、ダイヤモンド砥粒を用いた片面ラッピングにより、流路形成基板10を所定の厚さ、本実施形態では略75μmにした。具体的には、まず、粒径が3μm程度の砥粒(多結晶)を用いて荒研磨し、その後、粒径が1μm程度の砥粒(多結晶)を用いて仕上げ研磨を行った。
【0081】
このように流路形成基板10を研磨すると、複数の凹部15の内、浅い凹部15から徐々に消失し、凹部15の形状及び残った凹部15の位置の少なくとも一方から流路形成基板10の厚さを識別することができる。図5(c)に示す流路形成基板10では、研磨により5つの凹部15の内、浅い2つの凹部15が消失し、深い3つの凹部15が残ったため、70μmより厚く80μmよりも薄いと識別することができる。
【0082】
また、本実施形態では、流路形成基板10に135μm〜155μmまで5μmずつ深さの異なる5つの凹部15を設けたため、流路形成基板10の10μm以上の厚さの違いを識別し、分類することができる。なお、凹部15の数は、特に限定されず、例えば、135μm〜155μmまで2μmずつ深さの異なる凹部を11個設けるようにすれば、4μm以上の厚さの違いを識別し、分類することができる。また、凹部15の深さを135μm〜155μmの範囲と限定する必要もなく、分類したい流路形成基板の厚さの違いや研磨器具の性能等によって凹部の深さの範囲及び深さの差を適宜決定すればよい。
【0083】
また、本実施形態では、流路形成基板10の厚さを薄くして圧力発生室12を浅く形成したため、隔壁11の剛性を高めて圧力発生室12間のクロストークを防止することができる。このため、圧力発生室12を高い配列密度で形成でき、インク吐出特性を向上することができると共にノズル開口21を高い配列密度で配置して高解像度の印字品質を達成することができる。
【0084】
なお、本実施形態では、流路形成基板10に凹部15を形成してから、流路形成基板10を薄く研磨し、その後、圧力発生室12を形成するようにしたが、これに限定されず、例えば、凹部15、圧力発生室12、連通部13及びインク供給路14を同時に異方性エッチングにより形成後、流路形成基板10を薄く研磨するようにしてもよく、圧力発生室12と凹部15とを別工程で形成するようにしてもよい。
【0085】
次いで、図6(a)に示すように、流路形成基板10の研磨面を、例えば、TEOS−CVD法により低温(350〜500℃)で二酸化シリコン層を形成すると共にパターニングして第2の保護膜56を形成する。
【0086】
このとき、TEOS−CVD法により低温で第2の保護膜56を形成するため、流路形成基板10や圧電素子300へのダメージを無くすことができる。
【0087】
次いで、図6(b)に示すように、前述したアルカリ溶液によるシリコン単結晶基板の異方性エッチングを行い、圧力発生室12を形成する。
【0088】
このような一連の膜形成及び異方性エッチングによって、一枚のウェハ上に多数のチップを同時に形成し、プロセス終了後、図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10毎に分割する。このとき、前述したように各流路形成基板10の凹部15の形状及び位置の少なくとも一方により、流路形成基板10の厚さを識別して分類することができる。そして、分割した流路形成基板10に、ノズルプレート20、リザーバ形成基板30及びコンプライアンス基板40を順次接着して一体化し、インクジェット式記録ヘッドとする。
【0089】
(実施形態2)
実施形態2は、流路形成基板10の形成される一つのウェハの所定位置に複数の凹部を設け、この凹部を指標としてウェハを研磨するようにした製造工程の例である。
【0090】
ここで、本実施形態の製造工程について詳細に説明する。図7は、実施形態2に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を説明するウェハの斜視図である。なお、上述した実施形態1と重複する製造工程の説明は省略する。
【0091】
上述した実施形態1と同様に、ウェハ110上に弾性膜50、圧電素子300及びリード電極90を形成後、図示するように深さの異なる5つの凹部15で構成される凹部グループ16をウェハ110の所定位置に複数設ける。この凹部グループ16は、本実施形態では、切り分けられる流路形成基板10以外の領域に4つ形成し、ウェハ110の略中央部に一つ形成した。
【0092】
ウェハ110の略中央部に形成した凹部グループ16の凹部15は、隣り合う流路形成基板10に亘って設けるようにしてもよく、一つの流路形成基板10に設けるようにしてもよい。また、これら凹部グループ16の数は、特に限定されない。
【0093】
なお、凹部グループ16を構成する5つの凹部15の形成は、上述した実施形態1と同様であるので重複する説明を省略する。
【0094】
次いで、図7(b)に示すように、複数の凹部グループ16をウェハ110の厚さ指標として研磨し、所定の厚さのウェハ110を形成する。
【0095】
具体的には、ウェハ110の圧電素子300側の面を、上述した実施形態1と同様に、ダイヤモンド砥粒を用いた片面ラッピングにより、各凹部グループ16を構成する所定の深さの複数の凹部15を指標として凹部15側を研磨する。このとき、複数の凹部15は、浅い凹部15から徐々に消失し、凹部15の形状及び残った凹部15の位置の少なくとも一方からウェハ110の厚さを識別してウェハ110を所望の厚さまで研磨することができる。
【0096】
また、各凹部グループ16の凹部15の途中まで研磨された凹部15の形状及び残った凹部15の位置を同じになるように研磨することで、ウェハ110の面方向の厚さを略均一に形成することができる。
【0097】
なお、本実施形態では、各凹部グループ16において、凹部グループ16を構成する5つの凹部15の内、135μm及び140μmの2つの凹部15が消失し、145μm〜155μmの3つの凹部15が残るように研磨すれば、ウェハ110の厚さを70μmよりも厚く、80μmよりも薄く略均一な厚さに形成することができる。したがって、このウェハ110から切り分けた全ての流路形成基板10が略均一な厚さとなる。
【0098】
その後の圧力発生室12の形成や、ノズルプレート20、リザーバ形成基板30及びコンプライアンス基板40の接合等は上述した実施形態1と同様である。
【0099】
なお、本実施形態では、ウェハ110を研磨する際の厚さ指標となる凹部15からなる凹部グループ16を設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、この凹部グループ16に加え、上述した実施形態1と同様に流路形成基板10毎に凹部15を設けるようにしてもよい。
【0100】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態1及び2を説明したが、インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。
【0101】
上述した実施形態1及び2では、流路形成基板10を面方位(110)のシリコン単結晶基板とし、凹部15を形成するマスクパターンである第1の保護膜55の開口15aの(110)面に対して垂直な第1の(111)面方向の長さを変えて異方性エッチングすることにより、深さの異なる複数の凹部15を形成したが、これに限定されず、例えば、流路形成基板に面方位(100)のシリコン単結晶基板を用いてもよく、凹部をドライエッチングのエッチング時間の調整(ハーフエッチング)により深さの異なる複数の凹部を形成するようにしてもよい。何れにしても、所定の深さの複数の凹部を各流路形成基板10のそれぞれに設ければ、流路形成基板10の厚さを容易に識別して分類することができる。また、所定の深さの複数の凹部をウェハに設け、この凹部を指標としてウェハを研磨して所定の厚さとすることで、ウェハの面方向の厚さを略均一にすることができ、切り分けた流路形成基板の厚さを均一化することができる。
【0102】
また、上述した実施形態1及び2のインクジェット式記録ヘッドの製造方法では、流路形成基板10に凹部15を設け、流路形成基板10又はウェハ110を研磨する際に、この凹部15を厚さ指標としたが、勿論、凹部15を設けずに流路形成基板10を研磨するようにしてもよい。何れにしても、流路形成基板10に圧電素子300を形成後、研磨して所定の厚さとすることにより、隔壁11の剛性を高め、圧力発生室12を高い配列密度で配置してもクロストークを防止することができる。したがって、吐出特性が向上すると共に高品質印刷を達成することができる。
【0103】
また、上述した実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図8は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
【0104】
図8に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
【0105】
そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ3に沿ってプラテン8が設けられている。このプラテン8は図示しない紙送りモータの駆動力により回転できるようになっており、給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、流路形成基板に、流路形成基板を研磨する際に指標となる凹部を設けることにより、流路形成基板の厚さを容易に識別することができる。また、識別した厚さによって駆動波形を選択するようにすれば、インク吐出特性を均一化することができる。さらに、ウェハ状態で凹部を指標として研磨することにより面方向の厚さが略均一な流路形成基板を形成することができる。これにより、製造工程を簡略化して製造コストを低減することができる。
【0107】
また、流路形成基板の厚さを研磨により薄くすることで圧力発生室を高い配列密度で配置でき、インク吐出特性を向上することができると共に高印刷品質を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの平面図である。
【図3】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図であり、(a)は圧力発生室の長手方向の断面図、(b)は(a)のA−A′断面図、(c)は(b)のB−B′断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す凹部の並設方向の断面図である。
【図5】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す凹部の並設方向の断面図である。
【図6】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す圧力発生室の並設方向の断面図である。
【図7】本発明の実施形態2に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示すウェハの斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録装置の概略図である。
【符号の説明】
10 流路形成基板
11 隔壁
12 圧力発生室
13 連通部
14 インク供給路
15 凹部
16 凹部グループ
20 ノズルプレート
21 ノズル開口
30 リザーバ形成基板
40 コンプライアンス基板
50 弾性膜
60 下電極膜
70 圧電体層
80 上電極膜
90 リード電極
100 リザーバ
110 ウェハ

Claims (10)

  1. シリコン単結晶基板からなる流路形成基板に圧力発生室を形成すると共に、前記流路形成基板の一方面側に振動板を介して成膜及びリソグラフィ法により形成された薄膜からなる下電極、圧電体層及び上電極からなる圧電素子を形成するインクジェット式記録ヘッドの製造方法において、
    前記流路形成基板の一方面側に前記振動板を介して前記下電極、圧電体層及び上電極を順次積層及びパターニングして前記圧電素子を形成した後に、当該流路形成基板の他方面側を研磨して所定の厚さとする研磨工程を有することを特徴とするインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
  2. 前記研磨工程は、前記流路形成基板の他方面に所定の深さを有し且つそれぞれの深さが異なる複数の凹部を形成した後に行うことを特徴とする請求項1記載のインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
  3. 前記研磨工程では、前記凹部を前記流路形成基板の厚さ指標として研磨することを特徴とする請求項2記載のインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
  4. 前記研磨工程の後に、前記凹部の位置及び形状の何れか一方によって当該流路形成基板の厚さを識別することを特徴とする請求項2又は3記載のインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
  5. 前記研磨工程の前に、前記流路形成基板の他方面側に前記圧力発生室を形成することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
  6. 前記研磨工程の前に、前記流路形成基板の他方面側に前記圧力発生室と前記凹部とを同時に形成することを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載のインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
  7. 前記研磨工程の後に、前記流路形成基板の他方面側に前記圧力発生室を形成することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
  8. 前記圧力発生室の形成は、前記流路形成基板の研磨面にマスクパターンを形成し、該マスクパターンを介して前記流路形成基板をエッチングすることにより形成することを特徴とする請求項7記載のインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
  9. 前記シリコン単結晶基板の主面が(110)方位からなり、前記凹部を異方性エッチングにより形成することを特徴とする請求項2〜8の何れかに記載のインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
  10. 前記凹部は、(110)面に対して傾斜する(111)面が交差する点で深さが決められていることを特徴とする請求項9記載のインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
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