JPH06169096A - 宇宙用シリコン太陽電池 - Google Patents
宇宙用シリコン太陽電池Info
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- Y02E10/547—Monocrystalline silicon PV cells
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Abstract
供することを目的とする。 【構成】 シリコン太陽電池は、表面が平坦なP型シリ
コン結晶基板1の前面に形成されたN+ 層と、その上に
形成された前面電極3と、基板1の背面に分散して形成
された複数のP+ 領域5bと、基板1の背面上に形成さ
れた絶縁層6と、絶縁層6内に形成された開口を介して
P+ 領域に接続した背面電極7を備えており、複数のP
+ 領域が基板1の背面中に占有する面積が1%以上で9
%未満であることを特徴としている。
Description
し、特に、宇宙用として使用されるシリコン太陽電池の
出力電圧の改善に関するものである。
陽電池として、シリコン太陽電池が広く用いられてい
る。
シリコン太陽電池の一例を示す断面図である。この太陽
電池において、P型シリコン基板1の前面には、N型不
純物を熱拡散することによってN+ 層2が形成されてい
る。N+ 層2上には、櫛歯状の前面電極3が形成されて
いる。そして、N+ 層2と前面電極3は、入射する光の
表面反射を低減するための反射防止膜4によって覆われ
ている。
らにP型不純物を熱拡散することによってBSF(Ba
ck Surface Field)層として働くP+
層5が形成されている。このBSF層5は、シリコン太
陽電池の長波長感度を高めるように作用するものであ
る。そして、BSF層5上には、背面電極7が形成され
ている。
ン太陽電池においては、開放電圧V OCが約605mVの
ように低いという課題があり、シリコン太陽電池の高効
率化を図るためには開放電圧VOCの向上が不可欠であっ
た。
で、局所的に形成された複数のBSF領域を含む技術が
たとえばConference Record,21t
hIEEE,Photovoltaic Specia
lists Conference,Florida,
May 1990,pp.233−238およびpp.
333−335において提案されている。
5に示されたシリコン太陽電池の断面図を示している。
図3の太陽電池においては、P型シリコン基板1の前面
は無反射形状2aであり、当該前面にはN+ 層2が形成
されている。N+ 層2上には、櫛歯状の前面電極3が形
成され、そして、N+ 層2と前面電極3は、入射する光
の表面反射を低減するための反射防止膜4によって覆わ
れている。また、P型シリコン基板1の背面上にはシリ
コン酸化膜6が形成されている。その酸化膜6内におい
て局所的に開けられた複数の開口を介して、シリコン基
板1の背面に複数のLBSF(Local BSF)領
域5bが形成されている。そして、シリコン酸化膜6上
に背面電極7が形成されており、背面電極7はその酸化
膜6中の複数の開口を介して複数のLBSF領域5bに
接続されている。
ているシリコン太陽電池は地上用としてのシリコン太陽
電池に関する技術で、シリコン基板1の前面は無反射形
状2aであり、宇宙用として使用する場合には太陽光吸
収率が高くなるという問題があった。また、母材シリコ
ンウェーハの抵抗率は0.5Ωcmであってセル厚さは
280μmであり、宇宙用として使用するには耐放射線
特性が悪いという問題があった。よって上記論文に開示
されている条件は宇宙用としてのシリコン太陽電池に適
用することができず、宇宙用シリコン太陽電池に適する
LBSF領域5bの形成条件は不明であった。
対して好ましい割合で形成された複数のLBSF領域を
含むことによって開放電圧VOCが顕著に改善された宇宙
用シリコン太陽電池を提供することを目的としている。
陽電池は、表面が平坦な前面と背面を有するP型シリコ
ン基板と、その基板の前面に形成されたN+ 層と、N+
層上に形成された前面電極と、基板の背面に分散して形
成されていてLBSF領域として作用する複数のP+ 領
域と、基板の背面上に形成された絶縁層と、絶縁層上に
形成されていてその絶縁層に開けられた複数の開口を介
して複数のP+ 領域に接続された背面電極とを含み、複
数のP+ 領域が基板の背面中で占有する面積は1%以上
で9%未満であることを特徴としている。
BSF領域として作用する複数のP+ 領域がシリコン基
板の背面上で占有する面積が1%以上で9%未満にされ
ているので、そのシリコン太陽電池は高い開放電圧VOC
を示すことができ、その太陽電池の高効率化が達成され
る。
リコン太陽電池が断面図で概略的に示されている。図1
のシリコン太陽電池においては、シリコン基板1とし
て、たとえば50μm〜200μmの厚さと10Ωcm
の抵抗率を有するP型シリコン結晶板が用いられ得る。
また、図1の太陽電池の前面の構造は図2のものと類似
しており、対応する部分には同一の参照符号が付されて
いる。
コン基板1の背面上には、パッシベーション膜として働
くシリコン酸化膜6がたとえば熱酸化によって形成され
ている。この酸化膜6には、たとえばフォトリソグラフ
ィー法によって複数の窓6aが開けられている。これら
の窓6aは、シリコン基板1の背面を占有する面積比
(以下、「LBSF面積率」と称す)が1%以上で9%
未満になるように設定されている。たとえば、これらの
窓6aは、20μmの1辺を有する正方形の形で100
μmのピッチで分布するように形成することができ、そ
のときのLBSF面積率は4%になる。
背面にP型不純物である三臭化ホウ素を用いてホウ素を
拡散させるか、または、ホウ素イオンを打込むことによ
って、複数のLBSF領域5bが形成されている。な
お、これらの複数のLBSF領域5bは、シリコン酸化
膜6を形成する前に、スクリーン印刷技術を利用してシ
リコン基板1の背面上の複数の局所的領域にアルミニウ
ム等のP型不純物を含むペーストを塗り、それを焼成し
てシリコン基板1と合金化することによっても形成され
得る。また、シリコン基板1の背面にアルミニウム等の
P型不純物材料を真空蒸着し、これを公知のホトリソグ
ラフィー技術を用いて局所的領域にパターニングし、そ
れを焼成してシリコン基板1と合金化することによって
も形成され得る。
の酸化膜6上に形成された背面電極7がシリコン基板1
の背面への電気的接続を得るためのコンタクトホールと
しても利用される。このとき、背面電極7は複数のLB
SF領域5bを介してシリコン基板1の背面に接続し、
LBSF領域5bを介することなく直接P型シリコン基
板1の背面に接続することはない。このような背面電極
7は、たとえばAl−Ti−Pd−Agからなる金属層
で形成され得る。
F面積率を変化させた場合の開放電圧VOCの変化が示さ
れている。このグラフにおいて、横軸はLBSF面積率
(%)を表し、縦軸は開放電圧VOCを表している。
LBSF面積率を変化させた場合の短絡電流ISCの変化
が示されている。このグラフにおいて、横軸はLBSF
面積率(%)を表わし、縦軸は短絡電流ISCを表わして
いる。
LBSF面積率を変化させた場合の曲線因子FFの変化
が示されている。このグラフにおいて、横軸はLBSF
面積率(%)を表わし、縦軸は曲線因子FFを表わして
いる。
LBSF面積率を変化させた場合の最大出力Pmax の変
化が示されている。このグラフにおいて、横軸はLBS
F面積率(%)を表わし、縦軸は最大出力Pmax を表わ
している。図4〜7は、すべて面積2cm×2cmの太
陽電池のAM0と28℃における測定値を示している。
BSF面積率が1%以上であって9%未満である場合に
は、VOCおよびPmax の向上が顕著であることがわか
る。
伴って大きくなった理由は、Pmaxが Pmax (W)=VOC(V)×ISC(A)×FF で表わされ、LBSF面積率が1%以上であって9%未
満であるの場合にISCの変化(図5)およびFFの変化
(図6)が比較的小さいので、Pmax がVOCに伴って変
化したためである。図2に示すようにVOCがLBSF面
積率が1%以上9%未満で向上する理由は、複数のLB
SF領域5bを1%以上9%未満に設定することによっ
て、シリコン基板1の背面近傍における少数キャリアの
ライフタイムの増大が図れ、飽和電流密度が減少したた
めであると考えられる。LBSF面積率が9%以上の場
合には、シリコン基板1の背面における少数キャリアの
再結合が増大し、ライフタイムが減少するため飽和電流
密度が増加し、その結果としてVOCが減少し、Pmax は
低下する傾向になると考えられる。また、LBSF面積
率が1%未満の場合には、シリコン太陽電池中の直列接
続が大きくなってFFが若干低下するため、Pmax は低
下する傾向になると考えられる。
ものではなく、たとえば、シリコン基板1としてN型の
シリコン結晶板をも用いて前面にP+ 拡散層を形成し、
背面はN型拡散不純物としてオキシ塩化リンを用いるこ
ともできる。また、2Ωcmの抵抗率を有するシリコン
基板を用いることもできる。さらに、LBSF領域内に
ドープされるP型不純物としてアルミニウムを用いるこ
ともでき、酸化膜6はCVD法によっても形成され得
る。また、ここでは絶縁膜の一例として酸化膜で説明し
てきたが、酸化膜のみならずたとえば窒化膜であっても
よい。さらにまた、シリコン基板1として、シリコン単
結晶板のみならずシリコン多結晶板をも用い得る。ま
た、シリコン基板の表面(前面)にパッシベーション膜
を形成しても良いし、しなくても良い。
上で9%未満のLBSF面積率を有することによって開
放電圧VOCが改善されたシリコン太陽電池を提供するこ
とができる。
略的に示す断面図である。
を示す断面図である。
例を示す断面図である。
率と開放電圧との関係を示すグラフである。
率と短絡電流との関係を示すグラフである。
率と曲線因子との関係を示すグラフである。
率と最大出力との関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 表面が平坦な前面と背面を有するP型シ
リコン基板と、 前記基板の前面に形成されたN+ 層と、 前記N+ 層上に形成された前面電極と、 前記基板の背面に分散して形成されていてLBSF領域
として作用する複数のP+ 領域と、 前記基板の背面上に形成された絶縁層と、 前記絶縁層上に形成されていて前記絶縁層に開けられた
複数の開口を介して前記複数のP+ 領域に接続された背
面電極とを含み、 前記複数のP+ 領域が前記基板の背面中で占有する面積
は1%以上で9%未満であることを特徴とする宇宙用シ
リコン太陽電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32061792A JP3203076B2 (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | 宇宙用シリコン太陽電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32061792A JP3203076B2 (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | 宇宙用シリコン太陽電池 |
Publications (2)
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JPH06169096A true JPH06169096A (ja) | 1994-06-14 |
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Family
ID=18123414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32061792A Expired - Lifetime JP3203076B2 (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | 宇宙用シリコン太陽電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3203076B2 (ja) |
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- 1992-11-30 JP JP32061792A patent/JP3203076B2/ja not_active Expired - Lifetime
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