JPH06168558A - ディスクプレーヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディスクプレーヤにおいて、Ｒ−デペンデン
ス調整を正確に行うことができるようにする。 【構成】 ディスクプレーヤを、メカ基板２と、該メカ
基板２に取付けられたスピンドル部３と、該スピンドル
部３により回転されるディスク４の信号を読取る光学ブ
ロック５とで構成する。上記光学ブロック６を光学ブロ
ック支持部材６に取付ける。上記光学ブロック支持部材
６を位置調整機構７を介して上記メカ基板２に取付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ディスクプレーヤに
関し、特に光学ブロックの光学的な位置決め調整を容易
に行うことができるようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】ＣＤプレーヤ等のディスクプレーヤは一
般に、図６に示したように、メカ基板１０１と、該メカ
基板１０１に取付けられたスピンドル部１０２と、該ス
ピンドル部１０２により回転されるディスク（図示省
略）の信号を読取る光学ブロック１０３とを備えてい
る。

【０００３】そして、上記光学ブロック１０３をラック
１０４やピニオン１０５等からなるスレッド部１０６で
上記ディスクの半径方向に移動させながら、記録再生を
行うようになっている。

【０００４】１０７は光学ブロック１０３のレーザピッ
クアップである。

【０００５】上記のようなディスクプレーヤにおいて
は、スキュー調整（レーザピックアップ１０７からのレ
ーザ光がディスクに対して直角に当たるようにするため
の角度調整）やＲ−デペンデンス調整（レーザピックア
ップ１０７がディスクの回転中心に向かって移動する際
に、内周側と外周側で角度ずれを起さないようにするた
めの調整）或はウォーキングディスタンス調整（レーザ
ピックアップ１０７からディスクまでの距離の調整）等
の各種の光学的調整が行われる。

【０００６】従来は、上記のような各種の光学的調整
は、メカ基板１０１やスピンドル部１０２或は光学ブロ
ック１０３等の構成部品の寸法精度を高めると共に、こ
れら部品を精度よくメカ基板１０１に組付けることによ
り行われていた。

【０００７】そして、従来はメカ基板１０１にスピンド
ル部１０２や光学ブロック１０３等を組付けて、所謂ベ
ースユニットを形成したときには、該ベースユニットは
既に必要な寸法精度を有するように構成されていた。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで従来のディス
クプレーヤにあっては、上述したように、メカ基板１０
１やスピンドル部１０２或は光学ブロック１０３等の部
品精度を上げ、かつ、これら部品を必要な寸法精度が出
るように精度よくメカ基板１０１等に組付けるようにな
っていたために次に述べるような問題点があった。

【０００９】（１）すべての部品に高精度が求められる
ために製品コストが高くなる。

【００１０】（２）いったん組立ててしまうと再調整す
るのが難しい。

【００１１】この発明は、上記従来の問題点を解決し、
光学的調整、特にＲ−デペンデンス調整を容易に行うこ
とのできるディスクプレーヤを提供することを目的とし
て為されたものである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】この発明は、メカ基板
と、該メカ基板に設けられたスピンドル部と、該スピン
ドル部により回転されるディスクの信号を読取る光学ブ
ロックとを備えたディスクプレーヤにおいて、上記光学
ブロックを、光学ブロック支持部材に取付けると共に、
該光学ブロック支持部材を、位置調整機構により、上記
ディスクに対する光学ブロックの位置関係を調整可能
に、上記メカ基板に取付けた。

【００１３】

【作用】上記位置調整機構で光学ブロック支持部材乃至
光学ブロックをスレッド部の移動方向に対して垂直（直
角）方向や平行方向等に動かすことにより、Ｒ−デペン
デンス調整を行ない、内、外周側で角度ずれを起さない
ようにして光学ブロックをディスクの回転中心に向けて
移動させることができる。

【００１４】

【実施例】次に、この発明のディスクプレーヤ（ＣＤプ
レーヤ）を図１〜図５を参照して説明する。

【００１５】図１はディスクプレーヤ１の斜視図、図２
は要部の斜視図である。

【００１６】上記ディスクプレーヤ１は、メカ基板２
と、該メカ基板２に設けられたスピンドル部３と、該ス
ピンドル部３により回転されるディスク４の記録再生を
行う光学ブロック５とを備えている。

【００１７】そして、上記光学ブロック５は、光学ブロ
ック支持部材６に取付けられていると共に、該光学ブロ
ック支持部材６は、位置調整機構７により、上記ディス
ク４に対する光学ブロック５の位置を調整できるように
メカ基板２上に取付けられている。

【００１８】なお、図１において、８はトップドア、
９，１０はトップドア８を支持している左右一対のアー
ム、１１は上記アーム９，１０を回動させてトップドア
８を開閉させるトップドア開閉機構、１２はトップドア
８の内面に取付けられたチャッキングプレートである。

【００１９】上記メカ基板２はアルミ合金で作られてい
て、左右両側には左右一対の側壁２１，２２が立設され
ていると共に、これら側壁２１，２２の内側には左右一
対のガイドレール２３，２４が立設されている。

【００２０】そして、上記左右一対の側壁２１，２２の
一端側の上面に光学ブロック支持部材６が支持されるよ
うになっていると共に、上記左右一対のガイドレール２
３，２４にスピンドル部３を取付けるようになってい
る。

【００２１】上記スピンドル部３は、ターンテーブル３
１と、該ターンテーブル３１を回転軸３２に取付けたス
ピンドルモータ３３と、上記ターンテーブル３１乃至ス
ピンドルモータ３３を搭載したキャリッジ３４と、該キ
ャリッジ３４の左右両側に設けられていて、該キャリッ
ジ３４をスライド可能に上記一対のガイドレール２３，
２４上に取付けているガイドローラ３５…３５と、上記
キャリッジ３４がガイドレール２３，２４に沿って移動
させるキャリッジ駆動機構３６とを備えている。

【００２２】上記キャリッジ駆動機構３６は図４に示し
たように、キャリッジ３４の一側面に設けられたラック
３７と、該ラック３７に噛合しているピニオン３８と、
該ピニオン３８とギャトレイン３９を介して回転させる
モータ４０とからなっている。

【００２３】そして、上記モータ４０を一方向に回転さ
せると、上記ギャトレイン３９、ピニオン３８、ラック
３７を介して、キャリッジ３４乃至ターンテーブル３１
を光学ブロック５に向けて移動させるようになってい
る。

【００２４】また、上記モータ４０を他方向に回転させ
ると、キャリッジ３４乃至ターンテーブル３１を光学ブ
ロック５から離れる方向に移動させるようになってい
る。

【００２５】光学ブロック５は、レーザピックアップ５
１を備えている。

【００２６】そして、上記光学ブロック５は光学ブロッ
ク支持部材６に取付けられていて、上記ターンテーブル
３１と共に移動してきたディスク４の上面にレーザ光を
照射して、ディスク４の信号を読み取るようになってい
る。

【００２７】上記光学ブロック支持部材６は、図２に示
したように、天板６１と、該天板６１の左右両側を下方
に向けて略直角に折曲げた状態に形成された左右一対の
側板６２，６３と、これら左右の側板６２，６３の下端
を外方に向けて略直角に折曲げた状態に形成された左右
一対のベース板６４，６５とを有している。

【００２８】上記ベース板６４は、図３に示したよう
に、後記するプレート固定用のネジ７２を導入するため
の切欠部６６と、後記するベース板固定用のネジ７５を
挿入するためのバカ孔状のネジ挿入孔６７と、後記する
調整範囲規制ピン７４を挿入するためのピン挿入孔６８
と、後記する回動中心軸７３を挿入するための軸挿入孔
６９と、後記する偏心ドライバ８１を挿入するための偏
心ドライバ受穴７０が設けられている。

【００２９】そして、上記天板６１の下面の中央部に上
記光学ブロック５を取付け、支持していると共に、上記
左右一対のベース板６４，６５は、次に述べる位置調整
機構７により、上記メカ基板２の左右の側壁２１，２２
の一端側の上面に取付けられている。

【００３０】上記位置調整機構７は、図３に示したよう
に、上記左右のベース板６４，６５と左右の側壁２１，
２２の間に介在された平面コ状の位置調整用のプレート
７１と、該位置調整用のプレート７１を上記側壁２１，
２２上に締着け固定するためのプレート固定用のネジ７
２，７２と、上記位置調整用のプレート７１上で上記ベ
ース板６４，６５を回動させるための回動中心軸７３
と、上記ベース板６４，６５の移動範囲を規制する移動
範囲規制ピン７４と、上記位置調整用のプレート７１上
にベース板６４，６５を締着け固定するためのベース板
固定用のネジ７５とからなっている。

【００３１】上記位置調整用のプレート７１は、上記プ
レート固定用のネジ７２，７２を挿入するためのネジ挿
入孔７６，７６と、上記移動範囲規制ピン７４を挿入す
るピン挿入孔７７，７７を有している。

【００３２】上記ネジ挿入孔７６，７６は上記プレート
固定用のネジ７２，７２の軸７２ａよりも大径の所謂バ
カ孔状に形成されている。

【００３３】また、上記ピン挿入孔７７はスピンドル部
３の移動方向（図３のＡ−Ａ方向）に対して直交する方
向（図３のＢ−Ｂ方向）を長くした長孔状に形成されて
いる。

【００３４】そして、上記プレート固定用のネジ７２，
７２を上記ネジ挿入孔７６，７６に通して、上記メカ基
板２の側壁２１，２２に設けたネジ孔２５，２５に螺合
し、上記ネジ７２，７２の頭部７２ｂと上記メカ基板２
の側壁２１，２２の間で、位置調整用のプレート７１を
挾着して固定するようになっていると共に、上記ネジ７
２，７２を緩めて、上記長孔状のピン挿入孔７７，７７
の長さの範囲内で、位置調整用のプレート７１をスピン
ドル部３の移動方向と直交する方向に移動させることが
できるようになっている。

【００３５】また、位置調整用のプレート７１は、ベー
ス板固定用のネジ７５…７５を挿入するためのバカ孔状
のネジ挿入孔７８，７８と、偏心ドライバ８１を挿入す
るための偏心ドライバ挿入孔７９を有している。

【００３６】そして、上記ベース板固定用のネジ７５，
７５を上記ベース板６４，６５に設けたネジ挿入孔６
７，６７および位置調整プレート７１に設けたネジ挿入
孔７８，７８を通して、上記メカ基板２の側壁２１，２
２に設けた２６，２６に螺合し、上記ネジ７５，７５で
ベース板６４，６５を位置調整用のプレート７１上に締
付けることにより、ベース板６４，６５乃至光学ブロッ
ク支持部材６を固定するようになっている。

【００３７】また、上記ベース板固定用のネジ７５，７
５を緩めて、偏心ドライバ８１でベース板６４，６５乃
至光学ブロック支持部材６を回転中心軸７３を中心にし
て図３のＣ−Ｃ方向に回動させることができるようにな
っている。

【００３８】偏心ドライバ８１は図３に示したように円
形状の操作部８２の先端に偏心軸８３を設けることによ
り形成されている。

【００３９】そして、上記偏心軸１３をメカ基板２の側
壁２１に設けた軸受孔２７に挿入して、回動させると、
上記操作部８２で上記ベース板６４に設けた偏心ドライ
バ受穴７０の周面を押圧して、ベース板６４を回転中心
軸７３を中心にして回動させるようになっている。

【００４０】なお、図３において、２８は移動範囲規制
ピン７４を取付けるために、メカ基板２の側壁２１に設
けられたピン取付穴である。

【００４１】なお、図３および図４において、９１は位
置調整用のプレート７１の一側部に、上記回転中心軸７
３に対応させて設けられた軸であり、該軸９１は上記光
学ブロック支持部材６のベース板６５に設けたバカ孔９
２に挿入されている。

【００４２】実施例のディスクプレーヤ１は以上、説明
したような構成であって、組立作業は次のようにして行
われる。

【００４３】メカ基板２にスピンドル部３を組付けると
共に、光学ブロック５を光学ブロック支持部材６に組付
ける。

【００４４】そして、上記光学ブロック支持部材６を位
置調整機構７を介してメカ基板２に組付けるのである
が、このときに上記プレート固定用のネジ７２，７２を
緩めた状態にし、位置調整用のプレート７１を図３のＢ
−Ｂ方向に移動させて、Ｂ−Ｂ方向の位置を調整する。

【００４５】次に、ベース板固定用のネジ７５…７５を
緩めて、偏心ドライバ８１により、光学ブロック支持部
材６を回転中心軸７３を中心にして、図３のＣ−Ｃ方向
に移動させる。このようにして、Ｒ−デペンデンス調整
を行うのである。

【００４６】なお、光学ブロック５は図示省略の角度調
整ネジやバネ等を利用することにより光学ブロック支持
部材６の天板６ａの下面に角度調整可能に取付けられて
いる。

【００４７】そして、上記天板６１に設けた操作用の孔
９３，９３を介して上記角度調整ネジを操作することに
より、スキュー調整を行うことができるようになってい
る。

【００４８】また、ワーキングディスタンス調整は従来
と同様に部品精度や組立精度により、必要な精度を得る
ようになっている。

【００４９】

【発明の効果】本発明のディスクプレーヤには次に述べ
るような効果がある。

【００５０】（１）光学ブロックを組付けた光学ブロッ
ク支持部材を位置調整機構を介してメカ基板に組付ける
構成としたので、上記位置調整機構により、Ｒ−デペン
デンス調整等を高精度に行うことができる。

【００５１】（２）部品精度や組付精度が多少悪くて
も、最終的に位置調整機構でＲ−デペンデンス調整等を
正確に行うことができ、また再調整も容易に行うことが
できる。

【００５２】（３）位置調整機構でＲ−デペンデンス調
整等を行うので比較的自由なベースユニットの設計が可
能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ディスクプレーヤの斜視図。

【図２】要部の斜視図。

【図３】要部の分解斜視図。

【図４】要部の平面図。

【図５】要部の断面図。

【図６】従来例の斜視図。

【符号の説明】

１…ディスクプレーヤ ２…メカ基板 ３…スピンドル部 ４…ディスク ５…光学ブロック ６…光学ブロック支持部材 ７…位置調整機構

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 メカ基板と、該メカ基板に取付けられた
   スピンドル部と、該スピンドル部により回転されるディ
   スクの信号を読取る光学ブロックとを備えていて、上記
   光学ブロックを、光学ブロック支持部材に取付けると共
   に、該光学ブロック支持部材を、位置調整機構により、
   上記ディスクに対する光学ブロックの位置を調整可能
   に、上記メカ基板に取付けたことを特徴とするディスク
   プレーヤ。