JPH06167646A - レンズ焦点距離の調節方式及び同方式を用いたバーコード読み取り方式 - Google Patents

レンズ焦点距離の調節方式及び同方式を用いたバーコード読み取り方式

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JPH06167646A
JPH06167646A JP3053187A JP5318791A JPH06167646A JP H06167646 A JPH06167646 A JP H06167646A JP 3053187 A JP3053187 A JP 3053187A JP 5318791 A JP5318791 A JP 5318791A JP H06167646 A JPH06167646 A JP H06167646A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電素子の印加電圧に対応した変形付勢力を
利用してソフトレンズを変形させる方式を提案し、簡単
な構造で軽量且つ小型の自動焦点調節装置を構成する。
また、同方式をバーコードスキャナに適用し、バーコー
ドシールとの距離調整が不要で、読み取りエラーのない
バーコードスキャナを実現する。 【構成】 バーコードの初期走査段階で各走査毎に順次
変化させた電圧を圧電素子成形体1の櫛状部3に構成さ
れた各梁4の電極5,6に印加し、その過程でフォトト
ランジスタ10による読み取り信号のP−P値等が最大
となった印加電圧を制御電圧として設定する。この制御
電圧の印加により各梁4が撓んでソフトレンズ7を含む
対物レンズ系の焦点距離が調節され、ピンフォトダイオ
ード11に鮮明な結像を得られる状態で継続走査のバー
コード読み取りデータを取り込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレンズ焦点距離の調節方
式及び同方式を用いたバーコード読み取り方式に係り、
より詳細には、カメラやバーコードスキャナ等の光学装
置に適用され、簡易な構成で迅速なレンズ焦点距離の調
節を可能にし、特にバーコードスキャナにおいて、バー
コードシールとの距離が如何に設定されても常に最適条
件での読み取りを可能にする方式を提供する。
【0002】
【従来の技術】従来から、高級なカメラには自動焦点調
節装置が内蔵されており、被写体までの距離を基線長視
差三角形や像鮮鋭度を計測し、その計測値に基づいてレ
ンズを移動させることにより焦点を自動調節している。
そして、前記のレンズ移動についてはモータ駆動方式や
エアー駆動方式が採用されており、計測値に基づいて求
められた制御値でモータやエアーアクチュエータを所定
量だけ作動させてレンズ位置の設定を行っている。
【0003】しかしながら、モータ等を内蔵させること
はそれだけ重量が大きくなり、また機構が複雑化するた
めに装置の大型化を招くという欠点が有る。更に、焦点
の調節は極めて短時間に実行する必要があるため、モー
タやエアーアクチュエータの駆動速度やレンズ系の慣性
等を考慮しなければならず、多くの技術的問題点が派生
する。このため、レンズの駆動系に関しては、極限まで
の小型化や駆動力の確保と共にその正確な制御が重要な
課題になっている。
【0004】一方、カメラと同様に光学装置に属するバ
ーコードスキャナにおいても結像用の対物レンズ系が設
けられているが、その焦点距離を調節する機能を有した
ものは存在しない。これは、バーコードスキャナによる
読み取りにおいては、オペレータがバーコードシール面
とスキャナとを常にほぼ一定の距離に保って読み取らせ
ることが多く、また読み取り対象がバーコードという特
殊性から、逐一焦点距離を調節しなくともその焦点深度
の範囲内でバー/スペース幅の読み取りが可能であると
の前提に基づく。
【0005】しかしながら、ハンディタイプのバーコー
ドスキャナ等においてはオペレータが常に一定の距離で
読み取らせるとは限らず、またバーコードを用いた搬送
物の自動仕分けシステム等においては搬送物の大きさや
ベルトラインでの載置位置によってバーコードスキャナ
と搬送物に付されたバーコードシールとの距離が大きく
変動することが有り得る。この結果、バーコードエレメ
ントからの反射光が前記焦点深度の範囲外で受光素子面
に結像し、その不完全な結像に起因して読み取りエラー
や読み取り不能を多発することがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本願発明は、
圧電素子の印加電圧に対する定量的且つ迅速な変形機能
に着目し、同素子とソフトレンズとを組み合わせること
により、従来の自動焦点調節装置にみられた機構の複雑
化や大型化等の欠点を解消し、更に従来のバーコードス
キャナにみられた焦点深度範囲外での結像による読み取
りエラー等を有効に解消する方式を提供することを目的
として創作された。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、圧
電素子に設けた電極に対して選択的設定電圧を印加し、
圧電素子の変形付勢力でソフトレンズを変形させること
により、該レンズを含む対物レンズ系の焦点距離を調節
することを特徴としたレンズ焦点距離の調節方式に係
る。
【0008】第2の発明は、前記方式の圧電素子とソフ
トレンズの機械的関係をより具体化したものであり、中
空円筒の端面側から多数の切欠スリットを形成して櫛状
部を構成した圧電素子成形体の櫛状部の内周側でソフト
レンズの周縁部を把持せしめるようにし、櫛状部の各梁
の表裏面に施した電極に選択的設定電圧を印加して櫛状
部の各梁を撓ませることによりソフトレンズを変形させ
ることとしたレンズ焦点距離の調節方式に係る。
【0009】また、本願の第3の発明は、前記のレンズ
焦点距離の調節方式による対物レンズ系をバーコードリ
ーダに応用したものであり、初期の複数回にわたるバー
コードシンボル走査過程で各回の走査ごとに圧電素子へ
印加する電圧値を変化させ、各回の走査毎に得られるバ
ー読み取り信号とスペース読み取り信号の差値を検出
し、その検出値を印加電圧値に対応させて記憶する第一
手順と、第一手順で記憶した各差値の内の最大値を求め
る第二手順と、第二手順で求めた最大値に対応した印加
電圧値を圧電素子へ印加する第三手順と、第三手順で電
圧を印加した後のバーコードシンボル走査により得られ
た信号を正規の読み取り信号として処理する第四手順を
実行することを特徴としたバーコード読み取り方式に係
る。
【0010】更に、本願の第4の発明は、圧電素子に対
する印加電圧設定に関してバーコードシールにおけるク
ワイアットゾーンの照度を参照するものであり、初期の
複数回にわたるバーコードシンボル走査過程で各回の走
査ごとに圧電素子へ印加する電圧値を変化させ、各回の
走査毎に得られるクワイアットゾーンの読み取り信号値
を検出し、その検出値を印加電圧値に対応させて記憶す
る第一手順と、第一手順で記憶した各検出値の内の最大
値を求める第二手順と、第二手順で求めた最大値に対応
した印加電圧値を圧電素子へ印加する第三手順と、第三
手順で電圧を印加した後のバーコードシンボル走査によ
り得られた信号を正規の読み取り信号として処理する第
四手順を実行することを特徴としたバーコード読み取り
方式に係る。
【0011】
【作用】
第1の発明について;圧電素子は電圧を印加することに
よりその電圧値に対応した変形を生じる。そして、その
変形量は微小ではあるが電圧値に対して極めて安定して
いると共に、負荷に対して強力な力を供給でき、更にそ
の変形応答速度も極めて速い。従って、その変形付勢力
でソフトレンズを変形させると、ソフトレンズを含む対
物レンズ系の焦点距離を高精度で迅速に変更させること
ができ、また電圧値を選択的に設定することにより焦点
距離を自在に調節することが可能になる。
【0012】ここに、ソフトレンズとしては、全体が透
明樹脂製の柔軟な凸凹レンズや、透明樹脂膜に比較的屈
折率の高い透明液体を封入してレンズ状に成形したもの
を用いることができ、対物レンズ系はそのソフトレンズ
と両凸レンズ又はそのソフトレンズと両凹レンズ・両凸
レンズの組合せ等により構成され、ソフトレンズの撓み
によって対物レンズ系の焦点距離が変化する。
【0013】第2の発明について;圧電素子成形体の櫛
状部はソフトレンズの周縁部を把持しており、各梁の電
極に電圧を印加すると、各梁が内側又は外側へ撓んでソ
フトレンズの周囲を圧縮又は引張する。この結果、印加
される選択的設定電圧値に対応してソフトレンズの表裏
面の曲率が変化し、光学的歪を生じさせることなくソフ
トレンズを含んだ対物レンズ系の焦点距離を調節するこ
とができる。
【0014】第3の発明について;一般に、バーコード
の読み取りにおいては毎秒100〜700回程度の走査
速度でバーコードシンボルを多数回走査し、各走査で得
られたデータが所定精度で読み取られていることを確認
してそのデータを処理する。また、その走査を光学的観
点から見ると、バーとスペースの読み取り信号の相対差
が最大となったときに対物レンズ系の焦点距離が最適と
なり、バーコードシンボルの反射光が受光素子面に対し
て最も鮮明に結像していることになる。この発明では、
前記の多数回走査における初期の複数回の走査を焦点調
節に用いる。第一手順は、初期の複数回走査段階で各走
査毎に圧電素子へ印加する電圧値を変化させ、対物レン
ズ系の焦点距離を逐次変化させてバーコードシンボルを
読み取らせる。これにより、各走査毎に印加電圧値とバ
ーとスペースの読み取り信号の相対差の対応関係が得ら
れ、これを記憶させておく。第二手順では、前記の各走
査毎に得られた差値の最大値を求め、対応した印加電圧
(最適結像状態の電圧値)を設定する。その後、第三手
順で前記の設定電圧値を圧電素子へ印加し、第四手順で
設定電圧印加後のバーコードシンボル走査で得られる信
号を取り込んで処理する。従って、第四手順で処理され
る走査信号は最適結像状態で読み取られた走査信号とな
る。
【0015】第4の発明について;バーコードシールに
おけるクワイアットゾーンを利用すると、同ゾーンの読
み取り信号が最大値となったときを焦点距離の最適状態
とみなすことができる。この発明では、バーコードシン
ボルを読み取る直前のクワイアットゾーンの読み取り信
号を参照値として取り扱い、前記の第3の発明と同様の
手順で印加電圧を設定する。従って、第3の発明と同様
に第四手順では最適結像状態で読み取られた信号を処理
できることになるが、この発明ではクアイアットゾーン
の読み取り信号の最大値のみを制御参照値とするために
迅速な制御が可能となる。。
【0016】
【実施例】 実施例A;図1は、対物レンズを設けたバーコードスキ
ャナにおけるレンズ焦点距離調節機構の断面図及びその
制御システム回路図を示す。同図において、1は圧電素
子成形体であり、固定用フランジ部を有した中空円筒状
の形態を有すると共に、その先端側端面から等中心角の
間隔で多数の切欠スリット2が形成された櫛状部3が構
成されている。そして、その櫛状部3の切欠スリット2
で区分された各梁4の表裏面には銅箔を蒸着した電極
5,6が施されている。一方、7は透明樹脂製の凸凹状
ソフトレンズであり、圧電素子成形体1に構成された各
梁4の先端側の内周面にその周縁部が嵌着把持せしめら
れた状態で接着されている。また、圧電素子成形体1の
後端開口側にはリジッドな両凸レンズ8が取り付けられ
ており、前記のソフトレンズ7とこの両凸レンズ8との
組合せによって対物レンズ系が構成されている。
【0017】更に、このバーコードスキャナでは、圧電
素子成形体1の背後にハーフミラー9が配設されている
と共に、前記対物レンズ系を介して入射した光がハーフ
ミラー9を透過してフォトトランジスタ10に入射する
ようになっており、またそのハーフミラー9での反射光
がピンフォトダイオード11に入射されるようになって
いる。そして、フォトトランジスタ10とピンフォトダ
イオード11は、それらの受光面とソフトレンズ7との
光学的距離が同一になるように配備されている。尚、対
物レンズ系には、ソフトレンズ7と両凸レンズ8の他に
単色フィルターレンズ等が設けられてもよく、その場合
にも前記の光学的距離の同一性が確保される。
【0018】以下、このバーコードスキャナにおいてバ
ーコードの読み取りを実行する際の動作を図2のフロー
チャートを参照しながら説明する。先ず、操作部12か
ら読み取り開始指示があると、レーザー光走査制御部1
3がレーザー光発生部14を起動させてレーザー光を発
生させると共に、モータ15を起動させることによって
多面鏡15aを回転させる。ここで、レーザー光は集光
レンズ16で収束せしめられた後に多面鏡15aで反射
し、更に平面鏡17で反射してバーコードシール18の
面を走査しながら照射する。そして、前記のレーザー光
の走査により、バーコードシール18の面で反射した反
射光は予めバーコードシール18に対向せしめられてい
る圧電素子成形体1の対物レンズ系へ入射し、集光せし
められた反射光がハーフミラー9を透過してフォトトラ
ンジスタ10へ入射する。
【0019】この状態において、データ処理部20は走
査開始時の制御プログラムに基づいてD/A変換器21
へ初期電圧値(V1)の設定データを出力し、電圧制御
回路22がD/A変換された信号により圧電素子成形体
1の電極5,6へ電圧V1を印加させる(S1,S
2)。そして、一回分のレーザー光の照射走査に同期し
て、フォトトランジスタ10が入射光の光電変換を行
い、受光回路23へ読み取り電圧を出力する(S3)。
この場合、受光回路23は読み取り電圧を増幅して次段
のP−P検出回路24へ出力するが、レーザー光が前記
のようにバーコードシール18を照射走査していること
により、その増幅された出力電圧はバーコードシンボル
のバーとスペースに対応したアナログ波形となる。即
ち、バー走査時点では出力が小さくなり、スペース走査
時点では出力が大きくなるアナログ電圧波形としてP−
P検出回路24へ出力されることになる。
【0020】ここで、P−P検出回路24は前記の出力
波形からそのピークツーピーク値(P−P値)を検出す
る(S4)。即ち、スペース読み取り時点の電圧値とバ
ー読取り時の電圧値の相対差が求められる。そして、そ
のP−P値はA/D変換器25で直ちにディジタルデー
タへ変換されてデータ処理部20へ取り込まれ、データ
処理部20ではその値を前記の印加電圧データV1(又
は、印加電圧順序データ)に対応させて内部メモリへセ
ーブさせる(S5)。
【0021】以降、このバーコードスキャナでは、圧電
素子成形体1の電極5,6への印加電圧を順次変化させ
ながら前記のS2〜S5の手順をm回(例えば20回)
繰り返して実行し、その都度、各印加電圧データViに
対応したP−P値をデータ処理部20の内蔵メモリへセ
ーブさせてゆく(S6,S7→S2)。尚、前記の繰返
し手順で印加される各電圧値V1〜Vmは、それらの電
圧が電極5,6へ印加されて圧電成形体1の各梁4が向
心方向又は遠心方向へ撓むことによるソフトレンズ7の
変形可能範囲で設定され、m回の各繰返し過程で徐々に
増加又は減少させながら印加せしめられる。
【0022】ところで、もしバーコードシール18の面
とソフトレンズ7を含む対物レンズ系の間の距離aと、
対物レンズ系とフォトトランジスタ10の間の光学的距
離bと、対物レンズ系の焦点距離fとの関係が次の数式
1を満たしていれば、バーコードシンボルの反射光がバ
ーとスペースに関して最大の照度差をもってフォトトラ
ンジスタ10へ結像していることになる。但し、nは対
物レンズ系を一つのレンズと仮定した場合における該レ
ンズの屈折率、rは前記仮定レンズの面の曲率半径であ
る。
【数1】
【0023】そこで、データ処理部20ではm回分の走
査が完了した時点で、直ちに内蔵メモリにセーブされて
いるm個のP−P値を比較してその内の最大P−P値を
求める(S6→S8)。そして、この最大P−P値に対
応させてセーブされている印加電圧データは、前記の数
式1に基づいて距離aに対する対物レンズ系の焦点距離
fを最適に設定せしめるものであり、バーコードシンボ
ルの反射光が対物レンズ系からの光学的距離bで結像し
ていることに他ならない。
【0024】この原理に基づいて、データ処理部20は
求められた最大P−P値に対応している印加電圧データ
を読み出してD/A変換器21へ出力し、電圧制御回路
22によってそのデータで特定される印加電圧を圧電素
子成形体1の電極5,6へ印加させる(S9)。即ち、
m回分の走査が完了した時点で、バーコードシンボルの
反射光がフォトトランジスタ10の受光面に最適結像状
態で入射するように対物レンズ系を制御する。尚、この
段階において、圧電素子成形体1が一定のインピーダン
スを有していることを考慮して、更に印加電圧値を補正
する手順を設けておくと、最適結像状態を迅速に実現で
きる。そして、以上の制御プロセスは毎秒100〜70
0回という走査過程で実行されるが、データのセーブと
簡単な比較演算で実行できるためにそのデータ処理時間
は極めて短く、継続的連続走査の時間内で十分に実行で
きる。
【0025】このようにして、ソフトレンズ7を含む対
物レンズ系の焦点距離fが調節されると、データ処理部
20は読み取りレディモードを設定し、ピンフォトダイ
オード11とA/D変換器26をONにした後、継続し
て走査されている(m+1)回目以降のバーコードシン
ボルの読み取り信号をピンフォトダイオード11からA
/D変換器26を介してデータ処理部20へ取り込み、
処理後のデータをホストコンピュータ(図示せず)側へ
送信する(S10)。そして、この継続走査において
は、対物レンズ系とフォトトランジスタ10及びピンフ
ォトダイオード11との光学的距離が同一であるため、
バーコードシンボルのバー/スペースの反射光がピンフ
ォトダイオード11の受光面に鮮明に結像していること
になり、バーコードスキャナとバーコードシールとの距
離に関係なく、常に読み取りエラーのないバーコード走
査を実行することができる。換言すれば、バーコードス
キャナによるバーコード読み取り可能範囲は対物レンズ
系の焦点深度との関係で制約を受けていたが、本実施例
によればその範囲を飛躍的に大きくすることができ、オ
ペレータがバーコードスキャナとバーコードシールとの
間隔を過度に小さく又は大きくセットしても、常に正確
に読み取らせることが可能になる。
【0026】尚、この実施例では、ハーフミラー9を介
在させて制御過程での入力用のフォトトランジスタ10
と読み取り過程でのデータ入力用のピンフォトダイオー
ド11とを別個に設けているが、ハーフミラー9を介在
させずにピンフォトトランジスタ(10)のみを受光素
子として設け、P−P検出回路24を制御過程ではP−
P検出モードとし、データ読み取り過程でスルーモード
へ切り換えるように制御すると、A/D変換器26をA
/D変換器25で共用させることも可能になり、部品点
数を削減できる。また、その場合には受光素子へ入射す
る光量の減衰を小さくすることができる。
【0027】実施例B;この実施例も対物レンズを設け
たバーコードスキャナに係り、レンズ焦点距離調節機構
及びその制御システム回路についても前記の実施例Aの
場合とほぼ同様の構成を有している。但し、この実施例
においては、対物レンズ系の焦点距離制御のための手順
が異なり、バーコードシール18のクワイアットゾーン
18aの反射光に基づいて最適電圧値を設定するため、
図1におけるP−P検出回路24は最大電圧検出回路と
される。
【0028】以下、この実施例においてバーコードの読
み取りを実行する際の動作を図3のフローチャートを参
照しながら説明する。S11〜S17の動作手順は、実
施例AにおけるS1〜S7に対応した手順であり、初期
のm回分の走査過程で各回毎に圧電素子成形体1の電極
5,6へ順次変化させた電圧を印加して、その走査信号
をフォトトランジスタ10の出力から読み取ることに関
しては同様である。ただ、この実施例Bでは実施例Aの
ようにバーコードシンボル全体の走査によるP−P値を
参照値とせず、クワイアットゾーン18aの反射光によ
る光電変換出力のみを参照値とする。
【0029】即ち、最大電圧検出回路24は、各走査過
程でクワイアットゾーン18aの読み取りによる高い電
圧出力がある度にその最大電圧値Qiを検出し、データ
処理部20がその走査毎の最大電圧データを電極5,6
への印加電圧データに対応させて内部メモリにセーブす
る(S11〜S17)。
【0030】次に、m回分の走査が完了すると、セーブ
されているm個のQi値(i=1〜m)を比較してその
内の最大値Qmaxを求める(S18)。そして、そのQm
axに対応してセーブされている印加電圧データをD/A
変換器21へ読み出し、電圧制御回路22でそのデータ
で特定された電圧を圧電素子成形体1の電極5,6へ印
加させる(S19)。
【0031】以降、実施例Aの場合と同様に、ピンフォ
トダイオード11とA/D変換器26をONにして、継
続走査される(m+1)回目以降のバーコードシンボル
の読み取り信号をピンフォトダイオード11からA/D
変換器26を介してデータ処理部20へ取り込むことに
なるが(S20)、この場合にも、ソフトレンズ7の所
定量の撓みによって対物レンズ系の焦点距離fが数式1
を満たすように制御されており、バーコードシンボルの
バー/スペースの反射光がピンフォトダイオード11の
受光面に鮮明に結像していることになる。
【0032】また、この実施例Bでは、クワイアットゾ
ーン18aの反射光の最大照度のみを対象としているた
め、最大電圧の検出やその後のデータ処理が比較的簡単
になり、走査速度の速いバーコードスキャナに適用した
場合にも余裕をもたせた制御が可能になる。
【0033】
【発明の効果】本願の発明は、以上の構成を有している
ことにより次のような効果を奏する。請求項1及び2の
発明は、印加電圧に対応した圧電素子の定量的な変形特
性を利用し、その変形付勢力によってソフトレンズを変
形させて対物レンズ系の焦点距離を制御するようにした
ため、極めて簡素で軽量且つ小型の装置によるレンズ焦
点距離の調節を可能にする。また、圧電素子の印加電圧
に対する変形応答速度は極めて速いため、カメラ等のよ
うに迅速な焦点距離制御が必要となる光学装置に最適な
自動焦点調節方式を提供する。
【0034】請求項3及び4の発明は、前記の発明をバ
ーコードスキャナの対物レンズに適用すると共にその焦
点調節制御手順を合理的に構成したことにより、バーコ
ードスキャナとバーコードシールとの距離が適正でない
場合にも、バーコードシンボルの反射光を受光素子に対
して鮮明に結像させることが可能になり、読み取りエラ
ーが発生しないバーコードスキャナを実現する。換言す
れば、バーコードシンボルが読み取り可能なバーコード
スキャナとバーコードシールとの許容距離を拡大し、オ
ペレータによる手動調整を不要にして操作性の向上を図
る。特に、請求項4の発明は、搬送物の仕分けシステム
等のようにバーコードの迅速な読み取りが必要なシステ
ムに適用することにより正確で高速な仕分けを実現し、
その作業の効率を飛躍的に向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のバーコードスキャナにおけるレンズ焦
点距離調節機構の断面及びその制御システム回路を示す
図である。
【図2】実施例Aに係るバーコード読み取り実行時の動
作手順を示すフローチャートである。
【図3】実施例Bに係るバーコード読み取り実行時の動
作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 圧電素子成形体 2 切欠スリット 3 櫛状部 4 梁 5,6 電極 7 ソフトレンズ 8 両凸レンズ 9 ハーフミラー 10 フォトトランジスタ 11 ピンフォトダイオード 12 操作部 13 レーザー光走査制御部 14 レーザー光発生部 15 モータ 15a 多面鏡 16 集光レンズ 17 反射鏡 18 バーコードシール 18a クワイアットゾーン 20 データ処理部 21 D/A変換器 22 電圧制御回路 23 受光回路 24 P−P検出回路又は最大電圧検出回路 25,26 A/D変換器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子に設けた電極に対して選択的設
    定電圧を印加し、圧電素子の変形付勢力でソフトレンズ
    を変形させることにより、該レンズを含む対物レンズ系
    の焦点距離を調節することを特徴としたレンズ焦点距離
    の調節方式。
  2. 【請求項2】 中空円筒の端面側から多数の切欠スリッ
    トを形成して櫛状部を構成した圧電素子成形体の櫛状部
    の内周側でソフトレンズの周縁部を把持せしめ、櫛状部
    の各梁の表裏面に施した電極に選択的設定電圧を印加し
    て櫛状部の各梁を撓ませることによりソフトレンズを変
    形させることとした請求項1のレンズ焦点距離の調節方
    式。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のレンズ焦点距離の調節
    方式による対物レンズ系を設けたバーコードリーダにお
    いて、初期の複数回にわたるバーコードシンボル走査過
    程で各回の走査ごとに圧電素子へ印加する電圧値を変化
    させ、各回の走査毎に得られるバー読み取り信号とスペ
    ース読み取り信号の差値を検出し、その検出値を印加電
    圧値に対応させて記憶する第一手順と、第一手順で記憶
    した各差値の内の最大値を求める第二手順と、第二手順
    で求めた最大値に対応した印加電圧値を圧電素子へ印加
    する第三手順と、第三手順で電圧を印加した後のバーコ
    ードシンボル走査により得られた信号を正規の読み取り
    信号として処理する第四手順を実行することを特徴とし
    たバーコード読み取り方式。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2のレンズ焦点距離の制御
    方式による対物レンズ系を設けたバーコードリーダにお
    いて、初期の複数回にわたるバーコードシンボル走査過
    程で各回の走査ごとに圧電素子へ印加する電圧値を変化
    させ、各回の走査毎に得られるクワイアットゾーンの読
    み取り信号値を検出し、その検出値を印加電圧値に対応
    させて記憶する第一手順と、第一手順で記憶した各検出
    値の内の最大値を求める第二手順と、第二手順で求めた
    最大値に対応した印加電圧値を圧電素子へ印加する第三
    手順と、第三手順で電圧を印加した後のバーコードシン
    ボル走査により得られた信号を正規の読み取り信号とし
    て処理する第四手順を実行することを特徴としたバーコ
    ード読み取り方式。
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