JPH0616737A - 変性ビニル系重合体およびその組成物 - Google Patents
変性ビニル系重合体およびその組成物Info
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- JPH0616737A JPH0616737A JP18916491A JP18916491A JPH0616737A JP H0616737 A JPH0616737 A JP H0616737A JP 18916491 A JP18916491 A JP 18916491A JP 18916491 A JP18916491 A JP 18916491A JP H0616737 A JPH0616737 A JP H0616737A
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- hexene
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の変性ビニル系重合体およびそれと熱
可塑性樹脂との組成物は、優れた耐衝撃性、延性および
透明性を有し、光学材料、自動車の外装・内装部材、電
気・電子関連などの各種部品、ハウジングなどに好適に
使用できる。 【構成】 ヘキセン−1を65〜100重量%と炭素数
2〜12のα−オレフィン(ただし、ヘキセン−1を除
く)0〜35重量%との(共)重合体であるヘキセン系
重合体(A)3〜65重量部の存在下に、ビニル系単量
体(B)35〜97重量部(A+B=100重量部)を
重合して得られる変性ビニル系重合体(C)であって、
ヘキセン系重合体(A)にグラフトしているビニル系単
量体量がヘキセン系重合体(A)に対して3〜200重
量%であり、変性ビニル重合体(C)中のメチルエチル
ケトン可溶分の固有粘度が0.3〜1.2dl/gである
ことを特徴とする変性ビニル系重合体、ならびにこれと
他の熱可塑性樹脂とからなる熱可塑性樹脂組成物。
可塑性樹脂との組成物は、優れた耐衝撃性、延性および
透明性を有し、光学材料、自動車の外装・内装部材、電
気・電子関連などの各種部品、ハウジングなどに好適に
使用できる。 【構成】 ヘキセン−1を65〜100重量%と炭素数
2〜12のα−オレフィン(ただし、ヘキセン−1を除
く)0〜35重量%との(共)重合体であるヘキセン系
重合体(A)3〜65重量部の存在下に、ビニル系単量
体(B)35〜97重量部(A+B=100重量部)を
重合して得られる変性ビニル系重合体(C)であって、
ヘキセン系重合体(A)にグラフトしているビニル系単
量体量がヘキセン系重合体(A)に対して3〜200重
量%であり、変性ビニル重合体(C)中のメチルエチル
ケトン可溶分の固有粘度が0.3〜1.2dl/gである
ことを特徴とする変性ビニル系重合体、ならびにこれと
他の熱可塑性樹脂とからなる熱可塑性樹脂組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた耐衝撃性、延性お
よび制振性などの性能を持った変性ビニル系重合体、な
らびにこれと他の熱可塑性樹脂とからなる熱可塑性樹脂
組成物に関する。
よび制振性などの性能を持った変性ビニル系重合体、な
らびにこれと他の熱可塑性樹脂とからなる熱可塑性樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】メタクリル樹脂のようなビニル系重合体
は透明樹脂であり、光学特性、軽さ、加工性の良さを活
かし、無機ガラスに代えて多くの用途に使用されてい
る。例えば、光学レンズ、自動車用部品、電気照明器
具、OA機器、建材などが代表として挙げられる。
は透明樹脂であり、光学特性、軽さ、加工性の良さを活
かし、無機ガラスに代えて多くの用途に使用されてい
る。例えば、光学レンズ、自動車用部品、電気照明器
具、OA機器、建材などが代表として挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ビニル系重合
体は耐衝撃性が低く、また延性に乏しいという欠点があ
る。これらの欠点を改良する目的でのゴム質重合体との
混合が行なわれているが、必ずしも十分な効果を得るこ
とができず、むしろそれらの特性が低下する場合もあ
る。その上、透明性が失われる。
体は耐衝撃性が低く、また延性に乏しいという欠点があ
る。これらの欠点を改良する目的でのゴム質重合体との
混合が行なわれているが、必ずしも十分な効果を得るこ
とができず、むしろそれらの特性が低下する場合もあ
る。その上、透明性が失われる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題につ
いて鋭意研究を重ねた結果、ポリヘキセン−1および/
またはヘキセン−1とα−オレフィンの共重合体の存在
下に、ビニル系単量体を重合してなるヘキセン系重合体
(A)そのもの、あるいはこのヘキセン系重合体(A)
と熱可塑性樹脂とをブレンドすることにより優れた耐衝
撃性、および延性が確実に発現されることを見い出し
た。なお、ヘキセン系重合体(A)と熱可塑性樹脂との
屈折率(nD 25)の差を0.02以下にすることによ
り、透明な熱可塑性樹脂が得られる。この場合、熱可塑
性樹脂としては変性ビニル系重合体の構成成分であるビ
ニル系単量体の重合物が最適であることを見い出し、本
発明に到達した。
いて鋭意研究を重ねた結果、ポリヘキセン−1および/
またはヘキセン−1とα−オレフィンの共重合体の存在
下に、ビニル系単量体を重合してなるヘキセン系重合体
(A)そのもの、あるいはこのヘキセン系重合体(A)
と熱可塑性樹脂とをブレンドすることにより優れた耐衝
撃性、および延性が確実に発現されることを見い出し
た。なお、ヘキセン系重合体(A)と熱可塑性樹脂との
屈折率(nD 25)の差を0.02以下にすることによ
り、透明な熱可塑性樹脂が得られる。この場合、熱可塑
性樹脂としては変性ビニル系重合体の構成成分であるビ
ニル系単量体の重合物が最適であることを見い出し、本
発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、ヘキセン−1を65〜
100重量%と炭素数2〜12のα−オレフィン(ただ
し、ヘキセン−1を除く)0〜35重量%との(共)重
合体であるヘキセン系重合体(A)3〜65重量部の存
在下に、ビニル系単量体(B)35〜97重量部(A+
B=100重量部)を重合して得られる変性ビニル系重
合体(C)であって、ヘキセン系重合体(A)にグラフ
トしているビニル系単量体量がヘキセン系重合体(A)
に対して3〜200重量%、変性ビニル重合体(C)中
のメチルエチルケトン可溶分の固有粘度が0.3〜1.
2dl/gであることを特徴とする変性ビニル系重合体、
ならびに上記の変性ビニル系重合体(C)5〜95重量
%と他の熱可塑性樹脂5〜95重量%とからなる熱可塑
性樹脂組成物を提供するものである。
100重量%と炭素数2〜12のα−オレフィン(ただ
し、ヘキセン−1を除く)0〜35重量%との(共)重
合体であるヘキセン系重合体(A)3〜65重量部の存
在下に、ビニル系単量体(B)35〜97重量部(A+
B=100重量部)を重合して得られる変性ビニル系重
合体(C)であって、ヘキセン系重合体(A)にグラフ
トしているビニル系単量体量がヘキセン系重合体(A)
に対して3〜200重量%、変性ビニル重合体(C)中
のメチルエチルケトン可溶分の固有粘度が0.3〜1.
2dl/gであることを特徴とする変性ビニル系重合体、
ならびに上記の変性ビニル系重合体(C)5〜95重量
%と他の熱可塑性樹脂5〜95重量%とからなる熱可塑
性樹脂組成物を提供するものである。
【0006】以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の変性ビニル系重合体(C)は、ヘキセン−1の
重合体(ポリヘキセン)もしくはヘキセン−1とα−オ
レフィンのランダム共重合体の存在下に、ビニル系単量
体を重合したものである。ヘキセン−1の重合体および
/またはヘキセン−1とヘキセン−1を除く炭素数2〜
12のα−オレフィンとのランダム共重合体(以下、ヘ
キセン−1系共重合体と略す)は、これらの単量体をチ
タン化合物、担持チタン化合物、またはチタン化合物と
バナジウム化合物との混合物とアルキルアルミニウム化
合物とを組み合わせた触媒系などを用いて重合すること
によって製造できる。また、それら重合体の分子量の調
節も従来公知の方法、例えばモノマーと触媒との混合比
の調節により、または水素添加量、アルキル亜鉛化合物
添加量などの調節によって行なわれる。
本発明の変性ビニル系重合体(C)は、ヘキセン−1の
重合体(ポリヘキセン)もしくはヘキセン−1とα−オ
レフィンのランダム共重合体の存在下に、ビニル系単量
体を重合したものである。ヘキセン−1の重合体および
/またはヘキセン−1とヘキセン−1を除く炭素数2〜
12のα−オレフィンとのランダム共重合体(以下、ヘ
キセン−1系共重合体と略す)は、これらの単量体をチ
タン化合物、担持チタン化合物、またはチタン化合物と
バナジウム化合物との混合物とアルキルアルミニウム化
合物とを組み合わせた触媒系などを用いて重合すること
によって製造できる。また、それら重合体の分子量の調
節も従来公知の方法、例えばモノマーと触媒との混合比
の調節により、または水素添加量、アルキル亜鉛化合物
添加量などの調節によって行なわれる。
【0007】分子量は数平均分子量(ポリスチレン換
算)で5000以上が好ましく、さらに好ましくは1×
104 以上、特に好ましくは5×104 以上である。数
平均分子量が5000以上のものはゴム弾性を有し、こ
れを用いて製造した変性ビニル系重合体および熱可塑性
樹脂組成物は、耐衝撃性が優れたものが得られる。ヘキ
セン−1系共重合体中のヘキセン−1の含有量は65重
量%以上、好ましくは75重量%以上、さらに好ましく
は80重量%以上である。ヘキセン−1の含有量が65
重量%未満ではゴム弾性が不十分であり、変性ビニル系
重合体熱可塑性樹脂組成物には耐衝撃性の向上が見られ
ない。
算)で5000以上が好ましく、さらに好ましくは1×
104 以上、特に好ましくは5×104 以上である。数
平均分子量が5000以上のものはゴム弾性を有し、こ
れを用いて製造した変性ビニル系重合体および熱可塑性
樹脂組成物は、耐衝撃性が優れたものが得られる。ヘキ
セン−1系共重合体中のヘキセン−1の含有量は65重
量%以上、好ましくは75重量%以上、さらに好ましく
は80重量%以上である。ヘキセン−1の含有量が65
重量%未満ではゴム弾性が不十分であり、変性ビニル系
重合体熱可塑性樹脂組成物には耐衝撃性の向上が見られ
ない。
【0008】ヘキセン−1系共重合体中のヘキセン−1
を除く炭素数2〜12のα−オレフィンとしては、エチ
レン、プロピレン−1、ブテン−1、ペンテン−1、4
−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、
ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1などが挙げられ
る。次に本発明に使用されるビニル系単量体としては、
α,β−不飽和カルボン酸エステル、芳香族ビニル、シ
アン化ビニルなどがあり、またこれらの2種以上の混合
物でもよい。α,β−不飽和カルボン酸エステルとして
は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリ
ル酸ブチル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸フェニ
ルなどである。芳香族ビニルとしては、スチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレンなどが挙げられ
る。シアン化ビニルとしては、アクリルニトリル、メタ
クリロニトリルなどが挙げられる。
を除く炭素数2〜12のα−オレフィンとしては、エチ
レン、プロピレン−1、ブテン−1、ペンテン−1、4
−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、
ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1などが挙げられ
る。次に本発明に使用されるビニル系単量体としては、
α,β−不飽和カルボン酸エステル、芳香族ビニル、シ
アン化ビニルなどがあり、またこれらの2種以上の混合
物でもよい。α,β−不飽和カルボン酸エステルとして
は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリ
ル酸ブチル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸フェニ
ルなどである。芳香族ビニルとしては、スチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレンなどが挙げられ
る。シアン化ビニルとしては、アクリルニトリル、メタ
クリロニトリルなどが挙げられる。
【0009】変性ビニル系重合体(C)は、ポリヘキセ
ン−1、またはヘキセン−1系共重合体にビニル系単量
体がグラフトしたグラフト体とビニル系単量体の重合物
とから主として構成されるが、通常、ビニル系単量体が
附加されていないポリヘキセン−1、あるいはヘキセン
−1系共重合体も若干含有している。
ン−1、またはヘキセン−1系共重合体にビニル系単量
体がグラフトしたグラフト体とビニル系単量体の重合物
とから主として構成されるが、通常、ビニル系単量体が
附加されていないポリヘキセン−1、あるいはヘキセン
−1系共重合体も若干含有している。
【0010】変性ビニル系重合体の製造方法の一例を次
に示す。反応容器内でヘキセン系重合体を溶媒に溶解
し、容器内を窒素で置換し、一定温度に保持する。次に
所定量の触媒を入れ、その後、ビニル系単量体を滴下
し、一定温度で所定時間反応を行なう。ヘキセン系重合
体(A)にグラフト結合しているビニル系単量体量のヘ
キセン系重合体(A)に対する割合(グラフト率)は、
触媒量、反応時間、温度によって変化させることができ
る。変性ビニル系重合体(C)自体およびこれと熱可塑
性樹脂との組成物の耐衝撃性は、ポリヘキセン−1およ
び/またはヘキセン−1系共重合体含有量とグラフト重
合体のグラフト率の影響を受ける。
に示す。反応容器内でヘキセン系重合体を溶媒に溶解
し、容器内を窒素で置換し、一定温度に保持する。次に
所定量の触媒を入れ、その後、ビニル系単量体を滴下
し、一定温度で所定時間反応を行なう。ヘキセン系重合
体(A)にグラフト結合しているビニル系単量体量のヘ
キセン系重合体(A)に対する割合(グラフト率)は、
触媒量、反応時間、温度によって変化させることができ
る。変性ビニル系重合体(C)自体およびこれと熱可塑
性樹脂との組成物の耐衝撃性は、ポリヘキセン−1およ
び/またはヘキセン−1系共重合体含有量とグラフト重
合体のグラフト率の影響を受ける。
【0011】変性ビニル重合体(C)中のポリヘキセン
−1および/またはヘキセン−1系共重合体の含有量と
しては3〜65重量%、好ましくは5〜55重量%、さ
らに好ましくは10〜50重量%である。3重量%未満
では耐衝撃性の向上効果が見られない。また65重量%
を超えると硬度が低下し、樹脂として好ましくない。グ
ラフト率は3〜200重量%であり、好ましくは5〜1
50重量%、さらに好ましくは10〜100重量%であ
る。3重量%未満では耐衝撃性の向上は見られない。ま
た、200重量%を超えても耐衝撃性の向上が見られな
い。なお、ここでグラフト重合体のグラフト率の算出
は、上記反応物をビニル系単量体の重合物の溶媒で溶解
した後、遠心分離で沈殿物を得る。この沈殿物をn−ヘ
キサンで抽出し、不溶物をグラフト重合体とし、次式で
示される。 グラフト率=(グラフト重合したビニル系化合物の重
量)/(仕込ポリヘキセン−1および/またはヘキセン
−1系共重合体の重量)×100%
−1および/またはヘキセン−1系共重合体の含有量と
しては3〜65重量%、好ましくは5〜55重量%、さ
らに好ましくは10〜50重量%である。3重量%未満
では耐衝撃性の向上効果が見られない。また65重量%
を超えると硬度が低下し、樹脂として好ましくない。グ
ラフト率は3〜200重量%であり、好ましくは5〜1
50重量%、さらに好ましくは10〜100重量%であ
る。3重量%未満では耐衝撃性の向上は見られない。ま
た、200重量%を超えても耐衝撃性の向上が見られな
い。なお、ここでグラフト重合体のグラフト率の算出
は、上記反応物をビニル系単量体の重合物の溶媒で溶解
した後、遠心分離で沈殿物を得る。この沈殿物をn−ヘ
キサンで抽出し、不溶物をグラフト重合体とし、次式で
示される。 グラフト率=(グラフト重合したビニル系化合物の重
量)/(仕込ポリヘキセン−1および/またはヘキセン
−1系共重合体の重量)×100%
【0012】変性ビニル系重合体(C)は、主としてヘ
キセン系重合体(A)にグラフトしているビニル系重合
体と、グラフトしていないビニル系重合体(マトリック
ス)から構成されており、マトリックスの含有量は通常
5重量%以上であり、好ましくは10重量%以上であ
る。5重量%以上の場合は変性ビニル系重合体の成形加
工性が良好である。また、変性ビニル系重合体中のメチ
ルエチルケトン可溶分の固有粘度(メチルエチルケトン
中、30℃)が0.3〜1.2dl/g、好ましくは0.
4〜1.0dl/g、さらに好ましくは0.5〜0.9で
ある。0.3未満の場合は変性ビニル系重合体の耐衝撃
性が低くなる。なお、1.2dl/gを超えると流動性が
低くなり、成形加工性が悪くなる。
キセン系重合体(A)にグラフトしているビニル系重合
体と、グラフトしていないビニル系重合体(マトリック
ス)から構成されており、マトリックスの含有量は通常
5重量%以上であり、好ましくは10重量%以上であ
る。5重量%以上の場合は変性ビニル系重合体の成形加
工性が良好である。また、変性ビニル系重合体中のメチ
ルエチルケトン可溶分の固有粘度(メチルエチルケトン
中、30℃)が0.3〜1.2dl/g、好ましくは0.
4〜1.0dl/g、さらに好ましくは0.5〜0.9で
ある。0.3未満の場合は変性ビニル系重合体の耐衝撃
性が低くなる。なお、1.2dl/gを超えると流動性が
低くなり、成形加工性が悪くなる。
【0013】次に、本発明の変性ビニル系重合体(C)
とブレンドする他の熱可塑性樹脂としては、熱可塑性で
あれば特に限定はなく、例えばポリスチレン、スチレン
−アクリロニトリル共重合体、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エ
チル、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、ポリカ
ーボネート、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルフォン、ポ
リフェニルエーテル、ポリフェニルサルファイトなどが
あり、これらの中ではポリスチレン、スチレン−メタク
リル酸メチル共重合体、ポリメタクリル酸メチルが挙げ
られる。なお、これらの2種以上を混合して用いてもよ
い。
とブレンドする他の熱可塑性樹脂としては、熱可塑性で
あれば特に限定はなく、例えばポリスチレン、スチレン
−アクリロニトリル共重合体、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エ
チル、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、ポリカ
ーボネート、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルフォン、ポ
リフェニルエーテル、ポリフェニルサルファイトなどが
あり、これらの中ではポリスチレン、スチレン−メタク
リル酸メチル共重合体、ポリメタクリル酸メチルが挙げ
られる。なお、これらの2種以上を混合して用いてもよ
い。
【0014】変性ビニル系重合体(C)と熱可塑性樹脂
との相溶性の点から熱可塑性樹脂としては、変性ビニル
系重合体のグラフト成分と同様のビニル系単量体の重合
物が最適である。なお、変性ビニル系重合体(C)と熱
可塑性樹脂のブレンド比は5/95〜95/5重量%で
あり、好ましくは10/90〜90/10重量%であ
る。変性ビニル系重合体が5重量%未満では耐衝撃性の
向上は見られない。なお、本発明の透明な熱可塑性樹脂
を得るには、変性ビニル系重合体(C)と熱可塑性樹脂
の屈折率の差を0.02以下の範囲になるように両者を
選択する必要がある。屈折率の差が0.02を超えると
全光線透過率が低くなり、透明性が失われる。
との相溶性の点から熱可塑性樹脂としては、変性ビニル
系重合体のグラフト成分と同様のビニル系単量体の重合
物が最適である。なお、変性ビニル系重合体(C)と熱
可塑性樹脂のブレンド比は5/95〜95/5重量%で
あり、好ましくは10/90〜90/10重量%であ
る。変性ビニル系重合体が5重量%未満では耐衝撃性の
向上は見られない。なお、本発明の透明な熱可塑性樹脂
を得るには、変性ビニル系重合体(C)と熱可塑性樹脂
の屈折率の差を0.02以下の範囲になるように両者を
選択する必要がある。屈折率の差が0.02を超えると
全光線透過率が低くなり、透明性が失われる。
【0015】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、例えば変
性ビニル系重合体と熱可塑性樹脂とを各種押出機バンバ
リーミキサー、ニーダーロールなどで混練りすることに
よって得ることができる。
性ビニル系重合体と熱可塑性樹脂とを各種押出機バンバ
リーミキサー、ニーダーロールなどで混練りすることに
よって得ることができる。
【0016】本発明に係る変性ビニル系重合体および熱
可塑性樹脂組成物には、その使用に際して、ガラス繊
維、炭素繊維、ガラスビーズ、アスベスト、ウォラスト
ナイト、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、マイ
カ、チタン酸カリウム、フッ素樹脂、二硫化モリブテン
などの充填剤を、単独または2種類以上を配合すること
ができる。これらの充填剤のうち、ガラス繊維および炭
素繊維としては、6〜60μmの繊維径と30μm以上
の繊維長を有するものが好ましい。これらの充填剤は、
変性ビニル系重合体および熱可塑性樹脂組成物100重
量部に対して、1〜150重量部の割合で含有されるこ
とが好ましい。また、公知の難燃剤、酸化防止剤、可塑
剤などの添加物を添加して用いることもできる。
可塑性樹脂組成物には、その使用に際して、ガラス繊
維、炭素繊維、ガラスビーズ、アスベスト、ウォラスト
ナイト、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、マイ
カ、チタン酸カリウム、フッ素樹脂、二硫化モリブテン
などの充填剤を、単独または2種類以上を配合すること
ができる。これらの充填剤のうち、ガラス繊維および炭
素繊維としては、6〜60μmの繊維径と30μm以上
の繊維長を有するものが好ましい。これらの充填剤は、
変性ビニル系重合体および熱可塑性樹脂組成物100重
量部に対して、1〜150重量部の割合で含有されるこ
とが好ましい。また、公知の難燃剤、酸化防止剤、可塑
剤などの添加物を添加して用いることもできる。
【0017】本発明に係る変性ビニル系重合体および熱
可塑性樹脂組成物は、射出成形法、シート押出法、真空
成形法、異形成形発砲成形法、プレス成形法、スタンパ
ブル成形法などによって各種の成形品とすることができ
る。ここに得られる各種成形品は、その優れた性質を利
用して、自動車の外装部材・内装部材および電気・電子
関連の各種部品、ハウジング、光学材料などに使用する
ことができる。
可塑性樹脂組成物は、射出成形法、シート押出法、真空
成形法、異形成形発砲成形法、プレス成形法、スタンパ
ブル成形法などによって各種の成形品とすることができ
る。ここに得られる各種成形品は、その優れた性質を利
用して、自動車の外装部材・内装部材および電気・電子
関連の各種部品、ハウジング、光学材料などに使用する
ことができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。本実施例中、部および%は、特に限定しない限り重
量部および重量%を意味する。
る。本実施例中、部および%は、特に限定しない限り重
量部および重量%を意味する。
【0019】実施例1〜4、比較例1、2 既知(特開昭64−26606)の方法で重合したポリ
ヘキセン−1、22.2gをベンゼン1000ccに溶解
し、その後、氷冷する。容器内を窒素置換してから過酸
化ベンゾイル1.24×10-2mol を加え、70℃に昇
温し、撹拌しながらメタクリル酸メチル2.81mol を
滴下しながら加え、3時間反応させた。その後メタノー
ル中に投入し、沈殿物(重合体)を回収し、減圧乾燥し
た。次に、その乾燥物を還流管をつけた三角フラスコ中
で加熱、アセトンで溶解させた。冷却後、遠心分離し、
沈殿物を得た。この沈殿物を、n−ヘキサンでアセトン
と同様な方法で沈殿物と溶解物に分離した。このn−ヘ
キサン溶解物を蒸発乾固したが、ほとんど何も残存しな
かった。このようにして得られた重合体は、ゴム量40
%、グラフト率20.9%、屈折率nD 25:1.471
であった。
ヘキセン−1、22.2gをベンゼン1000ccに溶解
し、その後、氷冷する。容器内を窒素置換してから過酸
化ベンゾイル1.24×10-2mol を加え、70℃に昇
温し、撹拌しながらメタクリル酸メチル2.81mol を
滴下しながら加え、3時間反応させた。その後メタノー
ル中に投入し、沈殿物(重合体)を回収し、減圧乾燥し
た。次に、その乾燥物を還流管をつけた三角フラスコ中
で加熱、アセトンで溶解させた。冷却後、遠心分離し、
沈殿物を得た。この沈殿物を、n−ヘキサンでアセトン
と同様な方法で沈殿物と溶解物に分離した。このn−ヘ
キサン溶解物を蒸発乾固したが、ほとんど何も残存しな
かった。このようにして得られた重合体は、ゴム量40
%、グラフト率20.9%、屈折率nD 25:1.471
であった。
【0020】表1の比率で、上記重合体とメタクリル樹
脂(パラペットG:協和ガス化学製、nD 25:1.48
6)とを押出機(50mm/mm)を用いて温度240℃で
混練りした。このようにして得られた混合物から射出成
形機を用いて温度230℃でテストピースを成形し、そ
の物性を測定した。 物性項目 耐衝撃性:衝撃強度 (Izod.Imp) ASTM D256 延 性 :引張伸び (TE ) ASTM D638 透明性 :全光線透過率(Tt ) ASTM D1003
脂(パラペットG:協和ガス化学製、nD 25:1.48
6)とを押出機(50mm/mm)を用いて温度240℃で
混練りした。このようにして得られた混合物から射出成
形機を用いて温度230℃でテストピースを成形し、そ
の物性を測定した。 物性項目 耐衝撃性:衝撃強度 (Izod.Imp) ASTM D256 延 性 :引張伸び (TE ) ASTM D638 透明性 :全光線透過率(Tt ) ASTM D1003
【0021】
【表1】
【0022】実施例5〜7、比較例3 実施例1の過酸化ベンゾイル量、反応温度、時間を変え
てグラフト率の異なる重合体と合成した。この重合体2
0%とメタクリル樹脂80%とをブレンドした。その結
果を表2に示す。
てグラフト率の異なる重合体と合成した。この重合体2
0%とメタクリル樹脂80%とをブレンドした。その結
果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】実施例8 過酸化ベンゾイル量、反応温度を変えた以外は実施例1
と同様にしてゴム量13重量%、グラフト率14%、マ
トリックスの〔μ〕=0.46、nD 25=1.473の
重合体を製造し、その物性測定をした結果、次のとおり
であった。 Izod Imp 9(kg・cm/cm) 引張伸び 16(%) 全光線透過率 93(%)
と同様にしてゴム量13重量%、グラフト率14%、マ
トリックスの〔μ〕=0.46、nD 25=1.473の
重合体を製造し、その物性測定をした結果、次のとおり
であった。 Izod Imp 9(kg・cm/cm) 引張伸び 16(%) 全光線透過率 93(%)
【0025】比較例4 ポリブタジエンラテックス25重量%、スチレン50重
量%、アクリロニトリル25重量%とから、グラフト率
60%、マトリックスの〔μ〕=0.41のABS樹脂
を製造し、これを20重量%とメタクリル樹脂80重量
%との組成物を製造し、その物性を測定した結果、次の
とおりであった。 Izod Imp 2(kg・cm/cm) 引張伸び 5(%) 全光線透過率 30(%)
量%、アクリロニトリル25重量%とから、グラフト率
60%、マトリックスの〔μ〕=0.41のABS樹脂
を製造し、これを20重量%とメタクリル樹脂80重量
%との組成物を製造し、その物性を測定した結果、次の
とおりであった。 Izod Imp 2(kg・cm/cm) 引張伸び 5(%) 全光線透過率 30(%)
【0026】
【発明の効果】本発明の変性ビニル系重合体およびその
熱可塑性樹脂組成物は、優れた耐衝撃性、延性および透
明性を有しており、光学材料、自動車の外装・内装部材
および電気・電子関連の各種部品、ハウジングなどに好
適に使用することができる。
熱可塑性樹脂組成物は、優れた耐衝撃性、延性および透
明性を有しており、光学材料、自動車の外装・内装部材
および電気・電子関連の各種部品、ハウジングなどに好
適に使用することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 ヘキセン−1を65〜100重量%と炭
素数2〜12のα−オレフィン(ただし、ヘキセン−1
を除く)0〜35重量%との(共)重合体であるヘキセ
ン系重合体(A)3〜65重量部の存在下に、ビニル系
単量体(B)35〜97重量部(A+B=100重量
部)を重合して得られる変性ビニル系重合体(C)であ
って、ヘキセン系重合体(A)にグラフトしているビニ
ル系単量体量がヘキセン系重合体(A)に対して3〜2
00重量%であり、変性ビニル重合体(C)中のメチル
エチルケトン可溶分の固有粘度が0.3〜1.2dl/g
であることを特徴とする変性ビニル系重合体。 - 【請求項2】 請求項1の変性ビニル系重合体(C)5
〜95重量%と他の熱可塑性樹脂5〜95重量%とから
なる熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18916491A JPH0616737A (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 変性ビニル系重合体およびその組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18916491A JPH0616737A (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 変性ビニル系重合体およびその組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0616737A true JPH0616737A (ja) | 1994-01-25 |
Family
ID=16236536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18916491A Pending JPH0616737A (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 変性ビニル系重合体およびその組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0616737A (ja) |
-
1991
- 1991-07-03 JP JP18916491A patent/JPH0616737A/ja active Pending
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