JPH06167243A - エンジンシリンダの摺動部材 - Google Patents
エンジンシリンダの摺動部材Info
- Publication number
- JPH06167243A JPH06167243A JP34103092A JP34103092A JPH06167243A JP H06167243 A JPH06167243 A JP H06167243A JP 34103092 A JP34103092 A JP 34103092A JP 34103092 A JP34103092 A JP 34103092A JP H06167243 A JPH06167243 A JP H06167243A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engine cylinder
- alumite
- electric current
- sliding member
- aluminium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/02—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
- F02B2075/022—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
- F02B2075/025—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
Landscapes
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明のアルニミウムダイカスト（母材）よ
り十分に実用にたえる低コストで無公害なピストン摺動
面１のアルマイト加工法を提供するにある。 【構成】 アルミニウム合金製エンジンシリンダのピス
トン摺動面に電流反転法による陽極酸化皮膜１を形成し
てなることを特徴としている。
り十分に実用にたえる低コストで無公害なピストン摺動
面１のアルマイト加工法を提供するにある。 【構成】 アルミニウム合金製エンジンシリンダのピス
トン摺動面に電流反転法による陽極酸化皮膜１を形成し
てなることを特徴としている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンシリンダのピス
トンとの摺動部材に関する。
トンとの摺動部材に関する。
【０００２】
【従来の技術】図２に示す従来の２サイクルエンジンシ
リンダのピストンとの摺動部は工業用クロームメッキが
施工されている。この製品は摺動特性としては特に問題
は認められないが、メッキ施工上で皮膜３の不均一、時
間がかかることおよび公害対策に非常に手間がかかる等
の問題があった。そこで皮膜が均一でメッキに比べ施工
時間が短く公害発生がなく生産性の良い陽極酸化皮膜３
の摺動部で対応することが考えられるが、通常行われて
いる硫酸浴中での直流定電流法で電解を行なう陽極酸化
処理では、皮膜３の高い硬度が得られず、耐摩耗性が必
要なシリンダには適用できない欠点があった。
リンダのピストンとの摺動部は工業用クロームメッキが
施工されている。この製品は摺動特性としては特に問題
は認められないが、メッキ施工上で皮膜３の不均一、時
間がかかることおよび公害対策に非常に手間がかかる等
の問題があった。そこで皮膜が均一でメッキに比べ施工
時間が短く公害発生がなく生産性の良い陽極酸化皮膜３
の摺動部で対応することが考えられるが、通常行われて
いる硫酸浴中での直流定電流法で電解を行なう陽極酸化
処理では、皮膜３の高い硬度が得られず、耐摩耗性が必
要なシリンダには適用できない欠点があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】シリンダ用のアルミニ
ウム合金ダイカスト材（母材）２としては一般的にはＡ
ＤＣ１０あるいはＡＤＣ１２のようなＳｉを８〜１２％
含んだ材料が主流である。これらのダイカスト品は含有
するＳｉが針状に析出した組織となっている。この材料
に陽極処化処理を施工する場合、通常の硫酸浴中での直
流定電流電解では母材２中に析出しているＳｉがメッキ
電流の通電を阻害し、その結果硬度の低い膜厚の薄い皮
膜３しか得られなかった。硬度が高く且つ実用に十分た
えうる膜厚を得るためには、針状のＳｉの存在に影響さ
れず通電可能なことが必要である。以上の点を解決すれ
ば陽極酸化皮膜をエンジンシリンダに適用できるように
なると考えられる。
ウム合金ダイカスト材（母材）２としては一般的にはＡ
ＤＣ１０あるいはＡＤＣ１２のようなＳｉを８〜１２％
含んだ材料が主流である。これらのダイカスト品は含有
するＳｉが針状に析出した組織となっている。この材料
に陽極処化処理を施工する場合、通常の硫酸浴中での直
流定電流電解では母材２中に析出しているＳｉがメッキ
電流の通電を阻害し、その結果硬度の低い膜厚の薄い皮
膜３しか得られなかった。硬度が高く且つ実用に十分た
えうる膜厚を得るためには、針状のＳｉの存在に影響さ
れず通電可能なことが必要である。以上の点を解決すれ
ば陽極酸化皮膜をエンジンシリンダに適用できるように
なると考えられる。
【０００４】本発明の目的はアルミニウム合金ダイカス
ト材（母材）のエンジンシリンダの内面硬化法に従来例
のような公害を発生するクロームメッキのかわりに、無
公害のアルマイト加工を採用でき且つ硬度が高く又実用
上十分な膜厚１が得られ耐久性にもすぐれたエンジンシ
リンダの摺動部材を提供するにある。
ト材（母材）のエンジンシリンダの内面硬化法に従来例
のような公害を発生するクロームメッキのかわりに、無
公害のアルマイト加工を採用でき且つ硬度が高く又実用
上十分な膜厚１が得られ耐久性にもすぐれたエンジンシ
リンダの摺動部材を提供するにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】第１発明はアルミニウム
合金製エンジンシリンダのピストン摺動面に電流反転法
による陽極酸化皮膜を形成してなることを特徴としてお
り、第２発明は前記エンジンシリンダがＳｉ含有のアル
ミニウム合金製ダイカスト品であることを特徴としてい
る。
合金製エンジンシリンダのピストン摺動面に電流反転法
による陽極酸化皮膜を形成してなることを特徴としてお
り、第２発明は前記エンジンシリンダがＳｉ含有のアル
ミニウム合金製ダイカスト品であることを特徴としてい
る。
【０００６】
【作用】従来の直流定電流法によるアルマイト皮膜形成
では、母材２に含まれるＳｉ粒子は破砕されず、Ｓｉ粒
子がほぼ原形をとどめたアルマイト皮膜がつくられるた
め、該Ｓｉ粒子が電流を阻害し抵抗となり電圧上昇をま
ねく、その結果、処理時の皮膜表面温度の上昇等から硬
い皮膜２が得られず、膜厚も約１０μｍ程度が限界であ
った。ところが、本発明のようにアルマイト皮膜形成に
電流反転法を採用すれば、前記皮膜１の形成時に該皮膜
中にとり込まれたＳｉ粒子はくだかれて微細粒子とな
り、その結果、電流の阻害が生じにくくアルマイト皮膜
の硬度が高くでき、且つ約３０μｍ程度の厚膜１が得ら
れるため十分このアルマイト皮膜のシリンダが実用可能
となる。
では、母材２に含まれるＳｉ粒子は破砕されず、Ｓｉ粒
子がほぼ原形をとどめたアルマイト皮膜がつくられるた
め、該Ｓｉ粒子が電流を阻害し抵抗となり電圧上昇をま
ねく、その結果、処理時の皮膜表面温度の上昇等から硬
い皮膜２が得られず、膜厚も約１０μｍ程度が限界であ
った。ところが、本発明のようにアルマイト皮膜形成に
電流反転法を採用すれば、前記皮膜１の形成時に該皮膜
中にとり込まれたＳｉ粒子はくだかれて微細粒子とな
り、その結果、電流の阻害が生じにくくアルマイト皮膜
の硬度が高くでき、且つ約３０μｍ程度の厚膜１が得ら
れるため十分このアルマイト皮膜のシリンダが実用可能
となる。
【０００７】
【実施例】以下図１を参照し本発明の一実施例について
説明する。図１は本発明のアルマイト皮膜部の顕微鏡写
真を示す。該アルマイト皮膜形成の際使用される通常の
直流定電流法は硫酸濃度２３０ｇ／ｌ、浴温５℃ではア
ルマイト層３のみかけ硬度がＨＶ２００と低く、これを
エンジンシリンダとして使用したとき、早期にアルマイ
ト層３が欠落して適用化が困難であったが、本発明によ
れば硫酸濃度２３０ｇ／ｌ、浴温５℃、電流密度２．５
Ａ／ｄｍ2 とし電流反転法でそのＤｕｔｙ比２０：１の
比率にて４０分処理したところ、皮膜１の厚さが２５〜
３０μｍ、みかけ硬度ＨＶ３３０が得られ２サイクルエ
ンジンの摺動部材に適用できる見通しが得られた。なお
１はアルマイト皮膜、２はアミニウム合金の母材であ
り、４は試験片を固定している植込材である。
説明する。図１は本発明のアルマイト皮膜部の顕微鏡写
真を示す。該アルマイト皮膜形成の際使用される通常の
直流定電流法は硫酸濃度２３０ｇ／ｌ、浴温５℃ではア
ルマイト層３のみかけ硬度がＨＶ２００と低く、これを
エンジンシリンダとして使用したとき、早期にアルマイ
ト層３が欠落して適用化が困難であったが、本発明によ
れば硫酸濃度２３０ｇ／ｌ、浴温５℃、電流密度２．５
Ａ／ｄｍ2 とし電流反転法でそのＤｕｔｙ比２０：１の
比率にて４０分処理したところ、皮膜１の厚さが２５〜
３０μｍ、みかけ硬度ＨＶ３３０が得られ２サイクルエ
ンジンの摺動部材に適用できる見通しが得られた。なお
１はアルマイト皮膜、２はアミニウム合金の母材であ
り、４は試験片を固定している植込材である。
【０００８】
【発明の効果】本発明は前記のとおり構成したので、図
１に示すように皮膜１の厚さは約３０μｍ、硬さはＨＶ
３３０が得られ、Ｓｉも微細に砕かれており初期の目的
は達成された。
１に示すように皮膜１の厚さは約３０μｍ、硬さはＨＶ
３３０が得られ、Ｓｉも微細に砕かれており初期の目的
は達成された。
【図１】本発明の第１実施例に係るアルマイト皮膜１の
金属組織の顕微鏡写真図。
金属組織の顕微鏡写真図。
【図２】図２は従来の直流定電流法によるアルマイト皮
膜３の金属組織の顕微鏡写真図である。
膜３の金属組織の顕微鏡写真図である。
１…本法によるアルマイト皮膜、膜厚約３０μｍ、２…
母材、アルミニウムダイカストＡＤＣ１２材、３…従来
の直流定電流法によるアルマイト皮膜、膜厚約１０μ
ｍ。
母材、アルミニウムダイカストＡＤＣ１２材、３…従来
の直流定電流法によるアルマイト皮膜、膜厚約１０μ
ｍ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀内 清司 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道１番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内 (72)発明者 加藤 泰之 愛知県名古屋市名東区本郷２丁目160番 エヌティーシー株式会社内
Claims (2)
- 【請求項１】 アルミニウム合金製エンジンシリンダの
ピストン摺動面に電流反転法による陽極酸化皮膜を形成
してなることを特徴とするエンジンシリンダの摺動部
材。 - 【請求項２】 前記エンジンシリンダがＳｉ含有のアル
ミニウム合金製ダイカスト品であることを特徴とする請
求項１記載のエンジンシリンダの摺動部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34103092A JPH06167243A (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | エンジンシリンダの摺動部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34103092A JPH06167243A (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | エンジンシリンダの摺動部材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06167243A true JPH06167243A (ja) | 1994-06-14 |
Family
ID=18342579
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34103092A Withdrawn JPH06167243A (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | エンジンシリンダの摺動部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06167243A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5775892A (en) * | 1995-03-24 | 1998-07-07 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Process for anodizing aluminum materials and application members thereof |
| WO1998038431A1 (de) * | 1997-02-26 | 1998-09-03 | Festo Ag & Co. | Kolbenstange für einen linearantrieb |
| US7497195B2 (en) | 2003-02-03 | 2009-03-03 | Kobelco Construction Machinery Co., Ltd. | Engine control device of construction machinery |
| DE102009013010A1 (de) | 2008-03-24 | 2009-10-01 | Suzuki Motor Corp., Hamamatsu-Shi | Anodisierungsverfahren und -vorrichtung |
| US7838120B2 (en) | 2004-08-20 | 2010-11-23 | Suzuki Motor Corporation | Anodic oxide film |
| JP2017078185A (ja) * | 2015-10-19 | 2017-04-27 | 株式会社Uacj | 表面処理アルミニウム材及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-11-30 JP JP34103092A patent/JPH06167243A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5775892A (en) * | 1995-03-24 | 1998-07-07 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Process for anodizing aluminum materials and application members thereof |
| WO1998038431A1 (de) * | 1997-02-26 | 1998-09-03 | Festo Ag & Co. | Kolbenstange für einen linearantrieb |
| US7497195B2 (en) | 2003-02-03 | 2009-03-03 | Kobelco Construction Machinery Co., Ltd. | Engine control device of construction machinery |
| US7838120B2 (en) | 2004-08-20 | 2010-11-23 | Suzuki Motor Corporation | Anodic oxide film |
| DE102009013010A1 (de) | 2008-03-24 | 2009-10-01 | Suzuki Motor Corp., Hamamatsu-Shi | Anodisierungsverfahren und -vorrichtung |
| US8728294B2 (en) | 2008-03-24 | 2014-05-20 | Suzuki Motor Corporation | Anodizing method and apparatus |
| JP2017078185A (ja) * | 2015-10-19 | 2017-04-27 | 株式会社Uacj | 表面処理アルミニウム材及びその製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000201 |