JPH0616647A - 新規2−ニトロイミダゾール誘導体およびそれを含有するグルタチオン捕捉能を有する放射線増感剤 - Google Patents

新規2−ニトロイミダゾール誘導体およびそれを含有するグルタチオン捕捉能を有する放射線増感剤

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JPH0616647A
JPH0616647A JP4176653A JP17665392A JPH0616647A JP H0616647 A JPH0616647 A JP H0616647A JP 4176653 A JP4176653 A JP 4176653A JP 17665392 A JP17665392 A JP 17665392A JP H0616647 A JPH0616647 A JP H0616647A
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nitroimidazolyl
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mmol
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JP4176653A
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Inventor
Yoshihisa Watabe
良久 渡部
Seiichi Nishimoto
清一 西本
Mitsusachi Abe
光幸 阿部
Yuta Shibamoto
雄太 芝本
Shiro Nakaike
司郎 中池
Toru Yoshizawa
透 吉沢
Kazuhiro Shimokawa
和弘 下川
Yoshisato Hisanaga
順郷 久永
Hiroyuki Iwai
宏之 岩井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Kyoto University NUC
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Kyoto University NUC
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式: 【化1】 [式中、Rは、少なくとも1個のアクリル基を有する置
換基を表す。]で示される2−ニトロイミダゾール誘導
体および該誘導体からなる放射線増感剤。 【効果】 腫瘍細胞内のグルタチオンの濃度を低減させ
て、放射線増感作用を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2−ニトロイミダゾー
ル誘導体およびそれを有効成分として含むグルタチオン
(GSH)捕捉能を有する放射線増感剤に関する。
【0002】
【従来の技術】悪性腫瘍細胞の増殖を抑制する方法とし
て、放射線照射、抗腫瘍化合物投与、免疫物質投与等が
あり、実際悪性腫瘍の治療に、外科療法と合わせてある
いは単独で、用いられている。なかでも、放射線照射
は、長年に渡って利用されている方法である。放射線に
対する低酸素細胞の感受性を高める薬剤としての低酸素
細胞増感剤(または放射線増感剤)は、放射線治癒効果
を向上させる有力な手段として開発が進められている。
【0003】従来、数多くの低酸素細胞増感剤の開発が
試みられている(例えば、「癌と化学療法」第8巻第1
1号(昭和56年11月)1659頁参照。)。低酸素
細胞増感剤の代表的な化合物の1つである1−(2−ニ
トロ−1−イミダゾリル)−3−メトキシ−2−プロパ
ノール〔ミソニダゾール(Misonidazole)〕 は、動物
移植腫瘍実験において、無添加時の約2倍の効果を示し
たが、強い神経毒性のため、有効量の投与が困難であ
り、人体に適用した結果からは、増感効果は認められな
かった(上記「癌と化学療法」に引用された文献4参
照)。放射線の増感活性を上げると共に、神経毒性の軽
減化を計るため、種々のニトロイミダゾール誘導体の検
討が進められた(例えば、特開昭62−12763号公
報参照)。しかし、依然として増感効果は不充分であ
る。
【0004】アゾール系化合物の放射線増感の機能は、
アゾール環に由来し、側鎖部分は化合物の脂溶性や薬理
学的特性の発現に関与していることが、これまでの研究
で明らかとなっている(インターナショナル・ジャーナ
ル・オブ・ラディエーション・バイオロジー (Int.
J.Radiat.Biol.)(1979)Vol.35, 151
参照)。
【0005】一方、化合物中の特定の位置にフッ素原子
を導入した化合物は、フッ素原子のミミック効果や、代
謝の阻害効果および脂溶性の変化等による効果で医薬品
への用途が広がっている(例えば、「化学の領域」 第
35巻441頁(1981)参照)。
【0006】ところで、細胞内には放射線防護作用のあ
るグルタチオン(GSH)が存在し、これにより細胞の
放射線致死効果が妨げられる。そこで、腫瘍細胞内のG
SHの濃度を低減させて放射線増感効果の向上を目指し
た化合物が提案されており、中でも増感効果上最も注目
される化合物として、側鎖にもGSH低減機能をもつア
ゾール系化合物があり、その1つとして、式
【化2】 で示されるKU−2266が知られている(第33回日
本放射線影響学会予稿集119頁)。しかし、KU−2
266は、イン・ビトロでは優れた活性を示すものの、
イン・ビボでは全く効果がない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、2−ニトロ
イミダゾール誘導体のうち、腫瘍細胞内のGSH濃度を
効果的に低減し、かつイン・ビボで高い放射線増感効果
を有する特定側鎖の誘導体を提供しようとするものであ
る。
【0008】上記課題は、式:
【化3】 [式中、Rは、少なくとも1個のアクリル基を有する置
換基を表す。]で示される2−ニトロイミダゾール誘導
体により解決される。
【0009】誘導体(I)中のRとしては、式: −A−(NZCO)m−CX=CY(CO−NHR')n [式中、Aは、ハロゲン原子または水酸基により置換さ
れていてもよい炭素数1〜5の直鎖または分岐状の飽和
または不飽和炭化水素基; X、YおよびZは、同一また
は異なって、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
数1〜3の直鎖または分岐状の飽和炭化水素基、水素原
子、または水酸基; R'は、ハロゲン原子、水酸基、炭
素数1〜4のアルコキシ基、または炭素数1〜5のアシ
ロキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜5の直鎖ま
たは分岐状の飽和炭化水素基、水素原子、または水酸
基; mおよびnは、0または1を表す。ただし、mおよ
びnが共に0である場合を除く。またmおよびnが共に
1である場合には、Zと−NHR'基が共同で単結合を
形成してもよい。]で示される基が好ましい。
【0010】式(I)における置換基Rの具体例を挙げ
れば次の通りである: −CH2CH=CHCONH(CH2)nOH(n=2,3,
4) −CH2CH=CHCONH(CH2)nOCH3(n=2,
3,4) −CH2CH=CHCONHCH2CF2CH2OH −CH2CH=CHCONH(CH2)nOAc(n=2,
3,4) −CH2CH=CHCONH2 −CH2CH=CHCONHOX(X:H又は金属) −CH2CH=CHCONH(CH2)nCH3(n=1,2,
3) −CH2CH(OH)CH2NHCOCH=CHCF3 −CH2CHBrCH2NHCOCH=CHCF3 −CH2CHICH2NHCOCH=CHCF3 −CH2CH(OH)CH2NHCOCF=CH2 −CH2CHBrCH2NHCOCF=CH2 −CH2CHICH2NHCOCF=CH2 −CH2CHFCH2NHCOCH=CH2 −CH2CHFCH2NHCOCH=CHCH2OH −CH2CHFCH2NHCOCH=CHCH2Br −CH2CHFCH2NHCOCH=CHCH2Cl −CH2CHFCH2NHCOCH=CHCH3 −CH2CH(OH)CH2NHCOCH=CHCH2F −CH=CFCONH(CH2)nOH(n=2,3,4) −CH=CFCONH(CH2)nCH2Br(n=1,2,
3) −CH=CFCONH(CH2)nCH2Cl(n=1,2,
3) −CH=CFCONH(CH2)nOCH3(n=2,3,
4) −CH=CFCONHOX(X:H又は金属) −CH=CFCONH2
【化4】
【化5】 −CH2CH=CHCON(CH2CH2OH)2 −CH2CH=CHCONHCH2CHFCH2OH −CH2CH=CHCONHCH2CH(OH)CH3 −CH2CH=CHCONHCH2CH(OH)CF3 −CH2CH(OH)CH2NHCOCH=CH2 −CH2CH(OH)CH2NHCOCH=CHCH3 −CH2CH=CHCONH(CH2)nCH3(n=1,2,
3) −CH2CH(OH)CH2NHCOCH=CH2 −CH2CH=CHCONHCH2CH2CH3 −CH2CH=CHCONHCH2CH2CH2OH −CH2CH=CHCONHCH2CF2CH2OH −CH=CFCONH2 −CH2CH=CHCONHCH2CH(OH)CH3 −CH2CH=CHCONHCH2CH2OAC −CH2CH(OH)CH2NHCOCH=CHCH3
【0011】本発明の誘導体(I)は、例えば次のように
して合成することができる。
【化6】 ニトロイミダゾールとエピクロルヒドリンよりエポ
キシ体とし、これをアンモニア/メタノール溶液で処
理しを得る。とアクリロイルクロライド(酸クロラ
イド)より目的物を合成する。また、
【化7】 ニトロイミダゾールとブロモクロトン酸メチルより7
とし、を酸加水分解しカルボン酸とする。とクロ
ロギ酸イソブチルより10とした後対応するアミンと
反応させ、目的物11を合成する。
【0012】本発明の誘導体(I)は、放射線治療におけ
る増感剤として有用であり、その投与量は腫瘍の種類お
よび化合物によっても異なるが、一般には、経口剤では
20〜10000mg、注射剤では0.5〜10000m
g、坐剤では20〜10000mgである。最適投与量
は、症状に応じた医師の判断に基づき、放射線の種類、
放射線量、放射分割度により決定される。
【0013】また、本発明の誘導体(I)の投与形態には
特に制約はなく、担体として薬学分野で通常使用されて
いるものが使用でき、この分野で慣用されている手段に
従って調製される。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の誘導体(I)の製造例、製剤
例およびその放射線増感効果を具体的な実施例によって
示す。
【0015】製造例1 R: −CH2CH=CHCONHCH2CH2OH 2−ニトロイミダゾール2.4g(21mmol)をジメチル
ホルムアミド(DMF)15mlに溶解し、これに炭酸カ
リウム2.9g(21mmol)および4−ブロモクロトン酸
メチル4.1g(23mmol)を加え、室温で3時間攪拌し
た。反応終了後、DMFを留去し、残渣に酢酸エチルを
加え、次いで、水および飽和食塩水で洗浄した。酢酸エ
チル層を硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィで精製して、4−(2'
−ニトロイミダゾリル)−クロトン酸メチル1.5gを得
た。
【0016】4−(2'−ニトロイミダゾリル)−クロト
ン酸メチル1.0g(5mmol)を1N塩酸で加水分解して
4−(2'−ニトロイミダゾリル)−クロトン酸700mg
を得た。
【0017】4−(2'−ニトロイミダゾリル)−クロト
ン酸500mg(2.5mmol)を無水DMF5mlに溶解
し、−10℃に冷却した。これに、トリエチルアミン2
80mg(2.8mmol)およびクロロ蟻酸イソブチル38
0mg(2.8mmol)を無水DMF1mlに溶解したものを
加え、−10℃で30分間攪拌した。これに、エタノー
ルアミン150mg(2.5mmol)を無水DMF1mlに溶
解したものを加えた後、反応温度を徐々に上げ、室温で
1時間攪拌した。反応終了後、DMFを留去し、残渣に
酢酸エチルと水を加え、分液した。
【0018】分液後、水層を濃縮し、濃縮物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィで精製して4−(2'−ニトロ
イミダゾリル)−クロトン酸ヒドロキシエチルアミド1
00mgを得た。
【0019】1H−NMR(DMSO−d6):δ=2.80
〜3.48(4H、m、C 2 2OH)、4.64(1H、
t、J=6Hz、OH)、5.14(2H、dd、J=2Hz,
6Hz、C 2CH=CH)、5.64(1H、dt、J=2
Hz,16Hz、CH=C)、6.72(1H、dt、J=6
Hz,16Hz、C=CH)、7.20,7.65(各1
H、d、イミダゾール)、8.02(1H、brt、CON
H)。
【0020】製造例2 R:−CH2CH=CHCONHCH2CH2OCH3 4−(2'−ニトロイミダゾリル)−クロトン酸500mg
(2.5mmol)を無水DMF5mlに溶解し、−10℃に
冷却した。これに、トリエチルアミン280mg(2.8m
mol)およびクロロ蟻酸イソブチル380mg(2.8mmo
l)を無水DMF1mlに溶解したものを加え、−10℃
で30分間攪拌した。
【0021】これにメトキシエチルアミン190mg
(2.5mmol)を無水DMF1mlに溶解したものを加え
た後、反応温度を徐々に上げ、室温で1時間攪拌した。
反応終了後、DMFを留去し、残渣に酢酸エチルと水を
加えて分液した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄した
後、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィで精製し、4−(2'−ニ
トロイミダゾリル)−クロトン酸メトキシエチルアミド
150mgを得た。
【0022】1H−NMR(DMSO−d6):δ=3.44
(3H、s、−OCH3)、3.20〜3.72(4H、m、C
2 2OCH3)、5.38(2H、dd、J=2Hz,6H
z、C 2CH=CH)、5.84(1H、dt、J=2Hz,
16Hz、CH=C)、6.96(1H、dt、J=6Hz,
16Hz、C=CH)、7.44,7.84(各1H、d、
イミダゾール)、8.28(1H、brt、CON)。
【0023】製造例3 R:−CH=CFCONHCH2CH2OH 3−(2'−ニトロイミダゾリル)−2,2−ジフルオロプ
ロピオン酸ヒドロキシエチルアミド5g(18.9mmol)
を80℃で1時間アルカリ加水分解した。反応液を食塩
で飽和した後、酢酸エチルを加え、分液した。酢酸エチ
ル層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃縮し、濃縮物
をアルミナカラムクロマトグラフィで精製し、3−(2'
−ニトロイミダゾリル)−2−フルオロアクリル酸ヒド
ロキシエチルアミド300mgを得た。
【0024】1H−NMR(DMSO−d6):δ=3.40
(2H、m、C 2OH)、3.68(2H、m、NHC
2)、4.95(1H、t、J=5Hz、−OH)、7.53
(1H、d、J=1Hz、H5')、8.02(1H、d、J=
24Hz、C=CF)、8.15(1H、m、H4')、8.
98(1H、brt、CON)。19 F−NMR(TFA基準):53.5ppm。
【0025】製造例4 R:−CH2CH(OH)CH2NHCOCF=CH2 2−ニトロイミダゾール5.0g(44.2mmol)をメタ
ノール30mlに溶解し、エピクロロヒドリン8.2g(8
8.4mmol)および水酸化カリウム2.5gを加え、60
℃で3時間攪拌した。反応終了後、反応液を濾過し、濾
液を濃縮し、残渣に酢酸エチルと水を加え、分液した。
酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。
濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、
3−(2'−ニトロイミダゾリル)−1,2−エポキシプロ
パン3.5gを得た。
【0026】3−(2'−ニトロイミダゾリル)−1,2−
エポキシプロパン3.0g(17.8mmol)を飽和アンモ
ニア−メタノール溶液500mlに溶解し、室温で一夜攪
拌した。反応終了後、メタノールを留去し、3−(2'−
ニトロイミダゾリル)−2−ヒドロキシプロピルアミン
2.5gを得た。
【0027】3−(2'−ニトロイミダゾリル)−2−ヒ
ドロキシプロピルアミン300mg(1.6mmol)をメタノ
ール5mlに溶解し、α−フルオロアクリル酸メチル1.
0g(9.6mmol)を加え、60℃で3時間攪拌した。
反応終了後、反応液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィで精製し、N−(2−フルオロアクリ
ロイル)−3−(2'−ニトロイミダゾイル)−2−ヒドロ
キシプロピルアミン200mgを得た。
【0028】1H−NMR(DMSO−d6):δ=3.16
〜3.50(2H、m、C 2NHCO)、3.80〜4.8
4(3H、m、C 2(OH))、5.36〜5.60(1
H、m、−OH)、5.12〜5.96(2H、m、CF=C
2)、7.28,7.72(各1H、d、イミダゾール)、
8.70(1H、brt、NCO)。19 F−NMR(TFA基準);39.1ppm。
【0029】製造例5 R:
【化8】 3−(2'−ニトロイミダゾリル)−2−ヒドロキシプロ
ピルアミン2.0g(10.8mmol)をメタノール30ml
に溶解し、無水マレイン酸1.2g(11.8mmol)をメ
タノール10ml溶解したものを滴下した。反応液を一夜
室温で撹拌した後、メタノールを留去した。残渣に無水
酢酸20mlを加えた後、酢酸ナトリウム500mgを加
え、80℃で3時間撹拌した。反応終了後、反応液を濃
縮し、残渣に酢酸エチルを加え、水洗した。酢酸エチル
層を硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し、濃縮物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−(2'−
ニトロイミダゾリル)−2−ヒドロキシプロピルマレイ
ミド300mgを得た。
【0030】1H−NMR(DMSO−d6):δ=3.30
(1H、d、−OH、J=5.0Hz)、 3.74〜3.96(2H、m、CH(OH)C 2)、4.
70(2H、m、C 2CH(OH))、5.40(1H、m、
(OH))、7.22(2H、d、マレイミド)、7.2
2,7.74(各1H、d、(イミダゾール))。
【0031】製造例6 R:CH2CH=CHCONHCH2CH2CH2CH2
H 4−(2'−ニトロイミダゾリル)−クロトン酸1.0g
(5mmol)を無水DMF10mlに溶解し、−10℃に冷
却した。これにトリエチルアミン560mg(5.5mmo
l)およびクロロ蟻酸イソブチル760mg(5.5mmol)
を加え−10℃で30分間撹拌した。これにn−ブタノ
ールアミン450mg(5.0mmol)を無水DMF2mlに
溶解したものを加えた後、反応温度を徐々に上げ、室温
で1時間撹拌した。反応後DMFを留去し残渣に酢酸エ
チル、飽和食塩水を加え分液した。分液後、酢酸エチル
層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃縮し、濃縮物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−
(2'−ニトロイミダゾリル)−クロトン酸ヒドロキシブ
チルアミド250mgを得た。
【0032】1H−NMR(DMSO−d6):δ=1.50
(4H、m、C 2 2CH2OH)、3.18(2H、m、
NHC 2)、3.45(2H、m、C 2OH)、4.50
(1H、t、−OH、J=6Hz)、5.28(2H、dd、C
2CH=CH、J=2Hz,6Hz)、5.75(1H、d
t、CH=CH、J=2Hz,16Hz)、6.88(1H、
dt、C=CH、J=6Hz,16Hz)、7.38,
7.82(各1H、d、イミダゾール)、8.12(1H、br
t.NCO)。
【0033】製造例7 NI−CH2CH(OH)CH2NHC0CH=CH2 3−(2'−ニトロイミダゾリル)−2−ヒドロキシプロ
ピルアミン500mg(27mmol)をDMF10mlに溶解
し、氷冷下アクリロイルクロライド500mg(4.8mmo
l)を滴下した。室温で1時間撹拌後、酢酸エチルを加
え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で
洗浄した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥後、
濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製し、N−アクリロイル−3−(2'−ニトロイミダゾ
イル)−2−ヒドロキシプロピルアミン270mgを得
た。
【0034】1H−NMR(DMSO−d6);δ=3.20
〜3.50(2H、m、C 2NH)、3.80〜4.20(1
H、m、C(OH))、4.20〜4.88(2H、m、CH2
H(OH))、5.54(1H、d、J=6Hz,O)、5.78
(1H、dd、J=4Hz,8Hz,C=CH2)、6.34(2
H、d、J=4Hz,CH=C 2)、7.34, 7.80(各1
H、d、イミダゾール)、8.44(1H、brt、NCO)。
【0035】製造例8 NI−CH2CH=CHCONHCH2CH2CH3 4−(2'−ニトロイミダゾリル)−クロトン酸1.0g
(5mmol)とn−プロピルアミン300mg(5mmol)よ
り製造例1と同様の方法で4−(2'−ニトロイミダゾリ
ル)−クロトン酸プロピルアミド400mgを得た。
【0036】1H−NMR(DMSO−d6);δ=0.85
(3H、t、J=7.4Hz,CH3)、1.38(2H、sext、J
=7.4Hz,C 2CH3)、3.04(2H、q、J=6.7H
z,NHC 2)、5.18(2H、d、J=3.1Hz,CH2
H=CH)、5.65(1H、d、J=15.5Hz,CH=C
)、6.75(1H、dt、J=4.6Hz,15.5Hz,C
=CH)、7.28,7.73(各1H、d、イミダゾール)、
8.10(1H,brt,CON)。
【0037】製造例9 NI−CH2CH=CH2C0NHCH2CH2CH2OH 4−(2'−ニトロイミダゾリル)−クロトン酸500mg
(2.5mmol)とn−プロパノールアミン188mg(2.
5mmol)より製造例1と同様の方法で4−(2'−ニトロ
イミダゾリル)−クロトン酸ヒドロキシプロピルアミド
150mgを得た。
【0038】1H−NMR(DMSO−d6);δ=1.66
(2H、quint、J=6Hz,CH2 2CH2)、3.24(2
H、t、J=6Hz,NHC 2)、3.50(2H、t、J=6H
z,CH=C 2OH)、4.56(1H、t、J=6Hz,O
H)、5.28(2H、dd、J=2Hz,6Hz,C 2CH=C
H)、5.66(1H、dt、J=2Hz,16Hz,CH=C
)、6.88(1H、dt、J=6Hz,16Hz,C=C
H)、7.38,7.64(各1H、d、イミダゾール)、8.
14(1H、brt、CON)。
【0039】製造例10 NI−CH2CH=CH2CONHCH2CF2CH2OH 4−(2'−ニトロイミダゾリル)−クロトン酸500mg
(2.5mmol)と2,2−ジフルオロプロパノールアミン
280mg(2.5mmol)より製造例1と同様の方法で4
−(2'−ニトロイミダゾリル)−クロトン酸−(2,2−
ジフルオロ−3−ヒドロキシプロピル)−アミド120m
gを得た。
【0040】1H−NMR(DMSO−d6);δ=3.5〜
3.9(4H、m、CH2CF2CH2)、5.22(2H、dd、J
=2Hz,6Hz,CH2CH=CH)、5.73(1H、dt、J
=6Hz,16Hz,C=CH)、6.85(1H、dt、J=
6Hz,16Hz,C=CH)、7.30,7.74(各1
H、d、イミダゾール)、8.42(1H、brt、CON)。19 F−NMR(TFA基準);31.8ppm。
【0041】製造例11 NI−CH=CFCONH2 2−ニトロイミダゾ−ル5.0g(44.2mmol)と炭酸
ナトリウム7.5gにメタノール40mlを加えた後、氷
冷下、テトラフルオロオキセタン8.0ml(86.2mmo
l)を滴下した。室温で1時間撹拌した後、反応溶液を
濃縮し、これに10%アンモニア−メタノール溶液10
0mlを加え、室温で72時間撹拌した。反応液を濃縮
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、3−(2'−ニトロイミダゾリル)−2−フルオロア
クリルアミド1.7gを得た。
【0042】1H−NMR(DMSO−d6);δ=7.5
2,8.04(各1H、d、イミダゾール)、7.98(1H、
d、J=23.7Hz,C=CF)、8.20(1H、bs、NH
2)、8.42(1H、bs、NH2)。19 F−NMR(TFA基準);51.1ppm。
【0043】製造例12 NI−CH2CH=CHCONHCH2CH(OH)CH3 4−(2'−ニトロイミダゾリル)−クロトン酸1.0g
(5mmol)とイソプロパノールアミン g(5mmol)
より製造例1と同様の方法で4−(2'−ニトロイミダゾ
リル)−クロトン酸−2−ヒドロキシプロピルアミド4
50mgを得た。
【0044】1H−NMR(DMSO−d6);δ=1.0(3
H、d、J=6.2Hz,CH3)、3.05(2H、m、CONH
2)、3.62(1H、m、C(OH))、4.72(1H、
d、J=4.7Hz,OH)、5.20(2H、dd、J=1.0H
z,4.5Hz,CH2CH=CH)、5.70(1H、dt、J=
1.0Hz,15.5Hz,C=CH)、7.26,7.70
(各1H、d、イミダゾール)、8.03(1H、t、J=5.5
Hz,CON)。
【0045】製造例13 NI−CH2CH=CHCONHCH2CH2OCOCH3 4−(2'−ニトロイミダゾリル)−クロトン酸ヒドロキ
シエチルアミド100mg(0.4mmol)をピリジン2ml
に溶解し、氷冷下、無水酢酸100mgを加え、室温で2
時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、1N−HC
lおよび飽和食塩水で洗浄した後、酢酸エチル層を硫酸
マグネシウムで乾燥した。酢酸エチル層を濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−
(2'−ニトロイミダゾリル)−クロトン酸−2−アセト
キシエチルアミド60mgを得た。
【0046】1H−NMR(DMSO−d6);δ=2.0(3
H、s、C 3)、3.32(2H、m、NHC 2)、4.0(2
H、t、J=5.5Hz,C 2O)、5.20(2H、dd、J=2
Hz,6Hz,C 2CH=CH)、5.62(1H、dt、J=2
Hz,16Hz,C=CH)、6.82(1H、bt、J=6H
z,16Hz,C=CH)、7.28,7.70(各1H、d、
イミダゾール)、8.20(1H、brt、J=5.5Hz,CO
)。
【0047】製造例14 NI−CH2CH(OH)CH2NHCOCH=CHCH3 3−(2'−ニトロイミダゾリル)−2−ヒドロキシプロ
ピルアミン500mg(2.7mmol)とクロトニルクロラ
イド500mg(4.8mmol)より製造例7と同様の方法
で、N−クロトニル−3−(2'−ニトロイミダゾリル)
−2−ヒドロキシプロピルアミン180mgを得た。
【0048】1H−NMR(DMSO−d6);δ=1.94
(3H、d、J=6Hz,CH3)、3.30(2H、m、C 2
H)、3.90(1H、m、C(OH))、4.55(2H、m、C
2CH(OH))、5.46(1H、d、J=6Hz,OH)、
6.06(1H,m,C=CH)、6.70(1H、m、CH=
)、7.28,7.72(各1H、d、イミダゾール)、
8.14(1H、brt、NCO)。
【0049】製剤例1 下記成分を常法により混合した後打錠し、直径9mm、1
錠の重量200mgの錠剤を製造した。
【0050】製剤例2 下記成分を常法により混合した後、1カプセル当たり2
50mgずつ1号ゼラチンカプセルに充填しカプセル剤を
製造した。
【0051】製剤例3 下記成分を湿式造粒法により顆粒剤に調製した。
【0052】実施例1細胞における放射線増感効果(ERin vitro) Balb/Cマウス由来のEMT6/KU乳腺肉腫細胞に
おける製造例1の化合物の放射線増感効果をみるため
に、EMT6/KU細胞10万個をガラスシャーレに単
層で培養しておき、対数相のEMT6/KU細胞を調製
した。所定濃度(1.0mM)の供試化合物のメジウム溶
液をシャーレに添加し、37℃で60分間静置した後、
室温で密閉容器に入れ、窒素ガスを10分間流して酸素
を排除し、1.6Gy/分の線量率でX線を照射した。
【0053】照射後リン酸緩衝液で洗浄し、トリプシン
で単細胞にした後、所定量を培養シャーレに入れ、メジ
ウム5mlを加えて37℃で7日間培養し、染色後に水
洗し、生じたコロニー数を測定した。その結果をER i
n vitroとして次表に示す。比較として、KU−226を
用いて同様に試験を行った。
【0054】実施例2動物移植腫瘍に対する放射線増感効果 (ERin vivo) SCCVII癌腫の細胞105個をC3H/He系雄マウス
(8週令、一群4匹)の両足大腿皮下に接種した。腫瘍
細胞接種後、腫瘍の大きさが直径1cm程に達した時点
で供試化合物の生理食塩水溶液を腹腔内投与し(100
mg/kg)、40分後に450rad/分でX線を照射し、
照射5分後にマウスを殺した。
【0055】70%エタノールで全身滅菌した後に腫瘍
部を切り取り、組織を細断しトリプシン22mlと混合
し、50分間37℃で撹拌した。上澄み液を取り、細胞
数を計測し、所定量を径5cmのプラスチックプレート
上に撒き、メジウム5mlを加えた後炭酸ガス培養器で
培養し、X線を照射した細胞は9日後に、X線を照射し
なかった細胞は10日後に培養器から出し、メタノール
で細胞を固定し、キムザ染色液で細胞を染色し、生じた
コロニー数を計測する。X線を照射しない細胞をコント
ロールとし、生存率を測定した。その結果をERin viv
oとして次表に示す。
【0056】
【表1】
【0057】本発明の2−ニトロイミダゾール誘導体に
よれば、腫瘍細胞内のグルタチオン濃度を低減でき、そ
れにより放射線増感効果を向上することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西本 清一 奈良県奈良市朱雀1丁目17番地の20 (72)発明者 阿部 光幸 京都府京都市左京区吉田神楽岡町6番地の 3 (72)発明者 芝本 雄太 京都府京都市北区上賀茂南大路町72−23 (72)発明者 中池 司郎 東京都豊島区高田3丁目24−1 大正製薬 株式会社内 (72)発明者 吉沢 透 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 下川 和弘 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 久永 順郷 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 岩井 宏之 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 [式中、Rは、少なくとも1個の置換または非置換アク
    リロイル基を有する置換基を表す。]で示される2−ニ
    トロイミダゾール誘導体。
  2. 【請求項2】 Rが、式: −A−(NZCO)m−CX=CY(CO−NHR')n [式中、Aは、ハロゲン原子または水酸基により置換さ
    れていてもよい炭素数1〜5の直鎖または分岐状の飽和
    または不飽和炭化水素基; X、YおよびZは、同一また
    は異なって、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
    数1〜3の直鎖または分岐状の飽和炭化水素基、水素原
    子、または水酸基; R'は、ハロゲン原子、水酸基、炭
    素数1〜4のアルコキシ基、または炭素数1〜5のアシ
    ロキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜5の直鎖ま
    たは分岐状の飽和炭化水素基、水素原子、または水酸
    基; mおよびnは、0または1を表す。ただし、mおよ
    びnが共に0である場合を除く。またmおよびnが共に
    1である場合には、Zと−NHR'基が共同で単結合を
    形成してもよい。]で示される基である請求項1記載の
    2−ニトロイミダゾール誘導体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の2−ニトロイミ
    ダゾール誘導体から成る放射線増感剤。
JP4176653A 1992-07-03 1992-07-03 新規2−ニトロイミダゾール誘導体およびそれを含有するグルタチオン捕捉能を有する放射線増感剤 Pending JPH0616647A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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