JPH0616231Y2 - 多管式蒸発器 - Google Patents

多管式蒸発器

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JPH0616231Y2
JPH0616231Y2 JP1988128933U JP12893388U JPH0616231Y2 JP H0616231 Y2 JPH0616231 Y2 JP H0616231Y2 JP 1988128933 U JP1988128933 U JP 1988128933U JP 12893388 U JP12893388 U JP 12893388U JP H0616231 Y2 JPH0616231 Y2 JP H0616231Y2
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pipe
vertical
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evaporation
evaporator
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Inventor
淑二 赤木
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昭和アルミニウム株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、例えば液化酸素、液化窒素等の低温液化ガ
スの蒸発器に使用せられる多管式蒸発器に関するもので
ある。
従来の技術 一般に、この種の多管式蒸発器は、管軸方向に長い放射
状のフィンを有する多数の垂直蒸発管が並列状に配置さ
れ、これらの垂直蒸発管は、液化ガスが入口側の垂直蒸
発管から出口側の垂直蒸発管までをシリーズ(一続き)
に流れるように連結管を介して連結されており、液化ガ
スがこれらの垂直蒸発管内を順次流れる間に、外部の自
然対流による空気流によって加温されて蒸発せしめられ
るようになされていた。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、上記の従来の多管式蒸発器を運転する
と、液化酸素などの液化ガスは例えば−180℃前後の
超低温であるため、液化ガス導入管が接続された入口側
の垂直蒸発管の管表面とフィン表面に氷霜が生成され、
液化酸素等の蒸発効率が低下するという問題があった。
そこで、従来は、氷霜生成現象による蒸発効率の低下を
見込んで、過大能力の蒸発器を使用するか、あるいはま
た散水もしくは蒸気吹き付けなどの融氷霜装置を取り付
けていた。しかし、前者の過大能力を有する蒸発器を使
用するのは経済的でなく、また後者の融氷霜装置は、通
常蒸発器の上もしくは下に水または蒸気の供給管を取り
付け、そのスプレー・ノズルから蒸発器に水または蒸気
を吹き付けて、氷霜を溶かすものであるが、このような
装置は非常に大掛かりであるため、これを蒸発器に取り
付けた場合、コンパクトでなく、設備費が高くつくとと
もに、融氷霜対象部分以外にも水や蒸気がかゝるため、
蒸発器が早期に腐食するおそれがあり、また水および蒸
気の消費量が多いため、運転コストが非常に高くつくと
いう問題があった。
またとくに寒冷地では、大気の温度が0℃以下となるた
め、蒸発器の性能が低下し、所定の蒸発能力を維持でき
ないという問題があった。
この考案の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、入
口側の垂直蒸発管の管表面とフィン表面における氷霜の
生成を充分に抑えることができて、蒸発効率が非常にす
ぐれており、しかも故障がなく、長期間連続運転をする
ことが可能であるとともに、融氷霜用熱源のロスが少な
く経済的であり、また蒸発器本体に腐食のおそれがな
く、安全性が非常に高いうえに、製造を容易かつ安価に
行なうことができ、さらに寒冷地においても蒸発器の性
能が低下することがなく、所定の蒸発能力を維持するこ
とができる、多管式蒸発器を提供しようとするにある。
課題を解決するための手段 この考案は、上記の目的を達成するために、管軸方向に
長い放射状のフィンを有する少なくとも2本の垂直蒸発
管が並列状に配置され、これらの垂直蒸発管は、液化ガ
スが入口側の垂直蒸発管から出口側の垂直蒸発管までを
シリーズに流れるように連結管を介して連結されている
多管式蒸発器において、入口側の所要数の垂直蒸発管の
放射状のフィンのうち相互に隣り合うフィンもしくは1
つおきのフィンに、氷霜除去用加熱流体が流される管部
が該フィンの長さ方向に一体に設けられていることを特
徴としている。
またこの考案は、上記多管式蒸発器の入口側の所要数の
垂直蒸発管の放射状のフィンのうち相互に隣り合うフィ
ンもしくは1つおきのフィンに、氷霜除去用ヒートパイ
プが該フィンの長さ方向にかつその下端部をフィンの下
端より下方に突出させた状態に取り付けられていること
を特徴としている。
実施例 つぎに、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
この明細書において、前後左右は、第1図を基準とし、
前とは第1図下側、後とは同上側をいい、また左とは同
図左側、右とは同右側をいうものとする。
第1図と第2図はこの考案の第1実施例の多管式蒸発器
を示すものである。
多管式蒸発器は、管軸方向に長い放射状の8つのフィン
(1)を有するアルミニウム押出型材製の垂直蒸発管(A)が
3本ずつ左右に並列状にかつ前後3列に配置され、相互
に隣り合う蒸発管(A)(A)が、これらの上下両側において
フィン(1)(1)同志の間に垂直な継ぎ板(10)を介して溶接
により連結されている。
また、垂直蒸発管(A)の各列において、入口側の垂直蒸
発管(A)の下端に液化ガス導入管(4)が接続され、かつ出
口側の垂直蒸発管(A)の上端に液化ガス排出管(5)が接続
されるとともに、各列の隣り合う垂直蒸発管(A)(A)同志
が連結管(2)を介して相互に連結されていて、液化ガス
が入口側の垂直蒸発管(A)から出口側の垂直蒸発管(A)ま
でをシリーズに流れるようになされている。
なお、垂直蒸発管(A)の各列における液化ガス導入管(4)
の他端は、液化ガス導入ヘッダ(6)に接続され、このヘ
ッダ(6)には外部より液化ガスを供給するための液化ガ
ス供給管(7)が接続されている。一方、各列における液
化ガス排出管(5)の他端は、液化ガス排出ヘッダ(8)にそ
れぞれ接続され、このへッダ(8)には外部に液化ガスを
排出するための液化ガス流送管(9)が接続されている。
そして、この考案においては、入口側の垂直蒸発管(A)
およびこれに隣り合う垂直蒸発管(A)において、放射状
の8つのフィン(1)のうち、1つおきの合計4つのフィ
ン(1)に、氷霜除去用加熱流体としての温水あるいは蒸
気が流される管部(3)がそれぞれフィン(1)の長さ方向に
一体に設けられている。
ここで、入口側垂直蒸発管(A)の最初のフィン(1)の管部
(3)の下端に加熱流体導入管(14)が接続され、かつ次の
垂直蒸発管(A)の最終フィン(1)の管部(3)の下端に加熱
流体排出管(15)が接続されるとともに、各垂直蒸発管
(A)の4つのフィン(1)の管部(3)が、短い連結管(12a)を
介して順に連結され、また隣り合う垂直蒸発管(A)(A)の
最終フィン(1)および最初のフィン(1)の管部(3)の下端
同志が長い連結管(12b)を介して連結されていて、加熱
流体が入口側垂直蒸発管(A)の最初のフィン(1)の管部
(3)から次の垂直蒸発管(A)の最終フィン(1)の管部(3)ま
でをシリーズに流れるようになされている。
なお、各列における入口側垂直蒸発管(A)の加熱流体導
入管(14)の他端は、加熱流体導入ヘッダ(16)に接続さ
れ、このヘッダ(16)には外部より加熱流体を供給するた
めの加熱流体供給管(17)が接続されている。一方、各列
における次の垂直蒸発管(A)の加熱流体排出管(15)の他
端は、加熱流体排出ヘッダ(18)にそれぞれ接続され、こ
のヘッダ(18)には外部に加熱流体を排出するための加熱
流体流送管(19)が接続されている。
上記多管式蒸発器において、通常−180℃前後の低温
の液化酸素などの液化ガスを、液化ガス供給管(7)から
導入ヘッダ(6)および導入管(4)を経て、各列の入口側の
垂直蒸発管(A)に導入すると、液化ガスは、入口側の垂
直蒸発管(A)から出口側の垂直蒸発管(A)までを順に流れ
ていき、液化ガスはこれらの垂直蒸発管(A)内を流れる
間に、外部の自然対流による空気流によって加温されて
蒸発せしめられる。
ここで、液化ガスが例えば酸素、窒素、アルゴンである
場合、多管式蒸発器内における液化ガスの蒸発部は、通
常全体の1/3〜1/4であり、残りは加温部となされ
ている。蒸発部に相当する入口側の垂直蒸発管(A)とこ
れのフィン(1)の表面温度は、−120〜−160℃程
度であるが、この考案においては、入口側および次の垂
直蒸発管(A)のフィン(1)に設けられた管部(3)に温水等
の加熱流体を流しているため、フィン(1)の表面温度が
非常に高くなり、従ってこれら両蒸発管(A)のフィン(1)
の表面、さらには管(A)自体の表面における氷霜の生成
を充分に抑えることができて、蒸発効率が低下しない。
なお、図示の多管式蒸発器においては、入口側の垂直蒸
発管(A)だけでなく、次の垂直蒸発管(A)のフィン(1)に
も氷霜除去用加熱流体を流す管部(3)が設けられている
が、これは念のためであり、場合によっては入口側の垂
直蒸発管(A)のフィン(1)のみに管部(3)が設けられてい
ても良く、要するに多管式蒸発器内における液化ガスの
蒸発部に相当する垂直蒸発管(A)のフィン(1)に氷霜除去
用加熱流体を流す管部(3)が設けられておれば良いもの
である。
また、出口側の垂直蒸発管(A)は加温部となされてい
て、そのフィン(1)の表面温度は−10〜−20℃程度
であるため、霜付きのおそれはない。
なお、フィン(1)の表面には、大きな自然対流による風
の流れがあり、通常垂直蒸発管(A)の近傍は氷霜との間
に隙間があって、氷霜はフィン(1)の幅中央部より先端
の部分で密着しているので、上記氷霜除去用加熱流体を
流す管部(3)はフィン(1)の幅中央部より先端部までの間
の部分に設けるのが好ましい。
第3図と第4図は、この考案の第2実施例の多管式蒸発
器を示すものである。ここで、上記第1実施例の場合と
異なる点は、入口側の垂直蒸発管(A)およびこれに隣り
合う垂直蒸発管(A)において、放射状の8つのフィン(1)
のうち、1つおきの合計4つのフィン(1)に、中空状の
氷霜除去用ヒートパイプ取付部(22)が該フィン(1)の長
さ方向に設けられ、この中空状取付部(22)に作動流体が
封入された重力式の氷霜除去用ヒートパイプ(23)が、そ
の下端部(23a)をフィン(1)の下端より下方に突出させた
状態に取り付けられている点にある。各ヒートパイプ(2
3)の下端部(23a)は、床面(F)下の温水流送管(21)の近傍
に達している。
なお、ヒートパイプ(23)の熱源としては、その他、地下
水および地熱等を利用することができる。また大気の温
度が高い場合には、氷霜除去用ヒートパイプ(23)の下端
部(23a)を大気中に露出させておいても良い。ヒートパ
イプ(23)の内部には作動流体と共にウイックが封入され
ていても勿論良い。
この第2実施例によれば、上記第1実施例の場合と同様
に、入口側の垂直蒸発管(A)の管表面とフィン(1)表面に
おける氷霜の生成を充分に抑えることができ、従って蒸
発効率の低下を防止することができるばかりか、上記第
1実施例の場合のような配管が不要である。
なお、垂直蒸発管(A)のフィン(1)に設けられたヒートパ
イプ取付部(12)は、図示のものは中空状であるが、取付
部(12)はその他断面欠円形等の凹状であっても良い。
この第2実施例のその他の点は、上記第1実施例の場合
と同様であるので、図面において同一のものには同一の
符号を付した。
なお、上記各実施例の多管式蒸発器は、3本ずつ左右に
並列状にかつ前後3列に配置された9本の垂直蒸発管
(A)により構成されているが、蒸発器は、少なくとも2
本の垂直蒸発管(A)により構成されておればよい。
また、上記第1および第2実施例の氷霜除去用加熱流体
が流される管部(3)および氷霜除去用ヒートパイプ(23)
は、入口側の所要数の垂直蒸発管(A)、すなわち多管式
蒸発器内における液化ガスの蒸発部に相当する垂直蒸発
管(A)のフィン(1)に設けられておれば良い。
また上記第1および第2実施例に記載のように、垂直蒸
発管(A)の放射状のフィン(1)のうち、1つおきのフィン
(1)に、氷霜除去用加熱流体が流される管部(3)または氷
霜除去用ヒートパイプ(23)を設けることにより、放射状
フィン(1)に付着した氷霜を確実に除去し得るものであ
るが、垂直蒸発管(A)の放射状のフィン(1)のうち、相互
に隣り合うフィン(1)に氷霜除去用加熱流体が流される
管部(3)または氷霜除去用ヒートパイプ(23)が設けられ
ていても勿論良く、この場合には、一層氷霜除去効果が
増大する。
考案の効果 この考案による多管式蒸発器の1つは、上述のように、
入口側の所要数の垂直蒸発管の放射状のフィンのうち相
互に隣り合うフィンもしくは1つおきのフィンに、氷霜
除去用加熱流体が流される管部が該フィンの長さ方向に
一体に設けられているものであるから、入口側の垂直蒸
発管の管表面とフィン表面における氷霜の生成を充分に
抑えることができて、蒸発効率が非常にすぐれており、
蒸発器の性能が向上する。しかも故障がなく長期間連続
運転をすることが可能である。また蒸発器に散水もしく
は蒸気吹き付けを行なう従来の融氷霜装置を取り付けた
場合に比べて、融氷霜対象部分以外に温水や蒸気がかゝ
らず、従って蒸発器本体に腐食のおそれがなく、安全性
が非常に高いものであるし、温水および蒸気の消費量が
少ないため、融氷霜用熱源のロスが少なく経済的であ
る。そのうえ、この考案による融氷霜機構を備えた蒸発
器は、非常にコンパクトであるため、その製造を容易か
つ安価に行ない得る。さらに入口側の垂直蒸発管のフィ
ンに設けられた管部に、温水や蒸気等の氷霜除去用加熱
流体を常時流すため、例えば大気の温度が0℃以下とな
るように寒冷地においても蒸発器の性能が低下せず、所
定の蒸発能力を維持することができるという効果を奏す
る。
またこの考案のいま1つの多管式蒸発器は、上述のよう
に、入口側の所要数の垂直蒸発管の放射状のフィンのう
ち相互に隣り合うフィンもしくは1つおきのフィンに、
氷霜除去用ヒートパイプが該フィンの長さ方向にかつそ
の下端部をフィンの下端より下方に突出させた状態に取
り付けられているものであるから、上記の場合と同様
に、入口側の垂直蒸発管の管表面とフィン表面における
氷霜の生成を充分に抑えることができて、蒸発効率が非
常にすぐれており、蒸発器の性能が向上する。しかも故
障がなく長期間連続運転をすることが可能であるととも
に、融氷霜用熱源のロスが少なく経済的である。また蒸
発器本体に腐食のおそれがなく、安全性が非常に高いう
えに、上記のような氷霜除去用加熱流体が流される管部
に対する配管が不要であるため、蒸発器の製造がより一
層容易である。勿論、寒冷地においても蒸発器の性能が
低下せず、所定の蒸発能力を維持することができるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案の第1実施例を示す多管式蒸発器の
部分切欠き平面図、第2図は同側面図、第3図はこの考
案の第2実施例の多管式蒸発器の部分切欠き平面図、第
4図は同側面図である。 (A)……垂直蒸発管、(1)……フィン、(2)……連結管、
(3)……氷霜除去用加熱流体が流される管部、(4)……液
化ガス導入管、(5)……液化ガス排出管、(12a)(12b)…
…連結管、(14)……加熱流体導入管、(15)……加熱流体
排出管、(23)……氷霜除去用ヒートパイプ、(23a)……
下端部。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】管軸方向に長い放射状のフィン(1)を有す
    る少なくとも2本の垂直蒸発管(A)が並列状に配置さ
    れ、これらの垂直蒸発管(A)は、液化ガスが入口側の垂
    直蒸発管(A)から出口側の垂直蒸発管(A)までをシリーズ
    に流れるように連結管(2)を介して連結されている多管
    式蒸発器において、入口側の所要数の垂直蒸発管(A)の
    放射状のフィン(1)のうち相互に隣り合うフィン(1)もし
    くは1つおきのフィン(1)に、氷霜除去用加熱流体が流
    される管部(3)が該フィン(1)の長さ方向に一体に設けら
    れている、多管式蒸発器。
  2. 【請求項2】管軸方向に長い放射状のフィン(1)を有す
    る少なくとも2本の垂直蒸発管(A)が並列状に配置さ
    れ、これらの垂直蒸発管(A)は、液化ガスが入口側の垂
    直蒸発管(A)から出口側の垂直蒸発管(A)までをシリーズ
    に流れるように連結管(2)を介して連結されている多管
    式蒸発器において、入口側の所要数の垂直蒸発管(A)の
    放射状のフィン(1)のうち相互に隣り合うフィン(1)もし
    くは1つおきのフィン(1)に、氷霜除去用ヒートパイプ
    (23)が該フィン(1)の長さ方向にかつその下端部(23a)を
    フィン(1)の下端より下方に突出させた状態に取り付け
    られている、多管式蒸発器。
JP1988128933U 1988-09-30 1988-09-30 多管式蒸発器 Expired - Lifetime JPH0616231Y2 (ja)

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JPH0416067Y2 (ja) * 1985-06-05 1992-04-10
JPH0232959Y2 (ja) * 1985-07-31 1990-09-05

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