JPH06161081A - ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機

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Publication number
JPH06161081A
JPH06161081A JP33815792A JP33815792A JPH06161081A JP H06161081 A JPH06161081 A JP H06161081A JP 33815792 A JP33815792 A JP 33815792A JP 33815792 A JP33815792 A JP 33815792A JP H06161081 A JPH06161081 A JP H06161081A
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JP
Japan
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processing
agent
tank
silver halide
solid
Prior art date
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Application number
JP33815792A
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English (en)
Inventor
Yoshimasa Komatsu
義昌 小松
Shigeharu Koboshi
重治 小星
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 作業性の改善がはかられ、しかも安定性が向
上するハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機を提供す
る。 【構成】 露光されたハロゲン化銀写真感光材料を処理
する処理液を収容する処理槽1と、成形打錠された固形
処理剤13を収納する収納手段15及び/又は前記固形
処理剤13を収納する収納包材を収納する固定手段と、
前記処理槽に固形処理剤を投入する供給手段17と、前
記ハロゲン化銀写真感光材料の処理情報を検出する処理
量情報検出手段8と、この処理量情報検出手段8により
検出された処理量情報に応じ前記供給手段17を制御作
動させ固形処理剤の1個ないし複数個を前記収納手段1
5より、直接処理槽1に投入する供給手段17と、前記
ハロゲン化銀写真感光材料の処理量情報に応じ作動制御
され、補充水を前記処理部2もしくは処理剤投入部3に
補給する補充水供給手段42とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はハロゲン化銀写真感光
材料(以下、感光材料ないし写真材料と称することもあ
る)を処理するハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機
(以下、単に自動現像機または自現機ということもあ
る)に関し、更に詳しくはコンパクト化及び溶解作業を
なくし大幅に作業性の改善がはかられ、しかもケミカル
の安定性が飛躍的に向上するハロゲン化銀写真感光材料
用自動現像機に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料は、露
光後、現像、脱銀、洗浄、安定化等の工程により処理さ
れる。また、黒白ハロゲン化銀写真感光材料は露光後現
像、定着処理される。黒白現像液、カラー現像液、脱銀
処理には漂白液、漂白定着液、定着処理には定着液、洗
浄には水道水またはイオン交換水、無水洗洗浄には安定
化液、また色素安定化処理には安定液がそれぞれ使用さ
れる。これら各処理工程を行うための処理機能を有する
液体のことを処理液という。各処理液は通常30〜40℃に
温度調節され、感光材料はこれらの処理液中に浸漬され
処理される。
【0003】この様な処理は通常自動現像機(以下、自
現機と称する)等で上記の処理液を収納した処理槽内を
順次搬送させることによって行われる。ここで自動現像
機と言う場合、現像部、定着部、脱銀部、洗浄又は安定
化部及び乾燥部を有し、各処理現槽部を順次自動的に写
真感光材料を搬送させる手段を有する現像機のことを一
般的にさす。
【0004】さて、この様な自動現像機で処理する場
合、処理槽内の処理液の活性度を一定に保つために処理
剤を補充する方式が一般に広く採られている。この処理
剤補充方式としては処理剤を溶解した補充液を予め用意
しておく手段が広く用いられている。具体的には、補充
用タンクから、予め作製した補充液を適時処理槽内に供
給しつつ処理作業を行うようにしている。この場合、補
充用タンクに貯溜される補充液自体は一般には別の場所
で調整され作成されたものであるがミニラボ等では現像
機内に近接して設置された補充タンクにて一定量一度に
調整されるのが普通であるが、その作製に当っては、手
作業による溶解またはミキサーによる溶解混合が行なわ
れてきた。すなわち、ハロゲン化銀写真感光材料用処理
剤(以下、写真処理剤と称することもある)は粉末状あ
るいは液体状で市販されており、使用にあたっては、粉
末の場合は一定量の水に手作業で溶解することにより調
液され、又、液体状の場合も濃縮されているから一定量
の水を加え簡単に撹拌し希釈して用いられる。
【0005】補充タンクは自動機の横に設置される場合
があり、相当のスペースを確保する必要がある。又、最
近急増しているミニラボにおいても自現機本体に補充タ
ンクを内蔵するようにしているが、少なくとも5l〜10
lそれぞれの液について必要でありこれだけの補充タン
クのスペースを確保する必要がある。
【0006】補充用処理剤は、写真処理に際して良好で
安定した性能を得るためにいくつかのパートに分かれて
いる。カラー用発色現像液は3〜4パートに分かれてお
り、又カラー用漂白定着液の補充液は酸化剤である有機
酸第2鉄塩のパートと還元剤であるチオ硫酸のパートに
分かれており、補充液作成時に前記有機酸第2鉄塩の濃
厚パートとチオ硫酸塩含有濃厚パートを混ぜ合わせ、一
定量の水を加えることで使用に供している。
【0007】上記濃厚化されたパートは例えばポリ容器
等の容器に入れられ、これらをまとめて外袋(例えば段
ボール箱)に入れて1単位として市販されている。
【0008】上記パート剤がキット化された補充処理剤
は、溶解、希釈、混合後、一定量に仕上げて使用される
が、該補充処理剤には次のような欠点がある。
【0009】第1に従来のキットのほとんどは、作業性
向上のため濃縮された濃厚水溶液となっておりほとんど
がpH2.0以下もしくは12.0以上の極めて危険な水溶液で
あり、皮膚への付着など人体に危険なものが多く又、強
力な酸化剤か還元剤である事が多く、船、航空機での輸
送には極めて危険な腐食性を有している。又、水溶液で
あるため溶解度に限度があり固体の場合より重量、容積
が多くなる。前記のように濃縮物は危険物であるが故に
容器は、一定の高さから落としても破壊せず液がこぼれ
ない事が必要となるため容器はより頑強であることのた
めポリ容器の廃棄が問題になっている。
【0010】第2に各パート剤は容器に各々入れられ、
補充処理剤によってはパート剤が数本に及び、1単位と
もなると容器の数がかなり多くなり、貯蔵や輸送の際に
多くのスペースを必要とする。例えばカラーペーパー用
処理液であるCPK−2−20QAの発色現像補充剤は10
lを1単位として保恒剤含有キットをパートAに、発色
現像主薬含有キットをパートBに、アルカリ剤はパート
Cに分けられ、各A,B及びCは500mlのポリ容器に入
っている。同様に漂白定着液は8lを1単位として3ボ
トルにパート剤が分かれており、安定液は10lを1単位
として2ボトルにパート剤が分かれている。これらの補
充剤は各々各種の大きさの外箱に入れられた貯蔵、輸送
されることになるが外箱が小さい安定液で約17cm×14cm
×16.5cmで比較的大きい漂白定着剤で約18.5cm×30.5cm
×22.5cmとなり、貯蔵、輸送上あるいはお店の中で同種
の補充剤でしか積み上げができず、結局多くのスペース
を必要とする。
【0011】第3の欠点としては空になった容器の廃棄
の問題である。近年ヨーロッパ、アメリカを中心にして
環境保全、省資源化が強く望まれており、写真関係では
特にポリ容器の廃棄が問題になっている。写真用のポリ
容器はコストが安く貯蔵や輸送にも便利で耐薬品性に優
れているものの、ポリ容器は生分解性がほとんどなく、
蓄積され、焼却した場合は炭酸ガスの大量の発生を伴
い、地球の温暖化や酸性雨等の一因になっており、又ユ
ーザーの問題としては作業スペースの狭いところにポリ
容器が大量と山積みされ、しかも強度がある為につぶす
こともできず、更にスペースも狭くしている等の問題が
指摘されている。
【0012】第4にケミカルが非常に不安定であること
である。通常補充液の寿命(ライフタイム)は浮き蓋有
りでも2週間が一般的な使用期限である。しかるに最近
では各処理液の補充量は低補充化され1日平均30本のカ
ラーフィルムを受注処理するミニラボでは10lの補充液
が1ヶ月以上も使用される事が多くなっている。この様
な場合処理槽の処理液より補充タンクの中の補充液のほ
うがはるかに空気に触れる割合が多くなり劣化している
ことになり補充しても全く意味がないことが頻繁に起こ
っている。従って補充タンクを5lに小さくする工夫や
補充キットの収容単位を5lと小さくする工夫がされて
いる。この場合にはさらに包材が必要となってくる欠点
を有している。
【0013】また別にはカラーペーパー用発色現像補充
液を例にすると、カラーペーパー用発色現像補充液を作
成する際、ある一定量の水を補充タンクに入れた後、保
恒剤含有濃縮キットAを入れて撹拌し、次に発色現像主
薬含有濃縮キットBを入れて撹拌し、ついでアルカリ剤
含有濃縮キットCを入れて撹拌し、最後に水を加えてあ
る一定量に仕上げる。その際、いくつかの問題が発生し
易くなる。例えば、撹拌が不十分であったり、はじめの
水を入れ忘れたりした場合に、発色現像主薬の結晶が析
出しやすくなり、それがベローズポンプにたまって補充
されずに、写真性能が不安定になったり、ベローズポン
プが破損したりする。又濃縮キットは製造後直ちに使用
される由ではなく製造後1年経過して使用されることも
あり、場合によっては発色現像主薬や保恒剤が酸化され
性能が不安定になったりする。
【0014】濃縮キットや粉剤から作成された発色現像
補充液は更に又補充タンク内においていくつかの問題が
あることが知られている。例えば長期にわたって補充液
が使用されないと補充タンク壁面に結晶が付着したり、
又補充液が酸化され易くなったり、タールの発生等が生
じたりする。又保存条件によっては補充液中の結晶しや
すい成分、例えば発色現像主薬等が低温で析出する等の
問題があり、その為にメーカーによっては補充液の保存
条件を指定してユーザーが管理する様指導しているのが
実状である。
【0015】この様に一般的に用いられている濃縮キッ
トを使用して補充液を作成する手段、あるいは粉剤を用
いて補充液を作成する手段はカラーペーパー用発色現像
液を例にとりあげても前記したような問題点があり、漂
白定着液、漂白液、定着液に付いても似たような問題が
ある。例えば、漂白定着液は、保存安定性は著しく悪い
特徴がある。何故なら漂白定着処理は、高いpHを持つ
発色現像液の直後の処理となり、通常は、このアルカリ
性の発色定着液が処理するペーパーにより持ち込まれる
ため中和する目的で酸性度が高くpHは著しく低いのが
通例である。低pHでは、チオ硫酸塩と酸化剤からなる
漂白定着液では保存性が著しく悪く補充液を作成して低
補充は不可能といわれている。この他に定着液、安定液
とも同様である。
【0016】また別の問題として低補充化や迅速化が進
められる中で補充液は濃厚化されるばかりであり通常は
溶解度の限界まで濃縮されているのが最近の補充液であ
る。この事は、補充液の保存性は悪くなるばかりであり
結晶析出など実用上の多くの問題をかかえている。
【0017】一方、上記の様な濃縮キット又は粉剤を用
いて補充液を作成する手段とは別に、濃縮キットを直接
補充する手段が知られている。この手段は溶解作業の不
効率性を改善する為に濃縮キットをベローズポンプ等の
供給手段を用いて直接処理槽に補充し、併せてある一定
量の補水を独立して行うものである。確かにこの手段は
前記の濃縮キットや粉剤から補充液を調整する手段に比
べ、調液作業が不要になる。あるいは補充液を作成しな
いので保存性の問題はなくなる。
【0018】しかしながら上記の手段も多くの問題をか
かえている。すなわち濃縮キットを供給する為に濃縮キ
ット用のタンクそして供給手段としてのポンプが新たに
必要となり、自現機が大型化する問題である。例えばカ
ラーペーパー用処理液であるCPK−2−20を例に考え
てみると、発色現像補充液の濃縮キットは3パートあ
り、漂白定着補充液の濃縮キットは3パート、そして安
定補充液の濃縮キットは2パートあり、これを供給する
場合、濃縮キット用のタンクが8個、そしてポンプが8
台必要である。従来の補充方式の場合、各補充液毎のタ
ンク、ポンプががあれば良いから各々3個あれば事足り
る。この様に濃縮キットを供給する場合だけをみても従
来の手段に比べタンク、ポンプがたくさん必要となり、
更に調整水用のポンプも必要となる。また、ベローズポ
ンプの精度はそれ程高くなく複数の液を同時に精度良く
吐出する事は難しく成分のくるいを生じてしまう欠点が
ある。
【0019】更に濃縮キットは濃縮液の為に補充ノズル
の出口付近で結晶が析出しやすくメンテナンスが大変で
ある。また、ベローズポンプにそれ程供給精度がなく、
濃厚液補充の場合更に補充精度が大幅にずれやすく、結
果的に写真性能の変動が大きくなるという問題がある。
その他の問題として廃ポリ容器は濃縮キットを供給する
手段にしたからといって従来の補充方式と廃ポリ容器量
はかわらない。
【0020】上記以外の手段で、ポリ容器をなくし、補
充液のケミカル安定性を向上させる為の提案がいくつか
為されている。例えば特開昭58-11032号公報には現像成
分をマイクロカプセルで包む技術が開示され、又特開昭
51-61837号公報には崩壊剤を含有した写真用錠剤が開示
されている。更には特開平2-109042号、同2-109043号、
同3-39735号及び同3-39739号公報にはある平均粒径をも
った顆粒化された写真用処理剤を用いる手段が開示され
ている。特開昭51-61837号公報記載の崩壊剤を含有した
写真用錠剤は単に容易に水にとける錠剤を提起したもの
であり、この発明であるところの処理槽に直接固形処理
剤を溶解するという思想は何ら想起できるものではな
い。又特開平2-109042号は、ある平均粒径をもった顆粒
化された写真用処理剤について記載されている。
【0021】しかしながら、前述した公報には自動現像
機において、補充液の溶解作業をなくし作業性を充分に
簡便化し安定した写真性能を得たり、補充タンクをなく
しコンパクトな自現機を提案するものではない。
【0022】一方、前もっての溶解作業を不要にする手
段としては特開昭3-11344号公報に各単位容器よりパー
ト剤の混合比率に応じた量のペースト状のパート剤を押
出し、この押出されたパート剤を所定の濃度に希釈する
ことにより精度よく調整、供給する技術が開示されてい
るが、確かにこの手段によれば溶解作業は少なくなるか
またはほとんど溶解作業はなくなるが、ペースト状のパ
ート剤は溶媒を含むために安定性に欠けたり長期間にわ
たり一定量押し出すことが難しく、また使用頻度が少な
いとノズルがつまり易く、写真性能を一定に保つことが
困難である。また、ペーストを入れる容器が必要であ
り、この場合柔軟で破損しにくい材質が求められ一般に
再利用しにくい複合材料が使用され、環境上好しくな
い。特に、ペースト状ケミカルは有機溶媒によりペース
ト化されていることが多く保存性はかんばしくないこと
が知られている。
【0023】また、実開平1-85732号公報には、安定液
に、錠剤型防菌剤を投入する手段を有する自動現像機が
開示されているが、防菌剤自体は、多量に入っても特に
問題とならないから、投入の制御が不要であり、これも
処理剤補充制御手段については想起させるものでない
し、また液自体の防腐が目的であるのでこれを必須とは
していない。また特開昭4-213454号に粉状処理剤を処理
槽内の処理液中に直接添加される技術が開示されている
が、この技術は補充剤として必要な成分を分割収納し、
機械的に分取するため、各成分の粒度が異なったり、嵩
密度が異なると一定量の比率で正確な補充剤の分取が不
可能となるため、添加された処理液の組成が狂ってしま
い、安定した写真処理性能は得られない欠点を有してい
る。
【0024】また、一般に写真処理用薬品は分割収納さ
れた各パート成分の水の吸収量が異なる場合が多く、自
動現像機の設置されている環境下では湿度の高い場合が
多いため長期に保存された場合、初期と終期で湿り具合
が片寄ってしまい、やはり一定比率で分取することが難
しい欠点を有する。この欠点を補うため、除湿機構を設
ける提案がされているが、粉状処理剤を添加する際に
は、供給口が開く機構になっており、自動現像機の処理
槽の湿った空気を急激に浴びるため、供給口が開く度に
湿った空気が処理剤補給部及び処理剤貯蔵部に入り、除
湿機構では常に一定の湿度を保持することは非常に難し
い欠点を有している。
【0025】そこで、この発明者らはこれら問題点を解
決する手段として1パートで構成された粉末あるいは顆
粒の一括固形処理剤や予め一定量に分割秤量された固形
処理剤を用いる手段を考えた。これらの手段を適用すべ
く検討する中で、処理液の蒸発による処理液中の薬品濃
度の変動が大きく、処理安定性が劣化するという問題が
発生してくることがわかった。特に、この傾向は近年の
低補充量化や低処理量のミニラボ数の増加により、この
問題はより大きな問題となってくる。そこで、種々検討
したところ適切な補充水を供給することにより、これら
の問題点が解決されることがわかり、この発明を構成す
るに至った。この発明は、補充水を各処理槽の蒸発補正
と固形処理剤の溶解水に共用することにより、上記効果
を得るものであり、特開平4-213454号公報には、これら
の思想は一切開示されておらず、またこれらの技術によ
り自動現像機のコンパクト化と処理安定性の向上を両立
させるということの記載もなく、この発明を想起させる
ものでもない。
【0026】WO 91-07698号公報及びWO 91-07699号公報
にはCD−3またはCD−4を固体添加し、他の成分は
アクチベーターとして液剤添加する手段が開示されてい
るが、本特許は再生に関するものであり、特にノーオー
バーフローに限りなく近い低補充に関する発明であり現
像液からイオン交換樹脂によりブロマイドイオンやクロ
ライドイオンを吸着除去したのち不足成分であるアルカ
リ剤アクチベーターや固形または少量の濃厚発色現像主
薬を添加しボリュームを増加させずに成分を添加するた
めの手段である。
【0027】この発明では、処理剤の補充を予め分割秤
量された固形処理剤の処理槽内への投入操作だけで行い
処理槽内で溶解する事により補充液を予め溶解する作業
をなくしメンテナンスフリーにて補充するためのもので
あり、上記発明とは目的を全く異にするものであり、こ
の発明を推測できるものではない。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、第
1に輸送上の危険や取扱い上の危険をもとなう液体ケミ
カルをなくしユーザーへの煩雑な操作なしで固体ケミカ
ルの使用を可能ならしめた自動現像機の実用化を達成す
る事である。
【0029】第2にユーザー自身の手作業による濃縮キ
ットの溶解作業をなくし完全自動化補充システムを完成
した自動現像機の達成にある。
【0030】第3に多くの内蔵補充タンクをなくしコン
パクト化された自動現像機の達成にある。
【0031】第4に液体補充液の貯蔵の必要性を一切な
くした処理安定性が向上した自動現像システムの達成に
ある。
【0032】第5に液体用ポリボトルの使用をなくした
プラスチックの包材の使用を低減した低公害システムを
達成することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、この発明者等は以下の構成により上記問題が解決で
き達成されることを見いだした。
【0034】請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料
用自動現像機は、露光されたハロゲン化銀写真感光材料
を処理する処理液を収容する処理槽と、成形打錠された
固形処理剤を収納する収納手段及び/又は前記固形処理
剤を収納する収納包材を収納する固定手段と、前記処理
槽に前記成形打錠された固形処理剤を投入する供給手段
と、前記ハロゲン化銀写真感光材料の処理情報を検出す
る処理量情報検出手段と、この処理量情報検出手段によ
り検出された前記ハロゲン化銀写真感光材料の処理量情
報に応じ前記供給手段を制御作動させ固形処理剤の1個
ないし複数個を前記収納手段より、直接処理槽に投入す
る供給手段と、前記ハロゲン化銀写真感光材料の処理情
報を検出する処理量情報検出手段と、この処理量情報検
出手段により検出された前記ハロゲン化銀写真感光材料
の処理量情報に応じ前記供給手段を制御作動させ固形処
理剤を投入する制御手段と、前記ハロゲン化銀写真感光
材料の処理量情報に応じ作動制御され、補充水を前記処
理部もしくは処理剤投入部に補給する補充水供給手段と
を有することを特徴とする。
【0035】請求項2記載のハロゲン化銀写真感光材料
用自動現像機は、前記成形打錠された固形処理剤が防湿
加工されていることを特徴とする。
【0036】請求項3記載のハロゲン化銀写真感光材料
用自動現像機は、前記成形打錠された固体処理を収納す
る収納手段が前記処理槽の上方に位置することを特徴と
する。
【0037】請求項4記載のハロゲン化銀写真感光材料
用自動現像機は、前記成形打錠された固形処理剤を投入
する供給手段が、この固形処理剤を収納した収納手段よ
り供給トレーを通じ、前記固形処理剤を投入する制御手
段の信号を受けて、前記収納手段の最も前記処理槽から
の距離が近い位置に収納されている固形処理剤を一定個
数づつ処理槽に投入する投入手段を有することを特徴と
する。
【0038】請求項5記載のハロゲン化銀写真感光材料
用自動現像機は、前記固形処理剤が供給される処理槽
が、前記ハロゲン化銀感光材処理する処理部と前記処理
部と連通し、前記固形処理剤を投入し溶解させる処理剤
投入部を有し、且つ前記処理部と前記処理剤投入部との
間を処理液を循環させる循環手段を有することを特徴と
する。
【0039】請求項6記載のハロゲン化銀写真感光材料
用自動現像機は、前記処理槽の開口係数が50cm2/l以下
であることを特徴とする。
【0040】請求項7記載のハロゲン化銀写真感光材料
用自動現像機は、前記補充水にキレート剤添加手段、
防黴剤添加手段、脱イオン処理手段、紫外線照射
手段、磁気処理手段、超音波処理手段、電解殺菌
手段、銀イオン放出手段、空気発泡手段の一群から
選ばれる防黴手段が施されることを特徴とする。
【0041】
【作用】この発明者らはタンクに直接固形化処理剤を投
入する事に関し、膨大な実験を重ね、各処理液について
写真性能を変動させないために一回に加えられる最適な
処理剤補充量を求めた。この最適補充量は自動現像機の
処理槽の大きさ即ち処理液の容量に依存したものと思わ
れていたが固体ケミカルの溶解し難い特性をうまく利用
することにより、一度に添加しても急激に濃度は上昇せ
ず、補充水を溶解に合せて注入することができ、極めて
安定な写真性能を創出できる利点があることを発見し
た。溶かしてから使用しなければというのは常識の壁で
あったことが分かった。
【0042】一回に投入される固形処理剤量は、0.1〜5
0gが好ましく、カラー用発色現像液では1〜20gが、定
着液や、漂白定着液では5〜50gが、安定液では0.1〜10
gが、黒白現像液では0.5〜20gが特に好ましく、この範
囲の固形処理剤を一般的な小型現像機の処理槽に直接投
入し、ゆっくり溶解させながら処理した場合でも写真状
態には悪影響を与えない。何故なら前記したように固形
処理剤は急激には溶解せずゆっくり溶解するために一回
に添加する量が多くても処理しながら消費される量と見
合った組成にバランスされ安定した処理性能を示すから
である。補充水を溶解に合せて注入することでも写真性
能を一定とすることができることが分かった。この事
は、誰も気がつかなかった驚くべき発見であった。ま
た、この発明では、固形処理剤は処理槽に直接投入され
るが、処理液は常に処理温度に温調されており、ほぼ一
定の温度に維持されている。即ち溶解スピードは年間を
通じほぼ一定であるため計算された固形処理剤の投入と
成分のバランス化が達成されるわけである。この事は冷
水で溶解するときに見られる不溶解現象が現れないとい
う大きな利点をあわせて発揮することが発見された。こ
の発明者らが命名した不溶解現象とは、固形処理剤を冷
水に一度に投入し、ゆっくりかほとんど撹拌をしないと
き起こる固化現象であり、一見ガラス化状態となること
を指し、一旦ガラス化すると強力に撹拌しても長時間溶
解しないことが判明した。これに対し自動現像機の処理
温度での温水溶解では固形処理剤をどんどん投入しても
順次、溶解していくという現象が発見され、この発明の
完成に至ったわけである。
【0043】この発明において補充水供給手段を設ける
ことが望ましいが、固形処理剤の投入を制御するに必要
な写真感光材料の処理量検知段によって同じように制御
することが望ましい。但し補充水は固形処理剤を溶解す
るための水ではないことを強調しておく。即ち、固形処
理剤は本来処理によって不足した消費成分を補うための
ものであり、補充水は処理によって溶出した反応抑制成
分を薄めて写真性能を一定にすることを目的にしたもの
であり、働きは全く逆のものである。従来はたまたま薬
品を溶解するために水を使用していたが、本来の目的は
前記した如く、写真材料によって持ち出された水分とタ
ンク表面から蒸発した水分を補いながら、反応によって
溶出する蓄積成分を薄めるためのものである。従って固
形処理剤の投入とは別個に制御されることも出来るが、
処理量情報検出手段によって制御すればセンサーが省略
でき好ましい。
【0044】従って、固形処理剤を直接処理槽に投入す
るこの発明においては、従来補充液を調整するために必
要だっただけの水は不用となり結果的にはオーバーフロ
ーが減少させられるという副次効果が大きいことがわか
った。従来、補充液を予め調整しなければという常識が
あったため、可能な限り濃厚化し補充液として成分補償
を行ってきた。濃厚化すればするほど補充量を減少で
き、環境上問題となるオーバーフロー廃液を減少させう
るということがわかっていても、処理薬品の溶解度が大
きな壁となって達成出来なかったものである。この発明
によって薬品は実質的に処理槽の液濃度にしかならず、
処理槽の液以上の高濃度状態は存在せず、補給は必要な
処理薬品のみであるから、全くオーバーフローなく補充
を行うことも可能である。
【0045】しかしながら、前記した如く反応抑制成分
の蓄積、特に現像液中のハロゲン化物イオンや定着液や
漂白定着液中の銀イオンの濃度を低下させるために補充
水を用いることが好ましい。また、この補充水はこれら
の反応抑制成分を薄める目的と写真材料により持ち出さ
れたり処理槽表面から蒸発によって失われた各処理液の
水分を独立して補うことができ、このことがこの発明の
処理安定性を著しく高め貢献をしている。
【0046】従って、補充水を供給するために使用する
制御情報は、処理する写真材料の処理量(例えば面積)
と稼働時間、温調時間、停止時間、設置場所の環境温度
と湿度(相対湿度)、固形処理剤の溶解速度等があげら
れ、これらの情報によって補充水の添加量が制御されれ
ば、処理槽中の薬品成分は理想状態で管理する事ができ
ることになり、写真性能上は画期的な管理手段と言え
る。何故なら、従来低補充を進めれば進める程各タンク
からの蒸発の影響で処理剤成分が濃厚化してしまい大き
な問題となっていた。一般に蒸発を補正するためには補
充液を薄め多量に補充することが最も好ましい手段であ
るが、これはオーバーフロー廃液を増加させ環境上好ま
しくないという欠点があり、これゆえに低補充化が進め
られてきた。補充液を蒸発補正に使用すれば処理してい
ないのに補充液が入ってしまうことと同じでありやはり
成分濃度がくるってしまう。そこで朝液面が下った分、
水を補給し液面合せをするやり方が一般的であったが、
これは蒸発分を水で補給しているのではなく温度が変化
して体積が縮小したタンク内の処理液に水を加えている
だけであり何ら根本解決には至っていなかった。
【0047】正しい蒸発補正は成分が写真材料による消
費以外では変わらないようすることであり、処理しても
処理しなくてもタンク液温度とタンク表面の蒸気圧によ
って生じる蒸発した水分をその蒸発した量に応じ補給を
する事である。即ち、この発明では補充水の供給は以下
の三つの目的のために行われる。に感光材料が処理さ
れる際の反応によって溶出する蓄積有害抑制成分を希釈
し濃度を一定とすることを目的とし、に処理した写真
材料によって持ち出される水分あるいは前液から持ち込
まれた不要薬品を希釈し薄めるための目的、にタンク
表面から蒸発した水分を補給する目的のために補給され
る、ものであり上記の目的のために必要な情報検知がさ
れ、この情報によってあらかじめ設定された水補給手段
が制御作動されて実行される。この手段は従来全くなか
った新しい手段であり、この発明によって可能となった
ものである。この発明のこの水補給手段により処理安定
性が飛躍的に向上することが見い出された。この発明で
は、固形処理剤はあらかじめ所定量、好ましくは一定量
に成形打錠される。従来の補充液供給補充システムで
は、ベローズポンプにより補充が行われるがこのポンプ
の精度は一定ではなく精密な補充制御には本来向いてい
ない。一方、この発明の場合の固形処理剤は例えば処理
剤生産工場で一定量に成形打錠されて、生産されており
補充制御は固形処理剤を投入するかしないかのON/O
FF制御であるため補充によるバラツキはない。従っ
て、処理剤供給の精度は飛躍的に高くこれによっても安
定な処理性能が得られる。以下、この発明について更に
詳細に説明する。
【0048】写真処理剤を固形化するには、濃厚液また
は微粉ないし粒状写真処理剤と水溶性結着剤を混練し成
型化するか、仮成型した写真処理剤の表面に水溶性結着
剤を噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意の
手段が採用できる(特願平2-135887号、同2-203165号、
同2-203166号、同2-203167号、同2-203168号、同2-3004
09号公報参照)。好ましい錠剤の製造法としては、粉末
状の固形処理剤を造粒した後打錠工程を行い形成する手
段である。単に固形処理剤成分を混合し打錠工程により
形成された固形処理剤より溶解性や保存性が改良され結
果として写真性能も安定になるという利点がある。
【0049】錠剤形成のための造粒手段は転動造粒、押
し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、攪拌造粒、流動層造
粒、噴霧乾燥造粒等公知の手段を用いることが出来る。
錠剤形成のためには、得られた造粒物の平均粒径は造粒
物を混合し、加圧圧縮する際、成分の不均一化、いわゆ
る偏析が起こりにくいという点で、100〜800μmのもの
を用いることが好ましく、より好ましくは200〜750μm
である。さらに粒度分布は造粒物粒子の60%以上が±10
0〜150μmの偏差内にあるものが好ましい。次に得られ
た造粒物を加圧圧縮する際には公知の圧縮機、例えば油
圧プレス機、単発式打錠機、ロータリー式打錠機、プリ
ケッテングマシンを用いることが出来る。加圧圧縮され
て得られる固形処理剤は任意の形状を取ることが可能で
あるが、生産性、取扱い性の観点から又はユーザーサイ
ドで使用する場合の粉塵の問題からは円筒型、いわゆる
錠剤が好ましい。さらに好ましくは、造粒時、各成分毎
例えばアルカリ剤、還元剤、漂白剤、保恒剤等を分別造
粒することによって更に上記効果が顕著になる。または
多層錠とすることで更に上記効果が顕著になる。
【0050】錠剤処理剤の製造手段は、例えば、特開昭
51-61837号、同54-155038号、同52-88025号、英国特許1
213808号公報等の明細書に記載される一般的な手段で製
造でき、更に顆粒処理剤は、例えば、特開平2-109042
号、同2-109043号、同3-39735号及び同3-39739号公報等
の明細書に記載される一般的な手段で製造できる。更に
また粉末処理剤は、例えば、特開昭54-133332号、英国
特許725892号、同729862号及びドイツ特許3733861号公
報等の明細書に記載されるが如き一般的な手段で製造で
きる。多層錠製造手段は、例えば三層錠の場合「医薬品
の開発第11巻P78〜79」に記載の手段を参考に製造でき
る。
【0051】上記の固形処理剤の嵩密度は、その溶解性
の観点と、この発明の目的の効果の点から錠剤である場
合1.0g/cm3〜2.5g/cm3が好ましく1.0g/cm3より大きいと
得られる固形物の強度の点で、2.5g/cm3より小さいと得
られる固形物の溶解性の点でより好ましい。
【0052】この発明に用いられる固形処理剤は発色現
像剤、黒白現像剤、漂白剤、定着剤、漂白定着剤、安定
剤等写真用処理剤に用いられるが、この発明の効果とり
わけ写真性能を安定化させる効果が大きいのは発色現像
剤である。また、液体危険物の規制を除外できるのは黒
白現像剤、発色現像剤、漂白剤、漂白定着剤、安定剤で
ある。この発明の実施態様からすれば全処理剤が固形処
理剤化されていることが最も好ましいが、少なくとも発
色現像剤を固体化することが好ましい。すなわち発色現
像剤成分には相互に化学的反応を起こす成分が多数含ま
れ、また有害成分も含まれていることからこの発明の効
果が最も顕著に表われる。更に好ましくは発色現像剤以
外に漂白定着剤、または漂白剤、及び定着剤が固形処理
剤化されていることである。これらは従来から液体分包
キットで輸送上の危険が問題視されているものである。
【0053】この発明に用いられる固形処理剤はある処
理剤の1部の成分のみ固体化することもこの発明の範囲
に入るが、好ましくは該処理剤の全成分が固体化されて
いることである。各成分は別々の固形処理剤として成型
され、同一個装されていることが望ましい。又別々の成
分が定期的に包装でくり返し投入される順番に包装され
ていることも望ましい。
【0054】処理量情報に応じて各処理槽に補充する処
理剤全てを固形処理剤として投入することが好ましい。
補充水が必要な場合には、処理量情報又は別の補充水制
御情報にもとづき補充水が補充される。この場合処理槽
に補充する液体は補充水のみとすることが出来る。つま
り、補充が必要な処理槽が2種類以上の複数であった場
合に、補充水を共有することによって補充用液体を貯留
するタンクは1つで済み、自動現像機のコンパクト化が
図れる。特に補充水タンクは外部に1個外置きで置くこ
とが自現機をコンパクトにするためには好ましい手段で
ある。
【0055】固形処理剤の供給手段は感光材料の処理量
情報に応じて一定量の固形処理剤を投入する制御手段を
有しており、この発明においては重要な要件である。す
なわち、この発明の自動現像機においては各処理槽の成
分濃度を一定に保ち、写真性能を安定化させるために必
要である。ハロゲン化銀写真感光材料の処理量情報と
は、処理液で処理されるハロゲン化銀写真感光材料の処
理量あるいは、処理されたハロゲン化銀写真感光材料の
処理量あるいは処理中のハロゲン化銀写真感光材料の処
理量に比例した値であり、処理液中の処理剤の減少量を
間接的あるいは直接的に示す。感光材料が処理液中に搬
入される前、後、あるいは処理液に浸漬中いずれのタイ
ミングで検出されても良い。また、プリンターによって
焼き付けられた感光材料量でもよい。さらに、処理槽に
収容された処理液の濃度あるいは濃度変化であってもよ
い。また、処理液の乾燥後外部に出た量でも良い。
【0056】この発明の固形処理剤を投入する場所は処
理槽中であればよいが、固形処理剤の投入手段が処理槽
部の上方に位置し、好ましいのは、感光材料を処理する
処理部と連通し、該処理部との間を処理液が流通してい
る場所であり、更に処理部との間に一定の処理液循環量
があり溶解した成分が処理部に移動する構造が好まし
い。固形処理剤は温調されている処理液中に投入される
ことが好ましい。
【0057】一般に自動現像機は温調のため、電気ヒー
ターにより処理液を温調しており、処理部としての処理
槽と連結した補助タンクに熱交換部を設け、ヒーターを
設置しこの補充タンクには処理タンクから液を一定循環
量で送り込み、温度を一定ならしめるようポンプが配置
されている。そして、通常は処理液中に混入したり、結
晶化で生じる結晶異物を取り除く目的でフィルターが配
置され、異物を除去する役割を担っている。
【0058】この補助タンクの如き、処理部と連通した
場所であって、温調が施された場所に固形処理剤が投入
されるのが最も好ましい手段である。何故なら投入され
た処理剤のうちの不溶成分はフィルター部によって処理
部とは遮断され、固形分が処理部に流れ込み感光材料な
どに付着することは防止できるからである。又、処理タ
ンク内に処理部と共に処理剤投入部を設ける場合には、
不溶成部分がフィルムなどに直接接触しないよう遮蔽物
等の工夫をすることが好ましい。フィルターや濾過装置
などの材質は一般的な自動現像機に使用されるものは全
てこの発明では使用でき、特殊な構造や材料がこの発明
の効果を左右するものではない。この発明は固形処理剤
を処理槽に投入することで補充液をたくわえるためのタ
ンク等が不要になり自現機がコンパクトになる又循環手
段を有する場合には、固形処理剤の溶解性も非常に良好
となる。
【0059】この発明における補充水貯水槽中には水垢
防止及び/または微生物の発生を防止する手段を設ける
ことが好ましい。補充水としては飲料用水道水、工業用
水道水、地下水、雨水等が用いられるが補充水が貯留槽
の中で長く滞留されると水垢や微生物及びバクテリアが
発生する場合がある。水垢や微生物及びバクテリアが大
量に発生すると悪臭を発生したり、そのまま処理槽に補
充されると、処理される感光材料の表面に付着し発色現
像工程では現像ムラ、漂白液及び漂白定着工程では脱銀
不良、定着不良、安定工程では汚染となってあらわれ、
どの槽に混入しても処理される感光材料の仕切り品質を
著しく低下してしまう。また、微生物の死骸等は、大き
な固まりとなり、処理槽のローラ等に付着する性質があ
る。そのような場合には、処理される感光材料の表面や
裏面にすり傷を発生させる大きなトラブルを起こすこと
になる。
【0060】従って、この水垢を除去するために定期的
に洗浄しなくてはならず非常に手間がかかりメンテナン
スフリーとは到底言えない。また、処理槽に混入しフィ
ルターで除去できなくなってしまったら搬送用のローラ
等があり、それらの洗浄は極めて大変な作業となる。そ
こで、メンテナンスフリーとするために、この発明にお
いては補充水貯留槽に水垢防止及び微生物の発生の防止
手段を有する。この防止手段はキレート剤添加手段、
防黴剤添加手段、脱イオン処理手段、紫外線照射
手段、磁気処理手段、超音波処理手段、電解殺菌
手段、銀イオン放出手段の中から選ばれる少なくとの
1つの手段によって達成できる。
【0061】これらの手段を具体的に説明する。
【0062】この発明において水垢及び微生物の発生防
止手段として用いれられるキレート剤及び殺菌剤は、
L.E.West ”Water Quality C
riteria” Phot Sci. and En
g.,vol9,No.6,398頁(1965),M.E.B
each. ”Microbiological Gr
o wth in Motion−Picture P
rocessing”SMPTE Journal,v
ol.85.mar.(1976)、R.O.Deega
n,”Photoprocessingu Wash
Water Biocides”J.Imaging
Tech.vol.10,No.6,239頁 Dec(198
4)、特開昭57-8542号、同58-105145号、同57-157244
号、同62-220951号公報等に記載の化合物を用いること
ができる。
【0063】好ましくはキレート剤としては、エチレン
ジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢
酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジオスホン
酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)
【0064】
【化1】 が好ましく殺菌剤としてはフェノール系化合物、チアゾ
ール系化合物及びベンツトリアゾール系化合物である。
具体的としては、1,2−ベンツイソチアゾリン3−オ
ン、2−メチル−4−オソチアゾリン3−オン、2−オ
クチル−4−イソチアゾリン3−オン、5−クロロ−2
−メチル−4−イゾチアゾリン3−オン、0−フェニル
フェルナトリウム、ベンツトリアゾールが好ましい化合
物として挙げられる。これらの化合物は、一括包装して
あるのなら、錠剤の形態をしていることが好ましく、予
め分割秤量してある場合は一回に投入する量を個包装し
ていることが好ましい。
【0065】これらを添加する手段は、調薬者がバイハ
ンドで添加しても良いが、好ましくはこの発明の固形処
理剤供給装置が設置されバイハンドで添加すること、さ
らに好ましくは補水タンクに検出器が付いていてタンク
のある一定量まで水が補充されると自動で添加すること
がメンテナンスフリーの観点より好ましい。
【0066】この発明のイオン交換樹脂で水を改質する
手段は、特開昭61-131632号公報に記載の手段に基づい
て実施できる。イオン交換樹脂としては公開技報、公技
番号90−473等に記載の公知の各種カチオン交換樹脂
(強酸性カチオン交換樹脂、弱酸生カチオン交換樹脂)
と各種アニオン交換樹脂(強塩基性アニオン交換樹脂)
とがあり、これらを単独または組み合わせて用いること
ができる。通常は強酸性H型カチオン交換樹脂と弱塩基
性OH型アニオン交換樹脂を用いるのが好ましい。補水
タンクにつけても良いし他の場所で水を改質し持ってき
ても良い。
【0067】この発明に用いられる好ましい強酸性陽イ
オン交換樹脂としては、 DIAION SK1B、SK102、SK104、SK10
6、SK110、SK112、SK116 三菱化成(製) 好ましいOH型強塩基性アニオン交換樹脂としては DIAION PA406、PA408、PA412、PA416、
PA418 三菱化成(製) がある。
【0068】この発明の紫外線を照射する手段は、特開
昭60-263939号公報に記載の手段で実施できる。紫外線
照射装置としては、キンダイ・バイオ研究所(本社神戸
市)製が小型で好ましく利用できる。この発明の磁場を
与える手段は特開昭60-263939号公報記載の手段で実施
することができる。この発明の超音波を与える手段は特
開昭60-263940号公報記載の手段で実施することができ
る。この発明の電解を与える手段は特開平3-22468号公
報記載の手段で実施することができる。この発明のAg
イオンを放出する手段とは補水タンクの中に銀箔を入れ
るとか銀板を入れておくとか内壁を銀でコーティングす
る手段及び銀イオン放出化合物を入れる手段がある。好
ましい銀イオン放出化合物は、バイオシュアSGまたは
SGD(近畿パイプ技研製)を用いタンク内壁をコーテ
ィングしたり入れておくと効果が大きい。
【0069】この発明の空気発砲手段は補水タンクの中
に気泡を吹き込み非常に簡単な手段でよく、補水タンク
の大きさに合わせて適宜選択される。これらの水垢及び
微生物の発生を防止する手段はコンパクト化と経済性の
点から、、、がよく、さらに好ましくは、
が選択される。
【0070】この発明にかかわる開口係数とは、処理液
の空気との接触面積(cm2)を処理液の全体積(l)で
割った値であり、自動現像機の処理槽の相対的な開口面
積を表す。この発明では開口係数が50cm2/l以下の際
に、この発明の目的の効果をより良好に奏する。とりわ
け、2〜20cm2/lの際に特に良好であり、最も好ましく
は3〜15cm2/lの範囲である。
【0071】
【実施例】
(実施例1)この発明を適用できる自動現像機(以下、
単に自現機という)の一例を図面に基づいて説明する。
図1は、自現機Aと写真焼付機Bとを一体的に構成した
プリンタープロセッサーの概略図である。
【0072】図1において写真焼付装置Bの左下部に
は、未露光のハロゲン化銀写真感光材料である印画紙を
ロール状に収納したマガジンMがセットされる。マガジ
ンから引き出された印画紙は、送りローラR及びカッタ
ー部Cを介して所定のサイズに切断され、シート状印画
紙となる。このシート状印画紙は、ベルト搬送手段Bに
よって搬送され、露光部Eにおいて原画Oの画像を露光
される。露光されたシート状印画紙はさらに複数対の送
りローラRにより搬送され、自現機A内に導入される。
自現機Aでは、シート状印画紙は、処理槽である夫々発
色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1
E内(実質的に3槽構成の)をローラ搬送手段(参照記
号ナシ)により順次搬送され、それぞれ、発色現像処
理、漂白定着処理、安定化処理がなされる。前記各処理
がなされたシート状印画紙は、乾燥部35において乾燥さ
れて機外に排出される。
【0073】なお、図中の一点鎖線は、ハロゲン化銀写
真感光材料の搬送経路を示す。また、実施例において
は、感光材料はカットされた状態で自現機A内に導かれ
るものであるが、帯状で自現機内に導かれるものであっ
てもよい。その場合、自現機Aと写真焼付機Bとの間
に、感光材料を一時的に滞留させるアキュムレータを設
けると処理効率が上がる。また、本願発明に係る自現機
は、写真焼付機Bと一体的に構成しても、自現機単体だ
けでもよいことは言うまでもない。また、この発明に係
る自現機によって処理されるハロゲン化銀写真感光材料
は、露光済の印画紙に限られるものでははなく、露光済
のネガフィルム等でもよいことは言うもでもない。ま
た、この発明の説明として、発色現像槽、漂白定着槽、
安定槽を有する実質的に3槽構成の自現機について行う
が、これに限られるものではなく、発色現像槽、漂白
槽、定着槽、安定槽を有する実質的に4槽構成の自現機
であってもこの発明は適用できるものである。
【0074】図2は、図1の自現機AのI−I断面にお
ける処理槽である発色現像槽1Aの概略図である。な
お、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eにおいて
は、発色現像槽1Aと同じ構成となるので、以下、処理
槽1として説明する場合は、発色現像槽1A、漂白定着
槽1B、安定槽1C,1D,1Eいずれも指すこことと
する。なお、図には、構成をわかりやすくするために、
感光材料を搬送する搬送手段等は省略してある。また、
本例においては、固形処理剤として錠剤13を用いた場合
について説明する。処理槽1は、感光材料を処理する処
理部2と、該処理部を形成する仕切壁の外側に一体的に
設けた錠剤13を供給する固形処理剤投入部11とを有す
る。これら処理部2と固形処理剤投入部11とは連通窓が
形成された仕切壁12により仕切られており、処理液は流
通できるようになっている。そして投入部11には処理剤
を受容する区分14を設けたので、固形のまま処理部12に
移動することがない。筒状のフィルター3は、固形処理
剤投入部11の下方に交換可能に設けられ、処理液中の不
溶物、例えば紙くず等を除去する機能を果たす。このフ
ィルター3の中は、固形処理剤投入部11の下方壁を貫通
して設けられた循環パイプ4を介して循環ポンプ5(循
環手段)の吸引側に連通している。
【0075】循環系は、液の循環通路を形成する循環パ
イプ4、循環ポンプ5、および、処理槽1等で構成され
ていることになる。前記循環ポンプ5の吐出側に連通し
た循環パイプ4の他端は処理部2の下方壁を貫通し、該
処理部2に連通している。このような構成により、循環
ポンプ5が作動すると処理液は固形処理剤投入部11から
吸い込まれ、処理部2に吐出されて処理液は処理部2内
の処理液と混じり合い、再び固形処理剤投入部11へと入
る循環を繰り返すことになる。この循環流の流量は、1
分間当たりタンク容量に対して0.1(回転=循環量/タ
ンク容量)以上の流量であることが好ましく、より好ま
しくは、0.5〜2.0回転である。また、処理液の循環方向
は、図2に示した方向に限られる必要はなく、逆方向で
あってもよい。廃液管6は、処理部2内の処理液をオー
バーフローさせるためのものであり、液面レベルを一定
に保つとともに、他の処理槽から感光材料に付着して持
ち込まれる成分や、感光材料から浸み出す成分が貯留
し、増加することを防ぐのに役立つ。棒状のヒータ7
は、固形処理剤投入部11の上方壁を貫通して固形処理剤
投入部11内の処理液中に浸漬するよう配設されている。
このヒータ7は、処理槽1内の処理液を加温するもので
あり、換言すると処理槽1内の処理液を処理に適した温
度範囲(例えば20〜55℃)に保持する温度調整手段であ
る。
【0076】処理量情報検出手段8は、自現機の入口に
設けられ、処理される感光材料の処理量を検出するため
に用いられる。この処理量情報検出手段8は、左右方向
に複数の検出部材を配してなり、感光材料の幅を検出す
るとともに、検出されている時間をカウントするための
要素として機能する。感光材料の搬送速度は機械的に予
め設定されているので、幅情報と時間情報とから感光材
料の処理面積が算出できる。なお、この処理量情報検出
手段は、赤外線センサー、マイクロスイッチ、超音波セ
ンサー等の感光材料の幅および搬送時間を検出できるも
のであればよい。また、間接的に感光材料の処理面積が
検出できるもの、例えば図1のようなプリンタープロセ
ッサーの場合、焼付を行った感光材料の量、あるいは、
予め決まっている面積を有する感光材料の処理数を検出
するものでもよい。さらに、検出するタイミングは、本
例では処理される前であるが、処理した後、あるいは処
理液中に浸漬されている間でも良い(このような場合
は、処理量情報検出手段8を設ける位置を処理後に検出
できる位置や処理中に検出できる位置に適宜変更するこ
とによりできる)。さらに、検出される情報として、上
述の説明では、感光材料の処理面積について述べたが、
これに限られるものではなく、処理される、処理され
た、あるいは、処理中の感光材料の処理量に比例した値
であればよく、処理槽に収容された処理液の濃度あるい
は濃度変化等であってもよい。また、処理量情報検出手
段8は、各処理槽1A,1B,1C,1D,1E毎に設
ける必要はなく、1台の自現機に対して1つ設けること
が好ましい。
【0077】収納手段であるカートリッジ15に収納され
た固形処理剤を処理槽に投入する処理剤供給手段17は、
濾過部(区分)14の上方に配設され、固形処理剤である
錠剤13を封入してあるカートリッジ15と錠剤13を一個又
は複数個押し出す構成の押出部材10とを有している。こ
の処理剤供給手段17は、後述する処理剤供給制御手段9
によって制御され、処理剤供給制御手段9から発せられ
る供給信号と連動して、待機中であった錠剤13を押出部
材10で押し出し、錠剤13を固形処理剤投入部11内の濾過
部(区分)14に供給する。なお、この発明では、固形処
理剤13を固形処理剤受容部11内の濾過部(区分)14に供
給したが、供給される場所は処理槽1内であればどこに
供給されてもよく、即ち、この発明では処理液を用いて
固形処理剤を溶解できればよく、感光材料の処理量情報
に応じた成分が確実に投入され、処理槽1内の処理液の
処理特性を一定に保つことが必要なのであるが、より好
ましくは、処理液の循環経路内に固形処理剤が供給され
ることがよい。また、この処理剤供給手段17は、自現機
の処理槽内や外気の湿気、処理液の飛散したものが、処
理槽に供給される前の固形処理剤と接触しないようにさ
れていることが好ましい。
【0078】濾過手段(区分)14は、固形処理剤投入部
11内の処理液に浸漬され、処理剤供給手段17によって供
給された錠剤13による不溶成分、例えば錠剤13中に混入
していた溶解しない成分、錠剤13が崩壊してできる錠剤
13の塊など、錠剤13のみならず固形処理剤由来のものが
感光材料に付着すると出来上がった画像12傷をつけてし
まったり、付着した箇所の処理不足等の原因となるもの
を、除去するものである。この濾過手段(区分)14は樹
脂で加工されている。なお、濾過手段(区分)14は固形
処理剤投入部11内に設けることは必須ではなく、処理剤
供給手段17によって供給される錠剤13が図1に示す感光
材料の搬送経路、あるいは、処理部2内の処理液に投入
されるようにすればよいものである。
【0079】処理剤供給制御手段9は、処理剤供給手段
17を制御するものであり、処理量情報検出手段8によっ
て検出された感光材料の処理量情報(本実施例では処理
面積)が所定の一定値に達すると処理剤供給手段17に処
理剤供給信号を発するものである。なお、処理剤供給制
御手段9は、処理量情報に応じて必要な処理剤量を固形
処理剤投入部11に供給するよう処理剤供給手段17を制御
すればよい。
【0080】次に、図2に基づいて、この発明の動作を
説明する。露光済の感光材料は、自現機Aの入口におい
て処理量情報検出手段8により処理量情報が検出され
る。処理剤供給制御手段9は、処理量情報検出手段8に
より検出された処理量情報に応じて、処理される感光材
料の面積の累積が所定の面積に達すると、処理剤供給手
段17に供給信号を発する。供給信号を受けた処理剤供給
手段17は、押出部材10で錠剤13を押し出し、錠剤13を固
形処理剤投入部11内の濾過手段(区分)14に供給する。
供給された錠剤13は、固形処理剤投入部11内の処理液に
よって溶解するが、循環手段によって固形処理剤投入部
11→循環ポンプ5→処理部2→連通窓→固形処理剤投入
部11と循環している処理液により溶解が促進される。一
方、検出された感光材料は、発色現像槽1A、漂白定着
槽1B、安定槽1C,1D,1E内をローラ搬送手段に
より順次搬送される(図1の自現機A参照)。なお、夫
々処理槽である発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定
槽1C,1D,1Eそれぞれに、処理剤供給手段17を備
え、それぞれ同時に供給してもよい。また、それぞれの
供給手段により供給されるタイミングは各々別々であっ
てもよく、さらに、処理剤供給制御手段9により処理剤
供給手段が制御されるための所定の面積は、各処理槽1
A,1B,1C,1D,1E同じであってもよいが、そ
れぞれ異なっていてもよいことはいうまでもない。
【0081】本例に限らず以下に説明する例において、
漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1Eにおいては、
発色現像槽1Aと同じ構成となるので、以下で処理槽1
として説明する場合は、発色現像槽1A、漂白定着槽1
B、安定槽1C,1D,1Eいずれも指すここととし、
図中の図番で、前述した図2と同じ機能をもつものは同
じ番号とするので、ここではその説明を省略し、さら
に、構成をわかりやすくするために、感光材料を搬送す
る搬送手段等は省略してある。なお本例において濾過手
段を好しい例として記載したが、この発明においては濾
過手段がなくてもこの発明の効果を十分奏することがで
きる。
【0082】以上説明したように、この発明によると従
来必要であった補充タンクが不要となりそのためのスペ
ースを確保する必要がないため自現機がコンパクトにな
り、また、固形処理剤を処理槽に供給するので調液作業
が不要となり、調液時の液飛散や人体・衣服・周辺機器
への付着・汚染がなく、取扱いが簡単であり、さらに、
処理液への補充精度が高まり補充される処理成分の劣化
がなく安定した処理特性を持つ、という優れた効果を奏
する。
【0083】次に、この発明の他の例として、図3は、
図1の自現機AのI−I断面における発色現像槽1Aの
概略図で、補充水供給手段を追加した処理剤投入部を処
理剤供給手段との断面図である。図4は、図1の自現機
Aを上面から示した概略上面図である(但し、説明上補
水手段についてその経路を記載してある)。図5は、本
例に係る制御に関するブロック図である。図6は制御手
段に予めプログラムされた蒸発補水設定手段23を加えた
ブロック図である。なお、図3および図4中には、補充
水を貯留する補水タンク43を図示している。また、本例
においては、固形処理剤13として錠剤を用いた場合につ
いて説明する。
【0084】まず、図3および図4において、図2と異
なる部分について説明する。補充水供給手段42は、補充
水を貯える補水タンク43から処理剤被投入部11に補充水
(補水)を補給する手段であって、ポンプ、温調機等か
らなる温水補給装置32、電磁弁33、補水管36を有する。
この補充水供給手段42は、写真材料によって持ち出され
た水分とタンク表面から蒸発した水分を補いながら、反
応によって溶出する累積抑制成分を薄めるためのもので
ある。また、各処理槽1A,1B,1C,1D,1E毎
に補水タンクや補水ポンプを設けてもよいが、補給され
る補充水はいずれの槽においても同じ補充水を用いて、
1つの補水タンクにすると自現機がコンパクトになり、
さらに好ましくは、補水タンクと補水ポンプを自現機に
1つだけ設け、補水する経路(パイプ等)に電磁弁を設
けて各処理槽に必要なときに必要量が補給されるように
する、あるいは、補水用のパイプの径の太さを調整して
補給量を加減する、ことにより、補水タンク43と補水ポ
ンプを自現機に1つだけ設けることができ、さらにコン
パクトになる。なお、夫々処理槽である安定槽1C,1
Dに関しては、それぞれ安定槽1D,1Eからオーバー
フローした安定液を供給することにより、補充水供給手
段を省くことも可能となる。また、補水タンクの補充水
は、温調されていることが好ましい。補給される水は、
井戸水、水道水等の一般的な水ばかりでなく、イソチア
ゾリン系、塩素放出化合物等の防黴剤や若干の亜硫酸塩
キレート剤等を含有するものアンモニアや無機塩等を含
有するもの等、写真性能に影響がないものであれば公知
の化合物、手段を用いることができる。。
【0085】この補充水制御手段は、設置場所の環境温
度・湿度(相対湿度)により予じめプログラムされた蒸
発補水設定手段23により補充水供給手段42を制御するお
よび/または処理量情報検出手段8により検出された処
理量情報等に応じて補充水供給手段42を制御する制御手
段である。なお、この補充水供給制御手段は、処理量情
報検出手段8により検出された処理量情報に応じること
に限られず、処理剤供給手段17により処理剤が供給され
たという情報に応じて制御してもよい。
【0086】なお、図3と図2とで上記以外で異なる部
分に関しては、その機能等は図2の場合と同じであり、
それについて説明する。ヒータ7は、処理部2の底部に
配置されており、処理部2内の処理液を加温するもので
あり、換言すると処理部2および固形処理剤投入部11内
の処理液を処理に適した温度範囲(例えば20〜55℃)に
保持する温度制御機能を行うものである。循環手段とし
て、循環パイプ4および循環ポンプ5が図2と同様に設
けられているが、図2と異なることは、処理液が循環す
る方向が逆である、即ち、処理液は処理部2→循環ポン
プ5→固形処理剤投入部11→連通窓→処理部2と循環す
る。処理剤供給手段17は、カートリッジ15内に封入され
た固形化処理剤である錠剤13を押し爪18によって固形処
理剤投入部11内の濾過部(区分)14に供給するものであ
る。図2と異なる部分は、カム19を軸1回転停止機構に
より作動し、押し爪18を作動させ、待機中であった錠剤
13は処理槽1に供給され、次の錠剤13は、錠剤押しバネ
21によって上方から下方へとバネ付勢されているので、
速やかに待機状態となる。この際、処理剤供給手段17
は、横置きまたは下方からの押し上げ方式でもよく、要
は処理槽1に固形処理剤を投入できる手段であればよ
い。
【0087】次に、図1、図3、図4および図5に基づ
いて、この発明の動作を説明する。露光済の感光材料
は、自現機Aの入口において処理量情報検出手段8によ
り処理量情報が検出される。処理剤供給制御手段9は、
処理量情報検出手段8により検出された処理量情報に応
じて、処理される感光材料の面積の累積が所定の面積に
達すると、処理剤供給手段17に供給信号を発する。供給
信号を受けた処理剤供給手段17は、押出部材10で錠剤13
を押し出し、錠剤13を固形処理剤投入部11内の濾過部14
に供給する。供給された錠剤13は、固形処理剤投入部11
内の処理液によって溶解するが、循環手段によって処理
部2→循環ポンプ5→固形処理剤投入部11→連通窓→
処理部2と循環している処理液により溶解が促進され
る。一方、補充水供給制御手段は、処理量情報検出手段
8により検出された処理量情報に応じて、処理される感
光材料の面積の累積が所定の面積に達すると、補充水供
給手段42(温水補給装置32および電磁弁33)に補水信号
を発する。補水信号を受けた補充水供給手段42は、温水
補給装置32および電磁弁33を制御して、補水タンク43に
貯えられた補充水を各処理槽、あるいは、必要になった
処理槽に所定量又は必要量の補水を行う。この場合の所
定の面積は、処理剤供給制御手段9におけるそれと同じ
量であるが、これに限られず、それぞれ異なる所定の面
積であってもよい。一方、検出された感光材料は、夫々
処理槽である発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽
1C,1D,1E内をローラ搬送手段により順次搬送さ
れる。
【0088】以上、各種の処理槽を含む自現機について
示したが処理槽として、現像液を収容するための現像
槽、定着液を収容するための漂白槽、漂白定着液を収容
するための漂白定着槽、定着液を収容するための定着槽
及び安定液を収納するための安定槽を含み、且つ、少な
くとも、前記収納手段及び/又は固定手段、前記供給手
段、及び前記制御手段は前記それぞれの処理槽毎に設け
られているカラーネガフィルム用の自動現像機及び処理
槽として現像液を収容するための現像槽、定着液を収容
するための定着槽を含み且つ、少なくとも前記収納手段
及び/又は固定手段、前記供給手段及び前記制御手段は
前記それぞれの処理槽毎に設けられている黒白ハロゲン
化銀写真感光材料用自動現像機についてもこの発明の効
果が認められた。 (実施例2)実施例1で用いた図17の自動現像機の発色
現像槽の開口面積を浮き蓋を作成して変化させ処理液の
保存安定性を現像液の着色度を測定して評価した。結果
を表1に示す。
【0089】
【表1】 液の着色度は分光光度計(シマヅuv−160A)で波長4
28nmでの吸光度を測定した。吸光度と発色現像液の疲労
度の関係は非常に密接な関係にあり、発色現像液が酸化
されると徐々に着色する現象があり、吸光度1.0以上で
はタールも発生し、循環フィルタの汚れもひどくなる現
象も観察された。上記表1の如くこの発明の自動現像機
の処理槽の開口面積比率を50cm2/lにすることで長期に
現像液の安定性を維持できることがわかる。また、開口
面積2cm2/l以下にすることは実際の自動現像機では感
光材料の搬入口も閉鎖することになり実用的でない。 (実施例3)次に、補水タンク中での補充水の水垢及び
微生物の発生防止効果について説明する。一般の水道水
に表2に示すような処置を施し補充水を塩化ビニル製の
10lの貯留槽22〜25℃で放置し、水垢と微生物の発生状
況を観察した。
【0090】
【表2】 種菌は一般の活性汚泥槽の曝気槽より採取したものを10
0倍に希釈し、このものを10l当たり1ml添加して評価
した。表中はほとんど最初に観察した時と変化がなかっ
た。上記結果より何の処置もしない水道水は日数で微
生物が発生するのに対し、この発明の手段を用いれば微
生物の発生は非常に長い期間防止することがわかる。特
に表中、、、の効果が大きい。
【0091】次に、比較例4件及びこの発明の他の実施
例について説明する。図7〜図10は比較例の供給装置を
示す。図7は比較例1を示し、図7(A)は粉状処理剤
供給装置の断面図を示しす。供給装置50は粉状処理剤を
収納するホッパーまたはパッケージ51と粉状処理剤を計
量する計量孔53と定量投入するための回転式ドラム52よ
りなる。この回転式ドラム52は計量孔53と排出部56の位
置をズラすことで防湿機能をもたせている。パッケージ
51の封を切り供給装置の上部に装填した。その際微粉末
が舞い作業性が悪かった。粉末ケミカルは計量孔53に一
定量計量され感光材料の処理量検出手段の指令でドラム
52が回転し排出部56と連通状態となったとき停止し排出
部56を通過し、定量の粉状ケミカルが自動現像機恒温部
(フィルター槽)に供給される。供給終了後、ドラム52
が回転し計量孔53と供給部57が連通したときドラム52は
停止し粉状ケミカルの計量が開始される。
【0092】この供給装置を前記自現機に付け同様にラ
ンニングテストを実施したが防湿が不十分で粉状ケミカ
ルがパッケージ51中で吸湿した部分とそうでない部分の
粒度分布が変わり一回毎の定量精度のくるいが生じたり
ホッパー51中の粉状ケミカルの残存量によりケミカル自
重により計量孔53に入る量が変化し、定量精度がズレる
ため安定した写真性能を得ることができなかった。又粉
状ケミカルが固まってしまい計量孔53に入らないときも
あった。さらには粉状ケミカルの各々の大きさにより微
細な粉は下に動き、割合大きな粉は上にのこり、成分の
バランスがくるう欠点もある。又微粉がドラムのすき間
に入りうまく回転しなくなる欠点もありメンテナンスフ
リーとはならない。
【0093】図8は比較例2を示す粉状処理剤の他の供
給装置の斜視図である。供給装置60は粉状ケミカル収納
部63が複数に分離されており従来の濃縮キットと同様に
パート毎に分け収納するように工夫されている。又収納
部における粉状ケミカルの保存性向上のために除湿装置
65がある。感光材料の処理情報により回転体67は、テー
ブル66に受けた粉状処理剤を排出部68へ成分毎に定量移
送し供給する。この供給装置を用いてランニング実験し
たところ比較例1と全く同様な問題があった。即ち粉状
処理剤をホッパー64へ入れるときの微粉による作業性の
悪さや、定量精度の問題がある、又たしかに除湿装置及
びパート毎に分かれているので保存性は良いが、収納部
中でのケーキングは依然ある。又粉状処理剤の微粉末の
回転体への付着による装置の安定性の問題も大きく、メ
ンテナンス性が著しく悪いという欠点がある。
【0094】図9は比較例3を示す粉状処理剤の更に他
の供給装置を示す断面図である。供給装置70は粉状処理
剤をホッパー71に入れ感光材料の処理量に応じピストン
75が水平方向(右へ)に移動し計量孔72に定量の粉状剤
が入りピストン75が水平反対方向(左へ)に移動し排出
部74により定量粉状剤を恒温槽(フィルター槽)へ供給
する。この供給装置を用いてランニング実験したところ
比較例1と全く同様な問題があった。
【0095】図10は比較例4を示す粉状処理剤の更に他
の供給装置を示す断面図である。供給装置80は粉状処理
剤88に入りパッケージ81を装着(装填)しローラ83によ
り自動的に開封する機能を有しスクリュー82の回転数を
制御することで粉状ケミカルを排出部84により供給する
装置である。自動的にパッケージを開封する機能を有し
ているため開封及び装着時に微粉末が舞うことなく良好
であるが、感材処理量に応じて粉状ケミカルを分割秤量
するため比較1同様の問題があることが判った。特にこ
の方式ではスクリューのピッチ(山/谷)の大きさによ
り定量精度が左右され微量な精度までない微粉の方が優
先的に排出されてしまう欠点がある。又スクリューに付
いた粉状が湿度でやられ、スクリューの回転が鈍くな
り、定量精度がさらにおちる欠点もある。又メンテ性が
悪い。
【0096】図11はこの発明に係る一括包装した錠剤
(予め分割秤量)用パーツフィーダ方式供給装置の1例
を示したものである。一括包装した錠剤ケミカルの包材
A又はBを開封しホッパー101に入れた。その際微粉末
など発生しないし、ケーキングもなく取り扱い性良好で
あった。残量検出手段109の信号で撹拌機106が回転し、
錠剤105が錠剤整列部110に整列する。感光材料の処理量
に応じて、処理剤供給制御手段103が働き、回転テーブ
ル107が錠剤を搬送し排出部108より投入部へ供給する。
回転テーブル107は一回転し、回転テーブル107は一回転
し、回転テーブル制御手段の指示で停止する(一回の指
示で数回錠剤を供給も可能)。錠剤が回転テーブル107
の穴に入る。包装材料費用が安価で取り扱い性が良く、
精度よく投入でき、特に錠剤整列部110があることによ
り回転テーブルによる空供給がなく非常に効率が良いと
いう利点がある。ポリ容器の減少で環境適性に好まし
い。又微粉末がでないことより供給装置内部が汚れずメ
ンテナンスフリーである。
【0097】図12はこの発明に係る一括包装した錠剤
(予め分割秤量)用パーツフィーダ方式供給装置120の
1例を示したものである。一括包装した錠剤ケミカルの
包材(A)または(B)を開封しホッパー133に入れ
た。その際微粉末など発生しないし、ケーキングもなく
取り扱い性良好であった。残量検出手段125の信号で可
動部材124が回転し、錠剤ケミカルが錠剤整列部129に整
列する。一定量整列すると可動部材124は停止する。こ
の際スィーパ123が錠剤が可動部124のポケット122に入
り整列部125に整列するのに非常に効果がある。感光材
料の処理量に応じて処理剤供給手段126が働き第1のシ
ャッター131が回転し錠剤ケミカルが下に落ちる。次に
第1のシャッター131が逆回転し錠剤1ケをシャッター1
31と132の間に挾む。シャッター132が回転し錠剤ケミカ
ルは排出部128を通過し投入部へ供給する。次にシャッ
ター132が逆回転しシャッター131がしまる。包装材料が
安価で取り扱い性が良く、精度良く投入でき特に錠剤整
列部129があることにより空供給がなく良い。ポリ容器
の減少で環境適性に好ましい。又微粉末がでないことよ
り供給装置内部が汚れずメンテフリーである。
【0098】図13はこの発明の1実施態様を示す断面図
である。処理部181と処理槽の一部を構成する恒温槽182
内の投入部185は連通しており、処理槽下部から循環ポ
ンプ183により強制的に液循環させ、フィルター部182に
吐出され、錠剤投入部185を通って処理部181に入るよう
になっている。感光材料が処理されると処理量検出手段
192により処理量が検出され、ある一定の処理量に達す
ると処理量供給制御を介してモータM2を駆動させあら
かじめ秤量された錠剤が恒温槽182内の投入部185に供給
される様になっている。錠剤は収容容器187に直接投入
され、投入後、整列量制御手段186の信号によりモータ
M1により整列手段188が駆動し、錠剤を整列させ、整
列部189に供給される。整列部189に供給された錠剤は処
理量供給制御手段190からの信号を受けてモータM2が
駆動すると供給手段の回転運動により錠剤が投入部の上
部まで運ばれ、投入部185に投入される。その際処理剤
供給手段191は恒温槽182と実質的に遮断されていること
が錠剤の防湿性の上から好ましい実施態様である。
【0099】又収容容器187に投入する際の錠剤は図13
(A),(B)に示す様な容器に入ったものを破いて投
入容器187に入れる。図13(A),(B)に示す容器は
紙、高分子性樹脂アルミ等公知の素材を使用することが
できるが好ましくは防湿性が良く、しかも酸素透過性が
低い素材を用いることである。
【0100】図14は、この発明の1例を示す断面図であ
る。感光材料の処理量に応じて錠剤ケミカル収納部211
より直接処理槽内部にある投入部215に供給する。投入
部215は未溶解の処理剤が直接感光材料に付着しないよ
う固形処理剤用フィルター216がある。このフィルター2
16の材質は特に限定されない。メッシュについても特に
限定しないが液の流通及びフィルター効果より10〜100
μmが好ましい。処理槽の一部を構成する恒温槽212に固
形処理剤を供給した時と効果はほぼ同等である。唯一処
理槽内に投入部215が別にあることでコンパクト性が劣
る。
【0101】図15は一括包装の具体例を示す。ただしこ
れらに限定されない。図15(A)は筒形容器内に固形処
理剤を収容したもの、図15(B)は柔軟な二方シール又
は三方シールされた袋内に固形処理剤を収容したもの、
図15(C)は固形処理剤を収容した袋を一方シールした
ものを示す。
【0102】図16はカートリッジの具体例を示す斜視図
である。これらのカートリッジは固形処理剤の入った包
装材料のままこの発明自現機の供給装置に装着できる。
材質は前記記載の化合物はどれも使用できる。固形処理
剤が減少したとき、供給の障害にならない様に潰れない
ものが良い。図16(A)は錠剤を円筒型カートリッジに
収容したもの、図16(B)は顆粒または粉体をカートリ
ッジに収容したものである。図16(C),(D)は開閉
蓋を有する箱型カートリッジに固形処理剤を収容した形
態を示す斜視図および断面図を示す。
【0103】図17に補充処理剤として錠剤状に固形化さ
れたものを用いた場合の補充用固形処理剤補給装置の他
の実施例を概略説明する。感光材料面積検出センサーの
信号を受けて、制御部が働き、補充用固形処理剤供給ス
テッピングモータ95が作動すると、それに直結して補充
用固形処理剤供給用押し出しブランジャー94のラック94
Aに噛合う駆動用ピニオン96が1ステップ即ち、処理剤
の厚みのピッチ長さPだけ前記ラック94Aを有すプラン
ジャー94を上昇させ、該処理剤24の供給トレー本体91内
の最上部の固形処理剤24Aが投入落下位置に待機される
ようになり、供給トレー本体91に収納された補充用固形
処理剤24を処理槽の補充処理剤溶解部である処理剤補給
槽内部に1個投入する準備が完了する。
【0104】このように最上部で待機している固形処理
剤24Aは、ピストン摺動台92上を水平に往復動するプラ
ンジャー99の往動によってサブタンクの上部のガイドプ
レート20Aと天井カバー20Dによって形成されるトンネ
ル内を横方向にスライドしてサブタンクの濾過装置21の
液面上に落下してゆくようにしてある。プランジャー99
はその一部にきられているラック99Aがステッピングモ
ータ97に直結したピニオン88と噛合っていて、指令信号
により前記ステッピングモータ97が始動することによっ
て往復動の作動がなされる。往動で固形処理剤24Aをサ
ブタンク20内に投入し終ったら、ステッピングモータ97
が逆回転してプランジャー99は復動してもとの位置に戻
って次の指令信号が来るまで待機する。
【0105】次にこの発明における固形処理剤補給装置
の他の実施例を図18の概略説明する。感光材料面積検出
センサーの信号を受けて、制御部が働き、補充用固形処
理剤供給ステッピングモータ45が作動すると、それに直
結して補充用固形処理剤供給コンベヤ43Kの駆動ホイー
ル41Mが従動ホイール42Mと共に1ステップずつ処理剤
の厚みのピッチ長さPの倍数だけ前記コンべヤ43Kを進
ませ、補給トレー25B内の先頭の前記固形処理剤進行方
向に直角の壁面にあけられた投入口25Cから供給トレー
25Bに収納された補充用固形処理剤13を処理槽補充処理
剤溶解部であるサブタンク14内の濾過装置の内部にl個
ないし数個補給する。尚、押しばね26は供給トレー25B
内の固形処理剤13を常に安定保持させるものである。こ
こに、前記供給コンベア43Kは等ピッチP毎に爪46の設
けられたタイミングベルトである。
【0106】次に、この発明における固形処理剤補給装
置の他の実施例を図19に概略説明する。感光材料面積検
出センサーの信号を受けて、制御部が働き、補充用固形
処理剤補給用ステッピングモータ95,97及びそれによっ
て駆動されるピニオン96,98とそれによって直線移動す
るラック94Aをもつプランジャー94とラック99Aをもつ
プランジャー99とが作動し、補充用固形処理剤24を補給
すると同時に補充水補給装置10と電磁弁12が作動し、調
液用補充水が補給される。調液用補充水の補給量は、補
充用固形処理剤24を溶解するに必要な量以上であればよ
く、制御部11にあらかじめ電磁弁l2と補充水補給装置10
の作動時間をインプットしておくことで解決できる。
【0107】
【発明の効果】前記したように、この発明は、輸送上の
危険や取扱い上の危険をもとなう液体ケミカルをなくし
ユーザーへの煩雑な操作なしで固体ケミカルの使用を可
能ならしめた自動現像機の実用化を達成することができ
る。また、ユーザー自身の手作業による濃縮キットの溶
解作業をなくし完全自動化補充システムを完成してい
る。第3に多くの内蔵補充タンクをなくしコンパクト化
された自動現像機になる。液体補充液の貯蔵の必要性を
一切なくした処理安定性が向上した自動現像システムが
達成される。さらに、液体用ポリボトルの使用をなくし
たプラスチックの包材の使用を低減した低公害システム
を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動現像機と写真焼付機とを一体に構成したプ
リンタープロセッサーの概略構成図である。
【図2】自動現像機の処理剤投入部と処理剤供給手段と
の断面図である。
【図3】自動現像機の補充水供給手段を追加した処理剤
投入部と処理剤供給手段との断面図である。
【図4】上記自動現像機の平面図である。
【図5】自動現像機の制御手段を含むブロック図であ
る。
【図6】制御手段の溶解のテーブルを加えたブロック図
である。
【図7】比較例の粉状処理剤供給装置の断面図とパッケ
ージの斜視図である。
【図8】粉状処理剤供給装置の斜視図であるD。
【図9】他の粉状処理剤供給装置の断面図である。
【図10】粉状処理剤供給装置の他の実施例を示す断面
図である。
【図11】供給装置の他の実施例を示す断面図である。
【図12】供給装置のさらに他の実施例を示す断面図で
ある。
【図13】供給装置の断面図及び包装体の斜視図であ
る。
【図14】固形処理剤を直接処理槽に添加する1例を示
す断面図である。
【図15】一括包装の具体例を示す図である。
【図16】カートリッジの具体例を示す図である。
【図17】補充処理剤として錠剤状に固形化されたもの
を用いた場合の補充用固形処理剤補給装置の他の実施例
を概略構成図である。
【図18】この発明における固形処理剤補給装置の他の
実施例を示す概略構成図である。
【図19】この発明における固形処理剤補給装置の他の
実施例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 処理槽 1A〜1E 処理槽 1R ラック 2 処理部 3 フィルター 4 循環パイプ 5 循環ポンプ 6 排液管 7 ヒータ 8 処理量情報検出手段 9 処理剤供給制御手段 10 押出部材 11 固形処理剤投入部 12 仕切壁 13 錠剤 13′ 固形写真処理剤 14 濾過部(区分) 14A 撹拌羽根 14B 撹拌羽根 14C 剪断歯車 14D 振動子 14E 磁性回転羽根 14F 回転磁石体 14L 伝達機構 14M モータ 14N 仕切り部材 14P 噴射ポンプ 15 カートリッジ 16 リード線 17 処理剤供給手段 17′ 処理剤供給部 18 押し爪 19 カム 19′ ピニオン歯車 21 錠剤押しばね 23 予じめプログラムされた蒸発補水設定手段 24 錠剤ストッパー 25 スクリュー 27 スクリュー 28 容器 29 処理剤案内部 32 温水補給装置 33 電磁弁 35 乾燥部 36 補水管 41 パイプ(補水用) 42 補充水供給手段 43 補水タンク

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光されたハロゲン化銀写真感光材料を
    処理する処理液を収容する処理槽と、成形打錠された固
    形処理剤を収納する収納手段及び/又は前記固形処理剤
    を収納する収納包材を収納する固定手段と、前記処理槽
    に前記成形打錠された固形処理剤を投入する供給手段
    と、前記ハロゲン化銀写真感光材料の処理情報を検出す
    る処理量情報検出手段と、この処理量情報検出手段によ
    り検出された前記ハロゲン化銀写真感光材料の処理量情
    報に応じ前記供給手段を制御作動させ固形処理剤の1個
    ないし複数個を前記収納手段より、直接処理槽に投入す
    る供給手段と、前記ハロゲン化銀写真感光材料の処理情
    報を検出する処理量情報検出手段と、この処理量情報検
    出手段により検出された前記ハロゲン化銀写真感光材料
    の処理量情報に応じ前記供給手段を制御作動させ固形処
    理剤を投入する制御手段と、前記ハロゲン化銀写真感光
    材料の処理量情報に応じ作動制御され、補充水を前記処
    理部もしくは処理剤投入部に補給する補充水供給手段と
    を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用
    自動現像機。
  2. 【請求項2】 前記成形打錠された固形処理剤が防湿加
    工されていることを特徴とする請求項l記載のハロゲン
    化銀写真感光材料用自動現像機。
  3. 【請求項3】 前記成形打錠された固体処理を収納する
    収納手段が前記処理槽の上方に位置することを特徴とす
    る請求項lまたは請求項2記載のハロゲン化銀写真感光
    材料用自動現像機。
  4. 【請求項4】 前記成形打錠された固形処理剤を投入す
    る供給手段が、この固形処理剤を収納した収納手段より
    供給トレーを通じ、前記固形処理剤を投入する制御手段
    の信号を受けて、前記収納手段の最も前記処理槽からの
    距離が近い位置に収納されている固形処理剤を一定個数
    づつ処理槽に投入する投入手段を有することを特徴とす
    る請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のハロゲン化
    銀写真感光材料用自動現像機。
  5. 【請求項5】 前記固形処理剤が供給される処理槽が、
    前記ハロゲン化銀感光材処理する処理部と前記処理部と
    連通し、前記固形処理剤を投入し溶解させる処理剤投入
    部を有し、且つ前記処理部と前記処理剤投入部との間を
    処理液を循環させる循環手段を有することを特徴とする
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のハロゲン化銀
    写真感光材料用自動現像機。
  6. 【請求項6】 前記処理槽の開口係数が50cm2/l以下で
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか
    に記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
  7. 【請求項7】 前記補充水に下記一群から選ばれる防黴
    手段が施されることを特徴とする請求項1乃至請求項6
    のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現
    像機。 (1群) キレート剤添加手段 防黴剤添加手段 脱イオン処理手段 紫外線照射手段 磁気処理手段 超音波処理手段 電解殺菌手段 銀イオン放出手段 空気発泡手段
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