JPH06159693A - 多頭レンジ用のコンロマット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ３個以上のガスコンロ部を備えた多頭レンジ
において、使用中の１つのコンロ部において流出した煮
汁がコンロマット全体に広がり、その煮汁が開口とバー
ナーヘッドとの間に漏れ落ちるという事態を防止する。 【構成】 少なくとも奥側に１個、手前側に２個のガス
バーナーを備えた多頭レンジ用のアルミシート製のコン
ロマット(1)において、各コンロ部のバーナーヘッドを
露出するために設けられた各開口(2)の周囲に幅細い環
状の平面部(6)を介して堤防状突起(5)を設け、さらに各
開口(2)の周端縁に起立部(7)を設けて堤防状突起(5)と
起立部(7)との間に溝(8)を形成し、上記堤防状突起(5)
の内側にこぼれた煮汁の流出を起立部(7)で防止するよ
うになした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、バーナーヘッドが３〜
４個連設しているガスレンジ用のコンロ用マット、例え
ばシステムキッチンに装備しているような強火、中火、
弱火の３個のガスバーナーあるいは４個のガスバーナー
を備えたコンロ部の汚れを防止するために好都合なガス
コンロマットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ガスレンジのコンロ部の汚れを防止する
ために、中央部にバーナーの露出用の開口部を備え、そ
の開口部の外周部にバーナー周囲のコンロ面を覆う樋状
の凹部を備えたアルミシート製のガスコンロマットは、
例示するまでもなく従来から広く使用されている。

【０００３】またダイニングキッチンのシステム化と調
理法の多様化に伴って火力の異なる３〜４個のバーナー
部が連接されたガスレンジ（以下多頭レンジという）が
好んで使用されるようになり、このような多頭レンジの
コンロ部の汚れを防止するためのアルミシート製の大型
コンロマットが提案されるに至っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが多頭レンジは
そのコンロ部が平坦面をなし、この平坦面に３個以上の
ガスバーナーが突出して設けられているため、バーナー
ヘッドの露出開口を備えたコンロマットを敷設した場
合、使用中の１つのコンロ部において流出した煮汁がコ
ンロマット全体に広がり、その煮汁が開口とバーナーヘ
ッドとの間に漏れ落ちるという事態が生じる。そしてこ
の事態が使用中のコンロ部はもとより隣りのコンロ部に
まで及ぶということもしばしば見受けられる。

【０００５】本発明はこのような多頭レンジ用のコンロ
マットの不都合を解消することを目的としてなされたも
のである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記した多頭レ
ンジ用のコンロマットの不都合を、コンロ部のバーナー
ヘッドを露出するための各開口の周囲に所定幅の環状の
平面部を介して堤防状突起を設け、さらに各開口の周端
縁に起立部を設けて堤防状突起と起立部との間に溝を形
成することによって解消した。

【０００７】本発明におけるコンロマットの開口外側に
設けられる堤防状突起の形状は、コンロマットの補強効
果と成形の容易性の点から略断面台形状がよく、その輪
郭は必ずしも開口の端縁と平行していなくてもよい。堤
防状の突起の高さはコンロ面からのガスバーナーヘッド
の突出高さより少し低い程度であり、突起の位置は開口
の周縁から適宜幅の平面部を介してやや外側に設定する
のがよい。又突起の頂面は煮汁が外側へ流動するように
僅かに傾斜面に形成するようにするとよい。

【０００８】また各開口の周端縁に設けられる起立部
は、開口の周端縁を上方に折曲して形成するとよく、そ
の高さは上記した堤防状の突起と同程度かやや低くても
よい。

【０００９】

【作用】各開口の周囲に設けた堤防状突起は、調理時に
こぼれる煮汁がバーナーヘッド側に流れるのを防止する
とともに、堤防状突起を超えて滴下した煮汁は起立部と
突起とで形成された溝に滞留してバーナー側への流入を
阻止できかつコンロマットを補強し、取り扱い時におけ
るコンロマットの変形を防止して形態安定作用をなす。

【００１０】また各開口の周端縁に設けられた起立部
は、前記したように鍋等から溢れ出た煮汁が鍋底表面を
伝って堤防状突起の内側に落下する少量の煮汁がバーナ
ー側に流れ入るのを防止し、落下煮汁を堤防状突起と起
立部との間の溝に貯留することにより極力バーナー部へ
落下するのを防止する。

【００１１】

【実施例】以下本発明の実施例を示した図にもとづいて
説明すると、図１は手前側に大径の２個のバーナーコン
ロ部、奥側に小径の１個のバーナーコンロ部を備えた多
頭レンジ用の１枚のコンロマットを示し、図２は図１の
Ａ−Ａ線断面図を示している。

【００１２】本発明におけるコンロマット(1)は図１及
び図２に示しているように、少なくとも奥側に１個、手
前側に２個のガスバーナーを備えた多頭レンジ用のアル
ミシート製のコンロマットであって、このコンロマット
(1)には従来同様に各コンロ部のバーナーヘッドを露出
するための開口(2)(2)が設けられ、コンロマット(1)の
外周には立ち上がり部(3)が形成され、さらに水平な外
周縁部(4)が形成されて全体がトレイ状をなし、多頭レ
ンジのコンロ部に嵌め込みして敷設できるようになって
いる。

【００１３】本発明においては上記各開口(2)(2)の周囲
に、調理時にコンロマット(1)の上にこぼれた煮汁をバ
ーナーヘッド(10)側に流動するのを防止するとともにコ
ンロマット(1)の形態の安定を計るための堤防状の突起
(5)が開口(2)から所定間隔おいた環状の平面部(6)を介
して設けられ、その断面は略台形状をなし、その高さは
コンロ部の五徳の下面が接触しない程度、（約６mm〜８
mm）であり、幅寸法は約14ｍｍである。そして各開口
(2)の周端縁を上方に折曲して高さが約８ｍｍの起立部
(7)が設けられ、それぞれの堤防状突起(5)と起立部(7)
との間に溝(8)が形成されている。なお図示していない
が、堤防状突起(5)の頂面をやや外側へ傾斜しておくと
よい。

【００１４】図３は使用状態における主要部の断面図及
び煮汁(A)の流下状態の例を示し、図４は起立部(7)の他
の態様を示した主要部の断面図、そして図５は更に起立
部(7)の他の態様を示す概略の主要部の一部断面図であ
る。

【００１５】上記実施例においては、多頭レンジのコン
ロ部用の１枚の大型のコンロマットを示しているが、本
発明は図６および図７に示したようにコンロマットを奥
側のコンロマット(11)と手前側のコンロマット(12)とに
２分割してなるコンロマットにも適用できることは勿論
である。

【００１６】

【発明の効果】このように本発明における多頭レンジ用
のコンロマット(1)は、少なくとも奥側に１個、手前側
に２個のガスバーナーを備えた多頭レンジ用のアルミシ
ート製のコンロマットであって、各コンロ部のバーナー
ヘッドを露出するための各開口(2)の周囲に所定幅の環
状の平面部(6)を介して堤防状突起(5)が設けられ、さら
に各開口(2)の周端縁に起立部(7)が設けられて堤防状突
起(5)と起立部(7)との間に溝(8)が形成されてなるもの
であるから、各開口部(2)周囲の堤防状突起(5)は、調理
時に多量に流出した煮汁がバーナーヘッド(10)側に流動
するのを阻止してコンロ面の汚れを防止するとともに又
堤防突起を超えて滴下する煮汁は溝(8)に滞留してバー
ナー側へ流出することが防止されかつコンロマット(1)
の形態安定性を高め、取り扱い時におけるコンロマット
(1)の補強効果を奏する。そのうえ各開口(2)の周端縁に
設けられた起立部(7)は、鍋等から溢れ出た煮汁が鍋底
表面を伝って堤防状突起(5)の内側に落下する少量の煮
汁がバーナー(10)側に流れ入るのを防止して落下煮汁を
堤防状突起(5)と起立部(7)との間の溝(8)に貯留するこ
とができ、広い平面的なコンロ面を有する多頭レンジ用
のコンロマットとして好都合となる。更に又堤防状突起
(5)の頂面を外側へやや傾斜させておけばバーナー側へ
の流入する煮汁をできるだけ少なくできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】３個のガスバーナー用の本発明コンロマットの
平面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】主要部の拡大断面図である。

【図４】起立部の他の態様を例示した主要部の拡大断面
図である。

【図５】更に起立部の他の実施例を示す概略主要部の拡
大断面図である。

【図６】コンロマットの他の実施例を示した平面図であ
る。

【図７】コンロマットの他の実施例を示した平面図であ
る。

【符号の説明】

１．コンロマット ２．開口 ５．堤防状突起 ６．平面部 ７．起立部 ８．溝

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも奥側に１個、手前側に２個の
   ガスバーナーを備えた多頭レンジ用のアルミシート製の
   コンロマットであって、各コンロ部のバーナーヘッドを
   露出するための各開口の周囲に所定幅の環状の平面部を
   介して堤防状突起が設けられ、さらに各開口の周端縁に
   起立部が設けられて堤防状突起と起立部との間に溝が形
   成されていることを特徴とする多頭レンジ用のコンロマ
   ット。