JPH06159596A - 低温液体の気化装置 - Google Patents
低温液体の気化装置Info
- Publication number
- JPH06159596A JPH06159596A JP31526292A JP31526292A JPH06159596A JP H06159596 A JPH06159596 A JP H06159596A JP 31526292 A JP31526292 A JP 31526292A JP 31526292 A JP31526292 A JP 31526292A JP H06159596 A JPH06159596 A JP H06159596A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat transfer
- chamber
- transfer tube
- passage
- gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 運転圧が低い場合にも液化天然ガス等の良好
な気化運転を確保し、かつ、海水をはじめとする加温媒
体の温度や流量を増大することなく、良好な熱交換性能
を維持しながら、内伝熱管内の着氷を抑制もしくは防止
する。 【構成】 蒸発室46内に、海水が流される内伝熱管1
6と外伝熱管36とを二重に配し、両伝熱管16,36
の間にガス通路37を形成する。このガス通路37と上
記蒸発室46内とを折り返し室38に連通し、ガス通路
37内を加温室48に連通する。上記折り返し室38内
と加温室48内との間に上記ガス通路37を迂回するバ
イパス通路54を設け、このバイパス通路54を介して
両室38,48を直接連通する。
な気化運転を確保し、かつ、海水をはじめとする加温媒
体の温度や流量を増大することなく、良好な熱交換性能
を維持しながら、内伝熱管内の着氷を抑制もしくは防止
する。 【構成】 蒸発室46内に、海水が流される内伝熱管1
6と外伝熱管36とを二重に配し、両伝熱管16,36
の間にガス通路37を形成する。このガス通路37と上
記蒸発室46内とを折り返し室38に連通し、ガス通路
37内を加温室48に連通する。上記折り返し室38内
と加温室48内との間に上記ガス通路37を迂回するバ
イパス通路54を設け、このバイパス通路54を介して
両室38,48を直接連通する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海水、河川水等を加温
媒体として用い、液化天然ガス(以下、LNGと称す
る。)、液体窒素、液体酸素等の低温液体を気化させる
ための装置に関するものである。
媒体として用い、液化天然ガス(以下、LNGと称す
る。)、液体窒素、液体酸素等の低温液体を気化させる
ための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような低温液体の気化装置
としては、特開平3−239897号公報に示されるよ
うに、内伝熱管と外伝熱管の二重管構造を有するものが
知られている。この装置の一例を図5に示す。
としては、特開平3−239897号公報に示されるよ
うに、内伝熱管と外伝熱管の二重管構造を有するものが
知られている。この装置の一例を図5に示す。
【0003】この装置は、上下に延びる外胴10を備
え、この外胴10内の上下に第1管板12及び第2管板
14が水平方向に配されており、両管板12,14に、
上下に延びる複数本の内伝熱管16の上下両端部が固定
されている。外胴10内で上記第1管板12よりも下方
の空間18に臨む位置には、この外胴10の内外を連通
する海水導入管20が設けられ、この海水導入管20の
直下流側には、上記海水中のゴミを除去するためのスト
レーナー22が設けられている。これに対し、外胴10
において上記第2管板14よりも上方の空間23には、
海水排出管24が設けられている。
え、この外胴10内の上下に第1管板12及び第2管板
14が水平方向に配されており、両管板12,14に、
上下に延びる複数本の内伝熱管16の上下両端部が固定
されている。外胴10内で上記第1管板12よりも下方
の空間18に臨む位置には、この外胴10の内外を連通
する海水導入管20が設けられ、この海水導入管20の
直下流側には、上記海水中のゴミを除去するためのスト
レーナー22が設けられている。これに対し、外胴10
において上記第2管板14よりも上方の空間23には、
海水排出管24が設けられている。
【0004】なお、図において、26は海水排出弁、2
8は内部点検用の開孔部である。
8は内部点検用の開孔部である。
【0005】上記第1管板12と第2管板14との間の
空間には、第3管板30及び第4管板34が配設されて
いる。両管板30,34は胴10の内周面に固定され、
外側容器内を上下に区画している。
空間には、第3管板30及び第4管板34が配設されて
いる。両管板30,34は胴10の内周面に固定され、
外側容器内を上下に区画している。
【0006】上記第3管板30及び第4管板34には、
これを貫通する状態で上下方向に延びる複数の外伝熱管
36の上下両端部が固定されている。各外伝熱管36
は、上記内伝熱管16よりも一回り大きい断面形状を有
し、各内伝熱管16の周囲に配されており、これら外伝
熱管36と内伝熱管16との間に天然ガス(以下、NG
と称する。)通路37が形成されている。
これを貫通する状態で上下方向に延びる複数の外伝熱管
36の上下両端部が固定されている。各外伝熱管36
は、上記内伝熱管16よりも一回り大きい断面形状を有
し、各内伝熱管16の周囲に配されており、これら外伝
熱管36と内伝熱管16との間に天然ガス(以下、NG
と称する。)通路37が形成されている。
【0007】図6に示すように、上記第4管板34には
これを上下に貫通する多数の連通穴40が設けられ、こ
れらの連通穴40によって、第4管板34と第2管板1
4との間に形成された折り返し室38と、第3管板30
と第4管板34との間に形成された蒸発室46とが連通
されている。図5に示すように、蒸発室46の下部に
は、この蒸発室46内に液化天然ガスを導入するための
LNG入口管(導入部)42が設けられ、第3管板30
と第1管板12との間に形成された加温室48の下部に
は、この加温室48からNGを導出するためのNG排出
管(取出し部)44が設けられている。また、上記蒸発
室46及び加温室48には、水平方向に延びる複数の邪
魔板50が設けられ、これによって各空間46,48内
に蛇行通路が形成されている。
これを上下に貫通する多数の連通穴40が設けられ、こ
れらの連通穴40によって、第4管板34と第2管板1
4との間に形成された折り返し室38と、第3管板30
と第4管板34との間に形成された蒸発室46とが連通
されている。図5に示すように、蒸発室46の下部に
は、この蒸発室46内に液化天然ガスを導入するための
LNG入口管(導入部)42が設けられ、第3管板30
と第1管板12との間に形成された加温室48の下部に
は、この加温室48からNGを導出するためのNG排出
管(取出し部)44が設けられている。また、上記蒸発
室46及び加温室48には、水平方向に延びる複数の邪
魔板50が設けられ、これによって各空間46,48内
に蛇行通路が形成されている。
【0008】この装置の作動時には、海水導入管20か
ら外胴10内に加温媒体である海水が圧送され、内伝熱
管16を通して海水排出管24から排出される。
ら外胴10内に加温媒体である海水が圧送され、内伝熱
管16を通して海水排出管24から排出される。
【0009】一方、LNG入口管42からは低温(ここ
では約−160°C)のLNGが導入され、このLNG
は、蒸発室46内に形成された蛇行通路を通るうちに上
記内伝熱管16内を流れる海水とNG通路37を介して
熱交換し、これによって気化され、NGとなる。このN
Gは、第4管板34の連通孔40から折り返し室38内
に導入された後、内外伝熱管16,36間のNG通路3
7内を下降しながら蒸発室46内のLNGを加熱する。
このため、このNG通路37内を通るNGは一旦冷却さ
れるが、その後、加温室48内に導入されて再び昇温
し、NG排出管44から排出される。
では約−160°C)のLNGが導入され、このLNG
は、蒸発室46内に形成された蛇行通路を通るうちに上
記内伝熱管16内を流れる海水とNG通路37を介して
熱交換し、これによって気化され、NGとなる。このN
Gは、第4管板34の連通孔40から折り返し室38内
に導入された後、内外伝熱管16,36間のNG通路3
7内を下降しながら蒸発室46内のLNGを加熱する。
このため、このNG通路37内を通るNGは一旦冷却さ
れるが、その後、加温室48内に導入されて再び昇温
し、NG排出管44から排出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記装置には、次のよ
うな解決すべき課題がある。
うな解決すべき課題がある。
【0011】(a) 上記装置において、内伝熱管16と外
伝熱管36との間に形成されたガス通路37はその流路
面積が小さく、このガス通路37において圧力損失Δp
が生じる。この圧力損失Δp(kgf/cm2)は一般に次式
で表わされる。
伝熱管36との間に形成されたガス通路37はその流路
面積が小さく、このガス通路37において圧力損失Δp
が生じる。この圧力損失Δp(kgf/cm2)は一般に次式
で表わされる。
【0012】
【数1】 Δp=λ・(l/de)・(γu2/2g) … ここで、λは管摩擦抵抗係数、lは通路長(m)、de
は流路相当径、γは流体の比重量(kgf/m3)、uは流体
の流速(m/sec)、gは重力加速度(m/sec2)であ
る。
は流路相当径、γは流体の比重量(kgf/m3)、uは流体
の流速(m/sec)、gは重力加速度(m/sec2)であ
る。
【0013】上記式において、流速uは次式で表わさ
れる。
れる。
【0014】
【数2】u=(w/γ)/As … 但し、wは流量(kg/sec)、Asは流路断面積(m2)で
ある。
ある。
【0015】この式を上記式に代入すると次式が得
られる。
られる。
【0016】
【数3】 Δp=λ・(l/de)・(1/2g)・(w/As)2・(1/γ)… この式において、温度が一定の時、比重量γは圧力p
に比例するので、結局圧力損失Δpは、圧力p以外の条
件が一定のとき、圧力pに反比例することになる。
に比例するので、結局圧力損失Δpは、圧力p以外の条
件が一定のとき、圧力pに反比例することになる。
【0017】一方、前記図5に示した装置において、現
在実際に使用されている運転圧は実績値で約30〜35atg
と比較的高いものとなっている。このように圧力pが高
い運転条件下では、圧力損失Δpが低く(30atgで0.6〜
0.7kg/cm2程度)、運転には支障がないが、例えばLN
Gサテライト基地等のように、入口圧が非常に低い(約
4atg)条件下で運転される場合には、上記圧力損失Δ
pが4kg/cm2前後まで上がり、運転は事実上困難とな
る。
在実際に使用されている運転圧は実績値で約30〜35atg
と比較的高いものとなっている。このように圧力pが高
い運転条件下では、圧力損失Δpが低く(30atgで0.6〜
0.7kg/cm2程度)、運転には支障がないが、例えばLN
Gサテライト基地等のように、入口圧が非常に低い(約
4atg)条件下で運転される場合には、上記圧力損失Δ
pが4kg/cm2前後まで上がり、運転は事実上困難とな
る。
【0018】(b) 上記装置では、蒸発室46の下部から
その内部に低温のLNGが導入されるが、このとき、外
伝熱管36の表面温度はLNGの沸騰開始温度よりも一
般に高いので、LNG自体の温度が低くてもLNGは外
伝熱管36の表面で直ちに沸騰する。この沸騰開始温度
は運転圧によって異なるが、30kg/cm2の圧力下では−90
℃前後となる。
その内部に低温のLNGが導入されるが、このとき、外
伝熱管36の表面温度はLNGの沸騰開始温度よりも一
般に高いので、LNG自体の温度が低くてもLNGは外
伝熱管36の表面で直ちに沸騰する。この沸騰開始温度
は運転圧によって異なるが、30kg/cm2の圧力下では−90
℃前後となる。
【0019】一方、NG通路37間を流れるNGは、メ
タン、エタン、プロパン等の混合物であり、上記沸騰開
始温度よりも高い温度で凝縮を開始する。例えば、30kg
/cm2の圧力下では−25℃前後で既に凝縮を開始する。
タン、エタン、プロパン等の混合物であり、上記沸騰開
始温度よりも高い温度で凝縮を開始する。例えば、30kg
/cm2の圧力下では−25℃前後で既に凝縮を開始する。
【0020】従って、上記装置においては、外伝熱管3
6の外側で沸騰、内側で凝縮が発生する。このような沸
騰及び凝縮による熱伝達は非常に大きなものであるた
め、特に蒸発室46の下部においては、導入されるLN
Gによって、NG通路37内を流れるNGが急激に冷却
されることになる。ここで、内伝熱管16内を流れる海
水の温度が高い場合や、海水流量が多い場合には、内伝
熱管16の内壁温度が海水の着氷温度(約−2℃)より
も高い温度に保持されることにより着氷が防がれるが、
海水温度が低くて流量が小さい場合には、着氷を起こす
ことになる。
6の外側で沸騰、内側で凝縮が発生する。このような沸
騰及び凝縮による熱伝達は非常に大きなものであるた
め、特に蒸発室46の下部においては、導入されるLN
Gによって、NG通路37内を流れるNGが急激に冷却
されることになる。ここで、内伝熱管16内を流れる海
水の温度が高い場合や、海水流量が多い場合には、内伝
熱管16の内壁温度が海水の着氷温度(約−2℃)より
も高い温度に保持されることにより着氷が防がれるが、
海水温度が低くて流量が小さい場合には、着氷を起こす
ことになる。
【0021】本発明は、上記のような課題を解決するこ
とができる低温液体の気化装置を提供することを目的と
する。
とができる低温液体の気化装置を提供することを目的と
する。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、外側容器と、
この外側容器に両端部が固定され、内部に加温媒体が流
される内伝熱管と、この内伝熱管よりも小さな軸長を有
し、内伝熱管の径方向外側に配され、この内伝熱管の外
面との間にガス通路を形成する外伝熱管と、この外伝熱
管において上記内伝熱管の加温媒体入口に近い側の端部
が固定され、外側容器内を上記外伝熱管の外側に形成さ
れた蒸発室と上記ガス通路内に連通する加温室とに区画
する第1区画部材と、上記外伝熱管において内伝熱管の
加温媒体出口に近い側の端部が固定され、外側容器内を
上記蒸発室とガス通路内に連通する折り返し室とに区画
する第2区画部材と、上記蒸発室と折り返し室とを連通
する連通路と、上記外側容器の外部から上記蒸発室内の
下部に低温液体を導入するための導入部と、上記加温室
内のガスを外側容器外部に取出すための取出し部とを備
えるとともに、上記外伝熱管を迂回して上記折り返し室
内、蒸発室内の少なくとも一方と上記加温室とを連通す
るバイパス通路を備えたものである(請求項1)。
この外側容器に両端部が固定され、内部に加温媒体が流
される内伝熱管と、この内伝熱管よりも小さな軸長を有
し、内伝熱管の径方向外側に配され、この内伝熱管の外
面との間にガス通路を形成する外伝熱管と、この外伝熱
管において上記内伝熱管の加温媒体入口に近い側の端部
が固定され、外側容器内を上記外伝熱管の外側に形成さ
れた蒸発室と上記ガス通路内に連通する加温室とに区画
する第1区画部材と、上記外伝熱管において内伝熱管の
加温媒体出口に近い側の端部が固定され、外側容器内を
上記蒸発室とガス通路内に連通する折り返し室とに区画
する第2区画部材と、上記蒸発室と折り返し室とを連通
する連通路と、上記外側容器の外部から上記蒸発室内の
下部に低温液体を導入するための導入部と、上記加温室
内のガスを外側容器外部に取出すための取出し部とを備
えるとともに、上記外伝熱管を迂回して上記折り返し室
内、蒸発室内の少なくとも一方と上記加温室とを連通す
るバイパス通路を備えたものである(請求項1)。
【0023】さらに、上記バイパス通路の途中にそのバ
イパス流量を調節する流量調節手段を設けたり(請求項
2)、上記バイパス通路を複数の分岐通路に分岐させ、
各分岐通路を加温室においてガスの流れ方向に相異なる
複数の位置に接続したりする(請求項3)ことにより、
後述のようなより優れた効果が得られる。
イパス流量を調節する流量調節手段を設けたり(請求項
2)、上記バイパス通路を複数の分岐通路に分岐させ、
各分岐通路を加温室においてガスの流れ方向に相異なる
複数の位置に接続したりする(請求項3)ことにより、
後述のようなより優れた効果が得られる。
【0024】
【作用】上記装置によれば、蒸発室内に導入された低温
液体は、内伝熱管内及びガス通路内を流れる流体との熱
交換で加温され、沸騰し、蒸発室内を上昇した後、連通
路及び折り返し室を通じてガス通路内に導入される。こ
の蒸発ガスは、ガス通路を下降した後、加温室で加温さ
れ、取出し部から装置外へ導出される。
液体は、内伝熱管内及びガス通路内を流れる流体との熱
交換で加温され、沸騰し、蒸発室内を上昇した後、連通
路及び折り返し室を通じてガス通路内に導入される。こ
の蒸発ガスは、ガス通路を下降した後、加温室で加温さ
れ、取出し部から装置外へ導出される。
【0025】これと並行し、上記装置では、上記折り返
し室及び蒸発室内のガスの一部がバイパス通路を通じて
加温室へ導入される。このため、上記バイパス流量分だ
け、前記式に示すガス通路内の流量wが減少し、これ
に伴い、同式で与えられる圧力損失Δpは著しく減少す
ることになる。従って、この装置の運転圧力が小さい場
合でも、圧力損失Δpを微小に抑えることができ、これ
によって良好な運転を実現することができる。
し室及び蒸発室内のガスの一部がバイパス通路を通じて
加温室へ導入される。このため、上記バイパス流量分だ
け、前記式に示すガス通路内の流量wが減少し、これ
に伴い、同式で与えられる圧力損失Δpは著しく減少す
ることになる。従って、この装置の運転圧力が小さい場
合でも、圧力損失Δpを微小に抑えることができ、これ
によって良好な運転を実現することができる。
【0026】さらに、上記流量wの減少に伴い、蒸発室
における導入部付近での流体と内伝熱管内の加温媒体と
の熱交換が抑制されるので、この領域での内伝熱管内面
での着氷が防止もしくは大幅に抑制される。
における導入部付近での流体と内伝熱管内の加温媒体と
の熱交換が抑制されるので、この領域での内伝熱管内面
での着氷が防止もしくは大幅に抑制される。
【0027】なお、上記ガス通路内の流量wの減少に伴
い、このガス通路内の流体による対流熱伝達は減少する
ことになるが、内伝熱管内の加温媒体と蒸発室内の液化
天然ガスもしくは天然ガスとの熱交換の大半はガス通路
内のガスの凝縮熱伝達によるものであるため、上記流量
wが減少しても装置全体の熱交換性能はほとんど損なわ
れない。
い、このガス通路内の流体による対流熱伝達は減少する
ことになるが、内伝熱管内の加温媒体と蒸発室内の液化
天然ガスもしくは天然ガスとの熱交換の大半はガス通路
内のガスの凝縮熱伝達によるものであるため、上記流量
wが減少しても装置全体の熱交換性能はほとんど損なわ
れない。
【0028】さらに、請求項2記載の装置によれば、流
量調節手段によりバイパス流量を調節することにより、
取出し部から取り出されるガスの微妙な温度制御が可能
となる。具体的に、上記バイパス流量を増加させれば、
ガス通路内の流量を少なくしてこの部分での熱抵抗を上
げることにより、熱交換を抑制して取り出しガスの温度
を下げることができ、逆に、上記バイパス流量を減少さ
せれば、ガス通路内の流量を増やしてこの部分での熱抵
抗を下げることにより、熱交換を促進して取り出しガス
の温度を上げることができる。
量調節手段によりバイパス流量を調節することにより、
取出し部から取り出されるガスの微妙な温度制御が可能
となる。具体的に、上記バイパス流量を増加させれば、
ガス通路内の流量を少なくしてこの部分での熱抵抗を上
げることにより、熱交換を抑制して取り出しガスの温度
を下げることができ、逆に、上記バイパス流量を減少さ
せれば、ガス通路内の流量を増やしてこの部分での熱抵
抗を下げることにより、熱交換を促進して取り出しガス
の温度を上げることができる。
【0029】また、請求項3記載の装置によれば、各分
岐通路における開閉手段を適宜開閉し、加温室へバイパ
ス流体を導入するための分岐通路を適宜選択することに
より、加温室からの取出しガスの微妙な温度調節を行う
ことが可能である。すなわち、加温室において比較的上
流側の分岐通路から加温室内にバイパス流体を導入すれ
ば、この流体が加温室内を流れる行程を長くすることに
よって取出しガスの温度を上げることができ、逆に、加
温室において比較的下流側の分岐通路から加温室内にバ
イパス流体を導入すれば、この流体が加温室内を流れる
行程を短くすることによって取出しガスの温度を上げる
ことができる。
岐通路における開閉手段を適宜開閉し、加温室へバイパ
ス流体を導入するための分岐通路を適宜選択することに
より、加温室からの取出しガスの微妙な温度調節を行う
ことが可能である。すなわち、加温室において比較的上
流側の分岐通路から加温室内にバイパス流体を導入すれ
ば、この流体が加温室内を流れる行程を長くすることに
よって取出しガスの温度を上げることができ、逆に、加
温室において比較的下流側の分岐通路から加温室内にバ
イパス流体を導入すれば、この流体が加温室内を流れる
行程を短くすることによって取出しガスの温度を上げる
ことができる。
【0030】
【実施例】本発明の第1実施例を図1〜3に基づいて参
照しながら説明する。
照しながら説明する。
【0031】この実施例における気化装置の基本的な構
成は、前記図5,6に示したLNGの気化装置と全く同
様である。すなわち、この装置は、上下に延びる外胴1
0内の上下に水平な第1管板12及び第2管板14を有
し、これらによって本発明における外側容器が形成され
ており、両管板12,14には、上下に延びる複数本の
内伝熱管16の上下両端部が固定されている。外胴10
において上記第1管板12の下方の空間18に臨む位置
には、この外胴10の内外を連通する海水導入管20が
設けられ、この海水導入管20の直下流側にストレーナ
ー22が設けられており、上記第2管板14よりも上方
の空間23に海水排出管24が設けられている。
成は、前記図5,6に示したLNGの気化装置と全く同
様である。すなわち、この装置は、上下に延びる外胴1
0内の上下に水平な第1管板12及び第2管板14を有
し、これらによって本発明における外側容器が形成され
ており、両管板12,14には、上下に延びる複数本の
内伝熱管16の上下両端部が固定されている。外胴10
において上記第1管板12の下方の空間18に臨む位置
には、この外胴10の内外を連通する海水導入管20が
設けられ、この海水導入管20の直下流側にストレーナ
ー22が設けられており、上記第2管板14よりも上方
の空間23に海水排出管24が設けられている。
【0032】上記第1管板12と第2管板14との間の
空間には、本発明における第1区画部材である第3管板
30と、本発明における第2区画部材である第4管板3
4とが設けられ、両管板30,34の間に蒸発室46
が、第4管板34の上方に折り返し室38が、第3管板
30の下方に加温室48がそれぞれ形成されている。各
内伝熱管16の周囲には、上下方向に延び、内伝熱管1
6の軸長よりも短い複数の外伝熱管36が配され、その
上下両端部が第3管板30及び第4管板34を貫通する
状態でこれらにろう付け、溶接等で固定されており、内
外伝熱管16,36の間に、本発明におけるガス通路で
あるNG通路37が形成されている。
空間には、本発明における第1区画部材である第3管板
30と、本発明における第2区画部材である第4管板3
4とが設けられ、両管板30,34の間に蒸発室46
が、第4管板34の上方に折り返し室38が、第3管板
30の下方に加温室48がそれぞれ形成されている。各
内伝熱管16の周囲には、上下方向に延び、内伝熱管1
6の軸長よりも短い複数の外伝熱管36が配され、その
上下両端部が第3管板30及び第4管板34を貫通する
状態でこれらにろう付け、溶接等で固定されており、内
外伝熱管16,36の間に、本発明におけるガス通路で
あるNG通路37が形成されている。
【0033】図6に示すように、上記蒸発室46と折り
返し室38とは、第4管板34に設けられた多数の連通
孔(本発明における連通路)40を介して連通されてお
り、蒸発室46の下部にLNG入口管(導入部)42
が、加温室48の下部にNG排出管(取出し部)44が
それぞれ接続されている。また、蒸発室46内及び加温
室48内には、水平方向に延びる複数の邪魔板50によ
って蛇行通路が形成されている。
返し室38とは、第4管板34に設けられた多数の連通
孔(本発明における連通路)40を介して連通されてお
り、蒸発室46の下部にLNG入口管(導入部)42
が、加温室48の下部にNG排出管(取出し部)44が
それぞれ接続されている。また、蒸発室46内及び加温
室48内には、水平方向に延びる複数の邪魔板50によ
って蛇行通路が形成されている。
【0034】さらに、この装置の特徴として、上記折り
返し室38内と加温室48の中段部とにバイパス通路5
4が接続され、このバイパス通路54を介して両室3
8,48内が連通されている。このバイパス通路54の
途中には、そのバイパス流量を調節するためのバイパス
弁(流量調節手段)55が設けられている。
返し室38内と加温室48の中段部とにバイパス通路5
4が接続され、このバイパス通路54を介して両室3
8,48内が連通されている。このバイパス通路54の
途中には、そのバイパス流量を調節するためのバイパス
弁(流量調節手段)55が設けられている。
【0035】次に、この装置の作用を説明する。
【0036】外胴10の下部には、海水導入管20から
加温媒体である海水が圧送され、内伝熱管16を通して
海水排出管24から排出される。
加温媒体である海水が圧送され、内伝熱管16を通して
海水排出管24から排出される。
【0037】一方、LNG入口管42からは低温(ここ
では約−160°C)のLNGが導入され、このLNG
は、蒸発室46内の蛇行通路を通りながら内伝熱管16
内の海水とNG通路37を介して熱交換して気化され、
NGとなり、第4管板34の連通孔40から折り返し室
38内に導入される。このNGは、内伝熱管16と外伝
熱管36との間のNG通路37を下降し、この下降中に
蒸発室46内のLNG/NG混合流体と熱交換して一旦
冷却されるが、その後、加温室内48に導入されるとこ
こで再び昇温し、NG排出管44から排出される。
では約−160°C)のLNGが導入され、このLNG
は、蒸発室46内の蛇行通路を通りながら内伝熱管16
内の海水とNG通路37を介して熱交換して気化され、
NGとなり、第4管板34の連通孔40から折り返し室
38内に導入される。このNGは、内伝熱管16と外伝
熱管36との間のNG通路37を下降し、この下降中に
蒸発室46内のLNG/NG混合流体と熱交換して一旦
冷却されるが、その後、加温室内48に導入されるとこ
こで再び昇温し、NG排出管44から排出される。
【0038】ここで、装置の運転圧力が低い場合、前記
図6に示した従来の装置では、NG通路37内の圧力損
失Δpが上昇して運転が困難となるおそれがあるが、こ
の装置では、上記バイパス弁55を開いて折り返し室3
8内のガスの一部をバイパスし、直接加温室48内に導
入することにより、このバイパス分だけ前記式に示し
たNG通路37内流量wを減少させ、これによって同式
で与えられる圧力損失Δpを低く押えて良好な運転を確
保することができる。
図6に示した従来の装置では、NG通路37内の圧力損
失Δpが上昇して運転が困難となるおそれがあるが、こ
の装置では、上記バイパス弁55を開いて折り返し室3
8内のガスの一部をバイパスし、直接加温室48内に導
入することにより、このバイパス分だけ前記式に示し
たNG通路37内流量wを減少させ、これによって同式
で与えられる圧力損失Δpを低く押えて良好な運転を確
保することができる。
【0039】さらに、上記従来装置では、蒸発室46の
下部において、LNG入口管42から導入される非常に
低温のLNGと内伝熱管16内の海水との熱交換によっ
てこの高さ位置での内伝熱管16内面温度が著しく降下
し、この部分で着氷が促されるおそれがあるが、本実施
例装置では、上記バイパス通路54によるバイパスでガ
ス通路37内の流量wを減少させ、このガス通路37に
おける熱抵抗を高めることにより、上記熱交換を抑制
し、内伝熱管16内での着氷を大幅に抑制しもしくは防
止することができる。
下部において、LNG入口管42から導入される非常に
低温のLNGと内伝熱管16内の海水との熱交換によっ
てこの高さ位置での内伝熱管16内面温度が著しく降下
し、この部分で着氷が促されるおそれがあるが、本実施
例装置では、上記バイパス通路54によるバイパスでガ
ス通路37内の流量wを減少させ、このガス通路37に
おける熱抵抗を高めることにより、上記熱交換を抑制
し、内伝熱管16内での着氷を大幅に抑制しもしくは防
止することができる。
【0040】なお、このガス通路37内の流量wを削減
することにより、このガス通路37内のLNGの対流に
よる対流熱伝達は減少するが、このガス通路内のガスを
媒体とする熱交換の大半は、上記ガスの凝縮熱伝達によ
るものであるので、流量wが減少しても装置全体の熱交
換性能はほとんど損なわれない。すなわち、上記流量w
の削減によって蒸発室46下部でのLNGと内伝熱管1
6内の海水との熱交換が抑制されても、その分、バイパ
スを行わない場合に比べて蒸発室46上部でのLNGあ
るいはNGと内伝熱管16内の海水との温度差が大きく
なり、この蒸発室46上段においてガス通路37内の凝
縮熱伝達による熱交換が促進されるため、この部分で熱
交換の不足量を補うことができる。
することにより、このガス通路37内のLNGの対流に
よる対流熱伝達は減少するが、このガス通路内のガスを
媒体とする熱交換の大半は、上記ガスの凝縮熱伝達によ
るものであるので、流量wが減少しても装置全体の熱交
換性能はほとんど損なわれない。すなわち、上記流量w
の削減によって蒸発室46下部でのLNGと内伝熱管1
6内の海水との熱交換が抑制されても、その分、バイパ
スを行わない場合に比べて蒸発室46上部でのLNGあ
るいはNGと内伝熱管16内の海水との温度差が大きく
なり、この蒸発室46上段においてガス通路37内の凝
縮熱伝達による熱交換が促進されるため、この部分で熱
交換の不足量を補うことができる。
【0041】図2は、バイパスを行わない通常運転時
(すなわち従来装置における運転時と同等の運転時)に
おける温度分布を示し、図3は、本実施例装置において
バイパス運転を行った時の温度分布を示したものであ
る。これらの図を比較して明らかなように、第3管板3
0付近の内伝熱管16内壁温度は、図2のグラフと比
べ図3のグラフにおいて上昇しており、これによって内
伝熱管16内の着氷が防がれている。しかも、両グラフ
において装置全体の熱交換性能にはほとんど差異が無
い。すなわち、本実施例装置によれば、装置全体の熱交
換性能はほとんど損なわずに、蒸発室46下部での熱交
換は抑制して着氷を抑えることができる。
(すなわち従来装置における運転時と同等の運転時)に
おける温度分布を示し、図3は、本実施例装置において
バイパス運転を行った時の温度分布を示したものであ
る。これらの図を比較して明らかなように、第3管板3
0付近の内伝熱管16内壁温度は、図2のグラフと比
べ図3のグラフにおいて上昇しており、これによって内
伝熱管16内の着氷が防がれている。しかも、両グラフ
において装置全体の熱交換性能にはほとんど差異が無
い。すなわち、本実施例装置によれば、装置全体の熱交
換性能はほとんど損なわずに、蒸発室46下部での熱交
換は抑制して着氷を抑えることができる。
【0042】さらに、この実施例装置では、バイパス弁
55の操作によりバイパス流量を調節することにより、
NG出口管44から取り出される天然ガスの微妙な温度
制御を行うことができる利点がある。具体的に、上記バ
イパス流量を増加させれば、ガス通路37内の流量を少
なくしてこの部分での熱抵抗を上げることにより、熱交
換を抑制して取出しガスの温度を下げることができ、逆
に、上記バイパス流量を減少させれば、ガス通路37内
の流量を増やしてこの部分での熱抵抗を下げることによ
り、熱交換を促進して取り出しガスの温度を上げること
ができる。
55の操作によりバイパス流量を調節することにより、
NG出口管44から取り出される天然ガスの微妙な温度
制御を行うことができる利点がある。具体的に、上記バ
イパス流量を増加させれば、ガス通路37内の流量を少
なくしてこの部分での熱抵抗を上げることにより、熱交
換を抑制して取出しガスの温度を下げることができ、逆
に、上記バイパス流量を減少させれば、ガス通路37内
の流量を増やしてこの部分での熱抵抗を下げることによ
り、熱交換を促進して取り出しガスの温度を上げること
ができる。
【0043】次に、第2実施例を図4に基づいて説明す
る。
る。
【0044】この実施例では、前記第1におけるバイパ
ス通路54の下流側(下側)部分が複数本(図例では3
本)の分岐通路56,57,58に分岐し、各分岐通路
56,57,58がそれぞれ加温室48の上段、中段、
下段に接続されるとともに、各分岐通路56,57,5
8にこれらの通路56,57,58をそれぞれ個別に開
閉する開閉弁(開閉手段)60,61,62が設けられ
ている。
ス通路54の下流側(下側)部分が複数本(図例では3
本)の分岐通路56,57,58に分岐し、各分岐通路
56,57,58がそれぞれ加温室48の上段、中段、
下段に接続されるとともに、各分岐通路56,57,5
8にこれらの通路56,57,58をそれぞれ個別に開
閉する開閉弁(開閉手段)60,61,62が設けられ
ている。
【0045】このような装置によれば、各分岐通路56
〜58における開閉弁60〜62を適宜開閉し、加温室
48へNGを導入するための分岐通路56〜58を適宜
選択することにより、NG出口管44からの取出しガス
の微妙な温度調節を行うことが可能である。例えば、開
閉弁60のみを開いて分岐通路56から加温室48上段
にバイパスNGを導入すれば、このNGが加温室48内
を流れる行程が長くなるため、これによって取出しNG
の温度を上げることができ、逆に、開閉弁62のみを開
いて分岐通路58から加温室48の下部にバイパスNG
を導入すれば、このNGが加温室48内を流れる行程を
短くことによって取出しNGの温度を下げることができ
る。
〜58における開閉弁60〜62を適宜開閉し、加温室
48へNGを導入するための分岐通路56〜58を適宜
選択することにより、NG出口管44からの取出しガス
の微妙な温度調節を行うことが可能である。例えば、開
閉弁60のみを開いて分岐通路56から加温室48上段
にバイパスNGを導入すれば、このNGが加温室48内
を流れる行程が長くなるため、これによって取出しNG
の温度を上げることができ、逆に、開閉弁62のみを開
いて分岐通路58から加温室48の下部にバイパスNG
を導入すれば、このNGが加温室48内を流れる行程を
短くことによって取出しNGの温度を下げることができ
る。
【0046】また、折り返し室38内のNG温度が高
く、加温室48内での加温の必要がほとんどない場合に
は、分岐通路58から加温室48の下部に直接ガスをバ
イパスすることによって、この加温室48内での蛇行に
よる圧力損失を下げて装置全体のエネルギ効率を高める
ことができる利点もある。
く、加温室48内での加温の必要がほとんどない場合に
は、分岐通路58から加温室48の下部に直接ガスをバ
イパスすることによって、この加温室48内での蛇行に
よる圧力損失を下げて装置全体のエネルギ効率を高める
ことができる利点もある。
【0047】なお、本発明は以上の実施例に限定される
ものでなく、例として次のような態様をとることも可能
である。
ものでなく、例として次のような態様をとることも可能
である。
【0048】(1) 上記各実施例では、バイパス通路54
の上端を折り返し室38に接続したものを示したが、本
発明はこれに限らず、運転条件によってはバイパス通路
54を蒸発室46の適所に接続するようにしてもよい。
の上端を折り返し室38に接続したものを示したが、本
発明はこれに限らず、運転条件によってはバイパス通路
54を蒸発室46の適所に接続するようにしてもよい。
【0049】(2) 本発明において、気化の対象となる液
体はLNGに限らず、液体窒素や液体酸素など、種々の
低温液体を海水等の加温媒体を用いて気化する場合に広
く適用することができる。
体はLNGに限らず、液体窒素や液体酸素など、種々の
低温液体を海水等の加温媒体を用いて気化する場合に広
く適用することができる。
【0050】(3) 上記第1実施例では、バイパス通路5
4の途中にバイパス弁55を設けたものを示したが、装
置の運転条件が常に一定している場合には、バイパス通
路54の途中にオリフィス等の流量規制手段を設け、常
時一定のガスをバイパスするようにすればよい。
4の途中にバイパス弁55を設けたものを示したが、装
置の運転条件が常に一定している場合には、バイパス通
路54の途中にオリフィス等の流量規制手段を設け、常
時一定のガスをバイパスするようにすればよい。
【0051】(4) 上記実施例では、外胴10、内外伝熱
管16,36等が上下に延びる装置を示したが、本発明
ではこれらの配設方向を問わず、それぞれが水平に延び
ていてもよいし、あるいは全体の配置が前記図1に示さ
れる配置と上下逆になっていてもよい。
管16,36等が上下に延びる装置を示したが、本発明
ではこれらの配設方向を問わず、それぞれが水平に延び
ていてもよいし、あるいは全体の配置が前記図1に示さ
れる配置と上下逆になっていてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明は、内外伝熱管が配
される蒸発室と、これに隣接する折り返し室及び加温室
とを備え、上記蒸発室内に低温液体が導入される気化装
置において、外伝熱管を迂回して上記折り返し室もしく
は蒸発室と加温室とを連通するバイパス通路を設けたも
のであるので、このバイパス通路によるバイパスでガス
通路内の流量を規制することにより、このガス通路での
圧力損失を抑え、運転圧が低い場合にも良好な運転を確
保することができる効果がある。しかも、上記バイパス
によるガス通路内の流量削減により、装置全体の熱交換
性能はほとんど損なわずに、蒸発室内に導入される低温
液体と内伝熱管内の加温媒体との熱交換を抑えることが
でき、これにより、内伝熱管内の着氷を防ぎ、もしくは
大幅に抑制することができる効果がある。
される蒸発室と、これに隣接する折り返し室及び加温室
とを備え、上記蒸発室内に低温液体が導入される気化装
置において、外伝熱管を迂回して上記折り返し室もしく
は蒸発室と加温室とを連通するバイパス通路を設けたも
のであるので、このバイパス通路によるバイパスでガス
通路内の流量を規制することにより、このガス通路での
圧力損失を抑え、運転圧が低い場合にも良好な運転を確
保することができる効果がある。しかも、上記バイパス
によるガス通路内の流量削減により、装置全体の熱交換
性能はほとんど損なわずに、蒸発室内に導入される低温
液体と内伝熱管内の加温媒体との熱交換を抑えることが
でき、これにより、内伝熱管内の着氷を防ぎ、もしくは
大幅に抑制することができる効果がある。
【0053】さらに、請求項2記載や請求項3記載の装
置によれば、流量調節手段によりバイパス流量を調節し
(請求項2)、あるいは開閉手段の開閉により適当な分
岐通路を選択する(請求項3)により、加温室から取出
されるガスの微妙な温度制御を行うことができる効果が
ある。
置によれば、流量調節手段によりバイパス流量を調節し
(請求項2)、あるいは開閉手段の開閉により適当な分
岐通路を選択する(請求項3)により、加温室から取出
されるガスの微妙な温度制御を行うことができる効果が
ある。
【図1】本発明の第1実施例におけるLNG気化装置の
全体構成を示す断面正面図である。
全体構成を示す断面正面図である。
【図2】上記LNG気化装置においてバイパスを行わな
い場合の各部位の温度分布を示すグラフである。
い場合の各部位の温度分布を示すグラフである。
【図3】上記LNG気化装置においてバイパスを行った
場合の各部位の温度分布を示すグラフである。
場合の各部位の温度分布を示すグラフである。
【図4】本発明の第2実施例におけるLNG気化装置の
要部を示す断面正面図である。
要部を示す断面正面図である。
【図5】従来のLNG気化装置の全体構成を示す断面正
面図である。
面図である。
【図6】上記装置に設けられた連通穴を示す断面正面図
である。
である。
10 外胴(外側容器を構成) 12 第1管板(外側容器を構成) 14 第2管板(外側容器を構成) 16 内伝熱管 30 第3管板(第1区画部材) 34 第4管板(第2区画部材) 36 外伝熱管 37 NG通路(ガス通路) 38 折り返し室 40 連通孔(連通路) 42 LNG入口管(導入部) 44 NG排出管(取出し部) 46 蒸発室 48 加温室 54 バイパス通路 55 バイパス弁(流量調節手段) 56〜58 分岐通路 60〜62 開閉弁(開閉手段)
フロントページの続き (72)発明者 小西 惠三 神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式 会社神戸製鋼所神戸本社内 (72)発明者 櫻場 一郎 神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式 会社神戸製鋼所神戸本社内 (72)発明者 上野 孝一 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 桑原 和彦 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内
Claims (3)
- 【請求項1】 外側容器と、この外側容器に両端部が固
定され、内部に加温媒体が流される内伝熱管と、この内
伝熱管よりも小さな軸長を有し、内伝熱管の径方向外側
に配され、この内伝熱管の外面との間にガス通路を形成
する外伝熱管と、この外伝熱管において上記内伝熱管の
加温媒体入口に近い側の端部が固定され、外側容器内を
上記外伝熱管の外側に形成された蒸発室と上記ガス通路
内に連通する加温室とに区画する第1区画部材と、上記
外伝熱管において内伝熱管の加温媒体出口に近い側の端
部が固定され、外側容器内を上記蒸発室とガス通路内に
連通する折り返し室とに区画する第2区画部材と、上記
蒸発室と折り返し室とを連通する連通路と、上記外側容
器の外部から上記蒸発室内の下部に低温液体を導入する
ための導入部と、上記加温室内のガスを外側容器外部に
取出すための取出し部とを備えるとともに、上記外伝熱
管を迂回して上記折り返し室内、蒸発室内の少なくとも
一方と上記加温室とを連通するバイパス通路を備えたこ
とを特徴とする低温液体の気化装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の低温液体の気化装置にお
いて、上記バイパス通路の途中にそのバイパス流量を調
節する流量調節手段を設けたことを特徴とする低温液体
の気化装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の低温液体の気化装置にお
いて、上記バイパス通路を複数の分岐通路に分岐させ、
各分岐通路を加温室においてガスの流れ方向に相異なる
複数の位置に接続するとともに、各分岐通路に開閉手段
を設けたことを特徴とする低温液体の気化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31526292A JPH06159596A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 低温液体の気化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31526292A JPH06159596A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 低温液体の気化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06159596A true JPH06159596A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=18063317
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31526292A Pending JPH06159596A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 低温液体の気化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06159596A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0915311A1 (en) * | 1997-05-07 | 1999-05-12 | Praxair Technology, Inc. | Nonfreezing heat exchanger |
RU2495321C1 (ru) * | 2012-05-12 | 2013-10-10 | Игорь Юрьевич Русаков | Испаритель криогенной жидкости |
KR101940264B1 (ko) * | 2017-10-11 | 2019-01-18 | 삼성중공업 주식회사 | 재기화용 해수공급장치 |
-
1992
- 1992-11-25 JP JP31526292A patent/JPH06159596A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0915311A1 (en) * | 1997-05-07 | 1999-05-12 | Praxair Technology, Inc. | Nonfreezing heat exchanger |
RU2495321C1 (ru) * | 2012-05-12 | 2013-10-10 | Игорь Юрьевич Русаков | Испаритель криогенной жидкости |
KR101940264B1 (ko) * | 2017-10-11 | 2019-01-18 | 삼성중공업 주식회사 | 재기화용 해수공급장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6349566B1 (en) | Dephlegmator system and process | |
US4436146A (en) | Shell and tube heat exchanger | |
CN110914630B (zh) | 带有旁路的壳管式设备 | |
ES2202691T3 (es) | Intercambiador de calor sin congelacion. | |
US7882809B2 (en) | Heat exchanger having a counterflow evaporator | |
JPH09273699A (ja) | 液体気化方法及び装置 | |
US6966200B2 (en) | Evaporator and refrigerator | |
JPH06159596A (ja) | 低温液体の気化装置 | |
JPH042876B2 (ja) | ||
US5031692A (en) | Heat exchanger for cooling cracked gas | |
US6761213B2 (en) | Reboiler/condenser heat exchanger of the bath type | |
JPH0829075A (ja) | 低温液体の気化装置 | |
JPH08188785A (ja) | 液化天然ガスの気化装置におけるガス熱量調節方法及び装置 | |
US11371655B2 (en) | Cryogenic fluid vaporizer | |
JP3218451B2 (ja) | 熱交換流路及び熱交換装置 | |
US3973624A (en) | Condenser | |
US20120205082A1 (en) | Simplified flow shell and tube type heat exchanger for transfer line exchangers and like applications | |
JP2643062B2 (ja) | 気化熱交換機 | |
JPS61168789A (ja) | 流下液膜蒸発式熱交換器 | |
JPS5997404A (ja) | 処理ガス用熱交換器装置 | |
JPH05141892A (ja) | 熱交換器 | |
JPH08200886A (ja) | 空調用熱交換器 | |
JP4181250B2 (ja) | 天然ガス昇温方法 | |
JP2942661B2 (ja) | 低温液体の気化装置 | |
JPH03229100A (ja) | 低温液化ガスの気化装置 |