JPH06158544A - 除電機能材料及びその製造方法 - Google Patents

除電機能材料及びその製造方法

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JPH06158544A
JPH06158544A JP5650792A JP5650792A JPH06158544A JP H06158544 A JPH06158544 A JP H06158544A JP 5650792 A JP5650792 A JP 5650792A JP 5650792 A JP5650792 A JP 5650792A JP H06158544 A JPH06158544 A JP H06158544A
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static elimination
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electricity
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Takashi Yonehara
米原  隆
Masato Doi
正人 土井
Hideki Harada
英樹 原田
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TOKYO COPAL KAGAKU KK
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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TOKYO COPAL KAGAKU KK
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】塗布膜が凝集せず、均一化し、これにより短時
間での除電ができ、除電効率が高く、また除電時間の延
長で高度な除電ができる、耐久性に優れた除電機能材料
及びその製造方法を提供するものである。 【構成】繊維等の表面積が大きく、空気層を有する素材
の表面に、セルロースを含有するポリマーエマルジョン
及び界面活性剤を混合した溶液を塗布してなる塗膜を形
成した除電機能材料である。またこの製造方法は上記素
材の表面に、セルロースを含有するポリマーエマルジョ
ン及び界面活性剤を混合した溶液を塗布し、当該表面に
これらの塗膜を形成させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カーペット基材、包
装材、その他の素材であって、除電機能を有する材料及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な静電気防止、除電性素材は導電
性の粉体、繊維等を練り込んだり、又は金属を蒸着、ラ
ミネート等して導電性を付与したものである。これら
は、それ自体帯電しにくくなるが、除電性をもたない。
帯電体を接触させた場合、見かけ上の帯電圧は下がる
が、切り離した場合、帯電体は元の帯電圧をもっており
除電されない。また既素材により摩擦された相手は帯電
する。
【0003】また除電機能をもったものは、金属やカー
ボン等の繊維状物を帯電体に接触させて、アースした
り、コロナ放電により除電させるものもあるが、アース
線を接続する等の構造上の制限があり、また布状にして
帯電物を包んでも効果がない。イオン発生により調和さ
せるものは、設備も大がかりになり、効果の継続性がな
い。
【0004】そこで特開昭63―264982号公報の
帯電防止効果を有する加工繊維製品が開発されている。
これは基材に対して約0.2〜30%の範囲内でプラス
チックス・ゴムラテックス加工した織布、不織布、ハニ
カムネット、その他の抄紙等の繊維製品における、当該
プラスチックス・ゴムラテックスに帯電防止剤等の化学
剤又は薬剤を吸着又は混合させたもので、帯電防止剤等
の化学剤、薬剤が繊維製品に強固に付着し、効果を持続
させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記加工
繊維製品は帯電防止剤が凝集しやすく、塗布膜が均一化
せず、除電効率に悪影響を及ぼしている。
【0006】そこでこの発明は、これらの塗布膜が凝集
せず、均一化し、これにより短時間での除電ができ、除
電効率が高く、また除電時間の延長で高度な除電ができ
る、耐久性に優れた除電機能材料及びその製造方法を提
供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、繊維等の表
面積が大きく、空気層を有する素材の表面に、セルロー
スを含有するポリマーエマルジョン及び界面活性剤を混
合した溶液を塗布してなる塗膜を形成した除電機能材料
とした。
【0008】またこの除電機能材料の製造方法として
は、繊維等の表面積が大きく、空気層を有する素材の表
面に、セルロースを含有するポリマーエマルジョン及び
界面活性剤を混合した溶液を塗布し、当該表面にこれら
の塗膜を形成させるものである。
【0009】この表面積が大きく、空気層を有する素材
としては、織布、不織布等の繊維の外に紙、発泡材、ネ
ット、エンボス穴あきフィルム等が含まれる。この素材
の好しい例としては、ポリオレフィン、ポリエステル、
ポリアミド等の紡糸可能な高分子を溶融、乾式、湿式、
メルトブロー等の方法で紡糸後、織らないで熱接着、バ
インダー接着、ニードルパンチ等により固定した不織布
がある。
【0010】また上記セルロース含有ポリマーエマルジ
ョンは、例えばセルロース含有ポリ酢酸ビニルエマルジ
ョンやセルロース含有ポリエチレングリコール等があ
る。セルロースはポリマーエマルジョン中に均一に分散
する必要があるため、エーテル化処理等を必要とする。
また、必要に応じてジグリセリド等の分散剤を加えても
良い。
【0011】また上記界面活性剤としては限定がない
が、セルロース含有ポリマーエマルジョン等の助剤を加
えて水に溶けなければならない。例としては非イオン
系、多価アルコール系、オキシエチレン系、オキシプロ
ピレン系、アルキルアミン誘導体系が挙げられ、これら
の内の一つ又は複数を混合しても良い。
【0012】また上記溶液を100とした場合の各薬剤
の割合は、セルロース含有ポリマーエマルジョンが0.
1〜30、界面活性剤が0.2〜6、残りを水としてい
る。また、上記溶液中のセルロース含有量は0.1〜5
%が好ましい。
【0013】
【作用】請求項1項の発明の除電機能材料は、表面に帯
電防止剤を含有した塗膜を形成しているため帯電した物
質に直接接触させるだけで、当該物質の電荷を除電す
る。しかもこの帯電防止剤は、セルロース含有ポリマー
エマルジョンに吸着させているため、セルロースが製膜
作用をなし、帯電防止剤は凝集せず、塗膜に均一に配さ
れる。
【0014】請求項2項の発明において、上記素材の表
面に溶液を塗布する方法は、溶液中に素材を浸す方法で
も良く、或は素材に溶液をブラシ等で塗ったり、ミスト
にして吹き付けても良い。
【0015】
【実施例】以下この発明の実施例について説明する。
【0016】実施例1としてPPをスパンボンド法によ
り製造した長繊維不織布(目付30g/m2)を基材と
し、これに以下の薬剤成分から成る水溶液をつくり、こ
れを塗布する。薬剤成分としては界面活性剤、水、ポリ
マーエマルジョン及びセルロースから成り、全体として
ポリマーエマルジョンを形成する。
【0017】界面活性剤としては、高級アルコール系非
イオン界面活性剤とアルキルエーテル系非イオン界面活
性剤の混合物を21g/lの濃度で用いた。
【0018】ポリマーエマルジョンとしては日本油脂株
式会社製のポリエチレングリコール#200を0.1g
/l使用し、さらに分散剤としてジグリセリド0.5g
/l、セルロース成分としてセルロースエーテル3.5
g/lを使用した。
【0019】この実施例1に対し、比較例として上記界
面活性剤のみからなる水溶液を上記基材に塗布したもの
を比較例1とし、上記界面活性剤と上記ポリマーエマル
ジョンから成る水溶液を上記基材に塗布したものを比較
例2とした。これらを測定サンプルとし、除電性能を測
定した。これらの除電性能測定法は図1で示す如く、帯
電圧V1を持つ絶縁体を、測定サンプルにてt分間除電
後、当該絶縁体の帯電圧V2を測定する。
【0020】表1はこの測定法により、種々に除電時間
を変えた場合の絶縁体の帯電圧を測定した結果を示す。
なおこの測定は温度23°C、湿度50%のもとで、V
1を7,000Vで測定した。絶縁体としてはポリプロ
ピレン成形品(表面固有抵抗値4.9×1016Ω)を用
いた。また表2は表1の各場合の除電率を表わしたもの
である。この除電率は、 除電率V=(V1−V2)÷V1×100(%)、で表わ
される。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】表1及び表2の結果、実施例1は何れも比
較例1、2より明らかに帯電圧V2が低く、除電率は高
い。この実施例1のものは除電時間1分における帯電圧
は4KV以下となり、また除電率も50%以上であっ
た。さらにまた24時間の除電により帯電圧は1KVに
まで低下している。
【0024】上記実施例及び比較例の内効果のある、実
施例1及び比較例2についてシート状で実用テストを行
い、除電性能の耐久性(安定性)を比較した。実用テス
トは図2で示す如く、電気部品(ABS製、大きさ 5
0×100×5mm)の輸送時のダンボール詰めの状態
で、電気部品への静電気によるゴミ付着防止にサンプル
の除電機能材料を使用し、電気部品のゴミの付着状況を
調べた。
【0025】表3はこの実用テストよるゴミの付着状況
を示すもので、電気部品500個中ゴミ付着のあるもの
を数えた。なお除電機能材料は実施例1及び比較例2は
再使用を繰返し評価した。また比較例3は通常使用して
いるPE発泡シートで、輸送時は新品を1回使用で使い
捨てた。
【0026】
【表3】
【0027】また上記実施例1と比較例2の上記テスト
の5週間使用後の除電性能を上記方法と同様に測定した
結果を表4及び表5に示す。
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】これらの除電性能テストを見ても、この実
施例1のものは除電時間1分における帯電圧は4KV以
下となり、また除電率も50%以上であった。さらにま
た24時間除電後の帯電圧は1KVにまで低下してい
る。これらのことによりセルロースを入れたこの実施例
1のものが比較例2に比べ、除電性能がよく、耐久性が
高いことが分かる。
【0031】
【発明の効果】この発明は以上の構成であり、請求項1
項の発明は大がかりな除電設備を必要とせず、単に帯電
物に接触するだけで除電できる。しかも短時間での除電
が可能であり、除電率も高く、塵の付着がなくなるた
め、製品等の後処理作業において作業性が向上する。ま
た除電時間を長くすることによりさらに高度な除電がで
きる。しかも長期間除電性能を保持し、耐久性が良い。
【0032】またこの発明は、上記効果に加え、セルロ
ースによる製膜作用により、帯電防止剤が凝集せず、塗
膜内に均一に広がり、除電性能が極めて高い。
【0033】また請求項2項の発明は、溶液を作り、こ
れを素材に塗布するだけで除電機能材料が製造でき、大
がかりな設備を要せず、製造が極めて簡易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の除電性能を測定する構成及び手順を
示す説明図
【図2】この発明の実用テストの構成を示す説明断面図
である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 英樹 兵庫県姫路市白浜町甲841番地3 出光石 油化学株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維等の表面積が大きく、空気層を有す
    る素材の表面に、セルロースを含有するポリマーエマル
    ジョン及び界面活性剤を混合した溶液を塗布してなる塗
    膜を形成したことを特徴とする、除電機能材料。
  2. 【請求項2】 繊維等の表面積が大きく、空気層を有す
    る素材の表面に、セルロースを含有するポリマーエマル
    ジョン及び界面活性剤を混合した溶液を塗布し、当該表
    面にこれらの塗膜を形成させることを特徴とする、除電
    機能材料の製造方法。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5035495A (ja) * 1973-03-23 1975-04-04
JPS6328978A (ja) * 1986-07-16 1988-02-06 花王株式会社 衣料用仕上剤組成物
JPH03153619A (ja) * 1989-11-07 1991-07-01 Colgate Palmolive Co 可溶化ポリ低級アルキレンを含む繊維コンディショニング組成物

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