JPH06158330A - グロー放電分解装置 - Google Patents
グロー放電分解装置Info
- Publication number
- JPH06158330A JPH06158330A JP31912292A JP31912292A JPH06158330A JP H06158330 A JPH06158330 A JP H06158330A JP 31912292 A JP31912292 A JP 31912292A JP 31912292 A JP31912292 A JP 31912292A JP H06158330 A JPH06158330 A JP H06158330A
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- JP
- Japan
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- transparent substrate
- glow discharge
- cylindrical
- substrate
- cylindrical transparent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】透明基板側より露光器により露光しても、その
露光が遮られることなく、その透明性を高めた電子写真
感光体を提供する。 【構成】アモルファスシリコン系成膜用ガスが導入され
る反応室2内部に、被成膜用円筒状透明基板14と、透
明基板14をX℃に加熱するためのヒーター4と、円筒
状透明基板14の内側にYmmの間隔になるようにアル
ミニウム製円筒体15とを具備し、基板温度X℃と間隔
Ymmとを下記式にしてグロー放電により上記円筒状透
明基板14の外周面にアモルファスシリコン系の成膜を
するグロー放電分解装置。 0.05≦Y≦−0.01X+2.9 200≦X
≦290 また、上記アルミニウム製円筒体15のマグネシウム含
有量を0.1重量%以下にしてもよい。
露光が遮られることなく、その透明性を高めた電子写真
感光体を提供する。 【構成】アモルファスシリコン系成膜用ガスが導入され
る反応室2内部に、被成膜用円筒状透明基板14と、透
明基板14をX℃に加熱するためのヒーター4と、円筒
状透明基板14の内側にYmmの間隔になるようにアル
ミニウム製円筒体15とを具備し、基板温度X℃と間隔
Ymmとを下記式にしてグロー放電により上記円筒状透
明基板14の外周面にアモルファスシリコン系の成膜を
するグロー放電分解装置。 0.05≦Y≦−0.01X+2.9 200≦X
≦290 また、上記アルミニウム製円筒体15のマグネシウム含
有量を0.1重量%以下にしてもよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば透明基板の上に
アモルファスシリコン系光導電層を形成し、その透明基
板を介して投光するようにした電子写真感光体に関係し
て、その電子写真感光体を製作するのに用いるグロー放
電分解装置に関するものである。
アモルファスシリコン系光導電層を形成し、その透明基
板を介して投光するようにした電子写真感光体に関係し
て、その電子写真感光体を製作するのに用いるグロー放
電分解装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、アモルファスシリコン系光導電層
(以下、アモルファスシリコンをa−Siと略記する)
から成る電子写真感光体が実用化され、その製造量は年
々増加の一途をたどっている。また、このa−Si感光
体を用いてコロナ帯電を不要として露光と現像とがほぼ
同時に行えるように組み合わせた電子写真方式に用いら
れる画像形成装置も開発されつつある。
(以下、アモルファスシリコンをa−Siと略記する)
から成る電子写真感光体が実用化され、その製造量は年
々増加の一途をたどっている。また、このa−Si感光
体を用いてコロナ帯電を不要として露光と現像とがほぼ
同時に行えるように組み合わせた電子写真方式に用いら
れる画像形成装置も開発されつつある。
【0003】即ち、従来の電子写真方式の画像形成装置
には、コロナ放電によりa−Si感光体に帯電を行なう
カールソン方式が広く用いられているが、この方式で
は、ドラム状あるいはベルト状の感光体の周囲に、コロ
ナ帯電器、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニン
グ手段、除電手段等を配置し、帯電、露光、現像、転
写、定着のプロセスを経て、記録紙上に画像を形成する
ため、装置の構成や画像形成プロセスが複雑になり、コ
ロナ放電用には高電圧電源が必要であり、またコロナ放
電のためにオゾンが発生して周囲に悪影響を与える等の
問題点があった。これらの問題点に対して、近時、コロ
ナ放電を不要とする電子写真方式が提案されている(特
開昭63-240553 号、特開平3-85545 号、特開平4-133067
号など)。
には、コロナ放電によりa−Si感光体に帯電を行なう
カールソン方式が広く用いられているが、この方式で
は、ドラム状あるいはベルト状の感光体の周囲に、コロ
ナ帯電器、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニン
グ手段、除電手段等を配置し、帯電、露光、現像、転
写、定着のプロセスを経て、記録紙上に画像を形成する
ため、装置の構成や画像形成プロセスが複雑になり、コ
ロナ放電用には高電圧電源が必要であり、またコロナ放
電のためにオゾンが発生して周囲に悪影響を与える等の
問題点があった。これらの問題点に対して、近時、コロ
ナ放電を不要とする電子写真方式が提案されている(特
開昭63-240553 号、特開平3-85545 号、特開平4-133067
号など)。
【0004】上記提案の電子写真方式によれば、透明基
板の上に透明導電層とa−Si光導電層とを順次積層し
たドラム状もしくはベルト状感光体に対して、透明基板
側より露光器により露光するとともに現像バイアス供給
用の電源によりバイアス電圧を印加した現像器上の導電
性と磁性を有する現像剤からなる磁気ブラシでもってa
−Si感光体表面を摺擦させ、これによって帯電と露光
と現像とをほぼ同時に行ない、感光体上にトナー像を形
成する。そのトナー像は、転写ローラを用いて記録紙に
転写され、定着手段により定着されて記録画像となる。
一方、感光体上に残留したトナーは、現像器で回収さ
れ、再利用される。
板の上に透明導電層とa−Si光導電層とを順次積層し
たドラム状もしくはベルト状感光体に対して、透明基板
側より露光器により露光するとともに現像バイアス供給
用の電源によりバイアス電圧を印加した現像器上の導電
性と磁性を有する現像剤からなる磁気ブラシでもってa
−Si感光体表面を摺擦させ、これによって帯電と露光
と現像とをほぼ同時に行ない、感光体上にトナー像を形
成する。そのトナー像は、転写ローラを用いて記録紙に
転写され、定着手段により定着されて記録画像となる。
一方、感光体上に残留したトナーは、現像器で回収さ
れ、再利用される。
【0005】また、上記提案の電子写真方式に用いるa
−Si感光体は、従来のカールソン方式用a−Si感光
体を製作するグロー放電分解装置により同様に製作して
いた。
−Si感光体は、従来のカールソン方式用a−Si感光
体を製作するグロー放電分解装置により同様に製作して
いた。
【0006】図2はそのグロー放電分解装置1である。
同図中、2は円筒形状の金属製反応炉、3は感光体ドラ
ム装着用のアルミニウム製円筒体、4は基板加熱用ヒー
ター、5はa−Siの成膜に用いられる円筒形状のグロ
ー放電用電極板であり、この電極板5にはガス噴出口6
が形成されており、そして、7は反応炉内部へガスを導
入するためのガス導入口、8はグロー放電に晒されたガ
スの残余ガスを排気するためのガス排出口であり、9は
アルミニウム製円筒体3とグロー放電用電極板5の間で
グロー放電を発生させる高周波電源である。また、この
反応炉2は円筒体2aと、蓋体2bと、底体2cとから
なり、そして、円筒体2aと蓋体2bとの間、並びに円
筒体2aと底体2cとの間にはそれぞれ絶縁性のリング
2dを設けており、これによって高周波電源9の一方の
端子は円筒体2aを介してグロー放電用電極板5と導通
しており、他方の端子は蓋体2bや底体2cを介して円
筒体3と導通している。また、蓋体2bの上に付設した
モーター10により回転軸11を介して円筒体3が回転
駆動され、これに伴って透明導電層を被覆したガラス等
から成る円筒状透明基板12も回転する。
同図中、2は円筒形状の金属製反応炉、3は感光体ドラ
ム装着用のアルミニウム製円筒体、4は基板加熱用ヒー
ター、5はa−Siの成膜に用いられる円筒形状のグロ
ー放電用電極板であり、この電極板5にはガス噴出口6
が形成されており、そして、7は反応炉内部へガスを導
入するためのガス導入口、8はグロー放電に晒されたガ
スの残余ガスを排気するためのガス排出口であり、9は
アルミニウム製円筒体3とグロー放電用電極板5の間で
グロー放電を発生させる高周波電源である。また、この
反応炉2は円筒体2aと、蓋体2bと、底体2cとから
なり、そして、円筒体2aと蓋体2bとの間、並びに円
筒体2aと底体2cとの間にはそれぞれ絶縁性のリング
2dを設けており、これによって高周波電源9の一方の
端子は円筒体2aを介してグロー放電用電極板5と導通
しており、他方の端子は蓋体2bや底体2cを介して円
筒体3と導通している。また、蓋体2bの上に付設した
モーター10により回転軸11を介して円筒体3が回転
駆動され、これに伴って透明導電層を被覆したガラス等
から成る円筒状透明基板12も回転する。
【0007】このグロー放電分解装置1を用いてa−S
i感光体ドラムを作製する場合、透明導電層を被覆した
円筒状透明基板12をアルミニウム製円筒体3に装着
し、a−Si生成用ガスをガス導入口7より反応炉内部
へ導入し、このガスをガス噴出口6を介して基板面へ噴
出し、更にヒーター4によって基板を所要の温度に設定
するとともにアルミニウム製円筒体3と電極板5の間で
グロー放電を発生させ、更に透明基板12を回転させる
ことによって透明導電層を介して基板周面にa−Si膜
が成膜できる。
i感光体ドラムを作製する場合、透明導電層を被覆した
円筒状透明基板12をアルミニウム製円筒体3に装着
し、a−Si生成用ガスをガス導入口7より反応炉内部
へ導入し、このガスをガス噴出口6を介して基板面へ噴
出し、更にヒーター4によって基板を所要の温度に設定
するとともにアルミニウム製円筒体3と電極板5の間で
グロー放電を発生させ、更に透明基板12を回転させる
ことによって透明導電層を介して基板周面にa−Si膜
が成膜できる。
【0008】
【従来技術の課題】しかしながら、上記構成のグロー放
電分解装置1を用いてa−Si感光体ドラムを作製する
と、円筒状透明基板12の内周面に白色の生成物がで
き、これにより、透明基板側より露光器により露光して
も、その露光が遮られるという問題点があった。
電分解装置1を用いてa−Si感光体ドラムを作製する
と、円筒状透明基板12の内周面に白色の生成物がで
き、これにより、透明基板側より露光器により露光して
も、その露光が遮られるという問題点があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明の
グロー放電分解装置は、a−Si系成膜用ガスが導入さ
れる反応室内部に、被成膜用円筒状透明基板と、透明基
板をX℃に加熱するためのヒーターと、その円筒状透明
基板の内側にYmmの間隔になるようにアルミニウム製
円筒体とを具備し、基板温度X℃と間隔Ymmとを下記
式にしてグロー放電により上記円筒状透明基板の外周面
にa−Si成膜をすることを特徴とする。 0.05≦Y≦−0.01X+2.9 200≦X
≦290 また請求項2に係る本発明のグロー放電分解装置は、a
−Si系成膜用ガスが導入される反応室内部に、被成膜
用円筒状透明基板と、その円筒状透明基板の内側にマグ
ネシウム含有量が0.1重量%以下のアルミニウム製円
筒体とを具備し、グロー放電により上記円筒状透明基板
の外周面にa−Si成膜をすることを特徴とする。
グロー放電分解装置は、a−Si系成膜用ガスが導入さ
れる反応室内部に、被成膜用円筒状透明基板と、透明基
板をX℃に加熱するためのヒーターと、その円筒状透明
基板の内側にYmmの間隔になるようにアルミニウム製
円筒体とを具備し、基板温度X℃と間隔Ymmとを下記
式にしてグロー放電により上記円筒状透明基板の外周面
にa−Si成膜をすることを特徴とする。 0.05≦Y≦−0.01X+2.9 200≦X
≦290 また請求項2に係る本発明のグロー放電分解装置は、a
−Si系成膜用ガスが導入される反応室内部に、被成膜
用円筒状透明基板と、その円筒状透明基板の内側にマグ
ネシウム含有量が0.1重量%以下のアルミニウム製円
筒体とを具備し、グロー放電により上記円筒状透明基板
の外周面にa−Si成膜をすることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明者は上記問題点の円筒状透明基板内周面
の白色生成物汚染の主原因が、アルミニウム製円筒体の
マグネシウム成分であり、この成分がグロー放電により
シランガス等のa−Si系成膜用ガスと反応してできた
ものであることを知見した。そこで、請求項1に係る本
発明のグロー放電分解装置によれば、被成膜用円筒状透
明基板と、その円筒状透明基板の内側に配置したアルミ
ニウム製円筒体との間隔を、透明基板温度X℃との関係
で上記式のように設定し、これにより、a−Si成膜中
にその小さな間隙にa−Si系成膜用ガスが入り込む量
が著しく少なくなり、円筒状透明基板の内周面に白色の
生成物ができくなる。この間隔が上記式から外れると、
円筒状透明基板の内周面に白色の生成物ができる。
の白色生成物汚染の主原因が、アルミニウム製円筒体の
マグネシウム成分であり、この成分がグロー放電により
シランガス等のa−Si系成膜用ガスと反応してできた
ものであることを知見した。そこで、請求項1に係る本
発明のグロー放電分解装置によれば、被成膜用円筒状透
明基板と、その円筒状透明基板の内側に配置したアルミ
ニウム製円筒体との間隔を、透明基板温度X℃との関係
で上記式のように設定し、これにより、a−Si成膜中
にその小さな間隙にa−Si系成膜用ガスが入り込む量
が著しく少なくなり、円筒状透明基板の内周面に白色の
生成物ができくなる。この間隔が上記式から外れると、
円筒状透明基板の内周面に白色の生成物ができる。
【0011】また、請求項2に係る本発明のグロー放電
分解装置では、アルミニウム製円筒体のマグネシウム含
有量を0.1重量%以下にし、これによって白色生成物
汚染の主原因がなくなり、同様に円筒状透明基板の内周
面に白色の生成物ができくなる。
分解装置では、アルミニウム製円筒体のマグネシウム含
有量を0.1重量%以下にし、これによって白色生成物
汚染の主原因がなくなり、同様に円筒状透明基板の内周
面に白色の生成物ができくなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明のグロー放電分解装置を説明す
る。 (例1)図1は本発明のグロー放電分解装置13であ
る。尚、同図中、図2のグロー放電分解装置1と同一箇
所には同一符号を付す。
る。 (例1)図1は本発明のグロー放電分解装置13であ
る。尚、同図中、図2のグロー放電分解装置1と同一箇
所には同一符号を付す。
【0013】このグロー放電分解装置13によれば、先
のグロー放電分解装置1に比べて、ガラス製の円筒状透
明基板14と、その円筒状透明基板14の内側に配置し
たアルミニウム製円筒体15との間隔Lを0.1乃至
1.0mmに設定した。この透明基板14の形状は、外
径30mm、内径26.4mm、長さ254mmであ
り、また、アルミニウム製円筒体15の形状は、外径2
6.3乃至25.4mm、長さ300mmであって、そ
のアルミニウム材にはマグネシウム含有量が0.45乃
至0.9重量%であるJIS規格A6063を用いた。
尚、この円筒体15を設けることにより、透明基板14
を支持するとともに、ヒーター4によって円筒体15を
介して透明基板14を均一且つ有効に熱輻射することが
できる。
のグロー放電分解装置1に比べて、ガラス製の円筒状透
明基板14と、その円筒状透明基板14の内側に配置し
たアルミニウム製円筒体15との間隔Lを0.1乃至
1.0mmに設定した。この透明基板14の形状は、外
径30mm、内径26.4mm、長さ254mmであ
り、また、アルミニウム製円筒体15の形状は、外径2
6.3乃至25.4mm、長さ300mmであって、そ
のアルミニウム材にはマグネシウム含有量が0.45乃
至0.9重量%であるJIS規格A6063を用いた。
尚、この円筒体15を設けることにより、透明基板14
を支持するとともに、ヒーター4によって円筒体15を
介して透明基板14を均一且つ有効に熱輻射することが
できる。
【0014】このグロー放電分解装置13を用いてa−
Si感光体ドラムを作製する場合には、透明導電層を被
覆した円筒状透明基板14をアルミニウム製円筒体15
に装着し、a−Si生成用ガスであるシランガスをガス
導入口7より反応炉内部へ700sccmの流量で導入
し、このガスをガス噴出口6を介して基板面へ噴出し、
ガス圧を0.05Torrにした。更にヒーター4によ
って基板を240乃至300℃の温度に設定するととも
にアルミニウム製円筒体15と電極板5の間に700W
の高周波電力を印加し、グロー放電を4時間発生させ、
更に透明基板14を回転させることによって透明導電層
を介して基板周面にa−Si膜が成膜できる。
Si感光体ドラムを作製する場合には、透明導電層を被
覆した円筒状透明基板14をアルミニウム製円筒体15
に装着し、a−Si生成用ガスであるシランガスをガス
導入口7より反応炉内部へ700sccmの流量で導入
し、このガスをガス噴出口6を介して基板面へ噴出し、
ガス圧を0.05Torrにした。更にヒーター4によ
って基板を240乃至300℃の温度に設定するととも
にアルミニウム製円筒体15と電極板5の間に700W
の高周波電力を印加し、グロー放電を4時間発生させ、
更に透明基板14を回転させることによって透明導電層
を介して基板周面にa−Si膜が成膜できる。
【0015】かくして、円筒状透明基板14と円筒体1
5との間隔Lを0.1乃至1.0mmに設定し、また、
透明基板14の温度を240乃至300℃に設定し、白
色生成物汚染状況を目視により確認したところ、図3に
示すような結果が得られた。尚、この評価結果はそれぞ
れ8個のテスト品を用意し、その総合評価を求めてお
り、○印は8個のテスト品のすべての透明基板14の内
周面に白色の生成物ができなかった場合であり、△印は
一部のテスト品の内周面に白色の生成物が僅かに確認で
きた場合であり、×印は8個のテスト品のすべての内周
面に白色の生成物が顕著に確認できた場合である。
5との間隔Lを0.1乃至1.0mmに設定し、また、
透明基板14の温度を240乃至300℃に設定し、白
色生成物汚染状況を目視により確認したところ、図3に
示すような結果が得られた。尚、この評価結果はそれぞ
れ8個のテスト品を用意し、その総合評価を求めてお
り、○印は8個のテスト品のすべての透明基板14の内
周面に白色の生成物ができなかった場合であり、△印は
一部のテスト品の内周面に白色の生成物が僅かに確認で
きた場合であり、×印は8個のテスト品のすべての内周
面に白色の生成物が顕著に確認できた場合である。
【0016】また、0.05>Yでは、ガラス製の円筒
状透明基板14の熱膨張率に比べて、その内側に配置し
たアルミニウム製円筒体15の熱膨張率が大きいので、
成膜中の加熱により、その透明基板14が破壊される場
合がある。
状透明基板14の熱膨張率に比べて、その内側に配置し
たアルミニウム製円筒体15の熱膨張率が大きいので、
成膜中の加熱により、その透明基板14が破壊される場
合がある。
【0017】(例2)本例のグロー放電分解装置におい
ては、(例1)のグロー放電分解装置13のうち、円筒
状透明基板14とアルミニウム製円筒体15(外径2
5.4mm、長さ300mm)との間隔を1.0mmに
設定し、透明基板14の温度を250℃に設定し、更に
円筒体15のアルミニウム材を表1に示すようにJIS
規格の異なる3種類の材質にした。
ては、(例1)のグロー放電分解装置13のうち、円筒
状透明基板14とアルミニウム製円筒体15(外径2
5.4mm、長さ300mm)との間隔を1.0mmに
設定し、透明基板14の温度を250℃に設定し、更に
円筒体15のアルミニウム材を表1に示すようにJIS
規格の異なる3種類の材質にした。
【0018】
【表1】
【0019】このように3種類の材質の円筒体15に対
して、(例1)のグロー放電分解装置13と同様に、透
明導電層を被覆した円筒状透明基板14をアルミニウム
製円筒体15に装着し、シランガスを反応炉内部へ70
0sccmの流量で導入し、ガス圧を0.05Torr
にし、更に700Wの高周波電力を印加し、グロー放電
を4時間発生させ、更に透明基板14を回転させること
によって透明導電層を介して基板周面にa−Si膜を成
膜した。
して、(例1)のグロー放電分解装置13と同様に、透
明導電層を被覆した円筒状透明基板14をアルミニウム
製円筒体15に装着し、シランガスを反応炉内部へ70
0sccmの流量で導入し、ガス圧を0.05Torr
にし、更に700Wの高周波電力を印加し、グロー放電
を4時間発生させ、更に透明基板14を回転させること
によって透明導電層を介して基板周面にa−Si膜を成
膜した。
【0020】かくして得られた3種類のテスト品によれ
ば、マグネシウム含有量が0.1重量%以下であるテス
ト番号1では、円筒状透明基板14の内周面に白色の生
成物ができなかった。
ば、マグネシウム含有量が0.1重量%以下であるテス
ト番号1では、円筒状透明基板14の内周面に白色の生
成物ができなかった。
【0021】
【発明の効果】以上の通り、本発明のグロー放電分解装
置においては、被成膜用円筒状透明基板と、その円筒状
透明基板の内側に配置したアルミニウム製円筒体との間
隔Yを、透明基板温度X℃との関係式で設定し、これに
より、a−Si成膜中にその小さな間隙にa−Si系成
膜用ガスが入り込む量が著しく少なくなり、円筒状透明
基板の内周面に白色の生成物ができなくなった。また、
アルミニウム製円筒体のマグネシウム含有量を0.1重
量%以下にしても、白色生成物汚染の主原因がなくな
り、同様に円筒状透明基板の内周面に白色の生成物がで
きなくなった。その結果、透明基板側より露光器により
露光しても、その露光が遮られることなく、a−Si感
光体を用いてコロナ帯電を不要として露光と現像とがほ
ぼ同時に行えるように組み合わせた電子写真方式に用い
られる画像形成装置に有効になった。
置においては、被成膜用円筒状透明基板と、その円筒状
透明基板の内側に配置したアルミニウム製円筒体との間
隔Yを、透明基板温度X℃との関係式で設定し、これに
より、a−Si成膜中にその小さな間隙にa−Si系成
膜用ガスが入り込む量が著しく少なくなり、円筒状透明
基板の内周面に白色の生成物ができなくなった。また、
アルミニウム製円筒体のマグネシウム含有量を0.1重
量%以下にしても、白色生成物汚染の主原因がなくな
り、同様に円筒状透明基板の内周面に白色の生成物がで
きなくなった。その結果、透明基板側より露光器により
露光しても、その露光が遮られることなく、a−Si感
光体を用いてコロナ帯電を不要として露光と現像とがほ
ぼ同時に行えるように組み合わせた電子写真方式に用い
られる画像形成装置に有効になった。
【図1】実施例におけるグロー放電分解装置の概略説明
図である。
図である。
【図2】従来のグロー放電分解装置の概略説明図であ
る。
る。
【図3】透明基板の白色生成物汚染状況を示す線図であ
る。
る。
2 反応炉 3、15 アルミニウム製円筒体 4 基板加熱用ヒーター 5 グロー放電用電極板 12、14 円筒状透明基板
Claims (2)
- 【請求項1】 アモルファスシリコン系成膜用ガスが導
入される反応室内部に、被成膜用円筒状透明基板と、該
透明基板をX℃に加熱するためのヒーターと、該円筒状
透明基板の内側にYmmの間隔になるようにアルミニウ
ム製円筒体とを具備し、基板温度X℃と間隔Ymmとを
下記式にしてグロー放電により上記円筒状透明基板の外
周面にアモルファスシリコン系の成膜をするグロー放電
分解装置。 0.05≦Y≦−0.01X+2.9 200≦X
≦290 - 【請求項2】 アモルファスシリコン系成膜用ガスが導
入される反応室内部に、被成膜用円筒状透明基板と、該
円筒状透明基板の内側にマグネシウム含有量が0.1重
量%以下のアルミニウム製円筒体とを具備し、グロー放
電により上記円筒状透明基板の外周面にアモルファスシ
リコン系の成膜をするグロー放電分解装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31912292A JPH06158330A (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | グロー放電分解装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31912292A JPH06158330A (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | グロー放電分解装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06158330A true JPH06158330A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=18106712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP31912292A Pending JPH06158330A (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | グロー放電分解装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH06158330A (ja) |
-
1992
- 1992-11-30 JP JP31912292A patent/JPH06158330A/ja active Pending
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