JPH06157655A - α−オレフィンの低重合方法 - Google Patents

α−オレフィンの低重合方法

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JPH06157655A
JPH06157655A JP4315247A JP31524792A JPH06157655A JP H06157655 A JPH06157655 A JP H06157655A JP 4315247 A JP4315247 A JP 4315247A JP 31524792 A JP31524792 A JP 31524792A JP H06157655 A JPH06157655 A JP H06157655A
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olefin
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栄司 田中
Hisao Urata
尚男 浦田
Toshiyuki Oshiki
俊之 押木
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 クロム塩およびピロールを含む化合物を、炭
化水素溶媒中で反応させて得られるクロム含有化合物と
アルキルアルミニウム化合物からなる触媒を用いること
を特徴とするα−オレフィンの低重合方法。 【効果】 本発明のクロム含有化合物を触媒として用い
ることで、α−オレフィン、特にエチレンを低重合させ
た場合に、純度の高い1−ヘキセンを選択的に得ること
ができる。さらに、低重合反応において水素を共存させ
た場合、従来法によれば1−ヘキセンの純度が低下して
しまうが、本発明の触媒を用いることで、活性、三量体
選択性の向上はもとより、1−ヘキセンの純度の低下が
ほとんどおこらない製品を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クロム含有化合物を用
いたα−オレフィンの低重合方法に関する。更に詳しく
は、クロム塩とピロールを含む化合物を炭化水素溶媒中
で反応させることによりクロム含有化合物を製造し、該
クロム含有化合物とアルキルアルミニウム化合物からな
る触媒を用いて、α−オレフィン、特にエチレンを低重
合させ、選択的に三量体を主体とした生成物を高収率で
得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、クロム塩と金属ピロリドを、
電子供与性元素である酸素原子を含むテトラヒドロフラ
ンやジメトキシエタン中で反応させることにより、クロ
ム−ピロリル結合を持つクロム含有化合物を製造する方
法は公知である(例えば、V.W.Seidel an
d W.Reichardt,Z.Anorg.All
g.Chem.,404,225(1974)、特開平
3−128904)。
【0003】また、特開平3−128904では、上記
製法により調製した該クロム含有化合物と金属アルキル
又はルイス酸との組み合わせにより得られた触媒を用い
て、α−オレフィンを三量化する方法が記載されてい
る。先に本発明者らは、特開平3−128904に対し
て、クロム化合物、α−オレフィン、およびアルキルア
ルミニウムの接触方法ならびに/またはクロム化合物に
対するアルキルアルミニウムの使用量を規定することに
より、α−オレフィン、特にエチレンを低重合させ、選
択的に1−ヘキセンを高収率で得る方法について提案し
た(特願平4−247811)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ク
ロム含有化合物の製法のうち、特開平3−128904
号記載の方法は、該化合物の単離操作が煩雑な上、選択
的に単一の生成物を得ることが極めて困難である。ま
た、該クロム含有化合物を触媒として用いたα−オレフ
ィンの低重合反応については、触媒活性が低い上、得ら
れたヘキセン類に対する1−ヘキセンの純度が低く、高
い純度を得ようとするとさらに触媒活性が低下するとい
う欠点を有している。
【0005】本発明は、上記のような煩雑な単離操作を
用いなくても、高収率でクロム含有化合物を製造するこ
とができ、なおかつ該クロム含有化合物を用いてα−オ
レフィン、特にエチレンを低重合させた場合、選択的に
純度の高い1−ヘキセンを得ることのできる方法を提供
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】従来から、電子供与性元
素を含む化合物が、クロム元素のような遷移金属元素に
配位して錯体を形成することは公知である。上記のクロ
ム含有化合物の製法では、電子供与性元素を含む化合物
を溶媒として用いてクロム塩と金属ピロリドとを反応さ
せているため、電子供与性元素を含む化合物が、金属ピ
ロリドと競争的にクロム塩に配位しようとする結果、ク
ロム元素に対して電子供与性化合物配位子とピロリル基
が様々な割合で配位した錯体生成物の混合物となる。
【0007】また、比較例で示したように、生成する1
−ヘキセンの純度が全般に低く、また、アルキルアルミ
ニウムの添加量によって1−ヘキセンの純度が変化する
のはクロム含有化合物中に配位した電子供与性化合物が
含まれるためと考えられる。本発明者らは以上の問題点
を解決すべく鋭意検討を進めた結果、クロム塩とピロー
ルを含む化合物を炭化水素溶媒中で反応させることによ
り、この様な配位した電子供与性化合物を含まないクロ
ム含有化合物を簡便に得る方法を見いだした。
【0008】さらに、本方法により得られたクロム含有
化合物とアルキルアルミニウム化合物からなる触媒を用
い、α−オレフィン、特にエチレンの三量化を主体とす
る低重合反応を行った場合、生成する1−ヘキセンの純
度が高く、またアルキルアルミニウムの添加量を減少さ
せても得られる1−ヘキセンの純度は高いまま保持され
ることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、エチレンを選択的に三
量化させてヘキセン類を製造するのに好適であるが、さ
らに生成するヘキセン類の中で1−ヘキセンの純度が極
めて高いという特徴を有している。本発明において製造
されるクロム含有化合物とは、クロム原子およびピロリ
ル基が含まれていればよく、他のいかなる有機基あるい
は無機基を有していてもよく、さらに、他の金属を含ん
でいてもよい。すなわち、以下に述べるクロム含有化合
物を製造する方法により、IA族、IIA族、III B族、
あるいはIVB族の金属の混合物としてクロム化合物が得
られる場合があるが、本発明においてはこのような混合
物も含めてクロム含有化合物と総称するものとする。
【0010】本発明のクロム含有化合物の製造方法は、
炭化水素溶媒中でクロム塩とピロールを含む化合物を反
応させることを必須の条件とする。ここで、クロム塩
は、一般式CrXn (式中、Xは同一、又は、相互に異
なる任意の有機又は無機の基であり、nは1ないし6の
整数である。)で表される。nの数としては2,3が好
ましい。有機基としては、炭化水素基、カルボニル基、
アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジケトナート基、
β−ケトカルボキシル基およびアミド基等が挙げられ
る。有機基の炭素数は通常1〜30であり、炭化水素基
としてはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、
アルキルアリール基、アラルキル基等が挙げられる。無
機基としては、ハロゲン原子、硝酸基、硫酸基、または
酸素等が挙げられる。また該クロム塩としては、炭化水
素溶媒に可溶な化合物が好ましく、クロムのβ−ジケト
ナート塩、カルボン酸塩、β−ケトカルボン酸塩、アミ
ド錯体、カルボニル錯体、各種シクロペンタジエニル錯
体、アルキル錯体、フェニル錯体等が挙げられ、特に、
β−ジケトナート塩、カルボン酸塩、β−ケトカルボン
酸塩等が好ましい。更に詳しくは、クロム(III )アセ
チルアセトナート、クロム(III )2−エチルヘキサノ
エート、クロム(III )メチルアセトアセテート、クロ
ム(II)ビス(トリメチルシリル)アミド、Cr(C
O)6 、CpCrCl2 (Cp=シクロペンタジエニル
基)、(Cp* CrClCH3 2 (Cp*=ペンタメ
チルシクロペンタジエニル基)、(CH3 2 CrCl
等が挙げられる。
【0011】ピロールを含む化合物としては、ピロー
ル、ピロールの誘導体および金属ピロリド等が用いら
れ、ピロール誘導体としては、2,5−ジメチルピロー
ル、3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5−テト
ラクロロピロール、2−ホルミルピロール、2−アセチ
ルピロール、2−アシルピロール等が挙げられる。金属
ピロリドは、ピロールおよびピロールの誘導体から誘導
されるものを指し、金属としては、IA族、IIA族、II
I B族、およびIVB族から選択され、好ましい金属ピロ
リドとしては、リチウムピロリド、ナトリウムピロリ
ド、カリウムピロリド、セシウムピロリド等が挙げられ
る。
【0012】クロム含有化合物製造における炭化水素溶
媒としては、炭化水素化合物およびハロゲン化炭化水素
化合物等が代表例として挙げられる。更に具体的には、
n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、n−オ
クタン等の脂肪族および脂環式飽和炭化水素化合物、1
−ヘキセン、シクロヘキセン、シクロオクテン等の脂肪
族および脂環式不飽和炭化水素化合物、トルエン、ベン
ゼン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物、四塩化炭
素、クロロホルム、塩化メチレン、クロロベンゼン、ジ
クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素化合物等が例示
されるが、この中でも脂肪族、脂環式および芳香族炭化
水素化合物が好ましい。
【0013】クロム塩とピロールを含む化合物を炭化水
素溶媒の中で反応させる方法としては、所望の比率でク
ロム塩とピロールを含む化合物を混合し、好ましくは酸
素分子の不存在下、通常は常圧で反応させる。反応温度
は任意の温度でよいが、好ましくは炭化水素溶媒の沸点
以下であり、その温度で加熱しながら行う。所望により
別途、超音波を照射しながら反応を行ってもよい。反応
時間は、通常は30分から48時間の間である。
【0014】反応終了後は、溶媒を除去せずに、反応生
成物をそのままα−オレフィンの低重合反応に供するこ
とができる。クロム含有化合物を単離する場合には、反
応終了後、反応混合物からそのまま溶媒である炭化水素
溶媒を除去することによりクロム含有化合物を得ること
ができる。あるいは、反応終了後、生成物を静置しろ過
後または上澄み液を除去した後、残渣を好ましくはn−
ヘキサン等の沸点の低い炭化水素化合物にて洗浄し、洗
浄液を除去することによりクロム含有化合物を得る方法
等が挙げられる。反応溶媒または洗浄液を除去する方法
としては、高温または常温下、減圧または不活性ガスの
流通により留去する方法等がある。
【0015】本発明においては、クロム含有化合物を無
機酸化物等の担体に担持して用いることができるが、好
ましくはそのような操作をせずに、単にアルキルアルミ
ニウム化合物と組み合わせるだけで用いるのがよい。本
発明におけるα−オレフィンの低重合は、通常、炭化水
素溶媒中で行われ、クロム化合物の濃度は、溶媒1リッ
トルあたり0.1mg〜5g、好ましくは1mg〜2g
である。
【0016】本発明において、以上のようにして得られ
たクロム含有化合物をアルキルアルミニウム化合物と組
み合わせることによりα−オレフィンの低重合反応を行
う。アルキルアルミニウム化合物としては、下記一般式 R1 m Al(OR2 n p q …(1) (式中、R1 およびR2 は互いに同一であっても異なっ
ていてもよく、炭素数が通常1〜15、好ましくは1〜
8の炭化水素基を表し、Xはハロゲン原子を表し、0<
m≦3、0≦n<3、0≦p<3、0≦q<3、m+n
+p+q=3である。)で示されるアルキルアルミニウ
ム化合物が好ましく、例えば下記一般式(2)〜(7)
で示されるアルキルアルミニウム化合物が挙げられる。
【0017】 R1 3 Al …(2) (式中、R1 は前記と同じ)で示されるトリアルキルア
ルミニウム化合物、 R1 m AlX3-m …(3) (式中、R1 およびXは前記と同じ。1.5≦m<3で
ある。)で示されるハロゲン化アルキルアルミニウム化
合物、 R1 m Al(OR2 3-m …(4) (式中、R1 及びR2 は前記と同じ。0<m<3、好ま
しくは1.5≦m<3である。)で示されるアルコキシ
アルミニウム化合物、 R1 m AlH3-m …(5) (式中、R1 は前記と同じ。0<m<3、好ましくは
1.5≦m<3である。)で示される水素化アルキルア
ルミニウム化合物、 R1 2 Al(OAl)m OAlR1 2 …(6) または
【0018】
【化1】
【0019】(式(6),(7)中、R1 は前記と同じ。
mは0〜30の整数であり特に10以上が好ましい。)
で示されるアルミノキサン、具体的にはトリメチルアル
ミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、ジエ
チルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムヒ
ドリド、メチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキ
サン等が挙げられ、中でもトリエチルアルミニウムが最
も好ましい。
【0020】アルキルアルミニウム化合物のクロム化合
物1gに対する使用量は、0.1mmol以上である
が、5mmolより大きくするのが活性および三量体の
選択性が向上するという点で好ましい。本発明において
は、電子供与性溶媒中で製造したCr含有化合物を用い
る場合に比べて、アルキルアルミニウム化合物の使用量
が少くても、得られる1−ヘキセンの純度が低下するこ
とはないという特徴を持つ。
【0021】本発明においては、通常は溶媒を用いて低
重合反応が実施され、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、シクロヘキサン等の直鎖状または脂
環式の飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素、クロ
ロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロ
エタン、テトラクロロエタン等の鎖状塩素化炭化水素、
及びクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素化芳香
族炭化水素等が溶媒として使用される。これらの溶媒の
うち、直鎖状または脂環式の飽和炭化水素が好ましい。
また、反応原料のα−オレフィンそのもの、あるいは反
応の主原料以外のα−オレフィンを溶媒として用いるこ
ともできる。これらのα−オレフィンとしては、4から
30の炭素数を有するものが使用されるが、常温で液状
のものが特に好ましい。
【0022】本発明において用いられる原料のα−オレ
フィンは、置換または非置換の2〜30の炭素原子を有
するものである。具体例としては、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メ
チル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げ
られる。特に本発明はエチレンの低重合に好適であり、
選択的に純度の高い1−ヘキセンを高収率で得ることが
できる。
【0023】低重合反応の温度は0〜250℃である
が、好ましくは0〜150℃であり、圧力は常圧ないし
250kg/cm2 で行うが、100kg/cm2 以下
で十分である。反応は回分式、連続式いずれでも実施で
きる。滞留時間は、1分から20時間の範囲であるが、
好ましくは0.5〜6時間である。本発明のα−オレフ
ィンの低重合においては、反応時に水素を共存させるこ
とにより、活性および三量体選択性の向上が認められ
る。また、比較例で詳細に説明するように、電子供与性
溶媒中で製造したクロム含有化合物とアルキルアルミニ
ウムからなる触媒を用いα−オレフィン、特にエチレン
の低重合反応を行った場合には、水素の共存により、活
性および三量体選択性の向上が認められるが、その反
面、1−ヘキセンの純度は低下してしまう。本発明の特
徴は、炭化水素溶媒中で得られるクロム含有化合物とア
ルキルアルミニウムからなる触媒を用いて低重合反応を
行った場合、水素の共存による活性、三量体選択性の向
上はもとより、1−ヘキセンの純度の低下はほとんど見
受けられない点にある。
【0024】また、本発明において、クロム含有化合物
をα−オレフィンおよびアルキルアルミニウム化合物の
いずれとも前もって接触させることなく、α−オレフィ
ンをクロム化合物およびアルキルアルミニウム化合物と
接触させるか、及び/または、クロム化合物1gに対し
てアルキルアルミニウム化合物の使用量を20mmol
以上とする方法を用いると活性、および三量体の選択性
がさらに向上する。
【0025】
【実施例】以下に、実施例および比較例により本発明を
更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない
限り以下の実施例に限定されるものではない。 クロム含有化合物製造例1 クロム(III )アセチルアセトナート(2.55g、
7.3mmol)のトルエン(15ml)溶液に、窒素
雰囲気下、別途調製した粉末状のリウチムピロリド
(1.60g、21.9mmol)のトルエン(5m
l)懸濁液を室温にて加えた。反応混合物をゆっくりと
100℃に加温し、その温度を保持したまま25時間撹
拌を続けた。反応混合物を室温まで冷却した後、反応混
合物から溶媒を減圧下に留去した結果、赤茶色の粉末を
4.15g得た。エチレンの低重合反応には、この粉末
をそのまま用いた。この粉末の元素分析の結果は以下の
ごとくであった。Crの分析値及び収量から計算したC
r当たりの収率は100%であった。図−1にこの粉末
のIRスペクトルを示す。測定はパーキンエルマー製1
650型フーリエ変換赤外分光装置を用いヌジェール法
により行った。 Cr:9.1%; C:57.0%; H:5.9%;
N:7.4%
【0026】クロム含有化合物製造例2 クロム(III)(2−エチルヘキサノエート)(1.14
g、2.36mmol)のトルエン(15ml)溶液
に、窒素雰囲気下、別途調製した粉末状のソジウムピロ
リド(0.65g、7.26mmol)のトルエン(5
ml)懸濁液を室温にて加えた。反応混合物に超音波を
17時間照射した。この間、超音波洗浄器の水温は40
℃程度に上昇した。反応終了後、上澄み液を抜き取り、
未反応のクロム(III)(2−エチルヘキサノエート)を
除いた後、残渣をヘプタンで洗浄し、先と同様に上澄み
液を除去した。残った固体を常温下、真空乾燥させた結
果深緑色粉末を1.37g得た。この粉末の元素分析の
結果は以下のごとくであった。Crの分析値及び収量か
ら計算したCr当たりの収率は83.7%であった。 Cr:7.5%; C:58.1%; H:7.4%;
N:7.2%
【0027】クロム含有化合物製造比較例1 NaH(0.815g、20.3mmol)にTHF
(15ml)を加え、THF(5ml)に溶解したピロ
ール(1.4ml)を滴下した。室温で1時間撹拌した
後、この溶液をTHF(20ml)に懸濁したCrCl
2 (1.23g、10mmol)に滴下した。滴下後更
にTHF(5ml)を加え、反応混合物を20時間加熱
還流した。沈澱を濾別した後、濾液にペンタン(100
ml)を加え、5℃で静置した。生成した沈澱を濾別乾
燥した結果、暗緑色の粉末を0.506g得た。この粉
末の各元素含有量は以下の通りであった。Crの分析値
及び収量から計算したCr当たりの収率は18.6%で
あった。 Cr:19.1%; C:52.3%; H:5.45
%; N:11.6%
【0028】クロム含有化合物製造比較例2 −78℃でn−BuLi/n−ヘキサン溶液(19m
l、30mmol)にTHF(20ml)に溶解したピ
ロール(2.1ml、30mmol)を滴下し、その温
度で15分間撹拌した。その後室温に戻し、室温で2時
間撹拌を続けた。この溶液にCrCl3 (1.58g、
10mmol)を粉末で加えた。その後、5時間加熱還
流を行った。放冷後生成した沈澱を濾別した後、濾液を
ドライアップして3.63gの粉末を得た。この粉末中
の各元素含有量は以下の通りであった。Crの分析値及
び収量から計算したCrの収率は46%であった。 Cr:6.6%; C:69.2%; H:7.3%;
N:15.1%
【0029】実施例1 150℃の乾燥器で加熱乾燥した300mlのオートク
レーブを熱時に組み立て、真空窒素置換した。このオー
トクレーブには破裂板を備えた触媒フィード管を取り付
けておく。ヘプタン(50ml)およびトリエチルアル
ミニウム(0.4mmol)をオートクレーブ胴側に仕
込み、一方、触媒フィード管にヘプタン(1ml)にス
ラリー化した、クロム含有化合物製造例1で得られたク
ロム含有化合物(10mg)を仕込んだ。オートクレー
ブを100℃に加熱し、100℃でエチレンを触媒フィ
ード管より導入した。エチレン圧により破裂板が破裂
し、エチレン、クロム含有化合物、及びトリエチルアル
ミニウムが同時に接触しエチレンの低重合が開始した。
エチレンを全圧が35kg/cm2 まで導入し、以後、
全圧を35kg/cm2 に、反応温度を100℃に維持
した。1時間後、エタノール圧入により反応を停止し、
生成物をガスクロマトグラフで定量した。結果を表−2
に示す。
【0030】実施例2 実施例1で用いたものと同様のオートクレーブに、同様
にクロム含有化合物製造例1で得られたクロム含有化合
物(7mg)、トリエチルアルミニウム(0.28mm
ol)を仕込んだ。水素を3.5kg/cm2 導入し、
オートクレーブを100℃に加熱した。次いで、100
℃でエチレンを触媒フィード管より導入した。エチレン
圧により破裂板が破裂し、エチレン、クロム含有化合
物、及びトリエチルアルミニウムが同時に接触しエチレ
ンの低重合が開始した。エチレンを全圧が40kg/c
2 まで導入し、以後、全圧を40kg/cm2 に、反
応温度を100℃に維持した。1時間後、エタノール圧
入により反応を停止し、生成物をガスクロマトグラフで
定量した。結果を表−2に示す。
【0031】実施例3,5 反応条件を表−1に記載したように変更した以外は実施
例1と同様にして反応を行った。結果を表−2に示す。 実施例4 実施例1において、ヘプタンの使用量を150mlとし
たこと以外は実施例1と同様に反応を行った。結果を表
−2に示す。
【0032】比較例1 クロム含有化合物をクロム含有化合物製造比較例1で得
られた化合物を用い、反応時間を0.5時間にしたこと
以外は実施例1と同様に反応を行った。結果を表−2に
示す。 比較例2 クロム含有化合物をクロム含有化合物製造比較例1で得
られた化合物(10mg)を用い、反応時間を0.5時
間としたこと以外は実施例2と同様に反応を行った。結
果を表−2に示す。
【0033】比較例3 クロム含有化合物をクロム含有化合物製造比較例1で得
られた化合物(10mg)を用い、反応条件を表−1に
記載したように変更したこと以外は、実施例1と同様に
反応を行った。結果を表−2に示す。 比較例4 クロム含有化合物をクロム含有化合物製造比較例2で得
られた化合物を用いたこと以外は実施例1と同様に反応
を行った。結果を表−2に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明のクロム含有化合物を触媒として
用いることで、α−オレフィン、特にエチレンを低重合
させた場合に、純度の高い1−ヘキセンを選択的に得る
ことができる。さらに、低重合反応において水素を共存
させた場合、従来法によれば1−ヘキセンの純度が低下
してしまうが、本発明の触媒を用いることで、活性、三
量体選択性の向上はもとより、1−ヘキセンの純度の低
下がほとんどおこらない製品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクロム含有化合物製造例1のIRスペ
クトルを示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロム塩およびピロールを含む化合物
    を、炭化水素溶媒中で反応させて得られるクロム含有化
    合物とアルキルアルミニウム化合物からなる触媒を用い
    ることを特徴とするα−オレフィンの低重合方法。
  2. 【請求項2】 クロム塩がクロムのβ−ジケトナート
    塩、β−ケトカルボン酸塩、またはカルボン酸塩である
    請求項1に記載のα−オレフィンの低重合方法。
  3. 【請求項3】 α−オレフィンがエチレンであり、主生
    成物が1−ヘキセンである請求項1または請求項2に記
    載のα−オレフィンの低重合方法。
  4. 【請求項4】 低重合反応を水素の存在下で行うことを
    特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の
    α−オレフィンの低重合方法。
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