JPH06157560A - リン脂質系界面活性剤及びその製造方法 - Google Patents

リン脂質系界面活性剤及びその製造方法

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JPH06157560A
JPH06157560A JP4339685A JP33968592A JPH06157560A JP H06157560 A JPH06157560 A JP H06157560A JP 4339685 A JP4339685 A JP 4339685A JP 33968592 A JP33968592 A JP 33968592A JP H06157560 A JPH06157560 A JP H06157560A
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JP
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general formula
compound
formula
mol
phospholipid
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JP4339685A
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Noribumi Watanabe
紀文 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】分子の中央部がリン脂質類似構造を有する親水
基であり、その親水基の両側が疎水基である化学構造を
有するリン脂質系界面活性剤を提供する。 【構成】次式のリン脂質系界面活性剤。 (A及びAはCH(CH)m−(mは整数)、
コレステロール等の有機基、nは1〜6の整数、R
はそれぞれ同一あるいは異なる炭素数1〜3のアル
キル基又は水素原子を示す) 【効果】上記界面活性剤の界面化学的性質は用いる水酸
基を有する化合物の分子量、疎水性の程度、立体的化学
構造等により幅広く変える事が可能である。また中央部
に位置するジアミンのメチレン基数nによっても界面物
性を変える事ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、分子の中央部にリン脂質類似構
造を持つ新規な構造を有するリン脂質系界面活性剤及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リン脂質は、生体膜を構成する重要物質
の一つであり、生体内での物質輸送、代謝等と云った生
命現象に深く関わっている。これらリン脂質の有する機
能性を積極的に応用した例として、リポソームによる薬
物輸送、医用材料の表面処理による血栓の防止、各種バ
イオセンサーへの展開と云った多くの試みがなされてい
る(例えば、特開昭63−2221830号公報)。ま
た、リン脂質は、本来界面活性剤であることから、天然
由来、合成物の各種リン脂質が食品、医薬方面で幅広く
利用されている。
【0003】従来使用されている天然由来、合成物の各
種リン脂質、或いは分子内にリン脂質の部分構造を有す
る化合物の殆どはその構造において親水部が疎水鎖或い
は疎水部に結合したものであった。
【0004】本発明は、分子の中央部がリン脂質類似構
造を有する親水基であり、その親水基の両側が疎水基で
ある化学構造を有する新規なリン脂質系界面活性剤に関
するものであり、従来この様な技術はなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらリン脂質、リン
脂質部分構造を有する界面活性剤は、通常のイオン性、
非イオン性界面活性剤に比して、一般に水への溶解性、
或いは起泡力、可溶化力といった界面物性の制御が困難
とされてきた。多くの場合においては疎水鎖の鎖長を変
えたり疎水鎖の本数を変えたり、或いは親水部分の化学
構造を変えることで界面物性がコントロールされてき
た。しかし、それら全ての試みは従来の化学構造、即
ち、親水基−疎水基構造の範疇内であり、この化学構造
の基本を根本的に変える試みはなされなかった。
【0006】本発明は、界面活性を有し、しかもその化
学構造が従来のものと本質的に異なるリン脂質系界面活
性剤に関するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記実状に鑑み、リン脂
質類似構造を有し、しかも活性剤としての優れた特性を
有するリン脂質系界面活性剤を得るべく鋭意努力した結
果、本発明を完成するに到った。即ち、第一の発明は、
一般式(I)で示されるリン脂質系界面活性剤である。
【0008】一般式(I)
【化7】
【0009】(式中、A1 及びA2 は有機基,nは1〜
6の整数、R1 ,R2 はそれぞれ同一あるいは異なる炭
素数1〜3のアルキル基叉は水素原子を示す)
【0010】第二の発明は、一般式(I)におけるA1
及びA2 が同一で、下記のいずれかから選ばれることを
特徴とする第一発明のリン脂質系界面活性剤である。
【0011】
【化8】 (但し、mは整数を表す)
【0012】第三の発明は、一般式(II)で表される
化合物および一般式(III)で表される化合物を第三
級アミンの存在下で反応させ、一般式(IV)で表され
る化合物を得、次いで一般式(IV)で表される化合物
および一般式(V)で表される化合物を反応させること
により、一般式(I)で表される化合物を得ることを特
徴とするリン脂質系界面活性剤の製造方法である。 一般式(II)
【化9】 一般式(III)
【化10】 (式中、Aはモノオールの残基を示す。) 一般式(IV)
【化11】 (式中、Aはモノオールの残基を示す。) 一般式(V)
【化12】 (式中、R1 ,R2 はそれぞれ同一あるいは異なる炭素
数1〜3のアルキル基叉は水素原子を示す。)
【0013】以下に本発明を詳細に説明する。一般式
(II)で表される2−クロロ−2−オキソ−1,3,
2−ジオキサフォスフォランは、例えば、Chem. Ind.(L
ondon)(R.E.Edmundson, 1828,1962)記載の方法によって
作ることができる。
【0014】一般式(II)で表される化合物と一般式
(III)で表される化合物との反応に用いる第三級ア
ミンとしてはトリメチルアミン、トリエチルアミンなど
のトリアルキルアミンがある。また、反応溶媒としては
一般式(II)、一般式(III)で表される化合物、
第三級アミンをよく溶解する溶媒が好ましく、例えばト
リクロロエチレン、テトラヒドロフラン、ジエチルエー
テル等がある。反応は、一般に5℃以下の低温、乾燥窒
素雰囲気下で行なった方が好ましい。数時間反応させる
ことにより一般式(IV)で表される化合物が得られる
と共に、反応の副生成物としてトリアルキルアミンの塩
酸塩が析出する。この析出物は通常沈澱物として容易に
除去できる。
【0015】得られた一般式(IV)で表される化合物
と一般式(V)で表されるジアミンの反応において一般
式(V)中のR1 ,R2 としては好ましくはメチル基、
エチル基等の低級なアルキル基であり、より好ましくは
メチル基である。一般式(IV)で表される化合物と一
般式(V)で表される化合物の反応に用いる溶媒として
はこれらをよく溶解する溶媒が好ましく、例えばN,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミド
等がある。これらを70℃で数十時間反応させる事によ
って式(I)で表される目的化合物が得られる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0017】実施例1 温度計、滴下ロート、冷却器及び撹拌装置を取り付けた
300ml の4口フラスコを乾燥窒素にて置換した後、P−
ノニルフエノール22.04g(0.10mol),アセトン180ml を仕
込み、十分に撹拌し、氷浴にて約0℃に冷却した。撹拌
をしながらトリエチルアミン10.12g(0.10mol) を加えた
後、2ークロロー2ーオキソー1,3,2ージオキサフ
ォスフォラン14.2g(0.10mol)を30分かけて滴下した。滴
下中はフラスコ中の温度を5℃以下に保った。滴下終了
後、氷浴中にて4時間撹拌を続け、更に室温にて1時間
撹拌させた。反応終了後、沈澱副生成物であるトリエチ
ルアミン塩酸塩をフイルターにて除去後、瀘液を濃縮し
て中間生成物を得た。
【0018】次に500ml のガラス性耐圧瓶を乾燥窒素に
て十分置換後,反応溶媒であるN,N−ジメチルホルム
アミド100ml 、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,3−ジアミノプロパン 2.60g(0.02mol) 及び前記
化合物 13.05g(0.04mol)を仕込み、約70時間反応させ
た。反応終了後、溶媒を留去し、ソックスレ−抽出にて
精製し目的化合物を得た。粗収率92%、生成物の確認
は、プロトンNMR、カ−ボン13NMR(溶媒は何れ
も重水素化クロロホルム)、IRにて行った。得られた
化合物(A)の化学構造は表1に示した。
【0019】実施例2 温度計、滴下ロート、冷却器及び撹拌装置を取り付けた
300mlの4口フラスコを乾燥窒素にて置換した後、P−ノ
ニルフエノール22.04g(0.10mol),アセトン180mlを仕込
み、十分に撹拌し、氷浴にて約0℃に冷却した。撹拌を
しながらトリエチルアミン10.12g(0.10mol)を加えた
後、2ークロロー2ーオキソー1,3,2ージオキサフ
ォスフォラン14.2g(0.10mol)を30分かけて滴下した。滴
下中はフラスコ中の温度を5℃以下に保った。滴下終了
後、氷浴中にて4時間撹拌を続け、更に室温にて1時間
撹拌させた。反応終了後、沈澱副生成物であるトリエチ
ルアミン塩酸塩をフイルターにて除去後、瀘液を濃縮し
て中間生成物を得た。
【0020】次に500mlのガラス性耐圧瓶を乾燥窒素に
て十分置換後,反応溶媒であるN,N−ジメチルホルム
アミド100ml、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,6−ジアミノヘキサン 3.45g(0.02mol)及び前記化
合物 13.05g(0.04mol)を仕込み、約70時間反応させた。
反応終了後、溶媒を留去し、ソックスレ−抽出にて精製
し目的化合物を得た。粗収率90%、生成物の確認は実
施例1と同様な方法で行った。得られた化合物(B)の
化学構造は表1に示した。
【0021】実施例3 温度計、滴下ロート、冷却器及び撹拌装置を取り付けた
300mlの4口フラスコを乾燥窒素にて置換した後、ノニル
アルコ−ル14.43g(0.10mol),アセトン180mlを仕込み、
十分に撹拌し、氷浴にて約0℃に冷却した。撹拌をしな
がらトリエチルアミン10.12g(0.10mol)を加えた後、2
ークロロー2ーオキソー1,3,2ージオキサフォスフ
ォラン14.2g(0.10mol)を30分かけて滴下した。滴下中は
フラスコ中の温度を5℃以下に保った。滴下終了後、氷
浴中にて4時間撹拌を続け、更に室温にて1時間撹拌さ
せた。反応終了後、沈澱副生成物であるトリエチルアミ
ン塩酸塩をフイルターにて除去後、瀘液を濃縮して中間
生成物を得た。
【0022】次に500mlのガラス性耐圧瓶を乾燥窒素に
て十分置換後,反応溶媒であるN,N−ジメチルホルム
アミド100ml、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,3−ジアミノプロパン2.60g(0.02mol)及び前記化
合物10.01g(0.04mol)を仕込み、約70時間反応させた。
反応終了後、溶媒を留去し、ソックスレ−抽出にて精製
し目的化合物を得た。粗収率91%、生成物の確認は実
施例1と同様な方法で行った。得られた化合物(C)の
化学構造は表1に示した。
【0023】実施例4 温度計、滴下ロート、冷却器及び撹拌装置を取り付けた
300mlの4口フラスコを乾燥窒素にて置換した後、ノニル
アルコ−ル14.43g(0.10mol),アセトン180mlを仕込み、
十分に撹拌し、氷浴にて約0℃に冷却した。撹拌をしな
がらトリエチルアミン10.12g(0.10mol)を加えた後、2
ークロロー2ーオキソー1,3,2ージオキサフォスフ
ォラン14.2g(0.10mol)を30分かけて滴下した。滴下中は
フラスコ中の温度を5℃以下に保った。滴下終了後、氷
浴中にて4時間撹拌を続け、更に室温にて1時間撹拌さ
せた。反応終了後、沈澱副生成物であるトリエチルアミ
ン塩酸塩をフイルターにて除去後、瀘液を濃縮して中間
生成物を得た。
【0024】次に500mlのガラス性耐圧瓶を乾燥窒素に
て十分置換後,反応溶媒であるN,N−ジメチルホルム
アミド100ml、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,6−ジアミノヘキサン 3.45g(0.02mol)及び前記化
合物10.01g(0.04mol)を仕込み、約70時間反応させた。
反応終了後、溶媒を留去し、ソックスレ−抽出にて精製
し目的化合物を得た。粗収率92%、生成物の確認は実
施例1と同様な方法で行った。得られた化合物(D)の
化学構造は表1に示した。
【0025】実施例5 温度計、滴下ロート、冷却器及び撹拌装置を取り付けた
300mlの4口フラスコを乾燥窒素にて置換した後、12−
ヒドロキシステアリン酸30.05g(0.10mol),アセトン180m
lを仕込み、十分に撹拌し、氷浴にて約0℃に冷却し
た。撹拌をしながらトリエチルアミン10.12g(0.10mol)
を加えた後、2ークロロー2ーオキソー1,3,2ージ
オキサフォスフォラン14.2g(0.10mol)を30分かけて滴下
した。滴下中はフラスコ中の温度を5℃以下に保った。
滴下終了後、氷浴中にて4時間撹拌を続け、更に室温に
て1時間撹拌させた。反応終了後、沈澱副生成物である
トリエチルアミン塩酸塩をフイルターにて除去後、瀘液
を濃縮して中間生成物を得た。
【0026】次に500mlのガラス性耐圧瓶を乾燥窒素に
て十分置換後,反応溶媒であるN,N−ジメチルホルム
アミド100ml、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,3−ジアミノプロパン2.60g(0.02mol)及び前記化
合物16.26g(0.04mol)を仕込み、約70時間反応させた。
反応終了後、溶媒を留去し、ソックスレ−抽出にて精製
し目的化合物を得た。粗収率43%、生成物の確認は実
施例1と同様な方法で行った。得られた化合物(E)の
化学構造は表1に示した。
【0027】実施例6 温度計、滴下ロート、冷却器及び撹拌装置を取り付けた
300mlの4口フラスコを乾燥窒素にて置換した後、コレス
テロ−ル38.67g(0.10mol),アセトン180mlを仕込み、十
分に撹拌し、氷浴にて約0℃に冷却した。撹拌をしなが
らトリエチルアミン10.12g(0.10mol)を加えた後、2ー
クロロー2ーオキソー1,3,2ージオキサフォスフォ
ラン14.2g(0.10mol)を30分かけて滴下した。滴下中はフ
ラスコ中の温度を5℃以下に保った。滴下終了後、氷浴
中にて4時間撹拌を続け、更に室温にて1時間撹拌させ
た。反応終了後、沈澱副生成物であるトリエチルアミン
塩酸塩をフイルターにて除去後、瀘液を濃縮して中間生
成物を得た。
【0028】次に500mlのガラス性耐圧瓶を乾燥窒素に
て十分置換後,反応溶媒であるN,N−ジメチルホルム
アミド100ml、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,3−ジアミノプロパン2.60g(0.02mol)及び前記化
合物19.71g(0.04mol)を仕込み、約70時間反応させた。
反応終了後、溶媒を留去し、ソックスレ−抽出にて精製
し目的化合物を得た。粗収率85%、生成物の確認は実
施例1と同様な方法で行った。得られた化合物(F)の
化学構造は表1に示した。
【0029】実施例7 温度計、滴下ロート、冷却器及び撹拌装置を取り付けた
300mlの4口フラスコを乾燥窒素にて置換した後、ナフタ
レンメタノール15.82g(0.10mol),アセトン180mlを仕込
み、十分に撹拌し、氷浴にて約0℃に冷却した。撹拌を
しながらトリエチルアミン10.12g(0.10mol)を加えた
後、2ークロロー2ーオキソー1,3,2ージオキサフ
ォスフォラン14.2g(0.10mol)を30分かけて滴下した。滴
下中はフラスコ中の温度を5℃以下に保った。滴下終了
後、氷浴中にて4時間撹拌を続け、更に室温にて1時間
撹拌させた。反応終了後、沈澱副生成物であるトリエチ
ルアミン塩酸塩をフイルターにて除去後、瀘液を濃縮し
て中間生成物を得た。
【0030】次に500mlのガラス性耐圧瓶を乾燥窒素に
て十分置換後,反応溶媒であるN,N−ジメチルホルム
アミド100ml、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,3−ジアミノプロパン2.60(0.02mol)及び前記化合
物10.57g(0.04mol)を仕込み、約70時間反応させた。反
応終了後、溶媒を留去し、ソックスレ−抽出にて精製し
目的化合物を得た。粗収率86%、生成物の確認は実施
例1と同様な方法で行った。得られた化合物(G)の化
学構造は表1に示した。
【0031】実施例1〜7で得られたリン脂質系界面活
性剤の溶解性を調べるため表2にあげた溶媒について界
面活性剤濃度1%、25℃での溶解性の評価を行った。
結果を表2に示す。
【0032】実施例1〜7で得られたリン脂質系界面活
性剤の内、水に対して溶解性を示したものについて起泡
性の評価を行った。起泡性は界面活性剤の1%水溶液2
cm3 を入れた5cm3 試験管を上下に回転しながら撹
拌した後静置し、泡が試験管上部を全体を満たすか否か
で評価した。結果を表3に示す。
【0033】実施例1〜7で得られたリン脂質系界面活
性剤のクロロホルム溶液についてミセル、分子集合体の
形成能について光散乱法による粒径測定より評価を行っ
た。結果を表4に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【発明の効果】本発明の新規な構造を有するリン脂質系
界面活性剤は水酸基を有する化合物より合成され、その
界面化学的性質は用いる水酸基を有する化合物の分子
量、疎水性の程度、立体的化学構造等により幅広く変え
る事が可能である。また、中央部に位置するジアミンの
メチレン基数nによてっも界面物性を必要に応じて変え
る事ができる。
【0039】この様にして得られた新規な構造を有する
界面活性剤の注目すべき点は、後記の実施例に示すよう
に界面活性剤の特徴である水溶液の起泡性の他に用いた
水酸基を有する化合物によっては有機溶媒中で極めて大
きな分子集合体を示すものが見つかった点である。通常
の化学構造を有するリン脂質、例えばジパルミトイルフ
ォスファチジルコリン等においても多重リポソーム等の
大きな分子集合体を形成する事は良く知られている事実
であるが、本発明で示した新規な構造を有する化合物に
おいても溶媒中で極めて大きな分子集合能が見いだされ
た事は、この化合物も従来の天然由来、合成物と同様、
界面活性剤としての機能を具備している事を示してい
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)で表されるリン脂質系界面活
    性剤。 一般式(I) 【化1】 (式中、A1 及びA2 は有機基,nは1〜6の整数、R
    1 ,R2 はそれぞれ同一あるいは異なる炭素数1〜3の
    アルキル基叉は水素原子を示す)
  2. 【請求項2】一般式(I)におけるA1 及びA2 が同一
    で、下記のいずれかから選ばれることを特徴とする請求
    項1記載のリン脂質系界面活性剤。 【化2】 (但し、mは整数を表す)
  3. 【請求項3】一般式(II)で表される化合物および一
    般式(III)で表される化合物を第三級アミンの存在
    下で反応させ、一般式(IV)で表される化合物を得、
    次いで一般式(IV)で表される化合物および一般式
    (V)で表される化合物を反応させることにより、一般
    式(I)で表される化合物を得ることを特徴とするリン
    脂質系界面活性剤の製造方法。 一般式(II) 【化3】 一般式(III) 【化4】 (式中、Aはモノオールの残基を示す。) 一般式(IV) 【化5】 (式中、Aはモノオールの残基を示す。) 一般式(V) 【化6】 (式中、R1 ,R2 はそれぞれ同一あるいは異なる炭素
    数1〜3のアルキル基叉は水素原子を示す。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011503188A (ja) * 2007-11-14 2011-01-27 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア ステロール修飾両親媒性脂質
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