JPH06156302A - 車両の自動補助操舵装置 - Google Patents

車両の自動補助操舵装置

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JPH06156302A
JPH06156302A JP31904692A JP31904692A JPH06156302A JP H06156302 A JPH06156302 A JP H06156302A JP 31904692 A JP31904692 A JP 31904692A JP 31904692 A JP31904692 A JP 31904692A JP H06156302 A JPH06156302 A JP H06156302A
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JP
Japan
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steering angle
steering
angle
vehicle speed
auxiliary
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Application number
JP31904692A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Hamada
田 敏 明 浜
Takeshi Goto
藤 武 志 後
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Toyota Motor Corp
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
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  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヨ−レ−ト応答の自動補助操舵において、車
両進行方向のふらつきを防止する。 【構成】 ヨ−レイト検出手段(YS)が検出したヨ−角速
度および車速検出手段が検出した車輌速度に基づいて、
車輌速度が低い領域では小さく、高い領域では比較的に
大きく、該低い領域と高い領域の間の領域では更に大き
い、該ヨ−角速度を抑制するための補助操舵車輪の舵角
補正分を決定する、第2舵角算出手段(50);ステアリン
グ舵角および車速に対応した第1舵角算出手段(20)が決
定した舵角に第2舵角算出手段(50)が決定した操舵補正
分の補正を施して目標舵角を決定する第3舵角算出手段
(54);および、補助操舵角が該目標舵角に合致する方向
に補助操舵角調整機構(10)を駆動するフィ−ドバック制
御手段(60);を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主操舵車輪の操舵に連
動して、補助操舵車輪の向きを自動的に調整する車両の
自動補助操舵装置に関し、いわゆる自動車の4輪操舵シ
ステムに利用しうる。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車の4輪操舵システムにお
ける補助操舵車輪(通常は後輪)の操舵においては、主
操舵車輪(通常は前輪)の操舵角に応じて、目標舵角を
設定し、この目標舵角とセンサで検出した補助操舵車輪
の実舵角との差分に応じて、電気モ−タを付勢し、補助
操舵車輪の向きが目標舵角と一致するように制御してい
る。ところで操舵が急激であると、車両の重心軸(垂直
線)廻りの回転(ヨ−角速度すなわちヨ−レ−ト)が速
く、これにより横滑りを生ずるなど操縦性が損なわるこ
とがある。4輪操舵の場合には操舵性能が高い分この横
滑りを防止する技術が重要である。特開昭59−100
062号公報には、ヨ−角センサを車両に備えて、車両
のヨ−レ−トに対応して補助操舵を制御する示唆がある
が具体的な提示は見られない。特開昭60−16125
6号公報には、操舵角θに対するヨ−レ−トYsの比
(ヨ−レ−トゲイン;ここではYs/θ)が、操舵周波数
(Hz)に対応して、それが1.0Hz前後で最も大き
く、それより小さい領域と大きい領域で小さくなること
が示されている。特開昭60−161256号公報に
は、安定した操縦性を得るためにはこのヨ−レ−トゲイ
ンYs/θを一定に維持するのが良いとして、ヨ−レ−ト
(ヨ−角速度)に対応する補助操舵量の関係を規定する
制御ゲインK1を車速の上昇につれて大きくするとか、
運転者の手動操作による指示で変更する示唆がある。
【0003】一方、特開昭60−124572号公報に
は、主操舵角Sおよび車速Fに対応して目標角速度(ヨ
−レ−ト)を算出し、かつヨ−レ−トセンサで実際のヨ
−レ−トを検知して、実際のヨ−レ−トが目標角速度に
合致するように補助操舵量を定める補助操舵制御が提案
されている。しかし、主操舵角Sおよび車速Fに対応し
た目標角速度すなわち運転状態に最適なヨ−レ−トの提
示はない。特開昭63−192667号公報には、上記
特開昭60−124572号公報のヨ−レ−トフィ−ド
バック制御ではドライバの操舵からヨ−レ−ト発生なら
びに該ヨ−レ−トの検出までに時間遅れがありこれによ
り操縦安定性は必ずしも改善されないとした上で、上記
時間遅れを算出してこれに対応して制御出力に遅れを与
えるヨ−レ−トフィ−ドバック制御を提示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭60−16
1256号公報に示唆があるようにヨ−レ−トに対応す
る補助操舵量の関係を規定する制御ゲインK1を車速の
上昇につれて大きくすると、高速域での操舵ではヨ−レ
−トゲインYs/θが大きいのでヨ−レ−ト対応の補助操
舵量が大きくなり、車両進行方向のふらつき(ハンチン
グ)を生ずる。車速対応の制御ゲインK1を小さく変更
するとこのふらつきは現われにくくなるが、該高速域よ
り低速の中速域で運転者が舵角を戻すときに車両進行方
向のふらつきが現われ易くなる。前記特開昭60−12
4572号公報および特開昭63−192667号公報
に示唆がある主操舵角Sおよび車速Fに対応した目標角
速度の設定による、目標ヨ−レ−ト制御では、前述のよ
うに制御の遅れが問題となり、かつ演算および制御シ−
ケンスの設定が難かしく安定した制御を実現しにくい。
【0005】本発明は、低速域から高速域に渡って車両
進行方向の安定性が高い補助操舵制御を実現することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の車両の自動補助
操舵装置は、主操舵車輪の実舵角を検出する主操舵角検
出手段(PF);車両のヨ−角速度を検出するヨ−レイト検
出手段(YS);車両速度を検出する車速検出手段(60);主
操舵角検出手段(PF)が検出した実舵角に基づいて、補助
操舵車輪の主操舵対応の舵角を決定する、第1舵角算出
手段(20);ヨ−レイト検出手段(YS)が検出したヨ−角速
度および車速検出手段が検出した車両速度に基づいて、
車両速度が低い領域では小さく、高い領域では比較的に
大きく、該低い領域と高い領域の間の領域では更に大き
い、該ヨ−角速度を抑制するための補助操舵車輪の舵角
補正分を決定する、第2舵角算出手段(50);第1舵角算
出手段(20)が決定した舵角に第2舵角算出手段(50)が決
定した舵角補正分の補正を施して目標舵角を決定する第
3舵角算出手段(54);補助操舵車輪の実舵角を検出する
補助操舵角検出手段(PR);補助操舵車輪の向きを調整す
る補助操舵角調整機構(10);補助操舵角調整機構(10)を
駆動する駆動手段(M1);および、該駆動手段(M1)を介し
て、第3舵角算出手段(54)が決定した目標舵角に補助操
舵角検出手段(PR)が検出した実舵角が合致する方向に補
助操舵角調整機構(10)を駆動するフィ−ドバック制御手
段(60);を備える。
【0007】なお上記括弧内に示した記号は、後述する
実施例中の対応する要素の符号を参考までに示したもの
であるが、本発明の各構成要素は実施例中の具体的な要
素のみに限定されるものではない。
【0008】
【作用】第1舵角算出手段(20)が、主操舵角検出手段(P
F)が検出した実舵角に基づいて補助操舵車輪の主操舵対
応の舵角を決定し、第2舵角算出手段(50)が、ヨ−レイ
ト検出手段(YS)が検出したヨ−角速度および車速検出手
段が検出した車両速度に基づいて車両速度が低い領域で
は小さく高い領域では比較的に大きく該低い領域と高い
領域の間の領域では更に大きい、ヨ−角速度を抑制する
ための補助操舵車輪の舵角補正分を決定し、第3舵角算
出手段(54)が、第1舵角算出手段(20)が決定した舵角に
第2舵角算出手段(50)が決定した舵角補正分の補正を施
して目標舵角を決定する。そして、フィ−ドバック制御
手段(60)が、駆動手段(M1)を介して、第3舵角算出手段
(54)が決定した目標舵角に補助操舵角検出手段(PR)が検
出した実舵角が合致する方向に補助操舵角調整機構(10)
を駆動する。これにより、主操舵角検出手段(PF)が検出
した実舵角,ヨ−レイト検出手段(YS)が検出したヨ−角
速度および車速検出手段が検出した車両速度に対応した
目標舵角が決定されて、フィ−ドバック制御手段(60)に
より、補助操舵車輪の向きが目標舵角に設定される。
【0009】該目標舵角の一部分である、ヨ−角速度を
抑制するための補助操舵車輪の舵角補正分が、車両速度
が低い領域では小さく高い領域では比較的に大きく該低
い領域と高い領域の間の領域では更に大きいので、高速
域でヨ−レ−ト抑制用の舵角補正分が過分になることな
く、車両進行方向のふらつき(ハンチング)を生じな
い。中速域ではヨ−レ−ト抑止用の舵角補正分が十分に
発生し運転者が舵角を戻すときに車両進行方向のふらつ
きが現われない。このように適正な舵角補正分が与えら
れるので、高速走行時に横風等による車両進行方向のふ
らつきを生じない。また中速域での車両タ−ンが円滑に
なり車両タ−ン中の進行方向および車両タ−ン終了のた
めのステアリングの戻しでの進行方向の安定性が高く、
車両の操縦性が向上する。
【0010】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0011】
【実施例】自動車の4輪操舵システムに本発明を適用し
た実施例のシステム全体の構成を図1に示す。まず、図
1を参照してシステムの概略を説明する。前側の車輪T
FL及びTFRは、ドライバがステアリングホイ−ルW
Hを回すことによって、手動で操舵することができる。
即ち、ステアリングホイ−ルWHが回転すると、それに
連結された軸SSが回転し、図示しないラック&ピニオ
ン機構を介して、軸SSと連結されたロッドFSRが左
右方向に移動する。ロッドFSRの左右方向の移動に伴
なって、車輪TFL及びTFRの向きが変わる。一方、
後側の車輪TRL及びTRRの向きも調整可能になって
おり、この操舵は前輪側の舵角および車速に応じて自動
的に調整されるように構成されている。
【0012】前輪側ステアリング機構の軸SS先端のピ
ニオン近傍には、ドライバのステアリングホイ−ル操作
による、前輪の操舵角を検出するための前輪舵角センサ
が設置されている。また、後輪の操舵角は、前輪の操舵
角および車速に応じて調整することが望ましいので、後
側の車輪TRL及びTRRの近傍には、それぞれの車輪
の回転速度を検出するための車輪速センサVL及びVR
が設置されている。更に、車両タ−ン時の進行方向のふ
らつきを抑制するヨ−レ−ト対応のフィ−ドフォワ−ド
舵角補正制御を実施するため、ヨ−レ−トセンサYSが
車両に搭載されている。
【0013】後輪の操舵機構には電気モ−タM1があ
り、これを駆動することによって、ロッド1が左右方向
に移動し、後輪TRL及びTRRの向きが変わる。ま
た、電気モ−タM1が故障した場合に、後輪の操舵位置
を中央に戻すために、補助用の電気モ−タM2と電磁ク
ラッチCLが設けられている。後輪の操舵機構には、そ
の操舵角を検出するための後輪舵角センサPRが備わっ
ている。また電気モ−タM1には、その駆動軸の回転を
検出するセンサRSが備わっている。
【0014】図2に後輪操舵機構10の主要部分を示
し、そのIII−III線断面を図3に示す。図2は図3のII
−II線断面を示している。図2及び図3を参照しこの機
構を説明する。まず図2を参照すると、ロッド1は、左
端がボ−ルジョイント2Lを介して、左後輪の舵角を調
整するナックルア−ム3Lと接続され、右端がボ−ルジ
ョイント2Rを介して、右後輪の舵角を調整するナック
ルア−ム3Rと接続されている。またロッド1は、車体
に固定されたハウジング4の内部に支持されており、軸
方向つまり左右方向に移動自在になっている。ロッド1
が左右方向に移動すると、各ナックルア−ム3L,3R
が動き、左後輪及び右後輪の向きが変わる。ロッド1に
は、以下に説明する駆動力伝達機構を介して、電気モ−
タ(主モ−タ)M1が接続されており、M1を駆動する
ことによって、後輪の自動操舵が実施される。
【0015】ロッド1にはラック1aが形成してあり、
該ラック1aにピニオンギア5aが噛み合っている。図
3に示すように、ピニオンギア5aが形成された回転子
5には、径の大きなウォ−ムホイ−ル5bも形成されて
いる。更にこのウォ−ムホイ−ル5bには、ウォ−ム6
aが噛み合っている。再び図2を参照すると、ウォ−ム
6aが形成された駆動軸6の左端には、電気モ−タM1
の駆動軸が結合されている。従って、電気モ−タM1を
駆動すると、その駆動力によってウォ−ム6aが回転
し、それと噛み合ったウォ−ムホイ−ル5bが回転し、
ウォ−ムホイ−ル5bと同軸のピニオン5aが回転し、
ラック1aが左右方向に移動して後輪を操舵する。
【0016】なお、ウォ−ム6aとウォ−ムホイ−ル5
bとで構成されるウォ−ムギアにおいては、逆効率がゼ
ロになるように、つまりウォ−ム6aの回転駆動により
ウォ−ムホイ−ル5bを動かすことはできるが、ウォ−
ムホイ−ル5bの回転によりウォ−ム6aを動かすこと
はできないように構成してある。従って、路面からの反
力が大きい場合であっても、その力によってウォ−ムホ
イ−ル5bが回転することはないので、電気モ−タM1
に大きな外力が印加される恐れはない。
【0017】駆動軸6の右側には、電磁クラッチCLを
備えるギア機構と電気モ−タ(副モ−タ)M2が設けら
れている。電気モ−タM2の駆動軸にはウォ−ム7が形
成されており、該ウォ−ム7にウォ−ムホイ−ル8aが
噛み合っている。ウォ−ムホイ−ル8aが形成された回
転子8は、中空に形成されており、その内側に回転子9
が配置されている。回転子8の内壁と回転子9の外周に
形成されたスプライン12によって回転子8と回転子9
は係合しており、回転方向に対しては両者は連結され、
軸方向には両者は相対移動自在になっている。但し、外
側の回転子8は軸方向には動かないようにハウジング4
に支持されている。
【0018】回転子8の小径部の外周に装着された圧縮
コイルスプリング11が、内側の回転子9を右側(矢印
AR1方向)に常時付勢している。また回転子9に連結
された磁性体コア13の近傍に電気コイル14が配置し
てあり、電気コイル14に通電すると、回転子9はスプ
リング11の力に対抗して左側(矢印AR1と逆方向)
に移動する。回転子9には、その左端面に突出する形で
設けられた複数のピン15が装着されており、駆動軸6
の右端に固着された連結板16のフランジ部には、ピン
15と対向する位置に穴16aが形成されている。
【0019】電気コイル14を通電しない時には、スプ
リング11の力によって回転子9が右方に移動するの
で、ピン15と穴16aとの係合は生じない。しかし電
気コイル14に通電すると、回転子9が左方に動きピン
15が連結板16のフランジ部に当接する。そして回転
子9が回転するとピン15は穴16aの内部に押し込ま
れる。ピン15が穴16aの内部に入ると、回転子9と
連結板16とが確実に連結され、回転子9の回転力は連
結板16を介して駆動軸6に伝達される。電気コイル1
4の通電を停止すれば、再びスプリング11の力によっ
て回転子9が右方に移動するので、ピン15と穴16a
との係合は外れる。
【0020】電気モ−タM2を駆動すると、ウォ−ム7
が回転し、それと噛み合ったウォ−ムホイ−ル8aを介
して回転子8が回転する。回転子8の回転は、スプライ
ン12を介して内側の回転子9に伝達される。電磁クラ
ッチCLの電気コイル14が通電されていると、ピン1
5と連結板16とが連結されるので、回転子9の回転が
駆動軸6に伝達され、駆動軸6が回転するので、電気モ
−タM1を駆動する場合と同様にして、後輪が操舵駆動
される。
【0021】電気モ−タM2は、ウォ−ム7とウォ−ム
ホイ−ル8aを介して駆動軸6に連結されるので、電気
モ−タM1の場合に比べて小さな力で駆動軸6を動かす
ことができる。逆に電気モ−タM1側からみると、電気
モ−タM2等は非常に大きな負荷になりうるが、電磁ク
ラッチCLをオフにすることによって、連結板16と回
転子9とが分離されるので、実際の後輪操舵駆動時に
は、電気モ−タM2等の影響をなくすることができる。
また、減速比が大きいので電気モ−タM2による後輪操
舵系の動作速度はM1と比べるとかなり遅くなるが、こ
の実施例では、電気モ−タM2は装置の故障時に後輪操
舵系の向きを中央に戻すために利用されるので、高い応
答速度は不要である。
【0022】図3を参照すると、ハウジング4に装着さ
れた位置センサ(ポテンショメ−タ)PRのロ−タに結
合されたア−ム17が回転子5に形成された穴に係合し
ている。この位置センサPRは後輪の舵角を検出するた
めに利用される。また図2に示すように、電気モ−タM
1には、その回動量を検出するセンサRSが備わってい
る。この実施例では、M1はブラシレス交流モ−タであ
り、センサRSは電気モ−タM1の磁極の移動を検出す
る磁極センサを構成している。このセンサRSは、電気
モ−タM1の回転に伴なって三相のパルス信号を出力す
る。
【0023】次に、図9を参照して前輪舵角センサPF
の取付部分の構造を説明する。図9は、前輪側ステアリ
ング機構の軸SSの先端近傍、即ちステアリングギアボ
ックス部分を示しており、図10は図9のA−A線断面
を示している。また前輪舵角センサPFのセンサ組体の
構造を図11に示す。図9を参照すると、ロッドFSR
に形成されたラック73と、ピニオン72とによってラ
ック&ピニオン機構が構成されている。また、入力軸S
S側のピニオン72とパワ−ステアリングバルブ71と
の間に、ウォ−ム82が設置されており、該ウォ−ム8
2と噛み合う位置にウォ−ムホイ−ル81が設置されて
いる。図10に示すように、ウォ−ムホイ−ル81の軸
83が、前輪舵角センサPFに連結されている。図11
に示すように、前輪舵角センサPFの内部には、ポテン
ショメ−タ基板86,ブラシホルダ84及び摺動子85
が備わっており、摺動子85とポテンショメ−タ基板8
6との当接位置には、抵抗皮膜が形成してある。入力軸
SSが回動し、ウォ−ムホイ−ル81が回動すると、軸
83が回動し、摺動子85とポテンショメ−タ基板86
上の抵抗皮膜との当接位置が変わる。従って、入力操舵
角に応じた電気信号を前輪舵角センサPFから出力する
ことができる。
【0024】このように、ピニオン72とパワ−ステア
リングバルブ71との間に設置したウォ−ム82によっ
て入力軸SSの回転を検出し、その回転位置の信号を前
輪舵角センサPFで出力することによって、ステアリン
グシャフトのねじれやジョイント部分のがた等の影響を
受けない、非常に正確な絶対舵角信号を得ることができ
る。この前輪舵角センサPFの検出特性の例を図12に
示す。
【0025】この4輪操舵システムの電気回路の構成を
図4に示す。図4を参照すると、制御ユニットECUの
入力端子には、ヨ−レ−トセンサYS,前輪舵角センサ
PF,後輪舵角センサPR,後輪車輪速センサVL,V
R,及び磁極センサRSが接続され、ECUの出力端子
には電気モ−タM1,M2及びソレノイド14が接続さ
れている。この例では、前輪舵角センサPF及び後輪舵
角センサPRは各々ポテンショメ−タであり、ヨ−レ−
トセンサYSはアナログ電圧信号を出力するので、それ
らが出力する信号は、A/D変換器ADCを介して、マ
イクロコンピュ−タCPUに印加される。また、後輪車
輪速センサVL,VR,及び磁極センサRSが出力する
信号は、パルス信号なので、それらの信号は直接、マイ
クロコンピュ−タCPUに印加される。また、各センサ
の故障(断線,ショ−ト,検出値異常等)を検出するた
めに、異常検出器U1が設けられており、前輪舵角セン
サPF,後輪舵角センサPR,後輪車輪速センサVL,
VR,及び磁極センサRSの出力は、異常検出器U1に
も接続されている。マイクロコンピュ−タCPUは、ド
ライバDV1を介して、電気モ−タM1を駆動する。異
常検出器U1が異常を検出した場合には、ドライバDV
1は付勢禁止状態に制御され、中立復帰制御回路U2に
中立復帰信号が印加される。中立復帰制御回路U2は、
異常検出器U1又はマイクロコンピュ−タCPUから中
立復帰信号を受けると、ドライバDV2を介して電気モ
−タM2を制御し、ドライバDV3を介してソレノイド
14を制御し、後輪操舵機構を中立位置に戻す。後輪操
舵機構が中立位置に戻ると、マイクロコンピュ−タCP
Uが中立復帰完了信号を出力するので、中立復帰制御回
路U2は電気モ−タM2を停止する。なお、図4におい
てはマイクロコンピュ−タCPUを1つのブロックのみ
で示してあるが、実際には、全体の処理能力を上げるた
め、独立した2つのマイクロコンピュ−タを組合せてC
PUを構成してある。
【0026】この4輪操舵システムの主要制御系の具体
的な構成を図5に示す。なお、この制御系の大部分の処
理はマイクロコンピュ−タCPUのソフトウェアの実行
によって実現されており、一方のマイクロコンピュ−タ
が後輪の目標舵角AGLAを生成し、もう一方のマイク
ロコンピュ−タがAGLAを入力して後輪操舵機構の位
置決めサ−ボ制御(後輪操舵を目標操舵に合致させるフ
ィ−ドバック制御)を実行するように構成してある。
【0027】まず、後輪の目標舵角AGLAを生成する
処理について説明する。簡単に言えば、前輪の実舵角に
車速対応の係数(ゲイン)を乗算して主操舵対応の舵角
を算出し、かつ車両タ−ン時の車両進行方向のふらつき
を抑止するため車両ヨ−レ−トに車速対応の係数(ゲイ
ン)を乗算して舵角補正分を算出し、これら算出した舵
角および舵角補正分より目標舵角AGLAを定める。詳
しくは、前輪舵角センサPFによって検出される前輪舵
角値に、変換部21A,21Bに通して低角度値は0に
過大角度は飽和値に、不感帯処理およびリミット処理を
施して検出舵角値を制御演算用の舵角値に変換し、一
方、車速Vsに対応するゲインを変換部22で算出し、
掛算部23によって制御演算用の舵角値(変換値)に車
速対応ゲインを乗算して実舵角対応の補助操舵舵角(所
要値)を算出する。また、ヨ−レ−トセンサYSによっ
て検出されるヨ−レ−トYsは、変換部51に通して低
値は0に過大値は飽和値に、不感帯処理およびリミット
処理を施して検出ヨ−レ−トを制御演算用のヨ−レ−ト
値に変換し、一方、車速Vsに対応するゲインを変換部
52で算出し、掛算部53によって制御演算用のヨ−レ
−ト(変換値)に車速対応ゲインを乗算して検出ヨ−レ
−ト対応の舵角補正分を算出する。そして、加算器54
にて、補助操舵舵角(所要値)に検出ヨ−レ−ト対応の
舵角補正分を加えて目標舵角AGLAとして、フィ−ド
バック制御部60に出力する。
【0028】ここで、変換部52で発生するゲイン(グ
ラフ)を説明する。車速Vsに対してゲインは図8の
(b)に示すように設定されている。すなわち、Vs=
Vs2までの低速域では、Vs1まではゲインGy=
0、Vs1以上Vs2ではGyは車速Vsに比例した値
である。したがって低速域では検出ヨ−レ−ト対応の舵
角補正分は小さい。Vs2以上Vs6未満の中速域で
は、Vs4のときをピ−クとしてゲインは山をなし最も
高い。この速度領域は車速が比較的に高くしかも比較的
に大きい角度の速い操舵が行なわれる可能性が高い領域
であり、横滑すべりし易い高いヨ−レ−トが発生し易
い。ここでは検出ヨ−レ−トを十分に抑制するように、
大きな舵角補正分が発生し過大なヨ−レ−トの発生が抑
制され、すなわち急旋回が抑制され、これにより車輛タ
−ン終了時のステアリングの戻し遅れによる過分な進路
変化が未然に抑制されることになる。つまり車輛タ−ン
終了時のふらつきを生じなくなる。Vs6以上の高速域
では、ゲインは中速域より低い定値に定められておりこ
れにより、横風や路面傾斜等によるヨ−レ−トに過敏に
反応することがなく進行方向のふらつきを生じない。C
PUは、図8の(b)に示す6点の車速対ゲインデ−タ
(0,0)〜(Vs6,Gy6)と、各時点の車速Vsに基
づいて、いわゆる補間法により、車速Vsに対応するゲ
インGyを算出する。この内容を図8の(a)に示す。
【0029】なお、変換部21Aのブロック内に示すグ
ラフは、車速Vsに対応した不感帯値(幅値)を示し、
車速Vsに対応する不感帯値がブロック21Aから読み
出されて変換部21Bに与えられる。変換部21Bで
は、変換特性(グラフ)の不感帯幅を、与えられたもの
に設定して、前輪舵角(検出値)を制御演算用の舵角値
(変換値)に変換する。変換部22のゲイン(グラフ)
は、車速Vsが設定値のとき0、設定値未満では負値、
設定値を越える値では正値であり、負値は前輪舵角に対
して後輪舵角を逆極性(向きが反対:急旋回)とする目
標舵角(AGLA)を生成する。正値は前輪舵角に対し
て後輪舵角を同極性(向きが同じ:緩旋回)とする目標
舵角(AGLA)を生成する。車輌タ−ンが時計廻りの
場合の前輪の向き(角度)を正値としそのとき発生する
ヨ−レ−トの極性を正すると、車輌タ−ンによるヨ−レ
−トを抑制するための前記舵角補正分は、負極性のヨ−
レ−トを発生するためのものとなる。すなわち、検出さ
れるヨ−レ−トに対して、前記舵角補正分は極逆性の値
となる。したがって加算器54に与えられる乗算器53
の出力は正,又は負値であり、加算器54は、制御演算
用の舵角値(変換値:22の出力が正,又は負の値であ
るので変換値も正,又は負)に、舵角補正分(正,又は
負)加算した目標舵角(AGLA:正又は負)をフィ−
ドバック制御部60に出力する。目標舵角AGLAが正
値であるとこれは後輪の時計廻り方向の操舵を指示し、
負値は反時計方廻り方向の操舵を指示する。
【0030】なお、検出車速Vsは、この実施例では、
車輪速センサVR及びVLが検出した車輪速の平均値、
即ち(VRの速度+VLの速度)/2であり、これは平
均車速計算部41が算出する。
【0031】次にフィ−ドバック制御部60について説
明する。この制御部60は、基本的にはPD(比例・微
分)制御系を構成しており、目標舵角AGLAと、検出
された実舵角RAGLとの偏差ΔAGLに応じた制御量
を出力するように構成してある。微分制御系61の出力
DAGLAと比例制御系52の出力PAGLAとが加算
部35で加算され、制御量HPIDとして出力される。
【0032】比例制御系52においては、入力値ΔAG
Lは変換部31Bを通ってETH3に変換され、掛算部
36で比例ゲインGa17と掛算され、その結果が出力
PAGLAになる。この例では、ゲインGa17は定数
である。
【0033】微分制御系61においては、入力値ΔAG
Lは変換部31Aを通ってETH2に変換され、減算部
33において、入力値ETH2(最新の値)と遅延部3
2を通った入力値ETH2(所定時間前の値)との差分
が計算され、それによってETH2の変化速度、即ち微
分値SETH2が得られる。掛算部34では、微分値S
ETH2と微分ゲインYTDIFGAINとを掛けた値
が、微分制御系61の出力DAGLAとして得られる。
【0034】微分ゲインYTDIFGAINは、この例
では、目標舵角AGLAの微分値(変化速度)に基づい
て決定される変数である。即ち、減算部38において、
入力値AGLA(最新の値)と遅延部37を通った入力
値AGLA(所定時間前の値)との差分が計算され、そ
れによってAGLAの変化速度、即ち微分値SAGLA
が得られ、微分値SAGLAを変換部39に通した結果
が、微分ゲインYTDIFGAINになる。なお、変換
部31A,31B及び39の各ブロック内に示すグラフ
は、各々の変換特性を示しており、横軸が入力値、縦軸
が出力値を示している。
【0035】変換部31Aの変換特性を図6に示す。図
6を参照して説明する。まず、入力値ΔAGLの値が正
の領域に注目すると、0からP1Pまでの範囲では出力
値ETH2は0になり、P1PからP2Pまでの範囲で
は、出力値ETH2は入力値ΔAGLに比例して一定の
傾きで変化し、P2Pを越えると出力値ETH2は一定
値LPに制限される。同様に入力値ΔAGLの値が負の
領域に注目すると、0からP1Nまでの範囲では出力値
ETH2は0になり、P1NからP2Nまでの範囲で
は、出力値ETH2は入力値ΔAGLに比例して一定の
傾きで変化し、P2Nより小さくなると出力値ETH2
は一定値LNに制限される。つまり、入力値のP1Nと
P1Pとの間は不感帯であり、常にETH2が0になる
ので、微分制御系の出力も0になる。なお、変換部31
Bの特性も図6と同様の形になっている。
【0036】この実施例では、変換部31A及び31B
の不感帯は、調整可能になっており、図5に示す不感帯
調整部42が、車速Vsの大小に応じて自動的に不感帯
の幅を調整するように構成してある。実際には図6に示
すように、実線で示す中速及び高速の時の特性に比べ
て、仮想線で示す低速の時の特性では、不感帯の幅が大
きくなるように調整される。
【0037】例えば、自動車を車庫入れする場合のよう
に低速の時には、不感帯範囲の幅が大きくなるので、ド
ライバが頻繁にステアリングホイ−ルを操作したとして
も、小さい舵角変化には反応しないので、後輪の操舵頻
度が低下し、従って後輪の操舵駆動に要するエネルギ−
が低減される。しかし、通常走行時のように車速が中速
又は高速の時には、不感帯範囲の幅が小さくなるので、
目標舵角と実舵角との差が低速時に比べて小さくなり、
後輪の操舵位置決め精度が高くなるので、高い走行安定
性が得られる。
【0038】図5に示す変換部21B,31A,31B
及び不感帯調整部21A,42Bに相当する、マイクロ
コンピュ−タCPUの処理の内容を図7に示す。図7を
参照して説明する。不感帯調整処理(42)では、ま
ず、最新の実車速を入力する。そして、まず車速Vsに
対応したブロック21B用の不感帯幅値を読出し、同様
に車速Vsに対応したブロック31A,31B用の不感
帯幅値を読出し、各変換ブロック(グラフ)の不感帯幅
(変換特性)を定める(21A,42)。つまり、変換
部31Aに関しては、例えば図6におけるP2N,P1
N,P1P及びP2Pの値を定める。
【0039】次に、まず舵角変換部21Bで検出舵角を
制御演算用の舵角に変換する(21B)。そして微分制
御系の変換部31Aで、偏差ΔAGLを微分演算用偏差
ETH2に変換する。
【0040】微分制御の変換処理(31A)では、ま
ず、最新のパラメ−タを入力する。即ち、直前の不感帯
調整処理42によって調整された最新の変数P2N,P
1N,P1P及びP2Pの値を入力する。そして、入力
値ΔAGLの値をチェックして、それがどの領域に属す
るかを識別し、その結果に応じた計算を実施して出力値
ETH2を求める。即ち、ΔAGL>P2Pであれば、
上限値LPをETH2にストアし、P1P<ΔAGL≦
P2Pであれば、(ΔAGL−P1P)×k1をETH
2にストアし、P1N≦ΔAGL≦P1Pであれば、E
TH2に0をストアし、P2N≦ΔAGL<P1Nであ
れば、(ΔAGL−P1N)×k1をETH2にストア
し、ΔAGL<P2Pであれば、下限値LNをETH2
にストアする(k1は傾きの定数)。ETH2の値が、
偏差ΔAGLの微分演算用の変換値である。
【0041】次の比例制御の不感帯処理(31B)で
も、上記微分制御の場合と同様の処理を実行する。但
し、計算のパラメ−タは比例制御に割り当てられたもの
を使用する。前記舵角変換部21Bでの、検出舵角の制
御演算用の舵角への変換(21B)の内容も同様であ
る。
【0042】再び図5を参照して説明を続ける。加算器
30から出力される制御量HPIDは、変換部43を通
ってHPID2になり、更に変換部44を通ってデュ−
ティ値DUTYになる。変換部43はリミッタとして機
能する。また変換部44は、偏差舵角値からデュ−ティ
値への変換機能を有する。デュ−ティ値DUTYは、パ
ルス幅変調(PWM)部45に入力される。パルス幅変
調部45は、入力値に対応するデュ−ティのパルス信号
を生成し、ドライバDV1に印加する。電気モ−タM1
が回転すると、その回転量に応じたパルスが磁極センサ
RSから出力される。舵角変換部46では、磁極センサ
RSが出力する三相のパルスの位相から回転方向を識別
し、その方向に応じて加算方向又は減算方向にパルス数
を計数し、舵角を計算する。ここで計算される舵角は相
対的なものであるが、予め後輪舵角センサPRが出力す
る実舵角を利用して校正を実施しておき、実舵角と同一
の値が得られるように処理する。つまり、舵角変換部4
6は実舵角RAGLを出力する。減算部47は、目標舵
角AGLAと実舵角RAGLとの差分、即ち舵角偏差Δ
AGLを制御部30に入力する。
【0043】なお上記実施例においては、変換部21
A,21B,22,31A,31B,51,52,の処
理を実行するのに、計算によって、変換結果を求めてい
るが、例えば全ての入力値と出力値との関係をテ−ブル
に記憶しておき、テ−ブルルックアップによって変換結
果を得るように変更してもよい。
【0044】また上記実施例では、制御の大部分をマイ
クロコンピュ−タCPUのソフトウェアの実行によって
実現しているが、当然のことながら一般の論理回路やア
ナログ回路などで置き替えることも可能である。
【0045】以上に説明した実施例によれば、例えば自
動車を車庫入れする場合のように低速の時には、変換部
21B,31Aおよび31Bの不感帯幅が大きくなるの
で、ドライバが頻繁にステアリングホイ−ルを操作した
としても、中立位置近傍の小さい舵角変化には反応しな
いので、また、小さな偏差(目標舵角−後輪検出舵角)
には反応しないので、補助操舵車輪の操舵頻度が低下
し、従って補助操舵車輪の操舵駆動に要するエネルギ−
が低減される。しかし、車速Vsが次第に上昇するにつ
れて不感帯幅が小さくなり、例えば通常走行時のように
車速が中速又は高速の時には、不感帯幅が小さく、中立
位置近傍の小さい舵角変化に反応しまた小さな偏差(目
標舵角−後輪検出舵角)に反応して、後輪自動操舵が行
なわれる。高速であるほど車両方向変更のための操舵量
は少いが、これに対して敏感に後輪自動操舵が行なわ
れ、特に、小さな偏差(目標舵角−後輪検出舵角)に反
応する後輪自動操舵(横風や路面傾斜等により発生する
ヨ−レ−トに反応する進行方向ずれを抑制する後輪自動
操舵)が効果を表わす。加えて、フィ−ドバック制御部
60がPD制御を行なうので、更には微分(D)項のゲ
インを目標舵角の変化速度(微分値)に対応して変換部
39で、変化速度の絶対値が大きいときには大きいゲイ
ンに定めるので、目標舵角の速い変化のとき、すなわち
速い応答が必要なときには、より大きな自動操舵量を出
力することになり、運転状態の速い変化に対しての応答
性が高い。
【0046】更には、目標舵角の一部分である、ヨ−レ
−トを抑制するための後輪の舵角補正分が、変換部52
が車速に対応して発生するゲインにより、車輌速度が低
い領域では小さく高い領域では比較的に大きく該低い領
域と高い領域の間の領域では更に大きいので、高速域で
ヨ−レ−ト抑制用の舵角補正分が過分になることなく車
輌進行方向のふらつき(ハンチング)を生じない。中速
域ではヨ−レ−ト抑止用の舵角補正分が十分に発生し運
転者が舵角を戻すときに車輌進行方向のふらつきが現わ
れない。このように適正なヨ−レ−ト対応の舵角補正分
が与えられるので、高速走行で横風等によって進行方向
がふらつくことがなく、中速域での車輌タ−ンが円滑に
なり車輌タ−ン中の進行方向および車輌タ−ン終了のた
めのステアリングの戻しでの進行方向の安定性が高く、
車輌の操縦性が向上する。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高速走行
で横風等によって進行方向がふらつくことがなく、中速
域での車輌タ−ンが円滑になり車輌タ−ン中の進行方向
および車輌タ−ン終了のためのステアリングの戻しでの
進行方向の安定性が高く、車輌の操縦性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のシステム全体の構成を示
すブロック図である。
【図2】 図1に示す後輪操舵機構10の主要部分を示
す断面図である。
【図3】 図2のIII−III線断面を示す断面図である。
【図4】 図1に示すシステムの電気回路の構成を示す
ブロック図である。
【図5】 図4に示す制御系ECUの詳細な機能構成を
示すブロック図である。
【図6】 図5に示す変換部31Aの変換特性を示すグ
ラフである。
【図7】 図4に示すマイクロコンピュ−タCPUの処
理の一部分を示すフロ−チャ−トである。
【図8】 (a)は図4に示すマイクロコンピュ−タC
PUの処理の他の一部分を示すフロ−チャ−トであり、
(b)は図5に示す変換部52の変換特性を示すグラフ
である。
【図9】 図1に示す前輪のステアリングギアボックス
部分を示す縦断面図である。
【図10】 図9のA−A線断面図である。
【図11】 図9のA−A線拡大断面図であり、前輪舵
角センサ組体を示す。
【図12】 図11に示す前輪舵角センサPFの特性を
示すグラフである。
【符号の説明】
1:ロッド 1a:ラック 2L,2R:ボ−ルジョイント 3L,3R:ナ
ックルア−ム 4:ハウジング 5:回転子 5a:
ピニオンギア 5b:ウォ−ムホイ−ル 6:駆動軸 6a:
ウォ−ム 7:ウォ−ム 8,9:回転子 8a:
ウォ−ムホイ−ル 10:後輪操舵機構 11:圧縮コイルスプリン
グ 12:スプライン 14:電気コイル 15:
ピン 16:連結板 16a:穴 M1,M2:電気モ−タ RS:磁極セン
サ PF:前輪舵角センサ PR:後輪舵角
センサ VR,VL:後輪車輪速センサ CL:電磁クラ
ッチ YS:ヨ−レ−トセンサ ECU:制御ユ
ニット CPU:マイクロコンピュ−タ DV1〜DV
3:ドライバ ADC:A/D変換器 TFL,TFR,TRL,TRR:車輪 WH:ステアリングホイ−ル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 137:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主操舵車輪の実舵角を検出する主操舵角検
    出手段;車両のヨ−角速度を検出するヨ−レイト検出手
    段;車両速度を検出する車速検出手段;主操舵角検出手
    段が検出した実舵角に基づいて、補助操舵車輪の主操舵
    対応の舵角を決定する、第1舵角算出手段;ヨ−レイト
    検出手段が検出したヨ−角速度および車速検出手段が検
    出した車両速度に基づいて、車両速度が低い領域では小
    さく、高い領域では比較的に大きく、該低い領域と高い
    領域の間の領域では更に大きい、該ヨ−角速度を抑制す
    るための補助操舵車輪の舵角補正分を決定する、第2舵
    角算出手段;第1舵角算出手段が決定した舵角に第2舵
    角算出手段が決定した舵角補正分の補正を施して目標舵
    角を決定する第3舵角算出手段;補助操舵車輪の実舵角
    を検出する補助操舵角検出手段;補助操舵車輪の向きを
    調整する補助操舵角調整機構;補助操舵角調整機構を駆
    動する駆動手段;および、 該駆動手段を介して、第3舵角算出手段が決定した目標
    舵角に補助操舵角検出手段が検出した実舵角が合致する
    方向に補助操舵角調整機構を駆動するフィ−ドバック制
    御手段;を備える、車両の自動補助操舵装置。
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