JPH06156089A - サッシュレスドア型車のドアウエザーストリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 モールを押出成形部からその上下の型成形部
にかけて装着可能とする。製造や後処理を簡単にする。 【構成】 垂立辺２のシール面３の略中央に、押出成形
部７からその上下の型成形部８にまたがるモール装着溝
１２を形成する。モール装着溝１２の溝縁に開閉及び切
除可能なマスキングリップ１３を一体形成する。製造後
の後処理では、モール装着溝１２をマスキングリップ１
３で閉塞した状態でシール面３に表面処理を行う。この
後マスキングリップ１３を切除してモール装着溝１２に
モール６を取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、サッシュレスドア型車
のドアウエザーストリップ、とりわけセンターピラーに
取り付けられる垂立辺を改良したドアウエザーストリッ
プに関する。

【０００２】

【従来の技術】サッシュレスドア型車においては、ルー
フサイドの下面からセンターピラーの外表面にかけてド
アウエザーストリップが取り付けられている。ここで用
いられるドアウエザーストリップは一般部が押出成形に
よって形成される一方で、異形状の連接部や端末部が型
成形によって形成されており、センターピラーに取り付
けられる垂立辺にあっては中間部が押出成形部、その上
下端が型成形部となっている。

【０００３】ところで、サッシュレスドア型車の場合、
図５に示すように、ドアウエザーストリップ１の垂立辺
２のシール面３（前後のドアガラス４、５に対するシー
ル面）の略中央に長手方向に沿う装飾用のモール６を装
着することがある。このような場合、一般に、押出成形
部７の成形時にモール６を同時押出によって一体に形成
し、その後に押出成形部７の上下端に型成形によって異
形状部を造形し（型成形部８を形成し）、最後にモール
６にマスキングテープを貼着した状態においてシール面
３に摺動性を高めるための表面処理を施すようにしてい
る。

【０００４】ところが、このようにして押出成形部７と
モール６を同時押出する場合、モール６の長さが押出成
形部７と同じ長さになるために、図５に示すようにモー
ル６が押出成形部７の上下端で途切れて見栄えが悪くな
るという不具合を生じる。

【０００５】このため、従来ではこれに対処するため
に、押出成形部７の成形時にモール６を同時押出した後
に、モール６を残して押出成形部７の上下端を所定長さ
だけ切除し、こうして延出したモール６の端部を成形型
にセットして異形状部（型成形部８）を形成し、最後に
上記と同様にしてシール面３に表面処理を施すようにし
ている。

【０００６】尚、これらの類似技術は、例えば、特開平
４−１６６４１８号公報、同４−１９７８４３号公報等
に示されている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の手
段においては、モール６が押出成形部７からその上下の
型成形部８にかけて装着されるようになるものの、型成
形を行う前の工程で押出成形部７の切除作業を行わなけ
ればならないうえに、シール面３の表面処理時にモール
６にマスキングテープを貼着しなければならず、製造や
後処理作業が繁雑でコストがかさむという不具合があ
る。

【０００８】そこで本発明は、モールを押出成形部から
その上下の型成形部にかけて装着することができ、しか
も、製造や後処理が簡単であるサッシュレスドア型車の
ドアウエザーストリップを提供しようとするものであ
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上述した課題を
解決するための手段として、センターピラーに取り付け
られる垂立辺が押出成形部とその上下端の型成形部とか
ら成り、この垂立辺の表面処理の施されるシール面の略
中央に長手方向に沿うモールが装着されるサッシュレス
ドア型車のドアウエザーストリップにおいて、前記押出
成形部から上下の型成形部にかけてのシール面にモール
装着溝を形成すると共に、このモール装着溝の溝縁に開
閉及び切除可能なマスキングリップを一体形成するよう
にした。

【００１０】

【作用】シール面に対して表面処理とモールの装着を行
う場合には、まず、マスキングリップによってモール装
着溝を閉塞した状態でシール面に表面処理を施し、その
後マスキングリップを切除してモール装着溝にモールを
取り付ける。

【００１１】

【実施例】次に、本発明の一実施例を図１〜図４に基づ
いて説明する。尚、図５に示した従来のものと同一部分
には同一符号を用いるものとする。

【００１２】１１は、本発明にかかるドアウエザースト
リップである。このドアウエザーストリップ１１はサッ
シュレスドア型車のセンターピラー外表面に取り付けら
れる垂立辺２の上端に、ルーフサイド下面に取り付けら
れる上部辺９が一体化されて成り、垂立辺２と上部辺９
の一般部は共に押出成形によって形成され、両者の連接
部と各端末の異形状部は型成形によって形成されてい
る。尚、垂立辺２の一般部を押出成形部７、その上方の
連接部と下方の端末を型成形部８と呼ぶものとする。

【００１３】垂立辺２の外表面は、車体前後のドアガラ
ス４、５或とそれを保持するドア（図示せず。）をシー
ルするシール面３となっており、このシール面３の略中
央には、装飾用のモール６を取り付けるためのモール装
着溝１２が押出成形部７から上下の型成形部８にまたが
って形成されている。そして、モール装着溝１２の一方
の溝縁にはモール装着溝１２に対して開閉可能なマスキ
ングリップ１３が一体に形成され、他方の溝縁にはマス
キングリップ１３の先端部を掛止するための突条１４が
一体に形成されている。マスキングリップ１３は、モー
ル装着溝１２の一方の溝縁に連接するその基端が薄肉部
１５となっていて、必要に応じて容易にこの薄肉部１５
から切除できるようになっているドアウエザーストリッ
プ１１は以上で構成を述べたように、垂立辺２の一部と
モール６とを同時押出するものでないため、通常の押出
成形と型成形とによって容易に製造される。そして、製
造後の後処理（シール面３に対する表面処理と、モール
６の装着）は以下のようにして行われる。

【００１４】まず、マスキングリップ１３を図１に示す
状態から薄肉部１５を支点にモール装着溝１２内方向に
弾性変形させ、その先端部を図３に示すように突状１４
に掛止させる。これにより、モール装着溝１２はマスキ
ングリップ１３によって閉塞されることとなる。

【００１５】次に、この状態からスプレー装置Ａ等によ
ってシール面３に表面処理剤を塗布し、この塗布作業を
完了したところでマスキングリップ１３を切除する。

【００１６】この後、モール装着溝１２にモール６を嵌
合し、表面処理剤が付着していないモール装着溝１２の
底面とモール６の裏面突部とを両面テープａ、或は、接
着剤によって接着する。

【００１７】こうして後処理を完了したシール面３に
は、押出成形部７からその上下の型成形部８にまたがっ
て装飾用のモール６が装着されることとなり、車外側か
らの見栄えが良好となる。

【００１８】

【発明の効果】以上のように本発明は、押出成形部から
上下の型成形部にかけてのシール面にモール装着溝を形
成すると共に、このモール装着溝の溝縁に開閉及び切除
可能なマスキングリップを一体形成し、表面処理時には
マスキングリップによってモール装着溝のマスキングを
行い、その後のモール装着時にマスキングリップを切除
するだけでモール装着溝にモールを取り付けられるよう
にしたため、製造や後処理が極めて簡単ながらモールを
押出成形部からその上下の型成形部にかけて装着するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す図２のＡ部分の部分断
面斜視図。

【図２】同実施例を示す側面図。

【図３】同実施例を示す図１と同様の部分断面斜視図。

【図４】同実施例を示す断面図。

【図５】従来の技術を示す側面図。

【符号の説明】

２…垂立辺、 ３…シール面、 ６…モール、 ７…押出成形部、 ８…型成形部、 １１…ドアウエザーストリップ、 １２…モール装着溝、 １３…マスキングリップ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 センターピラーに取り付けられる垂立辺
   が押出成形部とその上下端の型成形部とから成り、この
   垂立辺の表面処理の施されるシール面の略中央に長手方
   向に沿うモールが装着されるサッシュレスドア型車のド
   アウエザーストリップにおいて、前記押出成形部から上
   下の型成形部にかけてのシール面にモール装着溝を形成
   すると共に、このモール装着溝の溝縁に開閉及び切除可
   能なマスキングリップを一体形成したことを特徴とする
   サッシュレスドア型車のドアウエザーストリップ。