JPH06154438A - 長繊維トウ充填体及びその製造方法 - Google Patents
長繊維トウ充填体及びその製造方法Info
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- JPH06154438A JPH06154438A JP31711192A JP31711192A JPH06154438A JP H06154438 A JPH06154438 A JP H06154438A JP 31711192 A JP31711192 A JP 31711192A JP 31711192 A JP31711192 A JP 31711192A JP H06154438 A JPH06154438 A JP H06154438A
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- fiber
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- fiber tow
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Abstract
(57)【要約】
【構成】主として長繊維トウからなる充填体において、
該長繊維トウが切断点を有する繊維と、切断点を有しな
い繊維から構成されることを特徴とする長繊維トウ充填
体。主として長繊維トウからなる繊維原料を空気流によ
り吹込ノズルから通気性型枠内に充填する長繊維トウ充
填体の製造方法であって、前記繊維原料の一部を切断
し、次いで前記繊維原料を吹込ノズルに供給することを
特徴とする長繊維トウ充填体の製造方法。 【効果】嵩高性、ドレープ性、表面タッチに優れ、かつ
従来の長繊維トウ充填体が有していた充填不良の欠点を
解決し得る長繊維トウ充填体を製造できる。
該長繊維トウが切断点を有する繊維と、切断点を有しな
い繊維から構成されることを特徴とする長繊維トウ充填
体。主として長繊維トウからなる繊維原料を空気流によ
り吹込ノズルから通気性型枠内に充填する長繊維トウ充
填体の製造方法であって、前記繊維原料の一部を切断
し、次いで前記繊維原料を吹込ノズルに供給することを
特徴とする長繊維トウ充填体の製造方法。 【効果】嵩高性、ドレープ性、表面タッチに優れ、かつ
従来の長繊維トウ充填体が有していた充填不良の欠点を
解決し得る長繊維トウ充填体を製造できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、布団、寝袋、衣料、ク
ッション、枕、家具用詰物などに用いることのできる長
繊維トウ充填体及びその製造方法に関するものである。
ッション、枕、家具用詰物などに用いることのできる長
繊維トウ充填体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、詰綿充填体のほとんどが原料とし
て短繊維を用いているが、それらの詰綿充填体からなる
商品では、近年のより高度な嵩高性、ドレープ性、滑ら
かな表面タッチ等という特性を満足させることができな
かった。近年、長繊維トウを使用することにより、従来
の短繊維からなる詰綿充填体が奏し得なかった嵩高性、
ドレープ性、表面タッチを得ることができるようになっ
てきた。しかしながら、長繊維トウを用いた商品は、側
地に充填せしめるに際し充填不良となりやすい、すなわ
ちトウの折返しの部分などに間隙が生じ、充填材が充填
されないまま商品となってしまうという問題があった。
その商品は充填不良部分を手で押すとその部分は空隙の
ため反撥性がほとんどなく、商品の品位が劣るものであ
った。
て短繊維を用いているが、それらの詰綿充填体からなる
商品では、近年のより高度な嵩高性、ドレープ性、滑ら
かな表面タッチ等という特性を満足させることができな
かった。近年、長繊維トウを使用することにより、従来
の短繊維からなる詰綿充填体が奏し得なかった嵩高性、
ドレープ性、表面タッチを得ることができるようになっ
てきた。しかしながら、長繊維トウを用いた商品は、側
地に充填せしめるに際し充填不良となりやすい、すなわ
ちトウの折返しの部分などに間隙が生じ、充填材が充填
されないまま商品となってしまうという問題があった。
その商品は充填不良部分を手で押すとその部分は空隙の
ため反撥性がほとんどなく、商品の品位が劣るものであ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の短繊
維からなる詰綿充填体では得ることのできなかった嵩
高、優れたドレープ性、滑らかな表面タッチを有し、か
つ従来の長繊維トウ充填体が有していた充填不良の欠点
を解決し得る長繊維トウ充填体及びその製造方法を提供
することを目的とする。
維からなる詰綿充填体では得ることのできなかった嵩
高、優れたドレープ性、滑らかな表面タッチを有し、か
つ従来の長繊維トウ充填体が有していた充填不良の欠点
を解決し得る長繊維トウ充填体及びその製造方法を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次の構成を有する。すなわち、主として長
繊維トウからなる充填体において、該長繊維トウが、切
断点を有する繊維と、切断点を有しない繊維とから構成
されることを特徴とする長繊維トウ充填体である。
め、本発明は次の構成を有する。すなわち、主として長
繊維トウからなる充填体において、該長繊維トウが、切
断点を有する繊維と、切断点を有しない繊維とから構成
されることを特徴とする長繊維トウ充填体である。
【0005】また、主として長繊維トウからなる繊維原
料を空気流により吹込ノズルから通気性型枠内に充填す
る長繊維トウ充填体の製造方法であって、前記繊維原料
の一部を切断し、次いで前記繊維原料を吹込ノズルに供
給することを特徴とする長繊維トウ充填体の製造方法で
ある。
料を空気流により吹込ノズルから通気性型枠内に充填す
る長繊維トウ充填体の製造方法であって、前記繊維原料
の一部を切断し、次いで前記繊維原料を吹込ノズルに供
給することを特徴とする長繊維トウ充填体の製造方法で
ある。
【0006】本発明の長繊維トウの特徴は、長繊維トウ
を構成する繊維が切断点を有する繊維を含むことにあ
る。
を構成する繊維が切断点を有する繊維を含むことにあ
る。
【0007】本発明の製造方法で得られる充填体は、長
繊維トウ主体の繊維原料からなるものである。長繊維ト
ウ主体とは、長繊維の繊維充填体を占める割合が40%
以上であることを意味する。本発明において長繊維トウ
は、長繊維からなるものであればどんなものでもよく、
例えば合成繊維、無機繊維及び有機高弾性率繊維など各
種繊維を用いることができる。素材はポリアミド、ポリ
エステル、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィンなど
の合成繊維、更に、麻、絹などの天然繊維、あるいはこ
れら合成繊維と天然繊維または異種の合成繊維同士、天
然繊維同士などの混合繊維などの長繊維が挙げられる。
また、1種類単独のものを用いてもよいし、異なる種類
の長繊維トウを規則的に、あるいは不規則に混用したも
のでもよい。このうちでも特に、ポリエステル繊維が優
れた圧縮特性を有するので最も好ましい素材であり、ポ
リエステル繊維を主体とした繊維素材が好ましく用いら
れる。
繊維トウ主体の繊維原料からなるものである。長繊維ト
ウ主体とは、長繊維の繊維充填体を占める割合が40%
以上であることを意味する。本発明において長繊維トウ
は、長繊維からなるものであればどんなものでもよく、
例えば合成繊維、無機繊維及び有機高弾性率繊維など各
種繊維を用いることができる。素材はポリアミド、ポリ
エステル、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィンなど
の合成繊維、更に、麻、絹などの天然繊維、あるいはこ
れら合成繊維と天然繊維または異種の合成繊維同士、天
然繊維同士などの混合繊維などの長繊維が挙げられる。
また、1種類単独のものを用いてもよいし、異なる種類
の長繊維トウを規則的に、あるいは不規則に混用したも
のでもよい。このうちでも特に、ポリエステル繊維が優
れた圧縮特性を有するので最も好ましい素材であり、ポ
リエステル繊維を主体とした繊維素材が好ましく用いら
れる。
【0008】長繊維の単糸繊度は0.1〜55dの範囲
であるものを使用することが好ましい。繊度が0.1d
より小さくては長繊維のカサが小さくなるため、一定体
積の充填体を作る場合には充填密度を大きくしなければ
ならなくなり、また圧縮荷重に対する回復性も低下する
ので好ましくない。また、55dより大きいと、一定密
度の充填体を作る場合に繊維本数が少なくなるため、圧
縮荷重に対する回復性が低下するので好ましくない。
であるものを使用することが好ましい。繊度が0.1d
より小さくては長繊維のカサが小さくなるため、一定体
積の充填体を作る場合には充填密度を大きくしなければ
ならなくなり、また圧縮荷重に対する回復性も低下する
ので好ましくない。また、55dより大きいと、一定密
度の充填体を作る場合に繊維本数が少なくなるため、圧
縮荷重に対する回復性が低下するので好ましくない。
【0009】長繊維トウを構成する繊維の内、切断点を
有する繊維の存在割合は、長繊維トウ10cm×10cm内
に存在する切断部分の数で決定することができる。この
数値(以下、切断部分割合という)が高い場合には、製
品のドレープ性が低下し、塊ができやすく、風合いが低
下する傾向にある。また、この数値が低い場合には、開
繊されたトウの長さ方向の絡合性はあるが、側地にトウ
を充填する際の両端のターン部で立体的な絡合を有せず
間隙(絡合がなく折れ曲り部分の空隙を生じ不均一充填
となる部分)が生じ、製品として問題となる傾向にあ
る。切断部分割合は、切断部分の位置の違いにもよる
が、0.5以上であることが好ましい。
有する繊維の存在割合は、長繊維トウ10cm×10cm内
に存在する切断部分の数で決定することができる。この
数値(以下、切断部分割合という)が高い場合には、製
品のドレープ性が低下し、塊ができやすく、風合いが低
下する傾向にある。また、この数値が低い場合には、開
繊されたトウの長さ方向の絡合性はあるが、側地にトウ
を充填する際の両端のターン部で立体的な絡合を有せず
間隙(絡合がなく折れ曲り部分の空隙を生じ不均一充填
となる部分)が生じ、製品として問題となる傾向にあ
る。切断部分割合は、切断部分の位置の違いにもよる
が、0.5以上であることが好ましい。
【0010】また、切断点を有する繊維は、繊維長(切
断点から切断点までの長さ)として少なくとも1m以上
あることが好ましい。さらに、切断点を有する繊維が長
繊維トウの長さ1mあたり10本以上存在していること
が好ましい。
断点から切断点までの長さ)として少なくとも1m以上
あることが好ましい。さらに、切断点を有する繊維が長
繊維トウの長さ1mあたり10本以上存在していること
が好ましい。
【0011】切断点を有しない繊維とは、充填体におけ
るトウを構成する繊維であって、繊維長さの途中で切断
されていない繊維をいう。
るトウを構成する繊維であって、繊維長さの途中で切断
されていない繊維をいう。
【0012】図1は、本発明の長繊維トウ充填体中のト
ウの側面の一例を示す模式図である。
ウの側面の一例を示す模式図である。
【0013】本発明の長繊維トウ充填体は、構成単繊維
の一部が切断点を有する繊維が混在している。このよう
な構成にすることで切断点を有する繊維と、切断点を有
しない繊維とが立体絡合化ができ、それにより均一充填
が可能となり、併せて嵩高性を発現し、さらに高ドレー
プ性、高寸法安定性を有する長繊維トウ充填体が得られ
るのである。また、切断点が部分的で、かつ切断点から
切断点までの長さが長いので、短繊維充填体のように充
填体側地から綿抜けすることはない。
の一部が切断点を有する繊維が混在している。このよう
な構成にすることで切断点を有する繊維と、切断点を有
しない繊維とが立体絡合化ができ、それにより均一充填
が可能となり、併せて嵩高性を発現し、さらに高ドレー
プ性、高寸法安定性を有する長繊維トウ充填体が得られ
るのである。また、切断点が部分的で、かつ切断点から
切断点までの長さが長いので、短繊維充填体のように充
填体側地から綿抜けすることはない。
【0014】次に、本発明の長繊維トウ充填体の製造方
法を詳細に説明する。本発明の製造方法の特徴は、主と
して長繊維トウからなる繊維原料を空気流により吹込ノ
ズルから通気性型枠内に充填するに際し、繊維原料の一
部を切断してから吹込ノズルに供給し、通気性型枠内に
充填することにある。
法を詳細に説明する。本発明の製造方法の特徴は、主と
して長繊維トウからなる繊維原料を空気流により吹込ノ
ズルから通気性型枠内に充填するに際し、繊維原料の一
部を切断してから吹込ノズルに供給し、通気性型枠内に
充填することにある。
【0015】図2は、本発明の長繊維トウ充填体の製造
方法の一例を示す工程概略図(正面図)である。図3
は、本発明の長繊維トウ充填体の製造方法の一例を示す
工程概略図(平面図)である。
方法の一例を示す工程概略図(正面図)である。図3
は、本発明の長繊維トウ充填体の製造方法の一例を示す
工程概略図(平面図)である。
【0016】供給される長繊維トウ14は、5本のスト
レート形状のガイドバー(1、2、3、4、5)を通る
ことにより拡げられ(予備的拡開繊)、バック加圧ロー
ラ(6a、6b)に供給される。
レート形状のガイドバー(1、2、3、4、5)を通る
ことにより拡げられ(予備的拡開繊)、バック加圧ロー
ラ(6a、6b)に供給される。
【0017】このようにガイドバーを採用することは、
トウが拡開繊され、嵩高性等の特性が向上するので好ま
しい。また、ガイドバーの形状、ガイドバーの本数、取
付位置はトウの拡がり状態に応じて調節すればよい。ガ
イドバーはストレート形状でもよいが、図4に示す様な
テーパ付バーあるいはテーパ付ローラ(イ、ロ)、ある
いは図5に示す様な曲面バーあるいは曲面ローラ(ホ、
ヘ)も好ましく用いられる。
トウが拡開繊され、嵩高性等の特性が向上するので好ま
しい。また、ガイドバーの形状、ガイドバーの本数、取
付位置はトウの拡がり状態に応じて調節すればよい。ガ
イドバーはストレート形状でもよいが、図4に示す様な
テーパ付バーあるいはテーパ付ローラ(イ、ロ)、ある
いは図5に示す様な曲面バーあるいは曲面ローラ(ホ、
ヘ)も好ましく用いられる。
【0018】図4は、本発明の製造方法における長繊維
トウ拡開繊部の一例としてのテーパ付バーあるいはテー
パ付ローラを示す平面図である。図5は、本発明の製造
方法における長繊維トウ拡開繊部の他の一例としての曲
面バーあるいは曲面ローラを示す平面図である。
トウ拡開繊部の一例としてのテーパ付バーあるいはテー
パ付ローラを示す平面図である。図5は、本発明の製造
方法における長繊維トウ拡開繊部の他の一例としての曲
面バーあるいは曲面ローラを示す平面図である。
【0019】テーパ付きバーあるいはテーパ付きローラ
を用いた方式では、連続的に走行している長繊維トウ
は、バーあるいはローラ上で径の大きい方から径の小さ
い方へ滑りながら拡開繊される。このようにバーあるい
はローラ上で滑らしながら拡開繊すれば効果が大きい。
なお、バー及びローラのテーパ角度は任意でよいが、1
〜25度の範囲の傾斜度が工程通過性の観点から好まし
い。
を用いた方式では、連続的に走行している長繊維トウ
は、バーあるいはローラ上で径の大きい方から径の小さ
い方へ滑りながら拡開繊される。このようにバーあるい
はローラ上で滑らしながら拡開繊すれば効果が大きい。
なお、バー及びローラのテーパ角度は任意でよいが、1
〜25度の範囲の傾斜度が工程通過性の観点から好まし
い。
【0020】曲面バーあるいは曲面ローラを用いた方式
では、中央部分が大径の凸曲面に形成された曲面バー
(図5ホ)に接触通過させることにより、長繊維トウの
トウ幅を拡げつつトウを拡開繊し、次に、中央部分が小
径の凹曲面に形成された曲面バー(図5ヘ)に接触通過
させる等により、長繊維トウのトウ幅を実質的に元のト
ウ幅に戻すことができる。これら曲面バーあるいは曲面
ローラの表面の曲率は、長繊維トウ拡開繊の効果からみ
て、5/1000〜120/1000程度が好ましい。
では、中央部分が大径の凸曲面に形成された曲面バー
(図5ホ)に接触通過させることにより、長繊維トウの
トウ幅を拡げつつトウを拡開繊し、次に、中央部分が小
径の凹曲面に形成された曲面バー(図5ヘ)に接触通過
させる等により、長繊維トウのトウ幅を実質的に元のト
ウ幅に戻すことができる。これら曲面バーあるいは曲面
ローラの表面の曲率は、長繊維トウ拡開繊の効果からみ
て、5/1000〜120/1000程度が好ましい。
【0021】次に、長繊維トウがガイドバーを通過しバ
ック加圧ローラを経た後において、長繊維トウの一部が
切断される前に、後述するような複数のローラーを採用
する等によって各開繊されることが好ましい。
ック加圧ローラを経た後において、長繊維トウの一部が
切断される前に、後述するような複数のローラーを採用
する等によって各開繊されることが好ましい。
【0022】長繊維トウは、バック加圧ローラを経た
後、セカンド加圧ローラ7a、7bを経てフロント加圧
ローラ8a、8bに至り、その過程でトウは拡開繊され
る。
後、セカンド加圧ローラ7a、7bを経てフロント加圧
ローラ8a、8bに至り、その過程でトウは拡開繊され
る。
【0023】バックローラ(6a、6b)、及びフロン
トローラ(8a、8b)は、表面ストレートローラから
なるものである。ローラの材質は、ゴムローラと鋳鉄製
ローラの組合わせとすることが好ましいが、特に限定さ
れるものではない。
トローラ(8a、8b)は、表面ストレートローラから
なるものである。ローラの材質は、ゴムローラと鋳鉄製
ローラの組合わせとすることが好ましいが、特に限定さ
れるものではない。
【0024】一方、セカンド加圧ローラの片方は、スパ
イラル溝付ローラ(図2では7a)である。セカンドロ
ーラ加圧部に使用するスパイラル溝付ローラは、特にト
ップに限定されず、ボトムに設置してもよい。スパイラ
ル溝付ローラの溝は、一束の長繊維トウの幅(径)より
も小さい幅を有しており、かつローラ長手方向に一束の
長繊維トウの幅(径)よりも小さいピッチで、スパイラ
ル形態からなっている。溝のピッチは、長繊維トウの幅
(径)との関係で設定すればよいが、拡開繊効果の上か
ら0.2〜10mmの範囲が好ましい。溝の深さは、特に
限定されないが、あまり浅いと長繊維トウを拡開繊・細
分化する機能が損われるので、適当な深さにしておくの
が好ましい。溝断面形状も特に限定されないが、長繊維
トウに張力をかけた際に機械的に拡開繊・細分化できる
形状、たとえばU、V形状などが好ましい。
イラル溝付ローラ(図2では7a)である。セカンドロ
ーラ加圧部に使用するスパイラル溝付ローラは、特にト
ップに限定されず、ボトムに設置してもよい。スパイラ
ル溝付ローラの溝は、一束の長繊維トウの幅(径)より
も小さい幅を有しており、かつローラ長手方向に一束の
長繊維トウの幅(径)よりも小さいピッチで、スパイラ
ル形態からなっている。溝のピッチは、長繊維トウの幅
(径)との関係で設定すればよいが、拡開繊効果の上か
ら0.2〜10mmの範囲が好ましい。溝の深さは、特に
限定されないが、あまり浅いと長繊維トウを拡開繊・細
分化する機能が損われるので、適当な深さにしておくの
が好ましい。溝断面形状も特に限定されないが、長繊維
トウに張力をかけた際に機械的に拡開繊・細分化できる
形状、たとえばU、V形状などが好ましい。
【0025】このスパイラル溝付ローラは、フロントロ
ーラ加圧部とバックローラ加圧部で緊張されたトウをセ
カンド加圧ローラでトウ幅方向に移動させる効果を有す
る。すなわち、ローラ回転によってスパイラル溝のトウ
把持部の移動が生じ、長繊維トウがローラの長手方向に
滑りながら拡開繊されるのである。
ーラ加圧部とバックローラ加圧部で緊張されたトウをセ
カンド加圧ローラでトウ幅方向に移動させる効果を有す
る。すなわち、ローラ回転によってスパイラル溝のトウ
把持部の移動が生じ、長繊維トウがローラの長手方向に
滑りながら拡開繊されるのである。
【0026】また、スパイラル溝付ローラの溝は、一束
のトウ幅よりも小さいピッチを有することにより、長繊
維トウにおいて、バックローラとフロントローラのニッ
プ点間で張力が経時的に変動し、その変動によって長繊
維トウの拡開繊が効果的に行なわれる。すなわち、長繊
維トウは、バックローラとフロントローラのニップ点間
で適度の張力が加えられた緊張状態にあり、スパイラル
溝付ローラを介して把持されているが、セカンドローラ
の溝部でない部分でニップされている長繊維トウは、セ
カンドローラの溝部にありニップされていない長繊維ト
ウと異なる張力で把持されている。セカンドローラの回
転によりスパイラル溝部は長繊維トウ上をトウ幅方向に
移動していくので、長繊維が単繊維1本1本づつ瞬間に
解放されたり、セカンドローラで把持されたりする。こ
のため長繊維それぞれの張力が変動し、トウ各単繊維間
の結束力は弱められ、ほぐされ、開繊される。
のトウ幅よりも小さいピッチを有することにより、長繊
維トウにおいて、バックローラとフロントローラのニッ
プ点間で張力が経時的に変動し、その変動によって長繊
維トウの拡開繊が効果的に行なわれる。すなわち、長繊
維トウは、バックローラとフロントローラのニップ点間
で適度の張力が加えられた緊張状態にあり、スパイラル
溝付ローラを介して把持されているが、セカンドローラ
の溝部でない部分でニップされている長繊維トウは、セ
カンドローラの溝部にありニップされていない長繊維ト
ウと異なる張力で把持されている。セカンドローラの回
転によりスパイラル溝部は長繊維トウ上をトウ幅方向に
移動していくので、長繊維が単繊維1本1本づつ瞬間に
解放されたり、セカンドローラで把持されたりする。こ
のため長繊維それぞれの張力が変動し、トウ各単繊維間
の結束力は弱められ、ほぐされ、開繊される。
【0027】また、フロントローラ加圧部とバックロー
ラ加圧部との間で適当な張力を保ち、さらにセカンドロ
ーラ加圧部のスパイラル溝付ローラでの緊張・開放(収
縮)を連続的に行なうことは、トウを十分に開繊でき完
全にフリー状態でかつ絡合し易い状態でトウを充填でき
るので、次工程で充填された時の収縮率を抑制し、商品
として品位向上させる効果も奏する。上記の拡開繊は、
スパイラル溝付ローラ7aの表面形状により生じるトウ
幅方向の力を利用するものであるから、本質的に、長繊
維トウに加える張力は低くてよい。
ラ加圧部との間で適当な張力を保ち、さらにセカンドロ
ーラ加圧部のスパイラル溝付ローラでの緊張・開放(収
縮)を連続的に行なうことは、トウを十分に開繊でき完
全にフリー状態でかつ絡合し易い状態でトウを充填でき
るので、次工程で充填された時の収縮率を抑制し、商品
として品位向上させる効果も奏する。上記の拡開繊は、
スパイラル溝付ローラ7aの表面形状により生じるトウ
幅方向の力を利用するものであるから、本質的に、長繊
維トウに加える張力は低くてよい。
【0028】バック加圧ローラ−セカンド加圧ローラ間
のドラフトは、セカンド加圧ローラ−フロント加圧ロー
ラ間のドラフトよりも少ないことが好ましい。トウを過
剰供給し十分開繊することにより、でき上がった製品の
収縮を抑えるため、バック加圧ローラ−セカンド加圧ロ
ーラのドラフトはマイナスにすることが好ましい。より
具体的には、フロント加圧ローラ−バック加圧ローラ間
のドラフトは、1.1〜1.3であることが拡開繊度合
と詰綿製品の収縮の点から最適であり、またその時のバ
ック加圧ローラ−セカンド加圧ローラ間のドラフトは、
−0.9〜−0.2であることが好ましい。
のドラフトは、セカンド加圧ローラ−フロント加圧ロー
ラ間のドラフトよりも少ないことが好ましい。トウを過
剰供給し十分開繊することにより、でき上がった製品の
収縮を抑えるため、バック加圧ローラ−セカンド加圧ロ
ーラのドラフトはマイナスにすることが好ましい。より
具体的には、フロント加圧ローラ−バック加圧ローラ間
のドラフトは、1.1〜1.3であることが拡開繊度合
と詰綿製品の収縮の点から最適であり、またその時のバ
ック加圧ローラ−セカンド加圧ローラ間のドラフトは、
−0.9〜−0.2であることが好ましい。
【0029】そして、セカンド加圧ローラの次のフロン
ト加圧ローラ(8a、8b)は、表面ストレートローラ
からなり、長繊維トウに加えられている張力によって各
長繊維トウの拡開繊がさらに進められる。
ト加圧ローラ(8a、8b)は、表面ストレートローラ
からなり、長繊維トウに加えられている張力によって各
長繊維トウの拡開繊がさらに進められる。
【0030】各ローラの加圧量は実質ドラフトがコント
ロールできる範囲であればよい。なお、ガイドバーの配
設、バック加圧ローラ、セカンド加圧ローラ、スパイラ
ル溝付ローラ、フロント加圧ローラの位置などについて
は、適当な配設形態、位置に設定できる。たとえば、ス
パイラル溝付ローラの前後に表面の曲面が異なるストレ
ートバーを接触通過させることは、特に長繊維トウの拡
開繊に好ましい。
ロールできる範囲であればよい。なお、ガイドバーの配
設、バック加圧ローラ、セカンド加圧ローラ、スパイラ
ル溝付ローラ、フロント加圧ローラの位置などについて
は、適当な配設形態、位置に設定できる。たとえば、ス
パイラル溝付ローラの前後に表面の曲面が異なるストレ
ートバーを接触通過させることは、特に長繊維トウの拡
開繊に好ましい。
【0031】なお、長繊維トウを構成している単繊維
は、ある程度のケン縮がかかっていることが一般的であ
る。ケン縮があると長繊維トウが拡開繊されにくいの
で、各バー(1、2、3、4、5)、及び各ローラ
(6、7、8)上で長繊維トウを加熱することは、ケン
縮状態が一時的に低下しトウを拡開繊しやすくするので
好ましい。この加熱は、例えば、バー及び各ローラにヒ
ータを埋設し、各ヒータにヒータ制御装置を介してヒー
タ電源を接続することにより達成できる。各々を30〜
120℃、より好ましくは40〜100℃の範囲に加熱
することが好ましい。この温度範囲は、長繊維トウを構
成する単繊維の物性に影響を全く与えずに、ケン縮状態
を一時的に低下させることのできる温度範囲である。4
0℃以上とすれば、ほとんど全ての種類のケン縮状態を
一時的に低下せしめることができるので好ましい。
は、ある程度のケン縮がかかっていることが一般的であ
る。ケン縮があると長繊維トウが拡開繊されにくいの
で、各バー(1、2、3、4、5)、及び各ローラ
(6、7、8)上で長繊維トウを加熱することは、ケン
縮状態が一時的に低下しトウを拡開繊しやすくするので
好ましい。この加熱は、例えば、バー及び各ローラにヒ
ータを埋設し、各ヒータにヒータ制御装置を介してヒー
タ電源を接続することにより達成できる。各々を30〜
120℃、より好ましくは40〜100℃の範囲に加熱
することが好ましい。この温度範囲は、長繊維トウを構
成する単繊維の物性に影響を全く与えずに、ケン縮状態
を一時的に低下させることのできる温度範囲である。4
0℃以上とすれば、ほとんど全ての種類のケン縮状態を
一時的に低下せしめることができるので好ましい。
【0032】各バー及びローラ上で長繊維トウを加熱す
ることにより、長繊維トウの構成単繊維に付与されてい
るケン縮状態が一時的に低下し、単繊維が動きやすくな
り、ばらけやすくなる。この加熱状態では、同時に張力
も加えられているので、長繊維トウは各バー及びローラ
表面上に押しつけられ、同時に拡開繊される。拡開繊に
より、トウの構成繊維密度が均一化される。
ることにより、長繊維トウの構成単繊維に付与されてい
るケン縮状態が一時的に低下し、単繊維が動きやすくな
り、ばらけやすくなる。この加熱状態では、同時に張力
も加えられているので、長繊維トウは各バー及びローラ
表面上に押しつけられ、同時に拡開繊される。拡開繊に
より、トウの構成繊維密度が均一化される。
【0033】次に、フロントローラ加圧部を経た長繊維
トウは、カット部加圧ローラ9a,9bに供給される。
フロントローラ加圧部とカット部加圧ローラ間におい
て、長繊維トウの一部がランダムにカッター等の切断手
段によって切断される。ここで長繊維トウを部分的にカ
ットを施すことにより、次工程の空気流による吹込・充
填の際に、均一充填が達成される。
トウは、カット部加圧ローラ9a,9bに供給される。
フロントローラ加圧部とカット部加圧ローラ間におい
て、長繊維トウの一部がランダムにカッター等の切断手
段によって切断される。ここで長繊維トウを部分的にカ
ットを施すことにより、次工程の空気流による吹込・充
填の際に、均一充填が達成される。
【0034】長繊維トウを部分的にカットする方法は、
上下運動するバーの先端に鋭利なカッターにより、走行
している長繊維トウをある幅で切断する方法などにより
行なわれる。カッターは幅1cm以上であることが好ま
しい。カットする方法は、上下運動に限られることな
く、回転カッターでもよい。
上下運動するバーの先端に鋭利なカッターにより、走行
している長繊維トウをある幅で切断する方法などにより
行なわれる。カッターは幅1cm以上であることが好ま
しい。カットする方法は、上下運動に限られることな
く、回転カッターでもよい。
【0035】また、カット部のドラフトは、長繊維トウ
を緊張させるために1.1倍以上が適当である。
を緊張させるために1.1倍以上が適当である。
【0036】トウを切断する幅、間隔、頻度は、所望と
する製品の風合い、充填性によって設定すればよい。部
分的にカットする割合は、長繊維トウ10cm×10cm内
に存在するカット部分の数(以下、部分カット割合とい
う)でいうと、カットされる位置の違いにもよるが、
0.5以上であることが好ましい。カットされる位置に
よってトウにおける切断点と切断点との長さ(繊維長)
が決まるので、カットする位置を経時的に変化させ、短
い周期で同じ位置を切断しないようにする方法なども好
ましく用いられる。
する製品の風合い、充填性によって設定すればよい。部
分的にカットする割合は、長繊維トウ10cm×10cm内
に存在するカット部分の数(以下、部分カット割合とい
う)でいうと、カットされる位置の違いにもよるが、
0.5以上であることが好ましい。カットされる位置に
よってトウにおける切断点と切断点との長さ(繊維長)
が決まるので、カットする位置を経時的に変化させ、短
い周期で同じ位置を切断しないようにする方法なども好
ましく用いられる。
【0037】部分カット割合が高くなるようにカットす
れば、製品のドレープ性が低下し、塊ができやすく、風
合いが低下する傾向にある。また、この数値が低い場合
には、開繊されたトウの長さ方向の絡合性はあるが、側
地にトウを充填する際の両端のターン部で立体的な絡合
を有せず間隙(絡合がなく折れ曲り部分の空隙を生じ不
均一充填となる部分)が生じ、製品として問題となる傾
向にある。
れば、製品のドレープ性が低下し、塊ができやすく、風
合いが低下する傾向にある。また、この数値が低い場合
には、開繊されたトウの長さ方向の絡合性はあるが、側
地にトウを充填する際の両端のターン部で立体的な絡合
を有せず間隙(絡合がなく折れ曲り部分の空隙を生じ不
均一充填となる部分)が生じ、製品として問題となる傾
向にある。
【0038】本発明においては、開繊されたトウを適度
に部分カットし、次工程の空気流による充填時に立体的
絡合(ステープルを圧空で吹き込む時の様な絡合)を形
成させ、均一充填を達成される。
に部分カットし、次工程の空気流による充填時に立体的
絡合(ステープルを圧空で吹き込む時の様な絡合)を形
成させ、均一充填を達成される。
【0039】カット部加圧ローラ(9a,9b)を経た
長繊維トウは、圧空ノズル11で空気流により充填ノズ
ル12を経て通気性型枠13内にセットされた側地に風
送・充填され、布団、寝袋、クッション、枕、家具用詰
物等の充填体に形成される。圧空ノズルはアスピレータ
ー方式となっており、圧空ノズルから押し出された長繊
維トウは、充填ノズルの運動で通気性型枠の先端から順
次充填をされる。
長繊維トウは、圧空ノズル11で空気流により充填ノズ
ル12を経て通気性型枠13内にセットされた側地に風
送・充填され、布団、寝袋、クッション、枕、家具用詰
物等の充填体に形成される。圧空ノズルはアスピレータ
ー方式となっており、圧空ノズルから押し出された長繊
維トウは、充填ノズルの運動で通気性型枠の先端から順
次充填をされる。
【0040】充填ノズルは左右に運動し、通気性型枠は
前後に運動し、この両者の運動によって側地の先端右
(左)から充填が始まり、波の形で均一充填され、製品
となる。
前後に運動し、この両者の運動によって側地の先端右
(左)から充填が始まり、波の形で均一充填され、製品
となる。
【0041】本発明において通気性型枠とは、通常の通
気性を有する剛直性の型枠、具体的には、パンチングメ
タル、鉄板などの金属板、各種合成樹脂板が用いられ
る。合成樹脂板の素材としては、耐熱性を有するものが
好ましい。また、非剛直性の型枠としては、編織物、不
織布などの布帛に代表される可撓性シートがある。な
お、剛直性の型枠の通気量を制御するため、剛直性型枠
の内外に、可撓性の非剛直性の型枠素材などを介在、積
層してもよい。これら通気性型枠の通気量は、フラジー
ル型通気量試験による測定値で、3〜180cc/cm2 ・
sec とするのがよい。
気性を有する剛直性の型枠、具体的には、パンチングメ
タル、鉄板などの金属板、各種合成樹脂板が用いられ
る。合成樹脂板の素材としては、耐熱性を有するものが
好ましい。また、非剛直性の型枠としては、編織物、不
織布などの布帛に代表される可撓性シートがある。な
お、剛直性の型枠の通気量を制御するため、剛直性型枠
の内外に、可撓性の非剛直性の型枠素材などを介在、積
層してもよい。これら通気性型枠の通気量は、フラジー
ル型通気量試験による測定値で、3〜180cc/cm2 ・
sec とするのがよい。
【0042】また、均一に拡開繊させて通気性型枠内に
吹き込み、充填させるためには、絡合性の少ない長繊維
を使用することがより好ましい。本発明の長繊維トウの
製造方法には、例えば木綿よりなる側地にポリエステル
100%からなるトウ(例えば50万デニール)を拡開
繊・吹き込み、充填してトウ充填体を作る方法、また別
の一例として、まず基材となる長繊維トウと熱接着性繊
維との混在物を作り、次に、吹き込みノズルを通して、
圧縮空気により通気性型枠内に吹き込み、その後加熱
し、混在せしめた熱接着性繊維を熱融着して、長繊維ト
ウ充填体とする方法を採用できる。
吹き込み、充填させるためには、絡合性の少ない長繊維
を使用することがより好ましい。本発明の長繊維トウの
製造方法には、例えば木綿よりなる側地にポリエステル
100%からなるトウ(例えば50万デニール)を拡開
繊・吹き込み、充填してトウ充填体を作る方法、また別
の一例として、まず基材となる長繊維トウと熱接着性繊
維との混在物を作り、次に、吹き込みノズルを通して、
圧縮空気により通気性型枠内に吹き込み、その後加熱
し、混在せしめた熱接着性繊維を熱融着して、長繊維ト
ウ充填体とする方法を採用できる。
【0043】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例における特性値は次の方法に
より求めたものである。
に説明する。なお、実施例における特性値は次の方法に
より求めたものである。
【0044】ドレープ性 机の一端にトウ布団をたれるように載せ、そのたれる状
態を観察し、非常に良いものから悪いものまで4段階に
評価した(非常に良いものを二重丸、良いものを丸、や
や悪いものを三角、悪いものを×で表1に表示し
た。)。
態を観察し、非常に良いものから悪いものまで4段階に
評価した(非常に良いものを二重丸、良いものを丸、や
や悪いものを三角、悪いものを×で表1に表示し
た。)。
【0045】嵩高性 30cm厚さのトウ布団について、無加重下における厚
さに対する0.5kg/cm2 荷重下での厚さの割合を
%表示で表1に示した。
さに対する0.5kg/cm2 荷重下での厚さの割合を
%表示で表1に示した。
【0046】製品収縮率 トウ布団に予めマークを数箇所記しておき、そのトウ布
団を洗濯機を用いて水中で5分間(弱回転)もみ、1分
間の脱水後、50℃×15分間の乾燥を行なった後の長
さ寸法変化率(%)を縦、横それぞれ測定し、表1に示
した。
団を洗濯機を用いて水中で5分間(弱回転)もみ、1分
間の脱水後、50℃×15分間の乾燥を行なった後の長
さ寸法変化率(%)を縦、横それぞれ測定し、表1に示
した。
【0047】均一充填度 トウ布団を手で押さえて官能検査し、非常に良いものか
ら悪いものまで4段階に評価した(非常に良いものを二
重丸、良いものを丸、やや悪いものを三角、悪いものを
×で表1に表示した。)。
ら悪いものまで4段階に評価した(非常に良いものを二
重丸、良いものを丸、やや悪いものを三角、悪いものを
×で表1に表示した。)。
【0048】実施例1〜2、比較例1〜2 ポリエステル長繊維トウ(単糸デニールが6デニール、
トータルデニールが23万デニール)を用いて、表1に
示す拡開繊、部分カットの条件にてトウ布団(目付15
0×195cm2 大の側地にトウ1.8kgを充填)を
製作した(実施例1)。また、全てのローラを埋蔵した
ヒーターにより48℃に加熱した状態で拡開繊、部分カ
ットしたものを製作した(実施例2)。それらの評価結
果も表1に併記した。一方、比較例として、バックロー
ラ、セカンドローラ、カット部を有しない製造工程で同
目付トウ布団を作成した場合(比較例1)、カット部を
有しない製造工程で同目付トウ布団を作成した場合(比
較例2)について表1に示した。
トータルデニールが23万デニール)を用いて、表1に
示す拡開繊、部分カットの条件にてトウ布団(目付15
0×195cm2 大の側地にトウ1.8kgを充填)を
製作した(実施例1)。また、全てのローラを埋蔵した
ヒーターにより48℃に加熱した状態で拡開繊、部分カ
ットしたものを製作した(実施例2)。それらの評価結
果も表1に併記した。一方、比較例として、バックロー
ラ、セカンドローラ、カット部を有しない製造工程で同
目付トウ布団を作成した場合(比較例1)、カット部を
有しない製造工程で同目付トウ布団を作成した場合(比
較例2)について表1に示した。
【0049】
【表1】 表1からわかるように、本発明の方法によるトウ布団
(実施例1、実施例2)は、ドレープ性、嵩高性、製品
収縮性、均一充填度の全てに優れるものであった。
(実施例1、実施例2)は、ドレープ性、嵩高性、製品
収縮性、均一充填度の全てに優れるものであった。
【0050】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、優れた嵩高
性、ドレープ性、滑らかな表面タッチを有し、かつ従来
の長繊維トウ充填体が有していた充填不良の欠点を解決
し得る長繊維トウ充填体を製造できる。
性、ドレープ性、滑らかな表面タッチを有し、かつ従来
の長繊維トウ充填体が有していた充填不良の欠点を解決
し得る長繊維トウ充填体を製造できる。
【図1】本発明の長繊維トウ充填体中のトウの側面の一
例を示す模式図である。
例を示す模式図である。
【図2】本発明の長繊維トウ充填体の製造方法の一例を
示す工程概略図(正面図)である。
示す工程概略図(正面図)である。
【図3】本発明の長繊維トウ充填体の製造方法の一例を
示す工程概略図(平面図)である。
示す工程概略図(平面図)である。
【図4】本発明の製造方法における長繊維トウ拡開繊の
一例を示す平面図である(テーパ付バーあるいはテーパ
付ローラ使用時)。
一例を示す平面図である(テーパ付バーあるいはテーパ
付ローラ使用時)。
【図5】本発明の製造方法における長繊維トウ拡開繊の
他の一例を示す平面図である(曲面バーあるいは曲面ロ
ーラ使用時)。
他の一例を示す平面図である(曲面バーあるいは曲面ロ
ーラ使用時)。
1,2,3,4,5:ガイドバー 6a,6b :バック加圧ローラ 7a :凹型スクリューセカンド加圧ロー
ラ 7b :セカンド加圧ローラ 8a,8b :フロント加圧ローラ 9a,9b :カット部加圧ローラ 10 :切断装置 11 :圧空ノズル 12 :充填ノズル 13 :通気性型枠 14 :供給長繊維トウ
ラ 7b :セカンド加圧ローラ 8a,8b :フロント加圧ローラ 9a,9b :カット部加圧ローラ 10 :切断装置 11 :圧空ノズル 12 :充填ノズル 13 :通気性型枠 14 :供給長繊維トウ
Claims (3)
- 【請求項1】主として長繊維トウからなる充填体におい
て、該長繊維トウが切断点を有する繊維と、切断点を有
しない繊維から構成されることを特徴とする長繊維トウ
充填体。 - 【請求項2】主として長繊維トウからなる繊維原料を空
気流により吹込ノズルから通気性型枠内に充填する長繊
維トウ充填体の製造方法であって、前記繊維原料の一部
を切断し、次いで前記繊維原料を吹込ノズルに供給する
ことを特徴とする長繊維トウ充填体の製造方法。 - 【請求項3】前記繊維原料を拡開繊し、次いで前記繊維
原料の一部を切断することを特徴とする請求項2記載の
長繊維トウ充填体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31711192A JPH06154438A (ja) | 1992-11-26 | 1992-11-26 | 長繊維トウ充填体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31711192A JPH06154438A (ja) | 1992-11-26 | 1992-11-26 | 長繊維トウ充填体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06154438A true JPH06154438A (ja) | 1994-06-03 |
Family
ID=18084565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31711192A Pending JPH06154438A (ja) | 1992-11-26 | 1992-11-26 | 長繊維トウ充填体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06154438A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014168167A1 (ja) * | 2013-04-09 | 2014-10-16 | トヨタ自動車株式会社 | 開繊装置 |
US9670054B2 (en) | 2010-08-23 | 2017-06-06 | Kurashiki Boseki Kabushiki Kaisha | Stuffed article |
-
1992
- 1992-11-26 JP JP31711192A patent/JPH06154438A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9670054B2 (en) | 2010-08-23 | 2017-06-06 | Kurashiki Boseki Kabushiki Kaisha | Stuffed article |
WO2014168167A1 (ja) * | 2013-04-09 | 2014-10-16 | トヨタ自動車株式会社 | 開繊装置 |
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