JPH06154166A - コンタクトレンズの判別装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、コンタクトレンズの表裏を正確に
判別可能な判別装置を提供する。 【構成】 本発明のコンタクトレンズの判別装置１は、
表又は裏配置のコンタクトレンズ２を定位置に保持する
レンズ保持手段３と、このレンズ保持手段３により保持
された表又は裏配置のコンタクトレンズ２に対して異な
る方向から測定光を入射する複数の発光源４Ａ，４Ｂ
と、各測定光に基づく表又は裏配置のコンタクトレンズ
２からの反射光の位置の相違を検出する検出光学系５
と、この検出光学系５の検出結果に基づき前記レンズ保
持手段３に保持されるコンタクトレンズ２の表裏判別を
行う判別手段６とを有する。この構成により、コンタク
トレンズ２の球面度数，円柱度数等の光学測定の前に、
当該コンタクトレンズ２の表配置，裏配置を正確に判別
でき、誤測定を未然に防止することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、コンタクトレンズの判
別装置に関し、より詳しくは、表又は裏配置のコンタク
トレンズの判別を適確に行うことが可能なコンタクトレ
ンズの判別装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、眼の視力矯正等の目的で表又
は裏配置のコンタクトレンズが多く製造され、眼に着用
されて実用に供されている。

【０００３】また、視機能検査の技術分野においては、
ケラトメータ，オートレフラクトメータ等の眼科装置に
よりコンタクトレンズの光学測定やコンタクトレンズを
着用した眼の視機能検査を行っている。

【０００４】しかしながら、従来においてはコンタクト
レンズの表又は裏配置の判別機能を具備した眼科装置は
無く、表又は裏配置のいずれかのコンタクトレンズを測
定光学系に入れて測定を行った後、測定値の異常に気付
いて改めてコンタクトレンズをセットし直して再度測定
を行なわなければならないという問題があった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
においては、コンタクトレンズの光学測定の際に表配
置、裏配置を逆にした状態で測定光学系による測定を行
い誤った測定値を得るという問題がある。

【０００６】そこで、本発明は、コンタクトレンズの球
面度数，円柱度数等の光学測定の前に当該コンタクトレ
ンズの表面，裏面を正確に判別でき、誤測定を未然に防
止できるコンタクトレンズの判別装置を提供することを
目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明のコンタクトレン
ズの判別装置は、表又は裏配置のコンタクトレンズを定
位置に保持するレンズ保持手段と、このレンズ保持手段
により保持された表又は裏配置のコンタクトレンズに対
して異なる方向から測定光を入射する複数の発光源と、
各測定光に基づく表又は裏配置のコンタクトレンズから
の反射光の位置の相違を検出する検出光学系と、この検
出光学系の検出結果に基づき前記レンズ保持手段に保持
されるコンタクトレンズの表裏判別を行う判別手段とを
有する。

【０００８】

【作用】上述した構成のコンタクトレンズの判別装置の
作用を以下に説明する。このコンタクトレンズの判別装
置の発光源は、レンズ保持手段により保持された表又は
裏配置のコンタクトレンズに対して異なる方向から測定
光を入射する。この測定光は、コンタクトレンズの表配
置又は裏配置の相違により異なる位置で反射し反射光と
なって検出光学系に入射する。検出光学系は、表又は裏
配置のコンタクトレンズからの反射光の位置の相違を検
出し、検出結果を判別手段に送る。判別手段は、検出光
学系の検出結果に基づき、前記レンズ保持手段に保持さ
れるコンタクトレンズの一方の面が表裏いずれであるか
を判別する。

【０００９】

【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明する。

【００１０】図１に示すコンタクトレンズ２の判別装置
１は、表又は裏配置のコンタクトレンズ２を定位置に保
持するレンズ保持手段３と、このレンズ保持手段３によ
り保持された表又は裏配置のコンタクトレンズ２に対し
て異なる方向、即ち、光軸Ｌに対して例えば＋５０度，
−５０度の２方向から測定光を入射する２個の発光源４
Ａ，４Ｂと、各測定光に基づく表又は裏配置のコンタク
トレンズ２からの反射光の位置の相違を検出する検出光
学系５及びこの検出光学系５の検出結果に基づき前記レ
ンズ保持手段３に保持されるコンタクトレンズ２の一面
が表面，裏面のいずれであるかを判別する判別手段６を
含む装置本体７と有している。

【００１１】前記検出光学系５は、前記レンズ保持手段
３に対峙させる測定光学系８と、この測定光学系８を経
て入射する前記コンタクトレンズ２からの反射光を電気
信号に変換する例えばＣＣＤを用いたラインセンサ９と
を具備している。

【００１２】測定光学系８としては、例えば、コンタク
トレンズ２と対峙させる対物レンズと、この対物レンズ
を経たコンタクトレンズ２からの反射光をラインセンサ
９に導く対物レンズの焦点位置に配置したテレセントリ
ック絞りとを用いた構成のものを使用する。

【００１３】前記発光源４Ａは、所定の周波数の測定光
を発射するＬＥＤ１０と、このＬＥＤ１０からの測定光
を前記レンズ保持手段３により保持されるコンタクトレ
ンズ２に向けて集光する集光レンズ１１と具備してい
る。尚、ＬＥＤ１０は集光レンズ１１の焦点位置に配置
することで、コンタクトレンズ２に平行光を照射できる
が、必ずしも平行光を照射する構成としなくても実施可
能である。

【００１４】前記発光源４Ｂも発光源４Ａと同様な構成
となっている。

【００１５】また、発光源４Ａ，４Ｂは、装置本体７に
おける検出光学系５のコンタクトレンズ２との対峙する
側に配置している。

【００１６】前記レンズ保持手段３は、水の表面張力に
よりコンタクトレンズ２を光軸Ｌと直交する方向に保持
するようになっている。

【００１７】図２は、コンタクトレンズ２の判別装置１
の制御系を示すものであり、全体の制御を行う制御手段
１２に、前記各ＬＥＤ１０を交互に点滅させる点灯駆動
を行う光源駆動部１３と、前記ラインセンサ９と、判別
手段６と、この判別手段６の判別結果を「表」，「裏」
等の文字等で表示する液晶ディスプレイのような表示手
段１４と、各種操作情報の入力を行う入力手段１５とを
接続している。

【００１８】次に、コンタクトレンズ２の判別装置１の
動作を図３をも参照して説明する。

【００１９】レンズ保持手段３により一面が表又は裏配
置のコンタクトレンズ２を保持した状態で、前記制御手
段１２の制御の基に光源駆動部１３により各ＬＥＤ１０
を交互に点滅させる。

【００２０】このとき、コンタクトレンズ２の一面が表
であれば、図３に示すように、発光源４Ａからの測定光
はコンタクトレンズ２のＡ位置で、発光源４Ｂからの測
定光はコンタクトレンズ２のＢ位置で各々反射し、反射
光となって測定光学系８を経てラインセンサ９に前記Ａ
位置に対応するａ位置、前記Ｂ位置に対応するｂ位置に
各々交互に入射する。

【００２１】ラインセンサ９は、ａ位置，ｂ位置の順で
各反射光を電気信号に変換し、制御手段１２を介して判
別手段６に送る。判別手段６は、ラインセンサ９からの
ａ位置，ｂ位置の順の電気信号を基に、このときのコン
タクトレンズ２の一面が凸であると判別する。この判別
手段６の判別結果は、前記表示手段１４の画面に「表」
のような文字等で表示される。これにより、検者は、レ
ンズ保持手段３により保持されているコンタクトレンズ
２の一面が表面であることを認識できる。

【００２２】一方、コンタクトレンズ２の一面が裏であ
る場合には、図３に示すように、発光源４Ａからの測定
光はコンタクトレンズ２のＤ位置で、発光源４Ｂからの
測定光はコンタクトレンズ２のＣ位置で各々反射し、反
射光となって測定光学系８を経てラインセンサ９に前記
Ｄ位置に対応するｂ位置、前記Ｃ位置に対応するａ位置
の順で、即ち、上述した場合とは逆の順序で交互に入射
する。

【００２３】ラインセンサ９は、ｂ位置，ａ位置の順で
各反射光を電気信号に変換し、制御手段１２を介して判
別手段６に送る。判別手段６は、ラインセンサ９からの
ｂ位置，ａ位置の順の電気信号を基に、このときのコン
タクトレンズ２の一面が裏であると判別する。この判別
手段６の判別結果は、前記表示手段１４の画面に「裏」
のような文字等で表示される。

【００２４】これにより、検者は、レンズ保持手段３に
より保持されているコンタクトレンズ２の一面が表面で
あることを認識できる。

【００２５】このようにして、コンタクトレンズ２の球
面度数，円柱度数等の光学測定の前に、当該コンタクト
レンズ２の表面、裏面を正確に判別でき、誤測定を未然
に防止することが可能となる。

【００２６】図４は、前記判別装置１をケラトメータ２
０に組み込んだ例を示すものである。

【００２７】即ち、ケラトメータ２０は、上述した各構
成要素を含む装置本体７を基台２１上に操作レバー２２
の操作で前後左右に移動可能に配置するとともに、レン
ズ保持手段３に対峙する前面部に前記発光源４Ａ，４Ｂ
を取り付けた構成となっている。尚、前記発光源４Ａ，
４Ｂとしては、ケラトメータ２０を構成する角膜周辺照
射用の円形配置の多数の点光源としてのＬＥＤの内の２
個を点灯制御することによっても実施可能である。

【００２８】このような構成のケラトメータ２０によっ
ても、上述した場合と同様にしてコンタクトレンズ２の
球面度数、円柱度数等の光学測定の前に、当該コンタク
トレンズ２の表面，裏面を正確に判別でき、誤測定を未
然に防止することが可能となる。

【００２９】本発明は、上述した実施例に限定されるも
のではなく、その要旨の範囲内で種々の変形が可能であ
る。

【００３０】例えば、本発明は、図示してないがコンピ
ュータレンズメータにおいてコンタクトレンズの度数を
測定する測定光学系に対しても適用可能であり、このよ
うなコンピュータレンズメータによれば、コンタクトレ
ンズの度数測定の際にその表裏の判別をも行うことが可
能となる。

【００３１】

【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、上述した
構成としたので、コンタクトレンズ２の表面，裏面を正
確に判別でき、誤測定を未然に防止することが可能な判
別装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例装置の概略構成図

【図２】本発明の実施例装置のブロック図

【図３】本発明の実施例装置の動作説明図

【図４】本発明の実施例装置をケラトメータに組み込ん
だ例を示す側面図

【符号の説明】

１ 判別装置 ２ コンタクトレンズ ３ レンズ保持手段 ４Ａ，４Ｂ 発光源 ５ 検出光学系 ６ 判別手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表又は裏配置のコンタクトレンズを定位
   置に保持するレンズ保持手段と、このレンズ保持手段に
   より保持された表又は裏配置のコンタクトレンズに対し
   て異なる方向から測定光を入射する複数の発光源と、各
   測定光に基づく表又は裏配置のコンタクトレンズからの
   反射光の位置の相違を検出する検出光学系と、この検出
   光学系の検出結果に基づき前記レンズ保持手段に保持さ
   れるコンタクトレンズの表裏判別を行う判別手段とを有
   することを特徴とするコンタクトレンズの判別装置。