JPH06153995A - 細菌ホロルシフェラーゼを用いた測定法 - Google Patents

細菌ホロルシフェラーゼを用いた測定法

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JPH06153995A
JPH06153995A JP4317068A JP31706892A JPH06153995A JP H06153995 A JPH06153995 A JP H06153995A JP 4317068 A JP4317068 A JP 4317068A JP 31706892 A JP31706892 A JP 31706892A JP H06153995 A JPH06153995 A JP H06153995A
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JP
Japan
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hololuciferase
nadh
dehydrogenase
nadph
reaction
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JP4317068A
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Takashi Mori
孝 森
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 被試験サンプル、発光細菌由来のホロルシフ
ェラーゼおよびアルデヒドを混合し、発生する光を測定
する被試験サンプル中のNADHあるいはNADPHの
測定法である。また被試験サンプル、NAD+ あるいは
NADP+ 、測定目的物質に特異的なデヒドロゲナー
ゼ、発光細菌由来のホロルシフェラーゼおよびアルデヒ
ドを混合し、発生する光を測定する、被試験サンプル中
の、デヒドロゲナーゼの基質の測定法である。 【効果】 本測定法は非常に高感度であり、測定範囲も
広い。また本発明の測定法では高価なNHRを使用しな
いで本ホロルシフェラーゼのみで測定ができるので、測
定にかかるコストを低くすることができる。また、NA
DHやNADPHを生成する酵素系、例えばある生体内
微量物質に特異的なデヒドロゲナーゼを組合わせること
により、該生体内微量物質を高感度に測定することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発光細菌に由来する新
規ホロ酵素を用い、被試験サンプル中のNADHあるい
はNADPH、または、被試験サンプル中の、デヒドロ
ゲナーゼの基質を測定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(1) NADHの測定 340nmにおける吸収極大を測定する(モル吸光
係数6270)。例えば、特開昭58−89200号公
報には、NADまたはNADPの存在下、NAD(P)
依存性コレステロール脱水素酵素を被検体に作用させ、
生成するNADHまたはNADPHの増加を吸光度34
0nmで測定して、被検体中のコレステロールを測定す
る方法が記載されている。
【0003】 励起波長340nmで発生する蛍光を
460nmで測定する。例えば、特開平2−26550
0号公報には、液中のアルデヒドとNADとをアルデヒ
ドデヒドロゲナーゼの存在下反応させ、生成するNAD
Hの蛍光量を測定して試料溶液中のアルデヒドを測定す
る方法が記載されている。
【0004】 発光細菌由来のNADH:FMNオキ
シドレダクターゼ(NHR)とルシフェラーゼの共役反
応により生じる光を測定する。
【0005】発光細菌の発光系を利用する補酵素NAD
およびNADPHの測定は、発光細菌の持つ2つの酵素
が触媒する下記反応に基づいて行われる。
【0006】
【化1】 反応(a) は、NADH:FMNオキシドレダクターゼ
(EC.1.6.99.3)あるいはNADPH:FM
Nオキシドレダクターゼ(EC.1.6.99.1)に
より還元型フラビンモノヌクレオチド(FMNH2 )を
生成するものである。
【0007】他方、反応(b) は、ルシフェラーゼ(E
C.1.14.14.3)によりFMNH2 と長鎖脂肪
族アルデヒド(RCHO)と酵素(O2 )から、FMN
と該アルデヒドに対応する脂肪族(RCOOH)と水
(H2 O)と光が生成する反応である。ここで、RCH
Oとしては、炭素数8以上の直鎖飽和脂肪族アルデヒド
が望ましく、たとえば、n−デカナール、n−テトラデ
カナール等が好適に用いられる。従って、上記反応によ
り発生した光を測定することにより、NAD(P)Hの
定量を行うことができる。
【0008】 NADの存在下、被検体中の胆汁酸
に、3−α−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼを
作用させ、生成するNADHとニトロブルーテトラゾリ
ウムをジアホラーゼの存在下反応させ、生成するジホル
マザンの吸光度変化率から、被検体中の総胆汁酸濃度を
測定する(特開昭60−214900号公報参照)。
【0009】(2) 生体成分の測定法 特異的なオキシダーゼを作用させて、H2 2 を発
生させ、これにペルオキシダーゼと発色基質(例えば、
4−アミノアンチピリンおよびフェノール)を加え、生
じたキノン色素を比色定量する。例えば、特開昭57−
206399号公報には、グルコースにムタロターゼ存
在下グルコースオキシダーゼを作用させ、生じる過酸化
水素によりペルオキシダーゼの存在下4−アミノアンチ
ピリンとアニリン化合物を縮合させ、生成する色素体を
比色定量してグルコース量を測定する方法が記載されて
いる。
【0010】この方法の例として、下記のものがある。
【0011】例1) ピルビン酸にピルビン酸オキシダ
ーゼを作用させると以下の反応が起こる。
【0012】
【化2】 この反応で生じたH2 2 にペルオキシダーゼを作用さ
せると、
【化3】 の反応が起きる。この反応で生じたキノイド色素を比色
定量する。
【0013】例2) 乳酸に乳酸オキシダーゼを加える
と、
【化4】 の反応が起きる。この反応で生じたH2 2 にペルオキ
シダーゼを作用させると、
【化5】 の反応が起きる。この反応で生じたキノイド色素を比色
定量する。
【0014】他にこの反応に用いることのできるオキシ
ダーゼとして、例えば以下のものがある。
【0015】グリセロール−3−リン酸オキシダーゼ コリンオキシダーゼ キサンチンオキシダーゼ N−アセチルグルコサミンオキシダーゼ ザルコシンオキシダーゼ グルコースオキシダーゼ アシルCoAオキシダーゼ コレステロールオキシダーゼ NAD+ あるいはNADP+ の存在下で、特異的な
デヒドロゲナーゼを作用させて測定目的物質を酸化さ
せ、その結果生じるNADHあるいはNADPHを上記
(1) のNADHの測定法により測定する。
【0016】例1) α−ヒドロキシ酪酸にNAD+
α−ヒドロキシ酪酸デヒドロゲナーゼを加え、生じたN
ADHにジアホラーゼとNTBを加え、生じたジホルマ
ザンを比色定量する。
【0017】例2) 例1)とは逆に、α−ケト酪酸に
NADHとα−ヒドロキシ酪酸デヒドロゲナーゼを加
え、NADHの吸光度の減少を測定する。
【0018】他にこの反応に用いることのできるデヒド
ロゲナーゼとして例を挙げると、 グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ リンゴ酸デヒドロゲナーゼ 乳酸デヒドロゲナーゼ グリセロール−3−リン酸デヒドロゲナーゼ グルタミン酸デヒドロゲナーゼ イソクエン酸デヒドロゲナーゼ アルデヒドデヒドロゲナーゼ アルコールデヒドロゲナーゼ グルコースデヒドロゲナーゼ ガラクトースデヒドロゲナーゼ 3−α−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ 例3) J.Ford et al, ; Anal.Biochem.,110,43-48(19
81) G.Wienhausen et al, ; Anal.Biochem.,127,380-388(19
82) デヒドロゲナーゼと発光細菌由来のNHRとルシフェラ
ーゼを作用させて発生する光を測定する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術にはそ
れぞれつぎのような欠点がある。
【0020】(1) NADHの定量 のNADHの吸収極大(340nm)の測定および
のジホルマザンの比色定量は、吸光測定であるので、い
ずれも測定感度が低い。
【0021】例えばの測定法では、NADHの測定下
限は、10-5〜10-6位である。
【0022】のNADHの蛍光測定では、検出下限は
約10-7Mであり吸光分析に比べ高いが、不純物や機械
的条件の影響を受けやすいという欠点がある。蛍光性の
不純物やあるいは逆に蛍光を吸収する物質や消光を起こ
す物質が存在すると誤差を生じる。
【0023】の測定法では、発光細菌のNADH:F
MNオキシドレダクターゼ(NHR)とルシフェラーゼ
による発光測定であるので、感度は良い(測定範囲:約
10 -9〜10-6M)。しかし、発光細菌を培養しそこか
ら精製して得られたNHRは、収量が少ないため高価で
あり、従って測定にかかるコストが高くつく。
【0024】(2) 生成成分の測定 の特異的オキシダーゼを利用する測定法では、特異的
オキシダーゼが見つかっていない等の理由でオキシダー
ゼ−ペルオキシダーゼ系による測定方法が利用できない
場合、この方法による測定は実施できない。例えば、グ
ルコース−6−リン酸、イソクエン酸、3−ヒドロキシ
酪酸、3−α−ヒドロキシステロイド(胆汁酸)の測定
はできない。
【0025】また、この定量法はキノイド色素の比色定
量であるので、感度がよくない。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、発光細菌
が生産するルシフェラーゼ、あるいは、発光細菌の遺伝
子を含有する発現ベクターにより宿主細胞を形質転換し
て得られる形質転換体が生産するルシフェラーゼは、菌
体内あるいは細胞内ではフラビンモノヌクレオチドおよ
び特定の物質を補因子としてホロ酵素となっていること
を見出し、該ホロ酵素を、これから補因子がはずれるこ
となく、生体内から分離・精製して取得した。
【0027】本発明者らは、また、該ホロ酵素が、NA
DHあるいはNADPHを酸化することにより自らの補
因子部分であるFMNを還元してFMNH2 とする反応
を司ることを見出した(反応(c) )。ここで、該ホロ酵
素をLuc〜FMN・Xと表わす。Xは、約350n
m、405nm、540nmおよび570nmに特徴的
吸収スペクトルを示すと特定物質である。
【0028】反応(c) で得られた、ルシフェラーゼとF
MNH2 と特定物質より成るホロ酵素(LUC〜FMN
2 ・X)は、下記式(d) に示す反応を司る。
【0029】
【化6】 反応(d) では、ホロ酵素LUC〜FMNH2 ・Xがアル
デヒド(RCHO)および酸素(O2 )と反応してLU
C〜FMNとなり、それと同時に該アルデヒドに対応す
る脂肪酸(RCOOH)と水(H2 O)と光(hν)が
生成する。そこで、この光を測定することによりNAD
HおよびNADPHを定量することができる。
【0030】すなわち、本発明による第1の測定法によ
れば、被試験サンプル中のNADHあるいはNADPH
の測定法であって、 被試験サンプル 発光細菌由来のホロルシフェラーゼ アルデヒド を混合し、発生する光を測定することを特徴とする、細
菌ホロルシフェラーゼを用いた測定法が提供される。
【0031】発光細菌由来のホロルシフェラーゼを用い
て、NADHあるいはNADPHを定量する第1の測定
法は、次の利点を有する。
【0032】(1) 検出系が発光分析であるので、反応が
迅速である上に、検出感度が従来の吸光分析、比色定量
および蛍光分析より向上する。また、測定領域が、吸光
・蛍光分析では2桁程度であるのに対し、3〜6桁と広
い。
【0033】(2) 従来のNADH:FMNオキシドレダ
クターゼ(NHR)とルシフェラーゼの共役反応による
発光分析では、高価なNHRが必要であるのに対し、該
ホロルシフェラーゼを使用すれば、NHRが不要であ
り、従って測定コストが低くなる。
【0034】また、該ホロルシフェラーゼは、NADH
やNADPHの分析に用いられるだけでなく、NADH
やNADPHを生成する酵素系と該ホロルシフェラーゼ
系とを共役反応により組合せれば、これらの酵素の基質
濃度や酵素活性を高感度に測定することができる。ここ
で、上記NADHやNADPHを生成する酵素系は、こ
れが1つの酵素反応よりなる場合も、複数の酵素反応よ
りなる場合も、該ホロルシフェラーゼ系と共役させるこ
とができる。
【0035】例えば、NAD+ あるいはNADP+ の存
在下、測定目的物質に特異的なデヒドロゲナーゼを作用
させ、生じたNADHにアルデヒドと該ホロルシフェラ
ーゼを加え、発生する光を測定することにより、測定目
的物質を定量することができる。また、このデヒドロゲ
ナーゼ活性を測定することもできる。
【0036】すなわち、本発明による第2の測定法によ
れば、被試験サンプル中の、デヒドロゲナーゼの基質の
測定法であって、 被試験サンプル NAD+ あるいはNADP+ 測定目的物質に特異的なデヒドロゲナーゼ 発光細菌由来のホロルシフェラーゼ アルデヒド を混合し、発生する光を測定することを特徴とする、細
菌ホロルシフェラーゼを用いた測定法が提供される。
【0037】例えば、臨床検査用等の生体試料中の脱水
素酵素およびその基質の分析は、上記測定法の好適な例
である。脱水素酵素としては例えば以下のものが挙げら
れるが、脱水素酵素はこれらに限定されるものではな
い。
【0038】イソクエン酸脱水素酵素、乳酸脱水素酵
素、グルコース−6−リン酸脱水素酵素、リンゴ酸脱水
素酵素、グリセロリン酸脱水素酵素、3−ヒドロキシ酪
酸脱水素酵素、α−ケトグルタル酸脱水素酵素、アルコ
ール脱水素酵素、アルデヒド脱水素酵素、l−グルタミ
ン酸脱水素酵素、l−アラニン脱水素酵素、3−α−ヒ
ドロキシステロイド脱水素酵素。
【0039】被試験サンプル中の、デヒドロゲナーゼの
基質を測定する第2の測定法は、次の利点を有する。
【0040】(1) オキシダーゼ−ペルオキシダーゼの系
は、生成したキノイド色素の比色定量によるものである
のに対し、該ホロルシフェナーゼ系は発光測定によるも
のであるので、測定感度を格段に向上し、また測定領域
も広くすることができる。
【0041】(2) さらに、測定目的物質に特異的なオキ
シダーゼが見つかっていない等の理由により、上記オキ
シダーゼ−ペルオキシダーゼ系による測定方法が利用で
きない場合でも、測定目的物質に特異的なデヒドロゲナ
ーゼが存在すれば、本発明の方法により測定が可能であ
る。このように測定可能な基質(酵素)の例としては、
グルコース−6−リン酸、イソクエン酸、3−ヒドロキ
シ酪酸、3−α−ヒドロキシステロイド(胆汁酸)が挙
げられる。
【0042】本発明の測定法で用いられるホロルシフェ
ラーゼは、発光細菌に由来するホロ酵素である。該ホロ
ルシフェラーゼを生産する発光細菌としては、例えばビ
ブリオ・ハーベイ(Vibrio harveyi) 、ビブリオ・フ
イッシェリ(Vibrio fisheri) 、ビブリオ・スプレン
ディダス(Vibrio splendidus)、ビブリオ・コレラエ
Vibrio cholerae)、フォトバクテリウム・フォスフ
ォレウム(Photobacterium phosphoreum) 、フォトバ
クテリウム・レイオグナシ(Photobacterium leiognath
i)等が挙げられる。上記細菌以外にも、発光反応を触媒
する酵素を生産する細菌は上記ホロ酵素の生産に使用で
きる。
【0043】また、本発明の方法で用いられる細菌ホロ
ルシフェラーゼには、上記発光細菌を培養して得られる
ホロルシフェラーゼのみに限らず、上記発光細菌由来の
ルシフェラーゼをコードする遺伝子を含有する発現ベク
ターにより宿主細胞を形質転換して得られる形質転換体
が生産するホロルシフェラーゼも含まれる。該形質転換
体を用いてホロルシフェラーゼを生産する場合は、遺伝
子工学の技術により、該ホロ酵素の発現効率を大きく向
上できる可能性があるので、この手法は好適に用いられ
る。
【0044】該形質転換体として、例えば、特開平2−
2363号に示されるJM109(pLUX1802)
は、該ホロルシフェラーゼを大量に発現するので、好適
に用いることができる。該JM109(pLUX180
2)は、発光細菌ビブリオ・ハーベイのルシフェラーゼ
をコードする遺伝子を含有する発現ベクターにより大腸
菌JM109を形質転換して得られたものである。
【0045】次に、形質転換体JM109(pLUX1
802)の調製法について説明する。
【0046】ビブリオ・ハーベイを、例えばハスティン
グ(J.W.Hastings) らの方法(Methods in Enzymology,
vol. LVII,153(1978))により培養し、そこから例えば
ミヤモト(C.Miyamoto) らの方法(Methods in Enzymol
ogy, vol.133,70(1986) )によりクロモソーム遺伝子を
抽出する。抽出したクロモソームDNAは、次に、遺伝
子ライブラリーを作成するために既知のプラスミドベク
ターに組み込まれる。上記プラスミドベクターとして
は、例えば、lacプロモーターを持つpUC18(宝
酒造社製)、pUC118(宝酒造社製)、pBluescrip
t SK II (+)(Stratagene社製)、pUR278
(Ruther et el.;EMBO J.,2,1791(1983))等;あるいは
tacプロモーター(trp−lacプロモター)を持
つpKK177−3(Amann E.and J.Brosius ;Gene ,
40,183(1985) )等;あるいは、λファージのP
L プロモーターを持つpKC30(Shimatake H and M.
Rosenberg ;Nature.292.128(1981))等が挙げられる。
【0047】これらのプラスミドベクターは適当な制限
酵素により切断される。上記抽出されたクロモソームD
NAも適当な制限酵素により切断され、上記制限酵素に
より切断されたプラスミドベクターに連結される。
【0048】例えば、図1に示すように、ビブリオ・ハ
ーベイから単離したクロモソームDNAを制限酵素Sa
3AI(宝酒造社製)で部分消化する一方、pUC1
8を制限酵素BamHI(宝酒造社製)で消化し、これ
らを、例えばT4ファージ由来のDNAリガーゼ(宝酒
造社製)を用いて連結させる。
【0049】このようにして得られた組換えプラスミド
は、例えば、ハナハン(Hanahan D)の方法(J.Mol.Bio
l.,166.557(1983) )、あるいはMolecular Cloning
(1.74〜1.84頁、Cold Spring Harbor Laborat
ory(1989) )記載の方法により適当な宿主細胞に導入さ
れる。宿主細胞の例としては、エセリシア属やバチルス
属、シュードモナス属の菌株、酵母、真菌類、ヒトおよ
びその他の動物の培養細胞、植物の培養細胞等が挙げら
れるが、例えば大腸菌E. Coli JM109株(東洋紡
績社製)が好適に用いられる。
【0050】このようにして得られた形質転換微生物か
ら、ルシフェラーゼを生産する菌株がスクリーニングさ
れる。このスクリーニングは、例えば使用したプラスミ
ドベクターに由来する薬剤耐性の発現、菌株が生産する
ルシフェラーゼによる発光反応あるいは、ビブリオ・ハ
ーベイ由来のルシフェラーゼをコードする遺伝子の塩基
配列の一部分より構成されるDNAプローブを用いたハ
イブリダイゼーション等を利用して行われる。
【0051】例えば、プラスミドベクターとして上記p
UC18を使用する例においては、該pUC18がアン
ピシリン耐性遺伝子を持つことを利用して、得られた大
腸菌群をアンピシリンおよびイソプロピル−β−D−チ
オガラクトピラノシド(IPTG)含有培地で培養し、
該培地で生育する菌を選択する。さらに、これらの菌体
に対して、長鎖アルデヒド(例えば、n−デカナール)
を作用させて発光を示す菌体を選択する。このようにし
て得られた形質転換微生物は、ビブリオ・ハーベイ由来
のルシフェラーゼ遺伝子が組み込まれた組み換え体プラ
スミドを有する。本発明者らは、上記形質転換大腸菌群
の中からルシフェラーゼ活性の最も高い大腸菌群を選び
出し、これをJM109(pLUX1801)と命名
し、また該大腸菌が有するルシフェラーゼ活性を発現し
得るプラスミドをpLUX1801と命名した。
【0052】形質転換微生物JM109(pLUX18
01)から再び組換えプラスミドpLUX1801を単
離し、該プラスミドに挿入されているルシフェラーゼ遺
伝子を含むDNA断片をサブクローン化することによ
り、さらにルシフェラーゼ活性の高い形質転換微生物、
および該ルシフェラーゼ活性を発現し得る組換えプラス
ミドが得られる。
【0053】例えば上記JM109(pLUX180
1)を大量培養し、菌体をアルカリ処理してプラスミド
を単離し、種々の制限酵素を単独でもしくは2以上を組
み合わせて用いて、上記プラスミドを切断することによ
り、次のDNA断片が得られた。
【0054】(1) 4.0kbpのHind III D
NA断片 (2) 3.7kbpのSal I−Hind III D
NA断片 (3) 3.0kbpのHind III −Pst I D
NA断片、および (4) 1.5kbpのHind III −EcoRI D
NA断片。
【0055】これらのDNA断片を再び上記方法に準じ
てpUC18プラスミドベクターに組み込み、それぞれ
のDNA断片に対応する組み換えプラスミド(1) pLU
X1802、(2) pLUX1803、(3) pLUX18
04および(4) pLUX1805を得た。これらの組換
えプラスミドにより、それぞれ、大腸菌JM109株を
形質転換し、そのルシフェラーゼ活性を調べたところ、
pLUX1802を有する形質転換大腸菌(JM109
(pLUX1802)と命名)、およびpLUX180
3を有する形質転換大腸菌(JM109(pLUX18
03)と命名)にルシフェラーゼ活性が認められた。
【0056】図2に組換えプラスミドpLUX180
1、pLUX1802、pLUX1803、pLUX1
804およびpLUX1805の制限酵素切断地図を示
し、図3にpLUX1802の模式図を示す。図2から
ルシフェラーゼ遺伝子は3.7kbpのSalI−Hi
nd III DNA断片および4.0kbpのHind
III DNA断片内に存在すことが確認された。
【0057】次に、本発明者らによるホロルシフェラー
ゼの分離・精製法について説明する。
【0058】菌体内ではルシフェラーゼはフラビンモノ
ヌクレオチドと特定物質とを補因子としてホロ酵素の状
態となっているので、これを上記発光細菌から分離・精
製する場合も、上記形質転換体から分離・精製する場合
も、該ホロ酵素中の上記2つの補因子がルシフェラーゼ
からはずれない方法を用いて、該ホロルシフェラーゼの
分離・精製を行う必要がある。
【0059】菌体の培養 発光細菌を、例えばハスティングらの前記方法(Method
s in Enzymology vol.LVII ,153(1978) により培養
し、菌体内にホロルシフェラーゼを蓄積させる。
【0060】あるいは、上記形式転換体JM109(p
LUX1802)を、例えば特開平2−2363号に示
す方法により培養する。培地としては、例えば、E. Co
liJM109株の培養に用いられるLB培地(1%トリ
プトン、0.5%酵母エキス、0.5%NaCl)等が
挙げられる。また、該培地に、リボフラビンを添加する
のも好ましい。培養温度は、例えば30〜40℃、好ま
しくは37℃程度で、培養時間は、例えば2〜16時
間、好ましくは8時間程度である。該培地にイソプロピ
ル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)(ナ
カライテスク社製)を添加することにより、ベクターp
UC18のlacプロモーターが誘導され、ホロルシフ
ェラーゼの生産が行われる。
【0061】ホロ酵素の抽出および精製 培養した菌体を、遠心分離等により集菌し、集菌した菌
体を破砕する。破砕方法としては、菌体に例えば細胞磨
砕用酸化アルミニウムを加えて、菌体を乳鉢で磨砕する
方法、あるいは緩衝液中、浸透圧ショックによる方法、
あるいは、酵素リゾチームや界面活性剤等を用いた菌体
破砕法が挙げられる。
【0062】得られた抽出液から、該ホロルシフェラー
ゼの2つの補因子がホロルシフェラーゼからはずれない
ように、以下の(i)(ii) の方法によりホロ酵素を精製し
た。すなわち、(i) まず、クエン酸鉄アンモニウムで処
理したイオン交換カラムによるクロマトグラフィーを行
う。
【0063】「クエン酸鉄アンモニウムで処理する」方
法として、例えば、カラムゲルをカラムに充填する前
に、クエン酸鉄アンモニウムを含有する緩衝液中で攪拌
する。イオン交換クロマトグラフィーとして、例えば、
DEAE(ジエチルアミノエチル)−セルロファイン等
の弱陰イオン交換クロマトグラフィーを行う。
【0064】(ii)次に、上記(i) により精製したホロル
シフェラーゼをさらに、ゲル濾過法により精製する。ゲ
ル濾過法として、例えば、セルファデックス−G75カ
ラムが用いられる。
【0065】(iii) 該ホロルシフェラーゼの精製法の他
の例としては、例えばNAD(P)Hの存在下クロマト
グラフィーを行う方法が挙げられる。
【0066】ここで、「NAD(P)Hの存在下」と
は、例えば、 クロマトグラフィーのカラムをNADHあるいはN
ADPHを含有した緩衝液で平衡化する、 カラムにアプライする前の粗酵素液にNADHある
いはNADPHを混合しておき、ついで該混合液をカラ
ムにアプライする、 カラムの展開液(溶離液)中にNADHあるいはN
ADPHを加えて、その展開液を用いて該ホロルシフェ
ラーゼを溶離する、 の上記のいずれか1つあるいは複数の操作を含む
処理を言う。
【0067】NADHあるいはNADPHが存在する
と、該ホロルシフェラーゼは、NADHあるいはNAD
PHを酸化型に変えることにより、自らの補因子である
FMNをFMNH2 に還元する。FMNは、還元されて
FMNH2 になると、ルシフェラーゼとの結合がより強
固になるので、フラビンモノヌクレオチドおよび該特異
吸収物質がルシフェラーゼからはずれないで、該ホロル
シフェラーゼが精製せられる。
【0068】上記クロマトグラフィーとして、例えば、
上記DEAE・セルロファイン等の弱陰イオン交換クロ
マトグラフィーが好適に用いられる。
【0069】以上、(i) クエン酸鉄アンモニウムで処理
したイオン交換クロマトグラフィー、および(ii)ゲル濾
過の2つの方法の組合わせにより精製されたホロルシフ
ェラーゼは、下記(1)(2)の確認により、該ルシフェラー
ゼが、確かに2つの補因子が結合してホロ酵素の状態に
なっていることが明らかになった。
【0070】(1) SDS−PAGEにおいて、ルシフェ
ラーゼのαおよびβサブユニットに対応する2本のバン
ドが確認された。
【0071】(2) 可視部の吸収スペクトルにおいて、一
方の補因子であるFMNに由来する約370nm、43
5nm、460nmの吸収、および、もう1つの補因子
である上記特定物質に由来する約350nm、405n
m、540nm、570nmの吸収が確認された。
【0072】該ホロルシフェラーゼにNADHおよびア
ルデヒドを加えたところ、前記反応(c)(d)による発光反
応が確認された。また、NADHの代わりにNADPH
を加えた場合にも発光反応は確認されたが、この場合、
光量はNADHの場合より弱かった。このことにより、
該ホロルシフェラーゼは、NADHあるいはNADPH
を酸化することによるFMNの還元反応(上記反応
(c))を触媒することが明らかとなった。従って、該
ホロルシフェラーゼのみを用いて、上記反応(c)(d)によ
るNADHおよびNADPHの定量が行えることが判明
した。
【0073】ホロルシフェラーゼによるNADHおよび
NADPHの定量 該ホロルシフェラーゼは、例えば、上記の如く、(i) ク
エン酸鉄アンモニウムで処理したイオン交換カラムによ
るクロマトグラフィーおよび(iii) ゲル濾過の2つの方
法の組合せにより純品として得られ、これを用いること
により、下記の方法によりNADHおよびNADPHを
簡便に感度良く測定することができる。
【0074】被試験サンプル中のNADHおよびNAD
PHの定量は、 (1) 被試験サンプル (2) 発光細菌由来のホロルシフェラーゼ (3) アルデヒド を混合し、発生する光を測定することにより行われる。
【0075】ここで、アルデヒドとしては、好ましくは
炭素数8以上の直鎖飽和脂肪族アルデヒドであり、その
好適な例としてn−デカナール、n−テトラデカナール
が挙げられる。
【0076】また、「光を測定する」とは、例えば、酵
素反応開始直後の発光強度のピーク値を測定すること、
あるいは、発光量を単位時間積算した値を測定すること
等が挙げられるが、その他、通常の発光測定に用いる方
法も用いることができる。
【0077】また、NADHおよびNADPHの定量
は、該ホロ酵素の上記完全精製品を用いなくても、精製
途中の中間精製品を用いることによって感度良く行うこ
とができる。
【0078】上記中間精製品として、例えば、下記のも
のが用いられる。
【0079】(1) 上記ホロルシフェラーゼを生産する細
胞を破砕して得られる菌体抽出液、(2) 上記菌体抽出液
に透析、硫安沈殿および限外濾過のうち少なくとも1つ
の処理を行ったもの、(3) 上記菌体抽出液に上記(i)
(ii)(iii)の精製法のうち少なくとも1つの処理を行っ
たもの。
【0080】次に、デヒドロゲナーゼとホロルシフェラ
ーゼの共役反応による生体内微量物質の測定の例につい
て説明する。
【0081】本発明で用いられるホロルシフェラーゼ
は、NADHやNADPHの測定に利用できるだけでな
く、NADHやNADPHを生成する酵素反応と該ホロ
ルシフェラーゼの行う反応(上記(c)(d))を共役させる
ことにより、この酵素の基質濃度や、酵素活性を簡便に
感度よく測定することができる。NADHやNADPH
を生成する酵素として、例えばデヒドロゲナーゼが挙げ
られる。
【0082】例えば、デヒドロゲナーゼとホロルシフェ
ラーゼの共役反応による、被試験試料中の生体内微量物
質の測定は、 (1) 被試験サンプル (2) NAD+ あるいはNADP+ (3) 測定目的物質に特異的なデヒドロゲナーゼ (4) 発光細菌由来のホロルシフェラーゼ (5) アルデヒド を混合し、発生する光を測定することにより行われる。
【0083】
【実施例】参考例1 組換え体プラスミドおよび形質転換微生物の調製 ビブリオ ハーベイATCC14126株を、2%Na
Clを含有するLB培地(バクトトリプトン1g、酵母
エキス0.5g、NaCl 2g/100ml)100
mlで28℃にて8時間培養した後、8,000rpm で
10分間遠心分離を行った。得られた菌体沈殿物をED
TAを含有する生理食塩水(NaCl0.88g、ED
TA・Na2 1.86g/100ml、pH8.0)
10mlに懸濁して洗浄し、8,000rpm で10分間
遠心分離を行った。次いで、沈殿物を上記のEDTAを
含有する生理食塩水5mlに懸濁し、リゾチームを最終
濃度が2mg/mlとなるように添加し、37℃で20
分間振盪しながらインキュベーションを行った。さら
に、この溶液に10%SDSを0.6ml添加し、60
℃で10分間インキュベーションした。その後、等量の
フェノール溶液(フェノール:クロロホルム:イソアミ
ルアルコール=25:24:1)を添加して穏やかに攪
拌し、次いで遠心分離を行ってその上清(DNAを含有
する水層)を得た。この上清について、上記のフェノー
ル溶液による抽出操作をさらに2回繰り返した。
【0084】得られた上清に2倍量のエタノールを添加
し、浮遊している染色体DNAをガラス棒を用いて巻き
とり、回収した。この染色体DNAが巻き付いているガ
ラス棒を70%エタノール、80%エタノール、90%
エタノール、100%エタノールに順次浸漬し、DNA
の脱水を行った。これをさらに室温で乾燥させた後、1
mlのTE10−1(10mM Tris−HCl(p
H8.0),1mMEDTA・Na2 )に溶解させた。
【0085】このようにして得られたビブリオ ハーベ
イの染色体DNAを2μg含有する溶液(DNA量はO
D 260nmにおける吸光度より求めた)に、1/1
0量の10×Sau3AI緩衝液(100mM Tri
s−HCl(pH7.5)、70mM MgCl2 、l
M NaCl)および制限酵素Sau3AIを2単位添
加し、37℃で15分間部分消化した。この溶液のうち
DNA200ngに相当する量(上記DNA消化物の1
/10量に相当する量)と、制限酵素で完全消化した大
腸菌プラスミドDNAとを混合した。
【0086】この「制限酵素で完全消化した大腸菌プラ
スミドDNA」とは、大腸菌の多コピープラスミドpU
C18のDNA100ngに、1/10量の10×Ba
Hl緩衝液(100mM Tris−HCl(pH
8.0)、70mM MgCl 2 、1M NaCl、2
0mM 2−メルカプトエタノール、および0.1%ウ
シ血清アルブミン)、2単位の制限酵素BamHlを添
加して、37℃で2時間インキュベーションして完全に
消化したものである。この混合液に、1/10量の10
×T4 リガーゼ緩衝液(660mM Tris−HCl
(pH7.6)、66mM MgCl2 、100mMジ
チオスレイトール、および1mM ATP)、および1
0単位のT4 DNAリガーゼを添加し、10℃で一晩反
応を行って連結させた(図1参照)。
【0087】大腸菌JM109株のコンビテントセル
(宝酒造社製)に上記連結混合物を接触させて、該大腸
菌の形質転換を行った。この菌体を、50μg/mlの
アンピシリンと1mMのIPTGを含有するLB寒天培
地(100mlあたりバクトトリプトン1g、酵母エキ
ス0.5g、NaCl 0.5g、および寒天1.5g
を含む)10枚に塗り、37℃で一晩平板培養してスク
リーニングを行った。この培養で得られた10,000
個のアンピシリン耐性の形質転換コロニーに、n−デカ
ナール(半井化学)を噴霧器を用いて霧状に添加し、発
光を示した(ルシフェラーゼ活性を有する)コロニーを
1株得た。このコロニーを形成する菌株に含有されるル
シフェラーゼ活性を有する組換え体プラスミドをpLU
X1801と命名し、該大腸菌コロニーを大量培養した
後にアルカリ処理を行うことにより、該プラスミドpL
UX1801を単離・精製した。この精製されたプラス
ミドpLUX1801に制限酵素Hind III、Sal
I、PstI、およびEcoRIを種々の組合わせで作
用させて消化し、0.8%アガロースゲルで電気泳動す
ることにより、以下のDNA破片を得た:(1) 4.0k
bpのHind IIIDNA断片、(2) 3.7kbpの
alI−Hind III DNA断片、(3) 3.0kbp
Hind III−PstI DNA断片、および(4)
1.5kbpのHind III−EcoRI DNA断
片。
【0088】(1) 〜(4) それぞれのDNA断片20ng
と、10ngのpUC18DNAを(1) 〜(4) と同じ制
限酵素の組合わせで消化したDNAとを、10単位のT
4DNAリガーゼを用いて結合させ、プラスミドpLU
X1801よりサブクローニングし、プラスミドpLU
X1802、pLUX1803、pLUX1804、お
よびpLUX1805を調製した(図2)。つまり、上
記4種の組換え体プラスミドは、それぞれ、以下のよう
なビブリオ ハーベイ由来のDNA断片を有する:pL
UX1802:4.0kbpのHind III DNA断
片、pLUX1803:3.7KbpのSalI−Hi
nd IIIDNA断片、pLUX1804:3.0kbp
Hind III−PstI DNA断片、およびpLU
X1805:1.5kbpのHind III−EcoRI
DNA断片。これらそれぞれの組換え体プラスミドで
大腸菌JM109株を上記と同様の方法により形質転換
した。この形質転換体をLB寒天培地で培養し、上記n
−デカナールを用いる方法によりルシフェラーゼ活性を
調べた。その結果、組換え体プラスミドpLUX180
2およびpLUX1803を含有する菌体にルシフェラ
ーゼ活性が検出された。
【0089】ルシフェラーゼ活性を発現し得る上記プラ
スミドpLUX1802の、上記pLUX1801から
の調製の詳細は次のとおりである。まず、pLUX18
01のDNA10μgに、1/10量の10×Hind
III緩衝液(100mM Tris−HCl(pH7.
5)、70mM MgCl2 、600mM NaCl)
および制限酵素Hind III を20単位添加して37
℃で2時間完全に消化し、0.8%アガロースゲルで電
気泳動することによって4.0kbpのHind III
DNA断片を得る。
【0090】この4.0kbpのHind III DNA
断片20ngと、pUC18 DNA10ngを制限酵
Hind III2単位で消化したDNAとをT4 DNA
リガーゼ10単位を用いて結合し、組換え体プラスミド
pLUX1802を得る。
【0091】このようにしてプラスミドpLUX180
1から得られた組換え体プラスミドpLUX1802で
大腸菌JM109株を上記と同様の方法により形質転換
した。この形質転換体を50μg/mlアンピシリンを
含有する1.5mlのLB培地で培養し、細胞数が5×
108 個/mlに達したときにIPTGを1mMになる
ように添加した。pLUX1802は、pUC18由来
のラクトースオペロンのプロモーター(Plac)を有
するので、IPTGの添加によりホロルシフェラーゼの
誘導が可能であり、かつホロルシフェラーゼが効率よく
生産され得る。さらに2時間培養を継続することにより
この形質転換体にホロルシフェラーゼを生産させた。こ
の培養物を8000rpmで5分間遠心分離し、得られ
た沈殿物を500μlの上記TE10−1緩衝液(pH
8.0)に懸濁させた。この懸濁液から20μlを採取
し、8000rpmで5分間遠心分離した。得られた沈
殿物を5μlの滅菌水に懸濁し、5μlの2×試料緩衝
液(0.13M Tris−HCl(pH6.8)、4
%SDS、20%グリセロール、10%メルカプトエタ
ノール、および0.002%ブロムフェノールブルー)
を添加し、90℃で3分間熱処理して大腸菌を熱変性さ
せ、菌体内タンパク質のSDS−ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動(SDS−PAGE)を行った。泳動後のゲ
ルを染色し、デンシトメーターにて分析すると、分子量
42,000および37,000にバンドが認められ
た。この2つのバンドは、それぞれビブリオ ハーベイ
由来のルシフェラーゼのサブユニットαおよびβに相当
する。この2つのバンドの吸光度を合計し、他のバンド
の吸光度の合計と比較すると、ルシフェラーゼ(α+β
サブユニット)の発現は菌体内タンパク質の10%以上
であった。この電気泳動図を図4に示す。図4におい
て、1は分子量マーカー;2はプラスミドベクターpU
C18を有する大腸菌JM109株を上記と同様に熱処
理して得た菌体内のタンパク質:そして3は上記組換え
体プラスミドpLUX1802を有する大腸菌JM10
9株の熱処理菌体内タンパク質を示す。
【0092】参考例2 形質転換微生物を用いたホロルシフェラーゼの生産およ
び精製 (イ) 形質転換大腸菌の培養 以下に示す方法により、培地A、B、Cをそれぞれ調製
した。
【0093】培地A(平板用培地) ポリペプトン 16g 酵母エキス 10g 塩化ナトリウム 5g 寒天末 15g 以上を純水に溶解し、1Lとした。120℃、20分間
滅菌を行ったのち、70℃付近で、 アンピシリン 2.5g IPTG 0.238g を加えて平板を作成した。
【0094】培地B(種菌用液体培地) ポリペプトン 16g 酵母エキス 10g 塩化ナトリウム 5g 乳糖 2.5g リボフラビン 30mg クエン酸鉄アンモニウム 100mg 以上を純水に溶解し、全量を1Lとした。120℃、2
0分間滅菌を行ったのち、液温が室温に戻った時点で、 アンピシリン 0.5g IPTG 0.238mg を加えた。
【0095】培地C(大量培養培地) ポリペプトン 16g 酵母エキス 10g 塩化ナトリウム 5g 乳糖 4g リボフラビン 30mg クエン酸鉄アンモニウム 100mg 以上を純水に溶解し、全量を1Lとした。120℃、2
0分間滅菌を行ったのち、液温が室温に戻った時点で、 アンピシリン 0.2g を加えた。
【0096】種菌の培養 平板上に保存した形質転換大腸菌JM109(pLUX
1802)を1白金耳取り1Lの培地B2本にそれぞれ
接種し、37℃で14時間振盪培養した。
【0097】大量培養 培地C1.5Lを10本調製し、先に培養した種菌を1
本に付き200mLずつ接種した。これらを37℃で8
時間通気培養し、培養液を16,000Gで5分間遠心
し、集菌した。得られた菌体の湿重量は80〜100g
であった。菌体をただちに冷凍保存した。
【0098】(ロ)ホロルシフェラーゼの抽出 冷凍保存菌体50gと細胞磨砕用酸化アルミニウム50
gに50mMリン酸緩衝液(pH7.0)60mLを加
え、乳鉢を用いて菌体をよく磨砕した。得られた懸濁液
を45,200Gで10分間遠心し、上清を得た。沈殿
に再び50mMリン酸緩衝液60mLを加え、これを乳
鉢で磨砕し、遠心により上清を得た。こうして合計5回
抽出操作を行い、計300mLの抽出液を得た。
【0099】(ハ)ホロルシフェラーゼの精製 イオン交換クロマトグラフィー DEAE−セルロファインA−500の1Lを洗浄し、
ついで50mMリン酸緩衝液(pH7.0)で平衡化し
た後、クエン酸鉄アンモニウム5gを加え、よく攪拌し
た後、350mMリン酸緩衝液(pH7.0)3Lで洗
浄した。さらにこれを50mMリン酸緩衝液(pH7.
0)2Lで洗浄、平衡化し、カラム(径5cm×長さ5
0cm)を作成した。
【0100】本カラムに先に調製した菌体抽出液300
mlをアプライした。50mMリン酸緩衝液(pH7.
0)1Lおよび350mMリン酸緩衝液(pH7.0)
1Lからなる非線形グラジエント溶出液で展開、溶出し
た。グラジエント溶出終了後はさらに350mMリン酸
緩衝液による溶出を行った。カラム溶出液各分画(1
7.5mL)の蛋白量を求めるために各分画から10μ
Lを取り、CBB色素液2mLを加えて発色後、595
nmの吸光度を測定した。図5に溶出曲線を示す。分画
番号114〜125をホロルシフェラーゼ分画とし、蛋
白純度をSDS−PAGEを用いて検定したところ、夾
雑蛋白がほとんどないことが確認された。ホロルシフェ
ラーゼ分画を集め、結晶硫酸アンモニウムを加えて、7
5%飽和とし蛋白を沈澱させた。沈澱を遠心で集め、5
0mMリン酸緩衝液(pH7.0)に対して透析の後、
次の精製過程に供した。
【0101】ゲル濾過 50mMリン酸緩衝液(pH7.0)で平衡化したセフ
ァデックスG−75カラム(径5cm×長さ90cm)
に、上記精製ホロルシフェラーゼ溶液(45mL)をア
プライした。50mMリン酸緩衝液で溶出を行い、各分
画(17.5mL)の蛋白量を求めるために各分画から
10μLを取り、CBB色素液2mLを加えて発色後、
595nmの吸光度を測定した。図6に溶出曲線を示
す。分画番号31〜39のものを精製ホロルシフェラー
ゼ分画として集め、結晶硫酸アンモニウムを加えて75
%飽和とし、沈殿を遠心により集めた。沈殿は50mM
リン酸緩衝液(pH7.0)に対して透析後、不溶物は
遠心で除き、以下の測定に用いた(18mL)。図7に
各分画のSDS−PAGEの結果および図8に精製ホロ
ルシフェラーゼの可視部吸収スペクトルを示す。図8か
ら明らかなように、精製ホロルシフェラーゼは、350
nm、405nm、540nmおよび570nmに特徴
的吸収スペクトルを示す物質を含むことが認められる。
【0102】(ニ) ホロルシフェラーゼの酵素活性の
測定 488μlの50mMリン酸緩衝液(pH=7.0)、
10μlの(ハ)で得られたホロルシフェラーゼ溶液、
2μlの10mg/ml n−テトラデカナールのエタ
ノール溶液、および、3.0×10-7M NADHを含
む50mMリン酸緩衝液(pH=7.0)500μlを
混合し、酵素反応開始直後の発光ピークの高さ(cp
m)をルミノメーター(アロカ社製:バイオルミネッセ
ンスリーダーBLR−102B型)により測定した。
【0103】また、上記NADH溶液の代わりに、2.
7×10-6M NADPH、3.0×10-6M NAD
、および2.7×10-6M NADPをそれぞれ含
む50mMリン酸緩衝液(pH=7.0)を添加した場
合、およびブランクとして50mMリン酸緩衝液のみを
添加した場合についても、添加直後に生じる発光ピーク
値を、NADHの場合と同様に、それぞれ測定した。
【0104】これらの測定結果を表1に示す。
【0105】
【表1】 表1より、該ホロルシフェラーゼは、NADHを補酵素
として、高い酵素活性を示すことがわかる。一方、NA
DPHを補酵素とする反応の場合、NADPHをNAD
Hの約10倍量添加してほぼ同じ発光量が得られたこと
より、NADHほどの特異性はないが、NADPHに対
しても高い酵素活性を示すことがわかる。
【0106】また、NADやNADPを添加した場
合、添加直後の発光量は、ブランク(リン酸緩衝液のみ
の添加)の場合とほとんど変わらなかった。
【0107】ところが、NADやNADPの添加の
場合、添加後2〜3分後から発光が始まり、8〜10分
後に発光ピークが観察された(ピーク値は4〜6×10
4 cpmであった)。
【0108】これは、該ホロルシフェラーゼの働きによ
り、アルデヒドの脱水素反応が起こってNADHあるい
はNADPHが生成し、それから反応(c)(d)が起
こり、この時、最初のアルデヒドの脱水素反応が非常に
時間のかかる緩慢な反応であるため、発光もすぐには起
こらないで、数分後に始まるものと思われる。
【0109】従って、NADHやNADPHの測定の場
合、NADやNADPが共存してもその影響を受け
ることなく、これを測定できる。
【0110】実施例1 該ホロルシフェラーゼを用いたNADHの定量 488μlの50mMリン酸緩衝液(pH=7.0)
に、参考例2で調製したホロルシフェラーゼを10μ
l、および10mg/mlのn−テトラデカナールのエ
タノール溶液を2μl添加し混合した。
【0111】この溶液をルミノメーター(バイオルミネ
ッセンスリーダーBLR−102型;アロカ社製)に着
装し、これに、既知濃度のNADHを含む50mMリン
酸緩衝液(pH7.0)500μlをマイクロシリンジ
で添加、混合し、添加直後に生じる発光ピークの高さ
(cpm)を測定した。
【0112】サンプル中のNADH濃度を横軸に、発光
ピーク値を縦軸にとり、両対数グラフに表して図9に示
すような検量線を描いた。この検量線から、少なくとも
サンプル中のNADH濃度が3.0×10-9〜3.0×
10-6Mの範囲で直線が得られ、相関も良好であった
(相関係数γ=0.998)。
【0113】また、従来のNADH:FMNオキシドレ
ダクターゼとルシフェラーゼとの共役反応(上記反応
(a)(b))によるNADHの定量(例えば渡辺治夫;蛋白
質核酸酵素,33,2,192〜199(1988))
と比較しても、ほぼ同等の測定感度および測定領域(濃
度範囲)が得られた。
【0114】実施例2 該ホロルシフェラーゼを用いたNADPHの定量 488μlの50mMリン酸緩衝液(pH7.0)に参
考例2で調製したホロルシフェラーゼを10μl、およ
び10mg/mlのn−テトラデカナールのエタノール
溶液を2μl添加して混合した。
【0115】この溶液をルミノメーター(バイオルミネ
ッセンスリーダーBLR−102型;アロカ社製)に着
装し、これに、既知濃度のNADPHを含む50mMリ
ン酸緩衝液(pH7.0)500μlをマイクロシリン
ジで添加、混合し、添加直後に生じる発光ピークの高さ
(cpm)を測定した。
【0116】サンプル中のNADPH濃度を横軸に、発
光ピーク値を縦軸にとり、両対数グラフに表して図10
に示すような検量線を描いた。この検量線から、少なく
ともサンプル中のNADPH濃度が6.0×10-9
6.0×10-6Mの範囲で直線が得られ、相関も良好で
あった(相関係数r=0.997)。
【0117】実施例3 グルコキナーゼ、グリコース−6−リン酸デヒドロゲナ
ーゼ、および該ホロルシフェラーゼを用いたグルコース
の定量 グルコキナーゼ、グルコース−6−リン酸(G−6−
P)デヒドロゲナーゼおよび該ホロルシフェラーゼを使
用して、次の反応によりグルコースを定量した。
【化7】 384μlの50mMトリス塩酸緩衝液(pH=7.
5)に、500μMのATP、1mMのMgCl2 、5
00μMのNAD+ を含む50mMトリス塩酸緩衝液
(pH=7.5)を100μl、10mg/mlのn−
テトラデカナールのエタノール溶液を2μl、参考例2
で調製したホロルシフェラーゼを10μl、10u/m
lのグルコキナーゼと0.02%のウシ血清アルブミン
を含む20mMトリス塩酸緩衝液(pH=7.5)を2
μl、10u/mlのグルコース−6−リン酸デヒドロ
ゲナーゼと0.02%のウシ血清アルブミンを含む20
mMトリス塩酸緩衝液(pH=7.5)を2μl、およ
び10u/mlのグルコース−6−リン酸デヒドロゲナ
ーゼと0.02%のウシ血清アルブミンを含む20mM
トリス塩酸緩衝液(pH=7.5)を2μlを添加、混
合した。
【0118】この溶液をルミノメーター(バイオルミネ
ッセンスリーダーBLR−102型;アロカ社製)に着
装し、これに、既知濃度のグルコースを含む50mMト
リス塩酸緩衝液(pH=7.5)500μlをマイクロ
シリンジで添加、混合し、添加直後に生じる発光ピーク
の高さ(cpm)を測定した。
【0119】サンプル中のグルコース濃度を横軸に、発
光ピーク値を縦軸にとり、両対数グラスに表して図11
に示すような検量線を描いた。この検量線から、少なく
ともサンプル中のグルコース濃度が3.0×10-9
9.0×10-6Mの範囲で直線が得られ、相関も良好で
あった(相関係数r=0.999)。
【0120】実施例4 イソクエン酸デヒドロゲナーゼ、および該ホロルシフェ
ラーゼを用いたイソクエン酸の定量 イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(ICDH)と該ホロル
シフェラーゼを使用して次の反応により、イソクエン酸
を定量した。
【0121】
【化8】 186μlの50mMトリス塩酸緩衝液(pH=7.
5)に、1mMのMnCl2 を含む50mMトリス塩酸
緩衝液を100μl、0.2%のウシ血清アルブミンを
100μl、参考例2で調製したホロルシフェラーゼを
10μl、10mg/mlのn−テトラデカナールのエ
タノール溶液を2μl、500μMのNADP+ を含む
500mMトリス塩酸緩衝液(pH=7.5)を100
μl、および10u/mlのイソクエン酸デヒドロゲナ
ーゼと0.02%のウシ血清アルブミンを含む20mM
トリス塩酸緩衝液を2μl添加、混合した。
【0122】この溶液をルミノメーター(バイオルミネ
ッセンスリーダーBLR−102型;アロカ社製)に着
装し、これに、既知濃度のイソクエン酸を含む50mM
トリス塩酸緩衝液(pH=7.5)500μlをマイク
ロシリンジで添加、混合し、添加直後に生じる発光ピー
クの高さ(cpm)を測定した。
【0123】サンプル中のイソクエン酸濃度を横軸に、
発光ピーク値を縦軸にとり、両対数グラフに表して図1
2に示すような検量線を描いた。この検量線から、少な
くともサンプル中のイソクエン酸濃度が8×10-9〜6
×10-6Mの間で直線が得られ、相関も良好であった
(相関係数r=0.999)。
【0124】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、発光
細菌由来のホロルシフェラーゼを用いてNADHあるい
はNADPHを測定する方法が提供される、本発明によ
る測定法は発光測定であるので、非常に高感度であり、
測定範囲も広い。また、同じく発光測定であるNHRと
ルシフェラーゼとの共役反応による測定と比べると、本
発明の測定法では、高価なNHRを使用しないで本ホロ
ルシフェラーゼのみでNADHやNADPHの測定がで
きるので、測定にかかるコストを低くすることができ
る。
【0125】また、NADHやNADPHを生成する酵
素系、例えばある生体内微量物質に特異的なデヒドロゲ
ナーゼを、該ホロルシフェラーゼ系との共役反応により
組合わせることにより、該生体内微量物質を高感度に測
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】組換え体プラスミドpLUX1801の調製工
程を示す説明図である。
【図2】組換え体プラスミドpLUX1801が有する
細菌ルシフェラーゼをコードするDNA断片を種々の制
限酵素で切断した、欠失DNAが挿入されている組換え
体プラスミドpLUX1802、pLUX1803、p
LUX1804およびpLUX1805の制限酵素切断
地図である。
【図3】細菌ルシフェラーゼをコードするDNA断片が
挿入されている組換え体プラスミドpLUX1802を
示す模式図である。
【図4】組換え体プラスミドpLUX1802により形
質転換された大腸菌により生産されたルシフェラーゼの
SDS−PAGEのバンドを示す電気泳動図である。
【図5】本発明のホロルシフェラーゼのDEAE−セル
ロファインA−500による精製における溶出曲線図を
示すグラフである。
【図6】本発明のホロルシフェラーゼのセファデックス
G−75による精製における溶出曲線を示すグラフであ
る。
【図7】セファデックスG−75における各分画のSD
S−PAGEである。
【図8】精製された該ホロルシフェラーゼの可視部吸収
スペクトルである。
【図9】精製された該ホロルシフェラーゼを用いてNA
DH濃度を測定した検量線である。
【図10】精製された該ホロルシフェラーゼを用いてN
ADPH濃度を測定した検量線である。
【図11】精製された該ホロルシフェラーゼ、グルコー
ス−6−リン酸デヒドロゲナーゼおよびグルコキナーゼ
を用いてグルコース濃度を測定した検量線である。
【図12】精製された該ホロルシフェラーゼとイソクエ
ン酸デヒドロゲナーゼを用いてイソクエン酸濃度を測定
した検量線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 9/02 C12R 1:63) (C12N 9/02 C12R 1:01) (C12N 9/02 C12R 1:19)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被試験サンプル中のNADHあるいはN
    ADPHの測定法であって、 被試験サンプル 発光細菌由来のホロルシフェラーゼ アルデヒド を混合し、発生する光を測定することを特徴とする、細
    菌ホロルシフェラーゼを用いた測定法。
  2. 【請求項2】 被試験サンプル中の、デヒドロゲナーゼ
    の基質の測定法であって、 被試験サンプル NAD+ あるいはNADP+ 測定目的物質に特異的なデヒドロゲナーゼ 発光細菌由来のホロルシフェラーゼ アルデヒド を混合し、発生する光を測定することを特徴とする、細
    菌ホロルシフェラーゼを用いた測定法。
JP4317068A 1992-11-26 1992-11-26 細菌ホロルシフェラーゼを用いた測定法 Pending JPH06153995A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021167011A1 (ja) * 2020-02-21 2021-08-26 キッコーマン株式会社 検体の状態を評価するためのデバイス、それを含むシステム、検体の状態を評価する方法及びそれに用いる乳酸デヒドロゲナーゼ

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WO2021167011A1 (ja) * 2020-02-21 2021-08-26 キッコーマン株式会社 検体の状態を評価するためのデバイス、それを含むシステム、検体の状態を評価する方法及びそれに用いる乳酸デヒドロゲナーゼ

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