JPH0615142U - シリアル信号変換器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、パラレル信号をシリアル信号に
変換し、かつレベル変換して、診断用パーソナルコンピ
ュータのＲＳ−２３２Ｃコネクタから入力することによ
り、パラレル信号を出力する制御装置の診断を任意のパ
ーソナルコンピュータにより安価でかつ容易に行なうこ
とを目的とするものである。 【構成】 制御装置診断時に、本考案のシリアル信号変
換器３を介してマイクロコンピュータを内蔵した制御装
置１と診断用パーソナルコンピュータ２を接続する。Ｔ
ＴＬまたはＣＭＯＳレベルの制御装置のパラレル信号ク
ロックに同期したパラレル信号データがＥＩＡ ＲＳ−
２３２Ｃ規格レベルのシリアル信号に変換されて診断用
パーソナルコンピュータに送られ、制御装置の運転情
報、異常情報が収集できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、マイクロコンピュータを内蔵した空気調和器や通信機器等の制御装 置からのパラレル信号をシリアル信号に変換するシリアル信号変換器に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、シリアル信号出力機能の無いマイクロコンピュータ内蔵の制御装置１を パーソナルコンピュータ２で診断する場合、図２に示すように、診断用パーソナ ルコンピュータの拡張スロットに専用のパラレル信号入力ボード１２を装着し、 診断データを入力する必要があった。そして、このパラレル信号入力ボード１２ を使用するには、ラップトップ型またはデスクトップ型等の拡張スロットを有す るパーソナルコンピュータが必要で、ノートブック型のパーソナルコンピュータ には装着できなかった。

【０００３】 また、前記の問題に加え、パーソナルコンピュータのメーカーやシリーズ毎に 拡張スロットの形状が異なっており、汎用性が無いため多種類のパラレル信号入 力ボード１２が必要であった。また、制御装置１の出力するパラレル信号がＴＴ ＬまたはＣＭＯＳレベルであるため、制御装置１から診断用パーソナルコンピュ ータ２までの距離も１〜２ｍ迄と制限があった。

【０００４】

【考案が解決しょうとする課題】

しかしながら、診断データの入力に当たっては診断用パーソナルコンピュータ の機種に関係なく、携帯性に優れたノートブック型のパーソナルコンピュータも 使用可能にする必要がある。また、制御装置１の設置場所が屋上等の場合には診 断用パーソナルコンピュータ２までの距離も長くする必要がある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 この考案は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、制御装置 １からの診断データであるＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのパラレル信号をシリア ル信号変換器３に蓄積して、順次ＥＩＡ ＲＳ−２３２Ｃ規格レベルのシリアル 信号に変換し、これをＲＳ−２３２Ｃ規格レベルのシリアル信号出力線１０を介 して任意の機種の診断用パーソナルコンピュータ２に送信できるようにすること を目的とする。

【０００６】 すなわち、本考案のシリアル信号変換器３は、図１に示すごとく、診断用パー ソナルコンピュータ２のパラレル入力機能を、別体の筐体１３内に格納したシリ アル信号変換用マイクロコンピュータ７とレベル変換用ＩＣ８と変換用周辺部品 ９とにより構成し、この筐体１３の入力側に、制御装置１のコネクタ１１に接続 される電源供給線４と、ＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのパラレル信号クロック入 力線６およびＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのパラレル信号データ入力線５を接続 し、マイクロコンピュータを内蔵した制御装置１から出力されるＴＴＬまたはＣ ＭＯＳレベルのパラレル信号をＥＩＡ ＲＳ−２３２Ｃ規格レベルのシリアル信 号出力線１０を介して診断用パーソナルコンピュータ２に入力できるようにした シリアル信号変換器であって、前記診断用パーソナルコンピュータ２で実行され る診断プログラムによって、制御装置１の動作診断を行なうようにしたことを特 徴とするものである。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面について説明する。 図１は、本考案に係るシリアル信号変換器３を制御装置１と診断用のパーソナ ルコンピュータ２に接続した状態の構成図で、本考案のシリアルレベル変換器３ は、筐体１３内に格納したシリアル信号変換用マイクロコンピュータ７とレベル 変換用ＩＣ８と変換用周辺部品９からなり、マイクロコンピュータを内蔵する制 御装置１のコネクタ１１との間を電源供給線４と、ＴＴＬまたはＣＭＯＳレベル のパラレル信号クロック入力線６およびＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのパラレル 信号データ入力線５とによって接続されている。 １０は、シリアル信号変換器３から診断用パーソナルコンピュータ２へのＥＩＡ ＲＳ−２３２Ｃ規格レベルのシリアル信号出力線である。 なお、前記の電源供給線４とＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのパラレル信号データ 入力線５および、ＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのパラレル信号クロック入力線６ は結束され、１本のケーブルによって制御装置１のプリント基板上に設けたコネ クタ１１により接続される。

【０００８】 次に、本考案のシリアル信号変換器３について、その使用方法を説明する。 制御装置診断時には、本考案のシリアル信号変換器３を介してマイクロコンピ ュータを内蔵した制御装置１と診断用パーソナルコンピュータ２を接続し、この 接続によって制御装置１からシリアル信号変換器３に電源が供給され、制御装置 １からのＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのパラレル信号データをパラレル信号クロ ックと同期させて入力し、変換用周辺部品９により、パラレル信号を波形整形し た後、シリアル信号変換用マイクロコンピュータ７によりパラレル信号データを 蓄積し、順次ＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのシリアル信号に変換して、レベル変 換用ＩＣ８へ出力する。レベル変換用ＩＣ８ではＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルの シリアル信号をＥＩＡ ＲＳ−２３２Ｃ規格レベルのシリアル信号に変換して診 断用パーソナルコンピュータ２に送り、制御装置１の運転情報、異常情報を収集 する。 なお、パラレル信号データは４本からなり、パラレル信号クロックの立ち下がり にてデータが確定し入力される。データは連続的に診断に必要な個数出力し、一 定時間の休止の後、再度初めのデータから出力される。

【０００９】

【作用】

制御装置１からＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのパラレル信号クロック入力線６ およびＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのパラレル信号データ入力線５を介してシリ アル信号変換器３へ入力されたパラレル信号は、変換用周辺部品９により波形整 形され、シリアル信号変換用マイクロコンピュータ７へ取り込まれ、パラレル信 データが蓄積される。蓄積データは、シリアル信号変換用マイクロコンピュータ ７により順番にＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのシリアル信号に変換されてレベル 変換用ＩＣ８へ出力され、レベル変換用ＩＣ８によりＴＴＬまたＣＭＯＳレベル のシリアル信号をＥＩＡ ＲＳ−２３２Ｃ規格レベルのシリアル信号に変換し、 ＥＩＡ ＲＳ−２３２Ｃ規格レベルのシリアル信号出力線１０より出力する。 前記の制御装置１に内蔵するマイクロコンピュータとして、ワンチップマイク ロコンピュータを用い、１本のポートをパラレル信号クロック出力に、４本のポ ートをパラレル信号データの出力に使用すれば、４本のデータポートは汎用デー タ入出力バスとして兼用できるので、制御装置１側の診断用回路はわずかの部品 で構成できる。そして、制御装置１のマイクロコンピュータのプログラムの主要 ＲＡＭデータをパラレル出力する機能により診断用パーソナルコンピュータ２側 でその出力データを翻訳、解析して、制御装置１の運転情報、異常情報をわかり やすく、診断用パーソナルコンピュータ２の画面上に表示できる。

【００１０】 また、診断用パーソナルコンピュータ２のプログラムに、定期的なサンプリン グによるデータ記憶機能、記憶データ再生機能を有するようにすれば、制御装置 １の長期にわたる動作状態や、まれな動作不良も捕捉できるようになり、その診 断効果は大なるものである。

【００１１】

【他の実施例】

なお、上記の実施例は、パラレル信号のデータ数を４ビットとしクロック信号 の立ち下がりでデータが確定するものについて示したが、データ数が８ビット、 １６ビットもしくは３２ビットの場合でも、また、クロック信号によるデータ確 定が立ち上がり時のものでも同じ効果を得ることができる。

【００１２】

【考案の効果】

以上のように、本考案のシリアル信号変換器３を用いれば、制御装置１のデー タを効率良く容易にデータ収集できる。また、診断用パーソナルコンピュータ２ は、任意な機種を使用できる他、制御装置１から診断用パーソナルコンピュータ ２までの距離を延長できることから保守コストも削減できる。さらに、シリアル 信号変換器３は診断用パーソナルコンピュータ２を持つ制御装置１の保守要員の 人数分だけ製作すれば良く、接続時のみにシリアル信号変換器３に電源を供給す ればよいことから、製作費用の低減、消費電力の節約が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係るシリアル信号変換器３を制御装
置１と診断用のパーソナルコンピュータ２に接続した状
態の構成図。

【図２】 従来の制御装置１を診断用パーソナルコンピ
ュータ２に接続した状態の構成図。

【符号の説明】

１ 制御装置。 ２ 診断用パーソナル
コンピュータ。 ３ シリアル信号変換器。 ４ 電源供給線。 ５ ＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのパラレル信号データ
入力線。 ６ ＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのパラレル信号クロッ
ク入力線。 ７ シリアル信号変換用マイクロコンピュータ。 ８ レベル変換用ＩＣ。 ９ 変換用周辺部品。 １０ ＥＩＡ ＲＳ−２３２Ｃ規格レベルのシリアル信
号出力線。 １１ コネクタ。 １２ パラレル信号入
力ボード。 １３ 筐体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 診断用パーソナルコンピュータ２のパラ
   レル入力機能を、別体の筐体１３内に格納したシリアル
   信号変換用マイクロコンピュータ７とレベル変換用ＩＣ
   ８と変換用周辺部品９とにより構成し、この筐体１３の
   入力側に、制御装置１のコネクタ１１に接続される電源
   供給線４と、ＴＴＬまたはＣＭＯＳレベルのパラレル信
   号クロック入力線６およびＴＴＬまたはＣＭＯＳレベル
   のパラレル信号データ入力線５を接続し、マイクロコン
   ピュータを内蔵した制御装置１から出力されるＴＴＬま
   たはＣＭＯＳレベルのパラレル信号をＥＩＡ ＲＳ−２
   ３２Ｃ規格レベルのシリアル信号出力線１０を介して診
   断用パーソナルコンピュータ２に入力できるようにした
   シリアル信号変換器であって、前記診断用パーソナルコ
   ンピュータ２で実行される診断プログラムによって、制
   御装置１の動作診断を行なうようにしたことを特徴とす
   るパラレル信号からのシリアル信号変換器。