JPH06150026A - マイクロコンピュータ、及びエミュレータ - Google Patents

マイクロコンピュータ、及びエミュレータ

Info

Publication number
JPH06150026A
JPH06150026A JP4316068A JP31606892A JPH06150026A JP H06150026 A JPH06150026 A JP H06150026A JP 4316068 A JP4316068 A JP 4316068A JP 31606892 A JP31606892 A JP 31606892A JP H06150026 A JPH06150026 A JP H06150026A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microcomputer
emulation
state
reset
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4316068A
Other languages
English (en)
Inventor
Naomiki Mitsuishi
直幹 三ツ石
Giichi Aoto
義一 青砥
Atsushi Hirose
敦 廣瀬
Tatsuya Suzuki
達也 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Microcomputer System Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Microcomputer System Ltd
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Microcomputer System Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Microcomputer System Ltd
Priority to JP4316068A priority Critical patent/JPH06150026A/ja
Publication of JPH06150026A publication Critical patent/JPH06150026A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Test And Diagnosis Of Digital Computers (AREA)
  • Microcomputers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定の実チップとしてのマイクロコンピュー
タと同一チップで成るエミュレーション用プロセッサを
用いて、複数種類のマイクロコンピュータに対応するエ
ミュレーション用プロセッサとして利用できるマイクロ
コンピュータを提供する。 【構成】 何れのマイクロコンピュータのエミュレーシ
ョン用マイクロコンピュータとするかを選択するための
制御レジスタ9を採用することにより、メモリ容量ある
いは内蔵機能ブロックの有効・無効などを独立に指定可
能とする。中央処理装置2のプログラムROMを内蔵し
ないシングルチップマイクロコンピュータに対応させて
エミュレーション用マイクロコンピュータを実現して、
各種ROM内蔵のシングルチップマイクロコンピュータ
に対応可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロコンピュー
タ、及びマイクロコンピュータ応用システムの開発装置
であるエミュレータにかかり、例えば、マイクロコンピ
ュータのエミュレーション用のマイクロコンピュータ
(以下単にエミュレーション用マイクロコンピュータと
も記す)、そして当該エミュレーション用マイクロコン
ピュータを搭載してなるエミュレータに利用して有効な
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シングルチップマイクロコンピュータを
用いたシステムの開発を行うために、いわゆる、インサ
ーキットエミュレータとよばれるマイクロコンピュータ
開発装置が用いられる。マイクロコンピュータ開発装置
は、ソフトウェア開発用のいわゆるパーソナルコンピュ
ータなどのシステム開発装置と開発中の応用システム
(ユーザシステム)との間に接続され、その応用システ
ムに装着されるべきシングルチップマイクロコンピュー
タ(ターゲットマイクロコンピュータ)の機能を代行し
つつ、デバッガーとしての機能を有し、ソフトウェアあ
るいは応用システムの開発を支援するものである。この
マイクロコンピュータ開発装置には上記シングルチップ
マイクロコンピュータに対応した、エバリュエーション
チップ(評価チップ)とよばれる、評価用のエミュレー
ション用マイクロコンピュータ(エミュレーション用プ
ロセッサ)が用いられる。かかるエミュレーション用マ
イクロコンピュータにシングルチップマイクロコンピュ
ータを包含する機能と、マイクロコンピュータの内部状
態を出力、およびマイクロコンピュータの動作を制御す
る専用の機能を追加することにより、マイクロコンピュ
ータ開発装置の開発が容易とされる。インサーキットエ
ミュレータについては、たとえば、昭和59年11月3
0日オーム社発行の『LSIハンドブック』第562頁
乃至第563頁などによって、また、エミュレーション
用マイクロコンピュータについては、たとえば、特開昭
63−106840号などによって、公知であるので詳
細な説明は省略する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エミュ
レーション用マイクロコンピュータはシングルチップマ
イクロコンピュータとは別個の半導体集積回路装置であ
り、設計・製造・評価などをそれぞれについて行う必要
があり、無駄が生じていた。さらに、マイクロコンピュ
ータの品種毎にエミュレーション用マイクロコンピュー
タが提供されると、個々のピン(外部リード端子など)
配置の相違などによって、マイクロコンピュータ開発装
置に汎用性が得られず、応用システムの開発体制を容易
にかつ迅速に整えることができないという問題点があっ
た。
【0004】これに対して、複数種類のシングルチップ
マイクロコンピュータに対応することの可能なエミュレ
ーション用マイクロコンピュータを提供し、応用システ
ムの開発体制を容易にかつ迅速に整えることができるマ
イクロコンピュータ開発装置を提供する手段として、特
開平3−271834号公報に記載のものがある。かか
るエミュレーション用マイクロコンピュータとマイクロ
コンピュータ開発装置は複数種類のシングルチップマイ
クロコンピュータに対応可能なものの、エミュレーショ
ン用マイクロコンピュータは実チップとしてのシングル
チップマイクロコンピュータとは別個の半導体集積回路
であり、設計・製造・評価などをそれぞれについて行う
必要があり、これらについての無駄は充分には低減でき
ていない。
【0005】これに対して、公知とされた例ではない
が、実チップとしてのシングルチップマイクロコンピュ
ータに対して、マイクロコンピュータの内部状態の出
力、およびマイクロコンピュータの動作を制御する専用
の機能を追加し、これらのエミュレーション機能のため
の専用端子(エミュレーション用の端子)を付加したシ
ングルチップマイクロコンピュータを、エミュレーショ
ン用マイクロコンピュータとして用いることができる。
即ち、実チップとしてのシングルチップマイクロコンピ
ュータとして利用する場合には、シングルチップマイク
ロコンピュータとして必要な端子を有するパッケージ、
例えば112ピンパッケージに組立てられ、エミュレー
ション用マイクロコンピュータとして利用する場合に
は、前記端子に加えて、前記エミュレーション用の端子
を有するパッケージ、例えば135ピンパッケージに組
立てられるものである。これによって、エミュレーショ
ン用マイクロコンピュータをシングルチップマイクロコ
ンピュータと同一の半導体集積回路として実現でき、設
計・製造・評価などを共通化し、無駄を省くことができ
る。しかしながら、上記した例ではエミュレーション用
端子は最大23本に制限され、前記特開平3−2718
34号公報に記載されるように外部端子からエミュレー
ション対象のシングルチップマイクロコンピュータを指
定することが困難になる場合がある。更には、エミュレ
ーション用マイクロコンピュータの開発後の製品展開に
充分な余裕を持たせることができず、応用システムの開
発体制を容易にかつ迅速に整えることが困難である。例
えば、前記エミュレーション用端子の3本を、エミュレ
ーション対象のシングルチップマイクロコンピュータの
指定に用いることができた場合であっても、指定可能な
種類は8種類であって、これ以外のマイクロコンピュー
タについては、マイクロコンピュータとエミュレーショ
ン用マイクロコンピュータ兼用の半導体集積回路を新た
に開発しなければならず、広範な製品展開には対応困難
である。特にメモリ容量の製品展開について、ROM、
RAMの容量を独立に指定するような細かな指定は困難
であり、複数の種類のシングルチップマイクロコンピュ
ータに対応することの可能なエミュレーション用マイク
ロコンピュータを提供しつつ、応用システムの開発体制
を容易にかつ迅速に整える前記目的を充分に実現するこ
とができない。
【0006】また、エミュレーション用端子を増加させ
ることは、本来のマイクロコンピュータに必要でない端
子を増加させることになり、ボンディングパッドのよう
な入力または出力端子、さらには入力又は出力バッファ
のような回路は論理回路に比較してチップ占有面積が大
きいため、マイクロコンピュータの物理的規模を増加
し、製造費用を増加させてしまう。
【0007】本発明の目的は、特定の実チップとしての
マイクロコンピュータと同一の半導体集積回路で成るエ
ミュレーション用マイクロコンピュータを用いて、複数
種類のマイクロコンピュータに対応するエミュレーショ
ン用マイクロコンピュータとして利用できるマイクロコ
ンピュータを提供することにある。さらに応用システム
の開発体制を容易にかつ迅速に整えることができるマイ
クロコンピュータ開発装置としてのエミュレータを提供
することを目的とする。また、少ない製造個数に比べて
大きく費やされるエミュレーション用マイクロコンピュ
ータのための設計・製造・評価の時間及び費用を省くこ
とにある。
【0008】本発明の前記並びにその他の目的と新規な
特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるで
あろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0010】すなわち、複数のマイクロコンピュータに
対応可能なエミュレーション用マイクロコンピュータと
しても実チップとしてのマイクロコンピュータとしても
使用な半導体集積回路であって、かつ、エミュレーショ
ン用端子を最低限として、対応可能なマイクロコンピュ
ータの内いずれのマイクロコンピュータに対応した動作
を行うかを指定するレジスタ手段を有するものである。
かかるレジスタ手段により、メモリ容量あるいは内蔵機
能ブロックの有効・無効の指定を独立に行うことを可能
として、将来的な製品展開に対応可能とするものであ
る。この場合、プログラム格納用の固定的なメモリ、例
えばROMを内蔵しないマイクロコンピュータと共通の
半導体集積回路としてエミュレーション用マイクロコン
ピュータを実現するものである。エミュレーション用マ
イクロコンピュータとしてはプログラムの変更を随時行
う必要があるため、プログラム格納用の固定的なメモリ
は使用できず、マイクロコンピュータ開発装置上のRA
Mでなるエミュレーションメモリで前記プログラム格納
用の固定的なメモリの代行をさせるためである。また、
エミュレーション用マイクロコンピュータの内部バスに
含まれるアドレスバスの内容をエミュレーション専用に
出力すると共に、前記アドレスバスの内の少なくとも1
本の内容を前記エミュレーション専用出力とは別に出力
することが選択可能にされたインタフェース回路を採用
できる。これによって開発期間を短縮し、製造費用を低
減するものである。このようなマイクロコンピュータに
エミュレータを対応させる場合には、エミュレータの外
部からの指定により、いずれのマイクロコンピュータの
代行を行なうかの指定を与えるようにすればよい。
【0011】
【作用】上記した手段によれば、1つのマイクロコンピ
ュータを、マイクロコンピュータとしても、エミュレー
ション用マイクロコンピュータとしても使用でき、かか
るエミュレーション用マイクロコンピュータを複数のマ
イクロコンピュータの評価・開発に提供することができ
る。このことは、マイクロコンピュータとは別の半導体
集積回路として、エミュレーション用マイクロコンピュ
ータを設計・製造・評価などを行う必要がない。また、
かかるエミュレーション用マイクロコンピュータを搭載
したマイクロコンピュータ開発装置は複数のマイクロコ
ンピュータの開発に選択的に用いることができ、2種類
めのマイクロコンピュータからは即座にマイクロコンピ
ュータ開発装置を提供することを可能とするものであ
る。開発対象のマイクロコンピュータの選択を、メモリ
容量あるいは内蔵機能ブロックの有効・無効を独立に指
定することによって行うことにより将来的な製品展開に
柔軟に対応できる。かかる選択をレジスタ手段で実現す
ることにより、論理的・物理的規模を最小限とすること
ができる。
【0012】
【実施例】図1には本発明の第1の実施例に係るマイク
ロコンピュータが示される。同図に示されるマイクロコ
ンピュータは、エミュレーション用マイクロコンピュー
タとしての利用形態で示されている。
【0013】本実施例のマイクロコンピュータ1は、特
に制限されないが、公知の半導体集積回路製造技術によ
って単結晶シリコンのような1個の半導体基板に形成さ
れ、CPU(中央処理装置)2、ダイレクト・メモリ・
アクセス・コントローラ(DMAC)3、ダイナミック
・ランダム・アクセス・メモリ・コントローラ(DRA
Mコントローラ)4、4kバイトの記憶容量を有するR
AM(ランダムアクセスメモリ)5、タイマおよびシリ
アルコミュニケーションインタフェース(SCI)など
を含む入出力回路6、12本の入出力ポート回路7、エ
ミュレーション用インタフェース8、制御レジスタ(C
REG)9、及び制御回路(CONT)10などの機能
ブロックを備え、それらの内の所定の機能ブロックは内
部バス11を共有する。内部バス11はアドレスバス、
データバス、コントロールバスなどを含む。前記エミュ
レーション用インタフェース8、制御レジスタ9、制御
回路10、並びに図示はされないバッファ回路などは、
本実施例のマイクロコンピュータ1をエミュレーション
用マイクロコンピュータとして利用可能にするために設
けられている。本実施例のマイクロコンピュータ1にお
いて、これをエミュレーション用マイクロコンピュータ
として利用する場合、エミュレーション対象とされる応
用システム(ターゲットシステム)とはインタフェース
ケーブル12で接続されて各種信号若しくは情報の送受
信を行い、マイクロコンピュータ開発装置とはエミュレ
ーションバス13で接続されて、マイクロコンピュータ
開発装置並びに内部バス11に含まれるアドレスバス及
びデータバスなどと信号の送受信を行う。前記エミュレ
ーション用インタフェース8は23本のエミュレーショ
ン専用信号の入出力に割当てられる。斯るエミュレーシ
ョン専用信号は、例えば、エミュレーションモード端
子、リード/ライト信号(ユーザ側に与えられる信号と
はタイミングが相違する)、ワードアクセスかバイトア
クセスかを示すワード/バイト信号、内蔵回路モジュー
ルの選択のためのアドレスデコード信号、バスマスタが
CPU2かDMAC3かを示すバスマスタ表示信号、及
びCPU2の動作状態表示信号(通常動作、命令フェッ
チ、スリープ、スタンバイ状態などを示す信号)などの
出力信号、そして、ブレーク割込み信号、ユーザバス許
可信号、及びユーザライト禁止信号などの入力信号とさ
れる。
【0014】エミュレーションバス13は、前記23本
のエミュレーション専用信号に加えて、アドレスバス2
4本、データバス16本の信号を伝達するためのアドレ
スバス・データバス15有する。但し、そのアドレスバ
ス24本及びデータバス16本の信号はエミュレーショ
ン用インタフェース8との間ではやり取りされず、ター
ゲットシステム側の入出力ポート回路7の一部の回路7
Aが担う。すなわち、これらアドレス・データは入出力
ポート回路7におけるユーザ用端子と兼用とされ、応用
システム側のシングルチップマイクロコンピュータとし
て利用される場合には、ユーザの設定に従って入出力ポ
ートあるいはアドレスバス・データバスとされる。エミ
ュレーション用マイクロコンピュータとして利用される
場合に入出力ポート回路7Aは常にアドレスバス・デー
タバスとなる。このため、かかる入出力ポート回路7A
における兼用機能を代替する機能として入出力ポート代
替回路14がエミュレータ内部の、エミュレーション用
マイクロコンピュータとインタフェースケーブル12と
の間に設けられている。この入出力ポート代替回路14
は、例えばTTLあるいはゲートアレイなどによって実
現することができる。かかる入出力ポート回路は、アド
レスA0〜23と兼用の第1乃至第3ポート、データD
0〜D15と兼用の第4乃至第5ポートとされ、図1に
おいて7Aで示される。完全にユーザ側に開放されるそ
の他の第6ポート乃至第12ポートは図1において7B
で示される。なお、7Bにはリセット信号などの制御信
号も含む。
【0015】図1に示されるマイクロコンピュータ1
を、実チップとしてのマイクロコンピュータとして使用
する場合にはエミュレーション用インタフェース8を開
放状態として(例えば、エミュレーション用インタフェ
ース8に対応されるボンディングパッドをフローティン
グの状態にして)、112ピンパッケージに組み立てら
れる。このときエミュレーション用インタフェース8の
機能は無効にされる。エミュレーション用インタフェー
ス8の入力端子は入力が禁止される。また、図1のマイ
クロコンピュータ1をエミュレーション用マイクロコン
ピュータとして使用する場合には、135ピンパッケー
ジに組み立てられ、エミュレーション用インタフェース
8は有効とされる。
【0016】上記入出力ポート回路7に代表されるター
ゲットシステム側のインタフェースには、たとえば、ポ
ートの入出力データ、タイマの入出力信号などが含ま
れ、上記エミュレーション用インタフェース8には、上
述のように、CPU2のリード動作またはライト動作を
示す信号、命令リード動作を示す信号、あるいはエミュ
レータ専用割込み信号などが含まれる。本実施例のマイ
クロコンピュータ1は、上述のように特定の実チップと
してのシングルチップマイクロコンピュータとそれに対
応されるエミュレーション用マイクロコンピュータを兼
ねるものであるから、実チップとしてのシングルチップ
マイクロコンピュータと同一の、或いはそれを包含する
機能ブロックを有するものであることは言うまでもな
く、特に制限はされないものの、動作周波数なども同一
とされる。本実施例のマイクロコンピュータ1は、前記
入出力ポート代替回路14を含めて、実チップとしての
マイクロコンピュータと同一の機能をエミュレーション
において実現可能とされている。
【0017】本実施例のマイクロコンピュータ1は、C
PU2を共通として、その周辺機能及びメモリ容量の相
違される複数種類のマイクロコンピュータをサポートす
るエミュレーション用マイクロコンピュータとして位置
付けられる。このマイクロコンピュータにおいて、それ
がサポートしようとするマイクロコンピュータに対応す
る機能は、前記制御レジスタ9に与えられる情報に従っ
て、制御回路10が決定するようになっている。
【0018】図2には前記制御レジスタ9の構成例が示
され、図3にはその制御レジスタ9におけるビット0〜
ビット4の意義が示され、図4には制御レジスタ9にお
けるビット5〜ビット7の意義が示される。
【0019】制御レジスタ9は、エミュレーション用プ
ログラム実行状態(ブレークモード)でのみリード/ラ
イト可能なレジスタであって、8ビットから構成され
る。初期値はH’FF(H’は16進数を意味する)で
ある。また、ユーザプログラム実行状態では、リードす
るとH’FFがリードされ、ライトは無効とされる。
【0020】制御レジスタのビット0(ROMS0)、
ビット1(ROMS1)は、ROMの使用可能な容量を
指定する。すなわち、ROMの使用可能な容量は16
k、32k、64kバイト、あるいはROMなしから選
択される。ビット2(RAMS0)、ビット3(RAM
S1)は、RAMの使用可能な容量を指定する。すなわ
ち、RAMの使用可能な容量は512、1k、2k、4
kバイトから選択される。ビット4(IOS)は、使用
可能な入出力ポートの本数を指定する。すなわち、入出
力ポート使用可能な本数は、11本(第1ポート〜第1
1ポート)又は12本(第1ポート〜第12ポート)か
ら選択される。ビット4を”0”にクリアすると、入出
力ポートは11本とされ、第3ポートは4ビットとされ
る。ビット4を”1”にセットすると、入出力ポートは
12本とされ、第3ポートは8ビットとされる。ビット
5(DMAE)、ビット6(DRCE)は、DMAコン
トローラ、DRAMコントローラを有効とするか無効と
するかを指定する。無効とした場合、かかるDMAコン
トローラ、DRAMコントローラの内蔵レジスタのリー
ド・ライトは行えず、DMAコントローラ、DRAMコ
ントローラは停止状態とされる。また、これらの有効・
無効に従って、所定の端子の機能も自動的に選択され
る。例えば、DRAMコントローラを有効にすれば、所
定のリフレッシュ端子がリセット後から直ちに出力状態
とされるが、無効にすれば、かかる端子は常に入力状態
である。ビット7(BUSS)はバス制御ビットであ
る。かかるビットが”1”にセットされているとき、マ
イクロコンピュータ1のバスアクセスは、エミュレーシ
ョン対象のマイクロコンピュータの動作モードあるいは
ソフトウェアで指定されるバスアクセスに従わず、必ず
3ステートアクセスとされ、エミュレータからウェイト
が要求可能とされ、エミュレータ側の低速メモリのアク
セス等も余裕を以って行うことができるように考慮され
ている。バス制御ビットが”0”にクリアされていると
き、マイクロコンピュータのバスアクセスは、エミュレ
ーション対象のマイクロコンピュータの動作モードある
いはソフトウェアで指定されるバスアクセスに従い、例
えば、2ステートアクセスとされ、エミュレータからウ
ェイトが要求不可能とされる場合も存在する。
【0021】エミュレーション用マイクロコンピュータ
のリセットには、ユーザリセットおよびエミュレータリ
セットが存在する。前記制御レジスタ9はユーザリセッ
トでは初期化されず、リセット前の値を保持する。電源
投入後にエミュレータリセット状態とすれば、制御レジ
スタ9は初期化され、マイクロコンピュータ開発装置及
びエミュレーションプロセッサの電源投入後に制御レジ
スタ9を設定すれば、以後、ユーザシステムからリセッ
トが要求されても初期化されず、再設定の必要はない。
なお、特に制限はされないものの、図13の(B)に示
されるように、リセット(RES)端子をロウレベル、
ブレーク割込み(BRK)端子をハイレベルとすると、
ユーザリセットとされ、また、RES端子、BRK端子
をロウレベルとすると、エミュレータリセットとされ
る。なお、RES端子、BRK端子ともに負極性とし
た。
【0022】前記制御レジスタ9の設定は、ビット0〜
6で、128通りの設定が可能である。したがって、本
実施例のマイクロコンピュータは、128種類のシング
ルチップマイクロコンピュータのエミュレーション用マ
イクロコンピュータに対応可能である。例えば、ROM
・RAMの容量の設定のためにさらにビットを加えるこ
とも可能である。あるいはその他の機能ブロックの許可
・禁止を設定できるようにしてもよい。制御レジスタ9
は2バイトあるいは2バイト以上とすることも可能であ
る。かかる制御レジスタ9のビット数を増加させ、シン
グルチップマイクロコンピュータの種類を増加させるこ
とに何等制約はない。物理的な規模が増加し、製造費用
も増加するものの、全体的な規模に比較して、さらに複
数のエミュレーション用マイクロコンピュータあるいは
シングルチップマイクロコンピュータを開発する費用に
比較して無視できるものである。
【0023】図5には上記制御レジスタ9のビットの組
合せにより上記エミュレーション用マイクロコンピュー
タが対応可能な例として、4種類のシングルチップマイ
クロコンピュータのアドレスマップが示される。図3に
おいて、(a)は制御レジスタ9をH’01またはH’
81として得られる、16kバイトのROM、512バ
イトのRAMと11本の入出力ポートを有し、DMAコ
ントローラ、DRAMコントローラを内蔵しないシング
ルチップマイクロコンピュータのアドレスマップとさ
れ、(b)は制御レジスタ9をH’15またはH’95
として得られる、32kバイトのROM、1kバイトの
RAMと12本の入出力ポートを有し、DMAコントロ
ーラ、DRAMコントローラを内蔵しないシングルチッ
プマイクロコンピュータのアドレスマップとされ、
(c)は制御レジスタ9をH’39またはH’B9とし
て得られる、32kバイトのROM、2kバイトのRA
Mと12本の入出力ポートとDMAコントローラ有し、
DRAMコントローラを内蔵しないシングルチップマイ
クロコンピュータのアドレスマップとされ、(d)は制
御レジスタ9をH’7FまたはH’FFとして得られ
る、4kバイトのRAMと12本の入出力ポートと、D
MAコントローラ、DRAMコントローラを有し、RO
Mを内蔵しないシングルチップマイクロコンピュータの
アドレスマップとされる。
【0024】図5から明らかなように、ROMを内蔵し
ない図1のマイクロコンピュータ1は、同図(d)のア
ドレスマップを持つような実チップ/評価チップ兼用の
マイクロコンピュータとして位置付けることができ、更
に当該マイクロコンピュータ1は、それ自体のエミュレ
ーション用マイクロコンピュータとして使用できるのは
もとより、ROMを内蔵し、かつ内蔵周辺機能の異なる
マイクロコンピュータのためのエミュレーション用マイ
クロコンピュータとしても選択的に使用することができ
る。特に制限はされないものの、図5においてアドレス
空間は16Mバイトとした。アドレス空間あるいはアド
レス配置については特に制限はされない。また、ターゲ
ットシステムインタフェースに含まれる、図示はされな
いモード選択端子の入力レベルにより適宜設定される動
作モードの設定により、アドレス空間が変更可能とする
こともできるが、本発明には直接の関係がないので詳細
な説明は省略する。
【0025】図6には図1のエミュレーション用マイク
ロコンピュータを用いたマイクロコンピュータ開発装置
の概略ブロック図が示される。
【0026】図6において、100はエミュレータであ
り、そこから引出されたインタフェースケーブル12の
コネクタ部12Aはターゲットプロセッサとしてのシン
グルチップマイクロコンピュータの代わりに応用システ
ム(ユーザシステム)101に装着される。エミュレー
ション用マイクロコンピュータ1は、上記コネクタ部1
2Aとインタフェースケーブル12及び入出力ポート代
替回路14を介し、上記入出力ポート回路7を用いて上
記応用システムと信号の入出力を行う。また、エミュレ
ーション用マイクロコンピュータ1は上記エミュレーシ
ョン用インタフェース8およびアドレスバス・データバ
ス15を用いてエミュレーションバス13に接続され
る。上記エミュレーションバス13を用いて、エミュレ
ーション用マイクロコンピュータ1から、応用システム
とエミュレーション用マイクロコンピュータ1が送受信
する各種の信号や、エミュレーション用マイクロコンピ
ュータ1の内部状態に応じた情報などが出力され、ま
た、エミュレーション用マイクロコンピュータ1に対
し、エミュレーションのための各種制御信号が入力され
る。エミュレーション用マイクロコンピュータ1のエミ
ュレーションモード端子(図示せず)は電源レベルに固
定され、エミュレーション用マイクロコンピュータ1の
内部ではエミュレーションモードが設定される。
【0027】さらに、上記エミュレーションバス13に
は、特に制限はされないものの、応用システムまたはタ
ーゲットマイクロコンピュータ内蔵のメモリを代行する
ためのRAMで成るようなエミュレーションメモリ16
と、エミュレーション用マイクロコンピュータ1の制御
状態やエミュレーションバス13の状態を監視して、そ
の状態が予め設定された状態に達したときに、上記エミ
ュレータ専用割込みを出力して、CPU2によるユーザ
プログラムの実行を停止させ、エミュレーション用プロ
グラム実行状態に遷移させる(ブレーク)ためのブレー
ク制御回路17と、上記CPU2のリード動作またはラ
イト動作を示す信号、命令リード動作を示す信号などに
基づき、エミュレーションバス13に与えられるアドレ
スやデータさらには制御情報を逐次蓄えるリアルタイム
トレース回路18などが接続される。上記エミュレーシ
ョンメモリ16、ブレーク制御回路17、リアルタイム
トレース回路18はコントロールバス19を介してコン
トロールプロセッサ20の制御を受けるようになってい
る。上記コントロールバス19は、インタフェース回路
21を介して、特に制限はされないもののパーソナルコ
ンピュータなどのシステム開発装置22に接続される。
例えば、システム開発装置22から入力されたプログラ
ムをエミュレーションメモリ16に転送し、ターゲット
マイクロコンピュータの内蔵ROM上に配置されるべき
斯るプログラムをCPU2がリードすると、エミュレー
ションメモリ16上のプログラムがリードされる。
【0028】上記マイクロコンピュータ開発装置におい
てはシステム開発装置22から何れのシングルチップマ
イクロコンピュータを用いたシステムの開発を行うかが
入力される。この入力に対応した信号が、上記ホストイ
ンタフェース回路21およびコントロールバス19を介
して上記コントロールプロセッサ20に与えられ、コン
トロールプロセッサ20は上記情報に基づき、エミュレ
ーションメモリ16上のプログラムを設定して、かかる
プログラムをエミュレーション用マイクロコンピュータ
1に実行させ、前記制御レジスタ9の設定を行う。その
後、システム開発装置22から入力される指示に従っ
て、開発対象のプログラムおよびエミュレーション用プ
ログラムを適宜実行する。途中でリセットが入力された
場合も、上記制御レジスタ9は初期化されないため、上
記指定は一回のみでよい。
【0029】このように、本実施例のエミュレーション
用マイクロコンピュータ1は、前記制御レジスタ9によ
って指定可能なシングルチップマイクロコンピュータの
何れを用いたシステムの開発にも使用することができ
る。少なくとも、ROMおよびRAMの使用可能な容量
の変更、および機能ブロックの選択については使用でき
る。入出力ポートの本数の変更については、シングルチ
ップマイクロコンピュータのピン数が変更と考えられる
ので、これに対応して、上記コネクタ部12Aとインタ
フェースケーブル12のみを変更することで使用可能で
ある。
【0030】前記システム開発装置22からの指定は、
制御レジスタ9の構成に応じて、メモリ容量やポート
数、機能ブロックなどを、システム開発装置22上で使
用者に示し、使用者が順次選択を行えるようにするとよ
い。このとき、エミュレーション用マイクロコンピュー
タ1の内部に識別レジスタ(図示せず)を設け、システ
ム開発装置22からの指示により、CPU2にかかる識
別レジスタを読み出させ、読み出した内容をエミュレー
ションバス13を介してシステム開発装置22に与えら
れる様にすれば都合がよい。かかる識別レジスタは、エ
ミュレーション用マイクロコンピュータ1の種類毎に固
定的な内容とする。この識別レジスタの内容により、シ
ステム開発装置22は如何なるマイクロコンピュータに
対応可能なエミュレーション用マイクロコンピュータが
装着されているかを識別することができる。このため、
予めシステム開発装置22のソフトウェアを、前記識別
に対応可能としておくことによって、エミュレーション
用マイクロコンピュータ1のみを交換することにより、
さらに別の、例えば内蔵周辺回路や入出力ポートの構成
が異なるマイクロコンピュータの開発装置として使用す
ることができる。このときエミュレーション用マイクロ
コンピュータ1を交換するためには、エミュレータが使
用する端子の配置は共通にしておく必要がある。かかる
端子にはエミュレーション用インタフェース8およびア
ドレスバス・データバス15に含まれる端子のほか、電
源端子、リセット入力端子あるいはクロック入力端子な
どのシステム制御端子を含む。
【0031】図7には入出力ポート代替回路14の第1
ポート(P10〜P17)、第2ポート(P20〜P2
7)、及び第3ポートの一部(P35〜P37)の具体
的な回路構成例が示される。
【0032】図7には入出力ポートとアドレスバスが兼
用されたビットが代表的に示されている。エミュレーシ
ョンモード時には、エミュレーション用マイクロコンピ
ュータ1の相当端子(入出力ポート回路7Aにおけるア
ドレス出力兼用端子)は常にアドレス出力となる。ま
た、かかるポートをCPU2がリード/ライトすると内
部のポートではなく、外部アドレスの入出力ポートと入
出力ポート代替回路14がリード/ライトされる。RD
はリード信号、WRはライト信号であり、マイクロコン
ピュータ1が出力する。特に制限はされないものの、図
7に示される入出力ポートはデータレジスタ(DR)と
データディレクションレジスタ(DDR)を備える。か
かるレジスタDDR,DRはフリップフロップで構成さ
れ、エミュレーション用マイクロコンピュータ1外部に
設けられたアドレスデコーダ(図示せず)で所定のアド
レスがデコードされることによって、DDRセレクト信
号またはDRセレクト信号が活性状態になり、かかるフ
リップフロップがリード/ライトされる。1本の入出力
ポート(8ビット)に含まれるデータディレクションレ
ジスタDDRをリードすると、トライステートバッファ
140を介して常にH’FFがリードされる。データレ
ジスタDRをリードすると、データディレクションレジ
スタDDRが”0”にクリアされている時、端子即ちユ
ーザシステムの状態がリードされ、また、データディレ
クションレジスタDDRが”1”にセットされている
時、データレジスタDRの内容がリードされる。
【0033】また、制御レジスタ9のビット4をクリア
した場合、アドレス上位4ビットA20〜A23と兼用
の端子は削除されるため、ライトは禁止され、リード時
にはH’FFが出力され、出力はハイインピーダンス状
態とされる。すなわち、図8に入出力ポート代替回路1
4の第3ポートの残りのポート(P34〜P30)の具
体的な回路構成例が示される通り、制御レジスタ9のビ
ット4の値(IOS)によって第3ポートのポート(P
34〜P30)を活性化/非活性化できるようにされて
いる。
【0034】入出力ポート代替回路14の端子の機能は
かかるレジスタDR,DDRとモード信号と併せて動作
が選択される。かかる機能はROM内蔵のシングルチッ
プマイクロコンピュータ内蔵のポートと等価である。モ
ード1はROM無効拡張モードであり、このとき、かか
る端子は常にアドレス出力であり、DDRは”1”に固
定されている。DRはリードライト可能である。モード
2はROM有効拡張モードであり、DDRを”1”にセ
ットするとアドレス出力となり、DRはリードライト可
能である。DDRを”0”にクリアすると入力ポートと
なり、DRをリードすると端子すなわちターゲットイン
タフェースのレベルを読出す。モード3はシングルチッ
プモードであり、DDRを”1”にセットすると出力ポ
ートとなり、DRはリードライト可能である。DDR
を”0”にクリアすると入力ポートとなり、DRをリー
ドすると端子すなわちターゲットインタフェースのレベ
ルを読出す。かかる動作モードについては、特に制限は
されないが、ユーザインタフェースに含まれる図示しな
い動作モード端子(MD0、MD1)によって設定され
る。例えば、(株)日立製作所平成元年6月発行『H8
/330 HD6473308 HD6433308
ハードウェアマニュアル』などによって公知であるので
更に詳細な説明は省略する。ROM無効拡張モードは1
通りでなく(株)日立製作所平成2年8月発行『H8/
510 HD6415108 ハードウェアマニュア
ル』に記載されるように複数種類有してもよい。
【0035】ROMを内蔵しないシングルチップマイク
ロコンピュータではアドレスバス出力となり、ROMを
内蔵したシングルチップマイクロコンピュータではアド
レスバス出力と入出力ポートとが兼用となる端子につい
ては、外部にポート代替回路14を有するため、エミュ
レーション用マイクロコンピュータ1それ自体にはその
ような入出力ポート機能を有する必要はない。なお、モ
ード信号は、MD0、MD1端子を参照して適宜エミュ
レータ上で生成してもよいし、エミュレーションインタ
フェースから出力してもよい。
【0036】図9には入出力ポート回路7Aにおいて入
出力ポートとアドレス出力が兼用されたポートの一例が
示される。同図に示される構成は図7の構成と殆ど同じ
であり、相違される点は、エミュレーションモードにお
いて、マイクロコンピュータ1の内部バス11に含まれ
るアドレスバスの情報を出力するようになっている。す
なわち、バッファ回路71の制御信号がモード1信号、
モード2信号、及びエミュレーションモード信号(E
M)の論理和信号によって制御され、バッファ回路72
の制御信号がデータディレクションレジスタDDRの出
力信号とエミュレーションモード信号(EM)の論理和
信号によって制御される。更にDDRのリード時には内
部データバスのプリチャージレベルが保持されるものと
する。尚、図9に示される各種信号はマイクロコンピュ
ータ1の内部信号である。また、エミュレーションモー
ド時にはDRセレクト、DDRセレクト信号は常に非活
性状態とされる。
【0037】図10には上記制御レジスタ9の1ビット
分の具体的な回路構成が示される。当該レジスタ9の各
ビットは、フリップフロップから構成され、マイクロコ
ンピュータ1の内部のアドレスをデコードして得られる
アドレスデコード信号とブレークモード信号の論理積信
号をリード信号と論理積を採った信号、並びにアドレス
デコード信号とブレークモード信号の論理積信号をライ
ト信号と論理積を採った信号によって、それぞれリード
/ライトが行われる。なお、ブレークモード信号は前記
ブレーク割込みによって、ユーザプログラムの実行状態
からエミュレーションプログラム実行状態に遷移したこ
とを示す信号である。また、ブレーク要求信号とリセッ
ト信号の論理積信号、即ちエミュレータリセット信号に
よって”1”にセットされる。なお、内部バス11に含
まれるデータバスは、正論理であり、プリチャージが行
なわれる。このため、リード時に、レジスタまたはメモ
リがデータを出力したり、外部データバスからデータが
入力されなければ、”1”レベルがリードされる。制御
レジスタ9はユーザプログラム実行状態ではデータを出
力しないので、リードデータはH’FFとなる。
【0038】図11には上記エミュレーション用マイク
ロコンピュータ1の制御回路10の一例である機能ブロ
ック選択回路のブロック図が示される。
【0039】機能ブロック選択回路はアドレス信号A0
〜A23をアドレスデコーダ102でデコードして、各
機能ブロックの選択信号を生成するものであるが、図1
1では、ROM、RAM、DMAC、DRAMコントロ
ーラおよび第12ポートの選択信号が代表的に示されて
いる。また、同図においてb0乃至b6は制御レジスタ
9のビット0乃至ビット6を意味する。
【0040】特に制限はされないものの、DMACのア
ドレスはH’FFFF00〜H’FFFF3F、DRA
MコントローラのアドレスはH’FFFF40〜H’F
FFF7F、第12ポートのアドレスはH’FFFFF
E〜H’FFFFFFの範囲にあるとする。内蔵ROM
のアドレスは、16kバイトの時、H’000000〜
H’003FFF、32kバイトの時、H’00000
0〜H’007FFF、48kバイトの時、H’000
000〜H’00BFFFとする。内蔵RAMのアドレ
スは、512バイトの時、H’FFFD00〜H’FF
FEFF、1kバイトの時、H’FFFB00〜H’F
FFEFF、2kバイトの時、H’FFF700〜H’
FFFEFF、4kバイトの時、H’FFEF00〜
H’FFFEFFとする。
【0041】CPUあるいはDMACの出力するアドレ
スA0〜A23をアドレスデコーダ102でデコード
し、このデコード結果を制御レジスタ9のビット0(b
0)、ビット1(b1)によって選択し、機能ブロック
選択信号とする。同様に制御レジスタ9のビット2(b
2)、ビット3(b3)によって、内蔵RAMの機能ブ
ロック選択信号が選択される。また、制御レジスタ9の
ビット5(b5)、ビット6(b6)によって、DMA
コントローラおよびDRAMコントローラの機能ブロッ
ク選択信号の有効/無効が指定される。機能ブロック選
択信号が活性状態になると、下位アドレスおよびリード
/ライト信号に従って各機能ブロックのリードライトが
行われる。機能ブロック選択信号が非活性状態であれ
ば、機能ブロックはリード/ライトが行われず、リセッ
ト後の状態のまま停止状態または待機状態のままとされ
る。
【0042】このような機能ブロック選択回路について
は前記特開平3−271834号公報で公知であるので
更に詳細な動作についてはその説明を省略する。なお、
特に制限はされないものの、マイクロコンピュータの機
能として、図示はされないRAM許可(RAME)ビッ
トによっても、RAMのリード/ライトの許可/禁止を
設定できる。拡張モードのとき、全ての機能ブロックが
非選択とされた場合には、外部アドレスがリード・ライ
トされる。内蔵ROM、内蔵RAMについては、内蔵の
機能ブロックは選択されず、エミュレーションインタフ
ェースを介して、エミュレーションメモリの選択信号を
出力する。このとき、ユーザインタフェースに含まれる
ストローブ信号などは非活性状態とされる。データはデ
ータバスを介して入出力される。入出力ポート代替回路
についても同様である。前記の通り、機能ブロックの有
効/無効に従って、端子機能が相違される場合には、上
記機能ブロック選択回路の他に、機能ブロック乃至端子
に対しても制御を行う必要がある。
【0043】図12には上記エミュレーション用マイク
ロコンピュータの制御回路10の別の実施例である端子
のブロック図が示される。
【0044】図12の端子Pは入出力ポートとリフレッ
シュ信号出力端子とに兼用される。DRAMコントロー
ラが有効の場合にはリセット後からリフレッシュ信号を
出力して、応用システム上でマイクロコンピュータと接
続されるべきDRAMのリフレッシュを周期的に行う必
要がある。DRAMコントローラを無効とする場合に
は、入出力ポートとして使用し、データディレクション
レジスタDDRによって入出力が設定される。図12に
おいて、リフレッシュ許可信号はリセット後から活性状
態となり、制御レジスタ9のビット5が”1”のとき、
データディレクションレジスタDDRの状態によらず、
端子Pの出力バッファ103がオンし、DRAMコント
ローラが生成するリフレッシュ信号が出力される。ビッ
ト5が”0”のとき、データディレクションレジスタD
DRが”1”のとき出力バッファ103がオンし、デー
タレジスタDRの内容が出力される。データディレクシ
ョンレジスタDDRが”0”のときは入力ポートにな
る。なお、データレジスタDR及びデータディレクショ
ンレジスタDDRのクロック信号及びリセット信号など
については図示を省略してある。
【0045】本発明においてアドレスバス及びデータバ
スとの接続はそれぞれ専用の端子とするか、またはその
ような端子を入出力ポートと兼用としなければならな
い。入出力ポートはデータバスを介するほかは、シング
ルチップマイクロコンピュータの他の機能ブロックと直
接的なインタフェースを有さないためアドレスバスなど
との接続に兼用可能である。これに対して、例えばSC
Iのデータ端子とアドレスバスの任意の端子を兼用する
ことは不可能である。これは、エミュレータとしては常
にアドレス端子の出力をトレースしなければならず、ま
た、内蔵のSCIとユーザインタフェース間で入出力デ
ータを端子を介して入出力しなければならず、これらを
同時に行なうことができないためである。これらを時分
割でおこなうことは、リアルタイム性が損なわれ、エミ
ュレータの性質上好ましくない。しかしながら、端子数
の比較的少ないシングルチップマイクロコンピュータに
あっては、アドレスバスの上位ビットの端子を、入出力
ポートおよびその他の機能と兼用することが多い。これ
は、シングルチップマイクロコンピュータの応用分野に
おいて、広いアドレス空間を使用するものが必ずしも多
くないためである。また、広いアドレス空間を使用する
応用分野においては、シングルチップマイクロコンピュ
ータ外部に接続される機能も多くなり、必ずしもシング
ルチップマイクロコンピュータの内蔵機能ブロックを使
用しなくてもよいためである。したがって、上記エミュ
レーション用マイクロコンピュータ1を、制御レジスタ
9のビット4を”0”にクリアして、端子数の比較的少
ない第2のシングルチップマイクロコンピュータのエミ
ュレーション用マイクロコンピュータとしても使用可能
とすることを考えると、アドレスバスの上位側ビット
を、前記SCIのデータ端子の他、所望の端子と兼用可
能とすればよい。エミュレータシステムにはアドレスの
上位側ビットを図1の7Bに含まれる前記専用端子から
供給し、ユーザシステムにはアドレスの上位側ビットを
図1の7Aに含まれる端子から供給すればよい。このと
き、上位アドレスに相当する入出力ポート代替回路は無
効とされる。例えば図8に示されるように制御レジスタ
9のビット4(IOS)の値によって制御される。
【0046】図13の(A)にはアドレスバス・データ
バスの端子配置例が示される。
【0047】前記の通り、アドレスバス・データバス1
5は第1乃至第5ポートと兼用され、エミュレーション
用マイクロコンピュータとしては、これらの入出力ポー
トの機能は禁止され、常にアドレスバス・データバス1
5が使用される。これらのアドレスバス・データバス1
5はエミュレーションバス13に接続される。データバ
スは、常に第4及び第5ポートと兼用される。第1のシ
ングルチップマイクロコンピュータにおいては、前記の
通り端子数が112であり、第1ポート〜第12ポート
が使用可能で、アドレスバスの24ビットA0〜A23
は第1ポート、第2ポート、第3ポートと兼用される。
第2のシングルチップマイクロコンピュータにおいて
は、前記の通り端子数100であり、第1ポート〜第1
1ポートが使用可能、第3ポートは下位4ビットP30
〜P33のみ使用可能で、アドレスバス24ビットA0
〜A23は第1ポート1、第2ポート、第3ポート、及
び第11ポートの一部P110〜P113と兼用され
る。なお、第11ポートはタイマの入出力端子と兼用さ
れている。この場合、アドレスA20〜A23は第3ポ
ートに相当する端子P34〜P37からエミュレータシ
ステムに供給される。第3ポートの上位4ビットP34
〜P37に相当する入出力ポート代替回路14の対応回
路は動作が禁止される。第11ポートから出力されるア
ドレスA20〜A23はユーザシステムにのみ供給され
る。これによって、第2のシングルチップマイクロコン
ピュータに対してもエミュレータのシステムを変更しな
くても、エミュレータは第1のシングルチップマイクロ
コンピュータに対するのと同様にマイクロコンピュータ
のアクセスするアドレスの内容を検出できる。また、第
11ポートに相当する入出力ポート代替回路は必要とさ
れない。
【0048】図13の(B)にはマイクロコンピュータ
のリセット状態の態様例が示される。マイクロコンピュ
ータモードとエミュレーション用マイクロコンピュータ
モードは、組み立て方法または、エミュレーション用イ
ンタフェース8に含まれるエミュレーションモード端子
の入力レベルによって選択される。135ピンパッケー
ジに組み立て、前記エミュレーションモード端子にハイ
レベルを入力するとエミュレーション用マイクロコンピ
ュータモードが選択されるものとする。112ピンパッ
ケージに組み立てると、前記エミュレーションモード端
子は開放状態とされ、内部でローレベルに固定される。
【0049】マイクロコンピュータモードのときは、R
ES端子によるリセットのみが存在し、マイクロコンピ
ュータ全体がリセットされる。エミュレーション用マイ
クロコンピュータモードのときは、RES端子とBRK
端子によって設定されるユーザリセットと、エミュレー
タリセットが存在する。エミュレータリセットではマイ
クロコンピュータ全体がリセットされるが、ユーザリセ
ットでは制御レジスタ9はリセットされず、直前の状態
を保持する。エミュレータリセットは、エミュレータシ
ステムの電源投入後に使用することができる。この後、
マイクロコンピュータは前記の通り、3ステートアクセ
ス、ウェイト要求可能のバスアクセスを行なうため、い
かなるエミュレーション用メモリを使用し、また、マイ
クロコンピュータが高速であってもアクセスが可能であ
る。エミュレータリセット後にはエミュレーション用プ
ログラムを実行して、例えば、スタートアドレスの設定
やスタックポインタの設定などを行なった後、ブレーク
モードに遷移して制御レジスタ9の設定など行なうが、
このプログラムを任意のエミュレーションメモリに格納
することができる。これによって、エミュレータ設計を
容易にすることができる。エミュレータの初期設定の後
はユーザ指定通りに動作することで問題ない。ただし、
電源投入後以外は、ユーザシステムからリセットが要求
されたとき、BRK端子が同時にロウレベルとならない
ようにしなければならない。
【0050】図14にはマイクロコンピュータ開発装置
の動作フローチャートの一例が示される。
【0051】電源投入後、まず、エミュレーションプロ
グラムの実行によって前記エミュレータリセット処理が
行なわれ、その後、ブレークモードに遷移される。ブレ
ークモードの状態で、いずれのマイクロコンピュータの
エミュレーション用マイクロコンピュータとして動作す
るかがシステム開発装置から入力され、ホストインタフ
ェース21、コントロールプロセッサ20、エミュレー
ションメモリ16を介して、制御レジスタ9に設定され
る。所望のエミュレータ用の処理が行なわれ、システム
開発装置22から入力されるコマンドなどに基づき、ユ
ーザプログラムの実行が要求されれば、マイクロコンピ
ュータ1は、ブレークからのリターン命令RTBを実行
して、ユーザプログラムを実行する。このとき、ユーザ
システムからリセットが要求されれば、ユーザプログラ
ムのリセット処理を行なう。このとき制御レジスタ9は
保持される。また、実行すべきユーザプログラムが終了
したり、ユーザの設定した条件が成立したりすると、ユ
ーザプログラムの実行は中断(ブレーク)され、エミュ
レーションプログラムを実行する。ブレークモード中
は、ユーザの指定によらず、3ステートアクセス・ウェ
イト許可とされる。また、前記の通り、エミュレータリ
セット後も、ユーザの指定によらず、3ステートアクセ
ス・ウェイト許可とされる。従って、エミュレーション
プログラムはすべて、ウェイト許可状態とされるため、
エミュレーションメモリ16のアクセス速度や、マイク
ロコンピュータ開発装置22上の配置に制限を与えな
い。このことは、エミュレータの設計を容易化する。
【0052】本実施例のマイクロコンピュータチップを
実チップとしてのマイクロコンピュータとして組み立て
る場合、ボンディングを行なわない端子が存在する。こ
のような場合には、リード端子とボンディングパッドを
再短距離に配置することができず、これらを接続するボ
ンディングワイヤの長さが長くなってしまうことが考え
れる。長いワイヤは、ボンディングを行なった後に樹脂
などで封止を行なうときに、封止剤の流れによって移動
し、隣のボンディングワイヤと接触してしまう可能性が
ある。前記のように金線などの金属線でボンディングワ
イヤを構成すると、かかるボンディングワイヤ同士の接
触によって、信号が短絡してシングルチップマイクロコ
ンピュータは正常動作を行なわなくなってしまう。以下
この対策を図15を参照しながら説明する。
【0053】図15の(A)には封止状態のマイクロコ
ンピュータの全体的な断面が示される。同図において2
00はマイクロコンピュータ1のチップ、201は被覆
ワイヤ、202はリード端子、203は樹脂などの封止
剤、204はチップのマウントである。同図(B)には
ボンディングワイヤ近傍の拡大断面図が示され、205
はボンディングパッド、201Aは被覆ワイヤ201を
構成する金属線、201Bは金属線201Aを被覆する
絶縁被覆である。図15に示されるマイクロコンピュー
タ1としてのチップ200は、前記リード端子202と
マイクロコンピュータ1のボンディングパッド205
が、金属線201Aの表面を絶縁被覆201Bで被覆し
た被覆ワイヤ201によって接続され、その後封止剤2
03でモールドされて成る。かかる被覆ワイヤ201の
接続方法は、例えば、特開昭63−182828号公報
などによって公知であるのでその詳細な説明は省略す
る。図15に示される通り、被覆ワイヤ201でワイヤ
ボンディングを行えば、ワイヤ同士あるいはワイヤとチ
ップが接触してもマイクロコンピュータは正常動作を行
なうことができ、マイクロコンピュータおよびエミュレ
ーション用マイクロコンピュータとして使用可能な半導
体集積回路装置を高い信頼性を以って実現できる。
【0054】上記実施例によれば以下の効果を得るもの
である。 (1)マイクロコンピュータおよびエミュレーション用
マイクロコンピュータとして使用可能な半導体集積回路
装置を実現できる。制御レジスタ9を使用することによ
って、エミュレーション用専用端子の数の制約を受ける
ことなく、何れのマイクロコンピュータのエミュレーシ
ョン用マイクロコンピュータとするかを指定することが
できる。 (2)ROMを内蔵しないシングルチップマイクロコン
ピュータでエミュレーション用マイクロコンピュータ1
を実現可能とすることにより、各種マイクロコンピュー
タに対応するエミュレーション用マイクロコンピュータ
の製造費用を低減できる。かかるエミュレーション用マ
イクロコンピュータを複数種類のシングルチップマイク
ロコンピュータに対応可能で、特に制御レジスタ9の設
定如何によってROM内蔵のシングルチップマイクロコ
ンピュータに対応可能とすることができる。 (3)マイクロコンピュータ1に内蔵された制御レジス
タ9を使用することによって、それぞれの機能ブロック
の有無・容量を独立に選択可能とすることができ、将来
の製品展開に柔軟に対応できる。 (4)また、上記エミュレーション用マイクロコンピュ
ータを用いることにより、複数種類のシングルチップマ
イクロコンピュータの開発に使用することが可能なマイ
クロコンピュータ開発装置としてのエミュレータを提供
できる。 (5)上記エミュレーション用マイクロコンピュータに
よって、エミュレーション用マイクロコンピュータの設
計・製造・評価に要する時間、またマイクロコンピュー
タ開発装置の設計・製造・評価に要する時間を省くこと
ができる。さらに、シングルチップマイクロコンピュー
タの応用システムの開発体制を容易にかつ迅速に整える
ことができる。 (6)アドレスの一部を2系統にし、一方を専用、他方
を他の機能と兼用とすることで、ピン数が少なくかつア
ドレス空間が広いマイクロコンピュータにも対応でき
る。 (7)リセット状態をユーザリセットとエミュレータリ
セットの2状態とすることにより、エミュレータの設計
を容易化できる。
【0055】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲におい
て種々変更可能であることは言うまでもない。
【0056】例えば、アドレス空間の大きさ、内蔵され
る機能ブロックの数・種類、あるいは、ピン数などにつ
いては何ら限定されない。また、制御レジスタあるいは
機能ブロック選択回路の具体的構成、一部の機能の動作
を禁止する回路の具体的構成、マイクロコンピュータ開
発装置の具体的構成などは上記実施例に限定されず、そ
の他種々変更可能である。たとえば、機能ブロック選択
回路を用いず、各機能ブロックに直接、内部制御信号を
入力して、機能ブロックの動作の許可・禁止を指定する
ように構成してもよい。ROMはマスクROMのほか、
PROM(プログラマブルROM)あるいはフラッシュ
メモリなど、主としてプログラム格納用の固定的メモリ
であればよい。尚、本明細書においてシングルチップマ
イクロコンピュータはマイクロコンピュータと同意義と
する。
【0057】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるエミュ
レーション用マイクロコンピュータに適用した場合につ
いて説明したが、それに限定されるものではなく、その
他の半導体集積回路装置としてのマイクロコンピュータ
にも適用可能であり、ユーザが独自にシングルチップマ
イクロコンピュータの内蔵メモリの容量を変更すること
が必要な場合などに適用することができる。
【0058】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0059】(1)何れのマイクロコンピュータのエミ
ュレーション用マイクロコンピュータとするかを選択す
る手段、例えばレジスタ手段を採用することにより、複
数のマイクロコンピュータに対応して夫々と同一の動作
を行うエミュレーション用マイクロコンピュータとされ
るべき単一のマイクロコンピュータを簡単に実現でき
る。特にその選択する手段が制御手段である場合には、
エミュレーション用専用端子の数の制約を受けることな
く、前記複数種類のマイクロコンピュータの機能を指定
できる。 (2)中央処理装置の動作プログラムを格納するための
ROMのような固定的なメモリを内蔵しないマイクロコ
ンピュータに対応させて本発明のエミュレーション用マ
イクロコンピュータを実現することにより、エミュレー
ション用マイクロコンピュータの製造費用を低減でき
る。かかるエミュレーション用マイクロコンピュータを
複数種類のマイクロコンピュータに対応可能、特にRO
M内蔵のマイクロコンピュータに対応可能とすることが
できる。 (3)選択する手段として内蔵のレジスタ手段を採用す
ることによって、それぞれの機能ブロックの有無・メモ
リ容量などを独立に且つ広範に選択可能とすることがで
き、中央処理装置を同一若しくは同一機能として行われ
るマイクロコンピュータの将来の製品展開に柔軟に対応
できる。 (4)マイクロコンピュータの内部バスに含まれるアド
レスバスの内容をエミュレーション専用に出力すると共
に、前記アドレスバスの内の少なくとも1本の内容を前
記エミュレーション専用出力とは別に出力することが選
択可能にされたインタフェース回路を採用することによ
り、換言すれば、アドレスの一部を2系統にし、一方を
専用、他方を他の機能と兼用とすることにより、ピン数
が少なくかつアドレス空間が広いマイクロコンピュータ
にも対応できる。 (5)マイクロコンピュータの内部状態を全体的に初期
化する第1のリセット状態、エミュレーション対象とさ
れるマイクロコンピュータの機能に対応される内部回路
を初期化するがエミュレーション専用機能に対応される
所定の内部回路を初期化しない第2のリセット状態とを
有することにより、換言すれば、リセット状態をユーザ
リセットとエミュレータリセットの2状態とすることに
より、エミュレータの設計を容易化できる。 (6)上記エミュレーション用のマイクロコンピュータ
を用いることにより、複数種類のマイクロコンピュータ
の開発に使用することが可能なマイクロコンピュータ開
発装置を提供することができる。更に、上記エミュレー
ション用マイクロコンピュータによって、エミュレーシ
ョン用マイクロコンピュータの設計・製造・評価に要す
る時間、並びにマイクロコンピュータ開発装置としての
エミュレータの設計・製造・評価に要する時間を省くこ
とができる。さらに、マイクロコンピュータの応用シス
テムの開発体制を容易にかつ迅速に整えることができる
という効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るマイクロコンピュ
ータのブロック図である。
【図2】本実施例のマイクロコンピュータに含まれる制
御レジスタの一例構成図である。
【図3】制御レジスタにおけるビット0〜ビット4の意
義を示す説明図である。
【図4】制御レジスタにおけるビット5〜ビット7の意
義を示す説明図である。
【図5】制御レジスタのビットの組合せによりエミュレ
ーション用マイクロコンピュータが対応可能な例として
4種類のマイクロコンピュータのアドレスマップ図であ
る。
【図6】図1のエミュレーション用マイクロコンピュー
タを用いたマイクロコンピュータ開発装置の概略ブロッ
ク図である。
【図7】入出力ポート代替回路の第1ポート、第2ポー
ト、及び第3ポートの一部の具体的な一例回路構成図で
ある。
【図8】入出力ポート代替回路の第3ポートの残りのポ
ートの具体的な一例回路構成図である。
【図9】入出力ポート回路において入出力ポートとアド
レス出力が兼用されたポートの一例回路図である。
【図10】制御レジスタの1ビット分の具体的な一例回
路図である。
【図11】エミュレーション用マイクロコンピュータの
制御回路の一例である機能ブロック選択回路のブロック
図である。
【図12】エミュレーション用マイクロコンピュータの
制御回路の別の実施例である端子のブロック図である。
【図13】アドレスバス・データバスの端子配置例と、
マイクロコンピュータのリセット状態の態様例を示す説
明図である。
【図14】マイクロコンピュータ開発装置の一例動作フ
ローチャートである。
【図15】封止状態のマイクロコンピュータの全体的な
断面と、ボンディングワイヤ近傍の拡大断面を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 マイクロコンピュータ 2 CPU 3 DMAC 4 DMAコントローラ 5 RAM 6 入出力回路 7 入出力ポート回路 8 エミュレーション用インタフェース 9 制御レジスタ 10 制御回路 11 内部バス 13 エミュレーションバス 14 入出力ポート代替回路 15 アドレスバス・データバス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣瀬 敦 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株 式会社日立マイコンシステム内 (72)発明者 鈴木 達也 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株 式会社日立マイコンシステム内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央処理装置と、その動作プログラムを
    格納するための固定的なメモリを除くその他の周辺回路
    とを内蔵し、それら内蔵回路に対応するマイクロコンピ
    ュータのエミュレーション用マイクロコンピュータとし
    て使用可能であるとともに、少なくとも前記中央処理装
    置と前記プログラム格納用の固定的なメモリを内蔵した
    複数種類の別のマイクロコンピュータのエミュレーショ
    ン用マイクロコンピュータとして使用可能にするため、
    何れのマイクロコンピュータのエミュレーション用マイ
    クロコンピュータとするかを選択する手段を有して成る
    ものであることを特徴とするマイクロコンピュータ。
  2. 【請求項2】 前記選択する手段は、何れのマイクロコ
    ンピュータのエミュレーション用マイクロコンピュータ
    として動作するかを指定するレジスタ手段を有し、前記
    レジスタ手段は、前記プログラム格納用の固定的なメモ
    リの容量を指定する単数若しくは複数のビットと、別の
    メモリの容量を指定する単数若しくは複数のビットと、
    の中から選ばれた単数若しくは複数のビットを有して成
    るものであることを特徴とする請求項1記載のマイクロ
    コンピュータ。
  3. 【請求項3】 内部バスを共有して中央処理装置とその
    周辺回路とを内蔵し、それら内蔵回路に対応するマイク
    ロコンピュータのエミュレーション用マイクロコンピュ
    ータとして使用可能であるとともに、少なくとも前記中
    央処理装置を内蔵した複数種類の別のマイクロコンピュ
    ータのエミュレーション用マイクロコンピュータとして
    使用可能にするため、何れのマイクロコンピュータのエ
    ミュレーション用マイクロコンピュータとするかを選択
    する手段を有し、更に、前記内部バスに含まれるアドレ
    スバスの内容をエミュレーション専用に出力すると共
    に、前記アドレスバスの内の少なくとも1本の内容を前
    記エミュレーション専用出力とは別に出力することが選
    択可能にされたインタフェース回路を備えて成るもので
    あることを特徴とするマイクロコンピュータ。
  4. 【請求項4】 前記インタフェース回路において前記エ
    ミュレーション専用出力とは別に出力する状態は、前記
    選択する手段の設定に従って選択されるものであること
    を特徴とする請求項3記載のマイクロコンピュータ。
  5. 【請求項5】 中央処理装置とその周辺回路とを内蔵
    し、それら内蔵回路に対応するマイクロコンピュータの
    エミュレーション用マイクロコンピュータとして使用可
    能であるとともに、少なくとも前記中央処理装置を内蔵
    した複数種類の別のマイクロコンピュータのエミュレー
    ション用マイクロコンピュータとして使用可能にするた
    め、何れのマイクロコンピュータのエミュレーション用
    マイクロコンピュータとするかを選択する手段を有し、
    更に、マイクロコンピュータの内部状態を全体的に初期
    化する第1のリセット状態、エミュレーション対象とさ
    れるマイクロコンピュータの機能に対応される内部回路
    を初期化するがエミュレーション専用機能に対応される
    所定の内部回路を初期化しない第2のリセット状態とを
    有して成るものであることを特徴とするマイクロコンピ
    ュータ。
  6. 【請求項6】 前記第1のリセット状態と第2のリセッ
    ト状態を選択的に設定するための、エミュレーション対
    象とされるマイクロコンピュータの機能に対応されるリ
    セット入力端子と、エミュレーション専用機能に対応さ
    れる端子とを有し、双方の端子の入力レベルに応じてリ
    セット状態が選択されるものであることを特徴とする請
    求項5記載のマイクロコンピュータ。
  7. 【請求項7】 前記選択する手段は、前記第2のリセッ
    ト状態においてリセットされないものであることを特徴
    とする請求項5又は6記載のマイクロコンピュータ。
  8. 【請求項8】 前記選択する手段は、前記レジスタ手段
    の第1の状態ではエミュレーション対象のマイクロコン
    ピュータの指定にしたがったバスアクセスを行なう第1
    のバスアクセス状態と、第2の状態ではウェイト要求が
    可能なバスアクセスを行なう第2のバスアクセス状態と
    を選択的に指示するためのレジスタ手段を有し、当該レ
    ジスタ手段は、前記第1のリセット状態によって前記第
    2のバスアクセス状態にリセットされ、前記第2のリセ
    ット状態によってリセットされないものであることを特
    徴とする請求項5乃至7の何れか1項記載のマイクロコ
    ンピュータ。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の何れか1項記載のマイ
    クロコンピュータを搭載したエミュレータであって、こ
    のエミュレータ外部からの指定に基づいて、前記マイク
    ロコンピュータが実行すべきソフトウェアが変更され、
    前記ソフトウェアを前記マイクロコンピュータが実行す
    ることによって、前記選択する手段の状態が設定される
    ものであることを特徴とするエミュレータ。
  10. 【請求項10】 請求項3又は4記載のマイクロコンピ
    ュータを搭載したエミュレータであって、前記マイクロ
    コンピュータに含まれるインタフェース回路において前
    記エミュレーション専用出力とは別に出力することが選
    択されたアドレスはエミュレーション対象とされるシス
    テムに結合されて成るものであることを特徴とするエミ
    ュレータ。
JP4316068A 1992-10-30 1992-10-30 マイクロコンピュータ、及びエミュレータ Withdrawn JPH06150026A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4316068A JPH06150026A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 マイクロコンピュータ、及びエミュレータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4316068A JPH06150026A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 マイクロコンピュータ、及びエミュレータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06150026A true JPH06150026A (ja) 1994-05-31

Family

ID=18072910

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4316068A Withdrawn JPH06150026A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 マイクロコンピュータ、及びエミュレータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06150026A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5826059A (en) * 1995-07-17 1998-10-20 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Microcomputer for emulation
JP2006195793A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Fujitsu Ltd マイクロコントローラ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5826059A (en) * 1995-07-17 1998-10-20 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Microcomputer for emulation
JP2006195793A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Fujitsu Ltd マイクロコントローラ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100303947B1 (ko) 다중프로세서시스템그리고그의초기화기능분산및자체진단시스템그리고그방법
JP3364495B2 (ja) 追加ボード
JP2633458B2 (ja) Dmaチヤネル装置及びdmaチヤネルの変換装置
US6272582B1 (en) PCI-PCI bridge allowing controlling of a plurality of PCI agents including a VGA device
US6260081B1 (en) Direct memory access engine for supporting multiple virtual direct memory access channels
JPH06348867A (ja) マイクロコンピュータ
US7100088B2 (en) Computer system equipped with a BIOS debugging card
JPH0798692A (ja) マイクロコンピュータ
JP2591181B2 (ja) マイクロコンピュータ
US20040139267A1 (en) Accessing a primary bus messaging unit from a secondary bus through a pci bridge
WO2006069364A2 (en) System and method for control registers accessed via private operations
US5168559A (en) Emulation system capable of complying with microcomputers having different on-chip memory capacities
US5933613A (en) Computer system and inter-bus control circuit
US5664198A (en) High speed access to PC card memory using interrupts
JP2001184226A (ja) メモリブロックを有するデジタルシステムおよびメモリのブロックのエミュレーティング方法
KR20010006839A (ko) 마이크로 컴퓨터, 전자 기기 및 에뮬레이션 방법
JPH06150026A (ja) マイクロコンピュータ、及びエミュレータ
US20040153810A1 (en) Computer system equipped with a BIOS debugging card
US6499074B1 (en) Redirecting I/O address holes
JP3531368B2 (ja) コンピュータシステム及びバス間制御回路
US6560698B1 (en) Register change summary resource
JP2004192051A (ja) 共用端子制御装置
JP3088285B2 (ja) インサーキットエミュレータ
JP3447835B2 (ja) Ramチップ識別方式
JP3006487B2 (ja) エミュレーション装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040622

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20040721