JPH0614817Y2 - 真珠様光沢剤を含有した内容液を注出するノズル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は真珠様光沢剤を含有した内容液を注出するため
のノズルに関する。

〔従来の技術〕

従来より、シャンプーやリンス中に脂肪酸グリコールエ
ステル等の真珠様光沢剤を分散含有せしめ、注出した液
体が真珠の表面様の外観を呈するようにしたものが提供
されている。

この種のものとしては例えば特開昭６１−２６８７９７
号公報に記載されているものがあり、製品の商品価値を
高める効用があるとされている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、このような処理をされた液体を通常のノズルか
ら注出させた場合には、真珠様光沢剤の粒子が液体中に
平均的に分散されるため、注出時には第８図に示すよう
に外観上変化が乏しく、真珠表面の模様の美しさを充分
に表現できない場合がある。

本考案は前記事項に鑑みてなされたもので、真珠表面の
模様の美しさを充分に表現でき、製品の商品価値を向上
させるようにした注出ノズルとすることを技術的課題と
する。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は前記技術的課題を解決するために、真珠様光沢
剤を含有した内容液１を注出するための注出ノズルにお
いて以下のような構成とした。

即ち、注出管２の内面３にその延長方向に沿って整流板
４を設けた。

この整流板４の形態としては以下のものが例示できる。

即ち、注出管２の内面３を橋絡するよう形成したもの。
注出管２の内面３にリブとして形成したもの。整流板４
を注出管２と一体に形成したもの。注出管２と別体とし
たもの。

なお、ここで真珠様光沢剤とは脂肪酸グリコールエステ
ル単体、またはこれと脂肪酸モノアルキロールアミドと
を併用したもの、さらには脂肪酸グリコールエステルに
界面活性剤を混入したもの等を利用できる。

また、前記界面活性剤としてはアニオン界面活性剤やノ
ニオン界面活性剤等を利用できる。

〔作用〕

注出管２内を内容液１が通過すると壁面に近い部分では
流速は低いが、壁面から遠い中心部分では流速が速く内
容液１に断層が生じ、これが粒子化されている真珠様光
沢剤の分散状態を変化させる。

さらに内容液が押し出されると、各流路を経た内容液は
合流し、各内容液の界面に縞状の模様ができる。

〔実施例〕

本考案の実施例を第１図ないし第３図に基づいて説明す
る。

（第１実施例） この実施例はポンプ操作により、脂肪酸グリコールエス
テル等の真珠様光沢剤を分散含有せしめた内容液１を注
出できるようにしたものである。

まず、ポンプの構造から簡単に説明すると、ポンプ本体
５は、容器（図示せず）の口筒部に螺合する取り付け部
６、この取り付け部６の上面に上下動自在に設けられた
ヘッド部７、取り付け部６の下面の設けられた吸入管８
からなっている。

前記ヘッド部７には注出管２が水平方向に延出されてい
る。また、ヘッド部７のステム部7a内には弁体7bが設け
られており、この弁体7bの上には弁球7cを載置してあ
る。そして弁球7cの上方にはヘッド部７から弁押さえ7d
を垂下させてある。

これによりヘッド部７の上下動に伴って内容液１が注出
管２側に圧送されるようになっている。

前記注出管２の内面３にはその注出方向に沿って整流板
４が設けられており、この整流板４は第３図に示すよう
に注出管２の上下を橋絡するよう形成され、注出管２を
左右に分断するようになっている。

ここでヘッド部７を操作して内容液１を注出すると、内
容液１は注出管２内を移動するが、その際、壁面と整流
板４に近い部分では抵抗により流速が低く、壁面から遠
い中心部分では流速が速くなる。

このため内容液１に一種の断層が生じ、これが粒子化さ
れている真珠様光沢剤の分散状態を変化させる。

さらに内容液が前進すると整流板４で分断された各流路
を経た内容液１は合流し、各内容液１の界面に第５図に
示すような縞状の模様ができる。これは内容液と壁面と
の接触面で真珠様光沢剤の濃度が低下し、当該部分に透
明度が高い層が形成されることによるものと思量され
る。

（第２実施例） この実施例では整流板４をリブとするとともに、第６図
に示すように、注出管２の内面に９０°の位置差を以て
４箇所突設したものである。この実施例では注出管２の
中心部分と内面部分とで縞の発生状態に変化をもたせる
ことができる。

（第３実施例） この実施例では整流板４を注出管２とは別体に形成し、
この整流板４を注出管２内に嵌入したものである。これ
により断面形状の自由度が大きくなり、より複雑な模様
を発生させることが可能である。

〔考案の効果〕

本考案によれば、内容液に分散させた真珠様光沢剤を整
流板により分断された流路毎に独立的に分散させること
ができる。

これにより各流路を通過した内容液が合流した際、その
界面にフローマーク様の模様ができるとともに、各流路
を通過した内容液毎に表面状態を微妙に異ならせること
ができ、内容液を深みのある外観として注出することが
できる。

このため、製品の商品価値を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の一実施例を示し、第１図
は部分的に断面とした側面図、第２図は内部構造を示す
平面図、第３図は注出管の断面図、第４図は動作原理を
説明するための断面図、第５図は注出状態を示す斜視
図、第６図は第２の実施例を示す注出管の断面図、第７
図は第３の実施例を示し、（Ａ）は注出管の縦断面図、
（Ｂ）は整流板の斜視図、（Ｃ）は整流板の装着状態を
示す正面図、第８図は従来のノズルにより真珠様光沢剤
を含有した内容液を注出した状態を示す斜視図。 １…内容液、２…注出管、 ３…内面、４…整流板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】真珠様光沢剤を含有した内容液１を注出管
   ２から注出するための注出ノズルにおいて、 注出管２の内面３にその注出方向に沿って整流板４を設
   けたことを特徴とする真珠様光沢剤を含有した内容液を
   注出するノズル。