JPH06147944A - 電磁流量計 - Google Patents
電磁流量計Info
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- JPH06147944A JPH06147944A JP29524792A JP29524792A JPH06147944A JP H06147944 A JPH06147944 A JP H06147944A JP 29524792 A JP29524792 A JP 29524792A JP 29524792 A JP29524792 A JP 29524792A JP H06147944 A JPH06147944 A JP H06147944A
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- Japan
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- signal
- high frequency
- calculation
- flow rate
- span
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低周波側と高周波側のスパンが異なっても誤
差が生じないように改良した電磁流量計を提供するにあ
る。 【構成】 高周波と低周波の2つの周波数で励磁される
電磁流量計において、高周波信号に対するスパンを所定
値εHだけ変更する設定手段と、一定流量を流したとき
の先の高周波信号が先の一定流量に対応する定常値に対
して所定値以内に入ったことを判定する判定手段と、先
の所定値の中に入ったときの先の流量信号を流量信号Q
Cとして格納する第1格納手段と、流量をゼロにしたと
きの先の流量信号の変化の最大値を過渡信号QNとして
格納する第2格納手段と、先の流量信号QCと過渡信号
QNを用いて[(QN/QC)−εH]として相対誤差εを
演算する誤差演算手段と、この相対誤差εを用いて高周
波信号側のスパンを補正する補正演算手段とを具備する
ようにしたものである。
差が生じないように改良した電磁流量計を提供するにあ
る。 【構成】 高周波と低周波の2つの周波数で励磁される
電磁流量計において、高周波信号に対するスパンを所定
値εHだけ変更する設定手段と、一定流量を流したとき
の先の高周波信号が先の一定流量に対応する定常値に対
して所定値以内に入ったことを判定する判定手段と、先
の所定値の中に入ったときの先の流量信号を流量信号Q
Cとして格納する第1格納手段と、流量をゼロにしたと
きの先の流量信号の変化の最大値を過渡信号QNとして
格納する第2格納手段と、先の流量信号QCと過渡信号
QNを用いて[(QN/QC)−εH]として相対誤差εを
演算する誤差演算手段と、この相対誤差εを用いて高周
波信号側のスパンを補正する補正演算手段とを具備する
ようにしたものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2つの異なった周波数
をもつ磁場を被測定流体に印加し発生する起電力から流
量を測定する2周波形の電磁流量計に係り、特に低周波
側と高周波側のスパンが異なっても誤差が生じないよう
に改良した電磁流量計に関する。
をもつ磁場を被測定流体に印加し発生する起電力から流
量を測定する2周波形の電磁流量計に係り、特に低周波
側と高周波側のスパンが異なっても誤差が生じないよう
に改良した電磁流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】工業用の電磁流量計は従来から商用電源
を用いて励磁する商用周波の励磁方式が採用されてき
た。商用周波の励磁方式は,(イ)応答速度が早く低コ
ストに出来る。(ロ)スラリ性の流体や低導電率の流体
で発生する流速と共に増加する低周波のランダムノイズ
(以下,フロ−ノイズという)の影響を受けがたい,と
いう利点があるが,稼動状態で比較的に長期,例えば1
日程度の間,放置しておくとゼロ点が変動するという欠
点がある。
を用いて励磁する商用周波の励磁方式が採用されてき
た。商用周波の励磁方式は,(イ)応答速度が早く低コ
ストに出来る。(ロ)スラリ性の流体や低導電率の流体
で発生する流速と共に増加する低周波のランダムノイズ
(以下,フロ−ノイズという)の影響を受けがたい,と
いう利点があるが,稼動状態で比較的に長期,例えば1
日程度の間,放置しておくとゼロ点が変動するという欠
点がある。
【0003】このため,商用周波の1/2,あるいはこ
れ以下の低周波で励磁する低周波励磁方式が採用される
ようになった。低周波励磁方式にすると周知のようにゼ
ロ点の安定な電磁流量計が得られる利点がある。しか
し,励磁周波数が低いのでフロ−ノイズの周波数帯域と
近接し,このためフロ−ノイズの影響を受け易く,特に
流速が大になるとこの影響が顕著になる。また,フロ−
ノイズの影響を軽減するためにダンピングをかけると応
答が遅くなる欠点を有している。
れ以下の低周波で励磁する低周波励磁方式が採用される
ようになった。低周波励磁方式にすると周知のようにゼ
ロ点の安定な電磁流量計が得られる利点がある。しか
し,励磁周波数が低いのでフロ−ノイズの周波数帯域と
近接し,このためフロ−ノイズの影響を受け易く,特に
流速が大になるとこの影響が顕著になる。また,フロ−
ノイズの影響を軽減するためにダンピングをかけると応
答が遅くなる欠点を有している。
【0004】そこで,この問題を解決するために、商用
周波数の励磁電流成分とこれより低い周波数の励磁電流
成分を励磁コイルに同時に流して複合磁場を形成する複
合励磁方式が提案されている。以下、図4〜図7を用い
てこの種の電磁流量計について説明する。
周波数の励磁電流成分とこれより低い周波数の励磁電流
成分を励磁コイルに同時に流して複合磁場を形成する複
合励磁方式が提案されている。以下、図4〜図7を用い
てこの種の電磁流量計について説明する。
【0005】図4は例えば特願平3−218959号で
開示されている従来の電磁流量計の構成を示すブロック
図である。10は電磁流量計の検出器の導管であり,絶
縁性のライニングがその内面に施されている。11a、
11bは信号電圧を検出するための電極である。12は
励磁コイルであり,これによって発生した磁場が被測定
流体に印加される。励磁コイル12には、励磁回路13
から励磁電流If が供給されている。
開示されている従来の電磁流量計の構成を示すブロック
図である。10は電磁流量計の検出器の導管であり,絶
縁性のライニングがその内面に施されている。11a、
11bは信号電圧を検出するための電極である。12は
励磁コイルであり,これによって発生した磁場が被測定
流体に印加される。励磁コイル12には、励磁回路13
から励磁電流If が供給されている。
【0006】励磁回路13は次のように構成されてい
る。基準電圧E1 は増幅器Q1 の非反転入力端(+)に
印加され、その出力端はトランジスタQ2 のベ−スに接
続されている。トランジスタQ2 のエミッタは抵抗Rf
を介してコモンCOMに接続されると共に増幅器Q1 の
反転入力端(−)に接続されている。コモンCOMとト
ランジスタQ2 のコレクタとの間には励磁電圧Es がス
イッチSW2 とSW3 の直列回路とこれに並列に接続さ
れたスイッチSW4 とSW5 の直列回路を介して印加さ
れる。励磁コイル12はスイッチSW2 、SW3 の接続
点とスイッチSW 4 、SW5 の接続点にそれぞれ接続さ
れる。タイミング信号S2 、S3 、S4 、S5 はそれぞ
れスイッチSW2 、SW3 、SW4 、SW5 の開閉を制
御する。
る。基準電圧E1 は増幅器Q1 の非反転入力端(+)に
印加され、その出力端はトランジスタQ2 のベ−スに接
続されている。トランジスタQ2 のエミッタは抵抗Rf
を介してコモンCOMに接続されると共に増幅器Q1 の
反転入力端(−)に接続されている。コモンCOMとト
ランジスタQ2 のコレクタとの間には励磁電圧Es がス
イッチSW2 とSW3 の直列回路とこれに並列に接続さ
れたスイッチSW4 とSW5 の直列回路を介して印加さ
れる。励磁コイル12はスイッチSW2 、SW3 の接続
点とスイッチSW 4 、SW5 の接続点にそれぞれ接続さ
れる。タイミング信号S2 、S3 、S4 、S5 はそれぞ
れスイッチSW2 、SW3 、SW4 、SW5 の開閉を制
御する。
【0007】一方、信号電圧は電極11a、11bで検
出され、前置増幅器14に出力される。前置増幅器14
でコモンモ−ド電圧の除去とインピ−ダンス変換がなさ
れその出力端15に出力される。出力端15における前
置増幅器14の出力はアナログ/デジタル変換器(A/
DL )16とアナログ/デジタル変換器(A/DH )1
7でそれぞれデジタル信号に変換されてバス18を介し
てランダムアクセスメモリ(RAM)19に格納され
る。リ−ドオンリ−メモリ(ROM)20には所定の演
算プログラムおよび初期デ−タが格納されており、プロ
セッサ(CPU)21の制御の基にROM20に格納さ
れた演算手順にしたがって演算され、その結果はRAM
19に格納される。22はクロック発生器であり、ここ
で発生されたクロックは分周器23で1/nに分周され
システムクロックSh としてCPU21とアナログ/デ
ジタル変換器17に供給される。
出され、前置増幅器14に出力される。前置増幅器14
でコモンモ−ド電圧の除去とインピ−ダンス変換がなさ
れその出力端15に出力される。出力端15における前
置増幅器14の出力はアナログ/デジタル変換器(A/
DL )16とアナログ/デジタル変換器(A/DH )1
7でそれぞれデジタル信号に変換されてバス18を介し
てランダムアクセスメモリ(RAM)19に格納され
る。リ−ドオンリ−メモリ(ROM)20には所定の演
算プログラムおよび初期デ−タが格納されており、プロ
セッサ(CPU)21の制御の基にROM20に格納さ
れた演算手順にしたがって演算され、その結果はRAM
19に格納される。22はクロック発生器であり、ここ
で発生されたクロックは分周器23で1/nに分周され
システムクロックSh としてCPU21とアナログ/デ
ジタル変換器17に供給される。
【0008】CPU21はROM20に格納された演算
プログラムに従いバス18を介してタイミング信号出力
ポ−ト(TO)24に励磁電流If の波形を決めるタイ
ミングを出力する。タイミング信号出力ポ−ト24はこ
のタイミングに従い励磁電流を切換えるタイミング信号
S2 、S3 、S4 、S5 を出力する。また、タイミング
信号出力ポ−ト24はCPU21の指定するタイミング
に従いタイミング信号SL をアナログ/デジタル変換器
16に出力し前置増幅器14の出力をサンプルする。
プログラムに従いバス18を介してタイミング信号出力
ポ−ト(TO)24に励磁電流If の波形を決めるタイ
ミングを出力する。タイミング信号出力ポ−ト24はこ
のタイミングに従い励磁電流を切換えるタイミング信号
S2 、S3 、S4 、S5 を出力する。また、タイミング
信号出力ポ−ト24はCPU21の指定するタイミング
に従いタイミング信号SL をアナログ/デジタル変換器
16に出力し前置増幅器14の出力をサンプルする。
【0009】一方、ROM20に格納された演算プログ
ラムによりRAM19に格納されたデ−タを用いてCP
U21により所定の演算が実行され、その演算の結果は
RAM19に格納されると共にバス18を介してデジタ
ル/アナログ変換器25を介して出力端26に流量出力
として出力される。
ラムによりRAM19に格納されたデ−タを用いてCP
U21により所定の演算が実行され、その演算の結果は
RAM19に格納されると共にバス18を介してデジタ
ル/アナログ変換器25を介して出力端26に流量出力
として出力される。
【0010】次に、図5に示すタイミング図、図6に示
すフロ−チャ−ト図、図7に示す演算図を用いて図4に
示す電磁流量計の動作を説明する。図4に示す分周器2
3の出力に得られるシステムクロックSh は図5(a)
に示す波形であり、これがCPU21に供給されてい
る。
すフロ−チャ−ト図、図7に示す演算図を用いて図4に
示す電磁流量計の動作を説明する。図4に示す分周器2
3の出力に得られるシステムクロックSh は図5(a)
に示す波形であり、これがCPU21に供給されてい
る。
【0011】図6のステップ1において、CPU21は
このシステムクロックSh の割込タイミング(図5
(g))に同期してROM20に格納された所定の演算
プログラムによりバス18を介してタイミング信号出力
ポ−ト24に励磁波形の切換タイミングを示すタイミン
グ信号を出力する。
このシステムクロックSh の割込タイミング(図5
(g))に同期してROM20に格納された所定の演算
プログラムによりバス18を介してタイミング信号出力
ポ−ト24に励磁波形の切換タイミングを示すタイミン
グ信号を出力する。
【0012】ステップ2において、タイミング信号出力
ポ−ト24はこの切換タイミングを受け、タイミング信
号S5 (図5(b))、S4 (図5(c))、S3 (図
5(d))、S2 (図5(e))をそれぞれ励磁回路1
3のスイッチSW5 、SW4、SW3 、SW2 に出力す
る。或いはタイミング信号S4 をスイッチSW3 、SW
4 に同時に出力し、かつタイミング信号S2 をスイッチ
SW2 、SW5 に同時に出力しても良い。励磁回路13
はこれ等のタイミング信号を受け図5(f)に示す波形
の励磁電流If を励磁コイル12に出力する。この励磁
波形は図5(h)(i)に示すようにタイミング番号i
が0〜15で1サイクルを構成してこれを繰り返す波形
であり、図5ではnサイクルの部分を中心にして示して
ある。この励磁波形は低周波の波形と高周波の波形を乘
算した乘算形の波形をしている。
ポ−ト24はこの切換タイミングを受け、タイミング信
号S5 (図5(b))、S4 (図5(c))、S3 (図
5(d))、S2 (図5(e))をそれぞれ励磁回路1
3のスイッチSW5 、SW4、SW3 、SW2 に出力す
る。或いはタイミング信号S4 をスイッチSW3 、SW
4 に同時に出力し、かつタイミング信号S2 をスイッチ
SW2 、SW5 に同時に出力しても良い。励磁回路13
はこれ等のタイミング信号を受け図5(f)に示す波形
の励磁電流If を励磁コイル12に出力する。この励磁
波形は図5(h)(i)に示すようにタイミング番号i
が0〜15で1サイクルを構成してこれを繰り返す波形
であり、図5ではnサイクルの部分を中心にして示して
ある。この励磁波形は低周波の波形と高周波の波形を乘
算した乘算形の波形をしている。
【0013】次に、ステップ3に移行する。ステップ3
〜ステップ6まではアナログ/デジタル変換器16、1
7からのデ−タの読み込みをする手順を示している。ス
テップ3ではシステムクロックSh(図5(a))に同
期して各サイクル毎にアナログ/デジタル変換器17か
ら入力されるデ−タを図5(j)に示すようにバス18
を介してCPU21の制御の基にRAM19の所定のデ
−タ領域Hiに格納する。
〜ステップ6まではアナログ/デジタル変換器16、1
7からのデ−タの読み込みをする手順を示している。ス
テップ3ではシステムクロックSh(図5(a))に同
期して各サイクル毎にアナログ/デジタル変換器17か
ら入力されるデ−タを図5(j)に示すようにバス18
を介してCPU21の制御の基にRAM19の所定のデ
−タ領域Hiに格納する。
【0014】次に、ステップ4に移り、読み込んだタイ
ミング番号iが0か否かを判断し、0でなければステッ
プ6に移行し、0ならばステップ5に移行する。ステッ
プ6では読み込んだタイミング番号iが8か否かを判断
し8でなければステップ8に移行し、8ならばステップ
7に移行する。
ミング番号iが0か否かを判断し、0でなければステッ
プ6に移行し、0ならばステップ5に移行する。ステッ
プ6では読み込んだタイミング番号iが8か否かを判断
し8でなければステップ8に移行し、8ならばステップ
7に移行する。
【0015】ステップ5では、タイミング信号出力ポ−
ト24から出力されたタイミング信号SL (図5
(k))によるサンプルタイミングにより、アナログ/
デジタル変換器16から入力されるデ−タを図5(l)
に示すようにバス18を介してCPU21の制御の基に
RAM19の所定のデ−タ領域…、L0 (n−1)、L
0 (n)、L0 (n+1)、…に格納し、ステップ5に
移る。
ト24から出力されたタイミング信号SL (図5
(k))によるサンプルタイミングにより、アナログ/
デジタル変換器16から入力されるデ−タを図5(l)
に示すようにバス18を介してCPU21の制御の基に
RAM19の所定のデ−タ領域…、L0 (n−1)、L
0 (n)、L0 (n+1)、…に格納し、ステップ5に
移る。
【0016】次に、ステップ7では、タイミング信号出
力ポ−ト24から出力されたタイミング信号SL (図5
(k))によるサンプルタイミングにより、アナログ/
デジタル変換器16から入力されるデ−タを図5(l)
に示すようにバス18を介してCPU21の制御の基に
RAM19の所定のデ−タ領域…、L1 (n−1)、L
1 (n)、L1 (n+1)、…に格納し、ステップ8に
移る。
力ポ−ト24から出力されたタイミング信号SL (図5
(k))によるサンプルタイミングにより、アナログ/
デジタル変換器16から入力されるデ−タを図5(l)
に示すようにバス18を介してCPU21の制御の基に
RAM19の所定のデ−タ領域…、L1 (n−1)、L
1 (n)、L1 (n+1)、…に格納し、ステップ8に
移る。
【0017】ステップ8ではタイミング番号iが奇数か
否かを判断し、奇数ならばステップ9に移行し、奇数で
ないならばステップ11に移行する判断をする。ステッ
プ9は高周波の復調演算をする。復調演算に際しては、
RAM19に格納されたデ−タHi を用い、図5(m)
に示すタイミングでCPU21の制御の基にROM20
に格納された図7に示す高周波復調演算eHiの欄で示す
演算式で演算をしてその結果をRAM19に格納する。
そして、この演算の結果はステップ10に送られる。こ
の復調演算により電極11a、11bに発生する電気化
学的な直流電圧は除去され、微分ノイズは一定値に保持
され誤差要因とはならない。なお、図7においてAなる
定数は、Tc を微分或いは積分の定数、ΔTc を図5
(f)に示す演算周期とすればA=Tc /(Tc +ΔT
c )で示される。
否かを判断し、奇数ならばステップ9に移行し、奇数で
ないならばステップ11に移行する判断をする。ステッ
プ9は高周波の復調演算をする。復調演算に際しては、
RAM19に格納されたデ−タHi を用い、図5(m)
に示すタイミングでCPU21の制御の基にROM20
に格納された図7に示す高周波復調演算eHiの欄で示す
演算式で演算をしてその結果をRAM19に格納する。
そして、この演算の結果はステップ10に送られる。こ
の復調演算により電極11a、11bに発生する電気化
学的な直流電圧は除去され、微分ノイズは一定値に保持
され誤差要因とはならない。なお、図7においてAなる
定数は、Tc を微分或いは積分の定数、ΔTc を図5
(f)に示す演算周期とすればA=Tc /(Tc +ΔT
c )で示される。
【0018】次に、ステップ10に移る。ここでは、高
周波側の高域濾波演算FHiを実行する。濾波演算に際し
ては、RAM19に格納されたデ−タeHiと前回の濾波
演算結果とを用い、CPU21の制御の基にROM20
に格納された図7に示す高域濾波演算FHiの欄で示す演
算式で演算をしてその結果をRAM19に格納する。次
にステップ11に移る。ステップ11ではタイミング番
号iが0または8か否かを判断し、0または8ならばス
テップ12に移行し、0または8でないならばステップ
14に移行する判断をする。
周波側の高域濾波演算FHiを実行する。濾波演算に際し
ては、RAM19に格納されたデ−タeHiと前回の濾波
演算結果とを用い、CPU21の制御の基にROM20
に格納された図7に示す高域濾波演算FHiの欄で示す演
算式で演算をしてその結果をRAM19に格納する。次
にステップ11に移る。ステップ11ではタイミング番
号iが0または8か否かを判断し、0または8ならばス
テップ12に移行し、0または8でないならばステップ
14に移行する判断をする。
【0019】ステップ12では、低周波の復調演算をす
る。復調演算に際しては、RAM19に格納されたデ−
タ…、L0 (n−1)、L0 (n)、L0 (n+1)、
…L 1 (n−1)、L1 (n)、L1 (n+1)、…を
用い、図5(n)に示すタイミングでCPU21の制御
の基にROM20に格納された図5に示す低周波復調演
算eLiの欄で示す演算式で演算をしてその結果をRAM
19に格納する。そして、この演算の結果はステップ1
3に送られる。なお、図7において、定数Bは、B=Δ
T/(ΔT+T)で示される。
る。復調演算に際しては、RAM19に格納されたデ−
タ…、L0 (n−1)、L0 (n)、L0 (n+1)、
…L 1 (n−1)、L1 (n)、L1 (n+1)、…を
用い、図5(n)に示すタイミングでCPU21の制御
の基にROM20に格納された図5に示す低周波復調演
算eLiの欄で示す演算式で演算をしてその結果をRAM
19に格納する。そして、この演算の結果はステップ1
3に送られる。なお、図7において、定数Bは、B=Δ
T/(ΔT+T)で示される。
【0020】ステップ13では、低周波側の低域濾波演
算FLiを実行する。濾波演算に際しては、RAM19に
格納されたデ−タeL0、eL8と前回の濾波演算結果とを
用い、CPU21の制御の基にROM20に格納された
図7に示す低域濾波演算FLiの欄で示す演算式で演算を
してその結果をRAM19に格納する。
算FLiを実行する。濾波演算に際しては、RAM19に
格納されたデ−タeL0、eL8と前回の濾波演算結果とを
用い、CPU21の制御の基にROM20に格納された
図7に示す低域濾波演算FLiの欄で示す演算式で演算を
してその結果をRAM19に格納する。
【0021】ステップ14ではタイミング番号iが奇数
か否かを判断し、奇数ならばステップ15に移行し、奇
数でないならばステップ16に移行する判断をする。ス
テップ15は加算演算を実行する。RAM19に格納さ
れた高域濾波演算の結果FHiと低域濾波演算の結果FLi
とを用い、CPU21の制御の基にROM20に格納さ
れた図7に示す加算演算eA の欄で示す演算式で演算を
してその結果をRAM19に格納し、ステップ17に移
行する。ステップ17では、次の割り込みのタイミング
まで待機し、次の割り込みのタイミングが来たらステッ
プ1からステップ17までのフロ−を再び実行する。
か否かを判断し、奇数ならばステップ15に移行し、奇
数でないならばステップ16に移行する判断をする。ス
テップ15は加算演算を実行する。RAM19に格納さ
れた高域濾波演算の結果FHiと低域濾波演算の結果FLi
とを用い、CPU21の制御の基にROM20に格納さ
れた図7に示す加算演算eA の欄で示す演算式で演算を
してその結果をRAM19に格納し、ステップ17に移
行する。ステップ17では、次の割り込みのタイミング
まで待機し、次の割り込みのタイミングが来たらステッ
プ1からステップ17までのフロ−を再び実行する。
【0022】以上のようにして、電極11a、11bで
検出した低周波と高周波の2周波を含む信号電圧は、マ
イクロコンピュ−タを用いて低周波側と高周波側とに分
けられて読み込まれ、低周波側は低周波で復調してその
出力を低域濾波器を介して、高周波側は高周波で復調し
てその出力を高域濾波器を介してそれぞれ出力し、低域
濾波器と高域濾波器の各出力を加算合成して出力するこ
とにより、ゼロ点が安定でフロ−ノイズに対しても強
く、かつ応答の良い流量出力が得られる。
検出した低周波と高周波の2周波を含む信号電圧は、マ
イクロコンピュ−タを用いて低周波側と高周波側とに分
けられて読み込まれ、低周波側は低周波で復調してその
出力を低域濾波器を介して、高周波側は高周波で復調し
てその出力を高域濾波器を介してそれぞれ出力し、低域
濾波器と高域濾波器の各出力を加算合成して出力するこ
とにより、ゼロ点が安定でフロ−ノイズに対しても強
く、かつ応答の良い流量出力が得られる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来の電磁流量計では以下に説明するような問題
がある。この問題点について、図8を用いて説明する。
図8は導管10に測定流体を矩形状に流したときの各部
の応答波形を示している。図8(a)は低周波濾波演算
の演算結果FLiの応答波形、図8(b)は高周波濾波演
算の演算結果FHiの応答波形、図8(c)は加算演算の
演算結果eAの応答波形であるが、図8(a)〜図8
(c)は高周波側と低周波側のスパンが等しい場合を示
している。
ような従来の電磁流量計では以下に説明するような問題
がある。この問題点について、図8を用いて説明する。
図8は導管10に測定流体を矩形状に流したときの各部
の応答波形を示している。図8(a)は低周波濾波演算
の演算結果FLiの応答波形、図8(b)は高周波濾波演
算の演算結果FHiの応答波形、図8(c)は加算演算の
演算結果eAの応答波形であるが、図8(a)〜図8
(c)は高周波側と低周波側のスパンが等しい場合を示
している。
【0024】一方、図8(d)〜図8(f)は高周波側
と低周波側のスパンが等しくない場合を示しており、図
8(d)は低周波濾波演算の演算結果FLiの応答波形、
図8(e)は高周波濾波演算の演算結果FHiの応答波
形、図8(f)は加算演算の演算結果eAの応答波形を
それぞれ示している。
と低周波側のスパンが等しくない場合を示しており、図
8(d)は低周波濾波演算の演算結果FLiの応答波形、
図8(e)は高周波濾波演算の演算結果FHiの応答波
形、図8(f)は加算演算の演算結果eAの応答波形を
それぞれ示している。
【0025】高周波側と低周波側のスパンが等しい場合
は、演算結果FLi(図8(a))とFHi(図8(b))
とのピーク値Qが等しいので、図8(c)に示すように
これらを加算した演算結果eAは正常な矩形状をなして
いる。
は、演算結果FLi(図8(a))とFHi(図8(b))
とのピーク値Qが等しいので、図8(c)に示すように
これらを加算した演算結果eAは正常な矩形状をなして
いる。
【0026】これに対して、低周波側のスパンに対して
高周波側のスパンが大きくこれらが等しくない場合は、
演算結果FLi(図8(d))のピーク値Qに対してFHi
(図8(e))のピーク値Q´が大きくなるので、図8
(f)に示すようにこれらを加算した演算結果eAは過
渡的に最大±(Q−Q´)のオーバシュートが発生し、
誤差要因を作ることとなる。
高周波側のスパンが大きくこれらが等しくない場合は、
演算結果FLi(図8(d))のピーク値Qに対してFHi
(図8(e))のピーク値Q´が大きくなるので、図8
(f)に示すようにこれらを加算した演算結果eAは過
渡的に最大±(Q−Q´)のオーバシュートが発生し、
誤差要因を作ることとなる。
【0027】このように、高周波側と低周波側のスパン
が等しくなくなるのは、実際の電磁流量計の使用環境、
例えば流体の導電率、ケーブル長、あるいは周囲温度な
どが工場出荷時と異なるからである。
が等しくなくなるのは、実際の電磁流量計の使用環境、
例えば流体の導電率、ケーブル長、あるいは周囲温度な
どが工場出荷時と異なるからである。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の課題を
解決するために、第1周波数とこれより低い第2周波数
の2つの異なった周波数を有する磁場が測定流体に印加
されこれによって発生する信号電圧を高域濾波器を介し
て得た高周波信号と低域濾波器を介して得た低周波信号
とを加算して流量信号とする電磁流量計において、先の
高周波信号(又は低周波信号)に対するスパンを所定値
εHだけ変更する設定手段と、一定流量を流したときの
先の高周波信号(又は低周波信号)が先の一定流量に対
応する定常値に対して所定値以内に入ったことを判定す
る判定手段と、先の所定値の中に入ったときの先の流量
信号を流量信号QCとして格納する第1格納手段と、流
量をゼロにしたときの先の流量信号の変化の最大値を過
渡信号QNとして格納する第2格納手段と、先の流量信
号QCと過渡信号QNを用いて[(QN/QC)−εH]と
して相対誤差εを演算する誤差演算手段と、この相対誤
差εを用いて高周波信号(又は低周波信号)側のスパン
を補正する補正演算手段とを具備するようにしたもので
ある。
解決するために、第1周波数とこれより低い第2周波数
の2つの異なった周波数を有する磁場が測定流体に印加
されこれによって発生する信号電圧を高域濾波器を介し
て得た高周波信号と低域濾波器を介して得た低周波信号
とを加算して流量信号とする電磁流量計において、先の
高周波信号(又は低周波信号)に対するスパンを所定値
εHだけ変更する設定手段と、一定流量を流したときの
先の高周波信号(又は低周波信号)が先の一定流量に対
応する定常値に対して所定値以内に入ったことを判定す
る判定手段と、先の所定値の中に入ったときの先の流量
信号を流量信号QCとして格納する第1格納手段と、流
量をゼロにしたときの先の流量信号の変化の最大値を過
渡信号QNとして格納する第2格納手段と、先の流量信
号QCと過渡信号QNを用いて[(QN/QC)−εH]と
して相対誤差εを演算する誤差演算手段と、この相対誤
差εを用いて高周波信号(又は低周波信号)側のスパン
を補正する補正演算手段とを具備するようにしたもので
ある。
【0029】
【0030】設定手段は発生する信号電圧を高域濾波器
を介して得た高周波信号(又は低周波信号)に対するス
パンを所定値εHだけ変更する。判定手段は一定流量を
流したときの先の高周波信号(又は低周波信号)が先の
一定流量に対応する定常値に対して所定値以内に入った
ことを判定する。
を介して得た高周波信号(又は低周波信号)に対するス
パンを所定値εHだけ変更する。判定手段は一定流量を
流したときの先の高周波信号(又は低周波信号)が先の
一定流量に対応する定常値に対して所定値以内に入った
ことを判定する。
【0031】そして、第1格納手段は先の所定値の中に
入ったときの先の流量信号を流量信号QCとして格納す
る。第2格納手段は流量をゼロにしたときの先の流量信
号の変化の最大値を過渡信号QNとして格納する。
入ったときの先の流量信号を流量信号QCとして格納す
る。第2格納手段は流量をゼロにしたときの先の流量信
号の変化の最大値を過渡信号QNとして格納する。
【0032】誤差演算手段は先の流量信号QCと過渡信
号QNを用いて[(QN/QC)−εH]として相対誤差ε
を演算し、補正演算手段はこの相対誤差εを用いて高周
波信号(又は低周波信号)側のスパンを補正する。
号QNを用いて[(QN/QC)−εH]として相対誤差ε
を演算し、補正演算手段はこの相対誤差εを用いて高周
波信号(又は低周波信号)側のスパンを補正する。
【実施例】以下、本発明の実施例について図を用いて説
明する。図1は本発明の1実施例の構成を示すブロック
図、図2は図1に示す実施例の動作を説明するフロ−図
である。図3は図1に示す実施例の動作を説明する波形
図である。なお、図4〜図7に示す従来の電磁流量計と
同一の機能を有する部分には同一の符号を付して適宜に
その説明を省略する。
明する。図1は本発明の1実施例の構成を示すブロック
図、図2は図1に示す実施例の動作を説明するフロ−図
である。図3は図1に示す実施例の動作を説明する波形
図である。なお、図4〜図7に示す従来の電磁流量計と
同一の機能を有する部分には同一の符号を付して適宜に
その説明を省略する。
【0033】図1は本実施例の構成を示すブロック図で
あるが、RAM30或いはROM31の中に格納されて
いる演算プログラム、設定されているパラメ−タは図4
に示すRAM19、或いはROM20と異なっている。
さらに、タイミング信号出力ポート24には設定器32
から必要な演算プログラムが選択できるようになってい
る。
あるが、RAM30或いはROM31の中に格納されて
いる演算プログラム、設定されているパラメ−タは図4
に示すRAM19、或いはROM20と異なっている。
さらに、タイミング信号出力ポート24には設定器32
から必要な演算プログラムが選択できるようになってい
る。
【0034】その他の構成に関しては図5に示す構成と
ほぼ同一である。図2に示す本実施例の演算手順は図6
に示す基本的な流量演算手順に対して、選択手順として
の演算手順を示している。図6に示す演算手順と同一の
演算手順に対しては、同一のステップ番号(数字)が付
されているが、新たに加入された演算プログラムは英字
のステップ番号が付されている。
ほぼ同一である。図2に示す本実施例の演算手順は図6
に示す基本的な流量演算手順に対して、選択手順として
の演算手順を示している。図6に示す演算手順と同一の
演算手順に対しては、同一のステップ番号(数字)が付
されているが、新たに加入された演算プログラムは英字
のステップ番号が付されている。
【0035】図6に示す流量演算手順は流量算出に際し
て必要な基本的な演算であるが,図2に示す演算は例え
ば電磁流量計の設置のとき、或いは定期修理などのとき
に選択的に実行するものであり、この実行に当たって
は、設定器32などから図2に示す演算手順を実行する
補正モードを選択する。
て必要な基本的な演算であるが,図2に示す演算は例え
ば電磁流量計の設置のとき、或いは定期修理などのとき
に選択的に実行するものであり、この実行に当たって
は、設定器32などから図2に示す演算手順を実行する
補正モードを選択する。
【0036】図2において、ステップAでは設定器32
で補正モードを選択する。このあと、CPU21はこの
システムクロックSh の割込タイミングに同期してRO
M31に格納された所定の演算プログラムによりバス1
8を介してタイミング信号出力ポ−ト24に励磁波形の
切換タイミングを示すタイミング信号を出力してステッ
プ2に移行する。
で補正モードを選択する。このあと、CPU21はこの
システムクロックSh の割込タイミングに同期してRO
M31に格納された所定の演算プログラムによりバス1
8を介してタイミング信号出力ポ−ト24に励磁波形の
切換タイミングを示すタイミング信号を出力してステッ
プ2に移行する。
【0037】ステップ2において、タイミング信号出力
ポ−ト24はこの切換タイミングを受け、タイミング信
号S5、S4、S3、S2をそれぞれ励磁回路13のスイッ
チSW5、SW4、SW3、SW2に出力する。励磁回路1
3はこれ等のタイミング信号を受け励磁電流If を励磁
コイル12に出力して、測定流体に低周波と高周波が複
合された磁場を印加する。
ポ−ト24はこの切換タイミングを受け、タイミング信
号S5、S4、S3、S2をそれぞれ励磁回路13のスイッ
チSW5、SW4、SW3、SW2に出力する。励磁回路1
3はこれ等のタイミング信号を受け励磁電流If を励磁
コイル12に出力して、測定流体に低周波と高周波が複
合された磁場を印加する。
【0038】次に、ステップBに移行する。このステッ
プでは、設定器32による補正モードの選択により、C
PU21は予めROM31に格納された演算手順にした
がって高周波復調演算eHi或いは高域濾波演算FHiのス
パンを所定値εHだけ大きく(又は小さく)するように
係数を変更して以下の演算に備えRAM30の所定領域
に格納する。この場合、低周波復調演算eLi或いは低域
濾波演算FLiのスパンを所定値εHだけ大きく(又は小
さく)するように係数を変更するようにしても良い。
プでは、設定器32による補正モードの選択により、C
PU21は予めROM31に格納された演算手順にした
がって高周波復調演算eHi或いは高域濾波演算FHiのス
パンを所定値εHだけ大きく(又は小さく)するように
係数を変更して以下の演算に備えRAM30の所定領域
に格納する。この場合、低周波復調演算eLi或いは低域
濾波演算FLiのスパンを所定値εHだけ大きく(又は小
さく)するように係数を変更するようにしても良い。
【0039】この後,ステップCの自動ゼロ調の演算手
順に移行し、ゼロ点の確認を行なってからステップDに
移行する。ステップDでは、測定流体を100%近傍で
流すように表示器に表示するか、或いはこの旨の接点信
号を外部に出力して測定流体を導管10に流す。
順に移行し、ゼロ点の確認を行なってからステップDに
移行する。ステップDでは、測定流体を100%近傍で
流すように表示器に表示するか、或いはこの旨の接点信
号を外部に出力して測定流体を導管10に流す。
【0040】図3(a)に示すように、測定流体Qfを
100%近傍で流して止めると、これに対応して低域濾
波演算FLiの出力である低周波信号Q´は、図3(c)
に示すように、加算された後の流量信号の時定数をTと
すれば、Q´(1−e-(t/T))でゆっくり増加し、Q´
e-(t-t0)/Tで減少する変化を示す。
100%近傍で流して止めると、これに対応して低域濾
波演算FLiの出力である低周波信号Q´は、図3(c)
に示すように、加算された後の流量信号の時定数をTと
すれば、Q´(1−e-(t/T))でゆっくり増加し、Q´
e-(t-t0)/Tで減少する変化を示す。
【0041】一方、高域濾波演算FHiのスパンを所定値
εHだけ大きくしているので、高域濾波演算FHiの相対
誤差をεとすれば、測定流体を流し始めた時は初期値が
(Q´+εQ´)となり、その後Q´(1+ε)e
-(t/T)で減少する。そして、測定流体を止めた時は負側
に大幅に低下してからゼロに向かって−Q´(1+ε)
e -(t-t0)/Tで増加する変化を示す。
εHだけ大きくしているので、高域濾波演算FHiの相対
誤差をεとすれば、測定流体を流し始めた時は初期値が
(Q´+εQ´)となり、その後Q´(1+ε)e
-(t/T)で減少する。そして、測定流体を止めた時は負側
に大幅に低下してからゼロに向かって−Q´(1+ε)
e -(t-t0)/Tで増加する変化を示す。
【0042】したがって、これ等を加算した加算演算e
Aの結果は、図3(b)に示すように、Q´(1−e
-(t/T))+Q´(1+ε)e-(t/T)=Q´(1+εe
-(t/T))となる。
Aの結果は、図3(b)に示すように、Q´(1−e
-(t/T))+Q´(1+ε)e-(t/T)=Q´(1+εe
-(t/T))となる。
【0043】この状態で、ステップ3〜ステップ10ま
での演算を図4に示す場合と同様に実行する。ステップ
Eに至り、CPU21は予めROM31に格納された演
算手順により高域濾波演算FHiの出力である高周波信号
が所定値以内に入ったかどうかの判断がなされる。
での演算を図4に示す場合と同様に実行する。ステップ
Eに至り、CPU21は予めROM31に格納された演
算手順により高域濾波演算FHiの出力である高周波信号
が所定値以内に入ったかどうかの判断がなされる。
【0044】時定数Tに比べて時間tが十分長く経過す
ると、Q´(1+ε)e-(t/T)が十分小さな値となるの
で、これで所定値(例えば1%)以内に入ったかどうか
判断される。所定値以内に入っていない場合は、ステッ
プ3に戻り再度ステップ3〜ステップ10までの演算を
実行する。
ると、Q´(1+ε)e-(t/T)が十分小さな値となるの
で、これで所定値(例えば1%)以内に入ったかどうか
判断される。所定値以内に入っていない場合は、ステッ
プ3に戻り再度ステップ3〜ステップ10までの演算を
実行する。
【0045】時定数Tに比べて時間tが充分長く経過す
ると、加算演算eAの出力である流量信号は、Q´(1
+εe-(t/T))≒Q´となるが、この場合はステップ1
1〜14を実行し、ステップ15でCPU21は流量信
号をQc(=Q´)としてRAM30の所定領域に格納
する。
ると、加算演算eAの出力である流量信号は、Q´(1
+εe-(t/T))≒Q´となるが、この場合はステップ1
1〜14を実行し、ステップ15でCPU21は流量信
号をQc(=Q´)としてRAM30の所定領域に格納
する。
【0046】次に、ステップ15を経過してステップF
に至り、流量をゼロにする指示表示を表示器に表示する
か、或いは接点信号などを外部に出力する。流量ゼロの
時刻をt0とすると、加算演算eAの出力は−Q´εe
-(t-t0)/Tで表わされ、負の値をとる。
に至り、流量をゼロにする指示表示を表示器に表示する
か、或いは接点信号などを外部に出力する。流量ゼロの
時刻をt0とすると、加算演算eAの出力は−Q´εe
-(t-t0)/Tで表わされ、負の値をとる。
【0047】この後、ステップGに移行し、ステップE
を除くステップ3〜15迄を実行して加算演算eAを実
行する。ステップHでは、加算演算eAの出力が絶対値
で最大になったときの演算結果をCPU21の制御のも
とにRAM30の所定領域に格納する。応答が比較的速
い場合はこの過渡信号QNはほぼ−εQ´となる。
を除くステップ3〜15迄を実行して加算演算eAを実
行する。ステップHでは、加算演算eAの出力が絶対値
で最大になったときの演算結果をCPU21の制御のも
とにRAM30の所定領域に格納する。応答が比較的速
い場合はこの過渡信号QNはほぼ−εQ´となる。
【0048】ステップIでは、RAM30に格納された
演算手順にしたがってこれらの流量信号QCと過渡信号
QNを用いて ε=[(QN/QC)−εH] として相対誤差を演算する。
演算手順にしたがってこれらの流量信号QCと過渡信号
QNを用いて ε=[(QN/QC)−εH] として相対誤差を演算する。
【0049】次に、ステップJに移行して、高周波復調
演算eHi或いは高域濾波演算FHiのスパンを相対誤差ε
だけ補正して、ステップKに至り補正モードの演算を終
了する。
演算eHi或いは高域濾波演算FHiのスパンを相対誤差ε
だけ補正して、ステップKに至り補正モードの演算を終
了する。
【0050】なお、以上の説明では、低周波側スパン<
高周波側スパン、の場合をとって説明したが、逆のケー
スも有り得るので、高周波側のスパンを予めεHだけ大
きくして、常に、低周波側スパン<高周波側スパン、の
条件を満たすようにする。
高周波側スパン、の場合をとって説明したが、逆のケー
スも有り得るので、高周波側のスパンを予めεHだけ大
きくして、常に、低周波側スパン<高周波側スパン、の
条件を満たすようにする。
【0051】また、流量信号QCの値は、実際には揺動
しているので、正確な値とならないが、もともと相対誤
差εが小さいので、大きな誤差は生じない。QCがQ
C(1+δ)になったときは相対誤差は、 QCε/QC(1+δ)≒ε(1−δ)≒ε となる。
しているので、正確な値とならないが、もともと相対誤
差εが小さいので、大きな誤差は生じない。QCがQ
C(1+δ)になったときは相対誤差は、 QCε/QC(1+δ)≒ε(1−δ)≒ε となる。
【0052】
【発明の効果】以上、実施例と共に具体的に説明したよ
うに本発明によれば、2周波励磁形の電磁流量計におい
て、実際の使用状態で高周波側と低周波側のスパンを一
致させるように補正演算を実行する構成としたので、過
渡応答のときに生じる誤差を除去することができる。
うに本発明によれば、2周波励磁形の電磁流量計におい
て、実際の使用状態で高周波側と低周波側のスパンを一
致させるように補正演算を実行する構成としたので、過
渡応答のときに生じる誤差を除去することができる。
【図1】本発明の1実施例の構成を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】図1に示す実施例の動作を説明するフローチャ
ート図である。
ート図である。
【図3】図1に示す実施例の動作を説明する波形図であ
る。
る。
【図4】従来の電磁流量計の構成を示すブロック図であ
る。
る。
【図5】図4に示す電磁流量計の動作を説明するタイミ
ングチャート図である。
ングチャート図である。
【図6】図4に示す電磁流量計の信号処理の手順を示す
フロ−チャ−ト図である。
フロ−チャ−ト図である。
【図7】図4のフロ−における演算手順を示す演算図で
ある。
ある。
【図8】図4に示す電磁流量計の問題点を説明する波形
図である。
図である。
10 導管 12 励磁コイル 13 励磁回路 16、17 アナログ/デジタル変換器 18 バス 19、30 ランダムアクセスメモリ 20、31 リ−ドオンリ−メモリ 21 マイクロプロセッサ 22 クロック発生器 24 タイミング信号出力ポ−ト
Claims (1)
- 【請求項1】第1周波数とこれより低い第2周波数の2
つの異なった周波数を有する磁場が測定流体に印加され
これによって発生する信号電圧を高域濾波器を介して得
た高周波信号と低域濾波器を介して得た低周波信号とを
加算して流量信号とする電磁流量計において、 前記高周波信号(又は低周波信号)に対するスパンを所
定値εHだけ変更する設定手段と、一定流量を流したと
きの前記高周波信号(又は低周波信号)が前記一定流量
に対応する定常値に対して所定値以内に入ったことを判
定する判定手段と、前記所定値の中に入ったときの前記
流量信号を流量信号QCとして格納する第1格納手段
と、流量をゼロにしたときの前記流量信号の変化の最大
値を過渡信号QNとして格納する第2格納手段と、前記
流量信号QCと過渡信号QNを用いて[(QN/QC)−ε
H]として相対誤差εを演算する誤差演算手段と、この
相対誤差εを用いて高周波信号(又は低周波信号)側の
スパンを補正する補正演算手段とを具備することを特徴
とする電磁流量計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29524792A JPH06147944A (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | 電磁流量計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29524792A JPH06147944A (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | 電磁流量計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06147944A true JPH06147944A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=17818122
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29524792A Pending JPH06147944A (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | 電磁流量計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06147944A (ja) |
-
1992
- 1992-11-04 JP JP29524792A patent/JPH06147944A/ja active Pending
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