JPH06144006A - 板状体の透視歪検出方法 - Google Patents

板状体の透視歪検出方法

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JPH06144006A
JPH06144006A JP32139692A JP32139692A JPH06144006A JP H06144006 A JPH06144006 A JP H06144006A JP 32139692 A JP32139692 A JP 32139692A JP 32139692 A JP32139692 A JP 32139692A JP H06144006 A JPH06144006 A JP H06144006A
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windshield
distortion
plate
shaped body
target
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JP32139692A
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Takayuki Koyama
隆幸 小山
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Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウインドシールドなどのレンズ効果が一定の
領域においても透視歪を定量的に検出する。 【構成】 横方向の伸び率をPLおよび縦方向の伸び率
をPHは、ガラス板を介在しないで測定したターゲット
を構成する横方向の線分の長さをL1、縦方向の線分の
長さをH1とし、ガラス板を通して測定したターゲット
を構成する横方向の線分の長さをL2、縦方向の線分の
長さをH2とすると、PL=(L2−L1)/L1、P
H=(H2−H1)/H1で示され、これら伸び率P
L、PHは透視歪の大きさに比例する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のウインドシール
ド等の透明な板状体の透視歪を定量的に検出する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のウインドシールド、特にフロン
トガラスにあっては空力特性を向上させる等の要請から
複雑な3次元曲面のものが採用されることが多い。そし
て、フロントガラスの曲りの度合いが大きくなり形状が
複雑になるとそれだけフロントガラスを通して見た外部
の物体の歪(透視歪)も大きくなる。
【0003】上記の透視歪に関する定性的な評価、つま
りフロントガラスのどの部分がプラスのレンズ効果でど
の部分がマイナスのレンズ効果になっているかは、プロ
ジェクタ写真の明暗分布を見ることによって容易に得る
ことができる。
【0004】しかしながら、板ガラスを自動車のフロン
トガラスとして装着する場合には、フロントガラスの各
部分の透視歪の量がどれだけであるかを定量的に知る必
要がある。透視歪を定量的に知る方法として従来から図
9に示す方法が採用されている。この方法は、フロント
ガラスGを自動車等に装着し、フロントガラスGの前方
に配置したパネルの直交格子模様100をフロントガラ
スGの後方(自動車内部)に設けたカメラ101で撮影
し、カメラ101からの信号をコンピュータ102に入
力して所定の処理を行なって透視歪を量的に検出するよ
うにしている。
【0005】上記透視歪の量的な表し方は図10に示す
ように、フロントガラスGを介在しないで撮像した1つ
の直交格子の交点をA,B,C,Dとし、フロントガラ
スGを通して撮像した同一の直交格子の交点をa,b,
c,dとする。そして、線分ABと線分abとがなす角
度αを横歪角度とし、線分ACと線分acとがなす角度
βを縦歪角度とし、これら歪角度でもって透視歪を定量
的に表わすようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図11はフロントガラ
スのレンズ効果の明暗分布を示し、図の明るい部分がプ
ラスのレンズ効果(物体が縦または横方向に伸びて見え
る効果)を発揮する領域であり、暗い部分がマイナスの
レンズ効果(物体が縦または横方向に縮んで見える効
果)を発揮する領域である。そして、プラスのレンズ効
果が一定の部分では、図12(a)に示すように、縦
(または横)方向に伸び(歪)が発生しているにもかか
わらず、横歪角度αおよび縦歪角度βともゼロであるた
め、透視歪がないように測定される。即ち、従来の透視
歪検出方法にあっては、レンズ効果が変化する境界部の
透視歪については検出できるが、レンズ効果が一定の領
域については正確な透視歪を検出することができない。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、ガラス板等の透明板状体を外した状態でター
ゲットを構成する各線分の長さを測定してこれを基準の
長さとし、一方、透明板状体を通して同じ線分の歪を含
んだ長さを測定し、この歪を含んだ長さと前記基準の長
さとの差或いは比等で透視歪を量的に検出するようにし
た。
【0008】上記の場合、ターゲットは直交する2本の
線分、若しくはこれら2本の線分の間に45°の角度で
配置される1本の線分とで構成され、これら2本の線分
若しくは3本の線分は、発光可能な3つ若しくは4つの
点を結ぶことで得ることができる。
【0009】
【作用】先ず、ガラス板を介在させないでキャリブレー
ション測定を行なって装置の機械誤差を消去し、次い
で、ガラス板の透視歪検出範囲に合せて、カメラおよび
ガラス板の首振りおよび回動範囲を決め、この後、ガラ
ス板を通してターゲットを撮像し、ターゲットを構成す
る線分の基準の長さと歪を含んだ長さを比較して伸び率
(透視歪)を算出する。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。ここで、図1は本発明方法の実施に用いる透
視歪検出装置の全体構成図、図2は同検出装置の一部を
なすターゲット手段の部分拡大図である。
【0011】透視歪検出装置1はターゲット手段として
のLED板2、撮像手段としてのCCDカメラ4および
ウインドシールド3をセットする位置変更可能な載置台
6を備えている。LED板2は多数のLED(発光ダイ
オード)20を有し、これらLED20が3個で直交す
る2つの線分からなる1つのターゲットを形成する。C
CDカメラ4は、ウインドシールド3のほぼ全面の領域
を構成する複数(数千〜数万)の小領域(正方形等)の
1つを通してLED20を撮像し得るように配置され
る。例えば小領域はウインドシールド3のほぼ全面の領
域を格子状に分けたものとなる。
【0012】載置台6は、CCDカメラ4とこのCCD
カメラ4により撮像すべきターゲット(3つのLED2
0にて形成される直交する2つの線分)との間に位置す
るウインドシールド3の上記各小領域を順次変更するた
めに、CCDカメラ4、ターゲットおよびウインドシー
ルド3の相対的な位置関係を変更させ得るように構成さ
れている。このため、載置台6は、ウインドシールド3
を水平方向に回動し得るように保持することができ、ま
た、この載置台6に設けられた支柱5は、CCDカメラ
4を上下方向に首振りし得るように支持することができ
る。
【0013】本実施例においては、自動車のウインドシ
ールドの透視歪を検出するようにしているから、自動車
の運転者の位置から見た時の透視歪を検出する必要があ
り、このため、CCDカメラ4の上下方向における首振
りが自動車のアイポイントに相当する地点7を通り水平
方向に延びる軸(水平軸)を中心として行なわれ、また
ウインドシールド3の水平方向における回動(公転)が
上記地点7を通る上下方向(垂直方向)に延びる軸(垂
直軸)を中心として行なわれる。
【0014】図1に示すように、LED板2は、LED
20が配された面がCCDカメラ4に向くように配置さ
れる。LED板2には、LED20が横方向に2列で縦
方向に多数配列されており、具体的には合計300個の
LED20が横方向に2列で縦方向に150個、適当な
長さ(10〜100mm)の間隔で直交格子状に配置さ
れている。以下、CCDカメラ4の方向から見て、即ち
図2の左列の最上部にあるLED20を(1,1)、右
列の最上部にあるLED20を(1,2)、左列のn行
目(1≦n≦150)にあるLED20を(n,1)、
右列のn行目にあるLED20を(n,2)というよう
に、各LED20の位置を表わすものとする。
【0015】撮像にあたっては、CCDカメラ4の視野
内にあって所定の角度をなしている3つのLED20の
みを発光させるようにするが、具体的には、(n,
1)、(n,2)および(n−1,1)の位置にある3
つのLED20のみを発光させる。したがって、本実施
例においては、3つのLED20にて形成される直交す
る2つの線分からなるターゲットが縦方向に149個で
横方向に1個配列され、しかも、各ターゲットが上下の
ターゲットのLED20を共通としている。尚、ターゲ
ットは横方向に複数個配列してもよく、上下のターゲッ
トと共通化しなくともよい。
【0016】CCDカメラ4は、ウインドシールド3の
ほぼ全面の領域を構成する複数の小領域の一つを通して
(n,1)、(n,2)および(n−1,1)の位置に
ある3つのLED20を撮像する。CCDカメラ4は、
水平軸を中心として上下方向に首振り(図1の矢印a)
するように、載置台6のコモンベース61上に設けられ
た支柱5に保持される。支柱5には、CCDカメラ4の
高さをウインドシールド3の下辺の高さから上方に10
0〜500mmの範囲(図1の矢印h)で調節できるネ
ジ送り機構(例えばラック・ピニオン)が備えられ、C
CDカメラ4を自動車のアイポイントに相当する地点7
に保持し得るようになっている。CCDカメラ4の首振
りaにおける可動角度範囲は、水平面から上側には40
°であり、下側には20°である。尚、CCDカメラ4
の代りに工業用テレビカメラ等を用いてもよい。
【0017】ウインドシールド3は、垂直軸を中心とし
て水平方向に回動(図1の矢印b)するように載置台6
に保持されている。したがって、CCDカメラ4の首振
りaと関連させて回動bを行なえば、ウインドシールド
3のほぼ全面の領域を構成する複数の小領域について各
小領域を順次通してLED20を撮像することができ
る。載置台6は、この回動bを可能にすると共に、アイ
ポイントに相当する地点7を基準として実際の自動車の
設計に合せた位置にウインドシールド3を保持し得るよ
うに構成されている。
【0018】載置台6は、ウインドシールド3が垂直軸
を中心として水平方向に回動するように、コモンベース
61の上面に垂直軸を中心とした互いに同心円状の2本
のレール66を備えている。レール66には、その一部
が支柱5に嵌合されかつ下面にコロを有する旋回フレー
ム62が配置されている。上記一部には、ウォームギヤ
等の角度変換機構が設けられ、このウォームギヤなどに
モータからの駆動力が加えられることによって、上記コ
ロがレール66上を転がって旋回フレーム62が垂直軸
を中心としてレール66上を回動する。したがって、C
CDカメラ4は、旋回フレーム62の回動bの状態に拘
わりなく、常にアイポイントに相当する地点7からウイ
ンドシールド3の複数の小領域を通してLED20を撮
像することができる。なお、ウインドシールド3の回動
bの可動角度範囲は、CCDカメラ4の中心とLED板
2の中心とを結ぶ線分の両側にそれぞれ70°であって
よい。
【0019】アイポイントに相当する地点7を基準とし
て実際の自動車の設計に合せた位置にウインドシールド
3を載置台6に保持するために、載置台6は、旋回フレ
ーム62上に左右移動フレーム63、前後移動フレーム
64およびガラスフレーム65を備えている。これらの
フレーム63〜65は、CCDカメラ4の中心とLED
板2の中心とを結ぶ線分に対してのウインドシールド3
の左右の位置、支柱5からLED板2へ向けてのウイン
ドシールド3の前後の位置およびウインドシールド3の
水平面に対する取り付け角度をそれぞれ調節するための
ものである。先ず、ウインドシールド3の左右の位置を
調節するには、旋回フレーム62に設けた左右移動ハン
ドルを所定方向に回転させる。すると、旋回フレーム6
2とその上にある左右移動フレーム63との間にネジ送
り機構が設けられているから左右移動フレーム63は旋
回フレーム62に設けたレール上を直線的に移動(図1
の矢印c)し、このために、ウインドシールド3の左右
の位置を調節することができる。この左右移動の可動範
囲は、CCDカメラ4の中心とLED板2の中心とを結
ぶ線分の左右に500mmづつの範囲であってよい。
【0020】また、支柱5からLED板2へ向かう方向
(前後方向)におけるウインドシールド3の位置を調節
するには、左右移動フレーム63に設けた前後移動ハン
ドルを所定方向に回転させる。すると、左右移動フレー
ム63とその上にある前後移動フレーム64との間にネ
ジ送り機構が設けられているから、前後移動フレーム6
4は左右移動フレーム63に設けたレールの上を直線的
に移動(図1の矢印d)し、このために、ウインドシー
ルド3の前後の位置を調節することができる。この前後
移動の可動範囲は、支柱5からLED板2へ向かう方向
における距離で700〜1600mmの範囲であってよ
い。
【0021】さらに、ウインドシールド3の水平面に対
する取り付け角度を調節するには、前後移動フレーム6
4に設けた傾斜ハンドルを所定方向に回転させる。する
と、前後移動フレーム64とガラスフレーム65との間
にウォームギヤなどを用いた角度可変機構が設けられて
いるから、ガラスフレーム65は軸jを中心として回動
(図1の矢印e)し、このために、ウインドシールド3
の取り付け角度を調節することができる。この取り付け
角度の可変範囲は、水平面に対して20〜90°の範囲
であってよい。なお、ウインドシールド3はガラスフレ
ーム65の内側に備えられた保持具によりガラスフレー
ム65に取り付けられる。
【0022】これら3種の位置および角度の調節は、ウ
インドシールド3を載置台6に取り付ける際に上記3つ
のハンドルを手動によりまたは自動的に回転させること
により行なわれ、実際に透視歪の検出が行なわれる時に
は、これらの位置および角度は変化しないように固定さ
れる。
【0023】実際の歪検出にあたり、CCDカメラ4の
首振りaおよびウインドシールド3の回動bは手動で行
なうこともできる。しかし、本実施例にあってはCCD
カメラ4およびウインドシールド3のそれぞれに近接し
て設けたモータを用いてこれらの首振りaおよび回動b
を行なわせかつ撮像によりCCDカメラ4から得られる
画像信号を自動的に処理するための制御処理装置8を備
えている。この制御処理装置8は、パーソナルコンピュ
ータ11(カラー表示可能なCRT14およびカラープ
リンタ15を備える)、画像処理装置12および位置決
め制御盤13を含み、さらに、ウインドシールド3とC
CDカメラ4とを別個に駆動する2つの上記モータを含
んでいる。
【0024】制御処理装置8に含まれるパーソナルコン
ピュータ11は、首振りaおよび回動bについての指示
を位置決め制御盤13に与える。位置決め制御盤13は
この指示に基づき上記2つのモータを駆動する。これに
より、CCDカメラ4およびウインドシールド3は、上
述したような所定の首振りaおよび回動bを行なう。ま
た、撮像によりCCDカメラ4から得られる画像信号
は、画像処理装置12に送られ、ここで3つの発光して
いるLED20のそれぞれの重心座標(発光しているL
ED20のそれぞれの重心座標とは、LED20がある
一定値以上の明るさを有する領域の図形上の中心をい
う)を表わす信号に変換された後にパーソナルコンピュ
ータ11に送られる。パーソナルコンピュータ11は、
この変換された信号からその撮像に関連する小領域での
ターゲットを構成する線分の長さを測定し、この測定値
から伸び率を算出し、これらのデータをCRT14に表
示すると共に、カラープリンタ15で印刷する。このよ
うに、制御処理装置8は、ウインドシールド3およびC
CDカメラ4の首振りaおよび回動bを自動的にかつ正
確に制御すると共に、撮像によりCCDカメラ4から得
られる画像信号を迅速に処理して、検出結果を所望の態
様でCRT14および/またはカラープリンタ15を通
じて取り出すことを可能にする。
【0025】また、図1に示すように、本実施例では制
御ボックス21および操作ボックス22を備えている。
制御ボックス21には、LED板2、パーソナルコンピ
ュータ11および操作ボックス22が接続される。制御
ボックス21は、LED板2全体のオン−オフを制御す
ると共に、パーソナルコンピュータ11または操作ボッ
クス22のいずれか各LED20の点灯および消灯を行
なうかをスイッチの切り替えにより制御する。各LED
20の点灯および消灯が操作ボックス22により行なわ
れるように制御ボックス21が切り替えられている場合
には、操作ボックス22に設けたデジタルスイッチを手
動により操作して任意のLED20を点灯および消灯さ
せることができる。このため、各LED20の点灯およ
び消灯がパーソナルコンピュータ11により行なわれる
ように制御ボックス21が切り替えられている場合に
は、パーソナルコンピュータ11が所定の3つのLED
20を自動的に点灯および消灯させる。このため、実際
に透視歪を検出する場合には、パーソナルコンピュータ
11がLED板2を制御するように制御ボックス21を
切り替えておくのが好ましい。
【0026】図3はシステムブロック図を示し、パーソ
ナルコンピュータ11には、制御ボックス21、画像処
理装置12および位置決め制御盤13が接続されてい
る。今、各LED20の点灯および消灯がパーソナルコ
ンピュータ11により自動的に行なわれるように制御ボ
ックス21が切り替えられているとすると、制御ボック
ス21は、パーソナルコンピュータ11からどの3つの
LED20を点灯させるかについてのデータ信号を受け
取って、指定された所定の3つのLED20のみを点灯
させる。また、制御ボックス21は、各LED20のオ
ン、オフおよびリセットの各信号をパーソナルコンピュ
ータ11にフィードバックする。位置決め制御盤13
は、CCDカメラ4の首振りaを指示する信号およびウ
インドシールド3の回動bを指示する信号をパーソナル
コンピュータ11から受信する。位置決め制御盤13に
含まれているシーケンサおよびモータコントローラは、
この信号にしたがって前述の2つのモータ18,19を
駆動して、CCDカメラ4およびウインドシールド3を
所定の角度範囲内で首振りaおよび回動bさせる。画像
処理装置12は、撮像によりCCDカメラ4から得られ
る画像信号を3つのLED20のそれぞれの重心座標を
表わす信号に変換し、この変換された信号をパーソナル
コンピュータ11のCPU16が統一管理している。
【0027】以下、実際に自動車のウインドシールド3
の透視歪を検出する手順について説明する。先ず、透視
歪を検出する準備として、LED板2、載置台6などの
機械誤差を補正してターゲットを構成する線分の長さか
ら伸び率を算出する基準となるデータを得るためにウイ
ンドシールド3を載置台6のガラスフレーム65に保持
させない状態でキャリブレーション測定を行なう。図4
はこのキャリブレーション測定のフローチャートであっ
て、この測定はパーソナルコンピュータ11からの指令
により自動的に行なわれる。キャリブレーション測定に
あたり、まず、(150,1)、(150,2)および
(149,1)の位置にある3つのLED20がCCD
カメラ4の視野内に収まるようにCCDカメラ4を首振
りaさせる。そして、上記3つのLED20が点灯され
かつCCDカメラ4の首振りaの完了が確認されると、
上記3つのLED20の撮像が行なわれる。この結果得
られた画像信号は、まず、画像処理装置12に送られ
て、上記3つのLED20の重心座標を表わす信号にそ
れぞれ変換される。この変換された信号はパーソナルコ
ンピュータ11に送られて、各LED20の重心座標が
CRT上に表示される。また、各LED20の重心座標
からターゲットを構成する3つのLED20の重心座標
間の距離が算出される。
【0028】その後、(150,1)および(150,
2)の位置にある2つのLED20の両方が消灯される
と共に、(149,1)および(149,2)の位置に
ある2つのLED20の両方が点灯される。そして、C
CDカメラ4が格子間隔に相当する角度だけ上方に首振
りaされ、点灯している3つのLED20の撮像が行な
われて、これらの重心座標がCRT上に表示され、重心
座標間の距離が算出される。こういった動作は(1,
1)、(2,1)および(2,2)の位置にある3つの
LED20の撮像が行なわれるまで149回繰り返され
る。この結果得られたデータがキャリブレーションデー
タとしてファイルに書込まれて、キャリブレーション測
定が終了する。
【0029】次に、ウインドシールド3が未だ伸び率の
検出がされていない種類のものであり、その伸び率を検
出すべき範囲が明らかでない場合には、制御処理装置8
を用いた自動検出を行なうために、実際に自動車の設計
に合せてガラスフレーム65に保持されたウインドシー
ルド3のほぼ全面の領域を構成する複数の小領域の少な
くとも1つがCCDカメラ4の視野内に収まるようなC
CDカメラ4およびウインドシールド3の首振りaおよ
び回動bの角度範囲を定めておく必要がある。ここで、
伸び率(横方向の伸び率をPL、縦方向の伸び率をPH
とする)とは図7に示すように、ガラス板を介在しない
で測定した長さ(基準の長さ)のうちターゲットを構成
する横方向の線分の長さをL1、縦方向の線分の長さを
H1とし、ガラス板を通して測定した長さ(歪を含んだ
長さ)のうちターゲットを構成する横方向の線分の長さ
をL2、縦方向の線分の長さをH2とすると、PL=
(L2−L1)/L1、PH=(H2−H1)/H1で
示され、これら伸び率PL、PHは透視歪の大きさに比
例する。
【0030】図5は、この検出範囲規定のフローチャー
トであって、この場合は、CCDカメラ4首振りaおよ
びウインドシールド3の回動bがパーソナルコンピュー
タ11からの指令により自動的に行なわれるのではな
く、手動で行なわれる。このために、まず、上述したよ
うにウインドシールド3が載置台6のガラスフレーム6
5にアイポイントに相当する地点7を基準として実際の
自動車の設計に合せた位置に保持される。次に、CCD
カメラ4から見てウインドシールド3の左端部分がCC
Dカメラ4の視野内に収まるまで手動によりウインドシ
ールド3を回動bさせる。そしてこの時のウインドシー
ルド3の角度(左限角度)が実測されて、パーソナルコ
ンピュータ11に入力される。
【0031】この状態でウインドシールド3を回動bさ
せずにCCDカメラ4を手動で首振りaさせてウインド
シールド3の最上部にある小領域がCCDカメラ4の視
野内に収まるときの角度(上限角度)と、ウインドシー
ルド3の最下部にある小領域がCCDカメラ4の視野内
に収まるときの角度(下限角度)とが実測されて、これ
らの角度がパーソナルコンピュータ11に入力される。
その後、ウインドシールド3を図1の上方から見て左廻
りに格子間隔に相当する角度だけ回動bさせた後、ウイ
ンドシールド3を回動bさせずにCCDカメラ4を手動
で水平方向に首振りaさせて、その状態における上限角
度および下限角度の測定が行なわれ、これらの角度がパ
ーソナルコンピュータ11に入力される。同様の測定
は、ウインドシールド3の右端部分がCCDカメラ4の
視野内に収まる角度(右限角度)に達するまで行なわれ
る。これらの結果得られたデータが検出範囲データとし
てファイルに書込まれて、検出範囲の規定が完了する。
以上の手順によって得られるキャリブレーションデータ
および検出範囲データを用いることにより、ウインドシ
ールド3の透視歪を自動的に検出することができる。
【0032】図6は、このウインドシールド3の透視歪
の検出の手順を表わすフローチャートである。先ず、上
述したようにウインドシールド3を自動車の設計に合せ
てガラスフレーム65に保持した状態で、キャリブレー
ションファイルおよび検出範囲ファイルがパーソナルコ
ンピュータ11に読み出される。次に、ウインドシール
ド3が左限角度まで回動bさせられ、CCDカメラ4が
この左限角度での下限角度に首振りaさせられる。そし
て、CCDカメラ4の視野内にある(n,1)、(n,
2)および(n−1,1)の位置にある3つのLED2
0を点灯させる指令がパーソナルコンピュータ11から
発せられて、指定された上記3つのLED20が点灯す
る。
【0033】ウインドシールド3の左端最下部にある小
領域を通して上記3つの発光しているLED20の撮像
がCCDカメラ4により行なわれる。この結果得られた
画像信号は、先ず、画像処理装置12に送られ、上記3
つのLED20の重心座標を表わす信号にそれぞれ変換
される。この変換された信号はパーソナルコンピュータ
11に送られて、キャリブレーションデータで補正され
た上記3つのLED20の重心座標およびキャリブレー
ションデータとの比較により算出される伸び率の値がC
RTに表示される。
【0034】次に、(n,1)および(n,2)の位置
にある2つのLED20が消灯されると共に、(n−
1,1)および(n−2,1)の位置にある2つのLE
D20が点灯される。CCDカメラ4は、格子間隔に相
当する角度だけ上方に首振りaされて、左端最下部にあ
る小領域のすぐ上にある小領域を通して(n−1,
1)、(n−1,2)および(n−2,1)の位置にあ
る3つの点灯しているLED20の撮像を行なう。同様
の動作はCCDカメラ4が左限角度での上限角度になる
まで繰り返される。その後、ウインドシールド3が図1
における右方から左方に格子間隔に相当する角度だけ回
動bさせられると共に、CCDカメラ4が個のウインド
シールド3の角度での下限位置に首振りaさせられる。
そしてCCDカメラ4の視野内にある(n’,1)、
(n’,2)および(n’−1,1)の位置にある3つ
のLED20を点灯させる指令がパーソナルコンピュー
タ11から発せられて、指定された上記の3つのLED
20右限角度まで回動bし、CCDカメラ4が右限角度
の上限角度に首振りaさせられるまで繰り返される。そ
して、この結果得られるデータがファイルに書込まれて
透視歪の検出が終了する。
【0035】図8は別実施例を図7と同様の図であり、
この実施例にあっては4つのLED20によって、ター
ゲットを直交する2本の線分とこれら2本の線分の間に
45°の角度で配置される1本の線分とで構成するよう
にしている。このようにターゲットを構成する線分を3
本とすることで情報量が増し、より正確な歪検出が可能
になる。
【0036】
【発明の効果】図13(a)および(b)は、縦および
横の伸び率によってフロントガラスの透視歪分布を表わ
した図(CPU16からの信号でカラープリンタ15が
印刷したものを図にしたもの)、図14(a)および
(b)は、縦および横の伸び率をジオプトリー(伸び率
にガラスと目標との距離およびガラス上での目標の大き
さを考慮した補正を行なった値)に変換して表わした図
13と同様の図、更に図15(a)および(b)は、従
来の縦および横の歪角度によってフロントガラスの透視
歪分布を表わした図である。尚、これら図13〜図15
の検出結果を得るために用いたガラス板は図11の検出
結果を得るために用いたガラス板と同一のものである。
上記の図からも明らかなように、本発明方法を適用した
透視歪の検出結果を表わす上記の図13および図14
は、図11に示したフロントガラスの透視歪を定性的に
示した図(プロジェクター写真に代るもの)とよく一致
し、図15にあっては一致していないことが分る。即
ち、図11と一致するということは、レンズ効果が一定
の領域においても透視歪を定量的に検出できているとい
うことであり、したがって本発明によれば、従来検出で
きなかった部分を含めて、ガラス板の全領域に亘って透
視歪を定量的に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に用いる透視歪検出装置の全
体構成図
【図2】ターゲット手段の部分拡大図
【図3】図1に示した透視歪検出装置のシステムブロッ
ク図
【図4】キャリブレーション検出のフローチャート
【図5】透視歪の検出範囲規定のフローチャート
【図6】本発明に係る透視歪検出のフローチャート
【図7】本発明方法に係る透視歪検出方法の概念図
【図8】別実施例を示す図7と同様の図
【図9】従来の透視歪検出装置の概略構成を示す図
【図10】従来の透視歪検出方法の概念図
【図11】フロントガラスの透視歪を定性的に表わすプ
ロジェクター写真の明暗を示した図
【図12】(a)はレンズ効果が一定の領域(プラス領
域)での直交格子の撮像状態を示す図、(b)はレンズ
効果が一定の領域(マイナス領域)での直交格子の撮像
状態を示す図
【図13】(a)および(b)は縦および横の伸び率に
よってフロントガラスの透視歪分布を表わした図
【図14】(a)および(b)は縦および横の伸び率を
ジオプトリーに変換して表わした図13と同様の図
【図15】(a)および(b)は従来の縦および横の歪
角度によってフロントガラスの透視歪分布を表わした図
【符号の説明】
1…透視歪検出装置、2…LED板、3…ウインドシー
ルド、4…CCDカメラ、6…載置台、7…アイポイン
トに相当する地点、8…制御処理装置、11…パーソナ
ルコンピュータ、20…LED、21…制御ボックス、
22…操作ボックス。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状体の前方に配置した所定角度をなす
    複数の線分から構成されるターゲットを、板状体を通し
    て板状体の後方に配置した撮像装置で撮像することで、
    板状体の透視歪を検出する方法において、この検出方法
    は前記板状体を外した状態で前記各線分の基準の長さを
    測定し、この基準の長さと板状体を通して測定した歪を
    含んだ長さとを比較するようにしたことを特徴とする板
    状体の透視歪検出方法。
  2. 【請求項2】 前記ターゲットは直交する2本の線分で
    構成され、これら2本の線分は発光可能な3つの点を結
    ぶことで得るようにしたことを特徴とする請求項1に記
    載の板状体の透視歪検出方法。
  3. 【請求項3】 前記ターゲットは直交する2本の線分
    と、これら2本の線分の間に45°の角度で配置される
    1本の線分とで構成され、これら3本の線分は発光可能
    な4つの点を結ぶことで得るようにしたことを特徴とす
    る請求項1に記載の板状体の透視歪検出方法。
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