JPH06143948A - 航空機用バイアスタイヤ - Google Patents
航空機用バイアスタイヤInfo
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- JPH06143948A JPH06143948A JP4298803A JP29880392A JPH06143948A JP H06143948 A JPH06143948 A JP H06143948A JP 4298803 A JP4298803 A JP 4298803A JP 29880392 A JP29880392 A JP 29880392A JP H06143948 A JPH06143948 A JP H06143948A
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- bead wire
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 最外側のビードワイヤー束周辺のカーカスプ
ライコードの耐久性を向上させて、タイヤ寿命を向上さ
せる。 【構成】 ビードワイヤー束24、26は、ビードワイ
ヤーを12段8列とし、軸方向外側に配設されるビード
ワイヤー束28は、ビードワイヤーを10段11列とす
る。ビードワイヤー束28は、ビードワイヤー本数が多
いので、耐捩じり変形性に優れる。さらに、ビードワイ
ヤー束28は、ビードワイヤーの段数がビードワイヤー
束24、26に比較して少ないため、タイヤビード部2
7のなかでもより変形の大きい部位から遠ざかることと
なり、荷重直下でタイヤビード部27が外側に倒れ込ん
だ際の捩じれ変形が小さくなる。これにより、最外側の
ビードワイヤー束28周辺のプライコード層の層間に作
用する剪断力が大幅に小さくなり、カーカス層束体の疲
労及び破断が防止され、タイヤ寿命が向上される。
ライコードの耐久性を向上させて、タイヤ寿命を向上さ
せる。 【構成】 ビードワイヤー束24、26は、ビードワイ
ヤーを12段8列とし、軸方向外側に配設されるビード
ワイヤー束28は、ビードワイヤーを10段11列とす
る。ビードワイヤー束28は、ビードワイヤー本数が多
いので、耐捩じり変形性に優れる。さらに、ビードワイ
ヤー束28は、ビードワイヤーの段数がビードワイヤー
束24、26に比較して少ないため、タイヤビード部2
7のなかでもより変形の大きい部位から遠ざかることと
なり、荷重直下でタイヤビード部27が外側に倒れ込ん
だ際の捩じれ変形が小さくなる。これにより、最外側の
ビードワイヤー束28周辺のプライコード層の層間に作
用する剪断力が大幅に小さくなり、カーカス層束体の疲
労及び破断が防止され、タイヤ寿命が向上される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジェット旅客機等の航
空機に用いられる航空機用タイヤに係り、特にバイアス
構造の航空機用タイヤに関する。
空機に用いられる航空機用タイヤに係り、特にバイアス
構造の航空機用タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】2対以上のビードワイヤー束を備え、ビ
ードシートテーパーθが15°の規格リムに装着される
従来の航空機用バイアスタイヤの場合、ビードワイヤー
束のビードワイヤー本数は、最外側のビードワイヤー束
と他の内側のビードワイヤー束とは同一か、内側のビー
ドワイヤー束の方がビードワイヤー本数が多く設定され
ている。これは、荷重直下でタイヤビード部がタイヤ外
側に倒れ込んだ際に、内側のビードワイヤー束により大
きな張力が作用するからであり、ビードワイヤー束に作
用する張力の負荷のみを考慮していた。
ードシートテーパーθが15°の規格リムに装着される
従来の航空機用バイアスタイヤの場合、ビードワイヤー
束のビードワイヤー本数は、最外側のビードワイヤー束
と他の内側のビードワイヤー束とは同一か、内側のビー
ドワイヤー束の方がビードワイヤー本数が多く設定され
ている。これは、荷重直下でタイヤビード部がタイヤ外
側に倒れ込んだ際に、内側のビードワイヤー束により大
きな張力が作用するからであり、ビードワイヤー束に作
用する張力の負荷のみを考慮していた。
【0003】図2に示すように、ビードシート112A
のテーパーθが15°の規格リム112に装着される従
来の航空機用バイアスタイヤ100の場合、ビードワイ
ヤー束124、126、128は、段数(タイヤ径方向
のビードワイヤーの数)が列数(タイヤ軸方向のビード
ワイヤーの数)よりも多く、断面形状としてはタイヤ径
方向に縦長となっている。
のテーパーθが15°の規格リム112に装着される従
来の航空機用バイアスタイヤ100の場合、ビードワイ
ヤー束124、126、128は、段数(タイヤ径方向
のビードワイヤーの数)が列数(タイヤ軸方向のビード
ワイヤーの数)よりも多く、断面形状としてはタイヤ径
方向に縦長となっている。
【0004】ところで、TRA規格によれば、ビードシ
ート112Aのテーパーθが15°とされたリム12の
フランジ112の高さHは、ビードシートのテーパーθ
が5°とされたリムのフランジの高さに比較して約25
%低いことが知られている。
ート112Aのテーパーθが15°とされたリム12の
フランジ112の高さHは、ビードシートのテーパーθ
が5°とされたリムのフランジの高さに比較して約25
%低いことが知られている。
【0005】このようなフランジ高さの低いリム112
にタイヤを装着して内圧を充填した場合、タイヤビード
部127とフランジ112Bとの接触面積は小さく、単
位面積当たりの接触圧は高い。その上、フランジ高さが
低いために、走行時の荷重直下ではタイヤビード部12
7の倒れ込み変形は、ビードシートのテーパーθが5°
とされたリムに装着されるタイヤのタイヤビード部に比
較して大きくなる。
にタイヤを装着して内圧を充填した場合、タイヤビード
部127とフランジ112Bとの接触面積は小さく、単
位面積当たりの接触圧は高い。その上、フランジ高さが
低いために、走行時の荷重直下ではタイヤビード部12
7の倒れ込み変形は、ビードシートのテーパーθが5°
とされたリムに装着されるタイヤのタイヤビード部に比
較して大きくなる。
【0006】このため、図2に想像線で示すように、荷
重直下でタイヤビード部127がタイヤ外側(矢印A方
向)へ倒れ込むと、特に最外側のビードワイヤー束12
8はスティフナー123等の周囲のゴムの倒れ込み、及
び最外側のビードワイヤー束128の回りを巻き返して
いるカーカス層束体122の動き(矢印B方向)等によ
って大きく捩じれ変形する(図2点線で図示)。捩じれ
変形したビードワイヤー束128は、タイヤ100が転
動して荷重直下から離間することによってフランジ11
2Aからの反力を得て元の状態(図2実線状態)に戻
る。
重直下でタイヤビード部127がタイヤ外側(矢印A方
向)へ倒れ込むと、特に最外側のビードワイヤー束12
8はスティフナー123等の周囲のゴムの倒れ込み、及
び最外側のビードワイヤー束128の回りを巻き返して
いるカーカス層束体122の動き(矢印B方向)等によ
って大きく捩じれ変形する(図2点線で図示)。捩じれ
変形したビードワイヤー束128は、タイヤ100が転
動して荷重直下から離間することによってフランジ11
2Aからの反力を得て元の状態(図2実線状態)に戻
る。
【0007】したがって、タイヤ100が負荷を受けて
転動すると、最外側のビードワイヤー束128は捩じれ
変形を幾度も繰り返すこととなり、最外側のビードワイ
ヤー束128と、その内側に隣接するビードワイヤー束
126との間に配設されるカーカス層束体120、12
2周辺のプライコード層の層間に剪断力が繰り返し作用
する。これによって、特に最外側のビードワイヤー束1
28と、その内側に隣接するビードワイヤー束126と
の間に配設されるカーカス層束体120、122及びビ
ードワイヤー束128周辺のカーカス層束体122が疲
労し、埋設されたカーカスプライコード(図示せず)を
被覆しているコーティングゴム(図示せず)が剥離し、
カーカスプライコード同士が擦れ合い、ついには破断を
起こすという不具合が生じる。特に、この現象はリム幅
/タイヤ幅の比が60%〜70%の範囲にあるタイヤに
おいて顕著である。
転動すると、最外側のビードワイヤー束128は捩じれ
変形を幾度も繰り返すこととなり、最外側のビードワイ
ヤー束128と、その内側に隣接するビードワイヤー束
126との間に配設されるカーカス層束体120、12
2周辺のプライコード層の層間に剪断力が繰り返し作用
する。これによって、特に最外側のビードワイヤー束1
28と、その内側に隣接するビードワイヤー束126と
の間に配設されるカーカス層束体120、122及びビ
ードワイヤー束128周辺のカーカス層束体122が疲
労し、埋設されたカーカスプライコード(図示せず)を
被覆しているコーティングゴム(図示せず)が剥離し、
カーカスプライコード同士が擦れ合い、ついには破断を
起こすという不具合が生じる。特に、この現象はリム幅
/タイヤ幅の比が60%〜70%の範囲にあるタイヤに
おいて顕著である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、最外側のビードワイヤー束周辺のカーカスプライ
コードの耐久性を向上させて、タイヤ寿命を向上するこ
とのできる航空機用バイアスタイヤを得ることが目的で
ある。
慮し、最外側のビードワイヤー束周辺のカーカスプライ
コードの耐久性を向上させて、タイヤ寿命を向上するこ
とのできる航空機用バイアスタイヤを得ることが目的で
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ビードシートテーパーが15°のリムに装着され、少な
くとも2対以上のビードワイヤー束を備えた航空機用バ
イアスタイヤであって、最外側のビードワイヤー束を形
成するビードワイヤー本数が、他のビードワイヤー束の
ビードワイヤー本数よりも多いことを特徴としている。
ビードシートテーパーが15°のリムに装着され、少な
くとも2対以上のビードワイヤー束を備えた航空機用バ
イアスタイヤであって、最外側のビードワイヤー束を形
成するビードワイヤー本数が、他のビードワイヤー束の
ビードワイヤー本数よりも多いことを特徴としている。
【0010】また、請求項2記載の発明は、ビードシー
トテーパーが15°のリムに装着され、少なくとも2対
以上のビードワイヤー束を備えた航空機用バイアスタイ
ヤであって、最外側のビードワイヤー束においてビード
ワイヤーの列数が段数と同等以上であることを特徴とし
ている。
トテーパーが15°のリムに装着され、少なくとも2対
以上のビードワイヤー束を備えた航空機用バイアスタイ
ヤであって、最外側のビードワイヤー束においてビード
ワイヤーの列数が段数と同等以上であることを特徴とし
ている。
【0011】
【作用】請求項1記載の航空機用バイアスタイヤでは、
最外側のビードワイヤー束を形成するビードワイヤー本
数が、他の内側のビードワイヤー束のビードワイヤー本
数よりも多く設定したため、最外側のビードワイヤー束
は捩じれ剛性が高くなる。したがって、荷重直下でタイ
ヤビード部が外側に倒れ込んだ際の最外側のビードワイ
ヤー束の捩じれ変形を従来よりも小さくすることができ
る。これによって、従来の航空機用バイアスタイヤより
も、最外側のビードワイヤー束周辺のカーカスプライコ
ードの層間に作用する剪断力が大幅に減少し、最外ビー
ドワイヤー束周辺のカーカスプライコードの疲労及び破
断を防止することができる。
最外側のビードワイヤー束を形成するビードワイヤー本
数が、他の内側のビードワイヤー束のビードワイヤー本
数よりも多く設定したため、最外側のビードワイヤー束
は捩じれ剛性が高くなる。したがって、荷重直下でタイ
ヤビード部が外側に倒れ込んだ際の最外側のビードワイ
ヤー束の捩じれ変形を従来よりも小さくすることができ
る。これによって、従来の航空機用バイアスタイヤより
も、最外側のビードワイヤー束周辺のカーカスプライコ
ードの層間に作用する剪断力が大幅に減少し、最外ビー
ドワイヤー束周辺のカーカスプライコードの疲労及び破
断を防止することができる。
【0012】なお、最外のビードワイヤー束を形成する
ビード本数が、他のビードワイヤー束のビードワイヤー
本数以下の場合には、従来の航空機用バイアスタイヤの
ビードワイヤー束よりも捩じれ剛性を高くすることがで
きず、最外ビードワイヤー束周辺のカーカスプライコー
ドの疲労及び破断を防止することができない。
ビード本数が、他のビードワイヤー束のビードワイヤー
本数以下の場合には、従来の航空機用バイアスタイヤの
ビードワイヤー束よりも捩じれ剛性を高くすることがで
きず、最外ビードワイヤー束周辺のカーカスプライコー
ドの疲労及び破断を防止することができない。
【0013】また、請求項2記載の航空機用バイアスタ
イヤでは、最外側に配設されるビードワイヤー束は、ビ
ードワイヤーの列数を段数と同等以上としている。即
ち、最外側ビードワイヤー束の断面形状の縦横比を同
一、又は横方向(タイヤ幅方向)の比率を大きくするこ
とにより、相対的にタイヤ径方向の寸法が短くなる。こ
の結果、最外側のビードワイヤー束は、タイヤビード部
のなかでも変形の大きい部位から遠ざかることとなり、
荷重直下でタイヤビード部が外側に倒れ込んだ際の捩じ
れ変形が小さくなる。
イヤでは、最外側に配設されるビードワイヤー束は、ビ
ードワイヤーの列数を段数と同等以上としている。即
ち、最外側ビードワイヤー束の断面形状の縦横比を同
一、又は横方向(タイヤ幅方向)の比率を大きくするこ
とにより、相対的にタイヤ径方向の寸法が短くなる。こ
の結果、最外側のビードワイヤー束は、タイヤビード部
のなかでも変形の大きい部位から遠ざかることとなり、
荷重直下でタイヤビード部が外側に倒れ込んだ際の捩じ
れ変形が小さくなる。
【0014】これによって、最外側のビードワイヤー束
と隣接する内側のビードワイヤー束との間、及びその周
辺に配設されるカーカスプライコードに働く剪断力が小
さくなり、カーカスプライコードの疲労が大幅に減少
し、最外ビードワイヤー束周辺のカーカスプライコード
の破断によるタイヤ故障を防止することができる。
と隣接する内側のビードワイヤー束との間、及びその周
辺に配設されるカーカスプライコードに働く剪断力が小
さくなり、カーカスプライコードの疲労が大幅に減少
し、最外ビードワイヤー束周辺のカーカスプライコード
の破断によるタイヤ故障を防止することができる。
【0015】なお、最外側のビードワイヤー束におい
て、ビードワイヤーの列数が段数よりも少ない場合に
は、従来の航空機タイヤのビードワイヤー束と同様に捩
じれ易くなるため、最外ビードワイヤー束周辺のカーカ
スプライコードの疲労及び破断を防止することができな
い。
て、ビードワイヤーの列数が段数よりも少ない場合に
は、従来の航空機タイヤのビードワイヤー束と同様に捩
じれ易くなるため、最外ビードワイヤー束周辺のカーカ
スプライコードの疲労及び破断を防止することができな
い。
【0016】
【実施例】以下に本発明の航空機用バイアスタイヤの一
実施例を図1に従って説明する。
実施例を図1に従って説明する。
【0017】図1に示すように、ビードシート12Aの
テーパーθが15°とされた規格のリム12に装着され
る本実施例の航空機用バイアスタイヤ10(タイヤサイ
ズ40×15.5−16 28PR)は、トロイダル状
をした3体のカーカス層束体からなるカーカス16を有
し、タイヤ内側からカーカス層束体18、カーカス層束
体20及びカーカス層束体22とされている。
テーパーθが15°とされた規格のリム12に装着され
る本実施例の航空機用バイアスタイヤ10(タイヤサイ
ズ40×15.5−16 28PR)は、トロイダル状
をした3体のカーカス層束体からなるカーカス16を有
し、タイヤ内側からカーカス層束体18、カーカス層束
体20及びカーカス層束体22とされている。
【0018】航空機用バイアスタイヤ10は、ビード部
27内にリム12のビードシート12Aに沿って配設さ
れる3対のビードワイヤー束を備え、タイヤ軸方向内側
からビードワイヤー束24、ビードワイヤー束26及び
ビードワイヤー束28とされている。カーカス層束体1
8の幅方向両端部はビードワイヤー束24の回りに内側
から外側に向かって折り返され、折り返し部18Aとな
っており、カーカス層束体20の幅方向両端部はビード
ワイヤー束26の回りに内側から外側に向かって折り返
され、折り返し部20Aとなっており、また、カーカス
層束体22の幅方向両端部はビードワイヤー束28の回
りに内側から外側に向かって折り返され、折り返し部2
2Aとなっている。
27内にリム12のビードシート12Aに沿って配設さ
れる3対のビードワイヤー束を備え、タイヤ軸方向内側
からビードワイヤー束24、ビードワイヤー束26及び
ビードワイヤー束28とされている。カーカス層束体1
8の幅方向両端部はビードワイヤー束24の回りに内側
から外側に向かって折り返され、折り返し部18Aとな
っており、カーカス層束体20の幅方向両端部はビード
ワイヤー束26の回りに内側から外側に向かって折り返
され、折り返し部20Aとなっており、また、カーカス
層束体22の幅方向両端部はビードワイヤー束28の回
りに内側から外側に向かって折り返され、折り返し部2
2Aとなっている。
【0019】ビード部27は、ビードヒールがリム12
のフランジ12Bに、ビードベースがビードシート12
Aに密着するようになっている。
のフランジ12Bに、ビードベースがビードシート12
Aに密着するようになっている。
【0020】また、カーカス層束体18の本体部分18
Bと折り返し部18Aとの間、カーカス層束体20の本
体部分20Bと折り返し部20Aとの間、及びカーカス
層束体22の本体部分22Bと折り返し部22Aとの間
の断面略三角形状の区域には、それぞれスティフナー1
9、21、23が配設されている。
Bと折り返し部18Aとの間、カーカス層束体20の本
体部分20Bと折り返し部20Aとの間、及びカーカス
層束体22の本体部分22Bと折り返し部22Aとの間
の断面略三角形状の区域には、それぞれスティフナー1
9、21、23が配設されている。
【0021】なお、カーカス層束体18、20、22は
それぞれ複数枚のカーカスプライを重ね合わせて構成さ
れ、各カーカスプライ内には、有機繊維コード(例え
ば、高強力ナイロンコード)が埋設されている。なお、
これらの有機繊維コードは、隣接するカーカスプライに
おいて、互いに交差するように配置されている。本実施
例では、総数で16枚のカーカスプライを有している。
なお、本実施例では、折り返し部22Aの外側に補強用
のプライ25が配設されており、プライ25のリム12
側の端部はビードトウ近傍で終端している。
それぞれ複数枚のカーカスプライを重ね合わせて構成さ
れ、各カーカスプライ内には、有機繊維コード(例え
ば、高強力ナイロンコード)が埋設されている。なお、
これらの有機繊維コードは、隣接するカーカスプライに
おいて、互いに交差するように配置されている。本実施
例では、総数で16枚のカーカスプライを有している。
なお、本実施例では、折り返し部22Aの外側に補強用
のプライ25が配設されており、プライ25のリム12
側の端部はビードトウ近傍で終端している。
【0022】ここで、最外側のビードワイヤー束におい
てビードワイヤーの列数は段数と同等以上であるとが好
ましく、また、最外のビードワイヤー束を形成するビー
ドワイヤー本数が、他のビードワイヤー束のビードワイ
ヤー本数よりも多いことが好ましい。
てビードワイヤーの列数は段数と同等以上であるとが好
ましく、また、最外のビードワイヤー束を形成するビー
ドワイヤー本数が、他のビードワイヤー束のビードワイ
ヤー本数よりも多いことが好ましい。
【0023】本実施例では、最内側に配設されるビード
ワイヤー束24において、ビードワイヤーは12段8列
とされ、最外側に配設されるビードワイヤー束28にお
いて、ビードワイヤーは10段11列とされ、中間に配
設されるビードワイヤー束26において、ビードワイヤ
ーは12段8列とされている。
ワイヤー束24において、ビードワイヤーは12段8列
とされ、最外側に配設されるビードワイヤー束28にお
いて、ビードワイヤーは10段11列とされ、中間に配
設されるビードワイヤー束26において、ビードワイヤ
ーは12段8列とされている。
【0024】なお、カーカス16のタイヤ半径方向外側
には、溝の形成されたトレッド(図示せず)が配置され
ている。
には、溝の形成されたトレッド(図示せず)が配置され
ている。
【0025】次に、本実施例の作用を説明する。本実施
例の航空機用バイアスタイヤ10では、最外側に配設さ
れるビードワイヤー束28が、他のビードワイヤー束2
4、26に比較してビードワイヤー本数が多くされてい
る。このため、ビードワイヤー束28は、他のビードワ
イヤー束24、26に比較して捩じれ剛性が高く、耐捩
じり変形性に優れている。
例の航空機用バイアスタイヤ10では、最外側に配設さ
れるビードワイヤー束28が、他のビードワイヤー束2
4、26に比較してビードワイヤー本数が多くされてい
る。このため、ビードワイヤー束28は、他のビードワ
イヤー束24、26に比較して捩じれ剛性が高く、耐捩
じり変形性に優れている。
【0026】さらに、ビードワイヤー束28は、ビード
ワイヤーの段数がビードワイヤー束24、26に比較し
て少なくされている。即ち、本発明の航空機用バイアス
タイヤの最外側ビードワイヤー束28は、相対的にタイ
ヤ径方向の寸法が短くなり、タイヤビード部27のなか
でもより変形の大きい部位から遠ざかることとなり、荷
重直下でタイヤビード部27が外側に倒れ込んだ際の捩
じれ変形が小さくなる。
ワイヤーの段数がビードワイヤー束24、26に比較し
て少なくされている。即ち、本発明の航空機用バイアス
タイヤの最外側ビードワイヤー束28は、相対的にタイ
ヤ径方向の寸法が短くなり、タイヤビード部27のなか
でもより変形の大きい部位から遠ざかることとなり、荷
重直下でタイヤビード部27が外側に倒れ込んだ際の捩
じれ変形が小さくなる。
【0027】これにより、荷重直下でタイヤビード部2
7がタイヤ外側に倒れ込んでも、最外側のビードワイヤ
ー束28は従来の航空機用バイアスタイヤのビードワイ
ヤー束に比較して捩じれ変形は非常に少ないものとな
る。
7がタイヤ外側に倒れ込んでも、最外側のビードワイヤ
ー束28は従来の航空機用バイアスタイヤのビードワイ
ヤー束に比較して捩じれ変形は非常に少ないものとな
る。
【0028】したがって、本実施例の航空機用バイアス
タイヤ10は、最外側のビードワイヤー束28とタイヤ
内側に隣接するビードワイヤー束26との間に配設され
るカーカス層束体20、22及びその周辺のプライコー
ド層の層間に作用する剪断力が大幅に小さくなり、カー
カス層束体の疲労及び破断を防止し、タイヤ寿命を向上
させることができる。
タイヤ10は、最外側のビードワイヤー束28とタイヤ
内側に隣接するビードワイヤー束26との間に配設され
るカーカス層束体20、22及びその周辺のプライコー
ド層の層間に作用する剪断力が大幅に小さくなり、カー
カス層束体の疲労及び破断を防止し、タイヤ寿命を向上
させることができる。
【0029】ここで、最外のビードワイヤー束28を形
成するビードワイヤー本数が、他のビードワイヤー束2
4、26のビードワイヤー本数以下の場合には、捩じれ
剛性を高くすることができず、最外ビードワイヤー束周
辺のカーカスプライコードの疲労及び破断を防止するこ
とができない。
成するビードワイヤー本数が、他のビードワイヤー束2
4、26のビードワイヤー本数以下の場合には、捩じれ
剛性を高くすることができず、最外ビードワイヤー束周
辺のカーカスプライコードの疲労及び破断を防止するこ
とができない。
【0030】また、最外側のビードワイヤー束28にお
いて、ビードワイヤーの列数が段数よりも少ない場合に
も、最外ビードワイヤー束28周辺のカーカスプライコ
ードの疲労及び破断を防止することができない。
いて、ビードワイヤーの列数が段数よりも少ない場合に
も、最外ビードワイヤー束28周辺のカーカスプライコ
ードの疲労及び破断を防止することができない。
【0031】(試験例)図1に示される実施例の航空機
用バイアスタイヤと、図2に示される比較例の航空機用
バイアスタイヤとを表1の仕様で試作し、各航空機用バ
イアスタイヤの耐久試験を以下の方法で行い、その結果
を以下の表1に示す。
用バイアスタイヤと、図2に示される比較例の航空機用
バイアスタイヤとを表1の仕様で試作し、各航空機用バ
イアスタイヤの耐久試験を以下の方法で行い、その結果
を以下の表1に示す。
【0032】耐久試験は各試験タイヤをそれぞれ正規リ
ムに装着し、表1に示すように試験1及び試験2の2種
類の試験をドラム試験機によって行った。試験結果はタ
イヤ故障までの試験回数を記載しており、試験回数の大
きい程、耐久性にすぐれていることを示す。なお、故障
の形態は全て最外側ビードワイヤー束周辺のカーカスプ
ライコード破断によるタイヤバーストであった。
ムに装着し、表1に示すように試験1及び試験2の2種
類の試験をドラム試験機によって行った。試験結果はタ
イヤ故障までの試験回数を記載しており、試験回数の大
きい程、耐久性にすぐれていることを示す。なお、故障
の形態は全て最外側ビードワイヤー束周辺のカーカスプ
ライコード破断によるタイヤバーストであった。
【0033】
【表1】
【0034】上記表1の結果からも本実施例の航空機用
バイアスタイヤは、最外側のビードワイヤー束周辺のカ
ーカスプライコードの耐久性が特に優れていることは明
らかである。
バイアスタイヤは、最外側のビードワイヤー束周辺のカ
ーカスプライコードの耐久性が特に優れていることは明
らかである。
【0035】なお、本実施例では、ビードワイヤー束2
4、26、28の断面形状を矩形としたが、本発明はこ
れに限らず、ビードワイヤー束24、26、28の断面
形状は例えば6角形であってもよく、楕円等の他の形状
であっもよい。これらの場合においては、最外側のビー
ドワイヤー束の断面形状において横長(タイヤ幅方向に
長い形状)にすればよい。
4、26、28の断面形状を矩形としたが、本発明はこ
れに限らず、ビードワイヤー束24、26、28の断面
形状は例えば6角形であってもよく、楕円等の他の形状
であっもよい。これらの場合においては、最外側のビー
ドワイヤー束の断面形状において横長(タイヤ幅方向に
長い形状)にすればよい。
【0036】
【発明の効果】本発明の航空機用バイアスタイヤは、上
記構成としたので、最外側のビードワイヤー束周辺のカ
ーカスプライコードの耐久性を向上させて、タイヤ寿命
を向上できるという優れた効果を有する。
記構成としたので、最外側のビードワイヤー束周辺のカ
ーカスプライコードの耐久性を向上させて、タイヤ寿命
を向上できるという優れた効果を有する。
【図1】本発明の一実施例の航空機用バイアスタイヤを
示すタイヤ幅方向に沿って切断しハッチングを省略した
4分の1断面図である。
示すタイヤ幅方向に沿って切断しハッチングを省略した
4分の1断面図である。
【図2】従来例の航空機用バイアスタイヤを示すタイヤ
幅方向に沿って切断しハッチングを省略した4分の1断
面図である。
幅方向に沿って切断しハッチングを省略した4分の1断
面図である。
10 航空機用バイアスタイヤ 12 リム 24 ビードワイヤー束 26 ビードワイヤー束 28 ビードワイヤー束 12A ビードシート
Claims (2)
- 【請求項1】 ビードシートテーパーが15°のリムに
装着され、少なくとも2対以上のビードワイヤー束を備
えた航空機用バイアスタイヤであって、 最外側のビードワイヤー束を形成するビードワイヤー本
数が、他のビードワイヤー束のビードワイヤー本数より
も多いことを特徴とする航空機用バイアスタイヤ。 - 【請求項2】 ビードシートテーパーが15°のリムに
装着され、少なくとも2対以上のビードワイヤー束を備
えた航空機用バイアスタイヤであって、 最外側のビードワイヤー束においてビードワイヤーの列
数が段数と同等以上であることを特徴とする航空機用バ
イアスタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4298803A JPH06143948A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | 航空機用バイアスタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4298803A JPH06143948A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | 航空機用バイアスタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06143948A true JPH06143948A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=17864426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4298803A Pending JPH06143948A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | 航空機用バイアスタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06143948A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9027618B2 (en) | 2003-01-17 | 2015-05-12 | Compagnie Generale Des Etablissement Michelin | Mounted assemblies for aircraft, wheels and tires |
-
1992
- 1992-11-09 JP JP4298803A patent/JPH06143948A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9027618B2 (en) | 2003-01-17 | 2015-05-12 | Compagnie Generale Des Etablissement Michelin | Mounted assemblies for aircraft, wheels and tires |
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