JPH06143590A - インクジェット記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの製造方法

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JPH06143590A
JPH06143590A JP29610392A JP29610392A JPH06143590A JP H06143590 A JPH06143590 A JP H06143590A JP 29610392 A JP29610392 A JP 29610392A JP 29610392 A JP29610392 A JP 29610392A JP H06143590 A JPH06143590 A JP H06143590A
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Yasuto Nose
保人 野瀬
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 平担部材にあらかじめ薄膜部材を積層後、該
平坦部材をパターニング、エッチングする事により、イ
ンクジェット記録ヘッドのキャビティー部と振動板部を
同時に形成する。 【効果】 振動板を別の部材として複雑に加工したキャ
ビティー基板に接着する必要がなく、平坦な基板部材に
金属薄膜部材等を容易に積層可能であるために、薄膜部
材の積層状態が均一となり、特性の安定した振動板が得
られ、インクジェット記録ヘッドとして性能の優れたも
のが出来る。また、プロセス的にも、容易であり、基板
上に複数個のインクジェット記録ヘッドを一括して製作
する事が出来るため、生産性、さらに歩留りも向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク滴を飛翔させて
記録媒体上に文字、画像等を形成するインクジェットプ
リンター用ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピューター等の記録印字用として各
種の方式があるが最近、特にインクジェット記録方式
が、高速印字、低騒音という特徴により多く使われるよ
うになってきている。
【0003】インクジェット記録方式の記録ヘッドとし
ては、各種の方式があるが、PZT等の圧電素子をアク
チュエーターとして用いたオン・ディマンドタイプのイ
ンクジェット記録ヘッドが多く使用されている。
【0004】その構造についても多くの内容が提案され
ているが、基本構造は、ほぼ同様でインク吐出用ノズ
ル、インク流路、インク圧力室となるキャビティー、圧
電素子が接合され圧力を伝える振動板等より構成され
る。
【0005】具体的には、例えば特開平3−15555
号公報にある様に、ガラス等の基板をエッチングして、
インク吐出用ノズル、インク流路、インク加圧室、イン
ク供給路等の溝が形成され、この上に有機フィルム、金
属箔等の振動板を重ね接着、接合する事により、インク
流路等が構成される。さらに、この振動板の外部位置に
圧電素子が接着され、振動板の一部にはインク供給孔が
設けられている。
【0006】圧電素子の上下に電極が形成され、これに
電圧を印可すると圧電素子に歪が生じて振動板が変位す
る。その結果、インク加圧室の容積が減少し、これによ
ってインクノズルよりインク滴が紙面上に噴射され印字
が出来る。
【0007】この公報に記述してある様に、キャビティ
ーとなる基板と振動板は個々に製作され、その後接着、
あるいは接合してインクジェット記録ヘッドとしてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来技
術では、キャビティーとなる基板と振動板は個々に製作
され、その後接着、あるいは接合組立してインクジェッ
ト記録ヘッド完成体とするため、非常に微細なパターン
が形成されたキャビティー基板、あるいは振動板となる
数ミクロンメーター厚の金属箔の取扱いが難しく、接着
における均一性不良、アライメントずれが生じやすく、
インクジェット記録ヘッドの特性が劣化するという課題
があった。
【0009】また、組立工程が複雑になるために生産性
低下、さらに歩留りも低いものであった。
【0010】本発明は、この様な課題を解決するもの
で、その目的は、上記の様なオン・ディマンドタイプイ
ンクジェット記録ヘッドの印字品質の向上安定化を可能
にするものであり、さらにヘッド組立工程の工数低減に
よる製造工程を大幅に合理化すると共に、製品歩留りを
向上させる事である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、インクジェット記録ヘッドにおいて、キ
ャビティーとなる平坦部材に直接、金属等の薄膜部材を
積層し、その後、該平坦部材をフォトリソ、エッチング
する事によってキャビティーを形成し、該薄膜部材を振
動板とした事を特徴とする。
【0012】
【作用】本発明によれば、平坦部材を加工する前に、金
属等の薄膜部材を積層し、その後に平坦部材をフォトリ
ソ、エッチングする事によってキャビティー部とし、薄
膜部材を振動板とするために、従来の様に振動板を別の
部材として、複雑に加工したキャビティー基板に接着す
る必要がなく、平坦な基板部材に金属薄膜部材であれ
ば、スパッタ等真空成膜法、無電解メッキの様な湿式成
膜法によって容易に、密着良く積層できる。またポリマ
ー系薄膜部材であれば、スピンコート、あるいはロール
コート法により液状のポリマーを塗布、その後乾燥、焼
成する事で容易に積層可能であるために、薄膜部材の積
層状態が均一となり、アライメントの問題もなく、特性
の安定した振動板が得られ、インクジェット記録ヘッド
として性能の優れたものが出来る様になった。
【0013】プロセス的にも、個別ヘッド毎にキャビテ
ィーと振動板を位置合わせして、組立、接着する必要が
なくなり、また一枚の平坦基板上にキャビティーと振動
板からなるインクジェット記録用ヘッドを複数個、一括
して製作する事が出来るため、製造工程の工数、リード
タイムが大幅に削減され、歩留りも向上する事が可能と
なった。
【0014】
【実施例】
(実施例1)図1は、本発明による実施例1を説明する
ためのインクジェット記録ヘッド製造工程の概略断面図
である。
【0015】図1(a)は、結晶方位(110)の単結
晶シリコンで、両面研磨後、熱酸化膜を形成した厚み2
20ミクロンメーターの平坦基板11に、まずNi−C
r合金(Ni90重量%)皮膜をスパッタリング法によ
り0.1ミクロンメーター成膜し、次に電解メッキによ
りNi皮膜12をさらに1.5ミクロンメーター積層す
る。
【0016】この平坦基板の金属薄膜が積層された反対
側の面の熱酸化膜(二酸化シリコン)を、フォトリソ、
5重量%フッ酸溶液でのエッチングによりパターニング
し、この二酸化シリコン膜をマスクとして、摂氏70度
に加温した30重量%の水酸化カリウム溶液で、シリコ
ン基板をエッチングし、金属薄膜部材側まで貫通する事
により、インクの圧力室となるキャビティー部13と、
振動板部14を形成する。
【0017】このキャビティー体、及び振動板は、イン
クの吐出位置に合わせて1ヘッド毎に形成され、3イン
チシリコン基板上に複数個のヘッド構造体(キャビティ
ー)形成されている(図1(b))。
【0018】次に、このキャビティーをエッチング形成
したシリコン基板の開口面側に、厚さ60ミクロンメー
ターのステンレス材を穴明け加工して複数のインク吐出
用ノズル(穴径40ミクロンメーター)を形成したノズ
ルプレート15を、エポキシ系接着剤16を用いて接合
し、振動板には駆動源となる圧電素子17を同様に接合
した(図1(c))。
【0019】最後に、ダイシング加工を行いフェースイ
ジェクト方式のインクジェット記録ヘッド単体として分
離、完成させた。このインクジェット記録ヘッドをイン
ク吐出、印字評価を行った結果、各ノズル毎のインク吐
出特性のバラツキが従来のヘッドに比べ著しく小さくな
り、サテライト等の少ない良好な印字が確認出来た。ま
た、製造工程のスループットも大きく改善され、従来プ
ロセス工数の約50%で生産する事が可能になった。
【0020】(実施例2)図2は、本発明による実施例
2を説明するためのインクジェット記録ヘッド製造工程
の概略断面図である。
【0021】図2(a)は、結晶方位(100)の単結
晶シリコンで、両面研磨後、熱酸化膜を形成した厚み2
80ミクロンメーターの平坦基板21に、まずNi皮膜
をスパッタリング法により0.15ミクロンメーター成
膜し、この皮膜をフォトリソ、エッチングを行う事によ
り振動板に必要な部分を残す様にパターニングする。
【0022】次に無電解メッキによりNi層22をこの
パターニングされた皮膜上にさらに2.0ミクロンメー
ター積層する。
【0023】このシリコン基板の金属薄膜が積層された
反対側の面の熱酸化膜(二酸化シリコン)を、フォトリ
ソ、4重量%フッ酸溶液でのエッチングによりパターニ
ングし、この二酸化シリコン膜をマスクとして、摂氏8
0度に加温した25重量%の水酸化カリウム溶液で、シ
リコン基板をエッチングし、金属薄膜部材側まで貫通す
る事により、インクの圧力室となるキャビティー部23
と、インクの吐出するノズル部24(高さ50ミクロン
メーター)を同時に形成し、Niの金属薄膜部材22が
振動板となる。
【0024】このノズル部と一体になったキャビティー
体、及び振動板は、インクの吐出位置に合わせて形成さ
れ、4インチシリコン基板上に複数個の同様なヘッド構
造体形成されている(図1(b))。
【0025】次に、このエッチング形成したシリコン基
板の開口面側に、ほう硅酸系のガラス基板25を陽極接
合法(摂氏300度、750V)により接合し、キャビ
ティー部とノズル部を構成する。
【0026】最後に、ダイシング加工を行い、個々のエ
ッジイジェクト方式のインクジェット記録ヘッド単体と
して分離した後、各ヘッドの振動板22には駆動源とな
る圧電素子26を嫌気性の接着剤を用いて接合して完成
とした(図2(c))。
【0027】このインクジェット記録ヘッドをインク吐
出、印字評価を行った結果、各ノズル毎のインク吐出特
性のバラツキが小さくなり、実施例1と同様に良好な印
字を行う事が出来た。
【0028】また、振動板を均一に接合する事が容易に
なり、従来の工程に比較して生産性も大きく改善する事
が可能になった。
【0029】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば、平坦
部材を加工する前に、金属等の薄膜部材を積層し、その
後に平坦部材をフォトリソ、エッチングする事によって
キャビティー部と振動板部を形成するために、従来の様
に振動板を別の部材として、複雑に加工したキャビティ
ー基板に接着する必要がなく、平坦な基板部材に金属薄
膜部材、あるいはポリマー系薄膜部材を容易に積層可能
であるために、薄膜部材の積層状態が均一となり、特性
の安定した振動板が得られ、インクジェット記録ヘッド
として性能の優れたものが出来る様になった。
【0030】プロセス的にも、個別ヘッド毎にキャビテ
ィーと振動板を位置合わせして、組立、接着する必要が
なくなり、また基板上に複数個のインクジェット記録ヘ
ッドを一括して製作する事が出来るため、生産性、さら
に歩留りも向上する事が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1によるインクジェット記録用
ヘッドの製造工程と構造を示す断面図。
【図2】本発明の実施例2によるインクジェット記録用
ヘッドの製造工程と構造を示す断面図。
【符号の説明】
11、21 シリコン単結晶基板 12、14、22 金属薄膜層(振動板) 13、23 キャビティー部 15 ノズルプレート 16 接着剤層 17、26 圧電素子 24 ノズル部 25 ガラス基板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット記録ヘッドのキャビティ
    ーとなる平坦部材に薄膜部材を積層後、該平坦部材をフ
    ォトリソ、エッチングする事によりキャビティーとし、
    該薄膜部材を振動板とした事を特徴とするインクジェッ
    ト記録ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 薄膜部材が金属であり、その積層方法が
    スパッタリング法、真空蒸着法、電解メッキ法、あるい
    は無電解メッキ法のいずれかの方法、または2種以上の
    方法の組合せによるものであり、キャビティーとなる平
    坦部材表面に金属薄膜部材層を積層後、該平坦部材をフ
    ォトリソ、エッチングする事によりキャビティーとし、
    該金属薄膜部材を振動板とした事を特徴とする請求項1
    記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 金属薄膜部材が平坦部材上に部分的に積
    層され、その方法がマスクスパッタ法、マスク蒸着法、
    パターン状部分メッキ法、あるいは金属薄膜部材を積層
    後、パターン状にエッチングする方法のいずれか、また
    は2種以上の方法の組合せによるものである事を特徴と
    する請求項2記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 キャビティーとなる平坦部材がシリコン
    単結晶材であり、異方性エッチングによりキャビティー
    を形成した事を特徴とする請求項1記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドの製造方法。
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