JPH0614357U - ジャッキベースのケレン機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジャッキベースのケレンが簡単な構造で行な
えるようにする。 【構成】 ベース枠１２上に立設した支柱１３、１３間
にナット保持筒２０を配置し、この保持筒２０をインパ
クトレンチ２６と連動すると共に、保持筒２０の上部両
側にベースプレート２を回り止状に保持するガイドプレ
ート２８、２８を設け、倒立させたジャッキベース１の
ねじ軸３をナット保持筒２０内に挿入すると共にベース
プレート２をガイドプレート２８、２８間に嵌合させた
状態でパイプ保持筒２０を回転させれば、ねじ軸３に対
してナット４が回転することにより、ねじ軸３が上下動
し、ナット４との螺合によって付着物は破壊除去され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、建築作業等に使用するジャッキベースのケレン機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

建築作業等で使用するジャッキベースは、ねじ軸の部分にコンクリートや塗料 等の付着物が発生し、ナットの回動操作が困難になったり不能になるため、回収 後の再使用に際しては、付着物を除去するケレン処理を施さなければならない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記ジャッキベースのケレン処理は、ナットの回動に大きな力が必要になるた め、手作業で行なうのは困難であり、このため、ジャッキベースのケレンを機械 力で自動的に行なうケレン装置が従来より提案されているが、その何れも構造が 複雑で大型化し、製作コストが高くつくと共に、広い設置スペースを必要とする 等の問題がある。

【０００４】 そこでこの考案は、構造が簡単で製作コストが安価となり、しかも小型でスペ ース的に有利となるジャッキベースのケレン機を提供することを課題としている 。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記のような課題を解決するため、この考案は、ベースプレートに立設したね じ軸にナットを螺合し、ナットの両側にハンドルを突設したジャッキベースのケ レン機であって、倒立状にしたジャッキベースのねじ軸を上部から挿入するナッ ト保持筒を回動自在に配置し、このナット保持筒の両側にハンドルの係合凹部を 上面で開放するように形成し、前記ナット保持筒の上部で両側の位置にベースプ レートを両側から回り止状態で上下動自在に保持する一対のガイドを立設し、前 記ナット保持筒を回転駆動機と連動した構成を採用したものである。

【０００６】

【作用】

ジャッキベースを倒立状にした状態でねじ軸をナット保持筒内に挿入し、ベー スプレートをガイド間に位置させた状態で、駆動機構を起動してナット保持筒に 回転を与えると、ナットはハンドルが係合凹部に係合するため、ナット保持筒と 一体に回動し、ガイドによってベースプレートは回り止状に保持されているので 、ナットに対してねじ軸が軸方向に移動し、ナットとねじ軸の螺合位置の変位に より、ねじ軸の付着物は破壊除去され、ナットの回転方向を正逆切替えることに より、ねじ軸に対する全長のケレンが行なえる。

【０００７】

【実施例】

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。

【０００８】 先ず、ジャッキベース１は、図４に倒立状態で示すように、矩形状ベースプレ ート２の表面にねじ軸３を立設し、このねじ軸３に螺合したナット４の外周面で 両側の位置に一対のハンドル５、５を相反する方向に向けて突設した構造になっ ている。

【０００９】 次に、ケレン機１１は、図１乃至図３に示すように、ベース枠１２上の両側に 、角パイプを用いた上下に長い一対の支柱１３と１３を、その対向面間にベース プレート２が嵌合する間隔を設けて立設し、ベース枠１２の後部に一対の車輪１ ４を取付け、支柱１３と１３間の上部後方にハンドル１５を設け、全体を後方に 傾動させることにより、車輪１４によって自由に移動できるようになっている。

【００１０】 両支柱１３と１３間で上下略中間部の位置に水平のベース台１６が固定され、 このベース台１６には、両支柱１３、１３間の中央位置に、ベース台１６を貫通 する垂直の円筒体１７が軸受１８での支持によって回動自在に取付けられ、この 円筒体１７の上端に円筒状の歯車１９と更にその上にナット保持筒２０が固定さ れている。なお、円筒体１７の直下には、ねじ軸３の進入を可能にする筒体２１ が立設してある。

【００１１】 ベース台１６上で円筒体１７よりも図３左側の後方位置に、ベース台１６を貫 通する垂直の軸２２が軸受２３での支持によって回動自在に取付けられ、軸２２ の上端に固定した歯車２４が前記円筒体１７の歯車１９と噛合していると共に、 軸２２の下端は、支柱１３、１３間の後部取付台２５に固定した正逆回転の切替 が可能なインパクトレンチ２６の出力軸と継手で連結され、駆動機構となるイン パクトレンチ２６の起動により、円筒体１７とこれに固定したナット保持筒２０ に回転を与えるようになっている。

【００１２】 前記、円筒体１７と歯車１９はねじ軸３が嵌合する内径を有すると共に、ナッ ト保持筒２０は図４のように、その内部にナット４が納まる円錐形のカップ状に 形成され、軸心を挟む両側の位置に、ハンドル５、５の係合凹部２７、２７が上 端で開放するように設けられている。

【００１３】 両側支柱１３、１３の対向する内面でナット保持筒２０よりも上方の部分には ガイド板２８、２８が固定され、両ガイド板２８、２８間でベースプレート２を 上下動が自在で回り止状に保持するようになっている。

【００１４】 この考案のケレン機は上記のような構成であり、ケレン処理せんとするジャッ キベース１を図３と図４のように倒立状態にしてねじ軸３をナット保持筒２０か ら円筒体１７内に挿入し、ベースプレート２を両ガイド板２８、２８間に嵌合す れば、両側のハンドル５、５がナット保持筒２０上に載り、ジャッキベース１は ナット保持筒２０上に倒立状態で保持される。

【００１５】 この状態でインパクトレンチ２６を起動し、ナット保持筒２０に回転を与える と、係合凹部２７、２７がハンドル５と対応した時点で該ハンドル５が係合凹部 ２７内に落込み、ナット４はナット保持筒２０内に納まり回転方向に結合する。

【００１６】 ベースプレート２とこれに立設したねじ軸３とはガイドプレート２８、２８に よる回り止保持により回転しないため、ナット４が回転するとねじ軸３に軸方向 の送りが生じ、ねじ軸３とベースプレート２が上昇又は下降動し、ナット４に対 するねじ軸３の移動により、ねじ軸３の付着物がナット４で破壊除去されること になり、インパクトレンチ２６の回転を正逆切替えることにより、ねじ軸３の全 長に対するケレンが行なえる。

【００１７】 なお、ナット４の回転付与において、ねじ軸３を押上げる方向に回転する場合 、ナット保持筒２０とハンドル５の結合を保持するため、係合凹部２７、２７を 内端が回転方向に屈曲するＬ字状に形成し、ハンドル５、５が上方に抜けないよ うにしている。

【００１８】

【考案の効果】

以上のように、この考案によると、ベースジャッキを倒立状態でナット保持筒 に挿入し、ベースプレートをガイド間に位置させるだけで、ねじ軸に対する付着 物の除去が行なえ、構成部品数が少なく、簡単な構造でコンパクトにまとまり、 小型で安価なケレン機となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るケレン機の斜視図

【図２】同上の縦断正面図

【図３】同上の縦断側面図

【図４】同上要部の斜視図

【符号の説明】

１ ジャッキベース ２ ベースプレート ３ ねじ軸 ４ ナット ５ ハンドル １１ ケレン機 １３ 支柱 １７ 円筒体 ２０ ナット保持筒 ２６ インパクトレンチ ２７ 係合凹部 ２８ ガイド板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベースプレートに立設したねじ軸にナッ
   トを螺合し、ナットの両側にハンドルを突設したジャッ
   キベースのケレン機であって、倒立状にしたジャッキベ
   ースのねじ軸を上部から挿入するナット保持筒を回動自
   在に配置し、このナット保持筒の両側にハンドルの係合
   凹部を上面で開放するように形成し、前記ナット保持筒
   の上部で両側の位置にベースプレートを両側から回り止
   状態で上下動自在に保持する一対のガイドを立設し、前
   記ナット保持筒を回転駆動機と連動したことを特徴とす
   るジャッキベースのケレン機。