JPH06142848A - 水平連続鋳造用モールド - Google Patents

水平連続鋳造用モールド

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JPH06142848A
JPH06142848A JP31403092A JP31403092A JPH06142848A JP H06142848 A JPH06142848 A JP H06142848A JP 31403092 A JP31403092 A JP 31403092A JP 31403092 A JP31403092 A JP 31403092A JP H06142848 A JPH06142848 A JP H06142848A
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JP
Japan
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mold
mating surface
continuous casting
casting
slab
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP31403092A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Morikawa
広 森川
Takashi Yamauchi
隆 山内
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合せ面への湯差しや鋳片コーナー部における
割れ等を発生させることがない水平連続鋳造用モールド
を提供する。 【構成】 矩形断面形状をもつ鋳造空間30の短辺に臨
む合せ面33で、上下のモールド壁10,20に二分割
した構造をもっている。個々のモールド壁10,20の
内側角部には、鋳造空間30のコーナー部に当る位置で
円弧状の偶角部34が形成されている。 【効果】 合せ面33が鋳造空間30に直角に臨んでお
り、モールド壁10,20に熱変形を起こしがちな尖鋭
部がない。そのため、合せ面33の密着状態が良好に維
持され、湯差しが防止される。また、鋳造空間30の角
部にある円弧状の偶角部34は、鋳片コーナー部との摩
擦抵抗を減少させ、鋳片コーナー部における割れ発生を
防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄基合金,ニッケル基
合金等の溶湯から矩形断面をもつスラブ等の鋳片を水平
連続鋳造する際に使用するモールドに関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造設備では、取鍋からタンディッ
シュを経て連鋳モールドに溶湯を供給している。溶湯
は、モールド壁を介して冷却・凝固され、長尺の鋳片と
して連鋳モールドから連続的に引き抜かれる。この連続
鋳造の一種として、ブレークリングを介してタンディッ
シュの出湯孔にモールドを気密接続した水平連続鋳造方
式が知られている。水平連続鋳造においては、タンディ
ッシュ−モールド間で空気接触による溶湯の酸化が防止
され、清浄な鋳片を得ることができる。水平連続鋳造
は、元来、銅,アルミ等の比較的低融点の溶湯を鋳造す
る方法として開発されたものであり、黒鉛製のモールド
が使用されていた。しかし、水平連続鋳造を鉄基合金,
ニッケル基合金等の高融点金属又は合金に適用すると
き、これらの溶湯が黒鉛と反応することから、溶湯に直
接接触する箇所では黒鉛を使用することができない。そ
こで、垂直型又は湾曲型連続鋳造と同様に、水冷機構を
内蔵した銅又は銅合金製のモールドが使用される。
【0003】銅又は銅合金製のモールドとして、接合面
がない一体型の筒状モールドが知られている。筒状モー
ルドは、丸型,正方形等の断面をもち且つ小さな断面積
の鋳片を鋳造することに適している。しかし、筒状モー
ルドは、一体型であることからモールド内面側のメンテ
ナンス性が悪く、矩形状の大きな内部断面積をもつモー
ルド自体を製作することも困難である。仮に、実現した
としても、モールドの製作費用が著しく高くなる。この
ような実操業面の問題から、一体型の筒状モールドはス
ラブ等の矩形状断面をもつ鋳片に対しては使用すること
ができない。
【0004】したがって、鉄基合金,ニッケル基合金等
の溶湯からスラブ等の矩形断面をもつスラブ等の鋳片を
鋳造するとき、垂直型又は湾曲型連続鋳造機の場合と同
様に、各辺ごとに独立し且つ内部水冷機構を備えた銅又
は銅合金製のモールド壁によって連鋳モールドを組み立
てている。しかし、水平連続鋳造方式では、通常の垂直
型又は湾曲型連続鋳造機に比較して、モールドをタンデ
ィッシュに直結していることからモールド内の溶鋼静圧
が大きくなる。そのため、モールド壁相互の接合面に僅
かな隙間があっても、溶湯が隙間に差し込み易い。隙間
に差し込まれた溶湯は、鋳造されている鋳片に大きな引
張り力を加え、鋳片の表面に割れや皺等を発生させる原
因となる。湯差しが著しい場合、鋳片が破断しブレイク
アウトが発生したり、過大な引張り力によって鋳造不能
な状態に至ることもある。そこで、熱膨張等に起因する
変形によって各モールド壁の接合部に極力隙間が発生し
ないように、モールド全体を別個の構造体で強固に固定
する必要がある。
【0005】モールドを固定する構造として、たとえば
図1に示すように、モールド壁1a,1bに水冷ジャケ
ット2を取り付けてフレーム3の内部に収容し、押圧装
置4でモールド壁1a,1b相互を押し付けるものが知
られている。モールド壁1a,1bは、水冷ジャケット
2から冷却水が供給される冷却水通路5を内部に穿設さ
れており、接合用ボルト6でフレーム3内の定位置に固
定される。押圧装置4で加圧しても、各部材の熱膨張差
等に起因してモールド壁1a,1bの間に隙間が発生し
易い。モールド壁1a,1b自体の熱変形によって、合
せ面8に隙間が生じることもある。そこで、モールド壁
1a,1bの間に隙間が発生することを防止するため、
従来から種々の提案が行われている。
【0006】また、モールド壁とブレークリングとの間
の隙間も、湯差しの原因となる。そこで、たとえば特公
平1−20941号公報では、ブレークリングの外面に
形成した各平坦面に対応する分割モールドを固定フレー
ムで支持することにより、平坦面を形成する筒部を密着
するようにブレークリングを挟持する構造が開示されて
いる。この構造によって、熱膨張差に起因した隙間がブ
レークリングとモールドとの間に生じることを防止して
いる。また、特開平2−182352号公報では、常に
適度な力でモールド部材の内面をブレークリングの周囲
側面に密着させる構造が紹介されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のモールド壁固定
方式では、図1に示すように複雑な構造にならざるを得
ない。そのため、連鋳モールドの組立てや解体に手数及
び作業時間を要し、連続鋳造設備本来の稼動効率を低下
させる。この点、生産性を向上させる上でモールド構造
がネックとなっている。連続鋳造によって製造された鋳
片は、鋳型壁との摩擦抵抗が大きなコーナー部に割れを
発生させ易い。鋳片コーナー部の割れは、モールド壁1
aの表面に他方のモールド壁1bの角部が接触するモー
ルド偶角部7が直角になっていることに原因がある。直
角のモールド偶角部7は、鋳片に大きな摩擦抵抗を与
え、鋳片コーナー部に引張り力を発生させる。モールド
偶角部7を摩擦抵抗が小さな円弧状にするとき、鋳片コ
ーナー部の割れ発生を低減することができる。
【0008】しかし、モールド偶角部7と合せ面8とが
一致するモールドにおいて、図2に示すようにモールド
偶角部7を円弧状にしたとき、熱伝導性に劣る尖鋭状の
端部がモールド偶角部7に形成され、端部が局部的に温
度上昇し易くなる。その結果、モールド偶角部7が点線
で示すように熱変形し、モールド1a,1bの合せ面8
に隙間が生じることを助長する。すなわち、単にモール
ド偶角部7を円弧状に成形しただけでは、水平連続鋳造
に適したモールドが得られない。本発明は、このような
問題を解消すべく案出されたものであり、モールド偶角
部をモールド分割位置から離間させることにより、モー
ルド壁合せ面への湯差しを防止し、且つコーナー部に割
れ発生がない良好な矩形断面形状の鋳片を水平連続鋳造
で得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の水平連続鋳造用
モールドは、その目的を達成するため、矩形断面形状を
もつ鋳造空間の短辺に臨む合せ面で分割されたモールド
壁を備え、前記鋳造空間のコーナー部に当る個々の前記
モールド壁の内側角部に円弧状の偶角部を形成したこと
を特徴とする。
【0010】
【実施例】本実施例のモールドは、図3に示すように上
下のモールド壁10,20に二分割できる構造をもって
いる。モールド壁10,20は、強度を考慮して純銅よ
りも析出硬化型同合金を使用することが好ましい。個々
のモールド壁10,20には、冷却水通路11,21が
穿設されており、冷却水供給管12,22から送り込ま
れた冷却水が冷却水通路11,21を経て冷却水排出管
13,23に送り出される。モールド壁10,20は、
接合用ボルト31で互いに組み合わされ、モールドベー
ス32に固定される。これにより、モールド壁10,2
0の間に、鋳造空間30が形成される。鋳造空間30
は、鋳造しようとする鋳片の矩形断面に対応する形状に
なっており、モールド壁10,20間の合せ面33が鋳
造空間30の短辺側中央部に直角に臨んでいる。他方、
モールド偶角部34は、合せ面33から離間した位置に
ある。モールドベース32は、三次元方向に移動可能に
なっており、位置調整機構35(図5参照)で所定の位
置にセットされる。
【0011】モールド偶角部34は、鋳造空間30の角
部に当るモールド壁10,20の内側角部に形成され
る。鋳片厚みをT,モールド偶角部34の半径をRとす
るとき、摩擦抵抗に起因した鋳片コーナー部の割れ発生
を防止する上で、R≧T/20とすることが好ましい。
モールド偶角部34にこのようなアールを付けることに
より、割れの原因となる大きな引張り力が鋳片コーナー
部に作用することがなくなる。モールド偶角部34は、
合せ面33から離間した位置にある。したがって、モー
ルド偶角部34にアールを付けても、図2で説明したよ
うな熱伝導性の悪い尖鋭状の端部が生じることなく、局
部的な温度上昇に起因する熱変形が生じない。この点、
モールド偶角部34から合せ面33までの距離をR+5
mm以上に設定するとき、モールド偶角部34を所定半
径の円弧状に維持しながら、合せ面33を鋳造空間30
に直角に臨ませることができる。
【0012】本実施例では、矩形断面形状の鋳造空間3
0を鋳片の厚み方向に二分するように上側モールド壁1
0及び下側モールド壁20を組み合わせている。そのた
め、個々のモールド壁10,20は、鋳片の面内方向に
広がった薄肉形状となり、鋳片の面内方向に関し剛体強
度が高く、厚み方向に関し押圧力で比較的変形し易くな
っている。したがって、上下方向の押圧力を加えると、
他方のモールド壁10,20が他方のモールド壁20,
10に追従し、合せ面33の密着状態が向上する。その
結果、合せ面33に湯差しの原因となる隙間も生じにく
く、また押圧機構自体の簡単な構造のものが使用可能に
なる。
【0013】モールド壁10,20を組み合わせたモー
ルドは、図5に示すように水平連続鋳造機に取り付けら
れる。溶湯を収容しているタンディッシュ40は、鉄皮
41に耐火物42をライニングした構造をもち、出湯孔
に中間ノズル43を装着している。中間ノズル43とモ
ールドとの間には、ブレークリング44が挟み込まれ
る。モールドの装着に当り、位置調整機構35でモール
ドベース32を三次元的に移動させ、鋳造空間30の受
湯側開口部とブレークリング44との位置合わせを行
う。これにより、タンディッシュ40の内部から鋳造空
間30に至る溶湯流通部が、大気に露出することなく形
成される。この溶湯流通部を通過する溶湯は、大気によ
る酸化を受けることなく鋳造されるため、得られた鋳片
は清浄度の高いものとなる。
【0014】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の水平連
続鋳造用モールドにおいては、製造される鋳片の厚み方
向に関してモールド壁を二分割し、合せ面が鋳造空間の
短辺側に直角に臨むようにしている。そのため、合せ面
から離れた位置にモールド偶角部を形成することができ
る。したがって、モールド壁を周囲の別個の構造体等で
強固に固定する必要がなく、水平連続鋳造機に対するモ
ールドの装着やメンテナンスが容易になる。また、合せ
面とモールド偶角部とを一致させていないことから、そ
れぞれのモールド偶角部を円弧状に成形しても、尖鋭状
の端部がモールドに生じることなく、モールド偶角部と
の間の摩擦抵抗に起因して鋳片コーナー部に発生する割
れを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の水平連続鋳造用モールド
【図2】 同モールドにおける問題点を説明する図
【図3】 本発明実施例の水平連続鋳造用モールドの正
面図
【図4】 同モールドの側面図
【図5】 同モールドを装着した水平連続鋳造機
【符号の説明】
10,20:モールド壁 11,21:冷却水通路
12,22:冷却水供給管 13,23:冷却水排
出管 30:鋳造空間 31:接合用ボルト 32:モールドベース 33:合せ面 34:モー
ルド偶角部 35:位置調整機構 40:タンディ
ッシュ 41:鉄皮 42:ライニング耐火物
43:中間ノズル 44:ブレークリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形断面形状をもつ鋳造空間の短辺に臨
    む合せ面で分割されたモールド壁を備え、前記鋳造空間
    のコーナー部に当る個々の前記モールド壁の内側角部に
    円弧状の偶角部を形成したことを特徴とする水平連続鋳
    造用モールド。
JP31403092A 1992-10-29 1992-10-29 水平連続鋳造用モールド Withdrawn JPH06142848A (ja)

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JP31403092A JPH06142848A (ja) 1992-10-29 1992-10-29 水平連続鋳造用モールド

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JPH06142848A true JPH06142848A (ja) 1994-05-24

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