JPH0614212Y2 - レインカバー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はカメラ一体型ＶＴＲ等のビデオカメラに用いら
れるレインカバーに関するものである。

（従来の技術） 最近、カメラ一体型ＶＴＲ（以下、ビデオカメラとい
う）は普及しつつあり、小型・軽量というメリットを利
用して、屋外に持ち出して撮影するのに非常に便利であ
る。ところが、雨天時にビデオカメラを使用すると機器
の中に雨水が侵入して内部機器を損傷する虞れがあるた
め、例えば、ビデオカメラにレインカバーを被せて機器
の損傷を防いでいた。

第７図（Ａ）（Ｂ）に示す従来のレインカバー１１は、
透明のビニールシートを略逆Ｕ字形状に形成したもの
で、使用時には、レインカバー１１をビデオカメラ３Ａ
（３Ｂ）の上部から被せた後、その下端又は後端を例え
ばベルトとバックルとからなる取付部材４で適宜結んで
取り付け、撮影時に雨等からビデオカメラ３Ａ（３Ｂ）
を保護する一方、不使用時には、レインカバー１１をビ
デオカメラ３Ａ（３Ｂ）から取外した後、コンパクトに
折畳むことによりケース等に収納することができ、狭ス
ペースに収納可能、且つ携帯にも便利なようになってい
る。

（考案が解決しようとする課題） 上記レインカバー１１は、第７図（Ａ）に示すような上
面がフラットなビデオカメラ３Ａに使用する場合には良
いが、例えば、第７図（Ｂ）に示すように前方のレンズ
部３ａが本体上面に対して低位置に設けられたビデオカ
メラ３Ｂに使用する場合には、ビデオカメラ３Ｂ上面が
概略傾斜形状となるため、取り付けたレインカバー１１
の前面が矢印下方向に傾斜することがある。

このように、レインカバー１１が傾斜してしまうと、ビ
デオカメラ３Ｂの撮影操作性を阻害したり、レインカバ
ー１１の前面がレンズ部３ａに懸かって被写体とともに
撮影されてしまうなど大きな問題を有していた。

上記問題点を解決するために、例えばレインカバーを各
ビデオカメラの形状に対応した形状としたものを揃え、
各ビデオカメラによって対応するレインカバーを使い分
けるようにすることも考えられるが、各ビデオカメラ毎
にレインカバーを形成する必要があるため、種類が増し
コストアップとなるばかりか、管理も大変である。

そこで一部ではレインカバーの上部に板状の部材を設け
て、上記レインカバーが傾斜するのを防止するようにし
たものもあるが、この場合には、不使用時にレインカバ
ーを上記のように折畳むことができなくなり、収納性や
携帯性が悪く不便となる問題を有していた。

（課題を解決するための手段） 本考案は上述した課題を解消するためになされたもので
あり、 ビデオカメラに使用されるレインラバーであって、前記
レインカバーは前記ビデオカメラを覆う発水性を有した
カバー部を有し、前記カバー部は空気が注入されうる膨
脹部と、前記膨脹部に空気を注入するための空気吸入口
とを有し、前記膨脹部に空気が注入された際に前記膨脹
部により支持力を付与するように構成し、かつ、前記膨
脹部は一側部に保持用のグリップ部を有する前記ビデオ
カメラの前記グリップ部と対応するカバー部の所定範囲
を除いて形成したことを特徴とするレインカバーを提供
するものである。

（実施例） 本考案の一実施例と図面と共に説明する。第１図は本考
案に係るレインカバーを示す展開図、第２図は第１図に
おけるＡ−Ａ断面図、第３図はレインカバーをビデオカ
メラに被せた状態を示す斜視図、第４図は第３図におい
て矢印Ｂ方向より見た側面図、第５図は本考案にレイン
カバーの第２の実施例を示す側面図、第６図は同じく第
３の実施例を示す側面図である。なお、従来例で示した
ものと同一な構成部には、同一の符号を付し、その詳細
な説明は略することにする。

第１図に示す第１の実施例において、１はレインカバー
であり、このレインカバー１はビニール等発水性を有し
てビデオカメラが被せられうるカバー部２と、ビデオカ
メラに被せたときにその下端及び後端を夫々固定するベ
ルト４ａ及びバックル４ｂとからなる取付部材４とから
大略構成している。

カバー部２は第２図に示すようにその断面形状が内外２
重構造とされ、長手方向（ビデオカメラの光軸である長
手方向と同一方向）に延びる複数個の密着部２ａを形成
することにより、その内部において複数個の長手方向に
延びる膨張部２ｂが形成されている。この膨張部２ｂは
互いに連通されて空気吸入口５に通じており、この空気
吸入口５を介して、各膨張部２ｂに空気を注入すること
ができる。５ａは栓であり注入された空気を封じこめる
ために使用される。なお、カバー部２の一端側中央には
幅広の密着部２ａ_１を形成してなり、後述のビデオカメ
ラ３Ｂのグリップ部３ｃ及びその周囲に対応している。

第３図に示すように、ビデオカメラ３Ｂは本体前側の上
部にレンズ部３ａ、後側の上部にビューファインダ３ｂ
が形成される。また、第４図に示すように本体一側部に
ビデオカメラ３Ｂを保持するために形成されたグリップ
部３ｃを有してなる。そして、グリップ部３ｃと本体側
との間に一点鎖線で示す手Ｔを挿入してビデオカメラ３
Ｂを保持することができる。

以上の構成に係る本考案のレインカバーの使用方法を第
３図及び第４図を用いて説明する。

ビデオカメラ３Ｂにレインカバー１を被せ、ベルト４ａ
とバックル４ｂとを固定した後、空気吸入口５より空気
を注入する。注入された空気によって膨張部２ｂが次第
に膨らみ、全体に張りを持たせ、ビデオカメラ３Ｂの長
手方向と同一の方向の支持力が付与される。このとき、
ビューファインダ３ｂの上部からレンズ部３ａの上部へ
と延出されたカバー部２は膨張部２ｂによって付与され
た支持力により、レンズ部３ａの上部に位置するカバー
部２ｂの前端部は下方向に傾斜することはない。

また、第４図に示すように本考案のレインカバー１にお
いてはビデオカメラ３Ｂのグリップ部３ｃに対応するカ
バー部の所定範囲に亙って密着部２ａ_１を形成し、その
下部を除く周囲において膨張部２ｂを形成したため、こ
の密着部２ａ_１の左右に形成された膨張部２ｂによって
グリップ部３ｃに対応する密着部２ａ_１部位に空間が形
成される。この空間によってグリップ部３ｃに手Ｔを挿
入したり抜取ることが容易となり操作性が一段と向上す
る。

その他の作用として、膨張部２ｂはビデオカメラ３Ｂの
全体又は一部分を覆うようにして形成されているため、
膨張部２ｂによって外部からの衝撃を吸収することがで
き、ビデオカメラ３Ｂを保護することもできる。さら
に、誤ってビデオカメラ３Ｂを水中に落下させた場合に
おいても、上記膨張部２ｂが浮輪の作用を行い、ビデオ
カメラ３Ｂが水中に沈むのを防止することができる。

一方、レインカバー１の不使用時には、ビデオカメラ３
Ｂから外して膨張部２ｂから空気を抜けばカバー部２は
シート状となるので、従来例と同様にコンパクトに折畳
んでケース等に収納することができ、携帯性にも優れて
いる。

第５図、第６図は夫々本考案に係るレインカバーの第
２、第３の実施例をビデオカメラに被せた状態を示す側
面図であり、第５図に示す第２の実施例においては、第
１の実施例の構成に加えてビデオカメラ３Ｂのグリップ
部３ｃに対応するカバー部２の所定部分にも膨張部２ｂ
を形成し、カバー部全体に膨張部２ｂを形成したもので
ある。また、第６図に示す第３の実施例においては第１
の実施例において、レインカバー１をビデオカメラ３Ｂ
に被した際にレンズ部３ａ、ビューファインダ３ｂの上
部に位置するカバー部２に膨張部２ｂを形成し、その他
の範囲（ビデオカメラの側部に対応するカバー部）は密
着部２ａとしている。

また、この他に図示しないが第４図に示したビデオカメ
ラ３Ｂのグリップ部３ｃに対応して形成した密着部２ａ
_１を除くカバー部２全体、若しくはこの密着部２ａ_１も
含めたカバー部２全体に亙って密着部をなくして１つの
膨張部とし、この膨張部により上記同様カバー部２にビ
デオカメラ３Ｂの長手方向を含めた周辺部での支持力を
付与するようにしてもよい。

更にまた、第１図中の密着部２ａを同図中縦方向から横
方向に延びるように形成して、ビデオカメラ３Ｂを囲む
ように形成された逆Ｕ字状の膨張部が横に並設させ、こ
の各膨張部により上記同様カバー部２にビデオカメラ３
Ｂの長手方向を含めた周辺部で支持力を付与するように
してもよい。この場合、第４図同様にビデオカメラ３Ｂ
のグリップ部３ｃに対応する部位に密着部を形成しても
よいことは勿論である。このように形成したレインカバ
ーにおいては、膨張部が縦に並設するため雨水を積極的
に逃すことができる。

（考案の効果） 以上の説明により、本考案に係るレインカバーにおいて
は、レインカバーをビデオカメラに被せた際に、空気を
注入した膨張部によりカバー部に支持力が付与されるの
で、例えば、本体上部に対して低く位置したレンズ部を
有したビデオカメラに被せた場合にもカバー部が垂れ下
がることはなく、その結果として被写体と共にレインカ
バーを写す虞れがない。なお、このような構成において
は、レインカバーを各ビデオカメラ毎に形成する必要も
なく、共通化を図ることが可能となり、大幅なコスト低
減を図ることができる。

また、ビデオカメラのグリップ部に対応したカバー部の
所定範囲を除いて、その周囲において膨張部を形成した
ため、ビデオカメラのグリップ部へ手の挿入出動作が容
易となり、操作性を向上することができる。更に、膨張
部によってビデオカメラを外部からの衝撃から保護する
ことができる等の特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るレインカバーを示す展開図、第２
図は第１図におけるＡ−Ａ断面図、第３図はレインカバ
ーをビデオカメラに被せた状態を示す斜視図、第４図は
第３図において矢印Ｂ方向より見た側面図である。第５
図は本考案にレインカバーの第２の実施例を示す側面
図、第６図は同じく第３の実施例を示す側面図である。
第７図（Ａ）（Ｂ）は夫々ビデオカメラを含んだ従来の
レインカバーを示す斜視図である。 １…レインカバー、２…カバー部、 ２ａ，２ａ_１…密着部、２ｂ…膨張部、 ３Ｂ…ビデオカメラ、３ｃ…グリップ部、 ５…空気挿入口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ビデオカメラに使用されるレインラバーで
   あって、 前記レインカバーは前記ビデオカメラを覆う発水性を有
   したカバー部を有し、前記カバー部は空気が注入されう
   る膨脹部と、前記膨脹部に空気を注入するための空気吸
   入口とを有し、前記膨脹部に空気が注入された際に前記
   膨脹部により支持力を付与するように構成し、かつ、 前記膨脹部は一側部に保持用のグリップ部を有する前記
   ビデオカメラの前記グリップ部と対応するカバー部の所
   定範囲を除いて形成したことを特徴とするレインカバ
   ー。