JPH0614172Y2

JPH0614172Y2 - 光表示レンズの固定構造

Info

Publication number: JPH0614172Y2
Application number: JP7786587U
Authority: JP
Inventors: 勝也畔柳
Original assignee: Kojima Industries Corp
Current assignee: Kojima Industries Corp
Priority date: 1987-05-22
Filing date: 1987-05-22
Publication date: 1994-04-13
Anticipated expiration: 2002-05-22
Also published as: JPS63188615U

Description

【考案の詳細な説明】（技術分野）本考案は、所定の表示パネルに対する光表示レンズの固
定構造に係り、特に光表示レンズを表示パネルに対し
て、視認性を損なうことなく、簡単に且つ確実に組付け
固定することのできる固定構造に関するものである。

（従来技術とその問題点）従来から、各種の機械や装置等の機器の作動形態を示す
作動表示装置の一種として、表示パネルの所定位置に設
けられた取付孔内に、裏面側から前面側に光を透過せし
め得る光表示レンズを配し、その裏側に配された照明用
ＬＥＤ等の発光源の光を、該光表示レンズにて前面側に
導くようにした光表示装置が用いられている。

例えば、自動車のヒータコントロール装置として、従来
のレバー式のものに代わって、近年、好適に用いられて
きている電気式のプッシュ式ヒータコントロール装置に
あっては、通常、各切換設定用プッシュボタンに設けら
れた取付孔内に、光表示レンズが組み込まれて固定され
ており、該光表示レンズの照明によって、その作動状態
が表示され得るようになっている。

ところで、かかる光表示レンズの、表示パネルたるプッ
シュボタンに対する固定構造としては、一般に、その取
付孔の開口縁部において、裏面側に突設された支持片間
に、光表示レンズを圧入せしめることにより、或いは該
支持片の対向する内面に突起を設けて、該突起を光表示
レンズに設けられた凹所に係合せしめることによって固
定するようにした構造が採用されている。

しかしながら、光表示レンズの圧入による固定構造のも
のにあっては、充分なる固定強度が得られ難く、また熱
によって支持片の強度低下が発生することによって、光
表示レンズが外れ易いといった問題を有していたのであ
り、一方、支持片に設けられた突起の光表示レンズの凹
所への係合による固定構造のものにあっては、かかる支
持片の突起によってレンズの透過光が遮られ、また凹所
によってレンズの透過光が乱反射されるために、光表示
レンズに影の部分が生じ、視認性の低下が惹起されると
いった問題点を有していたのである。

そして、特に、かかる自動車のヒータコントロール装置
の切換設定用プッシュボタンのように、ドライバーやパ
ッセンジャー等の視認者によって、斜め方向から視認さ
れる位置に配設せしめられる装置においては、上述の如
き、光表示レンズの側面に設けられる係合凹所によって
惹起せしめられる透過孔の乱反射によって、視認方向に
反射される透過光が減少されることとなるために、その
視認性が著しく損なわれるといった大きな問題点を内在
していたのである。

（解決手段）ここにおいて、本考案は、上述の如き事情を背景として
為されたものであって、その目的とするところは、自動
車のヒータコントロール装置の切換設定用プッシュボタ
ンの如く、斜め方向から視認される位置に配設せしめら
れる光表示装置において、極めて好適に採用され得、光
表示レンズを表示パネルに対して、視認性を損なうこと
なく、簡単に且つ確実に組付け固定することのできる固
定構造を提供することにある。

そして、かかる目的を達成するために、本考案の特徴と
するところは、所定の表示パネルにおいて斜め方向から
視認される位置に設けられた取付孔に対する、裏面側か
ら前面側に光を透過せしめることにより所定の表示を行
なう光表示レンズの固定構造であって、前記表示パネル
に設けられた取付孔の少なくとも前記視認方向で対向す
る開口縁部において、裏面側に突出する支持片を設け、
その視認点より遠方側に位置する支持片の内面を、視認
方向に所定角度傾斜した傾斜面をもって形成すると共
に、該傾斜面に対向する支持片の内面上に、係合凸部乃
至は凹部を設ける一方、前記光表示レンズを、かかる表
示パネルの支持片に形成された傾斜面に対応する当接面
と、該支持片に設けられた係合凸部乃至は凹部に係合す
る係合凹部乃至は凸部を有する先細形状をもって形成せ
しめて、該光表示レンズを前記表示パネルの支持片間に
対して、その裏側から嵌め込むことにより、当接面の傾
斜面に対する当接にて、その嵌込端位置を規制すると共
に、凹凸係合によって、その後方側への抜けを防止し得
るように構成したことにある。

（実施例）以下、本考案を、更に具体的に明らかにするために、本
考案の一実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説
明することとする。

先ず、第１図において、１０は、自動車のヒータコント
ロール装置における切換設定用プッシュボタンの如く、
所定の機器の作動状態を表示する表示パネルであって、
アイポイント１２から斜め方向に視認される位置、即
ち、本実施例にあっては、アイポイント１２からの直視
方向に対して、図中、下方に所定距離だけずれた位置
に、矩形状の取付孔１４が設けられている。

そして、かかる取付孔１４内には、光表示レンズ１６が
嵌め込まれており、表示パネル１０の裏側に配設され
て、機器の或る特定の作動状態下において点灯される照
明用ＬＥＤ１８の光を、該光表示レンズ１６によって、
視線方向（アイポイント１２方向）に屈折せしめて導く
ことにより、その作動状態を表示するようになってい
る。

より詳細には、前記表示パネル１０には、第２図及び第
３図に示されているように、取付孔１４の開口縁部の全
周囲に亘って、裏面側に垂直に突出する矩形枠体状の支
持片２０が設けられている。

そして、この支持片２０のうち、アイポイント１２より
遠方側に位置する、下側の下辺部２２にあっては、その
内面が、後方に下傾することによって、アイポイント１
２から視認方向に所定角度傾斜した傾斜面２４とされて
いる。

また、支持辺２０のうち、下辺部２２に対して取付孔１
４を挟んで対向して、その上側に位置する上辺部２６に
あっては、その下辺部２２の傾斜面２４に対向する内面
上において、後方端部から前面側に所定長さで延びる突
条２８が、所定高さをもって突設されている。

一方、このような取付孔１４内に嵌め込まれる光表示レ
ンズ１６は、第２図及び第４図に示されているように、
かかる取付孔１４及びその開口縁部に突設された支持辺
２０の内面形状に対応した外形を有する、全体として略
直方体形状をもって形成されており、その下面が、前記
支持辺２０の下辺部２２に設定された傾斜面２４に対応
した傾斜角をもって形成された当接面３０とされている
一方、その上面３１において、前記支持辺２０の上辺部
２６に突設された突条２８に対応する凹溝３２が設けら
れている。

そして、かかる光表示レンズ１６の上記表示パネル１０
に対する取付けに際しては、第２図に示されているよう
に、表示パネル１０の取付孔１４内に、その裏面側から
嵌め込まれることとなる。即ち、そのように嵌め込むこ
とによって、第１図に示されている如く、その当接面３
０が、支持辺２０における下辺部２２の傾斜面２４に当
接することとなり、それによって嵌込端位置が規制され
得るのであり、また一方かかる嵌込端位置においては、
光表示レンズ１０の上面３１に設けられた凹溝３２内に
対して、支持辺２０における上辺部２６の内面に突設さ
れた突条２８が係合されることによって、その後方への
抜けが防止されることとなるのである。

また、ここにおいて、支持辺２０における上辺部２６の
内面に突設される突条２８にあっては、対向する下辺部
２２の内面が傾斜面２４とされていることから、それら
上辺部２６及び下辺部２２の弾性の基づいて、比較的低
い高さ、例えば0.3mm程度をもって充分なる係合力を得
ることができると共に、光表示レンズ１６の嵌め込みも
比較的容易に為され得、嵌込状態下でのガタツキも効果
的に防止され得ることとなる。

従って、このような光表示レンズの固定構造を採用する
ことによって、光表示レンズ１６を、表示パネル１０の
取付孔１４に対して、極めて容易に且つ確実に組込み固
定することができるのである。

そして、特に、かかる光表示レンズの固定構造にあって
は、光表示レンズ１６に対する係合部を構成する突条２
８が、支持辺２０における上辺部２６内面上の後側部位
に形成されていることから、該突条２８の前端位置（第
１図中、距離：１）を調節して、かかる突条２８を、ア
イポイント１２に至る光路外に設定することが可能であ
ると共に、支持辺２０の下辺部２２の内面が、傾斜面２
４とされていることから、該傾斜面２４の傾斜角度を調
節することにより、該傾斜面２４による反射光を、アイ
ポイント１２に導くようにすることが可能であり、それ
によってアイポイント１２上における極めて優れた視認
性が達成され得ることとなるのである。なお、かかる突
条２８の前端位置（距離：１）及び傾斜面２４の傾斜角
度は、それぞれ、アイポイント１２及び照明用ＬＥＤ１
８の光表示レンズ１６からの位置及び距離や、光表示レ
ンズ１６の固有屈折率等によって、その最適値が容易に
算出され得るものである。

以上、本考案に従う光表示レンズの固定構造の一実施例
について詳述してきたが、これは文字通りの例示であっ
て、本考案は、かかる具体例にのみ、限定して解釈され
るものではない。

例えば、前記実施例にあっては、支持辺２０の上辺部２
６と光表示レンズ１６との間における凹凸係合が、上辺
部２６側に設けられた突条２８と、光表示レンズ１６側
に設けられた凹溝３２とによって構成されていたが、そ
の他、例えば光表示レンズ１６側に突部を設ける一方、
上辺部２６側に、該突部が係合される係合穴を設けて、
それら突部と係合穴との係合構造によって構成するよう
にすることも可能である。

また、前記実施例における支持辺２０は、矩形枠体形状
をもって形成されていたが、下辺部２２及び上辺部２６
のみをもって構成することも可能である。

その他、一々列挙はしないが、本考案は当業者の知識に
基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様に
おいて実施され得るものであり、またそのような実施態
様が、本考案の要旨を逸脱しない限り、何れも本考案の
範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないと
ころである。

（考案の効果）従って、上述の説明から明らかなように、本考案に従う
表示パネルに対する光表示レンズの固定構造にあって
は、光表示レンズを、表示パネルの裏側から、その支持
片間に対して嵌め込むことによって、容易に且つ確実に
組込み固定され得ることとなるのである。

そして、特に、かかる光表示レンズの固定構造にあって
は、視認点より遠方側に位置する支持片の傾斜面及びそ
こに当接される光表示レンズの当接面に、透過光を遮る
突起や凹所等がないことから、光が良好に透過され得る
のであり、更にかかる傾斜面（当接面）の傾斜角を調節
することによって、かかる透過光を該傾斜面にて所定方
向に反射せしめて、視認されるべき斜め方向に導くこと
が可能となり、それによってより一層の視認性の向上が
図られ得ることとなるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に従う固定構造をもって表示パネルに取
り付けられた光表示レンズを示す縦断面説明図であり、
第２図はその分解組立断面図であり、第３図はかかる表
示パネルを示す背面図であり、第４図はかかる光表示レ
ンズを示す斜視説明図である。１０：表示パネル、１２：アイポイント１４：取付孔、１６：光表示レンズ１８：照明用ＬＥＤ、２０：支持辺２２：下辺部、２４：傾斜面２６：上辺部、２８：突条３０：当接面、３２：凹溝

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】所定の表示パネルにおいて斜め方向から視
認される位置に設けられた取付孔に対する、裏面側から
前面側に光を透過せしめることにより所定の表示を行な
う光表示レンズの固定構造にして、前記表示パネルに設けられた取付孔の少なくとも前記視
認方向で対向する開口縁部において、裏面側に突出する
支持片を設け、その視認点より遠方側に位置する支持片
の内面を、視認方向に所定角度傾斜した傾斜面をもって
形成すると共に、該傾斜面に対向する支持片の内面上
に、係合凸部乃至は凹部を設ける一方、前記光表示レン
ズを、かかる表示パネルの支持片に形成された傾斜面に
対応する当接面と、該支持片に設けられた係合凸部乃至
は凹部に係合する係合凹部乃至は凸部を有する先細形状
をもって形成せしめて、該光表示レンズを前記表示パネ
ルの支持片間に対して、その裏側から嵌め込むことによ
り、当接面の傾斜面に対する当接にて、その嵌込端位置
を規制すると共に、凹凸係合によって、その後方側への
抜けを防止し得るように構成したことを特徴とする表示
パネルに対する光表示レンズの固定構造。