JPH06141716A - 稔性回復遺伝子の導入方法 - Google Patents
稔性回復遺伝子の導入方法Info
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- JPH06141716A JPH06141716A JP4276070A JP27607092A JPH06141716A JP H06141716 A JPH06141716 A JP H06141716A JP 4276070 A JP4276070 A JP 4276070A JP 27607092 A JP27607092 A JP 27607092A JP H06141716 A JPH06141716 A JP H06141716A
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- JP
- Japan
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- plant
- gene
- fertility
- rapeseed
- brassica
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- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】ナタネ等のブラシカ属(Brassica)植
物および細胞質雄性不稔性(CMS)に対応する稔性回
復遺伝子(Rf遺伝子)を有するラファナス属(Rap
hanus)植物を属間交雑、次いで子房培養、さらに
必要に応じて連続戻交雑を行うことにより、Rf遺伝子
が導入されたブラシカ属植物を得る。 【効果】 本発明によれば、生物学的な属の違いにもか
かわらずラファナス属植物のRf遺伝子を効率良くブラ
シカ属植物に導入することができる。よって、ラファナ
ス属植物のCMSを利用したブラシカ属植物の雑種第一
代育種の実用化が期待できる。
物および細胞質雄性不稔性(CMS)に対応する稔性回
復遺伝子(Rf遺伝子)を有するラファナス属(Rap
hanus)植物を属間交雑、次いで子房培養、さらに
必要に応じて連続戻交雑を行うことにより、Rf遺伝子
が導入されたブラシカ属植物を得る。 【効果】 本発明によれば、生物学的な属の違いにもか
かわらずラファナス属植物のRf遺伝子を効率良くブラ
シカ属植物に導入することができる。よって、ラファナ
ス属植物のCMSを利用したブラシカ属植物の雑種第一
代育種の実用化が期待できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、属間交雑法によりラフ
ァナス属植物の稔性回復遺伝子をブラシカ属植物に導入
する方法および該方法により作成されたブラシカ属植物
に関する。
ァナス属植物の稔性回復遺伝子をブラシカ属植物に導入
する方法および該方法により作成されたブラシカ属植物
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】細胞
質にある核外遺伝子には、細胞質雄性不稔(Cytop
lasmic Male Sterility;以下、
「CMS」と略すこともある)などの有用遺伝子が存在
することが知られている。このCMSは、ハイブリッド
植物の作成に深い関連を持つことから、近年注目を集め
ている。
質にある核外遺伝子には、細胞質雄性不稔(Cytop
lasmic Male Sterility;以下、
「CMS」と略すこともある)などの有用遺伝子が存在
することが知られている。このCMSは、ハイブリッド
植物の作成に深い関連を持つことから、近年注目を集め
ている。
【0003】ブラシカ属植物におけるCMSの利用に関
する研究は、自家不和合性のないナタネ(Brassi
ca napus)で特に盛んに行われている。しかし
ながら、従来より広く利用されてきたのはナタネ品種ポ
リマ(Polima)由来のCMSのみであり、このポ
リマのCMSは高温条件下、特に20℃以上で栽培する
と稔性が回復してしまう等のCMSの安定性に関して問
題があった。そのため、ヘテローシス(雑種強勢)を示
すF1 (雑種第1代)種子の生産には充分に利用できて
いない。
する研究は、自家不和合性のないナタネ(Brassi
ca napus)で特に盛んに行われている。しかし
ながら、従来より広く利用されてきたのはナタネ品種ポ
リマ(Polima)由来のCMSのみであり、このポ
リマのCMSは高温条件下、特に20℃以上で栽培する
と稔性が回復してしまう等のCMSの安定性に関して問
題があった。そのため、ヘテローシス(雑種強勢)を示
すF1 (雑種第1代)種子の生産には充分に利用できて
いない。
【0004】一方、本願発明者らは先にX線照射したダ
イコン由来のプロトプラストとヨード化合物処理したブ
ラシカ属植物由来のプロトプラストとを融合させ、直接
ダイコン由来のプロトプラストからその細胞質遺伝子を
ナタネ等のブラシカ属植物由来のプロトプラストに導入
する方法(特開平1−218530号公報)、ダイコン
由来のサイトプラストとヨード化合物処理したブラシカ
属植物由来のプロトプラストとを融合させ、直接ダイコ
ン由来のサイトプラストからその細胞質遺伝子をナタネ
等のブラシカ属植物由来のプロトプラストに導入する方
法(特開平2−303426号公報)を提案した。しか
しF1 種子を生産するためには、稔性回復遺伝子(以
下、「Rf遺伝子」と略す)を有する片親が必要となる
が、ダイコン由来のCMS遺伝子をナタネに導入できて
も、ナタネにはこれに対応するRf遺伝子が存在しない
ため、かかるRf遺伝子をダイコンから導入しなければ
ならなかった。ダイコンRf遺伝子をナタネへの導入す
る方法の一つとして属間交雑法が挙げられるが、交雑不
和合性や雑種致死性など、多くの遺伝的または生理的障
害があるため、従来の方法では属間雑種の獲得が極めて
困難な状況にあった。属間交雑によるダイコンRf遺伝
子のナタネへの導入は、TOKUMASUのCMS
(W.Paulmann & G.Robbelen,
Plant Breeding,100,299−30
9(1988))、OGURAのCMS(R.Pell
an−delourme et al.,7 Inte
rnational Rapeseed Congre
ss(1987))に関して試みられているが、実用化
にはまだ至っていない。
イコン由来のプロトプラストとヨード化合物処理したブ
ラシカ属植物由来のプロトプラストとを融合させ、直接
ダイコン由来のプロトプラストからその細胞質遺伝子を
ナタネ等のブラシカ属植物由来のプロトプラストに導入
する方法(特開平1−218530号公報)、ダイコン
由来のサイトプラストとヨード化合物処理したブラシカ
属植物由来のプロトプラストとを融合させ、直接ダイコ
ン由来のサイトプラストからその細胞質遺伝子をナタネ
等のブラシカ属植物由来のプロトプラストに導入する方
法(特開平2−303426号公報)を提案した。しか
しF1 種子を生産するためには、稔性回復遺伝子(以
下、「Rf遺伝子」と略す)を有する片親が必要となる
が、ダイコン由来のCMS遺伝子をナタネに導入できて
も、ナタネにはこれに対応するRf遺伝子が存在しない
ため、かかるRf遺伝子をダイコンから導入しなければ
ならなかった。ダイコンRf遺伝子をナタネへの導入す
る方法の一つとして属間交雑法が挙げられるが、交雑不
和合性や雑種致死性など、多くの遺伝的または生理的障
害があるため、従来の方法では属間雑種の獲得が極めて
困難な状況にあった。属間交雑によるダイコンRf遺伝
子のナタネへの導入は、TOKUMASUのCMS
(W.Paulmann & G.Robbelen,
Plant Breeding,100,299−30
9(1988))、OGURAのCMS(R.Pell
an−delourme et al.,7 Inte
rnational Rapeseed Congre
ss(1987))に関して試みられているが、実用化
にはまだ至っていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記ナタ
ネ等のブラシカ属植物においても安定して高いヘテロー
シスを示すF1 育種を実現させるべく、上記ダイコン等
のラファナス属植物のCMSとそのRf遺伝子を利用す
ることに着目した。その結果、子房培養法を改良すれば
属間交雑によりラファナス属植物のRf遺伝子を効率よ
くブラシカ属植物に導入できることを初めて見出し、本
発明を完成するに至った。
ネ等のブラシカ属植物においても安定して高いヘテロー
シスを示すF1 育種を実現させるべく、上記ダイコン等
のラファナス属植物のCMSとそのRf遺伝子を利用す
ることに着目した。その結果、子房培養法を改良すれば
属間交雑によりラファナス属植物のRf遺伝子を効率よ
くブラシカ属植物に導入できることを初めて見出し、本
発明を完成するに至った。
【0006】即ち本発明の要旨は、ブラシカ属(Bra
ssica)植物および細胞質雄性不稔性に対応する稔
性回復遺伝子を有するラファナス属(Raphanu
s)植物を属間交雑、次いで子房培養を行うことを特徴
とするブラシカ属植物へのRf遺伝子の導入方法に存す
る。以下、本発明につき詳細に説明する。
ssica)植物および細胞質雄性不稔性に対応する稔
性回復遺伝子を有するラファナス属(Raphanu
s)植物を属間交雑、次いで子房培養を行うことを特徴
とするブラシカ属植物へのRf遺伝子の導入方法に存す
る。以下、本発明につき詳細に説明する。
【0007】本発明で使用されるブラシカ属植物として
は、ラファナス属植物のCMSを導入したもの、正常な
細胞質を有する優良品種等のいずれも使用できる。本発
明においてはナタネ(Brassica napus)
が好ましく、具体的には小瀬菜ダイコンのCMSを導入
したナタネ(Brassica napus,cv.W
estar)またはその優良栽培品種等が挙げられる。
は、ラファナス属植物のCMSを導入したもの、正常な
細胞質を有する優良品種等のいずれも使用できる。本発
明においてはナタネ(Brassica napus)
が好ましく、具体的には小瀬菜ダイコンのCMSを導入
したナタネ(Brassica napus,cv.W
estar)またはその優良栽培品種等が挙げられる。
【0008】ラファナス属植物としては、ラファナス属
植物のRf遺伝子を持つ系統や品種であれば特に制限は
されない。本発明においてはダイコン(Raphanu
ssativus)が好ましく、具体的には日本の小瀬
菜ダイコンや、中国のダイコン品種である園紅、心里美
等が挙げられる。本発明においては、まずブラシカ属植
物および細胞質雄性不稔性に対応する稔性回復遺伝子を
有するラファナス属植物とを属間交雑する。具体的に
は、開花したブラシカ属植物(品種の場合は除雄してお
く)にラファナス属植物の花粉を授粉すればよい。
植物のRf遺伝子を持つ系統や品種であれば特に制限は
されない。本発明においてはダイコン(Raphanu
ssativus)が好ましく、具体的には日本の小瀬
菜ダイコンや、中国のダイコン品種である園紅、心里美
等が挙げられる。本発明においては、まずブラシカ属植
物および細胞質雄性不稔性に対応する稔性回復遺伝子を
有するラファナス属植物とを属間交雑する。具体的に
は、開花したブラシカ属植物(品種の場合は除雄してお
く)にラファナス属植物の花粉を授粉すればよい。
【0009】続いてブラシカ属植物を生育させ、3〜1
0日目の子房を切り取って滅菌した後、Nitsch
& Nitsch(1967)寒天培地などに置床す
る。このときの培地への添加物としては、0.1〜1g
/lのカゼイン加水分解物(CH)や1〜10%のココ
ナッツミルク(CM)が好適で、ショ糖濃度としては3
〜8%が適当である。培養条件は温度25±1℃の恒温
室で、500〜1000ルクス、一日12〜14時間の
蛍光灯照明条件下で行うのが好ましい。
0日目の子房を切り取って滅菌した後、Nitsch
& Nitsch(1967)寒天培地などに置床す
る。このときの培地への添加物としては、0.1〜1g
/lのカゼイン加水分解物(CH)や1〜10%のココ
ナッツミルク(CM)が好適で、ショ糖濃度としては3
〜8%が適当である。培養条件は温度25±1℃の恒温
室で、500〜1000ルクス、一日12〜14時間の
蛍光灯照明条件下で行うのが好ましい。
【0010】培養2〜4週間後に、莢から発育した雑種
胚を取り出し、ホルモンフリーまたは0.05〜0.2
mg/lのベンジルアミノプリン(BAP)を含むMS
培地(Murashige & Skoog,196
2)またはB5培地(Gamborg et al.,
1968)に植えて発芽させる。本葉の展開が認められ
たものは、発根誘導培地(0.05〜0.1mg/lの
ナフタレン酢酸(NAA)および0.01〜0.05m
g/lのBAPを含むMS培地)に移すことによって、
ラファナス属のRf遺伝子が導入された健全な幼植物体
が得られる。一方、本葉の展開が認められなかったもの
は、下胚軸を細分して0.1〜2mg/l程度のNAA
あるいはインドール酢酸(IAA)、0.1〜2mg/
l程度のBAPおよび0.1〜2g/lのCHを添加し
たMS固形培地に置床して再分化させる。得られた不定
芽は正常に発芽したものと同様に発根を誘導することに
より、ラファナス属のRf遺伝子が導入された健全な植
物体に育てることができる。
胚を取り出し、ホルモンフリーまたは0.05〜0.2
mg/lのベンジルアミノプリン(BAP)を含むMS
培地(Murashige & Skoog,196
2)またはB5培地(Gamborg et al.,
1968)に植えて発芽させる。本葉の展開が認められ
たものは、発根誘導培地(0.05〜0.1mg/lの
ナフタレン酢酸(NAA)および0.01〜0.05m
g/lのBAPを含むMS培地)に移すことによって、
ラファナス属のRf遺伝子が導入された健全な幼植物体
が得られる。一方、本葉の展開が認められなかったもの
は、下胚軸を細分して0.1〜2mg/l程度のNAA
あるいはインドール酢酸(IAA)、0.1〜2mg/
l程度のBAPおよび0.1〜2g/lのCHを添加し
たMS固形培地に置床して再分化させる。得られた不定
芽は正常に発芽したものと同様に発根を誘導することに
より、ラファナス属のRf遺伝子が導入された健全な植
物体に育てることができる。
【0011】植物体を馴化させるためには、例えば希釈
したハイポネックス(村上物産株式会社)等を栄養分と
して添加したバーミキュライト(昭和バーミキュライト
株式会社)等を使用することができる。本発明において
は、バーミキュライトおよび通気性に優れたミリラップ
(ミリポーア社製)を活用することにより、効率良く雑
種植物体を馴化することができる。
したハイポネックス(村上物産株式会社)等を栄養分と
して添加したバーミキュライト(昭和バーミキュライト
株式会社)等を使用することができる。本発明において
は、バーミキュライトおよび通気性に優れたミリラップ
(ミリポーア社製)を活用することにより、効率良く雑
種植物体を馴化することができる。
【0012】得られた雑種植物は、これを花粉親あるい
は母親として、Brassicanapus、Bras
sica campestris等との連続戻交雑を行
うことによって、細胞学的ならびに植物学的に安定し、
しかもラファナス属植物のRf遺伝子を持ったブラシカ
属植物を作成することができる。
は母親として、Brassicanapus、Bras
sica campestris等との連続戻交雑を行
うことによって、細胞学的ならびに植物学的に安定し、
しかもラファナス属植物のRf遺伝子を持ったブラシカ
属植物を作成することができる。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、生物学的な属の違いに
もかかわらず属間交雑によってラファナス属植物のRf
遺伝子を効率良くブラシカ属植物に導入することができ
る。よって、ラファナス属植物のCMSを利用したブラ
シカ属植物のF1育種の実用化が期待できる。
もかかわらず属間交雑によってラファナス属植物のRf
遺伝子を効率良くブラシカ属植物に導入することができ
る。よって、ラファナス属植物のCMSを利用したブラ
シカ属植物のF1育種の実用化が期待できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明につき実施例を挙げて詳細に説
明するが、その要旨を越えない限り以下に限定されるも
のではない。 実施例1 小瀬菜ダイコンのCMS遺伝子を持ったナタネに、それ
に対応するRf遺伝子を持つ小瀬菜ダイコンおよび中国
ダイコン品種の園紅と心里美の花粉を掛け合わせた。授
粉後4〜7日目の子房を切り取って、0.5%の次亜塩
素酸ナトリウム溶液で10分間殺菌を行った。滅菌水で
3回洗浄した後、20mlの寒天培地が分注された直径
10cmのプラスチックシャーレに植え込んだ。このと
きの培地は、Nitsch & Nitsch(196
7)の無機塩にWhite(1943)のビタミンと3
00mg/lのCHと2%のCM、および5%のショ糖
を入れ、0.6%のアガロースで固形化したものを使用
した。また培養は、25±1℃の恒温室で、1000ル
クス、一日14時間の蛍光灯照明条件下で行った。
明するが、その要旨を越えない限り以下に限定されるも
のではない。 実施例1 小瀬菜ダイコンのCMS遺伝子を持ったナタネに、それ
に対応するRf遺伝子を持つ小瀬菜ダイコンおよび中国
ダイコン品種の園紅と心里美の花粉を掛け合わせた。授
粉後4〜7日目の子房を切り取って、0.5%の次亜塩
素酸ナトリウム溶液で10分間殺菌を行った。滅菌水で
3回洗浄した後、20mlの寒天培地が分注された直径
10cmのプラスチックシャーレに植え込んだ。このと
きの培地は、Nitsch & Nitsch(196
7)の無機塩にWhite(1943)のビタミンと3
00mg/lのCHと2%のCM、および5%のショ糖
を入れ、0.6%のアガロースで固形化したものを使用
した。また培養は、25±1℃の恒温室で、1000ル
クス、一日14時間の蛍光灯照明条件下で行った。
【0015】約1カ月培養を続けると、雑種胚の発育が
観察されるようになり、これらの胚を無菌条件下で莢か
ら摘出し、0.1mg/lのBAPを含んだB5培地に
植え換えて発芽させた。正常に発芽したものは、0.1
mg/lのNAA、0.01mg/lのBAP、3%の
ショ糖および0.2%のゲルライト(Kelco,Di
vision of Merck & Co.,In
c.)を含むMS培地に移して発根を促すと同時に、健
全な植物体に育てた。一方、本葉の展開が見られなかっ
たものは、伸長した胚軸を3〜5mmに細分して1mg
/lのBAP、0.25mg/lのNAA、500mg
/lのCH、1%のショ糖および0.6%のアガロース
を含んだMS培地に植えて再分化させた。再生してきた
不定芽は、正常に発芽したものと同様に発根を誘導した
ところ、健全な植物体に生育した。
観察されるようになり、これらの胚を無菌条件下で莢か
ら摘出し、0.1mg/lのBAPを含んだB5培地に
植え換えて発芽させた。正常に発芽したものは、0.1
mg/lのNAA、0.01mg/lのBAP、3%の
ショ糖および0.2%のゲルライト(Kelco,Di
vision of Merck & Co.,In
c.)を含むMS培地に移して発根を促すと同時に、健
全な植物体に育てた。一方、本葉の展開が見られなかっ
たものは、伸長した胚軸を3〜5mmに細分して1mg
/lのBAP、0.25mg/lのNAA、500mg
/lのCH、1%のショ糖および0.6%のアガロース
を含んだMS培地に植えて再分化させた。再生してきた
不定芽は、正常に発芽したものと同様に発根を誘導した
ところ、健全な植物体に生育した。
【0016】このように培地上で本葉および根共に発達
してきた幼植物体は、1000倍希釈のハイポネックス
を添加し、滅菌したバーミキュライトに移植して培養瓶
の蓋代わりに通気性のよいミリラップを使用することに
より、効率よく植物体を馴化することができた。上述し
た方法に従って、CMSナタネと小瀬菜ダイコン、CM
Sナタネと園紅およびCMSナタネと心里美との交配を
行い、計944個の子房を培養したところ、285個の
雑種F1 植物体が得られた(平均育成率は30.2
%)。一般に従来の属間雑種の育成率は2〜5%程度で
あるから、本発明における雑種F1 育成率は極めて高い
水準にあると考えられた。
してきた幼植物体は、1000倍希釈のハイポネックス
を添加し、滅菌したバーミキュライトに移植して培養瓶
の蓋代わりに通気性のよいミリラップを使用することに
より、効率よく植物体を馴化することができた。上述し
た方法に従って、CMSナタネと小瀬菜ダイコン、CM
Sナタネと園紅およびCMSナタネと心里美との交配を
行い、計944個の子房を培養したところ、285個の
雑種F1 植物体が得られた(平均育成率は30.2
%)。一般に従来の属間雑種の育成率は2〜5%程度で
あるから、本発明における雑種F1 育成率は極めて高い
水準にあると考えられた。
【0017】得られた雑種F1 植物をそれぞれ花粉親と
母親にして、ナタネ(Brassica napus,
cv.Westar)およびキャンペストリス(Bra
ssica campestris,cv.Tobi
n)との連続戻交雑、花粉稔性と稔実性および染色体数
を基準とする選抜を行ったところ、ダイコンのRf遺伝
子を持ち、植物学的ならびに細胞学的に安定したナタネ
回復系が育成された。さらにこの回復系は、自殖によっ
て容易に維持され、かつCMSナタネに交配することで
高いヘテローシスを示す雑種F1 を得ることができた。
母親にして、ナタネ(Brassica napus,
cv.Westar)およびキャンペストリス(Bra
ssica campestris,cv.Tobi
n)との連続戻交雑、花粉稔性と稔実性および染色体数
を基準とする選抜を行ったところ、ダイコンのRf遺伝
子を持ち、植物学的ならびに細胞学的に安定したナタネ
回復系が育成された。さらにこの回復系は、自殖によっ
て容易に維持され、かつCMSナタネに交配することで
高いヘテローシスを示す雑種F1 を得ることができた。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】本発明で使用されるブラシカ属植物として
は、ラファナス属植物のCMSを導入したもの、正常な
細胞質を有する優良品種等のいずれも使用できる。本発
明においてはナタネ(Brassica napus)
が好ましく、具体的にはナタネ品種 ウェスター(Br
assica napus,cv.Westar)に小
瀬菜ダイコンのCMSを導入した品種またはその優良栽
培品種等が挙げられる。
は、ラファナス属植物のCMSを導入したもの、正常な
細胞質を有する優良品種等のいずれも使用できる。本発
明においてはナタネ(Brassica napus)
が好ましく、具体的にはナタネ品種 ウェスター(Br
assica napus,cv.Westar)に小
瀬菜ダイコンのCMSを導入した品種またはその優良栽
培品種等が挙げられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】ラファナス属植物としては、ラファナス属
植物のRf遺伝子を持つ系統や品種であれば特に制限は
されない。本発明においてはダイコン(Raphanu
ssativus)が好ましく、具体的には日本の小瀬
菜ダイコン(R.sativus,cv.Kosen
a)や、中国のダイコン品種である園紅(R.sati
vus,cv.Yuanhong)、心里美(R.sa
tivus,cv.Xinlimei)等が挙げられ
る。本発明においては、まずブラシカ属植物および細胞
質雄性不稔性に対応する稔性回復遺伝子を有するラファ
ナス属植物とを属間交雑する。具体的には、開花したブ
ラシカ属植物(品種の場合は除雄しておく)にラファナ
ス属植物の花粉を授粉すればよい。
植物のRf遺伝子を持つ系統や品種であれば特に制限は
されない。本発明においてはダイコン(Raphanu
ssativus)が好ましく、具体的には日本の小瀬
菜ダイコン(R.sativus,cv.Kosen
a)や、中国のダイコン品種である園紅(R.sati
vus,cv.Yuanhong)、心里美(R.sa
tivus,cv.Xinlimei)等が挙げられ
る。本発明においては、まずブラシカ属植物および細胞
質雄性不稔性に対応する稔性回復遺伝子を有するラファ
ナス属植物とを属間交雑する。具体的には、開花したブ
ラシカ属植物(品種の場合は除雄しておく)にラファナ
ス属植物の花粉を授粉すればよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【実施例】以下、本発明につき実施例を挙げて詳細に説
明するが、その要旨を越えない限り以下に限定されるも
のではない。 実施例1 小瀬菜ダイコンのCMS遺伝子を持ったナタネ(B.n
apus,CMS line)に、それに対応するRf
遺伝子を持つ小瀬菜ダイコン(R.sativus,c
v.Kosena)および中国ダイコン品種の園紅
(R.sativus,cv.Yuanhong)と心
里美(R.sativus,cv.Xinlimei)
の花粉を掛け合わせた。授粉後4〜7日目の子房を切り
取って、0.5%の次亜塩素酸ナトリウム溶液で10分
間殺菌を行った。滅菌水で3回洗浄した後、20mlの
寒天培地が分注された直径10cmのプラスチックシャ
ーレに植え込んだ。このときの培地は、Nitsch
& Nitsch(1967)の無機塩にWhite
(1943)のビタミンと300mg/lのCHと2%
のCM、および5%のショ糖を入れ、0.6%のアガロ
ースで固形化したものを使用した。また培養は、25±
1℃の恒温室で、1000ルクス、一日14時間の蛍光
灯照明条件下で行った。
明するが、その要旨を越えない限り以下に限定されるも
のではない。 実施例1 小瀬菜ダイコンのCMS遺伝子を持ったナタネ(B.n
apus,CMS line)に、それに対応するRf
遺伝子を持つ小瀬菜ダイコン(R.sativus,c
v.Kosena)および中国ダイコン品種の園紅
(R.sativus,cv.Yuanhong)と心
里美(R.sativus,cv.Xinlimei)
の花粉を掛け合わせた。授粉後4〜7日目の子房を切り
取って、0.5%の次亜塩素酸ナトリウム溶液で10分
間殺菌を行った。滅菌水で3回洗浄した後、20mlの
寒天培地が分注された直径10cmのプラスチックシャ
ーレに植え込んだ。このときの培地は、Nitsch
& Nitsch(1967)の無機塩にWhite
(1943)のビタミンと300mg/lのCHと2%
のCM、および5%のショ糖を入れ、0.6%のアガロ
ースで固形化したものを使用した。また培養は、25±
1℃の恒温室で、1000ルクス、一日14時間の蛍光
灯照明条件下で行った。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】このように培地上で本葉および根共に発達
してきた幼植物体は、1000倍希釈のハイポネックス
を添加し、滅菌したバーミキュライトに移植して培養瓶
の蓋代わりに通気性のよいミリラップを使用することに
より、効率よく植物体を馴化することができた。
してきた幼植物体は、1000倍希釈のハイポネックス
を添加し、滅菌したバーミキュライトに移植して培養瓶
の蓋代わりに通気性のよいミリラップを使用することに
より、効率よく植物体を馴化することができた。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】上述した方法に従って、CMSナタネ(B
rassica napus,CMS line;ゲノ
ム構成はAACC、染色体数は2n=38、花の色は黄
色)と小瀬菜ダイコン(Raphanus sativ
us,cv.Kosena;ゲノム構成はRRfRRf、染
色体数は2n=18、花の色は白色)、園紅(Raph
anus sativus,cv.Yuanhong;
ゲノム構成はRRfRRf、染色体数は2n=18、花の色
は白色)、心里美(Raphanus sativu
s,cv.Xinlimei;ゲノム構成はRRfRRf、
染色体数は2n=18、花の色は白色)それぞれとの交
配を行い、計944個の子房を培養したところ、285
個の雑種F1 植物体が得られた(平均育成率は30.2
%)。一般に従来の属間雑種の育成率は2〜5%程度で
あるから、本発明における雑種F1育成率は極めて高い
水準にあると考えられた。例えば、CMSナタネと園紅
との交配から得られた雑種F1 系統(Y11−23)
は、花粉稔性が42.3%、ゲノム構成はACRRf、染
色体数は2n=28、花の色は白色であった。得られた
雑種F1 植物をそれぞれ花粉親と母親にして、ナタネ
(Brassica napus,cv.Westa
r)およびキャンペストリス(Brassica ca
mpestris,cv.Tobin)との連続戻交
雑、花粉稔性と稔実性および染色体数を基準とする選抜
を行ったところ、ダイコンのRf遺伝子を持ち、植物学
的ならびに細胞学的に安定したナタネ回復系が育成され
た。例えばY11−23系統とナタネとの戻交雑によっ
て得られたY11−23W−9系統(花粉稔性が47.
0%、ゲノム構成はAACCRRf′、染色体数は2n=
42、花の色は白色)をCMSナタネと戻交雑すること
により、RF222系統(花粉稔性が78.4%、ゲノ
ム構成はAACCRf′、染色体数は2n=38、花の色
は黄色)およびRF277系統(花粉稔性が83.1
%、ゲノム構成はAACCRf′、染色体数は2n=3
8、花の色は黄色)などが得られた。またY11−23
系統とナタネとの戻交雑によって得られたY11−23
W−10系統(花粉稔性が0.8%、ゲノム構成はAA
CCRRf′、染色体数は2n=46、花の色は白色)を
ナタネと戻交雑することにより、RF88系統(花粉稔
性が91.2%、ゲノム構成はAACCRf′、染色体数
は2n=38、花の色は黄色)、RF92系統(花粉稔
性が75.2%、ゲノム構成はAACCRf′、染色体数
は2n=38、花の色は黄色)、RF94系統(花粉稔
性が79.4%、ゲノム構成はAACCRf′、染色体数
は2n=38、花の色は黄色)およびRF138系統
(花粉稔性が73.4%、ゲノム構成はAACCRf′、
染色体数は2n=38、花の色は黄色)などが得られた
(下記の表 参照)。
rassica napus,CMS line;ゲノ
ム構成はAACC、染色体数は2n=38、花の色は黄
色)と小瀬菜ダイコン(Raphanus sativ
us,cv.Kosena;ゲノム構成はRRfRRf、染
色体数は2n=18、花の色は白色)、園紅(Raph
anus sativus,cv.Yuanhong;
ゲノム構成はRRfRRf、染色体数は2n=18、花の色
は白色)、心里美(Raphanus sativu
s,cv.Xinlimei;ゲノム構成はRRfRRf、
染色体数は2n=18、花の色は白色)それぞれとの交
配を行い、計944個の子房を培養したところ、285
個の雑種F1 植物体が得られた(平均育成率は30.2
%)。一般に従来の属間雑種の育成率は2〜5%程度で
あるから、本発明における雑種F1育成率は極めて高い
水準にあると考えられた。例えば、CMSナタネと園紅
との交配から得られた雑種F1 系統(Y11−23)
は、花粉稔性が42.3%、ゲノム構成はACRRf、染
色体数は2n=28、花の色は白色であった。得られた
雑種F1 植物をそれぞれ花粉親と母親にして、ナタネ
(Brassica napus,cv.Westa
r)およびキャンペストリス(Brassica ca
mpestris,cv.Tobin)との連続戻交
雑、花粉稔性と稔実性および染色体数を基準とする選抜
を行ったところ、ダイコンのRf遺伝子を持ち、植物学
的ならびに細胞学的に安定したナタネ回復系が育成され
た。例えばY11−23系統とナタネとの戻交雑によっ
て得られたY11−23W−9系統(花粉稔性が47.
0%、ゲノム構成はAACCRRf′、染色体数は2n=
42、花の色は白色)をCMSナタネと戻交雑すること
により、RF222系統(花粉稔性が78.4%、ゲノ
ム構成はAACCRf′、染色体数は2n=38、花の色
は黄色)およびRF277系統(花粉稔性が83.1
%、ゲノム構成はAACCRf′、染色体数は2n=3
8、花の色は黄色)などが得られた。またY11−23
系統とナタネとの戻交雑によって得られたY11−23
W−10系統(花粉稔性が0.8%、ゲノム構成はAA
CCRRf′、染色体数は2n=46、花の色は白色)を
ナタネと戻交雑することにより、RF88系統(花粉稔
性が91.2%、ゲノム構成はAACCRf′、染色体数
は2n=38、花の色は黄色)、RF92系統(花粉稔
性が75.2%、ゲノム構成はAACCRf′、染色体数
は2n=38、花の色は黄色)、RF94系統(花粉稔
性が79.4%、ゲノム構成はAACCRf′、染色体数
は2n=38、花の色は黄色)およびRF138系統
(花粉稔性が73.4%、ゲノム構成はAACCRf′、
染色体数は2n=38、花の色は黄色)などが得られた
(下記の表 参照)。
【表1】 表 ダイコンの稔性回復遺伝子を導入したナタネ回復系の特性 ─────────────────────────────── 回復系番号 花色 染色体数(本) 花粉稔性(%) ─────────────────────────────── RF88 黄色 38 91.2 RF92 黄色 38 75.2 RF94 黄色 38 79.4 RF138 黄色 38 73.4 RF222 黄色 38 78.4 RF277 黄色 38 83.1 ─────────────────────────────── さらにこの回復系は、自殖によって容易に維持され、か
つCMSナタネに交配することで高いヘテローシスを示
す雑種F1 を得ることができた。
つCMSナタネに交配することで高いヘテローシスを示
す雑種F1 を得ることができた。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】CMSナタネと中国のダイコン品種である園紅
との属間交雑により得られる雑種F1、およびその雑種
F1をナタネと連続戻交雑して得られるナタネ回復系の
育成フローを表す図面である。
との属間交雑により得られる雑種F1、およびその雑種
F1をナタネと連続戻交雑して得られるナタネ回復系の
育成フローを表す図面である。
【図2】ダイコンの稔性回復遺伝子が導入されたナタネ
回復系RF88の花器を表す、図面に代わる写真であ
る。
回復系RF88の花器を表す、図面に代わる写真であ
る。
【図3】ダイコンの稔性回復遺伝子が導入されたナタネ
回復系RF88の花粉を表す、図面に代わる写真であ
る。
回復系RF88の花粉を表す、図面に代わる写真であ
る。
【図4】ダイコンの稔性回復遺伝子が導入されたナタネ
回復系RF88の染色体を表す、図面に代わる写真であ
る。
回復系RF88の染色体を表す、図面に代わる写真であ
る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗原 宏幸 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 株 式会社植物工学研究所内 (72)発明者 今村 順 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 株 式会社植物工学研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】 ブラシカ属(Brassica)植物お
よび細胞質雄性不稔性に対応する稔性回復遺伝子を有す
るラファナス属(Raphanus)植物を属間交雑、
次いで子房培養を行うことを特徴とするブラシカ属植物
への稔性回復遺伝子の導入方法。 - 【請求項2】 子房培養後、連続戻交雑を行うことを特
徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 ブラシカ属植物が、ナタネ(Brass
ica napus)であることを特徴とする請求項1
記載の方法。 - 【請求項4】 ラファナス属植物が、ダイコン(Rap
hanus sativus)であることを特徴とする
請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 請求項1記載の方法によりラファナス属
植物の稔性回復遺伝子が導入されたブラシカ属植物。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4276070A JPH06141716A (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | 稔性回復遺伝子の導入方法 |
CA002108230A CA2108230C (en) | 1992-10-14 | 1993-10-12 | Methods for introducing a fertility restorer gene and for producing f1 hybrid of brassica plants thereby |
CN93115012A CN1067511C (zh) | 1992-10-14 | 1993-10-14 | 引入育性恢复基因并由此制备芸苔属植物f1杂种的方法 |
DK93116633T DK0599042T3 (da) | 1992-10-14 | 1993-10-14 | Fremgangsmåder til indføring af et fertilitetsgenopretningsgen og til produktion af F1-hybrid af brassica-planter dermed |
DE69329943T DE69329943T2 (de) | 1992-10-14 | 1993-10-14 | Verfahren zur Introduktion von einem fruchtbarkeitswiederherstellenden Gen und zur Produktion von Brassica F1-Hybriden |
EP93116633A EP0599042B1 (en) | 1992-10-14 | 1993-10-14 | Methods for introducing a fertility restorer gene and for producing F1 hybrids of Brassica plants thereby |
US08/136,023 US5644066A (en) | 1992-10-14 | 1993-10-14 | Methods for introducing a fertility restorer gene and for producing F1 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4276070A JPH06141716A (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | 稔性回復遺伝子の導入方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06141716A true JPH06141716A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=17564387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4276070A Pending JPH06141716A (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | 稔性回復遺伝子の導入方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06141716A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101871806B1 (ko) * | 2017-09-01 | 2018-06-28 | 주식회사 에프앤피 | 유채의 웅성불임성 회복 유전자형 판별용 마커 및 이를 이용한 판별방법 |
-
1992
- 1992-10-14 JP JP4276070A patent/JPH06141716A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101871806B1 (ko) * | 2017-09-01 | 2018-06-28 | 주식회사 에프앤피 | 유채의 웅성불임성 회복 유전자형 판별용 마커 및 이를 이용한 판별방법 |
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