JP3865264B2 - 長期にわたり高度に効率的な植物再生能力を持つ改善されたゼア・メイズ・エルの遺伝子型 - Google Patents

長期にわたり高度に効率的な植物再生能力を持つ改善されたゼア・メイズ・エルの遺伝子型 Download PDF

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Description

【0001】
完全な又は培養した組織のDNA被覆粒子を用いる細胞へのマクロインジェクション又はボンバードメントは、幾つかの別のやり方例えばマイクロインジェクションがあるという事実にもかかわらず、作物植物の遺伝的形質転換の方法であると主張されており、入手し得る実験データによると、プロトプラストがDNA形質転換と体細胞雑種形成を含む疑似有性的遺伝子操作の理想的で最も広く使用される対象である。これらの遺伝子操作はプロトプラスト分離と培養の方法体系を必要とする。操作したプロトプラストから稔性の再生体を得る実際の適用は基礎的必要条件である。単子葉植物作物種の中でトウモロコシは最もよく研究された組織培養の一つである。幾つかの刊行物は種々な培養した葯と未成熟胚様体を含む器官からの植物再生の可能性は高度に遺伝子型依存性であることを示している(Green及びPhillips、Crop Sci.(1975年)15巻、417ページ:Morocz, Tag-Ber., Acad. Landwirtsch. -Wiss. DDR, Berlin(1983);Duncan等、Planta(1985年)165巻、322ページ)。培養条件の改善によりこれらの制限は部分的にのみ克服することができる(Duncan等、Planta(1985年)165巻、322ページ)。
【0002】
最近の数年間において、管理された植物再生の問題に当てる遺伝子型と方法の開発について多くの研究がなされた。欧州特許第29 24 435号は比較的非粘液質で、もろく粒状のトウモロコシカルスから出発して稔性植物を得ることができる方法を記述している。Shillito等(Bio/Technology(1989年)7巻、581ページ)及びPrioli等(Bio/Technology(1989年)7巻、589ページ)はトウモロコシプロトプラストから植物の再生について記述している。しかしながら、これらの再生可能なプロトプラストの場合7〜8又は20〜40ヶ月の長いインビトロ培養期間の後においてのみ分離することができる。その上再生した植物はその生態と稔性に異常を示す。
【0003】
新規なゼア・メイズ・エル(Zea mays(L.))遺伝子型は正常で優勢且つ十分に稔性の植物を安定に再生する再現性のある能力を持つ組織及び細胞懸濁培養物(tissue and cell suspension cultures)を作り得ることを見出した。
【0004】
従って本発明は
オーキシン独立栄養性であり、それより正常な稔性植物に再現性よく安定に再生するプロトプラストを作ることができるゼア・メイズ・エルの遺伝子型、並びに再生した植物と部分及びこれら植物の子孫;
1で特徴を述べた遺伝子型から作られるプロトプラスト、並びにこのプロトプラストから再生し、稔性植物を再生する能力のある細胞;
a) オーキシン独立栄養性であり、比較的非粘液性、粒状でもろいカルスをカルス維持培地上で得、及び
b) 段階a)のカルスをカルス維持培地上で増殖させることからなるゼア・メイズ・エルのカルス培養物の製造法であって、前記カルス培養物から稔性植物に再生し得るプロトプラストを分離することができるカルス培養物の製造法に関する。
【0005】
細胞系統(cell line)DSM 6009は上で特徴を述べた遺伝子型の好ましい代表例であり、ブタペスト条約の規定に従い、上述の寄託番号で「ドイツ微生物及び細胞培養コレクション(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH)」に1990年7月1日寄託した。
【0006】
従って、本発明は細胞系統DSM 6009に関する。
【0007】
上で特徴を述べた遺伝子型及び培養の開始と維持の方法、懸濁培養の確立、プロトプラストの分離及び培養法を次の段階で明らかにする。
段階(a):広範囲の通常使用される遺伝子型の組織培養可能性の評価
トウモロコシの同系交配種、保存株及び在来種(land race)につき、葯及び体器官例えば未成熟胚、先端及び側生分裂組織からカルス培養を形成する能力を試験する。葯培養の場合、単核化小胞子を持つ葯を葯培養開始培地に置き、暗所で好ましくは21〜28℃で40〜90日間インキュベートする。
【0008】
体細胞培養の場合、接種源(例えば1〜3mmの未成熟胚、0.5〜0.7cmの側生分裂組織)をそのまま又はスライスして体細胞培養開始及び維持培地上に、明所で21〜28℃で30〜60日間置く。生成する培養を植物再生培地上でその再生能力を試験する。再生可能な組織培養に対応する遺伝子型は交配雑種形成に使用され、この雑種の胚はその再生能力に関する追加の点につき試験した後組織培養で少なくとも1年間保存する。葯培養から得られる形成物を半数体維持培地で維持する。再生可能な同系交配種、保存株又は在来種の雑種は通常不定胚形成培養を形成する頻度が増加する。それらは最初の数回の継代後再生能力を失うことがなく、又その親より容易にそれらの組織培養から植物に再生する。
【0009】
段階(b):段階(a)で選択される遺伝子型からの出発合成種の生産
段階(a)で再生可能なことが判明した培養した葯と体細胞接種源から得られる幾つかの遺伝子型を連続する数世代にわたり交雑させると葯と体組織培養の合成種が得られ、その各々は6〜8の遺伝子型を含む。
【0010】
段階(c):すぐれた組織培養特性を持つ改良された組換え体の選択
段階(b)で記述した合成種から得られる葯と未成熟胚様体又は側生分裂組織は改良された再生可能な不定胚形成培養を得るための接種源として使用される。数百の再生可能な培養の中から、早く不定胚を形成し、豊富に増殖するカルスとして維持することができる特定の種類の培養が得られる。1年間維持した後、表面及び懸濁培養の両方で成長したカルスから正常に発育する再生体を作る培養物のみを選択し保持することによりH 229とOK 281などの遺伝子型とDSM 6009の親の遺伝子型が得られる。これらの選択された稔性で再生可能であり、早期不定胚形成性の培養から分離したプロトプラストは再びその生存能力と培養可能性に変動を示す。プロトプラスト実験で正の反応を示す遺伝子型は保存するのが好ましい。選別工程の後、第一周期の遺伝子型からの再生体を交雑させると第二周期の遺伝子型例えばDSM 6009(HE 89)が得られ、これらは等しく再生可能な半数体又は体の細胞と組織培養の開始及び適当な培養から全能性プロトプラストを作るのに適している。
【0011】
段階(d):選択された培養の遺伝子型の発生段階制御のための条件の最適化
維持培地上のH 229、OK 281及びDSM 6009組織培養の頻繁で定期的な継代(1〜2週間間隔で2〜3回)は初期の胚様体のそれ以上の分化を抑制し、後期発生段階の初期段階への再分化を引き起こす。一旦均質な早期不定胚形成性の培養が得られると、それは種々な培地で頻繁でない継代間隔(例えば1ヶ月)で容易に維持することができる。まれな継代又は好ましくは植物形成培地への移植により後期不定胚形成性培養から早期不定胚形成性培養が発生する。後期不定胚形成性培養は非同調的に発芽する胚様体から構成され、このものは植物再生培地に2回目の移植後多数の再生植物を生ずる。これらの遺伝子型の早期不定胚形成性培養は培地に対するそれらの高度の順応性により特徴付けられる。一般に使用される培地例えばMS(Murashige/Skoog、Physiol. Plant(1962年)15巻、473ページ)、B5、SH又はN6(Chu C.C. 等、Sci. Sin.(1975年)16巻、659ページ)はすべてH 229、OK 281及びDSM 6009組織培養を開始又は維持するために使用することができる。N6M培地が、この培地でこれらの培養をその稔性、植物再生能力を失うことなく数年間維持する(例えばH 229の場合約4年間)ことが可能であることから好ましい。これらの遺伝子型における不定胚形成特性の高水準の発現と再生可能な不定胚形成性培養形成の明示のためのN6M培地の最適な組成との間の密接な相互作用は、ホルモンのないN6M培地が植物の再生のみならずこれらの遺伝子型から不定胚形成培養の開始と維持に適用可能なことにより証明される。この結果、これらの遺伝子型の重要な特性はそれらのオーキシン自立栄養的増殖能力である。
【0012】
段階(e):延長した培養期間の後稔性植物の再生を許容する懸濁培養の維持の改良
細胞集団が急激に増殖する場合細胞性変異株が蓄積する傾向があることより懸濁培養が正常な表現型と十分な稔性を持つ植物を再生できる時間を長くするため液体培地を改善することが必要であった。予期しなかったことであるが、これはN6−微量栄養素をMS−微量栄養素に置き換え、及び培地の2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,4−D)含量を表面培養の場合より減らし、シュクロースを増量(約3%)することにより達成されることを見出した。このいわゆるN6M培地はDSM 6009のもろい早期不定胚形成性カルス培養にも適していた。この培地に約2回継代した後、懸濁液を使用してこの遺伝子型から良好な収率で再生可能なプロトプラストを分離することができた。
【0013】
段階(f):プロトプラストの分離と培養
上述の遺伝子型から得られるプロトプラストは溶解酵素例えばセルラーゼ及びペクチナーゼと共にインキュベートすることにより作ることができる。この酵素は混合物として使用することもでき、この場合単一酵素の濃度は0.05〜4%(重量/容量)である。インキュベーション水溶液及び酵素濃度の最適組成は各各の種類の組織につき、簡単な試験により確立することができる。プロトプラストの浸透安定化のためインキュベーション溶液は浸透圧物質例えばマンニトール、ソルビトール、グルコース、シュクロース、フラクトース、KNO3又は他の代表的な植物栄養培地の塩を含むべきである。酵素溶液の浸透圧モル濃度は好ましくは500〜750mOsmであり、特に好ましくは600〜700mOsmである。pHは4.5〜6.0の範囲で変動させることができる。好ましくはpHは5.5〜6.0の範囲であり、1〜75mMのリン酸塩と1〜10mMのモルホリノエタンスルホン酸(MES)の添加により安定化される。
【0014】
酵素濃度により、プロトプラストは3〜20時間後に生成する。インキュベーションの間注意深く振盪により懸濁液にすること、特に10〜50rpmの軌道振盪機によるのが好ましい。
【0015】
インキュベーション後、プロトプラストは塩、ビタミン、アミノ酸、合成オーキシン例えば2,4−D又はジカンバ(dicamba)、並びに糖、好ましくはフラクトース、グルコース及びシュクロースの混合物を含む成長培地に移植することができる。
【0016】
もっとも好ましくは、プロトプラストを無菌のガラス又はプラスチック培養容器であってプロトプラスト培養からの蒸発を防ぐため適当に密封したそれの中でppN6Mプロトプラスト培地の薄層(例えば0.1〜1mm)中で、暗い光りの中、21〜26℃の温度で培養する。細胞とコロニーの形成に必要なプロトプラストの濃度はプロトプラスト培地ml当たり5〜7×105ないし3〜5×106のプロトプラストである。20〜40日間培養後、肉眼で見えるコロニーがプロトプラスト培地に発生する。可視的コロニー形成に必要な期間はプロトプラスト培養開始後3週間に小量の懸濁液又はプロトプラスト培地を逐次添加する(例えば3〜4日間隔で0.2〜0.5ml)ことにより短くすることができる。可視的コロニーは維持又は再生培地に置くか、又は新しい懸濁培養を始めるために使用することができる。
【0017】
段階(g):プロトプラストから誘導される培養からの植物の再生及び再生した植物の成熟に至る成長
プロトプラストから誘導されるコロニーを植物再生培地に置くと、そこでそれらは発生して成熟した不定胚となり、このものは究極的に発芽して小植物となる。無ホルモン培地上で比較的均質な早期不定胚形成性培養はその表面によく発達した不定胚形成組織クラスターを形成する。成熟し発芽した胚様体を新鮮な無ホルモン培地に置くと多数の健康な植物が分化する。小植物が5〜7cmの大きさとなり、最初の節に数本の根が生えたとき、それらを培養容器から除き、相互に及び付着している寒天片から分離する。それらの根系は弱い無節根がなく、培地は水道水を使用する。次に小植物を土壌に移植する。適当な土壌はピート、砂及びパーライトの等量混合物又は任意の市販の園芸用土壌である。植物はナイロンバッグ又は湿気のある大気中で10日間成長させ、その間連続的に2日間、その後定期的に強烈に照明して植物の正常な緑色化と活発な成長を実現させる。植物には定期的に水と肥料を与えて正常な成長を確実にする。その最初の葉が緑色に保持する注意深く栽培した植物のみを自家又は交差授粉により種子を作るために使用する。培養容器中でのエージングが始まる前に土壌に移植し、適当に栽培した大部分の植物は生殖器官に異常のない良好に発育した植物を作る。
【0018】
段階(h):RFLP(制限断片長多型現象)を利用する株の同定と遺伝子型保護
組織培養の開始と維持の間に認識し得るようになる典型的な生態的及び生理的特性に加えて、選択された遺伝子型の植物再生と植物安定性特性及び限定された分子プローブを使用した後の混成制限断片の分布は上述の遺伝子型の同定を可能にする。DNAを親ライン(H 229とOK 281)及びそれより得られる高度に不定胚形成性雑種DSM 6009から分離する。実施例としてトウモロコシからクローン化した推定のオーキシンリセプター遺伝子のcDNAクローン(U. Tillmann等、The EMBO J. (1988年)、2463〜2467ページ)を使用してこの植物DNAをHind IIIとBam HI制限酵素で分解した後のハイブリッド形成パターンを示す。図3に見られるように、すべての分析した遺伝子型は特異で特徴的な混成バンドのパターンを示す。
【0019】
図3は推定のオーキシンリセプター遺伝子を32PでラベルしたcDNA挿入断片でハイブリッド形成させた後の可視的な制限断片多型現象を示す。
【0020】
1 OK
2 H 229 Hind III
3 DSM 6009
4 OK
5 H 229 Bam HI
6 DSM 6009
図3において、(B)の露出時間は(A)より約3倍長かった。
【0021】
実施例 1
オペーク体細胞培養合成種MR Syn So22/87及び優勢に早期不定胚形成性培養OK281の生産
種々なトウモロコシ遺伝子型を野外で成長させた。3〜4の植物を自家授粉させ、受精した雌穂を授粉後12〜14日に収穫した。皮と毛を除いた後、雌穂を0.5%の家庭用洗剤を含む0.15%次亜塩素酸ナトリウム溶液で10分間殺菌し、次いで無菌脱イオン水で3回洗浄した。次いで雌穂当たり10の胚を無菌的に切除し、その平坦な幼芽と幼根の側面を10×2cmのペトリ皿に入れた50mlの固化した(0.8%寒天)体細胞培養開始及び維持培地の表面に接触させた。胚培養を25±2℃で照明下で30〜60日間インキュベートした。評価後、不定胚形成性培養を一か月間隔で新鮮培地に移植し、植物再生培地上で植物再生能力を試験した。試験した遺伝子型から同系交配種A188、GK3/H及びW64A、遺伝的保存株マンゲルスドルフス・テスター(Mangelsdorf's Tester)(MT)及び白色フリント在来種(WFLV)が記述された条件下で再生可能な培養を形成することを見出した。しかしながらこれらの遺伝子型は優勢に後期不定胚形成性培養を形成し、トウモロコシ組織培養文献ではしばしばI型培養と呼ばれている。それらの再生能力は新鮮培地に連続継代することにより徐々に低下し、6箇月保存後においてはまれに小さい再生可能なセクターが存在するに過ぎなかった。2つの再生可能な遺伝子型の雑種を作り、その胚培養を同様な方法で試験した場合、増殖速度と再生性の改善が認められた。例えば、A188×W64A雑種の培養は再生能力を失うことなく3年間維持された。この元の遺伝子型から可能な有利な遺伝子の組合わせの一層の開発を容易にするため、多重世代交雑プログラムを開始した。これらの条件下で非再生性であるか(Oh 43o22)、又は組織培養からの再生能力を検査していない(H Temp Ao22)2つのオペーク(opaque)源(o22)のいずれも含まれていた。オペーク遺伝子を再生可能な特性の原因である遺伝子と組み合わせるため、最初にオペーク源遺伝子型を再生可能な遺伝子系と交雑することを必要とした。従ってこれらの遺伝子型を植え付け、栽培し、毛がでる前に雌穂を分離した。再生性遺伝子型から分離した雌穂をオペーク遺伝子を持つ遺伝子型からの花粉と交差授粉させた。このようにしてA188、GK3/H、W64A、MT、及びWFLVをOh43o22及びH Temp Ao22と交雑させて1回交差雑種(SC1−SC10)を得た。これらの10の種々な1回交雑種の種を前のように収穫し、植え付け、生長させ及び分離して第二回目の一連の交差授粉を行い、SC1×SC7、SC2×SC8、SC3×SC9、SC4×SC10及びSC5×SC6からそれぞれ2回交差(DC1−DC5)雑種の種を得た。第一回及び第二回授粉系列から各交差授粉につき1つの収穫雌穂のみを別の世代のため選んだ。収穫したDCの種からホモ接合o22の種をその表現型に基づいて選択し、植え付けた。第三の授粉系列の開花時各DC雑種(DC1〜DC5)をすべての他の種と交雑させ、20の交差組み合わせの各々から4つの収穫した雌穂を得た。得られる80の雌穂から雌穂当たり10の種をまとめ、植え付け、無作為に兄妹授粉させて所望遺伝子の組合わせの可能性を求めた。100の最良の雌穂を兄妹交配し、収穫した植物材料から選び、各雌穂から10の穀粒をまとめ、始発体細胞培養合成種と見做した(MR Syn So22/87)。得られる合成種を植え付け、開花した植物を自家授粉させた。100の自家授粉させた雌穂の各々から10の未成熟胚を記述した方法で平板培養した。培養した胚の約30%(950中286)は再生可能な培養を作り、それらの大部分は後期不定胚形成性の種類であった。得られた突然変異の早期不定胚形成性培養であって関連する文献中でしばしばII型又はもろい不定胚形成培養と呼ばれるそれからその活性な発育、ネクロシスの欠如、容易な植物への再生性及び再生植物の稔性に基づいてOK281培養を選択した。
【0022】
実施例 2
葯培養合成種MR Syn A/85と早期不定胚形成性半数体培養H 229の生産
種々なトウモロコシの遺伝子型を植え付け、適当な生理的段階まで栽培して最上端の葉で覆われていない雄穂を集めた。外側の葉は開かれ捨てられた。なお被覆された渦巻状になっている残りの雄穂をプラスチック製バッグに入れ、冷蔵庫中4〜8℃で10〜30日間低温処理した。この処理後被覆している葉を除き、後期単核化小胞子を含む葯を持つ雄穂切片を2%オルセイン水溶液でつぶした葯の顕微鏡検査により選別した。所望の小胞子を持つ小花を0.5%家庭用洗剤を含む0.1%次亜塩素酸ナトリウム溶液で表面を10分間殺菌し、次いで小花を脱イオン水で10分間3回洗浄した。表面殺菌した小花から約100の葯を切除し、10×2cmのガラス製ペトリ皿に注入した50mlの葯培養開始培地上に置いた。この平板接種した葯を25℃の暗所で40〜90日間インキュベートした。2つの在来種、ゴールデン・グロー(Golden Glow)(GG)と白色デント在来種(WDLV)は培養した葯から低いパーセンテージ(1%以下)で半数体カルスを形成した。それらのいずれも再生培地上で植物を再生しなかった。2つの在来種(GGとWDLV)を交雑し、雑種の種を植え付け、生ずるF1植物の葯を同様な方法で試験した。得られる半数性胚様体から1つの培養をその再生能力が失われる前の1年間多重植物再生に使用することができた。土壌に移植した再生体の生存と生長に必要な胚様体形成潜在能力、植物再生能力及び植物特性を組み合わせるため、2つの在来種の雑種からの10の植物を2つの独立の雑種であってその各々は葯培養の反応を示すことが見出されたそれ〔GK3/H×MT及び(A188×A619)×BMSC〕の交差雑種形成により得られる植物集団と交差授粉させた。収穫した雌穂から10の種をまとめ、野外に播種し、そして望ましくない農業経済特性(例えば分けつ、黒穂病感染、倒伏)のない植物を選んで兄妹交配した。収穫後30の最良の雌穂を選び、雌穂当たり等しい数の種をまとめるのに使用した。これらのひとまとめは葯培養合成種MR Syn A/85を表す。1つのひとまとめの合成種を播種し、雄穂を集め、上述の方法で処理した。培養した葯の内ペトリ皿当たり0〜約20%の胚様体形成の反応が認められた。MS Syn A/85の種々な雄穂から得られる300の半数性胚様体の中から、約20%が始発培地から半数体維持培地に移植した後再生可能な不定胚形成培養に発育した。再生可能な培養からその優勢に早期不定胚形成性カルスの表現型、速い増殖速度、長期間表面及び懸濁培養後の植物再生能力(更に交差周期に使用する前2年以上)及びプロトプラストから分裂し、コロニーを形成し、植物を再生する能力に基づいてH 229培養を選択した。
【0023】
実施例 3
高度に不定胚形成性の培養DSM 6009の生産
胚又は葯から優勢に早期不定胚形成性培養を発生する2つのあらかじめ選択した培養を両方の望ましい特性を組み合わせるため交差授粉させた。開始後30ヶ月に再生したH 229植物の雌花に開始後10ヶ月に再生したOK 281植物の花粉を授粉させた。得られる未成熟雑種胚を体細胞培養開始及び維持培地並びに植物再生培地上でインキュベートした。植物再生培地上で早期不定胚形成性培養を形成する胚の1つ、DSM 6009(HE 89)を選択し、維持し、懸濁培養を開始するために使用した。ドナーの雑種胚(HL29×OK281)の接種後わずか2ヶ月で最初のプロトプラスト培養を成功裡に開始し、これは稔性のプロトプラストから誘導される植物の形成につながった。DSM 6009はその親の望ましい特性のすべてを持ち、当初挙げた多くの組織培養特性においてそれらよりすぐれている。
【0024】
実施例 4
選択したトウモロコシ組織培養における再生性保持に関する懸濁培養培地N6Mの評価
懸濁培養培地N6Mが開発された後、3つの独立に選択した再生性遺伝子型(早期及び後期不定胚形成性、体細胞及び半数体培養)につきその再生及び稔性特性を懸濁培養で2年以上にわたって試験した。体細胞性で主として後期不定胚形成性培養4C1、体細胞性で後期不定胚形成性培養C2−A、及び半数体で主として早期不定胚形成性培養H 229をN6M懸濁培養培地で維持した。懸濁培養はより速い増殖速度を示すが、これらの選択した遺伝子型の植物再生能力は胚様体をまれに継代する(約2ヶ月間隔)寒天表面培養より懸濁培養から平板に移した場合の方が良好であった。すべての3つの場合において、N6M懸濁培養に2年間維持した後稔性植物を得ることができた。他の培養をこの懸濁培養で1年間維持した場合も同様のことが観察された。従ってN6M懸濁培地はプロトプラスト分離前の培養の維持に好ましい。
【0025】
授粉後12日間温室で生長させた植物から得られる1mmより小さい胚(H 229×OK 281)を2,4−DのないN6Mで3週間インキュベートし、次いでN6MとMSG培地で10〜14日間隔で2つの継代培養を行った後N6M培地で懸濁培養を開始した。規則的な維持には4gの細胞を使用して100mlのエルレンマイヤーフラスコ中50mlのN6M培地で5〜7日の新しい培養周期を開始する。すべての培養は22〜25℃で蛍光灯で連続して又は定期的に照明しながら生長させる。
【0026】
プロトプラストの分離と培養
最終移植後2日目の懸濁培養から新鮮物重量として2gの細胞物質を1%のnPG保存溶液を添加した1mlの洗浄溶液(WS)中でピンセットで砕いた。この処理により大きさを2〜3mmのコロニーとした。砕いた細胞懸濁液をnPG−WSで2回洗浄した。洗浄した細胞を10mlのプロトプラスト分離培地中でおだやかに振盪するか又はしないで、暗所で4時間インキュベートする。酵素処理後溶液を210ミクロンと60ミクロンのスクリーンを通過させ、次に1000rpmで遠心分離する。ペレットを10mlの0.6Mシュクロース+nPGに再懸濁し、1mlのWS+nPGを重層して二回目の遠心分離を行う。浮遊するプロトプラストを集め、15mlのWS+nPG中で三回目の遠心分離により再度沈降させる。プロトプラストの数は三回目遠心分離の前バーカー(Buerker)又はトーマチャンバー(Thoma chamber)で計数する。プロトプラストは2mlの液体培地で培養するか、又は2倍濃度のppN6M/89と1.2%溶融アガロース溶液との1:1混合物の2mlとプロトプラストをおだやかに混合することにより0.5〜0.7%の低ゲル化点アガロース(Sigma)に埋め込み、この場合両溶液共予め45℃に温度調節する。プロトプラストは暗い光りの下25℃で培養する。液体培地のプロトプラストに栄養源を与えるため3週間後に0.5mlのN6M培地、次いで更に2〜3日後1mlを添加する。次に3〜4日後全培養を10mlの新鮮なN6M培地に入れ、振盪した。アガロースに埋め込んだ培養は2〜4週間後、大部分の場合3週間後に2,4−D添加又は無添加の固化させたN6M、又は10〜50mlの液体N6M培地に置く。
【0027】
植物の再生と生長
寒天培地上の再生したカルスから0.2〜1gの不定胚形成性カルスを通気用スポンジ栓を備えたふたを持つガラスジャー、又はプラスチック容器中の100mlの2,4−DのないN6M培地上に置く。この処置を胚様体と小植物から十分に発育した植物が得られるまで繰り返す。より大きい植物(7cm以上)を除いて腐植に富む種々な種類の園芸用土壌を含む種々な大きさのポットに移植する。毛と発散する花粉を持つ雄穂が出現した植物を自家又は兄妹授粉させる。
【0028】
図1(A)〜(G)および図2(H)〜(J)はDSM 6009、DSM 6009の不定胚形成トウモロコシ培養及びそれからプロトプラスト培養工程を経る正常な植物の再生に含まれる種々な細胞の形態と発生段階を示す。(A)は確立された早期不定胚形成性培養、(B)はプロトプラスト分離の準備の整った半純粋懸濁培養、(C)は分離後6時間のプロトプラスト、(D)は分離後32時間の第一回の分裂、(E)は分離後8日目のコロニー、(F)、(G)はそれぞれプロトプラストから2ヶ月後の早期及び後期不定胚形成性培養、土壌に移植前(H)及び移植後(I)のプロトプラストから再生した植物、(J)は土壌移植後3ヶ月半の実を付けた成熟したプロトプラスト由来植物である。
【0029】
定 義
H 229
再生可能な半数体ゼア・メイズ・エル組織培養と遺伝子型であって、MS Syn A/85葯培養合成種から葯培養を経て得られ、前記合成種は次の遺伝子型:A188、A629、GK 3/H(同型交配種)、ブラック・メキシカン・スイート・コーン(Black Mexican Sweet Corn)(BMSC)、マンゲルスドルフス・テスター(MT)(遺伝的保存株)、白色デント在来種(WDLV)及びゴールデン・グロー(GG)(在来種)を含む連続的交差及び兄妹授粉により作られた。H 229培養は優勢に不定胚形成性であり、容易に懸濁培養を形成し、一方懸濁培養プロトプラストから限定された条件下で植物が発生する。H 229組織培養から得られるH 229植物は雌性稔性であり、可視的花粉粒で授粉させると実を付ける。
【0030】
OK 281
MR Syn So22/87からの未成熟胚培養を経て得られた再生可能であり、優勢に早期不定胚形成性の体細胞ゼア・メイズ・エル組織培養と遺伝子型であって、前記MR Syn So22/87は次の遺伝子型:A 188、GK 3/H、W 64 A、Oh 43o22(同型交配種)、MT(遺伝的保存株)、白色フリント在来種(WFLV)(在来種)及びH Temp Ao22(o22合成種)を含む連続的交差、兄妹及び自家授粉により作られた。
【0031】
OK 281培養から得られるOK 281植物は適当な条件下で自家、兄妹又は交差授粉により実を作る。OK 281遺伝子型は劣性オペーク遺伝子(o22)について同型接合である。
【0032】
DSM 6009(HE/89)
2つの予め選択された遺伝子型:H 229とOK 281との間の未成熟胚培養と引き続く交差授粉により得られた再生可能で高度に胚形成性であり、優勢に早期不定胚形成性の体細胞ゼア・メイズ・エル培養と遺伝子型である。H 229とOK 281遺伝子型は交差授粉のため再生させる前、それぞれ30と10ヶ月培養で維持した。DSM 6009遺伝子型はそれらの組織培養特性から選択された祖先からの遺伝の結果としてインビトロ培養の要求に特に適合している。従って、DSM 6009は特異な次の性質の組合せを持っている。
【0033】
1. 標準の植物組織培養培地で良く生長するホルモン自立栄養性胚形成カルスの形成。
2. オーキシン含有培地の成熟体細胞不定胚からカルス様早期不定胚形成性(II型カルス)培養の再現性のある形成。
3. 信頼性のある長期間の植物再生能力。
4. カルス様早期不定胚形成性(II型カルス)培養の懸濁培養への再現性ある変換。
5. カルスから液体培養へ移植の1ヶ月後豊富なプロトプラストの放出。
6. カルス、懸濁液及びプロトプラストから十分稔性の植物の高頻度の再生。
【0034】
早期及び後期不定胚形成性培養
体細胞不定胚の初期段階の速い増殖速度が観察される特定の種類のトウモロコシ(ゼア・メイズ・エル)の組織培養。これらの胚様体はその大きさ、平滑で葉と根の原基を持つ胚盤様構造により特徴付けられる明らかに見える胚様体に成熟しない。対照的に、早期不定胚形成性培養は均質なカルス培養の外観を呈する。この培養形態は関連文献ではII型又はもろい不定胚形成性カルス培養と呼ばれている。早期不定胚形成性培養は植物再生前後期不定胚形成性培養に発育する。後期不定胚形成性培養においては胚様体は拡大してよく発達した胚盤様体、グリーン・スポット(green spot)又は葉と茎の原基、並びに根の原基又は小根を持つ。DSM 6009培養においては両方のカルス形態を培養条件により容易に利用し、互いに置き換えることができる。
【0035】
体細胞培養開始と維持培地
Green, C.E.及びPhillips, R.L.、Crop Sci.(1975年)15巻、417〜421ページに発表された改変MS培地(Murashige, T.及びSkoog, F.、Physiol. Plant.(1962年)15巻、473〜497ページ)に次の変更と添加(最終濃度、mg/ml):バクト・トリプトン(Bacto Tryptone)500mg、L−アスパラギン 150mgがなされている。
【0036】
葯培養開始培地
Chu等、Scientia Sinica(1975年)18巻、659ページに記述のN6大量要素、グリシン及びビタミン、Murashige, T.及びSkoog, F.、Physiol. Plant(1962年)15巻、473ページに記述のMS微量要素、EDTA及びFeSO4・7H2O、及び次の成分(l当たり):L−プロリン100mg、バクト・トリプトン(BT)600mg、シュクロース120g、ベンジルアデニン1mg、ナフチル酢酸1mg、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,4−D)2mg、活性炭5gからなる。pHはオートクレーブ殺菌及び活性炭添加前KOHで5.8±0.05に調節する。培地は5g/lのアガロースで固化させる。
【0037】
半数体培養維持培地
葯培養開始培地の大量要素、微量要素、EDTA、FeSO4・7H2O、アミノ酸及びビタミン。変更された成分(l当たり)は2,4−D 0.5mg、シュクロース30g、寒天8gである。pHはオートクレーブ殺菌前5.8±0.05に調節する。
【0038】
懸濁培養培地(N6M)
寒天を除いた半数体培養維持培地と同じである。
【0039】
プロトプラスト培養培地(ppN6M)
次の添加成分又は変更された成分を含む改変N6M培地(l当たり最終濃度)。MgSO4・7H2O 370mg、CaCl2・2H2O 300mg、シュクロース1g、グルコース50g、フラクトース30g、マルトース2.5g、ガラクトース2.5g、ガラクチュロン酸500mg、グルクロン酸500mg、L−アスパラギン500mg、L−グルタミン100mg、L−セリン100mg、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸0.4g、ナフチル酢酸0.7mg及びゼアチン(異性体混合物)0.7mg。pHは無調節で4.5〜5.0の範囲である。
【0040】
プロトプラスト分離培地(細胞溶解性溶液)
10mlのプロトプラスト分離溶液を次の濾過滅菌(fs)又はオートクレーブ殺菌(a)した保存溶液から調節する。
【0041】
0.3〜0.5ml 脱塩セルラーゼ/ペクチナーゼ保存溶液(fs)
2.0ml 洗浄溶液(fs)
4.2〜4.4ml 2回蒸溜水(a)
0.5ml BSA保存溶液(fs)
0.1ml n−PG溶液(fs)
0.1ml 1M CaCl2溶液(a)
0.1ml 1M MgSO4溶液(a)
2.5ml 浸透性溶液(fs)
【0042】
脱塩セルラーゼ/ペクチナーゼ保存溶液
10gのセルラーゼ・オノヅカ(Cellulase Onozuka)RSと1gのペクトリアーゼ(Pectolyase)Y23を4℃で2回蒸溜水に溶解する。不溶性残査を遠心分離(6000rpm、10分)により除く。上澄液をセファデックスG25カラム(カラム容量200〜250ml)を通過させて脱塩する。無塩酵素含有画分を合併し、最終容量を50mlに調整する。それらを0.22μmメンブランフィルターで濾過滅菌し、次いで0.5mlずつに等分して急速冷凍する。
【0043】
洗浄溶液(WS)
Fe、EDTA、2,4−D及び(NH42SO4を除いたN6M培地。次の糖:シュクロース10g/l、グルコース55g/l及びフラクトース55g/lを含む。
【0044】
BSA保存溶液
凍結乾燥したウシ血清アルブミン、画分V(Merck)から1mlの2回蒸溜水中40mgのBSAを含む保存溶液を調製する。等分試料を使用前急速冷凍保存する。
【0045】
nPG溶液
50mgの没食子酸n−プロピルを2mlのエタノールに溶解する。8mlの2回蒸溜水を添加し、溶液を濾過滅菌する。1%の新しく調製したnPG溶液を洗浄溶液(WS−nPG)と0.6Mシュクロース溶液(0.6Su+nPG)に添加する。
【0046】
浸透性溶液
100ml中KNO3 4.04g、KH2PO4 2.72g、K2HPO4 0.94g、フラクトース7.2g、グルコース8.0g、L−プロリン0.68gを含む。溶液を濾過滅菌する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)〜(G)はDSM 6009、DSM 6009不定胚形成トウモロコシ培養の培養及びそれからプロトプラスト培養過程を経る正常な植物の再生に含まれる種々な細胞の形態を示す写真である。
【図2】 (H)〜(J)は図1の培養過程を経て再生された植物の発育段階を示す写真である。
【図3】推定のオーキシンリセプター遺伝子を32PでラベルしたcDNA挿入断片でハイブリッド形成させた後の可視的な制限断片多型現象を示す電気泳動パターンの写真であり、(B)の露出時間は(A)の約3倍の長さである。

Claims (5)

  1. 寄託番号DSM6009を有するトウモロコシ(Zea mays (L.))細胞系統。
  2. 請求項1に記載の細胞系統から産生される不定胚形成性細胞培養物。
  3. 請求項1に記載の細胞系統から産生されるプロトプラスト、または前記プロトプラストから産生される細胞。
  4. トウモロコシ(Zea mays (L.))カルス培養物の産生方法であって、
    a)カルス維持培地上において、寄託番号DSM6009を有する細胞系統からオーキシン独立栄養性で、非粘液性で、且つ粒状でもろいカルスを得、そして
    b)段階a)のカルスをカルス維持培地上で生長させる
    ことからなる方法。
  5. 請求項1に記載の細胞系統または請求項3に記載のプロトプラストもしくは細胞から再生される植物体またはその植物部分。
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