JPH0614016B2 - 核磁気共鳴スペクトルの検出方法 - Google Patents
核磁気共鳴スペクトルの検出方法Info
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- JPH0614016B2 JPH0614016B2 JP61289125A JP28912586A JPH0614016B2 JP H0614016 B2 JPH0614016 B2 JP H0614016B2 JP 61289125 A JP61289125 A JP 61289125A JP 28912586 A JP28912586 A JP 28912586A JP H0614016 B2 JPH0614016 B2 JP H0614016B2
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- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
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- G01R33/44—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
- G01R33/46—NMR spectroscopy
- G01R33/4633—Sequences for multi-dimensional NMR
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の関連する技術分野 本発明は、分子スピン系間で相互作用が行われ、分子ス
ピン系が90°パルスにより励起され、励起された分子
スピン系の共鳴信号の観測が90°パルスに続くエボリ
ューション時間t1の経過後にはじめて行なわれる分子
スピン系の核磁気共鳴スペクトルの検出方法に関する。
ピン系が90°パルスにより励起され、励起された分子
スピン系の共鳴信号の観測が90°パルスに続くエボリ
ューション時間t1の経過後にはじめて行なわれる分子
スピン系の核磁気共鳴スペクトルの検出方法に関する。
従来技術 複雑な分子のスピン間の結合がしばしば行なわれるが、
この結合はNMRスペクトル線の分裂を惹起することが
ある。このようなスペクトル線の分裂は、既存の結合、
分子構造に関する重要な情報を提供するが、反面このス
ペクトル線のスペクトル分析を著しく困難にする。なぜ
ならスペクトル線分裂により生ずる多重線は重なり合う
ことがあるので、個々のスペクトル線の帰属が全く不可
能になるからである。2D分光器では、相互作用により
所謂クロスピークが生ずる。スペクトルの解析は、クロ
スピークの群が重なり合っているときは相当難しい。確
かに、2Dスペクトルから結合により生じた妨害となる
線を消去する種々異なる方法が公知であるが、(例えば
ドイツ連邦共和国特許出願公開第3143625号公
報)、エボリューション時間t1の間に起きるスカラー
スピンスピン結合の作用を一般的に除去すること、即
ち、ω1周波数軸において同種核間デカップリングする
ことは従来全く不可能であった。ここで、エボリューシ
ョン時間t1は、スピン系において種々のスピンの相互
作用が行われる時間である。確かに、バックス、フリー
ドマン両氏がK.Magn.Reson.1981、44、542に
記載した「定時間実験」はデカップリングを可能にした
が、この方法はシグナル強度が緩和時間とJ結合定数と
に大きく依存するという欠点を有する。
この結合はNMRスペクトル線の分裂を惹起することが
ある。このようなスペクトル線の分裂は、既存の結合、
分子構造に関する重要な情報を提供するが、反面このス
ペクトル線のスペクトル分析を著しく困難にする。なぜ
ならスペクトル線分裂により生ずる多重線は重なり合う
ことがあるので、個々のスペクトル線の帰属が全く不可
能になるからである。2D分光器では、相互作用により
所謂クロスピークが生ずる。スペクトルの解析は、クロ
スピークの群が重なり合っているときは相当難しい。確
かに、2Dスペクトルから結合により生じた妨害となる
線を消去する種々異なる方法が公知であるが、(例えば
ドイツ連邦共和国特許出願公開第3143625号公
報)、エボリューション時間t1の間に起きるスカラー
スピンスピン結合の作用を一般的に除去すること、即
ち、ω1周波数軸において同種核間デカップリングする
ことは従来全く不可能であった。ここで、エボリューシ
ョン時間t1は、スピン系において種々のスピンの相互
作用が行われる時間である。確かに、バックス、フリー
ドマン両氏がK.Magn.Reson.1981、44、542に
記載した「定時間実験」はデカップリングを可能にした
が、この方法はシグナル強度が緩和時間とJ結合定数と
に大きく依存するという欠点を有する。
発明が解決しようとする問題点 本発明の課題は、J結合の存在下でスカラー同種核間ス
ピン−スピン相互作用により起きるエボリューションを
集束し、これによりω1周波数軸に関するエボリューシ
ョン時間中スカラースピンスピン結合の作用を消去する
ことができるような核磁気共鳴スペクトルの検出方法を
提供することにある。
ピン−スピン相互作用により起きるエボリューションを
集束し、これによりω1周波数軸に関するエボリューシ
ョン時間中スカラースピンスピン結合の作用を消去する
ことができるような核磁気共鳴スペクトルの検出方法を
提供することにある。
問題点を解決するための手段 この目的は、本発明によれば次のようにして達成され
る。即ち: エボリューション時間半値(t1/2)後にスピンモーメ
ントをフリップ角βnだけ回転させるタイムリバーサル
パルスを分子スピン系に照射し、該タイムリバーサルパ
ルスのラジオ波振動が基準位相位置に対して位相シフト
qを有しており、これに対し、前記タイムリバーサル
パルスに先行する90°パルスのラジオ波振動および場
合により別の、前記タイムリバーサルパルスの前に用い
られるラジオ波パルスのラジオ波振動が基準位相位置に
対して角度Ψ+βnだけ位相シフトしており、その際Ψ
は0かまたはπを意味しており、βnはタイムリバーサ
ルパルスのフリップ角と一致しており且つ分子スピン系
中で互いに結合したスピンの最大数Nにより、 式 但し、n=0、1、2、…、N−1、N+1、…、2N
−1 に従って決定され、これに対しqはβnとは無関係に値 但し、q=0、1、2 のうちの1つを順次とり、 複数の共鳴シグナルを3(2N−1)回の励起に基づき
受信し、かつ重み係数Wn を乗算し、前記複数の共鳴シグナルを加算して合成シグ
ナルを形成し、該合成シグナルの重み係数は係数 をフーリエ変換したものであり、その際、Kは実際に分
子スピン系において生じた結合の最大数であり、qはO
とKとの間で連続的に変化する整数であり、従って であり、N=KのときδK,Nは値1を有し、それ以外は
ゼロであるようにすることによって達成される。
る。即ち: エボリューション時間半値(t1/2)後にスピンモーメ
ントをフリップ角βnだけ回転させるタイムリバーサル
パルスを分子スピン系に照射し、該タイムリバーサルパ
ルスのラジオ波振動が基準位相位置に対して位相シフト
qを有しており、これに対し、前記タイムリバーサル
パルスに先行する90°パルスのラジオ波振動および場
合により別の、前記タイムリバーサルパルスの前に用い
られるラジオ波パルスのラジオ波振動が基準位相位置に
対して角度Ψ+βnだけ位相シフトしており、その際Ψ
は0かまたはπを意味しており、βnはタイムリバーサ
ルパルスのフリップ角と一致しており且つ分子スピン系
中で互いに結合したスピンの最大数Nにより、 式 但し、n=0、1、2、…、N−1、N+1、…、2N
−1 に従って決定され、これに対しqはβnとは無関係に値 但し、q=0、1、2 のうちの1つを順次とり、 複数の共鳴シグナルを3(2N−1)回の励起に基づき
受信し、かつ重み係数Wn を乗算し、前記複数の共鳴シグナルを加算して合成シグ
ナルを形成し、該合成シグナルの重み係数は係数 をフーリエ変換したものであり、その際、Kは実際に分
子スピン系において生じた結合の最大数であり、qはO
とKとの間で連続的に変化する整数であり、従って であり、N=KのときδK,Nは値1を有し、それ以外は
ゼロであるようにすることによって達成される。
つまり本発明の方法では、慣用の単一誘導シグナルの代
りに、本発明の方法により発生される種々異なる複数の
共鳴シグナルの加算により形成される合成シグナルSを
用いる。この合成シグナルSは次式から求められる。即
ち: なおSnqはnとqとの変化により得られる個々の誘導シ
グナルである。
りに、本発明の方法により発生される種々異なる複数の
共鳴シグナルの加算により形成される合成シグナルSを
用いる。この合成シグナルSは次式から求められる。即
ち: なおSnqはnとqとの変化により得られる個々の誘導シ
グナルである。
本発明の方法は、スカラースピンスピン結合故に起きる
エボリューションを時間的に反転させる作用をし、その
結果、定時間実験の欠点を回避する同種核間デカップリ
ングが得られる。原理は、適当な位置に挿入されるタイ
ムリバーサルフリップのフリップ角βへの種々異なるコ
ヒーレントな伝送路の種々異なる依存性にある。タイム
リバーサルパルス(以下略してTRパルスまたはTR要
素とも称する)によって、J結合に起因するエボリュー
ションの時間的な反転をもたらすような伝送路の特有の
選定が行なわれる。つまり、このタイムリバーサルパル
スによって、ハミルトン演算子で表現されるスピン系の
少なくとも1部分が所定の相互作用に対して基準時間位
相に対して時間的に反転され、それによって、相応のス
ピン相互作用の反転が行われ、再び信号の集束が行われ
る。
エボリューションを時間的に反転させる作用をし、その
結果、定時間実験の欠点を回避する同種核間デカップリ
ングが得られる。原理は、適当な位置に挿入されるタイ
ムリバーサルフリップのフリップ角βへの種々異なるコ
ヒーレントな伝送路の種々異なる依存性にある。タイム
リバーサルパルス(以下略してTRパルスまたはTR要
素とも称する)によって、J結合に起因するエボリュー
ションの時間的な反転をもたらすような伝送路の特有の
選定が行なわれる。つまり、このタイムリバーサルパル
スによって、ハミルトン演算子で表現されるスピン系の
少なくとも1部分が所定の相互作用に対して基準時間位
相に対して時間的に反転され、それによって、相応のス
ピン相互作用の反転が行われ、再び信号の集束が行われ
る。
時間的反転の条件は、プロダクトオペレータとして表現
されるスピン多重線成分の形で容易に表され得る。例え
ば I1 +I2 αI3 β はスピンI1の、結合相手I2およびI3との、αない
しβ状態でのコヒーレンスを示す。J−エボリューショ
ンの時間的反転は、上記の方法によりすべての受動スピ
ン(I2,I3)が反転される一方で能動スピン
(I1)が影響を受けない状態を維持しているとき、即
ち、I1 +I2 αI3 βがI1 +I2 βI3 αに移行し
たときに行なわれる。
されるスピン多重線成分の形で容易に表され得る。例え
ば I1 +I2 αI3 β はスピンI1の、結合相手I2およびI3との、αない
しβ状態でのコヒーレンスを示す。J−エボリューショ
ンの時間的反転は、上記の方法によりすべての受動スピ
ン(I2,I3)が反転される一方で能動スピン
(I1)が影響を受けない状態を維持しているとき、即
ち、I1 +I2 αI3 βがI1 +I2 βI3 αに移行し
たときに行なわれる。
この要求を満たす唯一の非選択的回転があるわけではな
いが、本発明の方法は所望の効果を有する。なぜなら、
その際、可変のフリップ角βnを有するTRパルスを用
いることにより得られる信号が互いに組み合せられ、そ
の際上記の場合にβへの依存性が生じるからである。こ
の依存性は cos2(β/2)sin4(β/2)で表せる。
いが、本発明の方法は所望の効果を有する。なぜなら、
その際、可変のフリップ角βnを有するTRパルスを用
いることにより得られる信号が互いに組み合せられ、そ
の際上記の場合にβへの依存性が生じるからである。こ
の依存性は cos2(β/2)sin4(β/2)で表せる。
その限りにおいて本発明の方法の原理は所謂E.Cos
y−技術にかなり関連している(ETH−Diss.N
r.7658、1984およびJ.Am.Chem.Soc.198
5、107、6394)。
y−技術にかなり関連している(ETH−Diss.N
r.7658、1984およびJ.Am.Chem.Soc.198
5、107、6394)。
本発明の方法は、2Dスペクトログラムの記録の際の同
種核間スピン・スピン−デカップリング(J−デカップ
リング)にとって特に重要であるが、J結合により生ず
るエボリューションの時間的反転にとっても一般的に重
要であり、ひいては妨害となるJ結合による信号減衰の
除去にとって重要である。本発明の方法は、生体マクロ
分子のNMR分光器を用いた検査の際に多岐に亘って利
用できる。この場合、従来のNMRスペクトルでは共鳴
線がひどく重複する領域が生じていた。多重線−分裂の
消去、即ちJ−エボリューションの再集束は、そのよう
な重複を消去し、従って新たなスペクトル領域を解析の
ために用いることができるようにする。本発明の方法は
異種核間スピン系にも2D交換分光器全般にも用いるこ
とができる。同様に、多量子分光器および磁気共鳴の間
接的観測でも本発明を用いることができる。
種核間スピン・スピン−デカップリング(J−デカップ
リング)にとって特に重要であるが、J結合により生ず
るエボリューションの時間的反転にとっても一般的に重
要であり、ひいては妨害となるJ結合による信号減衰の
除去にとって重要である。本発明の方法は、生体マクロ
分子のNMR分光器を用いた検査の際に多岐に亘って利
用できる。この場合、従来のNMRスペクトルでは共鳴
線がひどく重複する領域が生じていた。多重線−分裂の
消去、即ちJ−エボリューションの再集束は、そのよう
な重複を消去し、従って新たなスペクトル領域を解析の
ために用いることができるようにする。本発明の方法は
異種核間スピン系にも2D交換分光器全般にも用いるこ
とができる。同様に、多量子分光器および磁気共鳴の間
接的観測でも本発明を用いることができる。
本発明の方法の有利な実施例では、タイムリバーサルパ
ルスまたはTRパルスが2つの部分から合成される。即
ち、位相βn+qを有する90°パルスの形の第1の部
分と、場合によりエボリューション時間より短い時間間
隔τを置いて第1の部分に引続く、位相π+qを有す
る90°パルスの形の第2の部分とから成る。その際、
τは、ラジオ波位相を変えるために必要な時間である。
τに対する典型的な値は5・10-6秒である。異なる位
相位置を有する90°パルスの形の2つの部分を用いて
TRパルスを実現することは、従来のNMR分光器を用
いたとき、1つのパルスを発生して、そのパルスがその
エネルギー内容に基づいて90°ではない所定のフレッ
プ角βnを形成するようにすることよりも正確である。
ルスまたはTRパルスが2つの部分から合成される。即
ち、位相βn+qを有する90°パルスの形の第1の部
分と、場合によりエボリューション時間より短い時間間
隔τを置いて第1の部分に引続く、位相π+qを有す
る90°パルスの形の第2の部分とから成る。その際、
τは、ラジオ波位相を変えるために必要な時間である。
τに対する典型的な値は5・10-6秒である。異なる位
相位置を有する90°パルスの形の2つの部分を用いて
TRパルスを実現することは、従来のNMR分光器を用
いたとき、1つのパルスを発生して、そのパルスがその
エネルギー内容に基づいて90°ではない所定のフレッ
プ角βnを形成するようにすることよりも正確である。
既述のように、本発明の方法は殊に2Dスペクトルの記
録に用いるのに適している。従って本発明の方法の有利
な実施例では、2次元核磁気共鳴スペクトルの記録に適
したパルス系列にタイムリバーサルパルスを挿入したも
のを用いる。そのタイムリバーサルパルスの位相は、タ
イムリバーサルパルスに先行する励起パルスのラジオ波
振動の位相から角度βnだけシフトしている。そこで例
えばNOESY実験 (Nuclear Overhauser Enhancement Spectroscop Y核オ
ーバーハウザー効果分光器)に対して次のパルス列を用
いることができる。
録に用いるのに適している。従って本発明の方法の有利
な実施例では、2次元核磁気共鳴スペクトルの記録に適
したパルス系列にタイムリバーサルパルスを挿入したも
のを用いる。そのタイムリバーサルパルスの位相は、タ
イムリバーサルパルスに先行する励起パルスのラジオ波
振動の位相から角度βnだけシフトしている。そこで例
えばNOESY実験 (Nuclear Overhauser Enhancement Spectroscop Y核オ
ーバーハウザー効果分光器)に対して次のパルス列を用
いることができる。
なお、Ψ1,Ψ2はβおよびに依存しない周期で交互
にOおよびπである。これは最低12(2N−1)ステ
ップの位相周期を生じる。
にOおよびπである。これは最低12(2N−1)ステ
ップの位相周期を生じる。
異種核間結合を有するスピン系を調べるために、第1の
パルス列により第1のクラスの核を直接励起し、次に第
2のパルス列により第2のクラスの核の結合による励起
を検出し、本発明の方法を用いる場合第1のパルス系列
にタイムリバーサルパルスを挿入するとよい。ここでも
相応の位相シフトがTRパルスに先行するパルスで行な
われなければならないことは自明であり、実験は本発明
により行なわれる種々の角度の変化を伴って繰り返さ
れ、得られた信号と、所定の重み係数で乗算された信号
は、結合を除去された信号を得るために加算されなけれ
ばならない。
パルス列により第1のクラスの核を直接励起し、次に第
2のパルス列により第2のクラスの核の結合による励起
を検出し、本発明の方法を用いる場合第1のパルス系列
にタイムリバーサルパルスを挿入するとよい。ここでも
相応の位相シフトがTRパルスに先行するパルスで行な
われなければならないことは自明であり、実験は本発明
により行なわれる種々の角度の変化を伴って繰り返さ
れ、得られた信号と、所定の重み係数で乗算された信号
は、結合を除去された信号を得るために加算されなけれ
ばならない。
異種核間結合を有するスピン系の間接的検査は、公知の
方法を利用して次のようにして行なうことができる。即
ち、異種核間結合を有するスピン系の間接検査のため
に、第1のパルス系列を用いて第1のクラスの核を励起
し、第2のパルス系列を用いて第2のクラスの核を励起
し、その場合第1のパルス列の第1の90°パルスに続
く第1の180°パルスが第2のパルス列の2つの90
°パルスの間の中間に位置するようにし、第2のパルス
系列の第2の90°パルスと時間的に一致する第1のパ
ルス系列内の位置にタイムリバーサルパルスを挿入し、
該タイムリバーサルパルスの次に別の180°パルス
を、第1の180°パルスと第1の90°パルスとの間
の時間間隔に等しい時間間隔後に挿入し、第1の種類の
核から放出された共鳴信号の走査を別の180°パルス
から所定の時間間隔をおいて開始し、該所定の時間間隔
は第1の180°パルスとタイムリバーサルパルスとの
間の時間間隔に等しくし、タイムリバーサルパルスは第
1の90°パルスと信号サンプリングの開始点との中間
に位置するようにする。
方法を利用して次のようにして行なうことができる。即
ち、異種核間結合を有するスピン系の間接検査のため
に、第1のパルス系列を用いて第1のクラスの核を励起
し、第2のパルス系列を用いて第2のクラスの核を励起
し、その場合第1のパルス列の第1の90°パルスに続
く第1の180°パルスが第2のパルス列の2つの90
°パルスの間の中間に位置するようにし、第2のパルス
系列の第2の90°パルスと時間的に一致する第1のパ
ルス系列内の位置にタイムリバーサルパルスを挿入し、
該タイムリバーサルパルスの次に別の180°パルス
を、第1の180°パルスと第1の90°パルスとの間
の時間間隔に等しい時間間隔後に挿入し、第1の種類の
核から放出された共鳴信号の走査を別の180°パルス
から所定の時間間隔をおいて開始し、該所定の時間間隔
は第1の180°パルスとタイムリバーサルパルスとの
間の時間間隔に等しくし、タイムリバーサルパルスは第
1の90°パルスと信号サンプリングの開始点との中間
に位置するようにする。
実施例 次に本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。
第1図は、2D−NOE分光器(2Dimentional Nuclea
r Overhauser Enhancement Spectroscopy)に用いられ
るパルス系列の波形図である。このパルス系列に特徴的
なのは3つの90°パルス1,2,3であり、そのうち
第1の90°パルス1は調べるべき試料のスピン系を励
起し、スピン・スピン結合の影響を検出するために第2
の90°パルス2はエボリューション時間t1の後に励
起を繰返し、第3の90°パルス3は、第2の90°パ
ルス2に引続く混合時間τmを終了させる。第3の90
°パルス3に引続いて共鳴信号が干渉信号4として受信
され且つ記録される。その際、エボリューション時間t
1の終りに現われる第2の90°パルス2に比べて第1
の90°パルスと第3の90°パルスのラジオ波振動は
位相位置Ψ1ないしΨ2を有し、他方インターフェログ
ラム4の位相に応じての整列配向は位相Ψ1+Ψ2のラ
ジオ波信号で交互に値Oおよびπとなる。
r Overhauser Enhancement Spectroscopy)に用いられ
るパルス系列の波形図である。このパルス系列に特徴的
なのは3つの90°パルス1,2,3であり、そのうち
第1の90°パルス1は調べるべき試料のスピン系を励
起し、スピン・スピン結合の影響を検出するために第2
の90°パルス2はエボリューション時間t1の後に励
起を繰返し、第3の90°パルス3は、第2の90°パ
ルス2に引続く混合時間τmを終了させる。第3の90
°パルス3に引続いて共鳴信号が干渉信号4として受信
され且つ記録される。その際、エボリューション時間t
1の終りに現われる第2の90°パルス2に比べて第1
の90°パルスと第3の90°パルスのラジオ波振動は
位相位置Ψ1ないしΨ2を有し、他方インターフェログ
ラム4の位相に応じての整列配向は位相Ψ1+Ψ2のラ
ジオ波信号で交互に値Oおよびπとなる。
本発明によればエボリューション時間t1を決める第1
の両90°パルス間にタイムリバーサルパルスないしT
Rパルスが挿入され、図示の実施例ではこのTRパルス
は2つの成分、即ち2つの90°パルス5および6から
成り、これらの2つの90°パルスは相互に時間間隔τ
を置いて連続しており、各々隣接する90°パルス1な
いし2からは間隔t1/2を有する。このうち最初の90
°パルス5のラジオ波振動は位相角βn+qを有し、後
の90°パルス6のラジオ波振動は位相位置π+qを
有する。両90°パルス5,6は、角度βnのスピンモ
ーメントの回転を生ぜしめるパルスの作用を有し、その
位相はqだけシフトしている。さらに第1図に示され
たパルス系列では第1の90°パルス1の位相角がβn
分シフトされており、その結果このパルスのラジオ波振
動は位相角βn+Ψ1を有する。
の両90°パルス間にタイムリバーサルパルスないしT
Rパルスが挿入され、図示の実施例ではこのTRパルス
は2つの成分、即ち2つの90°パルス5および6から
成り、これらの2つの90°パルスは相互に時間間隔τ
を置いて連続しており、各々隣接する90°パルス1な
いし2からは間隔t1/2を有する。このうち最初の90
°パルス5のラジオ波振動は位相角βn+qを有し、後
の90°パルス6のラジオ波振動は位相位置π+qを
有する。両90°パルス5,6は、角度βnのスピンモ
ーメントの回転を生ぜしめるパルスの作用を有し、その
位相はqだけシフトしている。さらに第1図に示され
たパルス系列では第1の90°パルス1の位相角がβn
分シフトされており、その結果このパルスのラジオ波振
動は位相角βn+Ψ1を有する。
位相角βnは試料中の各問題のスピンの結合対の仮定さ
れた最大数N−1により決まる。位相角βnはπ/Nの
インクリメントで変化するので、2N−1個の連続する
励起にとって次式があてはまる。
れた最大数N−1により決まる。位相角βnはπ/Nの
インクリメントで変化するので、2N−1個の連続する
励起にとって次式があてはまる。
n=0、1、2、…、N−1、N+1、…、2N−1 βnにとっての位相サイクルは多量子コヒーレンス(M
QC)の観測の下に導出され、MQCはタイムリバーサ
ルパルスの位相βn+qを有する90°パルス5によっ
て励起される。多量子コヒーレンスは次の関係において
組み合せられなければならない。
QC)の観測の下に導出され、MQCはタイムリバーサ
ルパルスの位相βn+qを有する90°パルス5によっ
て励起される。多量子コヒーレンスは次の関係において
組み合せられなければならない。
この関係式において、Kは実際に存在したMQCの最大
数であり、pはOとKとの間で変わる値、Bpは次数p
の多量子コヒーレンスの重みを示す。J結合またはK−
1以下のJ結合を有するスピンを集束することが望まれ
るとき、位相βnをπ/Nのステップで高めなければな
らず、その際NKである。βサイクルの個々のインク
リメントの重みは値Bpのフーリエ変換により得られ
る。即ち この式において N=0、1、2、…、N−1、N+1、…、2N−1 最も感度の高いN=Kの場合 となる。
数であり、pはOとKとの間で変わる値、Bpは次数p
の多量子コヒーレンスの重みを示す。J結合またはK−
1以下のJ結合を有するスピンを集束することが望まれ
るとき、位相βnをπ/Nのステップで高めなければな
らず、その際NKである。βサイクルの個々のインク
リメントの重みは値Bpのフーリエ変換により得られ
る。即ち この式において N=0、1、2、…、N−1、N+1、…、2N−1 最も感度の高いN=Kの場合 となる。
位相角βnに対する算定された値とN=K=4に対して
割当てられる重みWnとは次の表の通りである。位相q
は、これに関係なく3つの値0、2/3、4/3のいずれかで
ある。
割当てられる重みWnとは次の表の通りである。位相q
は、これに関係なく3つの値0、2/3、4/3のいずれかで
ある。
タイムリバーサルパルスを形成するパルス対5,6は従
って多量子フィルタとみなすこともできる。記述の位相
サイクルはp量子濾波されたスペクトルを で重み付けして得られたパルス位相配列ないし組み合せ
と等価である(OPN)。記載のβnにとっての位
相サイクルはコヒーレント伝送路△pを選択し、そのう
ち△p=Oのみスカラー結合の集束をもたらす。従って
成分△p=Oを全タイムリバーサルパルスの付加的位相
サイクルにより選択する必要がある。このため3ステッ
プサイクルq=O、2π/3、4π/3が用いられ
る。
って多量子フィルタとみなすこともできる。記述の位相
サイクルはp量子濾波されたスペクトルを で重み付けして得られたパルス位相配列ないし組み合せ
と等価である(OPN)。記載のβnにとっての位
相サイクルはコヒーレント伝送路△pを選択し、そのう
ち△p=Oのみスカラー結合の集束をもたらす。従って
成分△p=Oを全タイムリバーサルパルスの付加的位相
サイクルにより選択する必要がある。このため3ステッ
プサイクルq=O、2π/3、4π/3が用いられ
る。
既述のように、位相Ψ1およびΨ2は通常のNOESY
実験に所属する。その周期的変化は軸方向の線(Ψ1=
O、π)の抑圧ならびに混合時間τm(Ψ2=O、π)
の間の単量子コヒーレントに用いられる。従来のNOE
分光器で周知の問題となっているゼロ量子抑圧は、タイ
ムリバーサルを用いたNOESY(NOESY−TR)
ではJ結合の集束故に不必要である。正と負の周波数を
分離して純粋な2D吸収線を得るために、時間に比例し
て位相を高める方法(TPPI−Methode)を通常のよう
にして第1のパルスに用いることが出来ることはいうま
でもない。
実験に所属する。その周期的変化は軸方向の線(Ψ1=
O、π)の抑圧ならびに混合時間τm(Ψ2=O、π)
の間の単量子コヒーレントに用いられる。従来のNOE
分光器で周知の問題となっているゼロ量子抑圧は、タイ
ムリバーサルを用いたNOESY(NOESY−TR)
ではJ結合の集束故に不必要である。正と負の周波数を
分離して純粋な2D吸収線を得るために、時間に比例し
て位相を高める方法(TPPI−Methode)を通常のよう
にして第1のパルスに用いることが出来ることはいうま
でもない。
NOESY−TR実験にも欠点がないわけではない。つ
まり従来のNOESYに比べて、感度が係数約2.5のオ
ーダで低下する。その正確な値は結合したスピンの数K
に依存する。さらに望ましくないクロスピークが結合ス
ピン系の位置(ω1,ω2)=(1/2[Ωk+Ω1],Ωm)
に生ずることがある。さらにスピンImがIkおよびI1
などの同じスピン系に所属するかまたはIKまたはI1に
関するクロス緩和を有することがある。しかしこれらの
線は所望のω1デカップリング線から容易に区別するこ
とができる。なぜならω1に関して逆相の多重線構造を
有するからである。必要とあらば、望ましくない線を、
NOESYでのゼロ量子コヒーレンスの抑圧に類似の方
法で抑圧することもできる。
まり従来のNOESYに比べて、感度が係数約2.5のオ
ーダで低下する。その正確な値は結合したスピンの数K
に依存する。さらに望ましくないクロスピークが結合ス
ピン系の位置(ω1,ω2)=(1/2[Ωk+Ω1],Ωm)
に生ずることがある。さらにスピンImがIkおよびI1
などの同じスピン系に所属するかまたはIKまたはI1に
関するクロス緩和を有することがある。しかしこれらの
線は所望のω1デカップリング線から容易に区別するこ
とができる。なぜならω1に関して逆相の多重線構造を
有するからである。必要とあらば、望ましくない線を、
NOESYでのゼロ量子コヒーレンスの抑圧に類似の方
法で抑圧することもできる。
第2図〜第4図には本発明の方法の作用が、デルタペプ
チドLHRHまたはp−G1u−His−Trp−Se
r−Tyr−Gly6−Leu−Arg−Pro−Gl
y10−NH2の2D−NOEスペクトログラムの記録に
ついて明示されている。第2図の従来のNOESYグラ
フでは2つの枠で囲んだ領域11,12にクロスピーク
の強度の重複が見られ、この重複が線の帰属ないし同定
を妨げており、NOEスペクトログラムの定量的評価を
不可能にしている。第3a図と第4a図には再び領域1
1および12が拡大して示されている。本発明の方法を
用いて達成されるω1方向におけるデカップリングによ
って、第3b図および第4b図に示すような2Dスペク
トログラム11′ないし12′が得られる。グラフ11
と11′ないし12と12′の比較によりω1方向にお
ける線分裂の消去が明らかであり、個々の線を明確に識
別でき、ひいては申し分のないスペクトログラム解析が
可能である。図示のスペクトログラムは300MHz
NOEスペクトルのNH−CαH領域の概略図を示す。
記録は、ゼロで充填された2K×2Kデータマトリック
スに対する700t1サンプリングを用いて行なわれた
ものである。
チドLHRHまたはp−G1u−His−Trp−Se
r−Tyr−Gly6−Leu−Arg−Pro−Gl
y10−NH2の2D−NOEスペクトログラムの記録に
ついて明示されている。第2図の従来のNOESYグラ
フでは2つの枠で囲んだ領域11,12にクロスピーク
の強度の重複が見られ、この重複が線の帰属ないし同定
を妨げており、NOEスペクトログラムの定量的評価を
不可能にしている。第3a図と第4a図には再び領域1
1および12が拡大して示されている。本発明の方法を
用いて達成されるω1方向におけるデカップリングによ
って、第3b図および第4b図に示すような2Dスペク
トログラム11′ないし12′が得られる。グラフ11
と11′ないし12と12′の比較によりω1方向にお
ける線分裂の消去が明らかであり、個々の線を明確に識
別でき、ひいては申し分のないスペクトログラム解析が
可能である。図示のスペクトログラムは300MHz
NOEスペクトルのNH−CαH領域の概略図を示す。
記録は、ゼロで充填された2K×2Kデータマトリック
スに対する700t1サンプリングを用いて行なわれた
ものである。
本発明の方法の大きな意義は、NOESYスペクトルの
定量的評価、即ちクロスピークの信号振幅の測定が原子
の間隔に関する直接的情報を提供することにある。この
情報は、生物学上のマクロ分子の3次元構造の解明にと
って非常に重要なものである。しかしこのような定量的
評価は、クロスピークが従来のNOESYスペクトルに
おけるように重複していると不可能である。本発明のN
OESY−TR方法は、従来ならばクロスピークが重複
していたような場合でも所望の情報を得ることができる
という全く新しい方法である。
定量的評価、即ちクロスピークの信号振幅の測定が原子
の間隔に関する直接的情報を提供することにある。この
情報は、生物学上のマクロ分子の3次元構造の解明にと
って非常に重要なものである。しかしこのような定量的
評価は、クロスピークが従来のNOESYスペクトルに
おけるように重複していると不可能である。本発明のN
OESY−TR方法は、従来ならばクロスピークが重複
していたような場合でも所望の情報を得ることができる
という全く新しい方法である。
既存のように、本発明の方法は2D−NOE分光器に関
するJ結合でのエボリューションを反転するのに適して
いるのみならず、他の目的にも用いることができる。実
際にはタイムリバーサルパルス(略してTR要素)は所
属の位相シフトを用いて、同種核間または異種核間デカ
ップリングが望まれる多数の異なるパルス列に挿入する
ことができる。第5図〜第10図は、別の実験で用いる
ことができるパルス列を示す。
するJ結合でのエボリューションを反転するのに適して
いるのみならず、他の目的にも用いることができる。実
際にはタイムリバーサルパルス(略してTR要素)は所
属の位相シフトを用いて、同種核間または異種核間デカ
ップリングが望まれる多数の異なるパルス列に挿入する
ことができる。第5図〜第10図は、別の実験で用いる
ことができるパルス列を示す。
第5図は、(同種核間)交換過程の観測のためのパルス
列を一般的に示すものであり、そこでは交換過程の観測
のために90°の励起パルス21にエボリューション時
間t1が続き、その次にインターフェログラム22がパ
ルス対24の入射後に記録される。上記パルス対24
は、独立した位相サイクルを有する公知の2量子フィル
タを形成している。エボリューション時間半値t1/2の
後に、TR要素23が挿入され、このTR要素もやはり
既述のように2つの、位相シフトβn+qないしπ+
qを有する90°成分から成る。相応に、TR要素23
に先行する90°パルス21は位相シフトβnを有す
る。この実験では、従来ならば存在した無意味で障害と
なる対角線信号(周波数ω1=ω2のときの非相関信
号)のない、同種核間J結合2Dスペクトルが得られ
る。
列を一般的に示すものであり、そこでは交換過程の観測
のために90°の励起パルス21にエボリューション時
間t1が続き、その次にインターフェログラム22がパ
ルス対24の入射後に記録される。上記パルス対24
は、独立した位相サイクルを有する公知の2量子フィル
タを形成している。エボリューション時間半値t1/2の
後に、TR要素23が挿入され、このTR要素もやはり
既述のように2つの、位相シフトβn+qないしπ+
qを有する90°成分から成る。相応に、TR要素23
に先行する90°パルス21は位相シフトβnを有す
る。この実験では、従来ならば存在した無意味で障害と
なる対角線信号(周波数ω1=ω2のときの非相関信
号)のない、同種核間J結合2Dスペクトルが得られ
る。
J相関2D分光器(COSY)では、90°の励起パル
ス31に引続くエボリューション時間t1の終りに、混
合時間τmが別の90°パルスによって終結させられる
のではなく、混合時間半値τm/2の経過後に180°パ
ルス32が続き、この180°パルスの次に混合時間τ
mの経過後に別の90°パルス33が生じ、このときイ
ンターフェログラム34の記録が行なわれる。ここでも
やはり、第6図に示すように、本発明によるTR要素3
5がエボリューション時間半値t1/2の経過後に挿入さ
れる。やはりTR要素35に先行する90°パルス31
は位相シフトβnを伴っている。相応のことが第7図の
全相関2Dスペクトログラム(TOCSY)にも当ては
まり、そこではもっぱらエボリューション時間τmの間
じゅう1つの飽和パルス36が入射する。
ス31に引続くエボリューション時間t1の終りに、混
合時間τmが別の90°パルスによって終結させられる
のではなく、混合時間半値τm/2の経過後に180°パ
ルス32が続き、この180°パルスの次に混合時間τ
mの経過後に別の90°パルス33が生じ、このときイ
ンターフェログラム34の記録が行なわれる。ここでも
やはり、第6図に示すように、本発明によるTR要素3
5がエボリューション時間半値t1/2の経過後に挿入さ
れる。やはりTR要素35に先行する90°パルス31
は位相シフトβnを伴っている。相応のことが第7図の
全相関2Dスペクトログラム(TOCSY)にも当ては
まり、そこではもっぱらエボリューション時間τmの間
じゅう1つの飽和パルス36が入射する。
第8図は多量子スペクトログラムの記録のために用いら
れるパルス列の波形図を示す。ここでもやはりエボリュ
ーション時間t1が第1の90°パルス41により開始
され、第2の90°パルス42により終結される。前述
のパルス列と違うのは、エボリューション時間t1を開
始させる90°パルス41の前に別の90°パルス43
と180°パルス44とが照射されていることである。
インターフェログラム45の記録は最後の90°パルス
42の次に行なわれる。やはり本発明によるTR要素4
6がエボリューション時間半値t1/2後にパルス列に挿
入される。この場合、エボリューション時間を開始させ
る90°パルス41がβnの位相シフトを伴っているだ
けでなく、別の、TR要素に先行するパルス43および
44もβnの位相シフトを伴っている。
れるパルス列の波形図を示す。ここでもやはりエボリュ
ーション時間t1が第1の90°パルス41により開始
され、第2の90°パルス42により終結される。前述
のパルス列と違うのは、エボリューション時間t1を開
始させる90°パルス41の前に別の90°パルス43
と180°パルス44とが照射されていることである。
インターフェログラム45の記録は最後の90°パルス
42の次に行なわれる。やはり本発明によるTR要素4
6がエボリューション時間半値t1/2後にパルス列に挿
入される。この場合、エボリューション時間を開始させ
る90°パルス41がβnの位相シフトを伴っているだ
けでなく、別の、TR要素に先行するパルス43および
44もβnの位相シフトを伴っている。
最後に、異種核間結合の検査と磁気共鳴の間接的観測と
に用いられるパルス列を第9図および第10図に示す。
第9図に示すパルス列では、調べるべき試料のHスピン
が2つの90°パルス51,52により励起され、90
°パルス51がエボリューション時間t1をトリガし、
90°パルス52が終わらせる。第2の90°パルス5
2と共に、90°パルス53がH原子と結合したスピン
系のX原子のために照射される。このX原子は、例えば
炭素−13である。時間間隔τ′後に記録されたX原子
のインターフェログラム54は、X原子がエボリューシ
ョン時間t1の間に、先に励起されたH原子の異種核間
結合によりどれくらいの量励起されたかを示す。ここで
もやはり本発明によりTR要素55が、エボリューショ
ン時間t1を定める両90°パルス51,52の間に挿
入され、第1の90°パルス51の位相は既述のように
変化させられる。時間間隔τ′はその中間に180°パ
ルス56,57を有し、通常のように、デカップラー5
8の投入前に逆相信号の集束のために用いられる。
に用いられるパルス列を第9図および第10図に示す。
第9図に示すパルス列では、調べるべき試料のHスピン
が2つの90°パルス51,52により励起され、90
°パルス51がエボリューション時間t1をトリガし、
90°パルス52が終わらせる。第2の90°パルス5
2と共に、90°パルス53がH原子と結合したスピン
系のX原子のために照射される。このX原子は、例えば
炭素−13である。時間間隔τ′後に記録されたX原子
のインターフェログラム54は、X原子がエボリューシ
ョン時間t1の間に、先に励起されたH原子の異種核間
結合によりどれくらいの量励起されたかを示す。ここで
もやはり本発明によりTR要素55が、エボリューショ
ン時間t1を定める両90°パルス51,52の間に挿
入され、第1の90°パルス51の位相は既述のように
変化させられる。時間間隔τ′はその中間に180°パ
ルス56,57を有し、通常のように、デカップラー5
8の投入前に逆相信号の集束のために用いられる。
第10図に示す間接分光器では、両原子HおよびXが混
合時間τmの時間間隔において各々1つの90°パルス
61ないし62により励起される。X原子の励起に用い
られる時間的に後の90°パルス62には、別の90°
パルス63がエボリューション時間t1の後に続いてお
り、これに対し、先に励起された方の第1の原子Hの第
1クラスには180°パルス64が照射され、この18
0°パルスは第1の90°パルスから時間τm+t1/2経
過後に生ずる。通常ならば、間接分光器では第1クラス
の原子Hの観測を180°パルス64から時間t1/2+
τmの経過後に行うのだが、本発明の方法を用いる場
合、180°パルス64から時間t1/2後にTR要素6
5が挿入され、このTR要素は、従って、時間間隔t1
の終りを定める90°パルス63と時間的に一致し、こ
の90°パルス63は別のクラスの原子Cに照射され
る。上記のTR要素65の次に時間間隔τm+t1/2後に
別の180°パルス66が発生される。インターフェロ
グラム67の記録は第1クラスの原子Hについて、最後
の180°パルス66の入射後時間t1/2の経過後に行
なわれる。ここで第1の90°励起パルス61からイン
ターフェログラム67の記録までの全エボリューション
時間は、時間の和 τm+t1/2+t1/2+τm+t1/2+t1/2=2(t1+τm)から
算定することができる。それ故TR要素65はやはり全
エボリューション時間の中間に挿入されていることにな
る。なぜならTR要素の90°励起パルス61からの時
間間隔は値τm+t1だからである。ここでも、TR要
素65に先行する90°パルス61ないし180°パル
ス65はラジオ波振動の位相から位相角βnシフトした
位相を有することはいうまでもない。
合時間τmの時間間隔において各々1つの90°パルス
61ないし62により励起される。X原子の励起に用い
られる時間的に後の90°パルス62には、別の90°
パルス63がエボリューション時間t1の後に続いてお
り、これに対し、先に励起された方の第1の原子Hの第
1クラスには180°パルス64が照射され、この18
0°パルスは第1の90°パルスから時間τm+t1/2経
過後に生ずる。通常ならば、間接分光器では第1クラス
の原子Hの観測を180°パルス64から時間t1/2+
τmの経過後に行うのだが、本発明の方法を用いる場
合、180°パルス64から時間t1/2後にTR要素6
5が挿入され、このTR要素は、従って、時間間隔t1
の終りを定める90°パルス63と時間的に一致し、こ
の90°パルス63は別のクラスの原子Cに照射され
る。上記のTR要素65の次に時間間隔τm+t1/2後に
別の180°パルス66が発生される。インターフェロ
グラム67の記録は第1クラスの原子Hについて、最後
の180°パルス66の入射後時間t1/2の経過後に行
なわれる。ここで第1の90°励起パルス61からイン
ターフェログラム67の記録までの全エボリューション
時間は、時間の和 τm+t1/2+t1/2+τm+t1/2+t1/2=2(t1+τm)から
算定することができる。それ故TR要素65はやはり全
エボリューション時間の中間に挿入されていることにな
る。なぜならTR要素の90°励起パルス61からの時
間間隔は値τm+t1だからである。ここでも、TR要
素65に先行する90°パルス61ないし180°パル
ス65はラジオ波振動の位相から位相角βnシフトした
位相を有することはいうまでもない。
上記の実施例は、本発明の原理が、多くの公知のパルス
群で用いることができることを示しており、これらのパ
ルス群を用いて、スピン系をスペクトログラムの記録、
殊に2Dスペクトログラムの記録の為に励起させる。そ
の際、TR要素が、殊にω1デカップリングをすべての
同種核または異種核2D実験で達成するために挿入され
ており、同種核または異種核2D実験では、同種核間結
合に関して同相の成分がエボリューション時間の終りに
選択される。
群で用いることができることを示しており、これらのパ
ルス群を用いて、スピン系をスペクトログラムの記録、
殊に2Dスペクトログラムの記録の為に励起させる。そ
の際、TR要素が、殊にω1デカップリングをすべての
同種核または異種核2D実験で達成するために挿入され
ており、同種核または異種核2D実験では、同種核間結
合に関して同相の成分がエボリューション時間の終りに
選択される。
本発明の方法は、そのラジオ波振動の時間間隔ならびに
コヒーレントな基準振動に対する位相位置を調整可能な
連続するラジオ波パルスの発生器を有するすべての核磁
気共鳴分光器、即ちすべての現代のパルスーフーリエ変
換分光器を用いて実行することができる。
コヒーレントな基準振動に対する位相位置を調整可能な
連続するラジオ波パルスの発生器を有するすべての核磁
気共鳴分光器、即ちすべての現代のパルスーフーリエ変
換分光器を用いて実行することができる。
以上述べた実施例の個々の特徴は、それ自体として、又
は種々の組み合せにおいて、別の実施例に応用できるこ
とはいうまでもない。
は種々の組み合せにおいて、別の実施例に応用できるこ
とはいうまでもない。
発明の効果 本発明の方法により、スカラースピンスピン結合故に起
きるエボリューションを時間的に反転させることができ
るので、同種核間デカップリングが得られ、且つ定時間
実験の欠点を回避することができる。
きるエボリューションを時間的に反転させることができ
るので、同種核間デカップリングが得られ、且つ定時間
実験の欠点を回避することができる。
第1図は2D−NOESY実験にとって必要な、本発明
により変形されたパルス列の波形図、第2図は従来の方
法によるデカペプチドLHRH 2D−NOEスペクト
ルを再生した図、第3図a)は第2図のスペクトルの領
域11の拡大図、第3図b)はタイムリバーサルパルス
により反転を行った同じ領域11のスペクトルの図、第
4図a)は第2図のスペクトルの領域12の拡大図、第
4図b)はタイムリバーサルパルスにより反転を行った
同じ領域12のスペクトルの図、第5図〜第10図は各
々本発明により変形されたパルス列の実施例の種々の波
形図である。 t1…エボリューション時間、5,6;23,35,4
6,55,65…タイムリバーサルパルス、61…第1
の90°パルス、63…第2の90°パルス、64…第
1の180°パルス、66…別の180°パルス、τm
…混合時間
により変形されたパルス列の波形図、第2図は従来の方
法によるデカペプチドLHRH 2D−NOEスペクト
ルを再生した図、第3図a)は第2図のスペクトルの領
域11の拡大図、第3図b)はタイムリバーサルパルス
により反転を行った同じ領域11のスペクトルの図、第
4図a)は第2図のスペクトルの領域12の拡大図、第
4図b)はタイムリバーサルパルスにより反転を行った
同じ領域12のスペクトルの図、第5図〜第10図は各
々本発明により変形されたパルス列の実施例の種々の波
形図である。 t1…エボリューション時間、5,6;23,35,4
6,55,65…タイムリバーサルパルス、61…第1
の90°パルス、63…第2の90°パルス、64…第
1の180°パルス、66…別の180°パルス、τm
…混合時間
Claims (7)
- 【請求項1】分子スピン系間で相互作用が行われ、分子
スピン系が90°パルスにより励起され、励起された前
記分子スピン系の共鳴シグナルの観測が90°パルスに
続くエボリューション時間(t1)の経過後にはじめて
行なわれる、分子スピン系の核磁気共鳴スペクトルの検
出方法において、 エボリューション時間半値(t1/2)後にスピンモーメ
ントをフリップ角βnだけ回転させるタイムリバーサル
パルス(5,6)を分子スピン系に照射し、該タイムリ
バーサルパルスのラジオ波振動が基準位相位置に対して
位相シフトqを有しており、これに対し、前記タイム
リバーサルパルス(5,6)に先行する90°パルス
(1)のラジオ波振動が前記基準位相位置に対して角度
Ψ+βnだけ位相シフトしており、その際Ψは0かまた
はπを意味しており、βnは前記タイムリバーサルパル
ス(5,6)の前記フリップ角と一致しており且つ前記
分子スピン系中で互いに結合したスピンの最大数Nによ
り、式 但し、n=0、1、2、…、N−1、N+1、…、2N
−1 に従って決定され、これに対しqはβnとは無関係に値 但し、q=0、1、2 のうちの1つを順次とり、 複数の共鳴シグナルを3(2N−1)回の励起に基づき
受信し、かつ重み係数Wn を乗算し、前記複数の共鳴シグナルを加算して合成シグ
ナルを形成し、該合成シグナルの重み係数は係数 をフーリエ変換したものであり、その際、Kは実際に前
記分子スピン系において生じた結合の最大数であり、q
はOとKとの間で連続的に変化する整数であり、従って であり、N=KのときδK,Nは値1を有し、それ以外は
ゼロであることを特徴とする、核磁気共鳴スペクトルの
検出方法。 - 【請求項2】タイムリバーサルパルス(5,6)が、位
相βn+qの90°パルスの形の第1の部分(5)と、
該第1の部分に続く位相π+qの90°パルスの形の
第2の部分とを備えている特許請求の範囲第1項記載の
核磁気共鳴スペクトルの検出方法。 - 【請求項3】2次元核磁気共鳴スペクトルの記録に適し
ており、タイムリバーサルパルス(5,6)を挿入した
パルス列を用い、該パルス列において、タイムリバーサ
ルパルス(5,6)に先行する励起パルス(1)のラジ
オ波振動の位相を角度βnだけシフトさせる特許請求の
範囲第1項または第2項記載の核磁気共鳴スペクトルの
検出方法。 - 【請求項4】パルス列は 下記の式で表わされるパルス列を使用し、即ち、 であり、その際、Ψ1およびΨ2はβおよびに依存し
ない周期で交互にOおよびπであり、τmはNOESY
実験の可変混合時間であり、acq・(Ψ1+Ψ2)はデ
ータ取得ないし測定シグナルを示す特許請求の範囲第3
項記載の核磁気共鳴スペクトルの検出方法。 - 【請求項5】異種核間結合を有するスピン系を調べるた
めに、第1のパルス系列により第1の種類の核を直接励
起し、次に第2の種類の核の当該の結合により生じてい
る励起状態を第2のパルス系列により検出する核磁気共
鳴スペクトルの検出方法において、前記第1のパルス系
列にタイムリバーサルパルス(55)を挿入する特許請
求の範囲第3項記載の核磁気共鳴スペクトルの検出方
法。 - 【請求項6】異種核間結合を有するスピン系を間接的に
調べるために、第1のパルス系列を用いて第1のクラス
の核を励起し、第2のパルス系列を用いて第2のクラス
の核を励起し、その場合前記第1のパルス系列の第1の
90°パルスに続く第1の180°パルスが前記第2の
パルス系列の2つの90°パルス間の中間に位置するよ
うにした核磁気共鳴スペクトルの検出方法において、前
記第2のパルス系列の前記第2の90°パルス(63)
と時間的に一致する前記第1のパルス系列内の位置に前
記タイムリバーサルパルス(65)を挿入し、該タイム
リバーサルパルス(65)の次に別の180°パルス
(66)を、前記第1の180°パルス(64)と前記
第1の90°パルス(61)との間の時間間隔に等しい
時間間隔後に挿入し、前記第1のクラスの核(H)から
送出された共鳴シグナルのサンプリングを前記別の18
0°パルス(66)から所定の時間間隔をおいて開始
し、該所定の時間間隔は前記第1の180°パルス(6
4)と前記タイムリバーサルパルス(65)との間の時
間間隔に等しくし、前記タイムリバーサルパルス(6
5)は前記第1の90°パルス(61)と前記信号サン
プリングの開始点(67)との中間に位置する特許請求
の範囲第3項記載の核磁気共鳴スペクトルの検出方法。 - 【請求項7】タイムリバーサルパルス(5,6)の第2
の部分を、エボリューション時間より短い時間間隔τを
おいてタイムリバーサルパルス(5,6)の第1の部分
に続ける特許請求の範囲第2項記載の核磁気共鳴スペク
トルの検出方法。
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