JPH06138160A - 表面ポテンシャル測定装置 - Google Patents

表面ポテンシャル測定装置

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JPH06138160A
JPH06138160A JP29123692A JP29123692A JPH06138160A JP H06138160 A JPH06138160 A JP H06138160A JP 29123692 A JP29123692 A JP 29123692A JP 29123692 A JP29123692 A JP 29123692A JP H06138160 A JPH06138160 A JP H06138160A
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JP
Japan
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probe
sample
needle
vibration
work function
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JP29123692A
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English (en)
Inventor
Doushiyaku Rishiyaado
ドゥシャク リシャード
Fumihiko Otani
文彦 大谷
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料表面の微小な領域の仕事関数を測定で
き、しかも、その仕事関数のマッピングを可能とした表
面ポテンシャル測定装置を提供する。 【構成】 基本的に振動プローブCPD法を採用した測
定装置において、振動プローブとして針状の部材を用い
ているとともに、その針状プローブを平行移動して試料
表面に対する位置を変更するための移動手段を設けてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属や半導体などの表
面ポテンシャル(仕事関数)を測定する装置に関し、例
えば界面科学(surface sience),材料科学(matairia
ls science)や吸着・脱離の研究分野、あるいは表面物
性分野などで利用される表面ポテンシャル測定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】金属や半導体などの仕事関数を測定する
方法としては、一般に、ダイオード法と振動プローブC
PD(contact potential difference:接触電位差)法
が代表的な方法で、これら二つの測定法のうち、振動プ
ローブCPD法が感度の良い測定値が得られる点で優れ
ている。
【0003】その振動プローブCPD法は、真空下に試
料と振動板とを所定の間隔を隔てて互いに対向して配置
しておき、その振動板に振動を与えることによって発生
する振動板と試料との間の容量変化から接触電位差すな
わち仕事関数を求める方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の振動
プローブCPD法を採用した従来の表面ポテンシャル測
定装置によれば、プローブが振動板でその面積が大きい
ため、仕事関数の測定値は、試料表面上の広い領域での
平均値しか得られないといった問題があった。
【0005】また、面積の大きい振動板は汚れ易く、こ
のことが大きな測定誤差をもたらす要因となる点、さら
に、試料と振動板との間の距離が大きいことから、容量
変化により発生する電流が小さく、このため測定の高感
度化に限界がある点などの問題もある。
【0006】本発明はそのような事情に鑑みてなされた
もので、試料表面の微小な領域の仕事関数を測定でき、
しかも、その仕事関数のマッピングを可能とした表面ポ
テンシャル測定装置の提供を所期の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの構成を、実施例に対応する図1,図2を参照しつつ
説明すると、本発明は、プローブを試料に対して所定の
間隔を隔てて配置した状態でそのプローブに振動を与
え、この振動によって当該プローブと試料との間に生じ
る容量変化を測定して、その測定値を試料の表面状態を
示す情報として供するように構成された装置において、
上記のプローブとして針状の部材を用いるとともに、そ
の針状プローブ1を試料Sの表面に対して垂直に支持し
た状態で、針状プローブ1に、上記垂直方向への振動を
与える加振手段(例えばピエゾ素子2a)と、針状プロ
ーブ1を平行移動して試料Sに対する位置を変更するた
めの移動手段(微小移動部3,マニピュレータ4)を設
けたことを特徴としている。
【0008】
【作用】振動プローブCPD法において、振動プローブ
として針状の部材を用いることで、その針状プローブ1
の直径程度の微小領域の仕事関数の測定が可能になる。
しかも、そのような針状プローブ1を平行移動可能とす
ることで、試料Sの表面の各部位の仕事関数を得ること
もできる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例を、以下、図面に基づいて説
明する。図1は本発明実施例の構成を示すブロック図
で、図2はそのプローブ1の周辺部分を示す要部構造図
である。
【0010】まず、本発明の表面ポテンシャル測定装置
は、基本的には振動プローブCPD法を採用した装置で
あるが、注目すべき点は振動プローブとして針状の部材
を用いている点にある。
【0011】その針状プローブ1は、図1に示すよう
に、微小振動部2の先端に固着されており、さらに、微
小振動部2は、微小移動部3を介して3軸(X,Y,Z) 移動
用のマニピュレータ4に支持されている。
【0012】また、針状プローブ1の前方には、図2に
示すように、試料ホルダ12,13が配置されており、
このホルダ12,13に試料Sを装着した状態では、そ
の試料表面に対してプローブ1が垂直に位置する。な
お、試料Sの上部を保持するホルダ13には、投光LE
D14aとその受光器14bとが互いに対向して配置さ
れた構造の位置検出器14が設けられている。この検出
器14は微小振動部2の先端に固着された位置検出用の
アーム11の検出、すなわち針状プローブ1先端の試料
S表面に対する位置(X,Y,Z 方向)を検出するためのも
のである。
【0013】さて、微小移動部3は、X,Y,Zの各方
向に、それぞれ延びる3本のピエゾ素子3a,3bおよ
び3cが順次に連結された構造で、そのX方向のピエゾ
素子3aの一端がマニピュレータ4に固着されている。
従って、この微小移動部3は各ピエゾ素子3a,3b,
3cの駆動によって、そのZ方向のピエゾ素子3cの先
端部が、マニピュレータ4の先端部の位置に対してX,
Y,Zのいずれの方向にも微小移動が可能で、そのZ方
向のピエゾ素子3cの先端部に、先の微小振動部2が固
着されている。
【0014】微小振動部2は、Z方向に沿って延びる1
本のピエゾ素子2aによって構成されており、そのピエ
ゾ素子2aを振動制御回路6によって駆動することで、
針状プローブ1をZ方向に沿って、所定の振動数および
振幅で振動させることができる。
【0015】一方、ホルダ12,13に装着された試料
Sと、針状プローブ1との間には、測定回路5が接続さ
れる。この測定回路5は、針状プローブ1側に位置する
抵抗Rと、試料S側に位置する可変電圧電源5bとが直
列に接続された回路で、さらに抵抗Rの両端の電圧Vin
を検出する作動増幅器5aが接続されている。
【0016】そして、以上の構成のうち、回路系以外の
構成部品は超高真空(UHV)システム20内に配置さ
れる。なお、図中の符号21は真空フランジである。次
に、本発明実施例の作用を述べる。
【0017】まず、測定を開始する前に、針状プローブ
1を試料Sに対して位置決めするわけであるが、その手
順は、マニピュレータ4で針状プローブ1を、X,Y,
Zの各方向に移動して、そのプローブ先端を試料Sに対
して概略位置決めし、次いで微小移動部3の駆動によっ
てプローブ先端を更に正確に位置決めして、針状プロー
ブ1の先端を、試料Sの表面に対してX−Y方向の所定
部位で、かつ、試料表面からZ方向に所定の距離を隔て
た位置に配置する。なお、これらの位置決めは先に説明
した検出器14の位置検出情報に基づいて制御する。
【0018】以上の位置決めを行った後、振動制御回路
6によって微小振動部2を駆動して針状プローブ1に振
動を与える。ここで、針状プローブ1を、ある振動数で
振動させると、抵抗Rに電流が流れてその両端間には時
間的に振動する電圧Vinが発生する。この電圧Vinの値
を作動増幅器5aの出力でモニタしつつ、可変電圧電源
5bを操作して電圧値VB を変化させてゆく。このよう
な操作において、VB =−V12(V12:プローブと試料
との接触電位差)となったときにはVin=0となり、従
って、作動増幅器5aの出力が定常状態で「0」になっ
た時点での可変電圧電源5bの電圧値VB から求めるべ
き接触電位差V12(V12=−VB )を得ることができ
る。
【0019】そして、以上のようにして、試料S表面上
の一つポイントの測定が完了した後に、マニピュレータ
4および微小移動部3の駆動によって、針状プローブ1
の先端を試料S表面上の他の部位へと移動させて先と同
等の測定を行い、さらに、針状プローブ1の移動・位置
決めおよび測定を順次に繰り返してゆくことによって試
料Sの表面全体にわたっての仕事関数のマッピングを行
うことができる。
【0020】以上の本発明実施例によれば、針状プロー
ブ1をピエゾ素子3cによってZ方向に微小移動して位
置決めするので、そのプローブ先端と試料S表面との間
の距離を、一般的な振動プローブ法に対して非常に小さ
くすることできるとともに、そのような位置決めを高精
度で行うことができる。さらに、針状プローブ1の振動
にもピエゾ素子2aを使用しているので、その振動数を
高くしても振幅等を高精度で制御できる結果、測定の感
度が従来に比して極めて高くなり、これによって、より
正確な仕事関数の測定値(絶対値)を得ることができ
る。
【0021】また、マッピングの際の針状プローブ1の
X−Y方向への移動もピエゾ素子3a,3bによって精
密にかつ高精度で制御できることから、ナノメータスケ
ールで試料の表面モフォロジを反映した仕事関数マップ
を得ることができる。
【0022】さらに、針状プローブ1の直径程度の微小
な領域の仕事関数を測定することが可能なことから、本
発明装置を用いて、例えば成膜過程での膜成長面の仕事
関数を測定すれば、その仕事関数の測定値の時間的な変
化の状態から、膜成長の仕方を微視的に観察することも
可能になる。
【0023】ここで、以上の本発明実施例の構成に加え
て、図3に示すように、針状プローブ1の周囲に円筒形
状の電極30を配置しておき、この電極30を用いた電
子衝撃加熱によって、針状プローブ1をクリーニングす
るように構成しておけば、針状プローブ1を真空システ
ム20の外部に取り出すことなく、長期間にわたって清
浄な状態を維持できる。その結果、針状プローブ1のメ
ンテナンスフリーの実現化ひいては測定の効率化を達成
することができる。なお、クリーニングを行う際には、
針状プローブ1に配線31を通じてバイアス電圧を印加
するとともに、電極30に配線32を通じて電流を供給
して、電極30から発生した熱電子を針状プローブ1に
照射する。
【0024】また、以上の本発明実施例では、針状プロ
ーブ1の微小移動および振動にピエゾ素子を用いている
が、本発明はこれに限られることなく、それらの移動・
振動手段としては、ピエゾ素子と同程度の変位を、電気
的あるいは機構的に与えることのできる他の同等の代替
手段を用いてもよい。
【0025】なお、本発明は、基本的には、針状プロー
ブおよび試料などを超高真空システム下において測定を
行うシステムとするが、これに限られることなく、本発
明を利用して、大気圧で動作する測定システムを構築す
ることも可能である。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の測定装置
によれば、基本的には振動プローブCPD法を採用し
て、振動プローブとして針状の部材を用いているととも
に、その針状プローブを平行移動して、試料表面に対す
る位置を変更可能な構造としたから、試料表面の微小な
面積の仕事関数を測定することが可能となるとともに、
その微小面積の単位で仕事関数のマッピングを行うこと
が可能となる。しかも、プローブの作用面つまり試料表
面と対面する部分の面積が、従来の振動板に比して非常
に小さくなることから、プローブの汚れ等による悪影響
も少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の構成を示すブロック図
【図2】その実施例の針状プローブ1の周辺部分を示す
要部構造図
【図3】本発明実施例の変形例の説明図
【符号の説明】
1・・・・針状プローブ 2・・・・微小振動部 2a・・・・ピエゾ素子 3・・・・微小移動部 3a,3b,3c・・・・ピエゾ素子 4・・・・マニピュレータ 5・・・・測定回路 6・・・・振動制御回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブを試料に対して所定の間隔を隔
    てて配置した状態で上記プローブに振動を与え、この振
    動によって当該プローブと試料との間に生じる容量変化
    を測定して、その測定値を試料の表面状態を示す情報と
    して供するように構成された装置において、上記のプロ
    ーブとして針状の部材を用いるとともに、その針状プロ
    ーブを試料表面に対して垂直に支持した状態で、当該針
    状プローブに、上記垂直方向への振動を与える加振手段
    と、上記針状プローブを平行移動して上記試料に対する
    位置を変更するための移動手段を設けたことを特徴とす
    る表面ポテンシャル測定装置。
JP29123692A 1992-10-29 1992-10-29 表面ポテンシャル測定装置 Pending JPH06138160A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08153762A (ja) * 1994-11-28 1996-06-11 Nec Corp 2層膜接触電位差測定装置及び2層膜接触電位差の測定 方法
WO2017183304A1 (ja) * 2016-04-21 2017-10-26 国立研究開発法人産業技術総合研究所 静電気分布計測装置

Cited By (3)

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WO2017183304A1 (ja) * 2016-04-21 2017-10-26 国立研究開発法人産業技術総合研究所 静電気分布計測装置
JPWO2017183304A1 (ja) * 2016-04-21 2019-02-21 国立研究開発法人産業技術総合研究所 静電気分布計測装置

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