JPH06138084A - 電気化学式ガスセンサ - Google Patents

電気化学式ガスセンサ

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JPH06138084A
JPH06138084A JP4292872A JP29287292A JPH06138084A JP H06138084 A JPH06138084 A JP H06138084A JP 4292872 A JP4292872 A JP 4292872A JP 29287292 A JP29287292 A JP 29287292A JP H06138084 A JPH06138084 A JP H06138084A
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JP
Japan
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water
tank
gas sensor
gas
electrochemical gas
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JP4292872A
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English (en)
Inventor
Yoshifumi Watabe
祥文 渡部
Toru Fujioka
透 藤岡
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間の使用にともなうセンサ素子の乾燥を
防ぐことにより、乾燥状態に起因する出力異常を防止す
る電気化学式ガスセンサ。 【構成】 ハウジング(30)と隔壁(20)を介して
ハウジング(30)に付設された貯水槽(40)を有
し、ハウジング(30)は検知対象ガスを導入する通気
口(34)と内部空間(35)を有し、内部空間(3
5)にはセンサ素子(10)が収容され、隔壁(20)
には内部空間(35)と貯水槽(40)を連通する連絡
口(36)が形成され、センサ素子(10)は、互いに
対設された作用極(70)と対極(90)及びこの作用
極(70)と対極(90)を被覆する、固体電解質膜
(110)とから構成され、一端が連絡口(36)を塞
ぎ、且つ他端が貯水槽(40)内の水相部(46)に浸
る、吸水性の幕(50)を備え、さらに、貯水槽(4
0)に水を補給する給水槽(65)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気化学式ガスセンサ
に関し、例えば大気中等における窒素酸化物、あるいは
火災時における一酸化炭素の検知に有用な電気化学式ガ
スセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】電気化学的な酸化還元反応を利用して、
雰囲気中の特定のガス、たとえば、炭酸ガス、一酸化炭
素、水素、アルコール、窒素酸化物等の検知対象ガスを
検知する電気化学式ガスセンサがこれまで数多く提案さ
れている。ここで、電気化学式ガスセンサを構成する公
知のセンサ素子を示す図3及び図4に基づいて説明する
と、このセンサ素子(10)は、特開昭64−8835
4号公報に開示されている如く、絶縁基板(100)に
作用極(70)と対極(90)が向かい合うように形成
され、この対極(90)と作用極(70)の隣に参照極
(80)が並べられ、さらに、含水状態で導電性を有す
る高分子の固体電解質膜(110)でこれらの電極群を
被覆しており、上記作用極(70)と対極(90)間に
電圧を印加すると、検知対象ガスが上記作用極(70)
上で酸化反応あるいは還元反応を起こし、この反応にと
もなって生成されたイオンが含水状態に保持された固体
電解質膜(110)中を移動して対極(90)で還元反
応あるいは酸化反応を起こす。この電気化学的な酸化還
元反応によって、対極(90)−作用極(70)間を流
れる電流値をセンサ素子(10)に接続した電流計等の
外部機器で測定すると、検知対象ガスを検知できるもの
である。
【0003】このセンサ素子(10)を用いた電気化学
式ガスセンサの一例を示す図5に基づいて説明すると、
この電気化学式ガスセンサは内部空間(35)を有する
ハウジング(30)と、ハウジング(30)に付設され
た貯水槽(40)と外部から検知対象ガスを内部空間
(35)に導入する通気口(34)と、上記のハウジン
グ(30)と貯水槽(40)を分断する隔壁(20)に
形成された、内部空間(35)と貯水槽(40)とが連
通する連絡口(36)と、一端が上記連絡口(36)を
塞ぎ、且つ他端が貯水槽(40)内の水相部(46)に
浸る、含水すると気密性が生じる、吸水性の幕(50)
を備え、さらに上記のハウジング(30)の内部空間
(35)に上述のセンサ素子(10)を収容してセンサ
素子(10)の固体電解質膜(110)を適度の含水状
態に保持するように構成されている。
【0004】しかし、上記のような電気化学式ガスセン
サは、長期間の使用にともなって、吸水性の幕(50)
に保持された水が蒸発して、ハウジング(30)の内部
空間(35)へ水分の供給を続けていくと、貯水槽(4
0)内の水相部(46)の水が減少し、そのために、ハ
ウジング(30)の内部空間(35)が低湿な状態に至
る。その結果、内部空間(35)に収容されているセン
サ素子(10)が乾燥し、それに伴って起こるセンサ素
子(10)の出力異常を防止できない点に問題がある。
すなわち、センサ素子(10)の固体電解質膜(11
0)は、必要な水を得られないので、作用極(70)で
の電気化学的な電極反応が起こらず、その結果対極(9
0)−作用極(70)間の電流が流れない点に問題があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、この発明
の課題は、ハウジングと隔壁を介してこのハウジングに
付設された貯水槽を有し、上記ハウジングは検知対象ガ
スを導入する通気口と外部から導入された検知対象ガス
が拡散する内部空間を有し、上記ハウジングの内部空間
にはセンサ素子が収容され、上記隔壁には内部空間と貯
水槽を連通する連絡口が形成され、一端が上記連絡口を
塞ぎ、且つ他端が貯水槽内の水相部に浸る、含水すると
気密性が生じる、吸水性の幕を備え、上記センサ素子
は、互いに対設された作用極と対極及びこの作用極と対
極を被覆する、含水状態で導電性を有する固体電解質膜
を備えた構造の電気化学式ガスセンサにおいて、長期間
の使用にともなって、ハウジングの内部空間が低湿な状
態になるのを防止し、内部空間内に収容したセンサ素子
の乾燥を防ぐことにより、固体電解質膜中に浸透し、作
用極まで達した検知対象ガスが、作用極での電気化学的
な電極反応を起こし、乾燥状態に起因する出力異常を防
止する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電気化学式
ガスセンサは、〔1〕ハウジング(30)と隔壁(2
0)を介してこのハウジング(30)に付設された貯水
槽(40)を有し、〔2〕上記ハウジング(30)は検
知対象ガスを導入する通気口(34)と外部から導入さ
れた検知対象ガスが拡散する内部空間(35)を有し、
〔3〕上記ハウジング(30)の内部空間(35)には
センサ素子(10)が収容され、〔4〕上記隔壁(2
0)には内部空間(35)と貯水槽(40)を連通する
連絡口(36)が形成され、〔5〕上記センサ素子(1
0)は、互いに対設された作用極(70)と対極(9
0)及びこの作用極(70)と対極(90)を被覆す
る、含水状態で導電性を有する固体電解質膜(110)
とから構成され、〔6〕一端が上記連絡口(36)を塞
ぎ、且つ他端が貯水槽(40)内の水相部(46)に浸
る、含水すると気密性が生じる、吸水性の幕(50)を
備え、さらに、〔7〕上記貯水槽(40)に水を補給す
る、外気の水分を蓄積する給水槽(65)を備えている
ことを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明に係る電気化学式ガスセンサを構成する
センサ素子(10)は、ハウジング(30)の内部空間
(35)に収容することによって、雰囲気中の汚染物質
から保護される。このハウジング(30)は雰囲気中の
検知対象ガスを内部空間(35)に導入する通気口(3
4)を有するので、雰囲気中に検知対象ガスが発生する
と通気口(34)から検知対象ガスが内部空間(35)
に入る。
【0008】内部空間(35)と貯水槽(40)とを連
通する隔壁(20)の連絡口(36)は、他端が貯水槽
(40)内の水相部(46)に浸る、含水すると気密性
が生じる、吸水性の幕(50)の一端で閉塞されている
ので、内部空間(35)の水蒸気が未飽和状態にある場
合、幕(50)の他端から吸い上げられた水に起因して
飽水状態に保持された一端から水が蒸発し、連絡口(3
6)を通過して、内部空間(35)内に拡散する。そし
て、内部空間(35)内の水蒸気が内部空間(35)に
収容されたセンサ素子(10)の固体電解質膜(11
0)に水添して固体電解質膜(110)を含水状態に保
持するとともに、通気口(34)から導入される検知対
象ガスが発生したときには、連絡口(36)を塞ぐ幕
(50)の一端の飽水状態によって生じる気密性のため
に、内部空間(35)内に導入された検知対象ガスは連
絡口(36)を通過して貯水槽(40)内の水相部(4
6)に拡散するのを阻止し、その結果、内部空間(3
5)内の検知対象ガスの希釈を阻止する。すなわち、内
部空間(35)内に導入された検知対象ガスの濃度の低
下が阻止される。
【0009】さらに、貯水槽(40)に水を補給する、
外気の水分を蓄積する給水槽(65)を備えているの
で、長期間の使用にともなって、貯水槽(40)内の水
相部(46)の水が減少すると、給水槽(65)から水
が補給され、ハウジング(30)の内部空間(35)が
低湿な状態になるのを防止され、内部空間(35)内に
収容したセンサ素子(10)の乾燥を防ぐことによっ
て、固体電解質膜(110)中に浸透し、作用極(7
0)まで達した検知対象ガスは、作用極(70)での電
気化学的な電極反応を起こし、乾燥状態に起因する出力
異常を防止できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例に係る図面に基づいて
詳しく説明する。
【0011】図1に示すとおり、本発明の電気化学式ガ
スセンサは、ハウジング(30)を有する。このハウジ
ング(30)は内部空間(35)を有し、かつ、隔壁
(20)を介してハウジング(30)の下方には貯水槽
(40)が付設されている。ハウジング(30)と貯水
槽(40)全体の形状は、直方体であるが、特に問わな
い。このハウジング(30)の上方には内部空間(3
5)に連通する検知対象ガスを導入する通気口(34)
及び隔壁(20)には貯水槽(40)とハウジング(3
0)の内部空間(35)に連通する連絡口(36)が設
けられている。
【0012】また、本発明に係る電気化学式ガスセンサ
は、上記ハウジング(30)の内部空間(35)に収容
されたセンサ素子(10)を有する。図3および図4に
示すように、このセンサ素子(10)は、絶縁基板(1
00)に作用極(70)と対極(90)が向かい合うよ
うに形成されている。この絶縁基板(100)には、ア
ルミナ、窒化アルミ、シリコン等のセラミックス製基板
やエポキシ樹脂、フェノール樹脂等の樹脂製基板が使用
される。また、作用極(70)と対極(90)は、例え
ば白金電極が用いられる。この対極(90)と作用極
(70)の間に参照極(80)が並べられている。
【0013】参照極(80)は、作用極(70)の電位
を一定に維持するための基準電極としての機能を有す
る。すなわち、作用極(70)の電位は、検知対象ガス
に対応して、参照極(80)によって一定の電位に維持
されているのである。参照極(80)には、例えば検知
対象ガスと反応性に乏しい金電極が用いられる。内部空
間(35)に収容されたセンサ素子(10)の作用極
(70)、対極(90)、参照極(80)の一端を端子
(5)とし、この端子(5)はハウジング(30)の外
側に露出し、電流計などの外部機器の接続に用いられ
る。電極形成には、真空蒸着やスパッタリング等通常の
薄膜形成手段が利用される。
【0014】さらに、対極(90)、作用極(70)及
び参照極(80)の電極群を被覆する固体電解質膜(1
10)が設けられている。この固体電解質膜(110)
は、含水すると、導電性を有する。固体電解質膜(11
0)としては、パーフルオロスルホネートポリマー等の
高分子化合物、あるいは無機化合物が用いられる。パー
フルオロスルホネートポリマーからなる固体電解質膜
(110)は、ポリマーを絶縁基板(100)上に塗布
する等の手段で形成できる。
【0015】本発明の電気化学式ガスセンサは、幕(5
0)を有する。この幕(50)は吸水性を有し、含水す
ると気密性が生じる材質であって、例えば濾紙や布など
が用いられる。この幕(50)は垂直片(55)とこの
垂直片(55)の上端から水平に延びた水平片(56)
からなり、垂直片(55)の下端を貯水槽(40)内の
水相部(46)に浸し、水平片(56)を隔壁(20)
の下面に添接させるとともに、この水平片(56)の先
端で連絡口(36)を塞いで配置することにより、含水
すると気密性が生じる、吸水性の幕(50)が一端で上
記連絡口(36)を塞ぎ、且つ他端が貯水槽(40)内
の水相部(46)に浸っている。すなわち、貯水槽(4
0)内の水相部(46)に浸水する幕(50)の垂直片
(55)の下端から吸い上げられた水は水平片(56)
を伝わって他端を飽水状態にする。したがって、上記連
絡口(36)は飽水状態に保持された幕(50)で塞が
れ、内部空間(35)と貯水槽(40)内の水相部(4
6)間の通気性は失い、気密性が生じ、内部空間(3
5)内に導入された検知対象ガスは連絡口(36)を通
過して貯水槽(40)内の水相部(46)に拡散するの
を阻止し、その結果、内部空間(35)内の検知対象ガ
スの希釈を阻止し、内部空間(35)内に導入された検
知対象ガスの濃度の低下が阻止される。その結果、セン
サ素子(10)は、検知対象ガス濃度が内部空間(3
5)内である一定のレベル以上になるまでの応答時間を
短縮し、直ちに応答する。センサ素子(10)からの応
答があると、端子(5)を通じて外部機器がそれに応じ
て作動する。
【0016】さらに、本発明の電気化学式ガスセンサ
は、上記貯水槽(40)に水を補給する、外気の水分を
蓄積する給水槽(65)を備えている。この給水槽(6
5)は、長期間の使用にともなって、貯水槽(40)内
の水相部(46)の水が減少すると、給水槽(65)か
ら水が補給されるので、常時、安定した出力が得られ
る。つまり、ハウジング(30)の内部空間(35)が
低湿な状態になるのを防止し、内部空間(35)内に収
容したセンサ素子(10)の乾燥を防ぐことによって、
固体電解質膜(110)中に浸透し、作用極(70)ま
で達した検知対象ガスは、作用極(70)での電気化学
的な電極反応を起こし、乾燥状態に起因する出力異常を
防止している。
【0017】図1及び図2に示すとおり、本発明の実施
例に係る電気化学式ガスセンサは、上記幕(50)を基
準にして、水相部(46)の反対側に設けられた連絡口
(36)を塞ぐ、多孔質層(60)を備える。この多孔
質層(60)は通気性と水密性を有する。この多孔質層
(60)の一例をあげると、ポリフッ化エチレン系繊維
の不織布が用いられる。また、多孔質層(60)は先に
あげたポリフッ化エチレンの一種であるテトラフルオロ
エチレン(以下TFEと略す)モノマーを用いたプラズ
マケミカルベーパーディポジット(プラズマCVD)に
より、濾紙や布の表面にTFEの重合体を形成したもの
を使用してもよい。
【0018】この多孔質層(60)は、上記幕(50)
の垂直片(55)の下端から吸い上げられ、水平片(5
6)を伝わって他端に達した水が液体状態で多孔質層
(60)を通過して連絡口(36)を通り、内部空間
(35)内に入るのを阻止する。内部空間(35)内に
入るのを阻止する理由は、多孔質層(60)が水密性を
有するからである。また、内部空間(35)内が未飽和
状態のときは貯水槽(40)内の水相部(46)から上
記幕(50)の垂直片(55)の下端から吸い上げら
れ、水平片(56)を伝わって他端に達した水が蒸発
し、蒸気が多孔質層(60)を通過して連絡口(36)
を通り、内部空間(35)内に蒸気を拡散させる。内部
空間(35)内に蒸気が入り拡散する理由は、多孔質層
(60)が通気性を有するからである。したがって、内
部空間(35)内に収容されているセンサ素子(10)
が過度の水濡れから保護され、それに伴って起こるセン
サ素子(10)の破壊や出力異常を防止する。
【0019】この発明の実施例に係る電気化学式ガスセ
ンサは、上記給水槽(65)に連通する、外気から水分
を吸収する吸湿槽(41)を備え、この吸湿槽(41)
は、外気から水分を導入する導入孔(64)を有する。
この吸湿槽(41)は、内部には、水分を吸収する塩化
カルシウムなどの吸湿性物質の粒子が填入されている。
この吸湿槽(41)の下部には、吸湿槽(41)と給水
槽(65)を連通する連絡孔(42)が設けられ、外気
中の水分を蓄積した吸湿槽(41)は、連絡孔(42)
を通って、水分を給水槽(65)に補給する。また、連
絡孔(42)は、吸湿槽(41)内の塩化カルシウムな
どの粒子が流れ落ちない程度の大きさの孔が、形成され
ていてもよいが、連絡孔(42)が多孔質繊維層などの
メッシュで構成されていると、一段と容易に水分は給水
槽(65)に蓄積するようになる。
【0020】導入孔(64)は、この導入孔(64)を
塞ぐように、多孔質層(61)を備えている。この多孔
質層(61)は、通気性と水密性を有する。この多孔質
層(61)は、多孔質層(60)と同様に、例えば、ポ
リフッ化エチレン系繊維の不織布が用いられ、先にあげ
たポリフッ化エチレンの一種であるテトラフルオロエチ
レン(以下TFEと略す)モノマーを用いたプラズマケ
ミカルベーパーディポジット(プラズマCVD)によ
り、濾紙や布の表面にTFEの重合体を形成したものを
使用してもよい。この多孔質層(61)は、外部から水
蒸気を吸い込むが、給水槽(65)に蓄えられた水を逃
がさない。それは、上述した多孔質層(60)と同様に
通気性と水密性を有することによるものである。
【0021】図1および図2に示すとおり、この発明の
実施例に係る電気化学式ガスセンサは、貯水槽(40)
と給水槽(65)を連通する補給口(48)に弁(4
4)を備えている。この弁(44)は、貯水槽(40)
の水が給水槽(65)に逆流を防止するために設けられ
ている。また、弁(44)が貯水槽(40)からの引力
により貯水槽(40)側にのみ開くようにすれば、逆流
を防止させる効果は、一層大きくなる。これは、外気温
度の低下とともに、貯水槽(40)の気相部(45)の
圧力が低下し、その圧力低下により弁(44)に引力が
働き、弁(44)が貯水槽(40)側に開くものであ
る。こうすると、貯水槽(40)の気相部(45)の圧
力低下に応じて、給水槽(65)に蓄積された給水槽
(65)の水相部(43)の水が、貯水槽(40)に補
給される。
【0022】さらに、図2に示すとおり、この発明の他
の実施例に係る電気化学式ガスセンサは、給水槽(6
5)に弁(44)を覆う、隔壁(20)に垂下した、給
水槽(65)の水相部(43)に浸る仕切(47)を備
えていると、給水槽(65)内の水が、仕切(47)
と、貯水槽(40)と給水槽(65)を区切る壁(12
0)の間での毛細管現象によって、吸い上げられ、弁
(44)の周辺は、常時水で覆われる。このため、給水
槽(65)内の水量が少なくても貯水槽(40)側に空
気が入らず、逆流を防止させる効果は、一層大きくな
る。上述の弁(44)が貯水槽(40)からの引力によ
り貯水槽(40)側にのみ開く構造と弁(44)を覆う
仕切(47)を設ける構造は、一方のみをもちいてもよ
いし、併用してもよい。
【0023】
【発明の効果】この発明の電気化学式ガスセンサによる
と、長期間の使用にともなって、貯水槽内の水相部の水
が減少し、ハウジングの内部空間が低湿な状態になるの
を防止することにより、固体電解質膜中に浸透し、作用
極まで達した検知対象ガスは、作用極での電気化学的な
電極反応を起こすので、乾燥状態に起因する出力異常を
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る電気化学式ガスセンサの
断面図である。
【図2】本発明の他の実施例に係る電気化学式ガスセン
サの断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る電気化学式ガスセンサを
構成するセンサ素子の平面図である。
【図4】図3のセンサ素子のX−Y断面図である。
【図5】先に提案された電気化学式ガスセンサの断面図
である。
【符号の説明】
10 センサ素子 20 隔壁 30 ハウジング 34 通気口 35 内部空間 36 連絡口 40 貯水槽 41 吸湿層 42 連絡孔 44 弁 45 気相部 46 水相部 47 仕切 48 補給口 50 幕 60 多孔質層 61 多孔質層 64 導入孔 65 給水槽 70 作用極 80 参照極 90 対極 100 絶縁基板 110 固体電解質膜 120 壁

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】〔1〕ハウジング(30)と隔壁(20)
    を介してこのハウジング(30)に付設された貯水槽
    (40)を有し、〔2〕上記ハウジング(30)は検知
    対象ガスを導入する通気口(34)と外部から導入され
    た検知対象ガスが拡散する内部空間(35)を有し、
    〔3〕上記ハウジング(30)の内部空間(35)には
    センサ素子(10)が収容され、〔4〕上記隔壁(2
    0)には内部空間(35)と貯水槽(40)を連通する
    連絡口(36)が形成され、〔5〕上記センサ素子(1
    0)は、互いに対設された作用極(70)と対極(90
    及びこの作用極(70)と対極(90)を被覆する、含
    水状態で導電性を有する固体電解質膜(110)とから
    構成され、〔6〕一端が上記連絡口(36)を塞ぎ、且
    つ他端が貯水槽(40)内の水相部(46)に浸る、含
    水すると気密性が生じる、吸水性の幕(50)を備え、
    さらに、〔7〕上記貯水槽(40)に水を補給する、外
    気の水分を蓄積する給水槽(65)を備えていることを
    特徴とする電気化学式ガスセンサ。
  2. 【請求項2】〔1〕上記貯水槽(40)と給水槽(6
    5)を連通する補給口(48)に弁(44)を備えてい
    ることを特徴とする請求項1の電気化学式ガスセンサ。
  3. 【請求項3】〔1〕上記給水槽(65)に連通する、外
    気から水分を吸収する吸湿槽(41)を備えることを特
    徴とする請求項1又は2の電気化学式ガスセンサ。
  4. 【請求項4】〔1〕上記吸湿槽(41)が吸湿性物質の
    粒子が填入されていることを特徴とする請求項1乃至3
    何れかの電気化学式ガスセンサ。
  5. 【請求項5】〔1〕上記吸湿槽(41)と給水槽(6
    5)を連通する連絡孔(42)がメッシュで構成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至4何れかの電気化学
    式ガスセンサ。
  6. 【請求項6】〔1〕上記給水槽(65)の導入孔(6
    4)を塞ぐ通気性と水密性を有する多孔質層(61)を
    備えていることを特徴とする請求項1乃至5何れかの電
    気化学式ガスセンサ。
  7. 【請求項7】〔1〕上記弁(44)が貯水槽(40)か
    らの引力により貯水槽(40)側にのみ開くことを特徴
    とする請求項1乃至6何れかの電気化学式ガスセンサ。
  8. 【請求項8】〔1〕上記給水槽(65)に弁(44)を
    覆う仕切(47)を備えていることを特徴とする請求項
    1乃至7何れかの電気化学式ガスセンサ。
  9. 【請求項9】〔1〕上記幕(50)を基準にして、貯水
    槽(40)内の水相部(46)の反対側に連絡口(3
    6)を塞ぐ通気性と水密性の多孔質層(60)を備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至8何れかの電気化学式ガ
    スセンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013509590A (ja) * 2009-10-30 2013-03-14 マイン セイフティ アプライアンセス カンパニー ベント部材を備えたセンサー

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